文中の将来に関する事項は、当会計年度末現在において当社が判断したものであります。
(1)会社の経営の基本方針
当社は合成樹脂の積層・加工技術をコア・テクノロジーとして、建築・内装・電子・家具業界向けに多様な素材をお届けすることを使命と考えております。その実現のために、環境に配慮し社会的責任を果たすとともに、顧客の視点から新たな価値を創出し続けるベンチャースピリットにあふれる企業を目指すことを経営方針としています。
(2)中長期的な会社の経営戦略
今後の成長の期待がもてる市場ととらえているリフォーム市場へは不燃メラミン化粧板を、キッチン・洗面市場へは「バイオマーブルカウンター」を、インフラ市場ヘはケミカルアンカー製品を投入し、売上・利益の拡大を推進いたします。また、環境配慮型商品の開発及び顧客の期待を上回るサービスの開発を積極的に推進し、シェア拡大を推進いたします。生産部門においても環境に配慮すべく、省エネや廃棄物のリサイクルを推進し、ゼロエミッション工場を目指します。
(3)経営環境及び会社の対処すべき課題
今後の日本経済につきましては、雇用・所得環境が改善する中で、回復基調の継続が期待されるものの、国内の人手不足の深刻化、北朝鮮問題の緊迫化、中国の景気減速の懸念、米国の金利引き上げの影響など、依然、予断を許さない状況が継続すると思われます。
このような環境の下、当社といたしましては、新たに東京にショールームを開設し、植物由来の原材料を50%以上使用した木目調の人工大理石「バイオマーブルカウンター」を引き続きキッチン・洗面市場において拡販すべく、全力を挙げると共に、不燃メラミン化粧板「パニート」では、高付加価値なデザインを表現したモザイク調不燃メラミン化粧板「MOSAICO」を上市し、情報発信に取り組みます。工場においては、更なる品質の向上と省力化のための設備投資を継続して実施してまいります。
当社の経営成績等に影響を及ぼす可能性のあるリスクには以下のようなものがあります。なお、文中における将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。
(1)経済状況に伴うリスク
当社は、建築・建材業界、電子・プリント基板業界、公共事業の動向に影響を受ける可能性があります。各業界の景気後退は、当社の業績、財務状況に悪影響を与える可能性があります。
(2)原材料に伴うリスク
当社は、プラスチック製品の製造が主体であるため原油価格に影響を受ける可能性があります。原油価格の上昇は、当社の調達コストの上昇をもたらし、当社業績に悪影響をもたらす可能性があります。
(3)為替レートの変動リスク
当社が生産を行うための調達コストは直接・間接的に為替レートに影響を受けております。当社は、為替予約等によりリスクヘッジを行っておりますが、他の通貨に対する円安は、当社業績に悪影響をもたらす可能性があります。
(1)経営成績等の状況の概要
①財政状態および経営成績の概要
当事業年度の財政状態および経営成績は以下のとおりであります。
a.財政状態
当事業年度末の総資産は前事業年度末より1億54百万円増加して164億56百万円となりました。
流動資産は前事業年度末より2億97百万円減少の86億5百万円、固定資産は前事業年度末より4億51百万円増加の78億51百万円となりました。
流動資産減少の主な原因は、現金及び預金と売掛金の減少等によるものです。固定資産増加の主な原因は、投資有価証券の増加等によるものです。
当事業年度末の負債は前事業年度末より80百万円減少して20億46百万円となりました。
流動負債は前事業年度末より62百万円減少の15億92百万円、固定負債は前事業年度末より17百万円減少の4億54百万円となりました。
流動負債減少の主な原因は、設備関係支払手形の減少等によるものです。固定負債減少の主な原因は、繰延税金負債の減少等によるものです。
当事業年度末の純資産は前事業年度末より2億34百万円増加して144億9百万円となりました。
この結果、自己資本比率は87.0%から87.6%になり、1株当たり純資産は1,744円69銭から1,773円97銭となりました。
b.経営成績
当事業年度の我が国経済は、各国の政治情勢の変動や新興国の景気停滞の懸念、北朝鮮の地政学的リスクなど、依然として先行きに不透明感があるものの、企業業績の改善が継続したことによる雇用環境、所得環境の改善がみられ、緩やかな回復基調で推移いたしました。
このような状況の下、当社は、植物由来の原材料を50%以上使用した木目調人工大理石「バイオマーブルカウンター」を住宅市場のみならず商業施設市場への情報発信に取り組んでまいりました。また不燃メラミン化粧板「パニート」は、新規住設機器販売店への販売活動の強化およびDIY市場や小中学校などの非住宅市場への販売拡大に努めました。ケミカルアンカー製品では小容量ユーザー向けカートリッジ「ELL150」を1月に上市し、DIY市場を中心に情報発信に取り組みました。
利益面では、生産設備への省力化投資等により更なる原価低減に努めてまいりましたが、原材料及び燃料費の高騰並びに前年度に実施した環境負荷の少ないクリーンなエネルギーである天然ガスへの燃料転換設備投資等による減価償却費の負担増により営業利益は減少いたしました。
以上の結果、当事業年度の業績といたしましては、売上高は60億9百万円(前期比97.7%)、営業利益は6億9百万円(前期比78.2%)、経常利益は6億68百万円(前期比83.3%)、当期純利益は4億96百万円(前期比79.7%)となりました。
次にセグメント別の業績を述べます。
<建築材料事業セグメント>
化粧板製品
高圧メラミン化粧板は、オフィス家具市場の販売が引き続き堅調に推移いたしましたが、トイレブース市場の販売が減少いたしました。また、不燃メラミン化粧板は、小中学校を中心とした非住宅物件のトイレ壁面向けの販売が増加いたしましたが、住宅市場向けが減少いたしました。その結果、化粧板製品の売上高は41億33百万円(前期比94.9%)となりました。
電子部品業界向け製品
電子部品業界向け製品は、自動車の安全性・利便性向上による電装化を背景に車載関係の需要は増加いたしました。また、原材料および燃料費の価格上昇の一部を製品価格へ転嫁いたしました。その結果、当社のプリント基板用フェノール樹脂積層板の売上高は8億16百万円(前期比111.0%)となりました。
ケミカルアンカー製品
ケミカルアンカー製品は、高速道路などのインフラ市場での需要が増加しましたが、建築耐震市場での販売は減少しました。その結果、ケミカルアンカー製品の売上高は7億99百万円(前期比100.6%)となりました。
この結果、当セグメントの売上高は57億49百万円(前期比97.7%)となりました。
<不動産事業セグメント>
不動産事業は、都心のオフィスビルの空室率は減少傾向で推移いたしましたが、当社保有物件ではテナントの入れ替えが発生しました。その結果、不動産事業セグメントの売上高は2億60百万円(前期比98.6%)となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当事業年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は営業活動により8億58百万円増加、投資活動により8億24百万円減少、財務活動により2億61百万円減少したこと等により、前事業年度末に比べ2億31百万円減少し、当事業年度末には56億27百万円となりました。
当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次の通りであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度において営業活動の結果得られた資金は8億58百万円(前期比114.5%)となりました。これは、主に税引前当期純利益が、7億10百万円(前期比79.7%)であったことと、減価償却費を4億13百万円(前期比114.4%)計上したことに対し、法人税等の支払額が2億27百万円(前期比57.1%)であったこと等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度において投資活動の結果使用した資金は8億24百万円(前年同期は94百万円の獲得)となりました。これは、主に有形固定資産の取得による支出が2億45百万円(前期比43.3%)であったことと、投資有価証券の取得による支出が7億13百万円(前期比240.9%)であったこと等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度において財務活動の結果使用した資金は2億61百万円(前期比199.7%)となりました。これは、主に配当金の支払額が2億59百万円(前期比199.9%)であったこと等によるものであります。
③生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当事業年度の生産実績については、建築材料事業セグメントの製品区分別に記載しております。なお、不動産事業セグメントの生産実績はありません。
|
製品区分別 |
当事業年度 (自 平成29年4月1日 至 平成30年3月31日) |
前年同期比(%) |
|
化粧板製品(千円) |
3,869,809 |
97.4 |
|
電子部品業界向け製品(千円) |
821,956 |
112.9 |
|
ケミカルアンカー製品(千円) |
776,506 |
103.8 |
|
合計(千円) |
5,468,272 |
100.4 |
(注)1.金額は販売価格によっております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
b.商品仕入実績
当事業年度の商品仕入実績については、建築材料事業セグメントの製品区分別に記載しております。なお、不動産事業セグメントの商品仕入実績はありません。
|
製品区分別 |
当事業年度 (自 平成29年4月1日 至 平成30年3月31日) |
前年同期比(%) |
|
化粧板製品(千円) |
262,103 |
104.7 |
|
ケミカルアンカー製品(千円) |
23,222 |
175.7 |
|
合計(千円) |
285,326 |
108.2 |
(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
c.受注実績
当事業年度の受注実績については、建築材料事業セグメントの製品区分別に記載しております。なお、不動産事業セグメントは該当事項はありません。
|
製品区分別 |
当事業年度 (自 平成29年4月1日 至 平成30年3月31日) |
|||
|
受注高(千円) |
前年同期比(%) |
受注残高(千円) |
前年同期比(%) |
|
|
化粧板製品(千円) |
4,063,829 |
94.6 |
74,202 |
86.1 |
|
電子部品業界向け製品(千円) |
833,324 |
112.8 |
41,225 |
168.7 |
(注)1.金額は販売価格によっております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3.ケミカルアンカー製品については、主として、見込生産方式によっております。
d.販売実績
当事業年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
製品区分別 |
当事業年度 (自 平成29年4月1日 至 平成30年3月31日) |
前年同期比(%) |
|
建築材料事業 |
|
|
|
化粧板製品(千円) |
4,133,184 |
94.9 |
|
電子部品業界向け製品(千円) |
816,529 |
111.0 |
|
ケミカルアンカー製品(千円) |
799,613 |
100.6 |
|
小計(千円) |
5,749,328 |
97.7 |
|
不動産事業(千円) |
260,239 |
98.6 |
|
合計(千円) |
6,009,567 |
97.7 |
(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものであります。
①重要な会計方針および見積り
当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この財務諸表の作成にあたって、必要と思われる見積りは合理的な基準に基づいて実施しております。詳細につきましては、「第5 経理の状況 1.財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項(重要な会計方針)」に記載のとおりであります。
②当事業年度の経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容
当社の当事業年度の経営成績等は次のとおりであります。
a.経営成績等の状況
当事業年度の経営成績は、高圧メラミン化粧板は、オフィス家具市場の販売が引き続き堅調に推移いたしましたが、トイレブース市場の販売が減少いたしました。また、不燃メラミン化粧板は、小中学校を中心とした非住宅物件のトイレ壁面向けの販売が増加いたしましたが、住宅市場向けが減少いたしました。また、ケミカルアンカー製品は、高速道路などのインフラ市場での需要が増加しましたが、建築耐震市場での販売は減少しました。
その結果、売上高は前事業年度より1億40百万円減少の60億9百万円となりました。業績につきましては、売上高売上原価率は63.5%と前事業年度より2.1ポイント悪化し、売上高販管費比率は26.3%と前事業年度より0.4ポイント悪化した結果、営業利益は前事業年度より1億70百万円減少の6億9百万円となりました。当期純利益は前事業年度より1億26百万円減少の4億96百万円となりました。
b.経営成績に重要な影響を与える要因
当社の経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、三つあると考えております。一つ目は、建築業界、電子・プリント基板業界、公共工事の動向に影響を受けます。住宅着工件数や公共投資の増加、減少により当社の業績は大きく影響を受けます。二つ目は、原油価格に影響を受けます。当社はプラスチック製品の販売製造が主体であるため、原価価格の上昇、下落により原材料等の調達コストが変動し、当社の業績は大きく影響を受けます。三つ目は、為替レートの変動に影響を受けます。為替レートの円安、円高により原材料の調達コストが変動し、当社の業績は大きく影響を受けます。
c.資本の財源及び資金の流動性
当社の資本の財源及び資金の流動性については、当社では、運転資金および設備投資資金については基本的に自己資金にてまかなうこととしております。
このような状況下において、当社の資金状況は、営業活動によるキャッシュ・フローでは、前事業年度より1億8百万円増加の8億58百万円のキャッシュを得ております。これは、主に減価償却費の増加や法人税等の支払額の減少等によるものです。投資活動によるキャッシュ・フローでは、前事業年度は94百万円のキャッシュを得ておりますが、当事業年度は8億24百万円のキャッシュを使用しております。これは、主に投資有価証券の取得による支出等によるものです。財務活動によるキャッシュ・フローでは、前事業年度より1億30百万円多い2億61百万円のキャッシュを使用しております。これは、主に配当金の支払等によるものです。これらの結果、当事業年度における現金及び現金同等物は、前事業年度末に比べ2億31百万円減少し、56億27百万円となりました。
該当事項はありません。
当社は「新たなる価値の創出と環境負荷の低減」をテーマに、新製品の研究開発活動を推進しております。
研究開発活動と致しましては、化粧板製品では植物由来の原材料を50%以上使用した人工大理石カウンター「バイオマーブルカウンター」に、高級感のある新しい木目柄を4柄追加し、10柄のラインナップに致しました。また、3月に開催された「建築・建材展2018」では、不燃メラミン化粧板「パニート」に、高付加価値なデザインを表現したモザイク調不燃メラミン化粧板「MOSAICO」を発表しました。ケミカルアンカー製品では、DIY市場向けに容量を150ccにし、市販のコーキングガンでも使用可能な「ELL150」の開発に成功しました。
現在の研究開発は主に当社の研究開発部において推進しており、当事業年度における研究開発費は総額1億30百万円であります。なお、当社の研究開発活動は建築材料事業セグメントのみであるため、研究開発費については総額のみを表示しております。