第2 【事業の状況】

 

1 【業績等の概要】

(1) 業績

当連結会計年度における当業界は、ゲームとの親和性が高いVR(バーチャルリアリティ・仮想現実)端末が相次いで発売されるなど、大きな変化の兆しが出始めるとともに、新規市場の創出に向けて「VR元年」と呼ばれる新たな時代を迎えてまいりました。
 こうした環境のもと、当社は経営の根幹をなす開発部門の改革を図るため、組織再編やマネジメント体制を強化するとともに、指揮命令系統や責任の明確化などによる迅速な意思決定や機動的な事業展開を推し進めてまいりました。
 また、平成28年10月から「モンスターハンター ストーリーズ」のアニメ放送(フジテレビ系列)が始まったほか、サバイバルホラーゲームでは世界初のミュージカルとなる「バイオハザード~ヴォイス・オブ・ガイア~」が東京・大阪で上演されるとともに、当社の人気ゲームを題材にしたハリウッド映画「バイオハザード:ザ・ファイナル」が昨年12月23日の日本での公開を皮切りに全世界で上映されるなど、豊富なコンテンツ資産を活用したメディアミックス展開により知名度の向上やブランド価値の増大等、看板タイトルとの相乗効果の創出に努めてまいりました。
 なお、当社は国内外の機関投資家等との建設的な対話を積極的に進めるとともに、一部の意見を経営に反映させるなど、コーポレートガバナンス・コードを通じて実効性の高い企業統治に取り組んでまいりました。
 この結果、売上高は871億70百万円(前期比13.2%増)となりました。
 利益面につきましては、営業利益136億50百万円(前期比13.5%増)、経常利益125億89百万円(前期比10.9%増)、親会社株主に帰属する当期純利益88億79百万円(前期比14.6%増)となりました。

 

セグメントの業績を示すと、次のとおりであります。

① デジタルコンテンツ事業

当事業におきましては、VR完全対応の主力タイトル「バイオハザード7 レジデント イービル」(プレイステーション 4、Xbox One、パソコン用)がおおむね順調に推移したほか、今年3月に発売した「モンスターハンターダブルクロス」(ニンテンドー3DSシリーズ用)も堅調な出足を示しました。
 しかしながら、「デッドライジング4」(Xbox One、パソコン用)および低年齢者向けに投入した「モンスターハンター ストーリーズ」(ニンテンドー3DSシリーズ用)は、総じて軟調に推移いたしました。一方で、「バイオハザード」シリーズのHD(高精細度)版等が安定したユーザーに支えられ健闘いたしました。また、海外向け「モンスターハンタークロス」(ニンテンドー3DSシリーズ用)も定着したブランド力により底堅い売行きを示しました。
 さらに、オンラインゲームやモバイルコンテンツは、局面打開に向けて開発体制や運営方法の見直しを進める中、女性スタッフが中心となって開発したスマートフォン向け恋愛ゲーム「囚われのパルマ」(アンドロイド、iOS用)が配信開始日にアップストア有料ランキング1位となるなど、新境地を開きました。
 この結果、売上高は587億4百万円(前期比11.7%増)、営業利益110億96百万円(前期比8.8%減)となりました。

 

② アミューズメント施設事業

当事業におきましては、風適法(風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律)の改正が昨年の6月に施行されたことにより夜間の入店規制が緩和されたこともあり、市場環境は復調の兆しが出てまいりました。こうした状況のもと、「地域一番店」を旗印に各種イベントの開催や快適な店舗運営など、地域密着型の集客展開によりリピーターの確保、中高年齢者や親子連れのファミリー等、幅広い客層の取り込みに努めてまいりました。
 また、新たなビジネスチャンスを切り開くため、キャラクターグッズ等の販売を目的とする新業態の「キャラカプ」を店舗に併設するなど、新機軸事業を推し進めてまいりました。当期間は、3店舗を開店するとともに、1店舗を閉鎖いたしました。これにより、施設数は36店舗となっております。
 この結果、売上高は95億25百万円(前期比5.2%増)、営業利益7億52百万円(前期比7.5%増)となりました。

 

③ アミューズメント機器事業

パチスロ機部門は、目玉機種の「モンスターハンター狂竜戦線」が家庭用ゲームとの好循環により大ヒットを放つとともに、販売拡大のけん引役を果たしました。また、業務用機器部門につきましては、「マリオパーティ ふしぎのチャレンジワールド」を発売したほか、既存商品のリピート販売に注力しました。
 この結果、売上高は168億56百万円(前期比26.3%増)、営業利益51億6百万円(前期比81.6%増)となりました。

 

④ その他事業

その他事業につきましては、主なものはライセンス許諾によるロイヤリティ収入やキャラクターグッズなどの物品販売で、売上高は20億83百万円(前期比2.0%増)、営業利益9億69百万円(前期比89.8%増)となりました。

 

(2) キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度における現金及び現金同等物の期末残高は40億91百万円減少243億37百万円となりました。
 各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動で得られた資金は、32億円(前連結会計年度は43億47百万円)となりました。
 得られた資金の主な増加は、「税金等調整前当期純利益」124億89百万円(同111億50百万円)、「減価償却費」59億80百万円(同57億12百万円)および「仕入債務の増加額」22億80百万円(同9億35百万円)であり、主な減少は、「売上債権の増加額」103億93百万円(同22億8百万円)および「法人税等の支払額」65億13百万円(同9億72百万円)によるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動に使用された資金は、36億28百万円(前連結会計年度は16億39百万円)となりました。
 使用された資金の主な内訳は、「有形固定資産の取得による支出」30億74百万円(同58億13百万円)によるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動に使用された資金は、31億30百万円(前連結会計年度は11億15百万円)となりました。
 使用された資金の主な増加は、「自己株式の取得による支出」33億2百万円(同5百万円)、「配当金の支払額」27億94百万円(同22億28百万円)および「長期借入金の返済による支出」14億97百万円(同8億83百万円)であり、主な減少は、「短期借入金の増加額」50億円(前連結会計年度なし)によるものであります。

 

 

2 【生産、受注及び販売の状況】

(1) 生産実績

当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

金額(百万円)

前年同期比(%)

デジタルコンテンツ事業

13,536

125.4

アミューズメント機器事業

9,671

94.1

合計

23,208

110.1

 

(注) 1.上記の金額は、製造原価により算出しております。

2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

3.上記の金額は、ゲームソフト開発費を含んでおります。

 

(2) 受注状況

当社グループは受注生産を行っておりません。

 

(3) 販売実績

当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

金額(百万円)

前年同期比(%)

デジタルコンテンツ事業

58,704

111.7

アミューズメント施設事業

9,525

105.2

アミューズメント機器事業

16,856

126.3

その他

2,083

102.0

合計

87,170

113.2

 

(注) 1.主な相手先別の販売実績および当該販売実績の総販売実績に対する割合

相手先

前連結会計年度

当連結会計年度

販売高(百万円)

割合(%)

販売高(百万円)

割合(%)

フィールズ株式会社

11,103

14.4

15,582

17.9

 

2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

 

3 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。

 

(1) 経営方針・経営戦略等

①会社の経営の基本方針

当社グループは、ゲームというエンターテインメントを通じて「遊文化」をクリエイトし、多くの人に「感動」を与えるソフト開発をメインとする「感性開発企業」を経営理念としております。また、当社株主、顧客および従業員などステークホルダーの満足度向上や信頼構築に努めるとともに、共存共栄を基軸とした経営展開を図っております。

 

②中長期的な会社の経営戦略

成長シナリオを進めていくためには、環境の変化に影響を受けることなく安定した利益の確保ができる企業体質の確立が経営の重要課題と認識しており、以下の施策により業績の向上に邁進してまいります。

 

ア.ワンコンテンツ・マルチユース戦略の推進

当社はこれまで国内外において、「バイオハザード」や「モンスターハンター」、「ストリートファイター」などの70作品を超えるミリオンタイトルを輩出しており、安定したファン層も着実に拡大するとともに、コンテンツ資産は厚みを増しております。
 このため、認知度の高いゲームキャラクターを活用して「メイド・イン・カプコン」を強くアピールするなど、カプコンブランドの浸透に努めております。また、人気コンテンツとのシナジー効果を創出するため、映画、アニメ、出版、演劇、玩具および飲食品等の各方面でグローバルな版権ビジネスによるワンコンテンツ・マルチユース展開を推し進めることにより、バリューチェーン(価値の連鎖)を築いてまいります。

イ.ダウンロード販売の拡大

近年、家庭用ゲームソフト市場ではパッケージ版以外に、ネットワークインフラの進展やオンライン課金モデルの確立に伴い、本編や追加シナリオをダウンロードする市場が、特に欧米市場をその先駆けとして着実に成長しております。当社も、流通形態の多様化へと柔軟に対応し、ダウンロード販売の拡大に注力しており、開発、マーケティングおよび販売を三位一体とした事業展開により収益の増大を図ってまいります。

ウ.モバイルコンテンツ事業の強化

モバイルコンテンツ事業においては、豊富な人気コンテンツを活用して訴求タイトルの販売・配信を進めてまいります。また、これら優良コンテンツとゲーム運営(利用者の的確な動向把握、供給コンテンツへの反映等)の拡充によるシナジー展開により、モバイルコンテンツの事業強化に努めてまいります。

エ.パチスロ機事業の注力

近年パチスロ機事業については、型式試験方法の変更や規制の強化等により先行き不透明感がありますものの、人気タイトルとのシナジー効果により有力な収益源に育っております。今後も機動的な対応により新基準に適合した機種の開発を迅速に進めるなど、戦略的な事業展開により商機の拡大に注力してまいります。

オ.海外販売の拡充

国内市場の成熟化や少子高齢化が進む環境下、成長戦略を推進していくためには、市場規模が大きい海外の開拓が不可欠であります。当社は、ハリウッドで映画化された「バイオハザード」や「ストリートファイター」など、海外で人気のあるブランドタイトルを数多く抱えており、世界有数のコンテンツホルダーとなっております。
 このため、欧米やアジアにおいて積極的な攻勢をかけることにより、収益の増大に取り組んでまいります。

 

(2) 目標とする経営指標

当社グループは、事業の継続的な拡大を通じて、企業価値を向上させていくことを経営の目標としております。経営指標としては利益の確保に加え、現金の動きを把握するキャッシュ・フロー経営を重視するとともに、資本効率の観点から、ROE(自己資本利益率)向上による企業価値の増大に努めてまいります。

 

(3) 経営環境および対処すべき課題

当業界は、モバイルコンテンツの増勢やオンラインゲームの普及に加え、VR(バーチャルリアリティ・仮想現実)やAR(拡張現実)を用いた新たな事業領域が生み出されるとともに、今年3月に新型ゲーム機「ニンテンドースイッチ」が登場するなど、市場環境は急速に変化しております。
 このような当社グループを取り巻く事業環境や今後の市場動向を踏まえた主要な対処すべき課題は、次のとおりであります。

①重点戦略部門の強化

競争力の優位性を確保するため、コア事業である家庭用ゲームソフトに加え、モバイルコンテンツの開発やマーケティング部門の強化を柱に経営資源を集中してまいります。

 

②事業領域の拡大

経営環境の変化に対応して、事業領域を拡大するためスマートフォンやタブレットなどのゲーム専用機以外に向けたゲーム配信事業への注力やパチスロ機事業の強化など、コンテンツビジネスの拡大に傾注してまいります。
 また、流通形態の多様化に対応するため、ダウンロード販売の拡大に努めてまいります。

 

③海外展開の推進

国内市場の成熟化に伴い、今後の事業拡大には海外市場への注力が不可欠であります。このため、重要な子会社であるCAPCOM U.S.A.,INC.をはじめ、海外現地法人と提携して既存市場の深耕や新規市場の開拓を推し進めるなど、戦略的なグローバル展開を図ってまいります。

 

④事業の選択と集中

開発資源の効率活用を図る一環として、明確なビジョンとスピード経営により活力を生み出すとともに、当社グループ全体の総合力を発揮させるため、成長分野への投資や不採算事業からの撤退を行うなど、選択と集中による事業資源の投入により企業価値の向上に努めてまいります。

 

⑤企業体質の強化

経営革新により機動的な事業運営、経営効率の向上を図るとともに、収益基盤の強化に向けて体制作りを推し進めております。
 この一環として、国内外の関係会社を含めた的確なマネジメント体制による戦略的な当社グループ運営と財務構造の改革などにより、経営体質を高めてまいります。

 

(4) 株式会社の支配に関する基本方針について

当社は、財務および事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針を定めており、その内容等(会社法施行規則第118条第3号に掲げる事項)は次のとおりであります。

 

①当社の財務および事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針の内容の概要およびその実現に資する取組み

 

ア.当社グループの企業価値の源泉について

当社グループは、家庭用ゲームソフトの開発・販売を中核に、オンラインゲームの開発・配信、モバイルコンテンツの開発・配信、アミューズメント施設の運営、アミューズメント機器の開発・製造・販売、その他コンテンツビジネスの展開を行っております。
 また、企業価値の源泉である開発部門の拡充、機動的なマーケティング戦略および販売体制の強化に加え、コンテンツの充実やグループ全体の効率的な事業展開、財務構造の改革、執行役員制の導入、経営と執行の役割明確化による意思決定の迅速化など、経営全般にわたる構造改革を推し進めることにより、企業価値の向上に努めております。

イ.当社グループの企業価値の向上の取組みについて

当業界は、家庭用ゲーム市場における据置型高性能ゲーム機の普及に加え、スマートフォンを中心としたモバイルゲームの増勢により市場規模は拡大基調で推移する一方で、ゲーム専用機とスマートフォン等の主導権争いなどにより競争環境が厳しくなっております。
 このように厳しい事業環境下、当社グループが生存競争を勝ち抜いていくためには、経営環境の変化に対応できる体制作りが、最重要課題と認識しております。
 今後さらなる成長のため、戦略目標を推進、実行することにより企業価値の向上に努めてまいります。

 

②基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務および事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組み

 

当社は、大規模買付者の行う大規模買付行為に応じるか否かは、最終的に当社株主の判断に委ねられるべきものであると考えています。しかしながら、大規模買付行為は、それが成就すれば、当社グループの経営に直ちに大きな影響を与えうるだけの経営権を取得するものであり、当社グループの企業価値および株主共同の利益に重大な影響を及ぼす可能性を内包しております。
 一方で、実際には、大規模買付者に関する十分な情報の提供なくしては、当社株主が当該大規模買付行為による当社グループの企業価値および株主共同の利益に及ぼす影響を適切に判断することは困難であります。
 当社は、大規模買付者から当社株主の判断に必要かつ十分な情報を提供していただくこと、さらに、大規模買付者の提案する経営方針等が当社グループの企業価値に与える影響を当社取締役会が検討・評価して当社株主の判断の参考に供すること、場合によっては、当社取締役会が大規模買付行為または当社グループの経営方針等に関して大規模買付者と交渉または協議を行い、あるいは当社取締役会としての経営方針等の代替的提案を当社株主に提示することが、当社の取締役としての責務であると考えております。
 かかる見解を具体化する施策として、平成27年6月12日開催の第36期定時株主総会において株主の皆様のご承認をいただき、大規模買付行為がなされた場合の対応方針として、当社取締役会から独立した独立委員会の勧告を最大限尊重するかたちで、大規模買付者が大規模買付ルールを遵守しないなど、当該買付行為が当社グループの企業価値および株主共同の利益を著しく損なう場合には、対抗措置として新株予約権の無償割り当てを行うことを主眼とした「当社株式等の大規模買付行為に関する対応策(買収防衛策)」(以下「本施策」といいます。)を導入しております。

 

③上記取組みに対する当社取締役会の判断およびその理由

 

本施策は、当社株主をして大規模買付行為に応じるか否かについての適切な判断を可能ならしめ、かつ当社グループの企業価値および株主共同の利益に対する明白な侵害を防止するため、大規模買付者が従うべき大規模買付ルール、ならびに当社が発動しうる大規模買付対抗措置の要件および内容をあらかじめ設定するものであり、当社グループの企業価値および株主共同の利益の確保・向上を目的とするものです。
 また、大規模買付ルールの内容ならびに大規模買付対抗措置の内容、発動の要件および手続は、当社グループの企業価値および株主共同の利益の確保・向上という目的に照らして合理的であり、当社グループの企業価値および株主共同の利益の確保・向上に資するような大規模買付行為までも不当に制限するものではないと考えます。
 なお、本施策においては、大規模買付対抗措置の内容および発動等に際して当社取締役会の恣意的判断を排除し、当社グループの企業価値および株主共同の利益の確保・向上という観点から客観的に適切な判断を行うための諮問機関として独立委員会を設置することとしております。大規模買付者の大規模買付行為に対して、大規模買付対抗措置の発動を行う場合は、かかる独立委員会の勧告を最大限尊重したうえで、大規模買付ルールを遵守しない場合などを除き、株主意思確認株主総会を開催し、株主の皆様に大規模買付対抗措置の是非をお諮りしますので、これにより、当社取締役会による恣意的判断が排除されることになります。
 よって、当社役員の地位の維持を目的とするものではなく、当社の基本方針に沿い、当社グループの企業価値および株主共同の利益に資するものであります。
 なお、当社は平成29年4月27日開催の取締役会において、本施策を継続しないことを決議いたしました。したがって、本施策は平成29年6月9日開催の第38期定時株主総会終結の時をもって有効期間が満了となりました。
 当社は、買収防衛策の有無にかかわらず、引き続き企業価値および株主共同の利益の確保・向上に取り組んでまいります。
 また、万一、敵対的な当社株式等の大規模買付行為がなされた場合は、当該大規模買付行為の是非を株主の皆様が適切に判断できるよう、必要な情報収集や時間の確保に努めるとともに、金融商品取引法や会社法など、法令の許容する範囲内で所要の対策を講じてまいります。

 

 

4 【事業等のリスク】

当社グループの経営成績、財務状況等に重要な影響を及ぼす可能性のあるリスクには、以下のようなものがあります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1) デジタルコンテンツ事業に関するリスク

① 開発費の高騰化

近年、家庭用ゲーム機はコンピュータグラフィック技術やVR(バーチャルリアリティ・仮想現実)技術 、インターネット機能の取り込みなどにより、高機能化、多機能化しており開発費が高騰する傾向にあります。したがいまして、販売計画未達等の一部のソフトにつきましては、開発資金を回収できない可能性があります。

 

② ゲームソフトの陳腐化について

ゲームの主なユーザーは子供や若者が多いうえ、スマートフォンやインターネットなど顧客層が重なる業種との競争も激化しており、商品寿命は必ずしも長くはありません。このため、陳腐化が早く、商品在庫の増加や開発資金を回収できない可能性があります。

 

③ 人気シリーズへの依存について

当社は多数のゲームソフトを投入しておりますが、一部のタイトルに人気が集中する傾向があります。シリーズ作品は売上の振幅が少なく、業績の安定化には寄与しますものの、これらの人気ソフトに不具合が生じたり市場環境の変化によっては、ユーザー離れが起きる恐れがあり、今後の事業戦略ならびに当社グループの業績および財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

④ 暴力シーン等の描写について

当社の人気ゲームソフトの中には、一部暴力シーンやグロテスクな場面など、刺激的な描写が含まれているものがあります。このため、暴力事件などの少年犯罪が起きた場合往々にして、一部のマスコミなどからゲームとの関連性や影響を指摘されるほか、誹謗中傷や行政機関に販売を規制される恐れがあります。この結果、当社グループの業績および財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

⑤ 季節要因による変動

ゲームの需給動向は年間を通じて大きく変動し、年末年始のクリスマスシーズンから正月にかけて最大の需要期を迎えます。したがって、第1四半期が相対的に盛り上がりを欠く傾向にあるなど、四半期ごとに業績が大幅に変動する可能性があります。

 

⑥ 家庭用ゲーム機の普及動向について

当社の家庭用ゲームソフトは、主に株式会社ソニー・インタラクティブエンタテインメント、任天堂株式会社および米国のマイクロソフト社の各ゲーム機向けに供給しておりますが、これらの普及動向やゲーム機に不具合が生じた場合、事業戦略や当社グループの業績および財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

⑦ 家庭用ゲーム機会社との許諾契約について

当社は、家庭用ゲームソフトを現行の各ゲーム機に供給するマルチプラットフォーム展開を行っております。このため、競合会社でもある株式会社ソニー・インタラクティブエンタテインメント、任天堂株式会社および米国のマイクロソフト社からゲームソフトの製造、販売に関する許諾を得ておりますが、契約の変更や新たな契約内容によっては、今後の開発戦略や当社グループの業績および財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

⑧ 家庭用ゲーム機の更新について

家庭用ゲーム機は過去、3~7年のサイクルで新型機が出ておりますが、ハードの移行期において、ユーザーは新作ソフトを買い控える傾向があります。このため、端境期は販売の伸び悩みなどにより当社グループの業績および財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

 

⑨ 中古ソフト市場について

現在、中古ソフトは市場の4分の1前後を占めております。また、アジア市場における違法コピー商品の氾濫も深刻化しております。このため、開発資金の回収も徐々に難しくなっており、同市場の動向によっては、当社グループの業績および財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

⑩ モバイルゲーム市場について

近年、市場はスマートフォン等のモバイル端末が普及しておりますが、新技術への対応が遅れたときは、コンテンツの円滑な供給ができなくなる場合があります。加えて、娯楽の分散化や消費ニーズの多様化などにより、ゲームユーザーが減少した場合は、当社グループの業績および財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。また、課金システムによっては社会問題化し、行政による規制強化を招く恐れがあります。

 

(2) その他の事業に関するリスク

① アミューズメント施設事業

設置機種の人気の有無、娯楽の多様化、少子化問題、競争の激化や市場環境の変化などにより当社グループの業績および財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

② アミューズメント機器事業

パチスロ機は、少数の取引先のみに販売しているうえ、アミューズメント機器事業に占める売上依存度も近年は過半数から大部分になる場合があります。また、当該取引先には、「風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律」に基づき、一般財団法人保安通信協会の型式試験に合格した機種だけが販売を許可されるため、この動向によっては売上が大きく左右される場合があります。
 一方、業務用機器は、家庭用ゲーム機との垣根が低くなったことに加え、施設オペレーターの購買力の低下、事業環境の変化や成長の不確実性により収益が大幅に変動することも予想されます。
 この結果、当社グループの業績および財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(3) 海外事業について

① 海外販売国における市場動向、競合会社の存在、政治、経済、法律、文化、宗教、習慣や為替その他の様々なカントリーリスクや人材の確保などにおいて、今後の事業戦略や当社グループの業績および財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

② 海外取引の拡大に伴い、税率、関税などの監督当局による法令の解釈、規制などにより損失や費用負担が増大する恐れがあり、当社グループの業績および財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

③ フィジビリティー・スタディーで予見できない不測の事態が発生した場合には、経費の増加や海外投資を回収できず当社グループの業績および財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(4) 財政状態および経営成績に関するリスク

① 当社の主要な事業である家庭用ゲームソフトは総じて商品寿命が短いため、陳腐化が早く、棚卸資産の増加を招く恐れがあり、これらの処分により当社グループの業績および財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

② 当業界は年間を通じて市場環境が変化する場合があるため、四半期ごとに業績が大きく変動する蓋然性があります。また、売上高の減少や経営戦略の変更などにより当初予定していたキャッシュ・フローを生み出さない場合があり、次期以降の当社グループの業績および財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(5) 開発技術のリスク

家庭用ゲーム機をはじめ、ゲーム機関連の商品は技術革新が速く、日進月歩で進化しており、対応の遅れによっては販売機会の損失など当社グループの業績および財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

 

(6) 規制に関わるリスク

アミューズメント施設事業は、「風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律」およびその関連する法令の規制を受けておりますが、今後の法令の改正や制定によっては事業活動の範囲が狭くなったり、監督官庁の事前審査や検査等が厳しくなることも考えられます。この結果、当社の事業計画が阻害される恐れがあり、当該事業や当社グループの業績および財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(7) 知的財産権に関するリスク

ゲームソフトや業務用ゲーム機の開発、販売においては、特許権、商標権、実用新案権、意匠権、著作権等の知的財産権が関係しております。したがいまして、当社が知的財産権の取得ができない場合には、ゲームソフトの開発または販売が困難となる蓋然性があります。また、第三者の所有する知的財産権を当社が侵害するリスクも否定できません。これらにより、当社グループの業績および財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(8) 訴訟等に関するリスク

当社は、これまでに著作権侵害等で提訴した場合や他に訴訟を受けたことがあります。また、今後も事業領域の拡大などにより、製造物責任や労務、知的財産権等に関し、訴訟を受ける蓋然性があります。これにより、訴訟の内容および金額によっては、当社グループの業績および財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(9) 情報漏洩によるリスク

当社の想定を超えた技術による不正アクセスやコンピュータウイルス、その他予測不可能な事象などにより、ハードウェア、ソフトウェアおよびデータベース等に支障をきたす可能性があります。その結果、個人情報やゲーム開発情報など機密情報の漏洩が生じた場合には、損害賠償義務の発生や企業イメージの低下、ゲーム開発の中止等を招く恐れがあり、当社グループの業績および財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(10) 人材の育成と確保

「事業は人なり」と言われるように、会社の将来と発展のためには、有能な従業員の確保が不可欠であります。このため、当社グループは優秀な人材を採用し、育成、確保に努めております。しかしながら、ゲーム業界は相対的に従業員の流動性が高く、優秀な人材が多数退職したり、競合他社等に流出した場合は、事業活動に支障を来たす恐れがあります。

この結果、当社グループの業績および財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

 

5 【経営上の重要な契約等】

(1) 当社グループが許諾を受けている重要な契約の状況

 

契約会社名

相手方の名称

国名

契約の名称

契約内容

契約期間

㈱カプコン

MICROSOFT 
LICENSING,GP

米国

XBOX 360 PUBLISHER
LICENSE AGREEMENT

家庭用ゲーム機「Xbox 360」向けゲームソフトの製造・販売に関する商標権および技術情報の供与

平成18年5月4日より
平成29年12月31日

㈱カプコン

任天堂㈱

日本

Wiiライセンス/製造委託契約

家庭用ゲーム機「Wii」向けゲームソフトの製造・販売に関する商標権および技術情報の供与およびゲームソフトウェアを記録したディスクの製造の委託

平成19年4月6日より
1ヵ年以後自動更新

㈱カプコン

任天堂㈱

日本

ニンテンドー3DSライセンス/製造委託契約

携帯液晶ゲーム機「ニンテンドー3DS」向けゲームソフトの製造・販売に関する商標権および技術情報の供与

平成22年12月1日より
1ヵ年以後自動更新

㈱カプコン

任天堂㈱

日本

Wii U プラットフォームライセンス契約書

家庭用ゲーム機「Wii U」向けゲームソフトの製造・販売に関する商標権および技術情報の供与およびゲームソフトウェアを記録したディスクの製造の委託、ダウンロード形式による販売・頒布委託

平成24年10月25日より
3ヵ年以後1ヵ年毎の自動更新

㈱カプコン

MICROSOFT
LICENSING,GP

米国

XBOX ONE PUBLISHER LICENSE AGREEMENT

家庭用ゲーム機「Xbox One」向けゲームソフトの製造・販売に関する商標権および技術情報の供与

平成25年10月1日より
平成30年3月31日
以後1ヵ年毎の自動更新

㈱カプコン

㈱ソニー・インタラクティブエンタテインメント

日本

PlayStation Global Developer & Publisher Agreement

全てのPlayStationフォーマット向けゲームソフトの開発・製造・発行・頒布・供給・販売・貸与・市販・広告宣伝・販促等に関する商標権および技術情報の供与

平成25年11月15日より
平成31年3月31日
以後1ヵ年毎の自動更新

 

 

 

6 【研究開発活動】

当社グループ(当社および連結子会社)は、コンピュータを介した「遊文化」をクリエイトすることにより、社会の安定発展に寄与し、「遊びの社会性」を高めるハイテク企業を志向しております。そのため、時代の変化や価値観の変化を先取りし、市場のニーズに合った新商品を開発することが当社の根幹事業であると認識し、研究開発に重点をおいております。

研究開発活動は、デジタルコンテンツ事業およびアミューズメント機器事業で行っており、当連結会計年度末現在の研究開発要員は1,994名、従業員の71%になっております。

当連結会計年度におけるグループ全体の研究開発投資額は、277億20百万円(消費税等抜き)で、売上比31.8%であります。なお、研究開発投資額にはコンテンツ部分の金額を含めて記載しております。一般管理費に含まれる研究開発費は6億95百万円で、売上比0.8%であります。

 

セグメントごとの研究開発活動を示すと次のとおりであります。

(1) デジタルコンテンツ事業

当事業における当社グループのゲームソフト開発・市場投入実績は以下のとおりです。
 まず、マルチプラットフォームタイトルとしましては、プレイステーションVRへの完全対応により注目を集めました、バイオハザードシリーズの新作「バイオハザード7 レジデント イービル」(プレイステーション 4、Xbox One、パソコン用)を開発し、好評を博したほか、デッドライジングシリーズの新作「デッドライジング4」(Xbox One、パソコン用)を開発し、堅調に推移いたしました。また、過去タイトルのプレイステーション 4、Xbox One対応を進め、「バイオハザード4」、「バイオハザード5」、「ULTIMATE MARVEL VS. CAPCOM 3」等を開発したほか、バイオハザードシリーズのスピンオフタイトルとして「バイオハザードアンブレラコア」(プレイステーション 4、パソコン用)、戦国BASARAシリーズの最新作として「戦国BASARA 真田幸村伝」(プレイステーション 4、プレイステーション 3用)を開発いたしました。
 ニンテンドー3DSタイトルとしまして、モンスターハンターシリーズの新作として「モンスターハンターダブルクロス」を開発し、安定した人気に支えられ好評を博したほか、同シリーズのスピンオフタイトルとして「モンスターハンター ストーリーズ」を開発いたしました。また、逆転裁判シリーズの新作「逆転裁判6」や、音声合成や交通系ICカードとの連動を実装した新規IPタイトル「めがみめぐり」を開発いたしました。

日本国内オンラインゲーム市場向けにつきましては、運営サービスを行っております「モンスターハンターフロンティア Z(旧名称モンスターハンターフロンティア G)」における追加コンテンツの継続開発を行い、投入いたしましたほか、新たにプレイステーション 4でのサービスを開始いたしました。また、「ドラゴンズドグマ オンライン」「ブレスオブファイア6」の追加コンテンツの継続開発を行い、投入いたしました。海外オンラインゲーム市場向けにつきましては「モンスターハンターフロンティア G(繁体中文版)」等の追加コンテンツの継続開発を行い、投入いたしました。

日本国内モバイルコンテンツ市場向けにつきましては、「モンスターハンター エクスプロア」等における追加コンテンツの継続開発を行い、投入いたしました。また、恋愛ゲーム「囚われのパルマ」を開発し、配信を開始いたしましたところ、配信開始日にアップストア有料ランキング1位となるなど、注目を集めました。そのほか、テレビアニメ「モンスターハンター ストーリーズ RIDE ON」を題材にしたパズルゲーム「オトモンドロップ モンスターハンター ストーリーズ」の開発を行い、新たにサービスを開始いたしました。海外モバイルコンテンツ市場向けにつきましては「モンスターハンター エクスプロア(繁体中文版)」「囚われのパルマ(繁体中文版)」を開発し、台湾・香港・マカオ向けにサービスを開始いたしました。そのほか、「逆転裁判4」、「ロックマン モバイル(1~6)」等を開発し、日本国内および海外向けに配信を開始いたしました。

当事業に係る研究開発投資額は244億34百万円で、一般管理費に含まれる研究開発費は5億51百万円であります。

 

 

(2) アミューズメント機器事業

PS開発部門の遊技機筐体事業におきましては、パチスロ遊技機「スーパーストリートファイターⅣ」「デビルメイクライX」「モンスターハンター狂竜戦線」を開発いたしました。
 「スーパーストリートファイターⅣ」では、チャンス時に発動する波動球役物を筐体に搭載し、ゲームシステムでは連戦バトル「SUPER Ⅳ ATTACK」や新感覚ART遊技「チェリー高確」など、格闘ゲームさながらの迫力のある演出をお楽しみいただけます。
 「デビルメイクライX」では、世界観をイメージした専用筐体「X-DEVIL」 を開発し、システム演出においては、魔人化するキャラクターで上乗せが変化する「魔人召喚チャンス」 など異次元のARTを搭載し、また、映像に関しては、当社の強みであるハイクオリティな映像とゲームの特徴である「スタイリッシュ」な演出をふんだんに盛り込み、筐体と映像が融合した、迫力と興奮のスロット機を存分にお楽しみいただけます。
 「モンスターハンター狂竜戦線」では、前回好評を博したシリーズ第2弾として、筐体には可動式液晶『G-スライド』やモンスターの目をイメージした可動役物『モンスターアイ』を搭載した専用筐体と映像演出ではモンスターの“狂竜化”がART性能を大きく変える新システムを取り入れ、数々のモンスターとの狩猟が楽しめる新感覚の遊びとして創り上げております。

業務用機器販売事業につきましては、6人用メダルゲーム機「マリオパーティ ふしぎのチャレンジワールド」の開発・販売を行いました。また、昨年市場投入された「クロスビーツレヴ」と「ルイージマンションアーケード」において、レベニューシェアでのビジネスモデルを継続的に運営いたしました。なお、セガアミューズメントインターナショナル社をつうじて欧米での販売をしている「ルイージマンションアーケード」については好調に推移し追加での販売をしております。

当事業に係る研究開発投資額は32億85百万円で、一般管理費に含まれる研究開発費は1億44百万円であります。

 

 

7 【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。

 

(1) 財政状態の分析

 

(資産)

資産につきましては、前連結会計年度末に比べ58億40百万円増加し1,188億97百万円となりました。
 主な増加は、「受取手形及び売掛金」102億95百万円であり、主な減少は、「現金及び預金」38億91百万円によるものであります。

 

(負債)

負債につきましては、前連結会計年度末に比べ32億34百万円増加し411億22百万円となりました。
 主な増加は、「短期借入金」78億25百万円であり、主な減少は、「長期借入金」43億23百万円によるものであります。

 

(純資産)

純資産につきましては、前連結会計年度末に比べ26億5百万円増加し777億74百万円となりました。
 主な増加は、「親会社株主に帰属する当期純利益」88億79百万円であり、主な減少は、「自己株式」の増加33億2百万円および「剰余金の配当」27億74百万円によるものであります。

 

(2) キャッシュ・フローの分析

 

キャッシュ・フローの分析については、「第2 事業の状況 1 業績等の概要 (2) キャッシュ・フローの状況」に記載しております。

 

(3) 経営成績の分析

 

当連結会計年度の売上高は、VR完全対応の主力タイトル「バイオハザード7 レジデント イービル」(プレイステーション 4、Xbox One、パソコン用)が350万本の販売に到達するなど、前連結会計年度に比べ101億48百万円増加し871億70百万円となりました。

営業利益は前連結会計年度に比べ16億21百万円増加の136億50百万円、経常利益も前連結会計年度に比べ12億41百万円増加の125億89百万円、親会社株主に帰属する当期純利益も前連結会計年度に比べ11億33百万円増加の88億79百万円と、いずれも増益となりました。

 

 

(4) 今後の見通しについて

 

今後の見通しといたしましては、モバイルコンテンツの増勢やオンラインゲームの普及に加え、VRやAR(拡張現実)を用いた新たな事業領域が生み出されるとともに、今年3月に新型ゲーム機「ニンテンドースイッチ」が登場するなど、市場環境は急速に変化しております。
 業界の構造的な転換が進む状況下、当社は、中期的な戦略マップに基づきコア・コンピタンス(中核的競争力)である家庭用ゲームソフトやモバイルコンテンツ等の重点部門に開発資源を投入するなど、選択と集中による経営展開により利益の向上に努めてまいります。
 また、収益構造の多角化を図るため、家庭用ゲームソフトはパッケージ販売に加え、利益率が高いダウンロード版の拡大に注力するほか、提携ソフトや人気タイトルのリメイク版など商品ラインアップの拡充により既存顧客の深耕や新規ユーザーの開拓に傾注してまいります。
 当社は、「モンスターハンター」など、家庭用ゲームソフトで大ヒットした人気タイトルを多数保有しておりますが、オンラインゲームやモバイルコンテンツ事業の現状を打破するため、これらの豊富な優良資産を活用したシナジー展開を図るとともに、開発、マーケティングおよび運営の各部門が三位一体となって市場動向に即応した訴求タイトルの開発を進めるほか、時宜にかなった追加コンテンツの供給等により顧客満足度を高め、バリュー・チェーン(価値の連鎖)を創出してまいります。
 さらに、成長シナリオを実現していくためには、市場規模が大きい海外売上の拡大が不可欠であります。当社は、「バイオハザード」や「ストリートファイター」など、ハリウッドで映画化された海外で人気のあるゲームを数多く抱えており、世界有数のコンテンツホルダーであります。こうした強みを活かして、現地法人との連携により海外のユーザーニーズに適合したソフトを投入するとともに、「カプコンブランド」を浸透させてプレゼンスを高めるなど、積極的なグローバル戦略を進めてまいります。
 他方、パチスロ市場は近年の型式試験方法の変更や規制の強化等により、先行き不透明感がありますものの、新基準に適合した機種の開発を迅速に進めるなど、環境の変化に即応できるよう機動的な事業展開を図ってまいります。
 加えて、VR対応ゲームや高画質の4K映像等、家庭用ゲーム機やスマートデバイスが日進月歩で進化する中、ハードの高機能化や多様な顧客ニーズに対応したゲームソフトを開発するためには、開発体制の拡充が不可欠であります。
 当社は、「大阪から世界へ」を合言葉に昨年、新たな開発拠点となった研究開発第2ビルを稼働させましたが、これからも持続的成長や中長期的な企業価値の向上を図るため、戦略的な業務提携やM&Aなどあらゆる選択肢を視野に入れて、攻めの経営を推し進めてまいります。
 なお、従業員の育児と仕事を両立させるとともに、優秀な人材の確保、活用を図るため、子育て支援等によるワーク・ライフ・バランス(仕事と生活の調和)に取り組んでまいりましたが、今年の4月に事業所内保育所を開設いたしました。