第2【事業の状況】

1【業績等の概要】

(1)業績

当連結会計年度における世界経済は、米国では雇用改善が進むなど全体として緩やかな回復基調にあるものの、新興国においては、米国利上げに伴う資金流出、原油安、中国経済の成長減速などを背景に、景気は弱含みの展開となりました。国内経済においては、個人消費は足踏みが続き、急激な円高の進行や海外経済減速の影響を受けるなど、景気の先行きは依然として不透明な状況が続いております。

このような環境の下、情報電子事業は減収となったものの、ライフサイエンス事業、建築資材事業において売上を伸ばしたことから、当社グループの売上は前年同期比で増加いたしました。

損益面では、生産効率の向上、高付加価値製品の販売強化、コスト削減などに努めたものの、台湾連結子会社での新工場建設に伴う先行固定費の増加、米国連結子会社における移転準備に関わる費用増加、営業外収支の悪化などがあり、前年同期比で減益となりました。

その結果、当連結会計年度における業績は、売上高955億41百万円(前年同期比0.6%増)、営業利益81億60百万円(前年同期比2.1%減)、経常利益80億59百万円(前年同期比11.9%減)、親会社株主に帰属する当期純利益49億21百万円(前年同期比9.8%減)となりました。

 

 セグメントの業績は、次のとおりであります。

 

 (ライフサイエンス事業)

生活用包装材、食品用包装材は伸び悩む展開となりましたが、医薬・医療用包装材については需要を捉え増収を確保しました。また、液体容器は、米国子会社で前年度事業譲受により取得した事業の売上が今年度は期を通じて寄与したことなどから増収となりました。

 この結果、売上高は464億35百万円(前年同期比4.5%増)となりました。

 

 (情報電子事業)

情報記録用材は、スマートフォン向けにおいて生産調整などの影響により売上減少となりました。前年同期において堅調に推移した剥離フィルムについては、一部顧客の需要減の影響を受けて売上減少となりました。プロテクトフィルムは、業界における生産調整の影響を受けたことなどから減収となりました。

この結果、売上高は364億74百万円(前年同期比5.3%減)となりました。

 

 (建築資材事業)

建材関連においては、首都圏再開発物件等により煙突工事並びに空調用配管の売上は順調に推移しましたが、集合住宅向けボイドスラブ(床構造部材)の売上は低迷いたしました。また土木関連においては、トンネル用資材及び太陽光発電資材の売上が増加いたしました

 この結果、売上高は126億31百万円(前年同期比4.9%増)となりました。

 

(2)キャッシュ・フロー

当連結会計年度における連結ベースの現金及び現金同等物(以下「資金」という)の期末残高は、前連結会計年度末より16億94百万円増加して127億77百万円となりました。

 各キャッシュ・フローの状況とその主な増減理由は、次のとおりであります。

 

 (営業活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度において営業活動により得られた資金は、85億85百万円(前連結会計年度は97億59百万円の収入)となりました。

 これは、法人税等の支払いなどの資金減少要因があったものの、売上債権の減少に加え、税金等調整前当期純利益79億14百万円や減価償却費39億64百万円等の資金増加要因があったことによるものであります。

 

 (投資活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度において投資活動の結果支出した資金は、54億65百万円(前連結会計年度は74億68百万円の支出)となりました。

 これは、台湾連結子会社の新工場建設を中心とした有形固定資産の取得に伴う支出56億99百万円などの資金減少要因があったことによるものであります。

 

 (財務活動によるキャッシュ・フロー)

 当連結会計年度において財務活動により支出した資金は、13億26百万円(前連結会計年度は19億74百万円の支出)となりました。

 これは、借入金純増の資金増加要因があったものの、配当金の支払、自己株式の取得などの資金減少要因があったことによるものであります。

 

なお、当社グループのキャッシュ・フロー指標の推移は以下のとおりであります。

 

平成24年3月期

平成25年3月期

平成26年3月期

平成27年3月期

平成28年3月期

自己資本比率(%)

43.5

52.5

57.8

57.1

59.8

時価ベースの自己資本比率(%)

31.9

57.4

66.7

78.1

56.9

キャッシュ・フロー対有利子負債比率(年)

1.4

0.3

0.4

0.2

0.2

インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍)

34.2

119.0

269.0

568.3

637.9

(注)1. 各指標は、いずれも連結ベースの財務数値を用いて、以下の計算式により算出しております。

自己資本比率             自己資本÷総資産

時価ベースの自己資本比率       株式時価総額÷総資産

キャッシュ・フロー対有利子負債比率  有利子負債÷営業キャッシュ・フロー

インタレスト・カバレッジ・レシオ   営業キャッシュ・フロー÷利払い

2. 株式時価総額は、期末株価終値×自己株式控除後の期末発行済株式数により算出しております。

3. 有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち、利子を支払っている全ての負債を対象としております。

4. 営業キャッシュ・フロー及び利払いは、連結キャッシュ・フロー計算書に計上されている「営業活動によるキャッシュ・フロー」及び「利息の支払額」を用いております。

2【生産、受注及び販売の状況】

(1)生産実績

 当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

 当連結会計年度

(自平成27年4月1日

  至平成28年3月31日)

 前年同期比(%)

ライフサイエンス(百万円)

36,391

3.2

情報電子(百万円)

35,849

△7.0

建築資材(百万円)

5,887

△6.1

合計(百万円)

78,128

△2.4

 (注)1.金額は販売価格によっております。

2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

(2)商品仕入実績

 当連結会計年度の商品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自平成27年4月1日

  至平成28年3月31日)

前年同期比(%)

ライフサイエンス(百万円)

9,964

△0.7

情報電子(百万円)

384

23.3

建築資材(百万円)

6,741

12.6

合計(百万円)

17,090

4.6

 (注)1.金額は仕入価格によっております。

2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

(3)受注状況

 当連結会計年度の受注状況をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

受注高(百万円)

前年同期比(%)

受注残高(百万円)

前年同期比(%)

ライフサイエンス

45,544

0.9

9,553

△8.5

情報電子

36,074

△7.3

2,735

△12.8

建築資材

12,789

△2.3

3,522

4.7

合計

94,408

△2.8

15,811

△6.7

 (注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

(4)販売実績

 当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自平成27年4月1日

  至平成28年3月31日)

前年同期比(%)

ライフサイエンス(百万円)

46,435

4.5

情報電子(百万円)

36,474

△5.3

建築資材(百万円)

12,631

4.9

合計(百万円)

95,541

0.6

 (注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。

    2.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。

相手先

前連結会計年度

(自平成26年4月1日

  至平成27年3月31日)

当連結会計年度

(自平成27年4月1日

  至平成28年3月31日)

金額(百万円)

割合(%)

金額(百万円)

割合(%)

稲畑産業㈱

11,459

12.1

11,990

12.6

    3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

3【対処すべき課題】

当社グループを取り巻く事業環境は、日本における既存産業の成熟、グローバル市場における競争激化、様々な分
野での技術革新など、あらゆる面で転換期にあり、社会構造や消費意識も大きく変化していると認識しております

このような経営環境認識のもと、当社では創造的、効率的な成長を目指して、「成長軸の強化」「効率の重視」
「自己変革」を最重要課題として次の施策を重点的に推進いたします

 

1.成長軸の強化

未来視点、顧客視点、グローバル視点に立った「コトづくり・モノづくり」を成長のエンジンとして強力に
創造的な成長施策を推進していきます

その為には「他社に真似できない技術の創出」「提供する機能、価値の幅や場所を積極的に拡げていくこ
と」「課題解決型(当社の様々なシーズを組み合わせて顧客に新たな価値を提供)ビジネスを推進していくこ
と」「基盤を強化し、優位性の維持向上を図ること」に注力してまいります

2.効率の重視

経営資源と時間を効率的に活用し、短期間で効果的なリターンを得るための施策を推進していきます。

現有資源の活用と新たな資源投下を厳しい目で見つめ、筋肉質に磨きをかけながら「効率的な企業価値の向
上を図ること」「短期間で成長曲線の軌道に乗せること」に注力してまいります

3.自己変革

未来を見据えてありたい姿を描き、それを実現していくことは、これまでと同じ発想や行動では為し得ませ
ん。造り手の論理を超えて、企業活動のあらゆる局面で市場、顧客視点による発想を優先して考え、ありたい
姿の実現に向かって進んでいく強い個人と組織づくりを目指していきます

 

4【事業等のリスク】

 当社グループの経営成績、株価及び財政状況等に影響を及ぼす可能性のある事項には以下のようなものがあります。なお、文中における将来に関する事項は当連結会計年度末現在において当社が判断したものであります。また、本記載は将来発生しうるすべてのリスクを必ずしも網羅したものではありません。

 

(1)電気・電子関連市場の影響
 当社グループにおいては、高度情報化社会の進展等に伴い、液晶ディスプレイ等に使用される偏光板(光学用)用プロテクトフィルム並びにパソコンやゲーム機に使用される情報記録用材の層間絶縁フィルムなどの生産・販売を行っております。従って、これら電気・電子関連市場の影響材市場での需要の急激な変動は当社グループの業績に大きな影響を及ぼす可能性があります。

 

(2)競合状況、価格動向
 当社グループが属する業界は大手から中小まで、様々な企業が存在しております。現状の当社グループは独自の高い技術により優位に展開している分野もありますが、今後、競合他社が模倣あるいは独自の高い技術をもって当社のシェアを奪う可能性があります。当社グループでは一層の技術向上や顧客への信頼確保に努めておりますが、競合状況の変化によって、価格やシェアが低下する場合には当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(3)原材料の市況
 当社グループの販売する包装材や各種加工フィルムに使用される主要原材料は樹脂・フィルムといった各種のプラスチック製品であります。これらの原材料の価格は原油・ナフサなどの国際商品市況の影響を受けるものであり、今後の価格上昇や為替変動などが合理化、価格転嫁による吸収を超えるような場合には当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(4)為替変動
 当社グループは製造・販売を海外にて展開している他、海外への外貨建ての販売・海外からの外貨建てによる資材調達を行っており、為替相場の変動によっては当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

(5)設備投資に伴う影響
 当社グループでは需要動向を検討した上で各部門の生産力強化及び差別化に資する設備投資を実施しており、今後も機に応じて必要と判断される投資を実施してまいります。このような設備投資には、市場環境の変化・設備コスト増大・工事遅延等による投資回収期間の長期化、償却費・資金調達費用の負担増大による収支悪化など、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(6)海外事業展開
 当社グループでは、製品の輸出入及び海外における現地生産、販売など、海外活動を展開しております。当社グループが事業活動を展開する国や地域において、予測しえない税制や法規制などの急激な変更、政治・経済情勢の混乱、テロ・紛争などの勃発、自然災害などによるリスクが顕在化した場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(7)債権管理
 当社グループは取引先に対して、売掛金や貸付金等の債権を有しており、特に建築資材事業の工事物件につきましては、一取引における金額が大きい場合もあります。取引先の業況に充分注意し、与信管理を徹底しておりますが、場合によっては回収リスクが顕在化して、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

 

(8)環境規制等の影響
 当社グループでは環境保全を経営の最重要課題であると認識し、厳格な管理を徹底しつつ事業活動を行っておりますが、今後、環境等に関するさまざまな法的規制の強化あるいは社会的責任の要請等により、事業活動に制約を受けたり、追加の設備投資、新たな費用及び債務が発生した場合には、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

 

(9)知的財産権
 当社グループでは知的財産権の保全に努めておりますが、第三者からの侵害が発生し、当社グループの知的財産権が完全に保護されない状況が発生した場合、競争優位性が失われる可能性があります。また、当社グループでは他者の知的財産権を侵害することのないよう常に注意を払っておりますが、知的財産権に関する第三者との間の紛争等により、損害賠償を請求されたり、当社グループの事業活動が制限されたりする可能性があります。

 

(10)事故災害
 当社グループは安全第一の方針のもと、主要な事業拠点においては、火災等の事故や大地震等の自然災害による損害を防止するため、設備の点検・安全対策を実施しております。しかし、これらの活動にもかかわらず、事故・災害など当社グループ、関連資材メーカー、顧客等の生産設備や電力・物流等の社会インフラに重大な影響を及ぼす事象が発生した場合には、生産活動の中断及び生産活動に対する制約等により当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

5【経営上の重要な契約等】

 該当事項はありません。

 

 

6【研究開発活動】

 当社グループでは、ライフサイエンス分野・情報電子分野において、当社の基盤技術であるコーティング及びラミネーティング等に、種々のソリューション技術を付加し「技術の複合化」を行うことにより、市場ニーズに対応した新技術・新製品の開発を通じて新たな価値を創出すべく、研究開発活動を推進しております。さらに基盤技術を拡大する為に国内外の大学・公的機関との連携を強めております。

 中長期に向けての研究開発の方向性としてはライフサイエンス分野では「医薬/医療周辺・環境対応関連・バイオ(生化学)」の3分野、情報電子分野では「グリーンIT・エネルギー関連素材・情報端末」の3分野を目指し、研究開発に取り組んでおります

 研究開発体制として、常に新しい技術を必要とするシーズテーマの収集を行い、新技術の開発に努める一方、市場・お客様からの種々な要望を広く市場ニーズ(潜在・顕在)として捉え、マーケティング活動を通じてニーズを具現化し、独創的な当社の「コトづくり」と「モノづくり」の手法により新たな価値を創生し、世の中に送り出しています。

 なお、当連結会計年度の研究開発費用の合計は、24億88百万円(前年同期比4.5%増)であります。
各セグメント別の主な研究開発活動は以下のとおりであります。

 

(ライフサイエンス事業)

 医薬/医療周辺分野では、事業の基盤強化を目指し、当社の特徴を活かした医薬品包装「PTP」(press through pack)の製品をラインナップ致しました。また、機能性包装として「ニオイ吸収型包装」の拡販強化を行うと共に、新しく「酸素吸収包装」の開発も進めております。また、医薬品の誤飲問題が社会問題となる中で、今後「誤飲防止包装」の開発にも取り組んでまいります。

生活用包装材料では昨年より開発を進めておりました、詰め替え用液体包装用途として、当社独自の「易開封性のスパウト」を完成させ上市致しました。また環境負荷低減を目指し、包装材料に使用する樹脂の減量化をはかるために、包装材料の薄肉化を推進させました。

さらにバイオ(生化学)分野として血栓症の診断などに使用される血栓形成能解析システム「T-TAS」を完成させ、研究用装置として2015年10月から日本・米国・欧州で販売開始致しました。引き続き本装置の医療用機器(診断装置)の開発を進めております。医療業界へ本システムの有用性と認知度を高めるため、医療施設・国内外の大学と共同し様々な臨床データの収集に努め、その結果を学術集会や論文等で発表する活動を継続中です。

 

(情報電子事業)

 情報電子関連分野では、ディスプレイに使用される様々な光学フィルムに対し、外観(色目)を改善した「表面保護フィルム製品」をラインナップ致しました。また、各種熱処理がかかる「製造工程用のキャリアフィルム」として、粘着力が低く、熱処理工程後でも容易に剥離できる製品をラインナップ致しました。剥離フィルムでは、光学用粘着製品の「工程用剥離フィルム」として軽剥離品を開発し、製品ラインナップを拡充致しました。

 また、ITOフィルム代替えとして「メタルメッシュ型透明導電性フィルム」の開発に注力致しました。有効幅で1mを超える製品を完成させ、電磁波シールド、タッチパネルなどセンサ電極、面状ヒーターなどの用途別・機能性付与の開発を進めてまいります。FPC(フレキシブルプリント回路基板)周辺材料ではシールドフィルムや薄膜絶縁フィルムの開発を行い情報端末への搭載が可能となっています。

 エネルギー関連分野では、主にリチウム2次電池(ソフトバッグ)用のタブリード材、タブリード用接着フィルム、アルミラミネート包装材等を中心に研究開発に取り組み、モバイル用タブリード用接着フィルム、アルミラミネート包装材料を販売しております。また、更にその技術を利用した接着フィルムをフィルム接着剤として別用途へ開発展開しております。

 

(建築資材事業)

 建材関連分野では、建設従事者の不足が深刻化する中で、当社グループの保有する技術を組合わせ、省力化と共に品質及び施工性の向上に寄与する製品開発及び工法改良に取り組んでおります。

 

7【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 (1) 財政状態の分析

①流動資産

 当連結会計年度末における流動資産の残高は、496億47百万円(前連結会計年度末484億27百万円)となり12億20百万円の増加となりました。これは主として、現金及び預金、売上債権が減少した一方で、有価証券が増加したこと等によるものです

 

②固定資産

 当連結会計年度末における固定資産の残高は、388億76百万円(前連結会計年度末389億15百万円)となり、38百万円の減少となりました。これは主として、台湾連結子会社の新工場建設に伴い有形固定資産が増加した一方で、投資有価証券が減少したこと等によるものです

 

③流動負債

 当連結会計年度末における流動負債の残高は、286億93百万円(前連結会計年度末302億84百万円)となり、15億90百万円の減少となりました。これは主として、仕入債務、設備関連の未払金、未払法人税が減少したこと等によるものです

 

④固定負債

 当連結会計年度末における固定負債の残高は、59億48百万円(前連結会計年度末62億82百万円)となり、3億34百万円の減少となりました。これは主として、長期借入金の返済が進んだこと等によるものです

 

⑤純資産

 当連結会計年度末における純資産の残高は、538億81百万円(前連結会計年度末507億75百万円)となり、31億6百万円の増加となりました。これは主として、利益剰余金が増加したこと等によるものです

 

 (2) 経営成績の分析

 当連結会計年度の業績は、売上高955億41百万円(前連結会計年度比0.6%増)、経常利益80億59百万円(前連結会計年度比11.9%減)、親会社株主に帰属する当期純利益49億21百万円(前連結会計年度比9.8%減)となりました

 

①売上高

 当連結会計年度における売上高は、955億41百万円(前連結会計年度950億2百万円)となり、前連結会計年度比で5億38百万円増加いたしました。ライフサイエンス事業においては、医薬・医療用包装材が需要を捉え売上を伸ばしたことに加え、米国連結子会社で前年度事業譲受けにより取得した事業の売上が今年度は期を通じて寄与したことなどから、売上高は前年同期比20億4百万円増加の464億35百万円となりました。情報電子事業では、剥離フィルムについては一部顧客の需要減の影響を受け、またプロテクトフィルムについては業界における生産調整の影響を受けたことなどから売上が減少し、売上高は前年同期比20億61百万円減少の364億74百万円となりました。建築資材事業においては、首都圏再開発物件等により煙突工事並びに空調用配管の売上は順調に推移し、また土木関連においては、トンネル用資材及び太陽光発電資材の売上が増加し、売上高は前年同期比5億95百万円増加の126億31百万円となりました

 

②売上総利益

 当連結会計年度における売上総利益は、215億1百万円(前連結会計年度211億57百万円)となり、前年同期比で3億44百万円増加いたしました。売上総利益率は、前連結会計年度から0.2ポイント増加し、22.5%となりました。これは主に、売上高の増加に伴う採算の改善に加え、グループ全部門をあげて高付加価値商品の販売強化や生産効率の向上を進め、固定費削減に努めたことなどによるものです

 

③販売費及び一般管理費

 当連結会計年度における販売費及び一般管理費は、133億40百万円(前連結会計年度128億25百万円)となり、前年同期比で5億15百万円の増加となりました。これは主に、事業譲受けに伴い米国連結子会社の販売費及び一般管理費を取り込んだことに加え、研究開発費が増加したことなどによるものです

④営業外損益

 当連結会計年度における営業外収支は、1億円の損失(前連結会計年度8億20百万円の利益)となり、前年同期比で9億21百万円の利益減少となりました。これは主に、為替差損の増加などによるものです

 

⑤特別損益

 当連結会計年度における特別損益は、1億45百万円の損失(前連結会計年度1億25百万円の損失)となり、前年同期比で19百万円の利益減少となりました。これは主に、投資有価証券の売却を進めた一方で、米国連結子会社にて事業構造改善費用を計上したことなどによるものです

 

⑥税金等調整前当期純利益

 当連結会計年度における税金等調整前当期純利益は、79億14百万円(前連結会計年度90億26百万円)となり、前年同期比で11億11百万円の減少となりました

 

⑦法人税等

 当連結会計年度における法人税、住民税及び事業税と法人税等調整額は、29億98百万円(前連結会計年度35億18百万円)となり、前年同期比で5億19百万円の減少となりました

 

⑧親会社株主に帰属する当期純利益

 当連結会計年度における親会社株主に帰属する当期純利益は、49億21百万円(前連結会計年度は54億55百万円)となり、前年同期比で5億34百万円の減少となりました。その結果、1株当たりの当期純利益は257.24円(前連結会計年度284.71円)、自己資本当期純利益率は9.6%となりました

 

 (3) キャッシュ・フローの状況

キャッシュ・フローの状況については、「1.業績等の概要」に記載のとおりであります。