第2【事業の状況】

1【事業等のリスク】

 当第3四半期連結累計期間において、新たに発生した事業等のリスクはありません。

 また、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについて重要な変更はありません。

2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。

 

(1)経営成績の状況

当第3四半期連結累計期間における世界経済及び日本経済は、新型コロナウイルス感染症の影響による経済活動の制限が続く中、厳しい状態で推移しました。国内においては、2021年9月30日に緊急事態宣言及びまん延防止等重点措置が解除され、ワクチン接種の進行等により新規感染者数も大幅に減少し、経済活動は緩やかに持ち直しの動きが見られました。しかし、年末からの感染力の強い変異株(オミクロン株)の感染拡大や、資源高や円安を背景とした物価上昇による消費マインドの悪化等により、先行きは依然として不透明な状況にあります。

国内のコンタクトレンズ市場におきましても、コロナ禍における在宅勤務の定着やマスク着用によるメイク機会減少がコンタクトレンズ全般の需要を減退させる中、同感染症による医療機関への外来数の減少や、訪問規制をはじめとした営業・学術活動の制限等、厳しい市場環境は続いております。しかしながら、近視の低年齢化が世界的な社会問題として注目される中で、近視に対する社会の意識が高まり、視力補正のためのコンタクトレンズが更なる広がりを見せる可能性が出てきております。

また、海外におきましては、欧米諸国を中心にワクチン接種の普及等により行動制限の緩和策が取られ、経済・社会活動は国や地域によるばらつきを伴いながらも回復しつつありますが、一方でオミクロン株による感染症の再拡大が懸念される等、世界経済の先行きは不透明な状況が続いております。当社が営業を展開している欧州諸国・東南アジア諸国・インド・オーストラリア等では眼鏡店を含む小売店業の休業や営業時間短縮を余儀なくされ、コンタクトレンズの販売も低迷しております。一方、中国においてはいち早く回復と成長を示したものの、オミクロン株では感染が拡大しており、同じく不確実性があります。

このような状況の下、当社グループは、『中期3ヶ年(2021年4月~2024年3月)経営計画書~「見える」に新たな価値を~』を2021年11月12日に公表いたしました。新3ヶ年中期経営計画の初年度となる2022年3月期につきましては、主力である純国産の「ワンデーピュアシリーズ」を中心に、日本国内での安定した成長を軸に、海外各国での需要回復を図ることにより同事業規模の拡大と収益基盤の強化を図っております。当社初となるシリコーンハイドロゲル素材ワンデーコンタクトレンズ「シード 1day Silfa(シルファ)」については、2021年2月から欧州の一部地域で販売を開始し、既に国内での承認を取得し製造販売も準備をすすめております。

2022年4月に予定されている東京証券取引所の市場区分の見直しにあたっては、当社はプライム市場を選択しております。現時点ではプライム市場の上場維持基準項目のうち「流通株式時価総額」についてのみ、未達となっていることから、「新市場区分の上場維持基準の適合に向けた計画書」を作成し、2021年11月に公表しております。今後、早期のプライム市場上場維持基準の達成に向けて、市場競争力・収益力の強化を進めるとともに、信頼されるモノづくり、SDGsの推進、株主還元施策等の各種取組を進めてまいります。

また、2021年10月には株主・投資家をはじめとするステークホルダーの皆さまに対し、決算説明会等ではお伝えしきれない当社グループの強みや特長、価値創造に向けた取組、今後の成長戦略等の理解を深めていただくことを目的とし、YouTube「シード公式チャネル」内にてIR動画配信を開始いたしました。

当2022年3月期の業績につきましては、当第3四半期連結累計期間において、主に国内のコンタクトレンズ販売が前年対比で回復し、売上高は21,384百万円(前年同期比0.9%増)となりました。

利益につきましては、本社建替え計画による現本社の償却年数を短縮したこと等に伴う減価償却費に加え、WEB広告等の広告費用・営業経費・人件費等については当第3四半期の計上分が多額となったことにより、営業利益967百万円(前年同期比30.4%減)、経常利益931百万円(前年同期比30.7%減)となりました。経営資源の製造部門への集中を目的として、当グループの小売部門である株式会社シードアイサービスの一部店舗について、HOYA株式会社へ事業譲渡したことによる特別利益の計上もあり、親会社株主に帰属する四半期純利益は607百万円(前年同期比22.9%減)となり、概ね計画通り推移しております。

なお、第1四半期連結会計期間の期首より、「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号)等を適用しているため、上記文章中に記載している前年同期比は参考値です。また、2021年3月期と同様の算出方法とした場合、売上高前年同期比は3.5%増、販売費及び一般管理費については前年同期比5.0%増となります。営業利益、経常利益及び親会社株主に帰属する四半期純利益への影響はありません。

 

セグメントの経営成績は次のとおりであります。

(コンタクトレンズ・ケア用品)

国内のコンタクトレンズにつきましては、コロナ禍において眼科・販売店の環境や意向に沿いながら、WEB等を併用した営業活動を展開しました。同時にTVCMやSNS、雑誌タイアップを通じた広告宣伝を行う等、消費者への直接の需要喚起も行いました。引き続き主力である純国産の「ワンデーピュアシリーズ」を中心とし、特に市場の伸長が最も見込まれる遠近両用コンタクトレンズ及びオルソケラトロジー等の高付加価値商品の拡販に注力してまいりました。その結果、コンタクトレンズ全体の売上は計画通りに推移し、その中でも、オルソケラトロジーにつきましては前年同期比41.3%増と大きく伸長いたしました。オルソケラトロジーについては、製品開発に迅速に対応できる体制を構築することを目的として、100%出資子会社であり製造販売業者である株式会社ユニバーサルビューを、吸収合併することを2021年12月に決定いたしました。ケア用品につきましても、2021年11月に当社のオルソケラトロジーレンズ「ブレスオーコレクト」にも使用できる酸素透過性ハードコンタクトレンズ用タンパク洗浄液「correct clean(コレクトクリーン)」を発売し、販売促進活動を展開することで前年同期を上回る結果となりました。

海外へのコンタクトレンズ輸出等につきましては、当第3四半期までは、欧州諸国・東南アジア諸国・台湾・インド等の市場が引き続き厳しい状況で推移している一方、中国市場は相対的に安定した成長を示しております。

その結果、セグメント全体の売上高は21,199百万円(前年同期 20,764百万円)、営業利益1,792百万円(前年同期 2,180百万円)となりました。

(眼鏡)

眼鏡につきましては、主力フレームの「ビビッドムーン」や「プラスミックス」を中心として、主に既存在庫の圧縮とアフターサービスの営業活動を行ってまいりましたが、新型コロナウイルス感染症の影響により市場の低迷は続き、売上高は122百万円(前年同期 330百万円)、営業損失は54百万円(前年同期営業損失23百万円)となりました。

なお、眼鏡事業につきましては、2022年3月末日をもちまして同事業から撤退することを2021年10月に公表しております。

(その他)

その他につきましては、眼内レンズの売上が減少した結果、売上高は62百万円(前年同期 107百万円)、営業損失は10百万円(前年同期営業損失7百万円)となりました。

 

(2)資産、負債及び純資産の状況

当第3四半期連結会計期間末における資産の残高は、42,141百万円となり、前連結会計年度末から880百万円増加いたしました。主な要因としては、株式会社ユニバーサルビューの子会社化に伴いのれん及びその他の無形固定資産が増加したことが挙げられます。

 負債につきましては、30,141百万円となり、前連結会計年度末から534百万円増加しております。主な要因としては安定供給のための製品在庫の増加に加え、鴻巣研究所の製造エリア拡大工事に伴い支払債務が増加したことが挙げられます。

純資産につきましては、12,000百万円となり、前連結会計年度末から346百万円増加しております。主な要因としては、当期の利益積み上げにより利益剰余金が増加したことが挙げられます。

 

(3)キャッシュ・フローの状況

当第3四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、4,811百万円となりました。当第3四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、以下のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果増加した資金は、3,058百万円(前年同期1,824百万円の収入)となりました。税金等調整前四半期純利益の計上1,208百万円や減価償却費の計上2,066百万円を主要因として資金が増加しております。また、資金減少の要因は棚卸資産の増加377百万円及び法人税等の支払い369百万円であります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果使用した資金は、562百万円(前年同期1,948百万円の支出)となりました。これは主に、株式会社ユニバーサルビューの株式の取得による支出410百万円及び鴻巣研究所の製造エリア拡大工事と設備導入等に伴う有形固定資産の取得による支出838百万円が要因となっています。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動の結果減少した資金は、1,586百万円(前年同期1,505百万円の収入)となりました。資金増加の主な要因は株式会社ユニバーサルビューの株式取得のための長期借入金の借入542百万円が挙げられます。また、資金減少の主な要因は長期借入金の返済1,289百万円やリース債務の返済739百万円です。

 

(4)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

前事業年度の有価証券報告書に記載した「3経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。

 

(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

当第3四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。

 

(6)研究開発活動

当第3四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は、1,093百万円であります。なお、当第3四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。

 

3【経営上の重要な契約等】

 当第3四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。