文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
① 経営方針
当社グループは、健全なレジャーの発展と心豊かな社会づくりに貢献するため、パチンコ・パチスロ業界のリーディングカンパニーとしての使命を果たすことを基本理念としております。また、経営資源を高い収益性が見込める遊技機関連事業(パチンコ機関連事業・パチスロ機関連事業・補給機器関連事業)に集中投入することで、遊技産業の活性化と持続的な企業価値の向上を実現してまいります。さらに、当社グループのさらなる成長の実現のため、遊技機の二次利用コンテンツ展開や、漫画・アニメをはじめとするコンテンツIPの創出・展開を軸とした、既存事業と相乗効果が発揮できる新規事業の創出にも取り組んでまいります。
② セグメントごとの経営戦略
イ.パチンコ機・パチスロ機関連事業
社是である『創意工夫』の精神のもと、他社が追随できないような「独創的な商品」を提供することで、ファン・パーラーから信頼と支持を獲得し、パチンコ機・パチスロ機の販売台数シェアの向上を目指してまいります。また、収益力強化に向けた取り組みとして、部品の共通化、リサイクル率の向上、開発の効率化等に注力し、販売台数の増加によるトップラインの向上とともに、コスト削減を実現してまいります。
パチンコ機関連事業につきましては、長年にわたり業界トップクラスの販売シェアを確保してきておりますが、更なるシェア向上に向け、多種多様な商品展開、人気シリーズ機の創出により、継続的にファン・パーラーから支持される商品を提供してまいります。
パチスロ機関連事業につきましては、当社グループの成長余力は十分にあると認識しており、経営リソースを確保し、アライアンスの強化、安定した投入タイトル数の実現、ヒットタイトルの創出に取り組み、パチンコ市場と同様に存在感のあるポジションの確保を目指してまいります。
ロ.補給機器関連事業
補給機器をはじめ、内装施工、パーラーの運営に必要な様々な製品を取り扱っており、遊技機の提供とあわせワンストップサービスを提供できる体制を強みとし、パーラーのニーズに最大限応えられるよう取り組んでまいります。
当社グループは、パチンコ・パチスロ市場でのシェア拡大により業界における確固たる地位を構築することで、安定的かつ永続的な成長を目指しております。その成果は売上高営業利益率に反映されるものと考えており、売上高営業利益率の向上を目標として、商品企画・開発・生産・販売の競争力を高めるための様々な施策を検討・実施しております。また、広告宣伝の効率化、使用部材の共通化、物流の合理化などのコストダウン策にも継続的に取り組んでまいります。
直近3期における売上高営業利益率の推移は下表に示すとおりです。なお、パチンコ機関連事業及びパチスロ機関連事業における販売シェアの伸長を主因とする売上高の増加により、高水準の売上高営業利益率を達成しております。今後につきましても、パチンコ機及びパチスロ機の販売シェアの向上に努め、売上高営業利益率の維持・向上を目指してまいります。
なお、当社グループは2024年5月9日付で、2025年3月期を初年度とする3カ年の中期経営計画を公表いたしました。この中で、3カ年の売上、利益の目標に加えて、当社グループが認識する資本コスト、あるいは投資家が求めている資本コストの水準を相当程度上回る15%~20%水準の自己資本当期純利益率(ROE)を達成することを掲げております。
パチンコ・パチスロ業界は、スマート遊技機の普及が進んでおり、特にパチスロ市場はスマートパチスロ機(以下、スマスロ)の登場を起点に好調な稼働状況が継続していることから、順調に普及が進んでおります。また、パチンコ市場は、パチスロ人気に押される形で稼働状況の低迷が続いているものの、スマートパチンコ機(以下、スマパチ)を対象としたゲーム性の拡充が図られ、スマパチにおいて複数のヒット機種が登場するなど、市場環境の改善に向け明るい兆しが見え始めております。一方、パーラーにおいては、新機種導入に際し、機種選定と適正台数の見極め姿勢が強まりを見せていることから、1タイトル当たりの販売台数が低下傾向にあり、遊技機メーカーの競争環境はさらに厳しさを増しております。
このような環境下、当社グループは、従来の常識にとらわれることなく、新規性や技術革新に富んだ商品開発を推進し、パチンコ・パチスロ市場の活性化に貢献してまいります。さらに、ファン・パーラーから支持される商品開発の推進と、揺るぎないブランド力の構築により、当産業の発展と当社グループのさらなる成長に繋げてまいります。これらの取り組みにより、パチンコ機関連事業では、トップシェアを堅持し、パチスロ機関連事業では、トップグループの一角として存在感を高め、リーディングカンパニーとして業界を牽引する一方、既存事業との相乗効果が期待できる漫画やアニメをはじめとするコンテンツIPの創出・展開を軸にした新規事業にも取り組み、持続的な企業価値の向上を実現してまいります。
当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組は、次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
当社グループは、ESGの視点により、経済的な成長と持続可能な社会の両立を実現し、企業価値向上を果たしていきたいと考えており、顧客、取引先、株主、従業員、地域社会をはじめとするあらゆるステークホルダーへの配慮及び協働を通じて、持続可能な社会づくりに貢献してまいります。
サステナビリティの推進にあたっては、「サステナビリティ委員会」のもと、グループ全体のサステナビリティ方針や目標設定・計画推進を行ってまいります。
また、当社グループではサステナビリティに関するリスクを重要リスクのひとつと位置付けており、経営方針・経営戦略等に影響を与えるリスクの特定を定期的に行ってまいります。特定したリスク・機会はサステナビリティ委員会を中心に議論し、重要度の高いものについては、取締役会及び経営会議へ報告いたします。取締役会及び経営会議において当社グループのリスク及び機会を統括し、具体的な対応やリスク管理体制についての方針を決定し、影響を最小化するための対策構築の指示、進捗管理を行ってまいります。
① 気候変動への取組
世界的な課題となっている気候変動リスクへの対応は、当社グループとしても重要な課題のひとつと認識しており、TCFD 提言にて例示されている気候変動がもたらすリスク・機会を元に、シナリオ分析を実施いたしました。
シナリオ分析においては、2℃以下シナリオを含む複数の温度帯のシナリオを選択、設定していく必要があるため、移行面で影響が顕在化する1.5℃シナリオと物理面での影響が顕在化する4℃シナリオの2つのシナリオを選択いたしました。
イ. 1.5℃シナリオ
1.5℃シナリオでは、炭素税の導入や化石燃料の使用に関する規制導入など、脱炭素社会への移行に伴う影響が予想されます。
当社事業へのリスクとしては、炭素価格(炭素税・排出量取引制度)の導入や再生可能エネルギー政策による電力価格高騰に伴う操業コストの増加、サステナビリティ情報開示の対応にかかるコスト及び原材料価格の高騰による製造コストの増加などが想定されます。
機会としては、使用済み機器のリサイクルや部品リユースを促進することで、環境対応への取り組み推進に対し、外部評価の向上による機会獲得が挙げられます。
ロ. 4℃シナリオ
4℃シナリオでは、異常気象の激甚化などの気候変動による物理的な影響が発生することが予想されます。
当社事業へのリスクとしては、異常気象の激甚化に伴う製造拠点・オフィスの被災や休業による売上の減少、平均気温の上昇に伴う光熱費の増加や従業員への健康被害が発生、感染症の増加や気象パターンの変化により外出機会が減少し、パチンコ・パチスロ店への来訪者が減少すること等が予想されます。
当社では1.5℃シナリオ、4℃シナリオにおけるリスク軽減のための取り組みとして、主力事業であるパチンコ機・パチスロ機関連事業において、商品設計段階から部品の共通化を図り、産業廃棄物を抑制していることに加え、部品・資源の再利用を目的とし、リサイクルを前提とした商品開発への継続的な取り組みに注力しております。今後も、取り組みのさらなる深化を図り、環境負荷低減と経営の効率化を実現してまいります。
なお、当社グループのリサイクル率は以下のとおりであります。
※当連結会計年度(2025年3月期)のリサイクル率につきましては、2025年9月に当社ホームページに
開示予定の
② 人的資本、ダイバーシティ&インクルージョンの推進に向けた取組
当社グループは、健全なレジャーの発展と心豊かな社会づくりに貢献するため、パチンコ・パチスロ業界のリーディングカンパニーとしての使命を果たすことを基本理念としております。
その中で、全従業員一人一人の意欲の促進と能力開発を経営の重要課題のひとつとして位置付けており、『創意工夫』の精神のもと自らの個性を多様性として活かし、仕事に誇りを持って働くことのできる職場環境を整備することを目的として以下の取り組みを行っております。
イ. 多様な人材の活躍支援
当パチンコ・パチスロ業界の遊技人口の性別構成は、男性72.0%に対し女性28.0%となっており、遊技者に占める男性の割合が高くなっております。それに伴い、新卒採用エントリー者の割合も男性が85%超を占めております。
また、遊技機メーカーとして採用に注力している職種は、開発と営業であり、開発はパチンコ・パチスロの遊技プレイヤーが主な採用対象となるため、男性の採用割合が高く、営業は重量がある遊技機の取り扱いが必要となるため、女性の応募が少ない状況にあります。
こうした中、当社グループでは、多様な人材が活躍できる職場環境の醸成を目的とし、「女性活躍推進」、「男性の育児休業の取得」、「障がい者雇用の増進」等の施策を行い、ダイバーシティ&インクルージョンを推進してまいります。
(具体的な取組)
ロ. 優秀な人材の育成
当パチンコ・パチスロ市場における遊技機は、年々機構、ゲーム性等が多様化してきており、市場ニーズを先取りして、ファン・パーラーの皆さまに満足していただくだけでなく、パチンコ・パチスロ産業が末永く大衆娯楽として支持されるために、潜在ファン・休眠ファンにも関心を持っていただけるようなアミューズメント性の高い遊技機の開発が喫緊の課題となっております。また、組織の停滞を防ぐため、社内の適正な人材分布やシステム化による業務効率の向上のほか、従業員の意識改革に取り組む必要があると考えております。
当社グループは、厳しい環境を勝ち抜き、持続的成長を果たすため、積極的な人材戦略が最重要と捉えており、高度な専門性や論理的思考力・コミュニケーション能力を有する優秀な人材の確保と、既存従業員のモチベーション・パフォーマンスの更なる向上を図ることにより、当社グループの人材価値を高め、企業価値の更なる向上に努めてまいります。
(当社の人財化戦略に基づく取組)
(新卒入社社員を対象とした研修制度)※一部
ハ. 人権の保護
当社グループは、従業員の人権を尊重することを重要な社会的責任のひとつと認識しており、職場におけるハラスメントや差別、不適切な労働環境といった人権侵害のリスクを重要な課題と捉えております。これらのリスクを適切に把握・対応するための体制整備の一環として、2025年度より当社では従業員が安心して問題を報告できるよう、匿名での投稿も可能な内部通報フォームを設置しております。
本フォームは、通報者のプライバシーと保護を重視しながら、迅速かつ適切な対応を行うための重要な手段として位置付けており、内部通報制度の周知・啓発にも継続的に取り組んでおります。
また、社是である『創意工夫』の精神に基づき、エンターテイメント性に富んだ最高の遊技機及び関連サービスを提供する企業として、社会的責任を果たすべく高い倫理基準の遵守に努めております。
当社の行動規範は、国際的な人権基準及び企業行動に関する各種ガイドラインを踏まえ策定されたものであり、すべての従業員が誠実かつ適切に行動するための指針となっております。
当社はお取引先様との間においても、公正・透明かつ自由な競争及び適正な取引を通じて健全な関係の構築に努めており、不正な利益供与や贈収賄を一切排除するとともに、サプライチェーン全体に対しても当社行動規範に準じた倫理的行動を求め、責任ある企業活動を推進しております。
ニ. 健康経営
当社グループは、健康管理も仕事の一環であると考え、従業員が働きやすい職場環境の整備と、心身の健康促進の充実を図り、「有給休暇取得の推進」、「全従業員の残業時間の削減」、「全従業員を対象にしたストレスチェックの実施」など、法令に基づく適正な労働時間の管理及び過重労働の削減を目指しており、健康の保持・増進活動に継続的に取り組むことを基本的な方針としております。また、人事制度につきましても社員の就労意欲増進のための制度改正に向けて取り組み、より従業員が誇りを持って働ける職場環境を目指してまいります。
(当社の健康経営に向けた取組)
③ 社会課題に向けた取組
2017年に遊技産業13団体からなるパチンコ・パチスロ産業21世紀会が、パチンコ・パチスロ依存(のめり込み)問題対策を強化し、最優先課題として取り組む表明として、「パチンコ・パチスロ依存(のめり込み)問題に対する声明」を発表いたしました。当社でも業界の健全な発展に寄与すべく本表明に賛同し、パチンコ・パチスロ依存を防ぐために以下の取り組みや支援を行っております。
イ. 宣伝物等への啓発メッセージ挿入の取組
製造業者団体の自主的な取り組みとして、遊技客に向けて、統一フレーズ「パチンコ・パチスロは適度に楽しむ遊びです。」 「のめり込みに注意しましょう。」を、遊技機の液晶表示器、CM、ポスター等へ表示を定めており、当社でも広告・宣伝を行う際には統一フレーズを表示しております。
ロ. パチンコ・パチスロ依存問題啓発週間の取組
毎年、5月14日から5月20日はパチンコ・パチスロ依存問題啓発週間とされており、業界団体ではこの啓発週間を中心に、パチンコ・パチスロ依存(のめり込み)問題について理解を広げるための情報発信や啓発週間をお知らせするポスターの掲示等を行っております。
ハ. ぱちんこ依存問題相談機関「リカバリーサポート・ネットワーク(RSN)」への支援
2006年より業界団体の支援によって「リカバリーサポート・ネットワーク(RSN)」が設立され、啓発活動や電話相談などの幅広い取り組みを展開しております。当社でも業界団体を通じた当該機関への支援を行っております。
① 気候変動への取組
当社グループは、温室効果ガス排出量(Scope1及びScope2)の削減に向け、拠点ごとの温室効果ガス排出量抑制に向けた取り組みを進めております。
今後は、温室効果ガスの排出量の削減目標設定についても検討を進めるとともに、照明機器のLED化の推進、太陽光発電の活用などによる省エネルギー施策のさらなる推進や、再生可能エネルギーの導入などの検討も併せて進めてまいります。なお、再生可能エネルギー活用の取り組みとして、当社子会社の㈱三共エクセルの工場屋根上にPPAモデルによる太陽光発電設備を設置し、2023年11月から運用を開始しております。そこで発電された電気を消費することで、年間約284t-CO2のCO2を削減いたしました。
〔当社グループCO2排出量推移〕
※当連結会計年度(2025年3月期)におけるCO2排出量につきましては、環境省が2025年5月時点で開示している代替値を排出係数として算出した暫定値であり、確定値は2025年9月に当社ホームページに開示予定の
② 人的資本、ダイバーシティ&インクルージョンの推進に向けた取組
当社は、上記「(2)戦略(具体的な取組)」において記載した、多様な人材の活躍支援に関する施策として、以下の指標を用いております。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものでありますが、発生の可能性があるリスクのすべてを網羅したものではありません。
当社グループの主たる事業である遊技機及び補給機器等の販売における主な顧客はパーラーです。パーラーの経営環境悪化及びそれに伴う需要の縮小や市場構造の変化は当社グループの販売成績を左右する要因になります。
特に昨今はパーラーの遊技機に対する評価の目は厳しく、ファンを飽きさせないような人気が長続きする商品を厳選導入する機運が強まり、その他大半の商品は十分な注目を集めるに至っておりません。当社グループでは商品競争力の強化を図りシェアの拡大につなげることを目指しておりますが、遊技機の開発には1年から2年前後の期間を要するため、開発着手後の市場ニーズの変化に柔軟に対応できなかった場合や、他社の人気商品などと販売時期が重なった場合、当社グループの販売計画や経営成績等が影響を受ける可能性が考えられます。
当社グループが主たる事業とする遊技機の開発、製造及び販売に関しては、「風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律」など様々な法規制・基準があり、これに則った厳正な運用が求められております。従って、法規制等に重大な変更が加えられた場合、当社グループの販売、経営成績等に影響を及ぼす可能性があると考えられます。
近年では、著名人やアニメ、人気キャラクターなどとタイアップした遊技機が主流となっております。こうした流れにおいて、採用キャラクターなどの肖像権や著作権といった知的財産権の取扱いが増えるに従って、知的財産を巡る係争も増加しております。
当社グループでは、「知的財産本部」を中心にして、キャラクター等の取扱いにあたっては十分な調査を実施し、当該係争を回避するため細心の注意を払っております。ただし、今後当社の認識しない新たな知的財産権が成立した場合には、当該権利保有者による損害賠償の請求などに至る危険性も否定できません。その際、当社側に侵害行為が認められた場合には、当社グループの経営成績等に影響を与える可能性があります。
パチンコ及びパチスロ等遊技機の製造及び販売に当たっては、一般財団法人保安通信協会(保通協)等、国家公安委員会が指定する試験機関が風営法施行規則等に基づいて実施する型式試験に適合する必要があります。昨今のファンニーズの高度化や遊技機の技術構造の進化への対応が必要となる一方で、型式試験の期間が長期間に亘ったり、適合に至らなかった場合、当社グループの経営成績が影響を受ける可能性も考えられます。当社グループといたしましては、長年培ってきた商品の開発技術力やノウハウを活かして、当初計画に即した順調な新機種投入に努めてまいります。
新型コロナウイルス等の感染症が拡大した場合、当社グループの主要販売先である全国のパーラーにおいては、稼働の低下による厳しい経営環境を余儀なくされる可能性があり、当社グループの主たる事業であるパチンコ機関連事業・パチスロ機関連事業においては遊技機の販売、補給機器関連事業においては内装施工、補給機器等の受注に影響を及ぼす可能性があります。
一方、感染症拡大によるサプライチェーンの混乱も予想されますが、当社グループでは、複数の調達先の確保や先行発注、代替品の手配に注力することで、遊技機の販売台数や販売スケジュールなどへの影響を最小限に留めてまいります。
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
当連結会計年度におけるパチンコ・パチスロ業界は、スマパチを対象としたゲーム性の拡充を契機に、スマパチの普及に進展が見られ、複数のヒット機種が登場するなど明るい兆しがあるものの、パチンコ市場の稼働状況は依然としてやや低調に推移しております。一方、スマスロは順調に普及が進み、パチスロ市場の稼働は堅調に推移するものの、前年度の大型人気機種の反動や、スマスロの普及率が高まったことによる入替需要の一服感などから、総販売台数は前年度を下回る結果となりました。
このような状況の中、当社グループでは、パチンコ機関連事業におきましては、ゲーム性が拡充されたスマパチを積極展開することで需要を喚起し、主力タイトルのシリーズ機を中心に販売台数を積み重ね、3年連続のトップシェアを獲得することができました。また、パチスロ機関連事業におきましては、2022年11月にスマスロ第一弾を発売以来、継続して高稼働機種を創出し、パチスロ市場における当社グループの存在感が増す中、その勢いを維持し、新規タイトルの好調な販売と増産ニーズへの対応により、販売台数を大幅に伸ばしました。その結果、当社として初めてトップシェアを獲得し、パチンコ・パチスロ両市場における年間トップシェア獲得という業界初の快挙を達成することができました。
以上の結果、売上高1,918億円(前期比3.7%減)、営業利益736億円(同1.5%増)、経常利益745億円(同1.9%増)、親会社株主に帰属する当期純利益539億円(同0.4%増)となりました。
目標とする経営指標である売上高営業利益率は、高い販売シェアを維持しているパチンコ機関連事業に加え、パチスロ機関連事業の販売台数の大幅な増加や売上高の伸長などにより、38.4%となり、引き続き高水準を維持しております。また、当連結会計年度の自己資本当期純利益率(ROE)は、20.2%となりました。
セグメント別の経営成績は次のとおりであります。
(パチンコ機関連事業)
パチンコ機関連事業につきましては、新規8タイトル(リユース機等を除く)を発売いたしました。主な販売タイトルは、SANKYOブランドの「フィーバーからくりサーカス2」(2024年11月)、「フィーバー戦姫絶唱シンフォギア4」(2025年1月)、Bistyブランドの「宇宙戦艦ヤマト2202 超波動」(2024年10月)、「ゴジラ対エヴァンゲリオン セカンドインパクト G」(2024年12月)であります。
以上の結果、売上高1,077億円(前期比26.7%減)、営業利益438億円(同28.4%減)、販売台数224千台となりました。
(パチスロ機関連事業)
パチスロ機関連事業につきましては、新規6タイトルを発売いたしました。主な販売タイトルは、SANKYOブランドの「Lパチスロ 戦姫絶唱シンフォギア 正義の歌」(2024年7月)、「Lパチスロ かぐや様は告らせたい」(2024年9月)、Bistyブランドの「Lパチスロ シン・エヴァンゲリオン」(2025年1月)でありますが、2023年7月の発売以降、高稼働を続けている「パチスロ からくりサーカス」をはじめ、複数タイトルの増産も行っております。
以上の結果、売上高634億円(前期比97.4%増)、営業利益356億円(同133.4%増)、販売台数131千台となりました。
(補給機器関連事業)
補給機器関連事業につきましては、売上高201億円(前期比3.4%増)、営業利益14億円(同7.5%減)となりました。
(その他)
その他につきましては、売上高4億円(前期比13.5%増)、営業利益1億円(同13.9%増)となりました。
生産、受注及び販売の実績は、次のとおりであります。
① 生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1 セグメント間の取引については相殺消去しております。
2 金額は、販売価格によっております。
② 受注実績
当連結会計年度の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1 セグメント間の取引については相殺消去しております。
2 金額は、販売価格によっております。
③ 販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) セグメント間の取引については相殺消去しております。
当連結会計年度末の総資産は3,367億円であり、前連結会計年度末と比べ445億円増加しました。これは主に、有価証券が150億円減少となりましたが、現金及び預金が496億円、有償支給未収入金が49億円、商品及び製品が29億円、原材料及び貯蔵品が13億円それぞれ増加したことによるものであります。
負債は517億円であり、前連結会計年度末と比べ111億円増加しました。これは主に未払法人税等が64億円、支払手形及び買掛金が51億円それぞれ増加したことによるものであります。
純資産は前連結会計年度末と比べ334億円増加しました。これは主に、配当金の支払い198億円を計上した一方、親会社株主に帰属する当期純利益を539億円計上したことによるものであります。この結果、純資産は2,850億円となり、自己資本比率は1.3ポイント減少し、84.2%となりました。
セグメント別の資産は次のとおりであります。
パチンコ機関連事業の資産は1,863億円となり、前連結会計年度末と比べ203億円増加しました。
パチスロ機関連事業の資産は625億円となり、前連結会計年度末と比べ380億円増加しました。
補給機器関連事業の資産は84億円となり、前連結会計年度末と比べ3億円増加しました。
これら当社主力事業セグメントは製品及びサービスを販売する市場・顧客が共通しており、当連結会計年度においてはパチンコ機関連事業が前期比26.7%減収、パチスロ機関連事業が前期比97.4%増収、補給機器関連事業が前期比3.4%増収となったことを受けて上記のような資産の変動となっております。
(3) キャッシュ・フロー
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、資金)は、前連結会計年度末と比べ346億円増加し2,400億円となりました。
営業活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度末と比べ104億円増加し580億円の資金の収入となりました。収入の主な内訳は、税金等調整前当期純利益750億円、仕入債務の増加額51億円、減価償却費28億円であり、支出の主な内訳は、法人税等の支払額159億円、有償支給未収入金の増加額49億円、棚卸資産の増加額37億円によるものであります。
投資活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度末と比べ186億円減少し35億円の資金の支出となりました。収入の主な内訳は、投資有価証券の売却による収入8億円であり、支出の主な内訳は、有形及び無形固定資産の取得による支出42億円によるものであります。
財務活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度末と比べ900億円増加し198億円の資金の支出となりました。これは主に、配当金の支払額198億円によるものであります。
当社グループの運転資金の主な内容は、材料仕入、支払販売手数料、研究開発費等の製造費、販売費及び一般管理費等営業費用であります。主な設備投資の計画については、第3「設備の状況」3「設備の新設、除却等の計画」をご参照ください。
当社グループの運転資金及び設備投資資金については、原則として内部資金により調達することとしております。また、当社グループは健全な財務状態、活発な営業活動によるキャッシュ・フローを生み出す能力によって、将来必要な運転資金及び設備投資資金を調達することが可能であると考えております。
(4) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。
連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。
(1) 販売契約等
当社グループは『創意工夫』の基本方針のもと、市場ニーズを先取りしてパーラー及びファンの皆さまに満足していただくだけでなく、パチンコ・パチスロ産業が末永く大衆娯楽として支持されるために、潜在ファン・休眠ファンにも関心を持っていただけるようなアミューズメント性の高い遊技機の研究開発に取り組んでおります。
現在、グループの研究開発活動は、当社商品本部及び各子会社の開発部門で行っており、研究開発担当のスタッフは当連結会計年度末時点で269名、研究開発費の総額は
セグメント別の研究開発活動は次のとおりであります。
(1) パチンコ機関連事業
パチンコ機関連事業は、当社商品本部及び株式会社ビスティを中心に商品開発を行っており、当連結会計年度におきましては、SANKYOブランド6タイトル、Bistyブランド2タイトル、グループ合計で8タイトルを販売いたしました。
主な取り組みとしまして、「フィーバー戦姫絶唱シンフォギア4」、「フィーバーからくりサーカス2」(以上SANKYO)及び「ゴジラ対エヴァンゲリオン セカンドインパクト G」(ビスティ)といった大人気のタイアップ作品を中心に役物ギミック・液晶CG・サウンド・多様なゲーム性の構築、専用筐体による差別化等、新内規適用機種を含め、様々な試みを行った結果、計画通りに販売台数を積み重ねることができました。
また、人気アニメ「ガンダムユニコーン」とのタイアップパチンコとして、前作を踏襲しつつラッキートリガーと「超デカSTART」を搭載し、特徴的なゲーム性で人気を博した「フィーバー機動戦士ガンダムユニコーン 再来-白き一角獣と黒き獅子-」、数多くの方に親しまれた大人気ライトノベルとのタイアップパチンコ第2弾「フィーバーダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか2」(以上SANKYO)等、アニメファン層に向けた多種多様な遊技機開発も継続的に行っております。
その一方で、オリジナル版権として圧倒的な認知度を誇る「三国志」のストーリーをゲーム性に組み込んだ「フィーバー三国戦騎 7500」(SANKYO)を開発する等、様々なユーザーニーズに対応できる開発にも取り組んでおります。
当事業に係る研究開発費は
(2) パチスロ機関連事業
パチスロ機関連事業は、当社商品本部及び株式会社ビスティを中心に商品開発を行っており、当連結会計年度におきましては、SANKYOブランド5タイトル、Bistyブランド1タイトル、グループ合計で6タイトルを販売いたしました。
主な取り組みとしまして、軽い初当たりと大当たり時の爆発力に特化した「Lパチスロ 戦姫絶唱シンフォギア 正義の歌」、パチンコでもファンの皆さまに愛された人気コンテンツをパチスロ化した「Lパチスロ かぐや様は告らせたい」、筋トレコメディーとして話題となり、楽曲も人気の「Lパチスロ ダンベル何キロ持てる?」(以上SANKYO)等、積極的な遊技機開発が奏功し、パチスロ市場の好調な稼働と販売台数の増加にも大きく貢献しております。
また、Bistyブランドでは新型ST並びに、上位ATにマルチトリガーを搭載した「Lパチスロ シン・エヴァンゲリオン」(ビスティ)でブランド力をさらに向上させる試みにも挑戦しました。
当事業に係る研究開発費は