第2【事業の状況】

1【事業等のリスク】

 当第3四半期連結累計期間において、新たに発生した事業等のリスクはありません。

 また、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについて重要な変更はありません。

2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。

 

(1)経営成績の状況

当第3四半期連結累計期間における世界経済及び日本経済は、世界規模での新型コロナウイルス感染症の拡大と、それに対応する防疫上の観点での諸政策が、社会経済活動及び個人消費を大きく抑制したことにより、厳しい状況で推移しました。国内においては、第2四半期及び第3四半期中は感染が概ね低水準で維持管理されたことにより、経済活動が徐々に回復の兆しを見せたものの、感染の第3波は従来以上の深刻さであり、今後の見通しは厳しいままです。

国内のコンタクトレンズ市場においては、在宅勤務の定着やスポーツ・イベントの中止による外出機会の抑制がコンタクトレンズの需要全般を減少させ、中でも女性のマスク着用によるメイク機会減少に連動するサークル・カラーコンタクトレンズの需要後退が顕著であり、厳しい市場環境が継続しております。しかしながら、補正予算等の経済対策の効果等により、第3四半期からは、回復の兆しが見られております。また、海外におきましては、当社グループが営業を展開している東南アジア・インド・欧州においては同感染症の拡大による経済活動が制約される地域もありますが、一方で中国市場はいち早く回復を示し、安定的な成長を継続しております。

このような状況の下、当社グループでは、同感染症に対する社内外への感染防止と従業員の安全確保、ならびに製品供給責任を両立する施策を講じてまいりました。社員の健康と出勤管理を徹底し、組織の冗長化を図るグループ別の勤務体制・テレワーク・フレックスタイム制度等を活用する等の感染対策を徹底して事業継続を最優先事項として取り組むとともに、医療機器メーカーとしての供給責任を果たすべく、不測の事態に備えた原料・資材在庫の一定量への積み増しや、国内製造品の在庫の積上げ等を行いました。また、手元流動性確保のために主要金融機関から緊急融資を受け運転資金の確保に努めました。

その結果、当第3四半期連結累計期間において、経済活動の再開に伴い第2四半期までと比較して業績は徐々に回復基調を示し、売上高は21,201百万円(前年同期比11.8%減)となりました。

利益につきましても、製造原価低減により粗利率が向上したことに加え、広告宣伝費や営業経費・人件費をはじめとした販売費及び一般管理費が抑制されたことにより回復し、営業利益1,390百万円(前年同期比4.2%減)、経常利益1,343百万円(前年同期比2.9%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益は、787百万円(前年同期比10.6%増)となりました。

 

セグメントの経営成績は次のとおりであります。

(コンタクトレンズ・ケア用品)

国内のコンタクトレンズにつきましては、コロナ禍において眼科・販売店へのWEB等を併用した営業活動を展開しながら、SNSを通じた広告宣伝を行う等、消費者への直接の需要喚起も行いました。引き続き主力の純国産1日使い捨てコンタクトレンズ「ワンデーピュアシリーズ」を中心とし、特に、遠近両用レンズ等のテクニカルレンズカテゴリーの拡販に注力してまいりました。その結果、新型コロナウイルス感染症の影響によりサークル・カラーレンズの落ち込みは継続したものの、第2四半期までと比較して着実に回復基調を示し、前年同期比11.2%減まで回復しました。その中でもオルソケラトロジーレンズ事業につきましては、感染症拡大の状況の中でも着実な進展を示し、前年同期比27.0%増となりました。ケア用品につきましては、コンタクトレンズの使用機会が全般的に減少した影響を受け、前年同期を大きく下回る結果となりました。

海外へのコンタクトレンズ輸出等につきましては、東南アジア諸国・台湾・インド・欧州が引き続き厳しい状況で推移したものの、中国市場はいち早い回復を示し伸長しております。

その結果、セグメント全体の売上高は20,764百万円(前年同期比11.2%減)、営業利益2,180百万円(前年同期比4.8%減)となりました。

(眼鏡)

眼鏡につきましては、2020年3月期に引き続き事業規模縮小に取り組みながら、主力フレームの「ビビッドムーン」や「プラスミックス」を中心に営業活動を行ってまいりましたが、コンタクトレンズ以上に買い控えの傾向が見られた結果、売上高は330百万円(前年同期比34.9%減)、営業損失は23百万円(前年同期営業損失26百万円)となりました。

(その他)

その他につきましては、期間中、新型コロナウイルス感染予防を目的として外科手術を抑制した眼科施設が少なからず存在したため、眼内レンズの売上が減少した等の要因により、売上高は107百万円(前年同期比27.4%減)、営業損失7百万円(前年同期営業利益0.5百万円)となりました。

 

(2)資産、負債及び純資産の状況

当第3四半期連結会計期間末における資産の残高は、43,801百万円となり、前連結会計年度末から2,209百万円増加いたしました。主な要因としては、鴻巣研究所の製品倉庫棟竣工と設備導入に伴い、有形固定資産が増加したことです。また、海外からの委託生産商品在庫の抑制を進めながらも、原材料などの貯蔵品水準積み増しと、国内製造在庫は第3四半期までは増産を継続したことに加え、金融機関からの調達により現預金の積上げを行ったことが要因として挙げられます。

負債につきましては、32,618百万円となり、前連結会計年度末から1,790百万円増加しております。主な要因は鴻巣研究所の製品倉庫棟竣工及び設備導入、手元流動性積上げ、在庫積上げを主な使途とした長期借入金等が3,023百万円増加したことが挙げられます。

純資産につきましては、11,183百万円となり、前連結会計年度末から419百万円の増加となりました。主な要因としては、利益剰余金が増加したことが挙げられます。

 

(3)キャッシュ・フローの状況

当第3四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、5,010百万円となりました。当第3四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、以下のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果増加した資金は、1,824百万円(前年同期2,143百万円の収入)となりました。税金等調整前四半期純利益の計上1,196百万円や減価償却費の計上1,987百万円により、資金が増加しております。一方、BCPの観点から新型コロナウイルス感染症拡大による材料・資材等の調達の不確実性への対応として、国内製造製品在庫と原料・資材等の積上げを行ったこと、東レ株式会社のコンタクトレンズ事業の販売を4月より当社が受託したことに伴う同社製品の在庫購入に加え、7月に発売を開始した「JILL STUART 1day UV」新色導入の初期在庫等によるたな卸資産874百万円の増加等があり、上記の増加額となっております。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果使用した資金は、1,948百万円(前年同期2,383百万円の支出)となりました。これは主に、鴻巣研究所の倉庫棟竣工と設備導入等に伴う有形固定資産の取得による支出1,917百万円であります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動の結果得られた資金は、1,505百万円(前年同期1,032百万円の収入)となりました。資金増加の主な要因は長期借入れによる収入5,653百万円が挙げられます。なお、長期借入れによる収入のうち4,300百万円は、新型コロナウイルス感染症の影響に備え、7月末までに借入を実施した分であります。一方、資金減少の主な要因は長期借入金の返済による支出1,711百万円及び借入枠の確保を狙いとした短期借入金の純減少額1,370百万円であります。

 

(4)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

前事業年度の有価証券報告書に記載した「3経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。

 

(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

当第3四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。

 

(6)研究開発活動

当第3四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は、1,028百万円であります。なお、当第3四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。

 

3【経営上の重要な契約等】

 当社は、2020年12月7日開催の取締役会において、連結子会社である株式会社アイスペースのコンタクトレンズ店舗販売(小売)事業をHOYA株式会社に対して譲渡することを決議し、2021年1月19日付で譲渡に関する事業譲渡契約を締結いたしました。

 詳細は、「第4 経理の状況 1 四半期連結財務諸表 注記事項(重要な後発事象)」に記載のとおりであります。