(1)業績
当連結会計年度における我が国経済は、政府の経済対策や日本銀行による金融緩和政策を背景に企業収益や雇用環境が改善し、景気は緩やかな回復基調で推移いたしました。しかしながら、国内個人消費の回復は弱く、中国をはじめとした新興国経済の景気減速により為替や株式市場への影響が懸念されるなど、景気の先行きは依然として不透明な状況が続きました。
当社グループの主要販売先であるパチンコ業界におきましては、レジャーの多様化や消費税増税等による個人消費の回復の遅れで遊技人口及び遊技金額は減少傾向にあり、廃業に追い込まれるパチンコホールがある一方で、資金力のあるパチンコホールは新店や既存店の買収で更に出店を進めました。期の後半は、パチンコ機及びパチスロ機の自主規制の影響もあり、遊技機の入替を伴う改装や新規出店を見合わせるパチンコホールが多く、市場における周辺設備の更新需要は大きく落ち込みました。
このような状況の中、開発型企業グループである当社グループは、開発、製造、販売、アフターサービスに至る一貫体制で、製造原価の低減や多様化する顧客ニーズに適した製品を販売するとともに、充実したアフターサービス体制で付加価値の向上に努め、他社との差別化を図りながら提案販売を行ってまいりました。
この結果、当連結会計年度の業績は、売上高264億42百万円(前期比4.8%減)、営業利益44億31百万円(同12.7%減)、経常利益48億6百万円(同11.1%減)、親会社株主に帰属する当期純利益29億95百万円(同15.5%減)となりました。
セグメントの実績は次のとおりであります。
[アミューズメント関連事業]
パチンコ業界では、店舗の大型店化が進む中で運営に必要な人材の確保、遊技人口が減少する環境下での集客が課題となっており、パチンコホールを取り巻く経営環境は厳しい状況が続きました。
このような状況の中で当社グループは、少人数で効率的なホール経営を実現する「パーソナルPCシステム(以下、「パーソナル」という。)」を中心としたトータルシステムの提案販売を推し進め、市場シェアの拡大に努めてまいりました。当連結会計年度におけるパーソナルの売上実績は145店舗、当連結会計年度末時点における導入(実稼働)店舗数は累計1,557店舗(市場シェア17.2%)となりました。また、パーソナルを含めたプリペイドカードシステムの売上実績は151店舗、導入(実稼働)店舗数は累計2,051店舗(市場シェア22.7%)となりました。
空気の力で紙幣を搬送する「Air紙幣搬送システムHayate(疾風)」は確かな技術とメンテナンスフリーなパフォーマンスが市場から高く評価され、導入店舗数は累計600店舗が目前に迫っております。新製品の「立体Air紙幣搬送システム」は従来機と同様に紙幣を水平方向に運ぶだけでなく、垂直方向にも運ぶことができ、あらゆる場所に金庫の設置が可能となりました。
高い市場シェアを誇る「景品管理システム」におきましては、接客サポートシステムが会員の来店を従業員にお知らせする音声通知機能や接客する従業員に会員の来店履歴や嗜好品を表示する機能を有し、競合店との差別化を考えるパチンコホールの質の高い接客サービスを強力にサポートするシステムとして導入が進みました。更に、新製品で業界最速の払い出し機能を持つ「景品払出収納庫」を導入することで、カウンター業務はよりスムーズな接客サービスを実現できるようになりました。
この結果、アミューズメント関連事業の売上高は、193億2百万円(前期比11.4%減)、セグメント利益は41億30百万円(同16.4%減)となりました。
[自動認識システム関連事業]
RFIDやバーコード等を活用した自動認識システムは、業種を問わず様々なビジネスシーンで活用できるシステムであります。当社子会社の株式会社マーストーケンソリューションが主体となり、FA市場、流通市場、アミューズメント市場、健診市場等、広く新規市場への展開を目指し提案販売活動を行っております。市況観、販売状況は依然厳しいものの、低迷していた国内製造業の設備投資は業界ごとに緩やかな回復基調にあり、その中で新製品開発、投入を行い、前年同期の実績を上回ることができました。
また、平成27年10月1日付にて株式会社マーストーケンソリューションは、非連結子会社のマース東研X線検査株式会社を吸収合併し、X線検査関連事業を引継ぎました。今後は更に自動認識関連システム分野での事業領域を広げて活動してまいります。
この結果、自動認識システム関連事業の売上高は57億26百万円(前期比18.4%増)、セグメント利益は5億41百万円(同6.3%増)となりました。
[ホテル関連事業]
ホテル業界におきましては、平成27年に日本を訪れた外国人が推計1,973万人(日本政府観光局の発表)で過去最高を更新し、また、国内におきましても観光需要は好調に推移しており、良好な経営環境が続きました。
福岡市博多区のホテルサンルート博多は、JR博多駅に程近い立地と質の高いサービスが評価され、地域で一番の稼働率を維持することができました。静岡県御殿場市のマースガーデンウッド御殿場は、認知度の向上に伴うリピート客の増加やイベントによる利用で稼働率が向上いたしました。関連事業の「海鮮処博多松月亭(ホテルサンルート博多内)」及び「鉄板焼銀明翠GINZA(東京銀座)」は認知度も高まり、順調に利用者数が増加しました。また、インターネットによる関連商品の販売が好調に推移いたしました。
この結果、ホテル関連事業の売上高は14億13百万円(前期比24.6%増)、セグメント損失は2億46百万円(前期は3億76百万円のセグメント損失)となりました。
(2)キャッシュ・フロー
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、193億15百万円となり、前連結会計年度末より29億1百万円減少(前期比13.1%減)となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は、50億80百万円(前連結会計年度末は23億54百万円の収入)となりました。これは主に税金等調整前当期純利益49億18百万円、営業貸付金の減少額13億55百万円等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果支出した資金は、43億16百万円(前連結会計年度末は2億2百万円の収入)となりました。これは主に投資有価証券の取得による支出38億91百万円等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果支出した資金は、37億21百万円(前連結会計年度末は29億6百万円の支出)となりました。これは主に自己株式の取得による支出26億81百万円、配当金の支払額10億39百万円によるものであります。
(1)生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
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セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 平成27年4月1日 至 平成28年3月31日) |
前期比(%) |
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アミューズメント関連事業(千円) |
10,310,947 |
85.7 |
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自動認識システム関連事業(千円) |
1,678,095 |
120.4 |
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ホテル関連事業(千円) |
- |
- |
|
合計(千円) |
11,989,042 |
89.3 |
(注)1.金額は販売価格によっており、セグメント間の内部振替前の数値によっております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)商品仕入実績
当連結会計年度の商品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
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セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 平成27年4月1日 至 平成28年3月31日) |
前期比(%) |
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アミューズメント関連事業(千円) |
205,803 |
118.7 |
|
自動認識システム関連事業(千円) |
1,896,474 |
109.5 |
|
ホテル関連事業(千円) |
62,568 |
174.9 |
|
合計(千円) |
2,164,846 |
111.6 |
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(3)受注状況
当社グループは、見込み生産を行っているため、該当事項はありません。
(4)販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
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セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 平成27年4月1日 至 平成28年3月31日) |
前期比(%) |
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アミューズメント関連事業(千円) |
19,302,164 |
88.6 |
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自動認識システム関連事業(千円) |
5,726,373 |
118.4 |
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ホテル関連事業(千円) |
1,413,504 |
124.6 |
|
合計(千円) |
26,442,043 |
95.2 |
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
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相手先 |
前連結会計年度 (自 平成26年4月1日 至 平成27年3月31日) |
当連結会計年度 (自 平成27年4月1日 至 平成28年3月31日) |
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金額(千円) |
割合(%) |
金額(千円) |
割合(%) |
|
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株式会社ダイナム |
4,949,188 |
17.8 |
3,240,285 |
12.3 |
3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
当社グループは開発・製造・販売・アフターサービスの一貫体制で、直接販売を通じて、顧客ニーズの情報収集を迅速かつ的確に行い、競合他社との差別化を図るべく、新製品の開発や付加価値の提供に努めてまいります。長年築き上げてきたアミューズメント関連事業を基盤事業として強化を図りつつ、M&Aや業務提携を通じて新しい分野への事業拡大を図ってまいります。
また、グループ会社間の人材交流や育成を図り、柔軟で機動的な組織体制の構築に努めてまいります。
①アミューズメント関連事業において、当社グループが業界標準化を目指して提唱してきましたパーソナルの導入店舗は年度末で1,557店舗となりました。早期に新製品を投入し、各台計数システムのパイオニアとして1,700店舗達成を目指してまいります。また、パーソナルを含めたプリペイドカードシステムの市場シェア25%を目指してまいります。
②自動認識システム関連事業は、RFID及びバーコードをキーワードにあらゆる分野で応用ができる事業であり、当社子会社である㈱マーストーケンソリューションが当事業を担っております。様々な展示会への出展を通して情報を蓄積し、強力な製品の開発に努めつつ、中核事業へと成長させてまいります。
③ホテル関連事業において、サービス提供の充実を図り、稼働率及び客単価の向上を図ってまいります。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。
①法的規制等について
当社グループの事業は、製品そのものは直接的には法的規制の対象ではありませんが、当社グループの主要販売先となる遊技場は、「風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律」(いわゆる「風営法」)、「国家公安委員会規則」、「都道府県条例」等による法的規制を受けており、プリペイドカードシステムを使用する際には、届出が必要になっております。
以上の法的規制の改正が行われた場合、遊技場への導入・設置に際して、当社グループの業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。
②競合について
当社グループは開発型企業グループとして、お客様ニーズの早期製品化に努め、製品・機能の優位性や手厚いサービス体制で、競合他社との差別化を図っておりますが、販売競争の激化による利益率や市場シェアの低下が、当社グループの業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。
③債権の貸し倒れについて
「与信管理規程」に基づき、販売先の信用限度の調査を慎重に行っておりますが、パチンコホールの経営環境は依然として低迷しており、債権残のあるパチンコホールが倒産した場合、当社グループの業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。
④情報の管理について
企業機密や顧客データ等の情報は、諸法令や社内で定める「情報管理規程」に則り、厳重に管理を行っておりますが、万が一情報が流出した場合には、社会的信用の失墜等により、営業活動に支障をきたし、その結果、当社グループの業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。
⑤訴訟について
当社グループは、他社が保有する知的財産権を侵害しないように、慎重に調査しておりますが、訴訟が提起され、多額の損害賠償を負った場合や、業務の停止を受けた場合、当社グループの業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。
⑥投資について
当社グループは、業務・資本提携やキャピタルゲインを目的とした投資を行っておりますが、投資先企業の業績及び株価・為替の変動により、当社グループの業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。
⑦自然災害について
当社グループが保有する生産工場や企業機密・顧客データ等の情報を集約・管理する管理センターは、自然災害に備えた設備を構築するとともに、バックアップ体制を整えております。
しかしながら、想定を超える大規模な自然災害が発生し、生産設備や管理センターの倒壊、システム障害等が生じた場合には事業を中断せざるを得ず、当社グループの業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。
該当事項はありません。
当社グループは開発型企業グループとして、直販体制で収集した顧客ニーズを的確且つスピーディーに取り込み、国際品質保証規格ISO-9001の手順に則って研究開発に取り組んでおります。
研究開発活動は、主要事業であるアミューズメント施設向けの周辺機器の開発、ならびにRFID関連製品の開発に注力しており、当連結会計年度におけるグループ全体の研究開発費の総額は、13億12百万円となっております。
当連結会計年度における各セグメント別の研究の目的、主要課題及び研究成果は次のとおりであります。
(1) 研究開発体制
研究開発は技術開発部で進めており、ハードウェア、ソフトウェア及び機構設計の開発業務を行っております。
(2) 主な研究開発
当連結会計年度の主な成果としては、次のような項目をあげることができます。
① アミューズメント関連事業
・接客サポート「音声通知ソフト」の商品化
・景品払出収納庫「m9660」の商品化
・景品払出収納庫「m9670」の商品化
・パーソナルリプレイ「ユニットPSリプレイソフト」の商品化
・景品払出収納庫「m9660TUC/L2MS4」の商品化
・景品払出収納庫「m9660TUC/L3MS3」の商品化
・景品払出収納庫「m9670TUC/L2MS5」の商品化
・景品払出収納庫「m9670TUC/L3MS4」の商品化
② 自動認識システム関連事業
・MVF-500の二次元スキャナー(OCR機能搭載)の商品化
③ ホテル関連事業
この事業は、研究開発活動を行っておりません。
当連結会計年度より、「企業結合に関する会計基準」(企業会計基準第21号 平成25年9月13日)等を適用し、「当期純利益」を「親会社株主に帰属する当期純利益」としております。
(1) 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般的に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されています。この連結財務諸表の作成にあたりまして、有価証券の減損、たな卸資産の評価、繰延税金資産の計上、偶発債務の認識等の重要な会計方針に関する見積り及び判断を行っております。過去の実績や状況に応じ合理的だと考えられる様々な要因に基づき見積り判断を行い、それらに対して継続して評価を行っております。ただし、実際の結果は見積りによる不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
(2) 当連結会計年度の経営成績の分析
当連結会計年度における売上高は264億42百万円(前期比4.8%減)、販売費及び一般管理費は84億69百万円(同2.2%増)、営業利益は44億31百万円(同12.7%減)、経常利益は48億6百万円(同11.1%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は29億95百万円(同15.5%減)となりました。なお、セグメント別の分析は、第2[事業の状況] 1[業績等の概要] (1)業績の項目を参照ください。
(3) 当連結会計年度の財政状態の分析
流動資産
当連結会計年度末の流動資産の残高は348億43百万円(前連結会計年度末396億41百万円)となり、47億97百万円減少しました。減少の主な内訳は、有価証券(67億96百万円から19億6百万円へ48億89百万円減少)であります。
固定資産
当連結会計年度末の固定資産の残高は230億8百万円(前連結会計年度末208億32百万円)となり、21億75百万円増加しました。増加の主な内訳は、投資有価証券(53億85百万円から73億78百万円へ19億92百万円増加)であります。
流動負債
当連結会計年度末の流動負債の残高は63億8百万円(前連結会計年度末68億87百万円)となり、5億79百万円減少しました。減少の主な内訳は、リース債務(13億92百万円から11億21百万円へ2億70百万円減少)、未払法人税等(10億70百万円から9億4百万円へ1億66百万円減少)であります。
固定負債
当連結会計年度末の固定負債の残高は37億87百万円(前連結会計年度末38億99百万円)となり、1億11百万円減少しました。減少の主な内訳は、リース債務(18億26百万円から12億97百万円へ5億28百万円減少)であります。
純資産
当連結会計年度末の純資産の残高は477億55百万円(前連結会計年度末496億87百万円)となり、19億31百万円減少しました。その減少の主な内訳は、自己株式(96億31百万円から123億2百万円へ26億70百万円増加)であります。
(4) キャッシュ・フロー
第2 [事業の状況] 1 [業績等の概要]に記載のとおりであります。
(5) 経営成績に重要な影響を与える要因について
第2 [事業の状況] 4 [事業等のリスク]に記載のとおりであります。