第2【事業の状況】

1【業績等の概要】

(1)業績

当事業年度の我が国経済は、政府・日銀による経済・金融政策等の効果により企業収益や雇用情勢の改善がみられたものの、中国経済の減速による国内経済への悪影響が懸念されるなど、先行き不透明感は強く、景気は緩やかな回復基調から足踏みの状況にありました。一方、原油安を背景に、資源全般の価格の下落が企業業績の下支えとなりました。

このような状況の下、当社は、化粧板製品では植物由来の原材料を50%以上使用した木目調の人工大理石カウンター「バイオマーブルカウンター」に四方前垂れ加工製品を追加し、キッチン・洗面市場における販売に注力いたしました。ケミカルアンカー製品においては、全ての製品のノンスチレン化を完了し、無機系カプセル「CXタイプ」の販売を開始し、ノンスチレン仕様のケミカルアンカーの拡販に注力いたしました。工場では、生産設備への投資によりさらなる原価低減に努めてまいりました。

また、平成28年2月に、当社の本社ビルが、環境負荷低減、省CO2、省エネルギーの成果が評価されたこと等により、「サステナブル建築賞」(小規模建築部門 審査委員会奨励賞)を受賞いたしました。

このような活動を実施した結果、当事業年度の業績といたしましては、売上高は62億34百万円(前期比97.4%)、営業利益は8億4百万円(前期比114.4%)、経常利益は8億45百万円(前期比116.4%)、当期純利益は5億62百万円(前期比116.4%)となりました。

 

次にセグメント別の業績を述べます。

<建築材料事業セグメント>

化粧板製品

高圧メラミン化粧板は、首都圏を中心にオフィスの移転・リニューアル需要が増加したものの、店舗出店数の減少やトイレブース市場での需要が低迷し、販売は減少いたしました。不燃メラミン化粧板「パニート」は、ホームセンター等の新たな販売ルートによる需要が拡大したことや、新設住宅着工件数が増加したことにより、販売は増加いたしました。その結果、化粧板製品の売上高は43億62百万円(前期比98.2%)となりました。

 

電子部品業界向け製品

電子部品業界向け製品は、スマートフォン向けの需要は比較的堅調なものの、国内における自動車生産減少に伴う車載向けやパソコン関連の需要は低迷が続いており、当社のプリント基板用フェノール樹脂積層板の販売は減少いたしました。その結果、電子部品業界向け製品の売上高は7億11百万円(前期比97.8%)となりました。

 

ケミカルアンカー製品

ケミカルアンカー製品は、環境・健康に配慮したノンスチレン仕様のRタイプ、PGタイプに続いて、セメント(無機)系を主成分とし耐熱性に優れたガラス管式無機系カプセル「CXタイプ」を市場に投入し、インフラ市場への提案、展示会への出展を行いました。しかしながら、大型物件受注の減少と建築耐震改修工事や公共工事の減少により販売は減少いたしました。その結果、ケミカルアンカー製品の売上高は9億14百万円(前期比88.5%)となりました。

 

 この結果、建築材料事業セグメントの売上高は59億88百万円(前期比96.6%)となりました。

 

<不動産事業セグメント>

不動産事業では、平成26年9月に東京都に賃貸オフィスビルを取得したことにより、当事業年度の売上増加につながりました。その結果、不動産事業セグメントの売上高は2億46百万円(前期比121.8%)となりました。

(2)キャッシュ・フロー

 当事業年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は営業活動及び投資活動により、それぞれ9
億83百万円及び4億1百万円増加したことと、財務活動により1億30百万円減少したこと等により、前事業年度末に比べ12億41百万円増加し、当事業年度末には、51億41百万円となりました。

 当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次の通りであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
 当事業年度において営業活動の結果得られた資金は9億83百万円(前期比144.5%)となりました。これは、主に税引前当期純利益が、8億95百万円(前期比118.2%)であったことと、減価償却費を3億49百万円(前期比99.4%)計上したことに対し、法人税等の支払額が2億68百万円(前期比70.3%)であったこと等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
 当事業年度において投資活動の結果得られた資金は4億1百万円(前期比21.8%)となりました。これは、主に投資有価証券の売却による収入が4億18百万円(前期比134.3%)であったことと、有形固定資産の売却による収入が1億8百万円(前期比160.3倍)であったことに対し、有形固定資産の取得による支出が1億72百万円(前期比6.2%)であったこと等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
 当事業年度において財務活動の結果使用した資金は1億30百万円(前期比99.6%)となりました。これは、主に配当金支払による支出が1億30百万円(前期比100.1%)であったこと等によるものであります。

 

2【生産、受注及び販売の状況】

(1) 生産実績

 当事業年度の生産実績については、建築材料事業セグメントの製品区分別に記載しております。なお、不動産事業セグメントの生産実績はありません。

製品区分別

当事業年度

(自 平成27年4月1日

至 平成28年3月31日)

前年同期比(%)

化粧板製品(千円)

4,015,910

99.1

電子部品業界向け製品(千円)

703,582

94.6

ケミカルアンカー製品(千円)

842,628

84.2

合計(千円)

5,562,121

95.9

 (注)1.金額は販売価格によっております。

2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

(2) 商品仕入実績

 当事業年度の商品仕入実績については、建築材料事業セグメントの製品区分別に記載しております。なお、不動産事業セグメントの商品仕入実績はありません。

製品区分別

当事業年度

(自 平成27年4月1日

至 平成28年3月31日)

前年同期比(%)

化粧板製品(千円)

255,345

86.2

ケミカルアンカー製品(千円)

27,669

73.1

合計(千円)

283,014

84.7

 (注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(3) 受注状況

 当事業年度の商品仕入実績については、建築材料事業セグメントの製品区分別に記載しております。なお、不動産事業セグメントは該当事項はありません。

製品区分別

当事業年度

(自 平成27年4月1日

至 平成28年3月31日)

受注高(千円)

前年同期比(%)

受注残高(千円)

前年同期比(%)

化粧板製品(千円)

4,328,044

100.1

91,205

135.0

電子部品業界向け製品(千円)

719,630

99.5

21,293

157.9

 (注)1.金額は販売価格によっております。

2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

3.ケミカルアンカー製品については、主として、見込生産方式によっております。

 

(4) 販売実績

 当事業年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

製品区分別

当事業年度

(自 平成27年4月1日

至 平成28年3月31日)

前年同期比(%)

建築材料事業

 

 

化粧板製品(千円)

4,362,199

98.2

電子部品業界向け製品(千円)

711,824

97.8

ケミカルアンカー製品(千円)

914,674

88.5

小計(千円)

5,988,698

96.6

不動産事業(千円)

246,063

121.8

合計(千円)

6,234,762

97.4

 (注)  上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

3【対処すべき課題】

今後の日本経済につきましては、経済対策の効果により景気の回復が期待されるものの、急激な円高や中国経済の減速懸念があることや、長期化する人手不足の問題など先行き不透明感は続き、予断を許さない状況が継続すると思われます。

このような環境の下、当社といたしましては、植物由来の原材料を50%以上使用した木目調の人工大理石カウンター「バイオマーブルカウンター」を引き続きキッチン・洗面市場において拡販すべく、全力を挙げると共に、ケミカルアンカー製品では、環境・健康に配慮したノンスチレン製品の品質を顧客へ浸透するための情報発信に注力いたします。工場においては、更なる品質の向上と省力化及び環境対応のための設備投資を継続して実施してまいります。

4【事業等のリスク】

 当社の経営成績等に影響を及ぼす可能性のあるリスクには以下のようなものがあります。なお、文中における将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。

(1)経済状況に伴うリスク

  当社は、建築・建材業界、電子・プリント基板業界、公共事業の動向に影響を受ける可能性があります。各業界の景気後退は、当社の業績、財務状況に悪影響を与える可能性があります。

(2)原材料に伴うリスク

  当社は、プラスチック製品の製造が主体であるため原油価格に影響を受ける可能性があります。原油価格の上昇は、当社の調達コストの上昇をもたらし、当社業績に悪影響をもたらす可能性があります。

(3)為替レートの変動リスク

  当社が生産を行うための調達コストは直接・間接的に為替レートに影響を受けております。当社は、為替予約等によりリスクヘッジを行っておりますが、他の通貨に対する円安は、当社業績に悪影響をもたらす可能性があります。

 

5【経営上の重要な契約等】

 該当事項はありません。

 

6【研究開発活動】

当社は「新たなる価値の創出と環境負荷の低減」をテーマに、新製品の研究開発活動を推進しております。
研究開発活動と致しましては、化粧板製品では植物由来の原材料を50%以上使用した人工大理石カウンター「バイオマーブルカウンター」について、従来の洗面カウンターだけでなく、カウンター外周四方に前垂れを取り付けたキッチンカウンターの開発に成功しました。また、木目カウンターには市場のニーズにあわせた木目柄と木目柄にマッチした新木目エンボスを開発することで、リアルな質感と高級感のあるキッチンカウンターの開発に成功しました。
ケミカルアンカー製品では、全商品のラインナップについて全てノンスチレンタイプにフルモデルチェンジし、設計、施工、流通に携わる方々が安心して使用いただける製品と致しました。また、セメント(無機)を主成分とし、施工性能や耐熱性に優れた「CXタイプ」の開発にも成功しました。

現在の研究開発は主に当社の研究開発部において推進しており、当事業年度における研究開発費は総額101百万円であります。なお、当社は建築材料事業の単一セグメントであるため、研究開発費については総額のみを表示しております。

7【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中における将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。

 (1) 財政状態

 当事業年度末の総資産は前事業年度末より5億14百万円増加して161億5百万円となりました。
 流動資産は前事業年度末より12億39百万円増加の82億97百万円、固定資産は前事業年度末より7億25百万円減少の78億7百万円となりました。
 流動資産増加の主な原因は、現金及び預金の増加等によるものです。固定資産減少の主な原因は、投資有価証券の減少等によるものです。
 当事業年度末の負債は前事業年度末より1億32百万円増加して23億73百万円となりました。
 流動負債は前事業年度末より2億27百万円増加の19億28百万円、固定負債は前事業年度末より95百万円減少の4億44百万円となりました。
 流動負債増加の主な原因は、未払消費税等の増加等によるものです。固定負債減少の主な原因は、繰延税金負債の減少等によるものです。
 当事業年度末の純資産は前事業年度末より3億81百万円増加して137億32百万円となりました。
 この結果、自己資本比率は85.6%から85.3%になり、1株当たり純資産は1,642円87銭から1,689円95銭となりました。

 

 (2) 経営成績

 当事業年度の経営成績は、高圧メラミン化粧板は、店舗出店数の減少やトイレブース市場での需要が低迷し、不燃メラミン化粧板「パニート」は、ホームセンター等の新たな販売ルートによる需要が拡大いたしました。また、ケミカルアンカー製品は、セメント(無機)系を主成分とし耐熱性に優れたガラス管式無機系カプセル「CXタイプ」を市場に投入しましたが、大型物件受注の減少と建築耐震改修工事や公共工事の減少により販売は減少いたしました。

 その結果、売上高は前事業年度より1億69百万円減少の62億34百万円となりました。売上高売上原価率は61.9%と前事業年度より2.7ポイント改善し、売上高販管費比率は25.2%と前事業年度より0.8ポイント悪化した結果、営業利益は前事業年度より1億1百万円増加の8億4百万円となりました。当期純利益は前事業年度より79百万円増加の5億62百万円となりました。

 

 (3) キャッシュ・フローの状況

当社の資金状況は、営業活動によるキャッシュ・フローでは、前事業年度より3億2百万円多い9億83百万円のキャッシュを得ております。これは、主に税引前当期純利益の増加や法人税等の支払額の減少等によるものです。投資活動によるキャッシュ・フローでは、前事業年度より14億37百万円少ない4億1百万円のキャッシュを得ております。これは、主に投資有価証券の売却による収入等によるものです。財務活動によるキャッシュ・フローでは、前事業年度より0百万円少ない1億30百万円のキャッシュを使用しております。これは、主に配当金の支払等によるものです。これらの結果、当事業年度における現金及び現金同等物は、前事業年度末に比べ12億41百万円増加し、51億41百万円となりました。