第2【事業の状況】

1【事業等のリスク】

当第3四半期連結累計期間において、新たな事業等のリスクの発生、または、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについての重要な変更はありません。

 

2【経営上の重要な契約等】

当第3四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。

3【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。

(1)業績の状況

当第3四半期連結累計期間(平成29年4月1日から平成29年12月31日まで)におけるわが国経済は、企業収益や雇用環境の改善により緩やかな回復基調で推移しましたが、実質所得の伸び悩みなどもあり、消費者の根強い節約志向が続いております。

このような状況下、当社グループの販売面では、当社オリジナル製品(マルチFP容器、マルチソリッド容器、OPET透明容器、新透明PP容器やリサイクル製品であるエコトレー、エコAPET容器)の売上が堅調に推移しております。特にマルチFP容器は、鍋・スープ容器、温惣菜容器やチルド弁当容器などとして採用されており、電子レンジ加熱による今までにない商品開発が可能となり、食品小売店での新しい売り場づくりの提案と合わせて採用が広がっております。透明容器においては、OPET透明容器や新透明PP容器の品揃えを充実し、従来品であるOPS透明容器からの切り替えを進めており、電子レンジ加熱対応の惣菜容器や弁当容器で使用する透明蓋のほか、揚げ物等の惣菜メニューに適したかん合折り蓋容器の採用が広がっております。エコAPET容器は、野菜サラダ容器や青果用容器などとして採用が広がっております。

また、食品小売り各社が収益性の高い惣菜や生鮮食品を充実させており、売り場で食材の見栄えがする蓋付精肉容器や惣菜容器、果物売り場を刷新する効果のある深型青果用容器など新製品も販売数量を伸ばしております。さらに、「中食」マーケットを充実させるため、大手食品メーカーによる惣菜などの新たな商品開発が広がっております。加えて、外食産業も「中食」マーケットに進出しており、大手外食チェーンでテイクアウト容器の採用が広がっております。

一方、8月以降、関東や東北など東日本での天候不順を受けて、季節商品の販売が鈍くなり、また、O157の被害により惣菜の販売も鈍化、さらに、漁獲量減少による魚価の上昇やアニサキス問題で鮮魚部門の不振が続きました。10月に入り、長雨による天候不順や台風の影響で客足が遠のき、年末には葉物野菜を中心に高騰し農産品の販売数量が低調となりました。

このような環境の中、当社グループが生産する製品の原材料価格は、前第3四半期連結会計期間以降(平成28年10月1日から平成29年3月31日まで)値上がりが相次ぎ、併せて物流費、電力料金や人件費等の経費が上昇したこともあり、平成29年6月1日出荷分より製品価格の改定の実施を発表いたしました。7月に入り、ポリスチレンがやや値下がりしたことから値上げ幅を圧縮し、価格転嫁の時期がずれ込み一部製品の価格改訂となりました。平成29年9月からの中国産PET樹脂に対する不当廉売関税を背景とする輸入PET樹脂の値上がり、平成30年1月からのポリスチレンの再値上がりなど、原材料価格の値上がりが続いています。

 

  (売上高の状況)

当第3四半期連結累計期間の売上高は1,346億25百万円、前年同期に比べ8億94百万円の増収(前年同期比100.7%)となり過去最高となりました。当社グループにおいて生産する製品の当第3四半期連結累計期間の売上数量は、ケース数で前年同期比102.3%、枚数で前年同期比100.7%、売上高は前年同期比101.1%となり、当社グループ外より仕入販売する商品は、プライベートブランド品の取扱量の増加を図るなど商品調達力の強化と同時に不採算取引の見直しを行い、当第3四半期連結累計期間の売上高は前年同期比99.4%となりました。

 

  (利益の状況)

利益面におきましては、当社オリジナル製品や新製品の販売が好調に推移したことにより、利益改善は総額で約7億円となったものの、当社が生産する製品の原材料価格が前年同期に比べ値上がりしたほか、電力料金の値上がり、新たな拠点や設備の稼働開始などによるコストの増加が約27億10百万円となり、当第3四半期連結累計期間の営業利益は、前年同期に比べ21億92百万円の減益となる111億61百万円(前年同期比83.6%)、経常利益は前年同期に比べ20億11百万円の減益となる116億48百万円(前年同期比85.3%)、償却前経常利益は202億54百万円(前年同期比92.1%)、親会社株主に帰属する四半期純利益は78億75百万円(前年同期比83.7%)となりました。

 

  (営業活動の状況)

食品小売店や食品加工ベンダーによる惣菜を中心とした「中食」マーケットの拡大に伴い、電子レンジ加熱対応の当社オリジナル製品の採用が広がっております。消費者のライフスタイルにマッチした付加価値の高い新製品の開発と品揃えのスピードを加速し、当社オリジナル製品の販売構成を高め、製品売上高の増加と利益率の向上を図っており、加えて、CO2削減による環境への取組みや人手不足に対応した作業生産性向上のための改善提案とともに、リサイクル製品や汎用製品の拡販にも努めております。この他、平成30年3月28・29・30日には、「時代は人手不足でも惣菜化待ったなし!! さあ答えを見つけよう エフピコフェア2018」を開催し、お客様へ最新の商品開発や売り場づくりをご提案すべく準備を進めております。

  (生産部門の状況)

平成29年8月に、関東八千代工場の敷地内に関東エコペット工場が完成し、準備期間を経て11月から本格稼働いたしました。中部エコペット工場(平成28年3月稼働開始)と同様に、回収したPETボトル・PET透明容器をエコAPET容器の原料として再利用するボトルtoトレーのエフピコ方式リサイクルを推進する一貫生産を行っております。これにより、当社グループのエコAPET容器向けの原料生産能力は、年間5万トンの規模となります。加えて、関東八千代工場と中部エコペット工場では、OPETシート押出機及び製品成形機を設置し、OPET透明容器の生産を行っておりますが、OPET透明容器の拡販体制を拡充するため、中部エコペット工場内にOPETシート押出4号機の増設を進めております。また、全国の成形工場においては、産業用ロボットの導入を推進し、生産工程の省人化・自動化に取り組んでおります。

 

  (物流部門の状況)

全国を網羅する強固で柔軟な物流ネットワークの構築が一段落し、今後の市場拡大や繁忙期にも安定的に供給できる体制が確立できました。また、音声ピッキングシステムを導入し、ピッキング作業の生産性を向上させております。さらに、BCP(事業継続計画)の一環として、災害などにより停電が発生した際にも重要な事業活動を継続するため、全国21ヶ所すべての拠点に非常用発電設備の設置と72時間(3日間)の電力を確保するための燃料の備蓄をしております。これらの施策により、製品及び商品をお客様にお届けするまでの流通全体のコスト抑制と安定供給を提供してまいります。

 

  (働き方改革への取り組み)

当社グループは、ダイバーシティ(多様性)の推進に向け、障がいを持つ従業員が活躍できる仕事内容を考え、働きやすい職場環境を創出して障がい者雇用の促進を行っております。平成29年9月には、東洋経済新報社が発表した「障がい者雇用率ランキング」において、当社が4年連続で第1位にランクインいたしました。また、女性の職域拡大、女性の継続就業支援、女性の管理職の増加を目指す取り組みに関して「女性の活躍推進宣言」を厚生労働省のポジティブアクション情報ポータルサイトに掲載し、女性の総合職採用を20%以上、女性の管理職を50名とするよう取り組んでおります。

さらに、当社は、フレックスタイム制の他、始終業時刻をスライドする時差出勤を導入しており、勤務時間帯の選択肢を広げ、担当業務ごとの繁忙時間帯に集中して働き、作業生産性の向上により長時間残業を削減する働き方改革を推進しております。加えて、十分な休息を確保するため、お昼の休憩時間を延長し、仕事のオンとオフのメリハリを大切にしております。休憩時間を延長した分は、所定労働時間を短縮しており、前述の時差出勤と合わせ作業生産性の向上により長時間残業を抑制しております。

 

(用語説明)

マルチFP

(MFP)容器

-40℃~+110℃の耐寒・耐熱性、耐油・耐酸性及び断熱性に優れた発泡PS(ポリスチレン)容器

マルチソリッド

(MSD)容器

マルチFPの端材を活用し、その特性を維持しつつシャープな形状を実現した非発泡PS(ポリスチレン)容器 耐熱温度+110℃

OPET透明容器

二軸延伸PETシートから成形した、耐油・耐酸性に優れ、透明度も高くOPSと同等の耐熱性を実現したPET(ポリエチレンテレフタレート)透明容器

耐熱温度+80℃

新透明PP容器

標準グレードのPP(ポリプロピレン)原料からOPSと同程度の透明度を実現した透明PP容器 耐熱温度+110℃

OPS透明容器

従来からの二軸延伸PS(ポリスチレン)シートから成形した透明容器

耐熱温度+80℃

エコトレー

スーパーで店頭回収されたPS容器と工場内端材を原料とするリサイクル発泡PS容器(平成4年販売開始)

エコAPET容器

スーパーで店頭回収されたPET透明容器、PETボトル及び工場内端材を原料とするリサイクルPET透明容器(平成24年販売開始)

 

 

 

 

(2)経営方針・経営戦略等

 当第3四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更及び新たに生じた課題はありません。

 

(3)財政状態の状況

 当第3四半期連結会計期間末における資産合計は、前連結会計年度末に比べて255億36百万円増加し、2,450億17百万円となりました。

 これは、主に受取手形及び売掛金106億55百万円増加、建物及び構築物86億47百万円増加及び機械装置及び運搬具38億2百万円増加、他方、リース資産16億69百万円減少によるものであります。

 負債合計は、前連結会計年度末に比べて199億2百万円増加し、1,396億62百万円となりました。

 これは、主に買掛金52億56百万円増加、借入金72億5百万円増加及びコマーシャル・ペーパー30億円増加、他方、未払法人税等14億17百万円減少によるものであります。

 また、純資産合計は、前連結会計年度末に比べて56億33百万円増加し、1,053億55百万円となりました。

 これは、主に親会社株主に帰属する四半期純利益78億75百万円の計上、他方、剰余金の配当33億7百万円による減少によるものであります。

 

(4)キャッシュ・フローの状況

 当第3四半期連結累計期間における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末より1億円減少し、180億43百万円となりました。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 営業活動により獲得した資金は、78億95百万円(前年同期は156億20百万円の資金獲得)となりました。

 これは、主に税金等調整前四半期純利益114億43百万円、減価償却費86億5百万円及び仕入債務の増加52億56百万円などによる資金の増加、他方、売上債権の増加106億56百万円、たな卸資産の増加18億46百万円及び法人税等の支払額44億21百万円などによる資金の減少によるものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 投資活動により支出した資金は、124億80百万円(前年同期は175億35百万円の支出)となりました。

 これは、主に関東エコペット工場等の生産設備に関する有形固定資産の取得による支出125億54百万円によるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 財務活動により獲得した資金は、44億84百万円(前年同期は34億14百万円の資金獲得)となりました。

 これは、主にコマーシャル・ペーパーの純増加30億円、長期借入れによる収入260億円と、長期借入金の返済による支出187億94百万円、リース債務の返済による支出24億47百万円及び配当金の支払額32億73百万円などによるものであります。

 

(5)事業上及び財務上の対処すべき課題

  当第3四半期連結累計期間において、当社グループの事業上及び財務上の対処すべき課題に、重要な変更及び新たに生じた課題はありません。

 

(6)研究開発活動

  当第3四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は、9億34百万円であります。

  なお、当第3四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。

 

(7)主要な設備

 前連結会計年度末において計画中であった主要な設備の新設について、当第3四半期連結累計期間に完了したものは次のとおりです。

 

会社名

事業所名

(所在地)

設備の内容

完了年月

完成後の増加能力

提出会社

 関東エコペット工場

(茨城県結城郡八千代町)

 エコAPET製品

 一貫生産工場の新設

平成29年8月

 エコAPET製品の

 生産能力が約14%増加

 

(8)経営成績に重要な影響を与える要因及び経営戦略の現状と見通し

今後の見通しにつきましては、消費者の動向、為替相場や原油価格の変動による原材料コストや電力料金の上昇など、当社グループをとりまく経営環境には、予断を許さない状況が続くものと予想されます。

このような環境の中、エコAPET容器の原材料調達に影響する2つの発表がありました。

最初は、平成29年7月、中国が世界貿易機構(WTO)に対し、年内にプラスチックや紙など一部廃棄物の輸入を停止すると通告しました。廃プラスチックには日本から中国へ輸出される回収PETボトルも含まれており、中国の輸入停止の影響により、日本国内の回収PETボトルは需給バランスが崩れ値下がりしております。当社グループは、回収したPETボトルをエコAPET容器の原料として再利用しており、関東エコペット工場の稼働により、再利用する原料生産能力が現在の年間3万トンから5万トンに増加し、回収PETボトルの値下がりによる原料生産コストの低減が見込まれます。

続いて、平成29年8月、財務省がPETボトルなどに使われる中国産のPET樹脂に不当廉売関税を9月から4ヵ月間暫定的に課すことを発表し、同年12月、同省は最長5年間の不当廉売関税を正式に課すことを決めました。関税率は最大53%になります。この結果、中国以外のアジア諸国に輸入元を移す動きがあり、輸入PET樹脂が値上がりしております。当社グループは、関東エコペット工場の稼働により、バージンの輸入PET樹脂使用量が現行より2万トン減少し、値上がりしている輸入PET樹脂の使用量の減少が見込まれます。

このように、日本国内の回収PETボトルの価格下落や当社におけるバージンの輸入PET樹脂使用量の減少は、原材料コストの面で当社の業界内での優位性が高まるものと思われます。

昨今の国内企業をとりまく雇用環境は、人手不足と最低賃金上昇による人件費の高騰が深刻化しており、人材確保に苦慮する状況になっています。

当社グループは、生産部門では産業用ロボットの導入を推進し、物流部門では音声ピッキングシステムの導入や、自動ソーターシステムを配置するなど、省人化を図るとともに作業生産性を向上させており、今後も、このような生産・物流コスト抑制に向けた施策を展開してまいります。さらに、当社オリジナル製品をはじめとした新製品の開発と品揃えのスピードのさらなる加速、全国を網羅する物流ネットワークを活用した流通全体でのコスト抑制により、中長期的に安定して利益を獲得できる体制を強化してまいります。