当第1四半期連結累計期間において、新たに発生した事業等のリスクはありません。
また、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについて重要な変更はありません。
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1) 業績の状況
当第1四半期連結累計期間(2018年4月1日から2018年6月30日まで)におけるわが国経済は、企業収益や雇用環境の改善により緩やかな回復基調で推移しましたが、消費者の根強い節約志向が続いており、米国発の貿易摩擦による日本の経済・産業への影響や西日本を中心とした記録的豪雨と日本列島を覆う記録的な猛暑による農作物への影響が懸念されます。
このような状況下、当社グループの販売面では、当社オリジナル製品(マルチFP容器、マルチソリッド容器、OPET透明容器、新透明PP容器やリサイクル製品であるエコトレー、エコAPET容器)の売上が堅調に推移しており、特にマルチFP容器は、惣菜容器や弁当容器などとして採用されており、電子レンジ加熱による今までにない商品開発が可能となり、食品小売店での新しい売り場づくりの提案と合わせて採用が広がっております。透明容器においては、OPET透明容器や新透明PP容器の品揃えを充実し、電子レンジ加熱対応の惣菜容器や弁当容器で使用する透明蓋のほか、揚げ物等の惣菜メニューに適したかん合折り蓋容器の採用が広がり、エコAPET容器は、中皿付き夏麺容器、野菜サラダ容器や蓋付き青果用容器などとして採用が広がっております。
また、食品小売り各社が収益性の高い惣菜の充実や生鮮食品の惣菜化を進め、売り場で食材の見栄えがする蓋付き容器が販売数量を伸ばしており、「中食」マーケットの拡大とともに、大手食品メーカーによる惣菜などの新たな商品開発が広がっております。さらに、外食産業も「中食」マーケットに進出しており、大手外食チェーンでテイクアウト容器の採用が広がっております。この他、食品小売り各社の人手不足に対応した作業改善案として、安心かん合のテープレス容器、カセット式の内装を用いたオードブル容器や蓋付き内装を用いたセットメニュー容器などを提案しております。
このような環境の中、当社グループが生産する製品の原材料価格は、2017年9月からの中国産PET樹脂に対する不当廉売関税を背景とする輸入PET樹脂の値上がり、2018年1月からのポリスチレンの値上がりなどが相次ぎ、段ボールやポリ袋など副資材も値上がりし、併せて物流費、電力料金や人件費等の経費が上昇したこともあり、2018年4月1日出荷分より製品価格の改定の実施を発表いたしました。
当第1四半期連結累計期間において、当社グループのあらゆる部門の合理化を図るとともに、製品価格の改定に向け値上げ交渉を実施し、価格改定の時期がずれ込んだものの、お客様のご理解を賜り、製品価格の改定を行いました。製品価格の改定による利益改善は、翌第2四半期連結会計期間からを見込んでおります。
(売上高の状況)
当第1四半期連結累計期間の売上高は、439億1百万円となり、2018年5月2日の「平成30年3月期 決算短信」で公表いたしました第2四半期連結累計期間の業績予想に対し概ね順調に推移し、前年同期に比べ9億23百万円の増収(前年同期比102.1%)となり過去最高となりました。当社グループにおいて生産する製品の当第1四半期連結累計期間の売上数量は、ケース数で前年同期比104.7%、枚数で前年同期比103.9%、売上高は332億87百万円(前年同期比105.4%)となり、当社グループ外より仕入販売する商品は、プライベートブランド品の取扱量の増加を図るなど商品調達力を強化したものの、不採算取引の見直しにより売上高が7億84百万円減少し、当第1四半期連結累計期間の売上高は106億14百万円(前年同期比93.2%)となりました。
(利益の状況)
利益面におきましては、当社オリジナル製品や新製品の販売が好調に推移したことにより、価格改定の時期がずれ込んだものの、利益改善は総額で約5億10百万円となりました。一方、当社が生産する製品の原材料価格が高騰し前年同期に比べ原材料費が約6億80百万円増加、その他グループ全体で合理化に努めたものの、人件費と減価償却費の増加や電力料金の値上がりなどコストが約2億20百万円増加し、コストの増加が総額で約9億円となりました。その結果、2018年5月2日の「平成30年3月期 決算短信」で公表いたしました第2四半期連結累計期間の業績予想に対し概ね順調に推移し、当連結会計年度の営業利益は、前年同期に比べ4億39百万円の減益となる24億14百万円(前年同期比84.6%)、経常利益は前年同期に比べ3億94百万円の減益となる25億68百万円(前年同期比86.7%)、償却前経常利益は57億89百万円(前年同期比99.5%)、親会社株主に帰属する四半期純利益は16億61百万円(前年同期比87.5%)となりました。
(営業活動の状況)
食品小売店や食品加工ベンダーによる惣菜を中心とした「中食」マーケットの拡大に伴い、電子レンジ加熱対応の当社オリジナル製品の採用が広がっております。消費者のライフスタイルにマッチした付加価値の高い新製品の開発と品揃えのスピードを加速し、当社オリジナル製品の販売構成を高め、製品売上高の増加と利益率の向上を図っており、加えて、CO2削減による環境への取組みや人手不足に対応した作業生産性向上のための改善提案とともに、リサイクル製品や汎用製品の拡販にも努めております。
(生産部門の状況)
関東エコペット工場・中部エコペット工場では、回収したPETボトル・PET透明容器をエコAPET容器の原料として再利用するボトルtoトレーのエフピコ方式リサイクルを推進する一貫生産を行っております。これにより、当社グループのエコAPET容器向けの原料生産能力は、連結子会社である西日本ペットボトルリサイクル株式会社の生産能力も含め年間5万トンの規模となりました。加えて、関東八千代工場と中部エコペット工場では、OPETシート押出機及び製品成形機を設置し、OPET透明容器の生産を行っておりますが、OPET透明容器の拡販体制を拡充するため、中部エコペット工場内にOPETシート押出4号機を増設し、2018年4月から本格稼働いたしました。また、全国の成形工場においては、産業用ロボットの導入を推進し、生産工程の省人化・自動化に取り組んでおります。
(物流部門の状況)
全国を網羅する強固で柔軟な物流ネットワークの構築が一段落し、今後の市場拡大や繁忙期にも安定的に供給できる体制が確立できました。また、物流倉庫内作業の効率化及び省人・省力化を目的に無人搬送車を導入し、ピッキング作業の生産性を向上させるため、音声ピッキングシステムを導入しております。さらに、BCP(事業継続計画)の一環として、災害などにより停電が発生した際にも重要な事業活動を継続するため、全国21ヶ所すべての拠点に非常用発電設備の設置と72時間(3日間)の電力を確保するための燃料の備蓄をしております。これらの施策により、製品及び商品をお客様にお届けするまでの流通全体のコスト抑制と安定供給を提供してまいります。
(働き方改革への取り組み)
当社グループは、ダイバーシティ(多様性)の推進に向け、障がいのある従業員が活躍できる仕事内容を考え、働きやすい職場環境を創出して障がい者雇用の促進を行っております。2017年9月には、東洋経済新報社が発表した「障がい者雇用率ランキング」において、当社が4年連続で第1位にランクインいたしました。また、女性の職域拡大、女性の継続就業支援、女性の管理職の増加を目指す取り組みに関して「女性の活躍推進宣言」を厚生労働省のポジティブアクション情報ポータルサイトに掲載し、女性の総合職採用を20%以上、女性の管理職を50名とするよう取り組んでおります。
さらに、当社は、フレックスタイム制の他、始終業時刻をスライドする時差出勤を導入しており、勤務時間帯の選択肢を広げ、担当業務ごとの繁忙時間帯に集中して働き、作業生産性の向上により長時間残業を削減する働き方改革を推進しております。加えて、5日間の連続有給休暇取得を義務化し、従業員の心身のリフレッシュを促し、活力のある職場づくりに努めております。
(用語説明)
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マルチFP (MFP)容器 |
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-40℃~+110℃の耐寒・耐熱性、耐油性及び断熱性に優れた発泡PS(ポリスチレン)容器 |
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マルチソリッド (MSD)容器 |
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マルチFPの端材を活用し、その特性を維持しつつシャープな形状を実現した非発泡PS(ポリスチレン)容器 耐熱温度+110℃ |
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OPET透明容器 |
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二軸延伸PETシートから成形した、耐油性に優れ、透明度も高くOPS透明容器と同等の耐熱性を実現したPET(ポリエチレンテレフタレート)透明容器 耐熱温度+80℃ |
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新透明PP容器 |
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標準グレードのPP(ポリプロピレン)原料からOPS透明容器と同程度の透明度を実現した透明PP容器 耐熱温度+110℃ |
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エコトレー |
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スーパーで店頭回収されたPS容器と工場内端材を原料とするリサイクル発泡PS容器(1992年販売開始) |
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エコAPET容器 |
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スーパーで店頭回収されたPET透明容器、PETボトル及び工場内端材を原料とするリサイクルPET透明容器(2012年販売開始) |
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OPS透明容器 |
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従来からの二軸延伸PS(ポリスチレン)シートから成形した透明容器 耐熱温度+80℃ |
(2) 経営方針・経営戦略等
当第1四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
(3) 財政状態の状況
当第1四半期連結会計期間末における総資産は、前連結会計年度末に比べて1億44百万円増加し、2,442億91百万円となりました。これは主に売上高増加に伴う営業債権の増加および未収入金の減少によるものであります。
負債合計は、前連結会計年度末に比べて2億43百万円増加し、1,381億71百万円となりました。これは主に設備投資資金等の調達による有利子負債の増加および未払金の減少によるものであります。
また、純資産合計は、前連結会計年度末に比べて99百万円減少し、1,061億19百万円となりました。これは主に親会社株主に帰属する四半期純利益16億61百万円及び剰余金の配当16億94百万円によるものであります。
なお、「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」(企業会計基準第28号 平成30年2月16日)等を当第1四半期連結会計期間の期首から適用しており、財政状態については遡及処理後の前連結会計年度末の数値で比較を行っております。
(4) キャッシュ・フローの状況
当第1四半期連結累計期間における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末より1億39百万円増加し、157億99百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動により獲得した資金は、64億84百万円(前年同期は36億79百万円の資金獲得)となりました。
これは主に税金等調整前四半期純利益24億83百万円、減価償却費32億20百万円及び未収入金の減少8億25百万円などによる資金の増加、他方、法人税等の支払額18億41百万円などによる資金の減少によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動により支出した資金は、60億86百万円(前年同期は36億54百万円の資金支出)となりました。
これは主に自動化設備等の生産設備に関する有形固定資産の取得による支出51億35百万円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動により支出した資金は、2億57百万円(前年同期は11億96百万円の資金支出)となりました。
これは主に長期借入れによる収入60億円、長期借入金の返済による支出30億43百万円、リース債務の返済による支出7億54百万円及び配当金の支払額16億60百万円などによるものであります。
(5) 事業上及び財務上の対処すべき課題
当第1四半期連結累計期間において、当社グループの事業上及び財務上の対処すべき課題に、重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
(6) 研究開発活動
当第1四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は、2億48百万円であります。
なお、当第1四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
(7) 経営成績に重要な影響を与える要因及び経営戦略の現状と見通し
2018年7月の西日本を中心とした記録的豪雨による当社グループ従業員の人的被害や当社グループ各事業所における建物及び設備への被害はございませんでした。なお、今回の災害に際し、当社グループでは被災者援助や被災地の復旧支援のために、義援金を寄託いたしました。
今後の見通しにつきましては、消費者の動向、為替相場や原油価格の変動による原材料コストや電力料金の上昇など、当社グループをとりまく経営環境には、予断を許さない状況が続くものと予想されます。
このような環境の中、中国による廃プラスチックの輸入停止の影響による日本国内の回収PETボトルの価格下落や、中国産PET樹脂に対する不当廉売関税を背景とする輸入PET樹脂の値上がりと、時を同じくして関東エコペット工場が稼働し、当社におけるバージンの輸入PET樹脂使用量の減少は、原材料コストの面で当社の業界内での優位性が高まるものと思われます。
昨今の国内企業をとりまく雇用環境は、人手不足と最低賃金上昇による人件費の高騰が深刻化しており、人材確保に苦慮する状況になっています。
当社グループは、製品価格の改定が浸透したことで、通常の営業活動を再開し、当社オリジナル製品や新製品の提案、売れる売り場情報の発信などを行ってまいります。生産部門では産業用ロボットの導入を推進し、物流部門では音声ピッキングシステムの導入、無人搬送車や自動ソーターシステムを配置するなど、省人・省力化を図るとともに作業生産性を向上させており、今後も、このような生産・物流コスト抑制に向けた施策を展開してまいります。さらに、当社オリジナル製品をはじめとした新製品の開発と品揃えのスピードのさらなる加速、全国を網羅する物流ネットワークを活用した流通全体でのコスト抑制により、中長期的に安定して利益を獲得できる体制を強化してまいります。
また、環境問題については、温暖化対策に加え、昨今、海洋プラスチックごみ問題に関心が高まり、海洋プラスチックごみ対策として排出抑制やリサイクルなどの3R(量を減らすReduce、繰り返し使うReuse、資源として再利用するRecycle)の推進がさらに重要となります。当社グループでは、1990年に6ヶ所の回収地点でスーパーの使用済み容器回収ボックスを用いたエフピコ方式のリサイクルをスタートさせ、その後、消費者の環境に対する意識の高まりもあり、今では使用済み容器の回収地点は9,100ヶ所を超えました。当社グループは、エフピコ方式のリサイクル「トレーtoトレー」「ボトルtoトレー」を柱にした事業活動により、循環型社会の実現による持続可能な社会の構築を目指しております。さらに、環境配慮設計による業界トップクラスの環境負荷の低い容器の開発を通し、事業活動に伴う廃棄物の発生抑制及び再資源化の取組みなど、各種施策を実施してまいります。