第2【事業の状況】

1【業績等の概要】

(1)業績

当連結会計年度におけるわが国経済は、企業収益や雇用環境は改善傾向にあり、景気は緩やかな回復基調にありますものの、中国をはじめとする新興国や原油価格の下落等による資源国の景気減速に加えて、円高・株安の進行もあり、先行き不透明な状況で推移いたしました。

コンタクトレンズや眼鏡業界におきましては、消費税特需による反動減の影響も一巡し市場は回復基調で推移しており、新商品、価格、販路、広告戦略等々における各メーカー間の競争は激化しております。

このような状況の中、当社グループといたしましては、2016年3月期を起点とする3ヶ年中期経営計画を策定し、『世界に広がる“日本のシード”』を具現化してゆく3年間と位置付け、「販売戦略」、「商品戦略」、「生産・開発力強化」、「管理体制強化」を最重要施策として、変化する市場や将来の競争力強化に結実すべく、積極的に経営資源を投下しております。海外市場での販路拡大や、新商品の投入、既存商品のスペック拡充等を実施し、国産ならではの開発力、品質や安全性の高さ、商品ラインアップの充実等を積極的にアピールし、多様化するニーズにきめ細かく対応していくことで、シェア拡大に努めてまいりました。

この結果、当連結会計年度の売上高は21,826百万円(前年同期比16.5%増)と増収となり、利益につきましても、広告宣伝費の投下や売上増加に伴う物流コスト等の増加はありましたものの、売上高の伸長等により営業利益895百万円(前年同期比65.4%増)、経常利益834百万円(前年同期比75.8%増)、親会社株主に帰属する当期純利益492百万円(前年同期比127.6%増)と増益となりました。

 

セグメントの業績は次のとおりであります。

(コンタクトレンズ・ケア用品)

コンタクトレンズ・ケア用品につきましては、純国産1日使い捨てコンタクトの「シードワンデーピュア」シリーズや、瞳を際立たせるサークルレンズ「シードアイコフレワンデーUV」等を柱として、国産の品質力やきめ細やかな対応力、独自の付加価値といったアピールポイントを前面に、TVコマーシャルの全国放映、上海や台湾でのブランド告知や周年記念イベントの開催等、国内外において積極的な活動を展開してまいりました。

この結果、2014年6月より全国発売を開始しております「シードワンデーピュアうるおいプラス乱視用」や、女優の飯島直子さんをキャラクターに起用した遠近両用の「シードワンデーピュアマルチステージ」等の機能性コンタクトが着実に伸長しております。また、近視・遠視用も計画を上回ったため、主力アイテムである「シードワンデーピュア」シリーズは約31%(卸売ベース)の伸長となりました。加えて、回復基調の市況を背景に、2週間や1ヶ月交換タイプにおいても前年同期比約19%増(卸売ベース)と伸長しております。また、海外展開においては、新たにイタリアやドイツ(OEM供給)、デンマーク等北欧4ヶ国における販売が開始となり、これにより売上高は20,602百万円(前年同期比17.3%増)と増収となりました。従業員の増加、出荷量増加に伴う物流関連費用や、ブランド認知やシェアアップのための広告宣伝費、トライアルレンズ費用の投入等で販管費が増加しているものの、売上伸長による粗利益増加によって、営業利益につきましては、1,622百万円(前年同期比39.7%増)と増益となりました。

(眼鏡)

眼鏡につきましては、主力フレームの「ビビッドムーン」や「プラスミックス」を中心に、代理店の活用や地方展示会出展等、新販路の開拓や既存得意先での取引量拡大に努めてまいりました。

眼鏡業界におきましても、消費税特需による反動減の影響が一巡し消費動向は回復基調にあり、主力フレームの新作モデルが大型チェーン店等で採用され予定どおり配荷されました。この結果、売上高は893百万円(前年同期比6.5%増)となりましたものの、眼鏡レンズ在庫の評価減等約30百万円を計上する等したために、営業損失98百万円(前年同期営業損失50百万円)となりました。

(その他)

その他につきましては、売上高は331百万円(前年同期比1.0%減)とほぼ前年同期並みとなり、営業損失71百万円(前年同期営業損失56百万円)となりました。

 

(2)キャッシュ・フロー

当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べて873百万円増加し2,028百万円となりました。

各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は以下のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果得られた資金は、4,217百万円(前期853百万円の収入)となりました。資金増加の主な要因は、税金等調整前当期純利益801百万円に加えて、売上伸長に伴うたな卸資産の減少882百万円、その他(未払消費税等の債務勘定等)602百万円の増加、減価償却費の1,783百万円の計上が挙げられます。また、資金減少の主な要因は、月商ベースの拡大による売上債権の増加270百万円等であります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果使用した資金は、811百万円(前期2,582百万円の支出)であります。これは主に、鴻巣研究所2号棟建築や生産設備導入や研究棟建設に伴う有形固定資産の取得によるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動の結果使用した資金は、2,548百万円(前期893百万円の収入)であります。これは主に、長期借入金の返済2,028百万円やリース債務の返済845百万円、立会外買付けによる自己株式の取得259百万円によるものであります。

 

2【生産、受注及び販売の状況】

 本報告書のこの項以下に記載する金額は、消費税等を抜きで表示しております。

 

(1)生産実績

 当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度
(自 平成27年4月1日
 至 平成28年3月31日)

前年同期比(%)

コンタクトレンズ・ケア用品(千円)

5,687,026

108.8

合計(千円)

5,687,026

108.8

 (注) 金額は製造原価によっております。

 

(2)商品仕入実績

 当連結会計年度の商品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度
(自 平成27年4月1日
 至 平成28年3月31日)

前年同期比(%)

コンタクトレンズ・ケア用品(千円)

6,577,274

105.1

眼鏡(千円)

427,293

108.4

その他(千円)

271,032

115.9

合計(千円)

7,275,601

105.7

 (注) 金額は仕入価額によっております。

(3)受注状況

 当社グループは見込生産を行っているため、該当事項はありません。

(4)販売実績

 当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度
(自 平成27年4月1日
 至 平成28年3月31日)

前年同期比(%)

コンタクトレンズ・ケア用品(千円)

20,602,628

117.3

眼鏡(千円)

893,070

106.5

その他(千円)

331,182

99.0

合計(千円)

21,826,881

116.5

 (注)1.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。

相手先

前連結会計年度

(自  平成26年4月1日

至  平成27年3月31日)

当連結会計年度

(自  平成27年4月1日

至  平成28年3月31日)

金額(千円)

割合(%)

金額(千円)

割合(%)

HOYA株式会社

2,300,040

12.3

2,705,526

12.4

    2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

3【対処すべき課題】

今後の景気見通しにつきましては、米国経済は堅調であるものの、原油価格の下落や為替相場の急激な変動による金融リスクや、新興国における経済成長の減速・中東の混乱等、地政学的リスクも顕在化しており、国内経済もこの影響を受けることが予想され、不透明な状況が続くものと思われます。

このような状況の下、コンタクトレンズ市場につきましては、装用人口の増加はほぼ横ばいと推測されるものの、1日使い捨てタイプへのシフトは引き続き進み、また、遠近両用等の高付加価値アイテムも伸長することから、金額ベースでの市場規模は一定の成長を続けるものと見込まれます。

しかしながら、機能・品質、販路、広告戦略等々、各メーカー間における競争は激化することが必至であり、当社は、「販売戦略」、「商品戦略」、「生産・開発力強化」、「管理体制強化」を最重要施策として、それぞれの各方針に基づき、変化する市場や将来の競争力強化に結実すべく、引き続き、積極的に経営資源を投下してまいります。既存アイテムのスペック拡充、研究開発案件の的確な管理・進行、物流・配送品質の改善等、これらの施策を着実に遂行し、国産ならではの開発力、品質・安全性の高さを国内外に発信し、事業基盤の強化に努めてまいります。

中長期的には、日本国内の少子高齢化がさらに加速することは必定であり、コンタクトレンズユーザーの主要部分を占める若年層は減少することは否めず、メーカー各社の競争が激化することが想定されます。

このような状況で企業として勝ち残っていくためには、新素材を活用した、より高機能で良好な装用感を得られるコンタクトレンズの開発、コンタクトレンズのノウハウを生かした医療医薬分野関連商品の開発に加えて、細分化するニーズを着実に捉えた商品スペックの整備が必要であります。このため、鴻巣研究所敷地内に医薬品治験薬GMP施設の基準を満たす研究棟を建設し、研究開発の質・幅を広げ、さらには業務の効率化や情報の共有化を図ってまいります。

ケア用品においても、さらに高い洗浄消毒効果等を提供する商品の開発が求められ、眼鏡にあってはファッションニーズにあった眼鏡フレームの開発も課題であろうと考えております。

また、海外市場における更なる業容拡大・販路開拓も企業の成長を継続させるうえでは重要、かつ急務の課題であり、これらを踏まえた成長戦略・施策を立案、遂行してまいります。

 

4【事業等のリスク】

当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性のある事項については以下のようなものがあります。

なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

(1)業界動向

当社グループが事業を営む、コンタクトレンズ業界につきましては、長期的な視点に立ちますと、日本の人口減少は否めず、市場の縮小や構造変化等が予想されます。眼鏡業界においても、均一価格販売の浸透で低価格化が進み、価格競争が激化をしており、市況環境は厳しさを増しております。このような状況の中、国内シェアの向上や海外販路を開拓する等により、グループの業績向上のために事業活動を行っておりますが、予期せぬ市況環境の変化等に的確に対応できない場合、当社グループの経営成績及び財政状態に重大な影響を与える可能性があります。

また、コンタクトレンズ・ケア用品事業は、高度管理医療機器、医薬部外品に該当し、薬機法等の規制を受けており、その法改正の内容によっては、当社グループの経営成績及び財政状態に重大な影響を与える可能性があります。

 

(2)新製品開発力

当社グループは、眼科領域におけるデバイス及びその周辺技術に関する研究開発を実施し、使用者の「Quality of Life」、「Quality of Vision」の向上に貢献できる高品質、高付加価値製品を提供することを基本方針として活動に取り組んでおります。これらの活動によって製造された製品は、当社グループにとって核となる事業であり、市場のニーズに的確に合致するものでなかった場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に重大な影響を与える可能性があります。

 研究の成果が、新技術や新製法の確立に必ずつながるとは限りませんし、研究期間が長期に亘り開発費の増加や販売機会の損失を招く可能性もあります。また、開発した新製品や新技術等が、独自の知的財産権として保護される保証もなく、当初に意図した結果や成果が得られない場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。

 

  (3)製品の欠陥

 当社グループのコンタクトレンズは、製造販売承認許可を薬事審議会での審査を経て取得し、QMS省令での滅菌医療機器製造業許可、ISO13485:2003の認証を取得している鴻巣研究所において、これら許認可による製法に基づき製造をしております。しかしながら、国から承認許可を取得した製品であっても、市場で発生している医薬品と同様に様々な事象(副作用等)が生じない保証はありません。また、海外での生産品については、国際規格に基づいて製造されておりますが、全ての製品に欠陥がないという保証はありません。

 製造物賠償責任についてはPL保険に加入しておりますが、全てをカバーできるとは考えられず、今後、大規模な製造物賠償責任につながる製品欠陥等が発生した場合には、回収費用、代替品への対応費用等、多額のコスト負担が想定されるばかりでなく、企業評価や信頼を損なうこととなり、当社グループの経営成績及び財政状態に重大な影響を与える可能性があります。

 

(4)知的財産保護の限界

当社グループは、特許権、意匠権、商標権の知的財産権の出願、管理、運用等を海外子会社、海外向け商品に関するものも含めて一元で管理し、知的財産の保護に努めておりますが、第三者が当社製品や技術に類似した、もしくは、当社グループよりも優れた製品を製造することを阻止できない可能性があります。また、当社グループの将来の技術や製法、製品が、認識の範囲外で第三者の知的財産権を侵害する可能性も考えられ、損害賠償請求権を行使された場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に重大な影響を与える可能性があります。

 

(5)災害や停電等

当社鴻巣研究所は、製造ラインの中断による生産能力の低下を抑止するため、また、周辺地域への安全対策として、災害防止検査や設備点検等を定期的に実施し、また、非常用自家発電装置を導入する等し、万全を期してはおりますが、完全に防止・軽減ができるという保証はありません。
 万が一、大規模な地震の発生や近隣の火災等により操業を中断するような事象が発生した場合は、コンタクトレンズの生産能力が低下する可能性があります。

 

(6)情報漏洩

 当社グループは、個人情報や研究開発情報等の機密情報の取扱いについては、個人情報保護規程、営業秘密管理規程、アクセス管理規程等の制定・運用による管理や、内部監査の実施等により、厳重な管理体制を敷いておりますが、何らかの原因により、漏洩事故が発生した場合には、損害賠償責任を負うばかりか社会的信用を失うこととなり、当社グループの経営成績及び財政状態に重大な影響を与える可能性があります。

(7)海外での事業展開

当社グループは、連結子会社、あるいは現地の専任代理店により、アジア(中国、ベトナム、モンゴル、シンガポール他近隣国)や欧州におきまして、販売事業(卸売)展開を行なっております。これらの地域における予期せぬ政治的・経済的な社会情勢の変化、ならびに各政府当局が課す法的規制等によっては、当社グループの経営成績及び財政状態に重大な影響を与える可能性があります。

 海外事業活動の展開により、外貨建て決済に伴う為替レートの変動リスクを負っております。また、海外連結子会社の現地通貨建ての決算数値につきましても、連結財務諸表作成時に円換算をすることから、為替レートが変動した場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。

 

(8)法規制・法令遵守

当社グループが事業活動を行うには、薬機法に基づく医療機器製造販売業や医療機器製造業、高度管理医療機器販売業等の許可が必要となり、該当拠点においてその許可を取得しております。これらの許可を受けるため、または更新するための諸条件及び関連法令の遵守に努めており、現時点において、当該許可が取消しになる事由の発生は認識しておりません。しかしながら、法令に抵触し当該許可が取消しになる事態となった場合には、規制の対象となる製品を回収し、加えて、その製品の販売中止及び対象事業の活動中止が求められる可能性が生じ、回収損失等が発生するだけでなく、主業であるコンタクトレンズ・ケア用品事業の活動に支障を来すこととなり、当社グループの経営成績及び財政状態に重大な影響を与える可能性があります。

 

    (コンタクトレンズ・ケア用品事業に係る主要な許認可、免許及び登録等)

取得年月

(初回)平成17年4月

(直近)平成25年1月

平成23年11月

許認可等の名称

医療機器製造販売業

医薬部外品製造販売業

製造販売業の名称

株式会社シード

株式会社シード

所管官庁等

東京都

東京都

許認可等の内容

医療機器の製造品質確保及び市販後安全性情報収集

医薬部外品の製造品質確保及び市販後安全性情報収集

有効期限

平成30年1月(5年毎の更新)

平成28年11月(5年毎の更新)

法令違反の要件

及び主な許認可取消事由

申請内容と異なる製品に対して、出荷可否判定を偽り、出荷を認めてしまう、また、重大な障害に対し虚偽の報告や隠ぺいする等

 

取得年月

(初回)平成19年1月

(直近)平成24年10月

(初回)平成4年1月

(直近)平成25年1月

許認可等の名称

医療機器製造業

医療機器製造業

製造所の名称

株式会社シード鴻巣研究所

株式会社シード総合研究所

所管官庁等

埼玉県

埼玉県

許認可等の内容

医療機器の製造(コンタクトレンズ)

医療機器の製造(コンタクトレンズ)

有効期限

平成29年10月(5年毎の更新)

平成30年1月(5年毎の更新)

法令違反の要件

及び主な許認可取消事由

申請内容と異なる製品を製造すること等

 

取得年月

(初回)平成17年4月

(直近)平成23年4月

許認可等の名称

高度管理医療機器販売業

販売業の名称

株式会社シード

所管官庁等

東京都

許認可等の内容

医療機器の販売

有効期限

平成29年3月

法令違反の要件

及び主な許認可取消事由

医療機器の品質確保、トレーサビリティを怠る等

(注)高度管理医療機器販売業については、各営業所において許認可を取得しております。

 

(9)商品・資材・原材料調達

 商品や製品製造に必要な資材、原材料は、当社グループにて調達を行っておりますが、供給先とは、生産数の変動や供給体制等の情報を常に共有し、安定的な供給が受けられるよう努めております。しかしながら、外的要因により不測の事態が発生した場合には、必要な商品、資材、原材料の調達が困難になることも考えられ、当社グループの経営成績及び財政状態に重大な影響を与える可能性があります。

 

(10)重要な訴訟

 当連結会計年度において、当社グループに重大な影響を及ぼす訴訟等は提起されておりません。また、提起される恐れは認識しておりませんが、将来、重要な訴訟等が発生し、当社グループに不利な判断がなされた場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に重大な影響を与える可能性があります。

 

5【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。

 

6【研究開発活動】

当社グループは、皆様の「見える」をサポートするため、コンタクトレンズを核とし、ケア用品・眼鏡・医薬品・医療用機器等、技術に裏打ちされた高品質で安全な「眼」に関する製品技術・研究開発を進めております。

現在の研究開発は、鴻巣研究所で進められており、研究開発スタッフは42名であります。

なお、当連結会計年度の研究開発費は667,432千円であり、セグメント別の研究開発費については、コンタクトレンズ・ケア用品に係るものであります。

 

コンタクトレンズ・ケア用品

①1日使い捨てコンタクトレンズ「シードワンデーピュアうるおいプラス」の生産効率向上のための工程改善ならびに、鴻巣2号棟への新規設備の導入を行いました。また、商品ラインアップ充実のため「シードワンデーピュアうるおいプラス 乱視用」の乱視度数拡大の開発をさらに進めております。

②薬物放出制御(DDS:薬物伝送システム)を可能としたソフトコンタクトレンズにつきましては、治療対象となる疾患、薬物の選定を終了し、大学・製薬メーカーとの共同体制により、早期に治験を実施するため、関係各所との協議を行っております。また、難治性眼疾患を対象にした次世代DDSソフトコンタクトレンズについても、大学・製薬メーカーとの共同体制による研究開発と早期の治験に向けた準備を進めております。

③ケア用品は、市場の価格変動が激しく、近年低価格化する傾向にあります。これに対応すべく、高品質低価格の製品化に向けた研究開発を進めております。

④高酸素透過性などの付加価値の高い新素材のソフトコンタクトレンズの開発を進めております。また、新しい素材の基礎研究を大学・公的研究機関などと共同で開始しています。

⑤コンタクトレンズ、ケア用品の中国、東南アジア、欧州への展開のために各国の承認取得を進めております。

 

7【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

当連結会計年度の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析は、以下のとおりであります。

(1)財政状態の分析

資産、負債及び純資産の状況

当連結会計年度末における資産の残高は、24,768百万円となり、前連結会計年度末から55百万円減少いたしました。主な要因として、増益や外貨預金の増加により現金及び預金が873百万円(1,155百万円から2,028百万円)増加した一方で、売上高の伸長に伴いたな卸資産が882百万円(4,311百万円から3,428百万円)減少したことや、減価償却の進捗により有形固定資産が383百万円(14,135百万円から13,752百万円)減少したことが挙げられます。

負債につきましては、当連結会計年度末の残高は16,816百万円となり、382百万円増加いたしました。主な要因として、借入金の返済に努めた結果、長短の合計借入金が1,251百万円(8,426百万円から7,174百万円)減少しましたものの、仕入の増加や広告宣伝費、業務委託費等の販管費の増加に伴う支払手形及び買掛金が191百万円(752百万円から944百万円)、未払消費税等が434百万円(14百万円から449百万円)増加しており、また、研究棟の建設に関する設備支払手形が343百万円(26百万円から369百万円)、その他賞与や退職給付に係る引当等が増加していることが挙げられます。

純資産につきましては、当連結会計年度末の残高は7,952百万円となり、438百万円の減少となりました。これは、利益剰余金が300百万円増加した一方で、自己株式の立会外買付け取引(210,000株)により自己株式が259百万円(△176百万円から△435百万円)増加したことや、繰延ヘッジ損益が319百万円(42百万円から△277百万円)減少したことによるものであります。

 

(2)キャッシュ・フローの分析

キャッシュ・フローの概要に関しては、第2[事業の状況]1[業績等の概要]の(2)を参照ください。

指標

 

平成26年3月期

平成27年3月期

平成28年3月期

自己資本比率(%)

36.1

33.8

32.1

時価ベースの自己資本比率(%)

54.8

51.1

43.7

インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍)

11.0

7.2

37.8

※時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産

株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式数により算出

※インタレスト・カバレッジ・レシオ:営業キャッシュ・フロー/利払い

 

(3)経営成績の分析

売上高・売上総利益

当連結会計年度における売上高は、21,826百万円となり、前連結会計年度に比べ3,093百万円増加いたしました。

これは、「シードワンデーピュアうるおいプラス乱視用」や、遠近両用の「シードワンデーピュアマルチステージ」等の機能性コンタクトが着実に伸長しており、主力アイテムである「シードワンデーピュア」シリーズが約31%(卸売ベース)の伸長となりました。加えて、海外展開において、新たにイタリアやドイツ(OEM供給)、デンマーク等北欧4ヶ国における販売が開始したことや、既存進出国での売上が拡大したことによるものであります。

当連結会計年度における売上総利益は8,687百万円(売上総利益率39.8%)となり、前連結会計年度に比べ862百万円増加(売上総利益率2.0ポイントダウン)いたしました。これは、売上高の増加に伴うものであります。

 

販売費及び一般管理費

当連結会計年度における販売費及び一般管理費は7,792百万円となり、前連結会計年度に比べ508百万円増加いたしました。主として、配送関連の業務委託費(前年対比205百万円増)や人件費(前年対比121百万円増)、広告宣伝費(前年対比101百万円増)が、増加したためであります。