第2【事業の状況】

1【業績等の概要】

   (1) 業績

当連結会計年度(平成27年4月1日から平成28年3月31日まで)におけるわが国経済は、政府による経済政策や日銀の金融政策を背景に企業収益や雇用・所得環境に改善傾向が見られ、全体としては緩やかな景気回復傾向で推移いたしました。しかしながら、中国をはじめとする海外経済の減速懸念等もあり、特に年明けから為替相場は円高傾向で株式市場は下落が続き、先行きは依然として不透明な状況となっております。

このような状況下、当社グループの販売面では、当社オリジナル製品(マルチFP容器、マルチソリッド容器、OPET透明容器、新透明PP容器)を中心とした新デザイン容器や新機能容器は、容器としての機能や働きはもとより、耐油性や耐熱性等の素材機能の優位性もお客様に評価していただき、リサイクル原料容器(エコトレー、エコAPET容器)ともども販売数量を伸ばしております。特にマルチFP容器は、鍋容器やチルド弁当容器などに使用されるとともに、新たに耐熱の中皿をセットした蓋付深型耐熱容器を開発したことで、新透明PP容器とともに、電子レンジ加熱による今までにない商品開発が可能となり、小売店での新しい売り場づくりの提案とともに採用が広がっております。透明蓋やフードパック等の透明容器においては、OPET透明容器や新透明PP容器の品揃えを充実し、従来品であるOPS透明容器からの切り替えを進めております。また、消費者の質を重視する動きが広がり、折箱の風合いを持ち差別化を図るのに適した弁当容器、売り場で食材の見栄えがする蓋付精肉容器や惣菜容器なども販売数量を伸ばしております。さらに、汎用製品につきましても販売数量を伸ばしており、当社グループにおいて生産する製品の当連結会計年度の売上数量は前期比106.0%、売上高は前期比103.3%となりました。

また、当社グループ外より仕入販売する商品の当連結会計年度の売上高は、商品調達力の強化と取扱量の増加と同時に不採算取引の見直しを行い、前期比103.1%となりました。

以上により、当連結会計年度の売上高は1,702億92百万円、前期に比べ53億74百万円の増収(前期比103.3%)となり過去最高となりました。

利益面におきましては、新たな拠点や設備の稼働開始、物流費の上昇などによるコストの増加が約19億30百万円あったものの、原材料価格の下落効果のほか、当社オリジナル製品や新製品の販売が好調に推移したこと、グループ全体でコスト改善に努めたことにより、利益改善は総額で約58億50百万円となり、当連結会計年度の経常利益は、前期に比べ39億20百万円の増益となる140億27百万円(前期比138.8%)、親会社株主に帰属する当期純利益は過去最高の92億94百万円(前期比146.9%)、償却前経常利益では235億54百万円(前期比110.9%)となりました。

営業面では、付加価値の高い新製品の開発と品揃えのスピードを加速し、当社オリジナル製品の販売構成を高めることにより、製品売上高の増加と利益率の向上を図っております。加えて、CO2削減による環境への取組みや人手不足に対応した作業生産性向上のための改善提案とともに、リサイクル原料製品や汎用製品の拡販にも努めております。また、平成27年9月から、日本最大の料理レシピサイトのクックパッドとタイアップし、当社オリジナル製品「レンジパック蒸せるんです」の特設ページを公開し、この特設ページへのクチコミ投稿により一般消費者の認知度を高め、レシピ投稿数を増やすことでレンジメニュー市場の拡大を図ってまいりました。平成28年3月29・30・31日には「新しい商品、売り方を創り、消費者を魅了する売り場」をメインテーマとした「エフピコフェア2016 創って魅せる~その先に、新たなマーケット~」を開催し、全国より食品小売りの方々を中心に1万4千人のお客様に来場いただき、全国の売り場情報の提供や大手食品メーカーとともにお客様へ最新の商品情報を提案させていただきました。

物流面では、平成27年9月に今後の需要拡大に向けた八王子配送センターの二期工事が完了し、6年間にわたって続けてきた全国を網羅する強固で柔軟な物流ネットワークの構築が一段落し、今後の市場拡大や繁忙期にも安定的に供給できる体制が確立できました。新たな取組みでは、BCP(事業継続計画)の一環として、災害などにより停電が発生した際にも重要な事業活動を継続するため、平成28年3月までに自動ソーターシステムなどを有する主要施設に非常用発電設備を設置し、平成28年9月までに全国21ヶ所すべての拠点に同設備の設置を行い、72時間(3日間)の電力を確保できるよう燃料の備蓄も実施いたします。これにより、お客様の事業活動の継続に寄与し、「必要な時に確実にお届けする」体制をより一層強固なものといたします。これらの施策により、製品及び商品をお客様にお届けするまでの流通全体のコスト抑制と安定供給を提供してまいります。また、平成27年5月には当社グループ独自の配送システムを含むIT活用が評価され、経済産業省と東京証券取引所が共同で創設した「攻めのIT経営銘柄」に選定されました。

生産面では、平成27年12月には、八王子配送センター内で折箱タイプ容器を生産する八王子ウッド工場が稼働を開始し、平成28年3月には、中部PETリサイクル工場隣接地に中部エコペット工場が稼働を開始いたしました。これにより、中部PETリサイクル工場で回収したPETボトルやPET透明容器からリサイクルPETフレークを生産し、これを中部エコペット工場に空送した後、シートの押出を経てエコAPET容器を成型しております。回収したPETボトル・PET透明容器をエコAPET容器の原料として再利用するボトルtoトレーのエフピコ方式リサイクルを推進する一貫生産が可能となりました。また、中部エコペット工場では、OPETシート押出3号機及び製品成型機を設置し、OPET透明容器の生産拠点としても機能いたします。

平成27年12月には、長年取組んできた「エフピコ方式リサイクル(トレーtoトレー)(ボトルtoトレー)」の実績が評価され、「平成27年度地球温暖化防止活動環境大臣表彰」を受賞しております。

この他、前連結会計年度にエフピコ総合研究所が完成し、新素材・新製品の研究や、製品開発のスピードアップと充実を図っております。この施設は、研修施設としての機能も併せ持っており、人材育成にも従来以上に注力してまいります。

 社会的責任としての障がい者雇用の促進につきましては、平成28年3月末現在グループ全体で374名(障がい者雇用数647名)及び業務提携先に58名の雇用の機会を提供しております。平成27年3月には、当社グループの取組みが評価され、経済産業省「平成26年度ダイバーシティ経営企業100選」に選出され、平成27年9月には、東洋経済新報社が発表した「障がい者雇用率ランキング」において、当社が第1位にランクインしております。

 

(用語説明)

マルチFP

(MFP)容器

-40℃~+110℃の耐寒・耐熱性、耐油・耐酸性及び断熱性に優れた発泡PS(ポリスチレン)容器

マルチソリッド

(MSD)容器

マルチFPの端材を活用し、その特性を維持しつつシャープな形状を実現した非発泡PS(ポリスチレン)容器 耐熱温度+110℃

OPET透明容器

二軸延伸PETシートから成型した、耐油・耐酸性に優れ、透明度も高くOPSと同等の耐熱性を実現したPET(ポリエチレンテレフタレート)透明容器

耐熱温度+80℃

新透明PP容器

標準グレードのPP(ポリプロピレン)原料からOPSと同程度の透明度を実現した透明PP容器 耐熱温度+110℃

OPS透明容器

従来からの二軸延伸PS(ポリスチレン)シートから成型した透明容器

耐熱温度+80℃

エコトレー

スーパーで店頭回収されたPS容器と工場内端材を原料とするリサイクル発泡PS容器(平成4年販売開始)

エコAPET容器

スーパーで店頭回収されたPET透明容器、PETボトル及び工場内端材を原料とするリサイクルPET透明容器(平成24年販売開始)

フードパック

:

スーパーの揚げ物バイキングコーナーなどで使用される、蓋(フード)と本体が一体となった汎用透明容器

クックパッド

クックパッド株式会社の運営による料理レシピのコミュニティウェブサイト

レンジパック蒸せるんです

:

家庭で生の素材から電子レンジを使って簡単に蒸し料理が楽しめる嵌合フードパック

新透明PP容器が個包装されたセット商品 耐熱温度+110℃

 

(2)キャッシュ・フロー

 当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末より13億79百万円増加し、150億89百万円となりました。

  営業活動により獲得した資金は、208億32百万円(前期に比べ39億20百万円の資金増加)となりました。

 投資活動により支出した資金は、179億23百万円(前期に比べ4億74百万円の支出減少)となりました。

 財務活動により支出した資金は、15億30百万円(前期に比べ5億72百万円の支出増加)となりました。

 なお、キャッシュ・フローの詳細は、7 財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(2)財政状態に関する分析②キャッシュ・フローの状況に記載しております。

 

2【生産、受注及び販売の状況】

 (1)生産実績

    製品別生産実績

品目

生産高(百万円)

前年同期比(%)

製品

 

 

 トレー容器

17,650

86.9

 弁当容器

42,653

99.2

 その他製品

4,243

70.9

合計

64,547

93.1

 (注)1 生産高は、主として生産数量に見積り製造原価(単価)を乗じて算定しておりますが、その他製品の一部については、販売価格によっております。

2 当社グループは、簡易食品容器関連事業の単一セグメントであるため、品目別に記載しております。

3 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

製品・商品仕入実績

品目

仕入高(百万円)

前年同期比(%)

製品

 

 

 トレー容器

927

80.1

 弁当容器

14,689

96.6

 その他製品

1,279

118.2

小計

16,896

96.8

商品

 

 

 包装資材

29,379

100.6

 その他商品

8,160

95.4

小計

37,540

99.4

合計

54,436

98.6

 (注)1 当社グループは、簡易食品容器関連事業の単一セグメントであるため、品目別に記載しております。

2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

 (2)受注実績

 当社グループは、主として需要見込による生産方式のため、受注状況については特記すべき事項はありません。

 (3)販売実績

品目

販売高(百万円)

前年同期比(%)

製品

 

 

 トレー容器

29,540

104.1

 弁当容器

90,696

104.6

 その他製品

6,051

84.8

小計

126,289

103.3

商品

 

 

 包装資材

35,398

104.4

 その他商品

8,605

97.9

小計

44,003

103.1

合計

170,292

103.3

 (注)1 総販売実績に対し、10%以上に該当する販売先はありません。

2 当社グループは、簡易食品容器関連事業の単一セグメントであるため、品目別に記載しております。

3 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

3【対処すべき課題】

(1) 技術革新と製品開発

 最新鋭の生産設備の導入と更新を行うとともに、製品の軽量化、新機能開発、新素材開発など、総合的な技術革新を推し進め、高品質で高付加価値な製品、低価格でありながら品質と機能を兼ね備えた製品等、お客様のニーズに対応した製品開発のスピードを早めてまいります。

(2) 提案型企業(問題解決型企業)の実現

 ライフスタイルが「内食」から「中食」へ、そして「外食」から「中食」へシフトしている現在、高齢者や働く女性が増加する時代背景もあり、食品小売店では、惣菜を中心とした「中食」の販売が伸びております。

 これら食環境の変化を先取りし、電子レンジ対応容器などお客様のニーズに即した製品を提供し、容器を通じて売り場の差別化を図ってまいります。

 また、お客様の環境への取り組み・流通コストの削減に対しては、エフピコ方式のリサイクルやエフピコのもつ物流ネットワークの提供等、小売業界が抱える問題解決に対しトータルで提案してまいります。

(3) 供給体制の強化

 サプライチェーンマネジメント(SCM)のさらなる充実に努め、生産部門において産業用ロボットの導入、物流部門における音声ピッキングシステムの導入や自動ソーターシステムの配置など、省人化を図るとともに作業生産性を向上させてまいります。生産・物流コスト抑制に向けた施策を展開し、トータルコストの最適化と低減を目指した調達・生産及び物流体制の整備に取り組んでまいります。

 また、全国を網羅する物流ネットワークを最大限に活用し、より高い次元で合理化された物流サービスを提供し、安定供給を図るべく鋭意努力してまいります。

(4) 環境経営の推進

 「環境経営5カ年計画」を発展させた環境経営の新中期計画「エフピコエコアクション50:FPEA50」を実行してまいります。

 また、業界のリーディングカンパニーとして、エフピコ方式のリサイクル「トレーtoトレー」「ボトルtoトレー」を柱にした事業活動により、循環型社会の実現による持続可能な社会の構築を目指し、リサイクル原料を使った製品「エコトレー」「エコAPET」を積極的に拡販してCO2削減に貢献してまいります。リサイクルによるCO2排出抑制効果は、リサイクル原料未使用のバージン製品と比較して「エコトレー」の場合35%の低減、「エコAPET」の場合33%の低減を実現しております。

 さらに、環境配慮設計による業界トップクラスの環境負荷の低い容器の開発を通し、事業活動に伴う廃棄物の発生抑制及び再資源化の取組みなど、各種施策を実施してまいります。

(5)社会的責任を重視した活動

 障がい者就労支援に積極的に参画し、地域社会からの信頼を得るための活動を進めてまいります。

 また、お客様の事業活動の継続に寄与するため、災害などにより停電が発生した際に物流業務を継続するための非常用発電設備を設置し、72時間(3日間)の電力を確保できる体制を整えてまいります。

 この他、数字では表せられない無形な価値が社会的責任を全うするための価値として捉え、顧客、取引先、社会、従業員、株主など、各ステークホルダーとの適切な協働を実践し、リサイクル工場や選別センターのほか、障がいのある従業員が働く工場を見学していただくなど、様々な機会を通じて各ステークホルダーとのコミュニケーションを深めてまいります。

(6) 知的財産権の強化

 当社グループの独自性・差別化を市場においてより確実なものとするため、特許や実用新案・意匠登録などの申請を進め、知的財産権の取得により企業価値を高めてまいります。

(7) マーケット拡大への備え

 開発力・生産力・物流力・情報力・リサイクル、物流・情報ネットワーク、これらエフピコの培ってきたリソースとインフラを有機的に結合し、マーケットの拡大に備えてまいります。

(8) ダイバーシティ(多様性)の推進

 当社グループの社員がやりがいや充実感を持ちながらいきいきと働き、個々の能力や特性を最大限に発揮し役割を果たすことが、企業価値の向上を目指した経営の一つと考えております。

 ダイバーシティの推進に向け、性別、年齢、国籍や障がいの有無にかかわらず多様な人材が活躍できる企業文化を醸成し、さまざまな取組みを行ってまいります。

 

4【事業等のリスク】

 当社グループの経営成績、財政状態及び株価等に影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。

 なお、本項においては、将来に関する事項が含まれておりますが、当該事項は当連結会計年度末現在において判断したものであります。

1 原材料価格のリスクについて

 当社製品原料であるポリスチレン樹脂、PET樹脂やポリプロピレン樹脂等が急激かつ大幅に価格高騰した場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

2 自然災害などのリスクについて

 近年、地震、台風をはじめとする自然災害が各地で多発しております。

 当社グループは、日本全国に工場、配送センター等の事業所を配置しております。これらの拠点設備が地震等による自然災害や火災などの事故で壊滅的な被害を受けた場合にも重要な事業を継続し、お客様が必要とする高品質の製品を安定供給できるように努めております。しかしながら、想定外の自然災害や事故等が発生し、操業に重大な影響が発生した場合には、原材料の確保、生産、市場への製品供給に支障をきたし、当社グループの業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。

3 製造物責任のリスクについて

 当社グループは、製品の開発と生産にあたっては、社内規格、関連法令を遵守してお客様への安全性、品質等に配慮して事業活動を行っております。しかしながら、予期しない製品の欠陥が生じ、損害賠償につながるリスクが顕在化する可能性があります。これに対応するために保険に加入し賠償への備えを行っておりますが、保険により補填できない重大な事態が生じた場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

4 経済状況、競合のリスクについて

 当社グループは、市場における経済状況や景気の動向に影響を受けないように、販売力、開発力の強化に努めております。しかしながら、景気動向などによる需要の縮小、他社との競合による需給バランスや価格の変動によって、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

5 有価証券の時価変動リスクについて

 当社グループでは、売買を目的とした有価証券は保有していませんが、時価を有するものについては全て時価評価を行っており、株式市場における時価の変動が当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

6 貸倒れのリスクについて

 当社グループは、得意先の信用不安等により、予期せぬ貸倒れリスクが顕在化し、重大な貸倒損失、または引当金の追加計上が発生する場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

5【経営上の重要な契約等】

 該当事項はありません。

6【研究開発活動】

(1)基本方針

 当社グループの研究開発は、多様化するお客様のニーズにお応えできる簡易食品容器を提供することを基本として、汎用トレー、刺身容器、寿司容器、オードブル容器、耐熱容器、透明容器などの各カテゴリ別に新たな容器及び新素材の開発に取り組んでおります。

当連結会計年度は昨年に引き続き、CO2の削減に対応した軽量化素材の研究、リサイクル原料を有効活用した素材の研究、高透明・高耐熱などの機能性容器の研究、生産性向上のための成型・押出・金型技術の開発に努めてまいりました。

(2)研究開発の体制

 研究開発の体制としては、製品開発部、基礎技術研究室及び生産技術部が各々製品等の改良、開発を担当し他社が追随できない当社オリジナル製品の開発・改良を行っております。また、前連結会計年度にエフピコ総合研究所が完成したことにより、研究開発のための設備面がより一層充実したのみならず、それに従事する人材の育成を図っていく環境も整備されております。

製品開発部は、製品のデザイン等の研究開発を行い、基礎技術研究室は、シート素材の開発、改良を行っております。また生産技術部は、原料からシートを製造する押出技術と、製品を生産する成型技術の改善、改良を行っております。

 なお、当社グループは、簡易食品容器関連事業の単一セグメントであるため、開発部門の経費を研究開発費として記載しております。当連結会計年度における研究開発費の総額は、12億42百万円であります。

(3)成果

 ① 生産技術及び素材

 1) 安全性を確保した「トレーtoトレー」および「ボトルtoトレー」PETリサイクルシステムの生産性向上

 2) マルチFPシートの素材を有効活用した、「耐熱深型容器シリーズ」など、品種拡充

 3) 耐熱耐油性能を備えたPET素材のOPETシートの増産、生産体制の構築

 4) 透明性と耐熱性を兼ね備えた「透明PPシリーズ」の透明性の向上、シリーズ商品ラインナップ化

 ② 新製品の開発状況

省資源化の推進とCO2削減はもちろんのこと、軽量化、ロースタック化など市場がどのような機能を求めているのかを重視した製品開発を行ってまいりました。

  主な成果としては、以下の製品を上市しました。

1)

 寿司、刺身容器ではPSP素材の「波錦シリーズ」、非発泡素材では伝統的な和イメージの寿司下駄の本体と蓋のフチに高級感のある彫刻を施した「組み皿シリーズ」で食材が引き立つようなラインナップでの製品化。ツマの削減と盛り付け作業短縮の機能を持たせた「かこみ皿盛台シリーズ」スッキリ形状の蓋を採用することで食材が更に引き立つものとなっております。

2)

 鮮魚では、底面がアーチ状に盛り上げた「角盛鉢Aシリーズ」を製品化。ラップ包装に加え、APET素材のスッキリした透明蓋もラインナップし強化いたしました。

3)

 寿司桶に関しては、高い評価をいただいている立体形状の「京錦シリーズ」の大型サイズを拡充し製品化。

4)

 弁当容器に関しては非発泡素材で重高感あるハカマ形状の「雅御膳シリーズ」の製品化。MFP素材では洋風形状でありながら和洋のどちらでも食材が引き立つ形状の「MFPエリッシュシリーズ」を製品化しました。

 洋風メニューなどにぴったりな新形状の内嵌合容器「FTセレクトシリーズ」も製品化しております。

5)

 売り場での印象を刷新する容器として、電子レンジ対応であるMFP素材で「MFPドリスカップシリーズ」のラインナップ化、丼・弁当などの幅広い用途シリーズとしての拡充を行いました。

6)

 惣菜容器に関しては、MFP素材で汎用性のある「ホットグランシリーズ」、グラタン皿風のシンプル形状で「MFPデリプレ」はあらゆる惣菜に対応できるよう蓋は透明PP素材の内嵌合製品で製品化を行いました。

 また、シンプルでシャープな形状の惣菜シリーズとして非発泡内嵌合容器「FTプレインシリーズ」の製品化を行ないました。

7)

 青果容器にはAPET素材でコンテナ効率に長けた「APソレイユ」、サラダ、フルーツなど中皿付きで商品アレンジが可能な「APベジBOXシリーズ」の拡充とボウル形状で商品のボリューム感が引き立つ「B&Hシリーズ」をPSP、APET素材で製品化を行いました。

8)

 オードブルに関しては 山のような盛り付けが可能な「シェルトプラッターシリーズ」を上市。

揚げ物などあらゆる食材にボリューム感を演出できる容器となっております。

 

7【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

(1)経営成績

 「第2[事業の状況]1[業績等の概要]」をご参照ください。

 なお、「第2[事業の状況]3[対処すべき課題]及び4[事業等のリスク]」をあわせてご参照ください。

 

(2)重要な会計方針及び見積り

 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般的に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して作成しております。その作成には経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要とします。経営者は、これらの見積りについて過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。

 当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、第5(経理の状況)の連結財務諸表の「連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しておりますが、特に次の重要な会計方針が連結財務諸表作成における重要な見積りの判断に大きな影響を及ぼすと考えております。

① 有価証券の減損処理

 金融機関や販売又は仕入に係る取引会社の株式を保有しております。これらの株式は株式市場の価格変動リスクを負っているため、将来、株式市場が悪化した場合には多額の有価証券評価損を計上する可能性があります。

② 繰延税金資産の回収可能性の評価

 繰延税金資産の回収可能性を評価するに際して将来の課税所得を合理的に見積っております。繰延税金資産の回収可能性は課税所得の見積りに依存しますので、その見積額が減少した場合は繰延税金資産が減額され税金費用が計上される可能性があります。

(3)財政状態に関する分析

①資産、負債及び純資産の状況

 当連結会計年度末における資産合計は、前連結会計年度末に比べて124億23百万円増加し2,090億53百万円となりました。

 これは、主に現金及び預金13億79百万円、受取手形及び売掛金27億51百万円、有形固定資産132億7百万円の増加、他方、未収入金13億36百万円、たな卸資産30億58百万円の減少等によるものであります。

 負債合計は、前連結会計年度末に比べて59億65百万円増加し1,174億62百万円となりました。これは主に借入金51億22百万円、未払金38億12百万円、未払法人税等15億34百万円の増加、他方、買掛金26億91百万円、リース債務26億円の減少等によるものであります。

 また、純資産合計は、前連結会計年度末に比べて64億57百万円増加し915億91百万円となりました。これは、親会社株主に帰属する当期純利益92億94百万円の計上、他方、剰余金の配当24億42百万円による減少等によるものであります。

②キャッシュ・フローの状況

 当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末より13億79百万円増加し、150億89百万円となりました。

 当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 営業活動により獲得した資金は、208億32百万円(前期に比べ39億20百万円の資金増加)となりました。

 これは主に税金等調整前当期純利益137億53百万円、減価償却費95億26百万円、たな卸資産の減少30億58百万円及び未収入金の減少11億17百万円などによる資金の増加、他方、売上債権の増加27億52百万円、仕入債務の減少26億91百万円及び法人税等の支払額32億41百万円などによる資金の減少によるものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 投資活動により支出した資金は、179億23百万円(前期に比べ4億74百万円の支出減少)となりました。

 これは主に八王子配送センター二期工事、中部エコペット工場、生産設備等の有形固定資産の取得による支出176億57百万円などによるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 財務活動により支出した資金は、15億30百万円(前期に比べ5億72百万円の支出増加)となりました。

 これは主に長期借入による収入150億円と、短期借入金の純増加による収入4億円、長期借入金の返済による支出102億77百万円、リース債務の返済による支出42億8百万円及び配当金の支払額24億44百万円などによるものであります。

③ 資金需要について

 当連結会計年度において実施いたしました新規設備投資の総額は233億83百万円であり、当該支出は自己資金及び借入金によりまかないました。