第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

(1) 経営方針

当社グループは「素晴らしい人間環境づくり」のスローガンのもと、「お客様本位の姿勢」「創意開発」を経営の基本理念として、株主・取引先・社員など当社グループを支えていただいている全ての関係者の信頼と期待に応え、共に栄えることを日々の経営活動の指針としております。

 

(2) 目標とする経営指標

経営指標として当社グループは、自己資本当期純利益率(ROE)を重視しております。販売拡大並びにコストの削減及び品質強化などに伴う利益の最大化を図ることにより、中期経営計画(2018年4月~2021年3月)においてROE12%以上を中期的な目標としております。

当連結会計年度においては、ROE11.8%の実績となりました。今後も引き続き、持続的な企業成長と中長期的な企業価値の向上に努めてまいります。また、健全な財務体質を維持するため、適正な自己資本の充実を図る方針であります。

 

(3) 経営環境並びに事業上及び財務上の対処すべき課題

新型コロナウイルスの感染拡大に伴う足下での需要の減退、及び、中長期的な人口減少に伴う戸建住宅市場の縮小という問題を克服すべく、当社グループでは「シェアアップ」「コストダウン」「ニューマーケットの開拓」という3つの重点課題に一段と力を注いでまいります。

まず「シェアアップ」につきましては、耐候性等に優れた「Fu-ge」(フュージェ)、塗膜30年保証に対応した商品等、商品力主導のシェアアップに一貫して取り組んでまいりました。また、本年1月には高級品タイプのモエンエクセラードシリーズにおいて軽量化した製品を投入いたしました。強度や防耐火などの高い基本性能を落とすことなく軽量化を実現したもので、工事施工に携わる方から高い評価をいただいております。それらの結果、2020年3月期通期の業界内シェアは51.0%と前期比3.1ポイント上昇、第4四半期の3ヵ月に限れば52.6%に達しております。2021年3月期は54.0%とさらなるシェアアップを展望しております。

次に「コストダウン」につきましては、新型コロナウイルス感染症の影響により需要の減少が見込まれる中、これまで以上のコストダウンに注力してまいります。具体的には、原単位改善を加速させるほか、在庫削減による倉庫料等の圧縮、同一製品を複数工場で生産することによる配送費の削減、さらには、AI導入による検査工程の省力化など、徹底したコストダウンに取り組んでまいります。

最後に「ニューマーケットの開拓」につきましては、まずは米国事業が、これまで市場開拓を進めた結果、売上・利益の両面で当社グループ業績の牽引役に成長しました。足下においては、新型コロナウイルス感染症の影響により需要の減少が見込まれますが、米国市場の特徴として、落ち込みは大きいものの一旦反転すると回復は早いとの見方もあります。これまでと同様に施工サポート体制充実に注力することにより、さらなる成長を目指してまいります。なお、米国新工場の建設につきましては、2020年度下期の稼働開始に向けて着々と準備を進めておりましたが、新型コロナウイルス感染症の影響に伴い、機械据付工事に遅れが発生しており、稼働開始時期に若干の遅れが生じる見込みであります。

一方、日本国内のニューマーケットとしては、非住宅市場をターゲットにしております。具体的には、「COOLシリーズ」を武器にした商業施設向けに加え、中高層建築物向けの市場開拓に注力しております。中高層建築物向けにつきましては、これまで専用の金具を用いた新工法により、RC造では高さ45mまでの施工を可能としてまいりました。そして今般、鉄骨造にも対応した新工法として「プラスターモエン」を開発しました。これは、当社商品と強化石膏ボードなどを組み合わせることにより、鉄骨造での2時間耐火構造を実現したものです。当社グループの窯業系サイディングならではの豊富なデザインによる意匠性の高さ、優れた耐候性に加えて、工期が短いという特徴を生かして、中高層建築物市場のさらなる開拓に取り組んでまいります。

 

 

2【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。

なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1) 住宅着工の動向が業績に影響を及ぼすことについて

主力製品である窯業系外装材を始め、当社グループの製品はその多くが国内住宅産業向けであり、かつ国内窯業系外装材は業界内シェアが50%を超えていることから、当社グループの業績は住宅着工戸数の動向に影響を受けます。新設住宅着工戸数については、新型コロナウイルス感染症の影響により一時的な減少が見込まれ、また中長期的には、わが国の人口減少などの構造的要因により、減少が予想されています。当社グループとしては、従前より海外市場への進出や店舗・公共施設などの非住宅市場開拓にも注力しており、最近では新工法開発を武器として中高層建築物向けにも参入するなど市場開拓を図っておりますが、国内新築住宅向け市場規模の占める割合は大きく、その動向に影響を受けることになります。

特に窯業系外装材は、主に木造及び鉄骨造の建築物に使用されるため、戸建及び低層アパートの新設着工戸数と相関関係が認められます。従って、同着工戸数が窯業系外装材業界全体の出荷量の先行指標でもあり、当社グループの業績もその動向に大きく影響を受けることになります。

 

(2) 景気動向と競合等について

住宅関連業界では厳しい企業間競争が続く中、窯業系外装材業界は過去に提携・再編・統合などの動きがありました。最近はこれら業界再編の動きは一段落しておりますが、販売価格については一部で企業間での価格競争が発生しており、今後は更なる価格競争にさらされるリスクがあります。

当社グループといたしましては、業界トップ企業として今後も商品力を背景に価格をリードする意向であり、高付加価値品を中心とする高級品化への移行を推進するとともに、一層のコストダウン・合理化に努め対応していく方針ですが、価格低下が進めば今後の業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(3) 原材料・エネルギー価格等の変動について

当社グループの製品製造における原材料・エネルギーは、その多くは塗料を始めとする原油からの生成品・セメント・パルプなどから構成されております。近年、これら諸資材の価格が短期間に大きく変動する傾向にあり、この傾向は今後も続くことが考えられ、従前のように比較的安価な材料等を安定的に調達できなくなるリスクがあります。

当社グループでは対策として、調達先の多様化や一括調達の検討、あるいは材料配合の見直しなど様々な合理化策を講じる一方で、次期の業績予想においても、一定の前提の下、資材価格の変動の影響を織り込むなどしておりますが、諸資材の価格が予想を上回ったり、販売価格への転嫁が困難な場合や転嫁時期が遅れた場合には当社グループの業績に悪影響が及ぶ可能性があります。

 

(4) 製品の欠陥及び製造物責任について

当社グループは、従来より製造業の原点として製品の品質管理を徹底しておりますが、すべての製品について欠陥が無く、将来的にもクレームが発生しないという保証はありません。また、製造物責任賠償については保険に加入しておりますが、この保険が最終的に負担する賠償額を十分にカバーできるという保証はありません。

大規模なクレームや製造物責任賠償につながるような製品の欠陥が生じれば、多額の費用を要するのはもちろん、当社グループの製品に対する信頼性を損ない、それにより売上額が低下し、当社グループの業績及び財政状態に悪影響が及ぶ可能性があります。

 

(5) 海外市場での新規事業について

当社グループは、海外事業を「次の成長エンジンの一つ」に位置付けております。元来、大きな戸建住宅需要を有する米国については、主として現地工場にて生産した窯業系外装材を住宅市場向けに販売する事業を展開しております。米国住宅市場は堅調に推移しており、今後は現地工場における安定生産体制を確立し、さらなる増産や高付加価値品の生産に取り組み、米国事業の拡大を図ります。この一環として、2018年7月には高付加価値品を生産する新工場建設を決定しました。本工場は総額約160億円を投じて、日本で生産しているものと同等の高付加価値品を生産できる工場です。この工場建設によって、現地顧客ニーズに寄り添った製品の開発とタイムリ-な上市による市場開拓を進めてまいります。2020年度下期の稼働開始に向けて、着々と準備を進めておりましたが、新型コロナウイルス感染症の影響に伴い、機械据付工事に遅れが発生しており、稼働開始時期に若干の遅れが生じる見込みであります。

また、市場としての可能性を有する中国市場については、浙江省にある生産子会社2社が窯業系外装材を製造・加工しており、その大半を当社及び米国子会社に供給しているほか、一部は中国国内でも販売しております。

海外進出に際しては、海外市場での成長の機会に乗り遅れないために、収益の計上が見込まれる時期より相当以前から多額の投資を行う必要が生じます。このような立ち上がり期の投資額の増大によって、利益を上回る費用が必要となることがあります。さらに、海外における事業展開には、市場開放の問題、予期しない法律又は諸規制の変更、不利な税制や政治的・経済的要因など様々なリスクが内在すると考えられ、それら要因が障壁となり、当社グループの事業成長が妨げられる可能性があります。

海外における事業活動の結果は、当社グループの業績及び財政状態に大きな影響を及ぼす可能性があります。

 

(6) 為替変動の影響について

当社グループの業績及び財政状態は、為替相場の変動によって影響を受けます。為替の変動は、①当社及び在外子会社間の外貨建取引における資産・負債、収益・費用及びキャッシュ・フローに影響する場合、②連結財務諸表における在外連結子会社の資産・負債、収益・費用の円貨への換算額に影響する場合の二つの側面において影響を及ぼします。

当社グループは、為替予約などの方法により為替相場の変動リスクを限定的にとどめるための手段を講じておりますが、ヘッジ会計を適用していない在外子会社への外貨建貸付金の時価評価に伴う円貨への換算を始めとして、これらの為替変動は当社グループの業績及び財政状態に重要な影響を及ぼすことがあります。

 

(7) 大規模な自然災害の影響について

大規模な自然災害の影響につきましては、2011年3月11日に発生した東日本大震災後、国内では大地震に対するリスク認識が強まっております。かかる状況下、報道等によれば、東南海地震等の大地震が近い将来に発生する可能性が高いことが改めて指摘されております。当社グループでは、東南海大地震が発生した際に「震度6弱」の揺れが予測される地域内に、当社名古屋工場、ニチハマテックス株式会社衣浦工場・大江工場等が存在します。

当社グループでは、将来予想される大地震の発生に備え、人的被害対応の訓練を実施するほか、建物の補強工事を行うことなどの対策を講じておりますが、ひとたび大地震が発生すれば、当社グループの生産設備等に重大な影響を及ぼすことが想定されます。一方では、国内における経済活動の停滞に伴う消費動向の悪化により、当社グループの業績にマイナス影響が生じる可能性があります。

 

(8) 新型コロナウイルス感染症の影響について

2020年初めに顕在化した新型コロナウイルス感染症は、感染が拡大し世界中に蔓延しております。当社グループでは、感染防止のため、衛生管理の徹底や時差出勤等の効率的な事業運営を実施しております。現時点において国内外の工場の稼働停止は発生しておらず、また、事業継続計画(BCP)対応の観点から2年程前から中国での金具生産の一部を日本へ移管してきたこともあり、新型コロナウイルス感染症によるサプライチェーンへの影響はほとんどありません。しかしながら、さらに感染が拡大した場合、従業員の感染による操業停止やサプライチェーンの停滞等により、当社グループの事業運営、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。また、新型コロナウイルス感染症の影響による経済停滞が長期化した場合、住宅産業の低迷により、当社の業績等に影響が及ぶ可能性があります。

 

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)財政状態の状況

当連結会計年度末の財政状態は以下のとおりであります。

前連結会計年度末に比し純資産が67億31百万円、総資産が54億14百万円それぞれ増加した結果、自己資本比率は66.7%と2.2ポイントの増加となりました。

増減の主なものは、流動資産では受取手形及び売掛金が31億65百万円減少した一方で、現金及び預金が35億52百万円増加したことなどにより、流動資産全体で5億40百万円増加しております。また、固定資産では有形固定資産が56億40百万円増加した一方で、投資その他の資産が4億76百万円減少したことなどにより、全体では48億74百万円増加しております。

負債では、流動負債が16億34百万円減少した一方で、固定負債が3億18百万円増加したことにより、負債合計は13億16百万円減少しております。

(2)経営成績等の状況

事業全体及びセグメントごとの経営成績の状況

 当連結会計年度におけるわが国経済は、緩やかな回復基調で推移していたものの、消費増税や新型コロナウイルス感染症の影響により年度末にかけて急速に悪化しました。設備投資は堅調に推移してきたものの年度後半は弱い動きが見られ、鉱工業生産は海外経済の減速に伴う輸出の低迷などから弱い動きが続きました。個人消費も新型コロナウイルスの感染拡大に伴う要因により期末近くには大きく落ち込みました。

住宅産業におきましては、新設住宅着工戸数は貸家の大幅な減少傾向が続き、2019年度の全体の新設住宅着工戸数は884千戸と前年度比7.3%、当社グループ事業と関係が特に強い戸建て住宅も下半期に減少傾向が顕著となったため、同0.8%の減少となりました。

これに伴い、当社グループの主力製品である窯業系外装材の2019年度における業界全体の国内販売数量は、前年度比1.2%(JIS規格対象外の12mm厚製品を含む基準)の減少となりました。

このような市場環境の下、当社グループは、生産効率改善にかかる各種施策の徹底により生産・供給体制の強化を図るとともに、窯業系サイディングで業界初となる塗膜30年保証の新シリーズを始めとした高付加価値商品の拡販に取り組んだほか、本年1月以降は高級品タイプの軽量化への切替を順次実施し、工事施工者にも優しい商品としました。また、非住宅市場向けの営業施策の強化や、成長を続けている米国を始めとする海外マーケットのさらなる開拓に努める一方、各種合理化や生産性向上によるコスト削減にも注力いたしました。

なお、新型コロナウイルス感染症に関しましては、当連結会計年度末において国内外の工場は正常に稼働しております。また、事業継続計画(BCP)対応の観点から2年程前より中国での金具生産の一部を日本へ移管してきたため、当社グループのサプライチェーンへの影響はほとんどありませんでした。

この結果、当社グループの当連結会計年度の連結業績は次のとおりとなりました。

 

(金額単位:百万円)

 

 

前連結会計年度

当連結会計年度

増減

金額

率(%)

売上高

119,160

123,722

4,562

3.8

営業利益

12,720

13,098

377

3.0

経常利益

13,137

13,501

364

2.8

親会社株主に帰属する当期純利益

9,915

10,773

857

8.7

 

売上高につきましては、主力の国内事業は業界全体の販売量が減少する中、高付加価値商品の拡販などにより業界内シェアを順調に上昇させて増収となったほか、米国窯業系外装材も増収となったことから、全体の売上高は1,237億22百万円と前連結会計年度比45億62百万円(3.8%)の増収となりました。なお、業界内シェアにつきましては、通期では51.0%と前期比3.1ポイント、当第4四半期会計期間(3ヵ月)では52.6%と前年同期比4.3ポイントそれぞれ上昇しました。

損益につきましては、国内における物流費の高騰や固定費の増加はあったものの、エネルギー価格を含めた生産のコストダウンが進んだほか、国内外装材事業・米国窯業系外装材事業の増収効果もあり、営業利益は130億98百万円と前連結会計年度比3億77百万円(3.0%)の増益、経常利益は135億1百万円と同3億64百万円(2.8%)の増益となりました。

親会社株主に帰属する当期純利益につきましても、中国子会社で固定資産売却益を計上したことなどもあり、107億73百万円と同8億57百万円(8.7%)の増益となりました。

 

セグメント別の業績は次のとおりであります。

外装材事業

売上面では、前記のとおり、国内外装材事業・米国窯業系外装材事業のいずれも増収となったことから、売上高は1,141億34百万円と前連結会計年度比45億3百万円(4.1%)の増収となりました。

また、損益面では、前記のとおり、国内外装材事業・米国窯業系外装材事業の増収に伴う増益により、セグメント利益(営業利益)は156億48百万円と同3億92百万円(2.6%)の増益となりました。

 

その他

売上面では、FP事業を中心に増収となったことなどから、売上高は128億37百万円と前連結会計年度比98百万円(0.8%)の増収となりました。

また、損益面では、各種合理化施策等により、セグメント利益(営業利益)は4億60百万円と同66百万円(16.9%)の増益となりました。

 

キャッシュ・フローの状況

 当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比し41億99百万円増加し、当連結会計年度末には367億25百万円となりました。

当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果得られた資金は180億7百万円(前連結会計年度比50億33百万円の増加)となりました。これは、主に、償却前利益(税金等調整前当期純利益+減価償却費)で185億76百万円を計上し、売上債権が31億30百万円減少するなど資金の増加要因があった一方で、法人税等の支払額が33億35百万円となるなど資金の減少要因もあったことによるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果使用した資金は91億40百万円(前連結会計年度比55億44百万円の増加)となりました。これは、主に、有形固定資産の取得による支出が109億50百万円(前連結会計年度比80億4百万円増加)あった一方で、有形・無形固定資産の売却による収入が10億56百万円(前連結会計年度比10億47百万円増加)あったことによるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動の結果使用した資金は44億83百万円(前連結会計年度比69百万円の減少)となりました。これは、主に、長期・短期合わせた借入金を12億43百万円減少させたほか、配当金の支払額が21億41百万円、自己株式の取得による支出が9億80百万円あったことなどによるものであります。

 

生産、受注及び販売の実績

ⅰ.生産実績

 当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2019年4月1日

  至 2020年3月31日)

前年同期比(%)

外装材事業(百万円)

94,259

100.2

報告セグメント計(百万円)

94,259

100.2

その他(百万円)

8,915

96.8

合計(百万円)

103,175

99.9

 (注)1.金額は販売価格によっており、セグメント間の取引については相殺消去しております。

2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

ⅱ.製品商品仕入実績

 当連結会計年度における製品商品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2019年4月1日

  至 2020年3月31日)

前年同期比(%)

外装材事業(百万円)

11,009

109.9

報告セグメント計(百万円)

11,009

109.9

その他(百万円)

1,034

115.2

合計(百万円)

12,043

110.3

        (注)1.金額は販売価格によっており、セグメント間の取引については相殺消去しております。

2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

ⅲ.受注実績

 当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

受注高

(百万円)

前年同期比

(%)

受注残高

(百万円)

前年同期比

(%)

その他

597

81.5

162

81.4

 (注)1.その他における注文住宅、住宅リフォームに係るものであります。なお、上記以外については、主として見込み生産によっており、受注生産はほとんど行っておりません。

2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

ⅳ.販売実績

 当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2019年4月1日

  至 2020年3月31日)

前年同期比(%)

外装材事業(百万円)

113,264

104.1

報告セグメント計(百万円)

113,264

104.1

その他(百万円)

10,458

100.9

合計(百万円)

123,722

103.8

 (注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。

    2.最近2連結会計年度における主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。

相手先

前連結会計年度

(自 2018年4月1日

  至 2019年3月31日)

当連結会計年度

(自 2019年4月1日

  至 2020年3月31日)

金額(百万円)

割合(%)

金額(百万円)

割合(%)

SMB建材(株)

31,212

26.2

32,747

26.5

住友林業(株)

27,135

22.8

28,411

23.0

伊藤忠建材(株)

13,875

11.6

15,592

12.6

3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

① 当連結会計年度の財政状態及び経営成績の分析

当連結会計年度の財政状態及び経営成績につきましては、「(1)財政状態の状況 (2)経営成績等の状況 事業全体及びセグメント区分ごとの経営成績の状況」の項に記載のとおりであります。

 

② 経営成績に重要な影響を与える要因について

「2 事業等のリスク」の項で前述した各リスクが顕在化した場合には、当社グループの業績に影響が及ぶ可能性があります。

また、「固定資産の減損に係る会計基準」の適用に伴い、今後の業績等の内的要因や地価の下落等の外的要因を含め、当社グループが所有する固定資産につき、将来キャッシュ・フローが十分に見込めない資産又は資産グループが存在すると判定された場合には、当社グループの経営成績に重要な影響を及ぼすことがあります。

 

キャッシュ・フローの状況及び資本の財源及び資金の流動性についての分析

ⅰ.キャッシュ・フローの状況

当社グループのキャッシュ・フローの状況については、「(2)経営成績等の状況 ② キャッシュ・フローの状況」の項に記載のとおりであります。

 

ⅱ.資金調達と資金需要

当社グループはメイン銀行をはじめ取引金融機関と良好な関係を維持しております。当連結会計年度には設備投資資金の調達及び長期安定資金の確保のため、15億円の長期借入を行いました。一方、長期借入金の約定返済が進んだことなどから、長期・短期合わせた借入金残高は、前連結会計年度末に比し、12億43百万円減少して149億36百万円となりました。

米国に総額約160億円を投じて新工場を建設中でありますが、その資金調達方法につきましては、自己資金及び金融機関からの長期借入を検討しております。

 

④ 重要な会計方針及び見積り

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。当社グループの連結財務諸表の作成にあたりましては、たな卸資産、繰延税金資産、製品保証引当金、退職給付引当金につき、過去の実績や状況に応じ、合理的と考えられる様々な要因に基づき見積り及び判断を行い、その結果を基礎として金額を算出し計上しております。実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。

当社グループの連結財務諸表の作成において使用される重要な判断と見積りに、特に影響を及ぼす重要な会計方針は、次のとおりであります。

 

ⅰ.たな卸資産

当社及び連結子会社は総平均法による原価法(貸借対照表価額は収益性の低下に基づく簿価切下げの方法により算定)又は移動平均法による原価法(貸借対照表価額は収益性の低下に基づく簿価切下げの方法により算定)により評価しており、在庫の経過期間、市場価値に基づく時価の見積額と原価との差額について評価減を計上しております。将来における実際の需要、市場価値が当社グループの見積りより悪化した場合には、追加の評価減が必要となる可能性があります。

 

ⅱ.繰延税金資産

繰延税金資産については、確実な将来回収可能性に基づき計上しております。回収可能性を判断するに際し、将来の課税所得を慎重に見積もり、実現可能性の高い継続的な税務計画を作成検討し、回収可能性が低いと考えられるものについては評価性引当額を計上しております。繰延税金資産の全部又は一部について、将来実現不可能と判断した場合は、当該判断を行った期間に繰延税金資産の調整額を法人税等調整額として税金費用を計上します。同様に、計上額の純額を上回る繰延税金資産を今後実現可能と判断した場合には、繰延税金資産の調整額を法人税等調整額として当該判断を行った期間において税金費用を減額させることとなります。

なお、新型コロナウイルス感染症の影響に伴い経済停滞が長期化した場合、住宅産業の低迷により当社グループの業績が悪化し、回収可能性の判断に影響が及ぶ可能性があります。

 

ⅲ.製品保証引当金

当社及び一部の連結子会社は、製品保証引当金として製品に関する保証費発生見積額を計上しております。当該会社の保証費発生見積額は、過去の発生実績率に基づいて計算した額に発生した製品保証費用の実情を考慮して計上しておりますが、実際の発生実績率又は製品保証費用が見積りと異なる場合、保証費発生見積額の変更が必要となる可能性があります。

 

ⅳ.退職給付に係る負債

従業員の退職給付費用及び債務は、数理計算上で設定される前提条件に基づいて算出されております。これらの前提条件には、割引率、将来の給与水準、退職率、直近の統計数値に基づいて算出される死亡率及び年金資産の長期期待運用収益率などが含まれます。当社及び国内子会社の年金制度においては、割引率は退職給付の支払見込期間及び支払見込期間ごとの金額を反映した単一の加重平均割引率を使用して算出しております。長期期待運用収益率は、年金資産が投資されている資産の種類ごとの長期期待運用収益率の加重平均に基づいて計算されます。実際の結果が前提条件と異なる場合又は前提条件が変更された場合、当該事業年度においてその影響は退職給付に係る負債の一部として累積され、償却を通じて将来に亘って規則的に認識されるため、一般的には将来期間において認識される退職給付費用に影響を及ぼします。割引率の低下及び年金資産運用での損失は、当社グループの退職給付費用に対して悪影響を及ぼすことになり、その場合には退職給付費用の見積額の追加が必要となる可能性があります。

 

 

4【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。

 

5【研究開発活動】

当社グループは、「素晴らしい人間環境づくり」のスローガンのもと、循環型社会の実現に貢献する創造開発型企業として、新しい建築材料の可能性を探る基礎研究から高品質・低コストを両立するための生産技術、さらには施工技術の開発に至るまで、時代を先取りする新商品の開発を目指して研究開発活動を行っております。

当社グループにおける研究開発活動は、主として当社並びに子会社(株)チューオー及び子会社(株)FPコーポレーションが行っております。

当連結会計年度には、当社は中期経営計画の目標である「世界で通用する建物の壁材専業メーカー」を目指し、国内での商品構成の充実を図るとともに、非住宅市場や海外市場での外装材を追求する開発にも積極的に取り組みました。(株)チューオーにおいては金属を素材とする外壁材と屋根材を中心に、また(株)FPコーポレーションにおいてはウレタン断熱パネルを中心に、それぞれ新商品の上市に向けて活発な研究開発活動を展開しております。

なお、当連結会計年度末現在の研究開発人員は100名、当連結会計年度の研究開発費は1,374百万円であります。

 

 当連結会計年度におけるセグメント別の研究開発活動の状況及び研究開発費は次のとおりであります。

(1) 外装材事業

窯業系外装材については、当社独自の技術を活かし、環境負荷低減と住宅性能向上に貢献できる商品開発を基本として、機能や工法においても時代のニーズに応えるべく、様々な商品を開発し発売いたしました。

主力商品であるモエンエクセラード16の10尺品について、施工性改善のため約1割の軽量化を実現し、本年1月より順次切り替えを進めております。製品の特長である強靱さ、防耐火性能などの基本性能はそのままに、新築戸建住宅、リフォーム、中高層分野において、施工に携わる方にとって更に扱いやすい製品へと改良をいたしました。

更に、板間の継ぎ目が目立ちにくい「Fu-ge」の四方合じゃくり接合と、柄の凹凸に関係なく細かな模様や絵柄を印刷できる「次世代インクジェット印刷」の技術を活かし、2019年に東京と大阪で開催された進撃の巨人展FINALに「Fu-ge」シリーズの「レスペンタル」柄を提供いたしました。進撃の巨人展FINALオリジナル外壁として、風雨にさらされて少しずつ変化した歴史を感じさせる表情のレンガ柄に特注の印刷を施し、原作の世界観が見事に表現されました。当社独自の技術を活用し、今後に向けてより多様な外壁文化を創造出来る可能性が広がったのではないかと自負しております。

一方で、当社グループは課題である「ニューマーケットの開拓」の一つとして、国内非住宅市場をターゲットにしております。具体的には、中高層建築物向けの市場開拓に注力しており、これの実現のための工法開発を進めております。中高層建築物向けについては、これまでに専用の金具を用いた新工法の開発により、RC造では高さ45メートルまでの施工を可能としてきましたが、今般鉄骨造にも対応した新工法として、2019年11月と2020年3月に耐火構造用新商品「プラスター・モエン外壁耐火構造」を発売いたしました。これは、当社製品と強化石膏ボードを組み合わせることにより鉄骨造での耐火構造を実現したものです。低層向けに1時間耐火構造、中高層向けに合成被覆柱・はり2時間耐火構造の認定を取得し、幅広い耐火構造の建築物向けに対応できるように開発しました。さらに、RC造の非耐震壁部に建物の軽量化と省エネルギーへ配慮した鉄骨外断熱工法を吉野石膏株式会社、旭ファイバーグラス株式会社と共同開発し、2020年3月に「軽量外断熱システム FEISタイガー・モエン」としてプレスリリースするなど、当社製品がより多くの物件に使用出来る可能性を広げております。

また、金属系外装材については、「フッ素塗装高耐食GLめっき鋼板」に柄付けをした後、凸部に「フッ素含有高耐候アクシリ系塗料」を塗布し、塗膜変退色10年保証を実現した多色品新シリーズの拡充や、新築市場で人気の高いメタル調ストライプの「FN型シンストライププレミアム」柄を発売いたしました。

 

 以上の外装材事業に係る研究開発費は1,348百万円であります。

 

(2) その他

当社グループは、その他の事業においても研究開発に積極的に取り組んでおります。FP事業における一般販売部門においては、「FPウレタン断熱パネル」で長年培ってきたノウハウを活かし、大工不足を解消する省施工と施工技量に左右されず高い気密施工を可能にする気密材付パネル製品を開発したほか、市況のニーズを捉えリフォームに特化した専用パネルの開発を行いました。

また、主力製品である「FPウレタン断熱パネル」は2016年度に業界初となる筋交いなしウレタン断熱パネルで2.1倍の壁倍率大臣認定を業界で初めて取得し、加えて経年劣化が極めて少ない堅牢性を始め、高い省エネ効果や防災性能、事業の取り組みなどが評価され、「ジャパン・レジリエンス・アワード2020」の優秀賞を受賞しております。

 

 以上のその他に係る研究開発費は26百万円であります。