当社グループは、フラットパネルディスプレイを中心とした事業からIoT関連企業へのビジネス進化を目指し、平成29年3月期より第四次中期経営計画(平成29年3月期~平成31年3月期)を推進してまいります。フィルム事業、データキッチン事業、コンサルティング事業の3つに事業を再編し、付加価値及び収益力の向上を目指します。
当年度は中期経営計画の1年目として、フィルム事業はIoT技術に使用される高付加価値品の販売強化、データキッチン事業は技術スキルのマルチ化を図るとともに、空間情報事業関連会社とのパートナーシップを進め、需要変動に柔軟に対応する生産体制を構築してまいりました。コンサルティング事業は製造業向けコミュニケーションデザイン製品の開発および販売を展開いたしました。
日本及び東アジアにおけるIoT関連製品向け高付加価値品の販売が増加したことにより、増収増益となりました。また、当社が保有する投資有価証券の一部売却により特別利益を計上いたしました。
これらの結果、当連結会計年度における売上高は15,606百万円(前連結会計年度比0.1%増)、営業利益は211百万円(前連結会計年度の営業損失は508百万円)、経常利益は292百万円(前連結会計年度の経常損失は522百万円)、親会社株主に帰属する当期純利益は409百万円(前連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純損失は1,640百万円)となりました。
セグメントごとの業績は以下のとおりです。
当連結会計年度における売上高は13,687百万円(前連結会計年度比2.1%増)、営業利益は57百万円(前連結会計年度の営業損失は592百万円)となりました。
当連結会計年度における売上高は1,124百万円(前連結会計年度比24.8%減)、営業利益は47百万円(同15.4%減)となりました。
当連結会計年度における売上高は537百万円(前連結会計年度比26.7%増)、営業利益は92百万円(同662.9%増)となりました。
当連結会計年度における売上高は257百万円(前連結会計年度比4.5%減)、営業損失は28百万円(前連結会計年度の営業損失は16百万円)となりました。
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に対して5.3%増加し、11,496百万円となりました。
営業活動によるキャッシュ・フローは216百万円の資金の増加(前連結会計年度は1,166百万円の資金の増加)となりました。主な増加要因として、税金等調整前当期純利益429百万円、減価償却費870百万円があり、主な減少要因として、投資有価証券売却益186百万円、売上債権の増加641百万円、仕入債務の減少173百万円がありました。
投資活動によるキャッシュ・フローは854百万円の資金の増加(前連結会計年度は1,359百万円の資金の減少)となりました。主な増加要因として、定期預金の払戻による収入1,413百万円、投資有価証券の償還による収入200百万円、投資有価証券の売却による収入284百万円があり、主な減少要因として、定期預金の預入による支出105百万円、有形固定資産の取得による支出941百万円がありました。
財務活動によるキャッシュ・フローは467百万円の資金の減少(前連結会計年度は535百万円の資金の減少)となりました。主な減少要因として、自己株式の純増額213百万円、配当金の支払額253百万円がありました。
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
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セグメントの名称 |
生産高(百万円) |
前年同期増減(%) |
|
日本 |
12,596 |
3.2 |
|
北米 |
1,126 |
△23.5 |
|
東アジア |
198 |
△0.6 |
|
欧州 |
― |
― |
|
合 計 |
13,920 |
0.3 |
(注) 1 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2 金額は、販売価格によっております。
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
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セグメントの名称 |
受注残高(百万円) |
前年同期増減(%) |
|
日本 |
911 |
26.2 |
|
北米 |
― |
― |
|
東アジア |
― |
― |
|
欧州 |
― |
― |
|
合 計 |
911 |
26.2 |
(注) 1 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2 日本における受注残高はフィルム事業、データキッチン事業、コンサルティング事業の金額を記載しております。日本以外の受注残高につきましては、見込み生産を行っているため記載を省略しております。
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
販売高(百万円) |
前年同期増減(%) |
|
日本 |
13,687 |
2.1 |
|
北米 |
1,124 |
△24.8 |
|
東アジア |
537 |
26.7 |
|
欧州 |
257 |
△4.5 |
|
合 計 |
15,606 |
0.1 |
(注) 1 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2 主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。
|
相手先 |
前連結会計年度 (自 平成27年4月1日 至 平成28年3月31日) |
当連結会計年度 (自 平成28年4月1日 至 平成29年3月31日) |
||
|
販売高(百万円) |
割合(%) |
販売高(百万円) |
割合(%) |
|
|
光陽オリエントジャパン 株式会社 |
945 |
6.1 |
1,608 |
10.3 |
|
三井物産株式会社 |
1,596 |
10.2 |
1,119 |
7.2 |
当連結会計年度における仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
仕入高(百万円) |
前年同期増減(%) |
|
日本 |
1,497 |
△10.1 |
|
北米 |
9 |
△40.2 |
|
東アジア |
― |
― |
|
欧州 |
1 |
△45.1 |
|
合 計 |
1,509 |
△10.4 |
(注) 1 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2 金額は、仕入価格によっております。
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
当社グループは、経済情勢及び業界動向の急激な変化を見据え、企業統治の推進、成長市場に焦点を合わせた経営資源の有効活用、開発及び生産部門の競争力強化、在外子会社との連携強化等を中期的な施策として進めてまいります。
当社グループは、グローバル企業として継続的かつ収益性の高い企業を目指します。具体的な経営指標として、売上高及び営業利益率を重要指標として意識した経営を行っております。
当社グループの製品は、IoT関連ビジネスへの進化を目指し、主として電子・工業材料分野に継続的に供給されており、引き続き、拡大が期待される東アジア市場に向け事業を展開してまいります。更にグローバルな営業体制が整備されたことから、米国及び欧州市場への展開強化を進めてまいります。
グループ現地法人と連携し、この成長市場においてより収益性の高いビジネス創出を図り、環境、エネルギー、空間情報、画像処理、製造業向けコミュニケーションデザインなどの新しい市場に向け新事業、新製品の開発に注力し、一層の企業価値向上を目指します。それらを基に策定した第四次中期経営計画を推進してまいります。
KIMOTOグループは、加速化する技術進歩や情報量の増大等、急速に変化し続ける事業環境に即応し、安定的な成長を実現するため、フィルム事業に偏ることなく、画像処理技術を中心としたデータキッチン事業をグローバルに推進し、IoT/AI時代に向けた収益性と効率性の高いビジネスの創出を図ってまいります。
①新製品開発とプロセスの最適化
付加価値の高い魅力的な新製品を継続的に生み出す開発体制を構築するため、全世界の開発テーマの共有化と技術開発力の強化を基盤とした製品の創造と開発に努め、フレキシブルな生産を可能にすべく、ものづくりプロセスの最適化を積極的に進めてまいります。
②更なるグローバル化への対応
IoT関連市場へのグローバルな事業展開を推進するため、KIMOTO製品の性能・品質に関連する豊富な知識はもとより、多様な文化を理解し、コミュニケーションスキルの高い人材を、グローバルに育成してまいります。
また、業務ワークフローの簡素化を推進し、多様化する顧客ニーズに迅速、柔軟かつ的確に対応できるスマートな組織を目指してまいります。
なお、当社は財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針を定めており、その内容等(会社法施行規則第118条第3号に掲げる事項)は次のとおりです。
当社は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者は、当社の企業価値の源泉を理解し、当社の企業価値又は株主共同の利益を継続的に確保・向上していくことを可能とする者であることが必要であると考えております。上場会社である当社の株券等については、株主、投資家の皆様による自由な取引が認められており、当社取締役会としては、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方は、最終的には株主全体の意思により決定されるべきであり、当社の株券等に対する大量買付提案又はこれに類似する行為があった場合、当社株券等を売却するかどうかは株主の皆様の判断に委ねられるべきものであると考えております。
なお、当社は、当社株券等について大量買付がなされる場合、これが当社の企業価値又は株主共同の利益に資するものであれば、これを否定するものではありません。
しかしながら、近年わが国の資本市場においては、対象となる企業の経営陣の賛同を得ずに、一方的に大量買付提案又はこれに類似する行為を強行する動きが顕在化しております。そして、かかる株券等の大量買付の中には、その目的等から見て企業価値又は株主共同の利益に対する明白な侵害をもたらすもの、株主に株券等の売却を事実上強要するおそれがあるもの、対象会社の取締役会や株主が株券等の大量買付の内容等について検討しあるいは対象会社の取締役会が代替案を提案するための十分な時間や情報を提供しないもの、対象会社が買付者の提示した条件よりも有利な条件をもたらすために買付者との協議・交渉を必要とするもの等、対象会社の企業価値又は株主共同の利益を毀損すると思われるものも少なくありません。
当社の経営にあたっては、当社の企業理念、企業価値のさまざまな源泉、並びに顧客、取引先及び従業員等のステークホルダーとの間に築かれた関係等への十分な理解が不可欠であり、これらに対する十分な理解がなければ、当社の企業価値又は株主共同の利益を確保・向上させることはできません。当社の企業価値の源泉は、①独創的な技術開発力、②先進的な製造技術と一貫した品質保証体制、③「プロ集団」たる従業員の存在、④顧客・取引先との切磋琢磨する関係にあるため、当社の企業価値又は株主共同の利益を確保・向上させるには、特にかかる当社の企業価値の源泉に対する理解が必要不可欠であります。当社株券等の大量買付を行う者が、かかる当社の企業価値の源泉を理解し、中長期的に確保し、向上させられるのでなければ、当社の企業価値又は株主共同の利益は毀損されることになります。
当社としては、このような当社の企業価値又は株主共同の利益を毀損する大量買付を行う者は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者として不適切であり、このような者による大量買付行為に対しては必要かつ相当な対抗手段を講じることにより、当社の企業価値又は株主共同の利益を確保する必要があると考えます。
当社は、技術開発型の企業としてグローバルに発展することにより、顧客・株主及び従業員の満足を得ることに努め、地域の発展と繁栄に寄与し、地球環境をまもり、未来に向けて社会とともに前進します。
当社は昭和27年の設立以来、技術開発型の企業としてグローバルに発展することにより、顧客・株主及び従業員の満足を得ることを基本理念として、かかる方針の下、研究開発及び技術の革新を推進し、企業価値を向上させてまいりました。
かかる当社の企業価値の源泉は、①市場の急速な変化を先取りできる独創的な技術開発力、②多様な顧客に満足いただける製品を生み出す先進的な製造技術と高度で一貫した品質保証体制、③高品位な製品を適時に創り上げるための高い技術力を有する「プロ集団」たる従業員の存在、④常に最高の製品、商品及びサービスをともに創り上げていく顧客・取引先との切磋琢磨する関係にあります。
具体的には、第一に、当社の内外にわたる顧客それぞれにとって最高の製品、商品及びサービスを適時に提供するためには、時代の急速な変化を予測し、顧客のニーズを先取りする先見性が必要となります。
当社は創業以来、常に顧客との対話を重視し、顧客に満足いただける製品を生み出すための研究開発を推進してまいりました。この独創的な技術開発力こそが顧客に満足いただける製品、サービスの提供を可能にする原点であり、当社の企業価値を向上させております。
第二に、独創的な技術開発力により開発された製品を高い品質で安定的に供給できることは、顧客の信頼の獲得と取引の継続にとってきわめて重要です。このために当社では、ISO 9001:2008を取得し、独自に構築した先進的な製造技術と、高度で一貫した品質保証体制を確立しております。開発のみならず、製品の高品質・安定製造をも重視することにより、当社の企業価値を向上させております。
第三に、当社には、従業員が部署や職位に関わりなく自由に意見を述べ合うことでその技能等を伝承する企業風土が創業時から連綿と形成されており、従業員の技能向上の基礎となっております。研究開発、製造、営業等それぞれの職掌において顧客に満足いただける製品、サービスを適時に提供するためには、かかる従業員と企業風土を将来にわたり確保・維持することが不可欠です。当社は、時代の最先端をいく独創的かつ高度な技術を開発・維持するためには、このような高い技術力を有する従業員の存在が不可欠であるとの認識から、従業員一人ひとりが継続して成長し、独創的かつ高度な技能を身につけることができる体制づくりを構築しております。
第四に、時代の最先端をいく独創的かつ高度な技術を開発・維持するためには、従業員及び企業風土のみならず、優れた製品の提供を求める顧客及び協力関係にある取引先の存在が不可欠です。顧客から時には不可能と思われる高度な要請を受け、又は将来の市場動向を予測することにより、顧客のニーズにいち早く応えることができる当社の独創的な技術開発力が継続的に磨かれてまいりました。このような顧客・取引先との切磋琢磨する関係は、当社が世界に通ずる技術開発型の企業として、その時代に成し得る最高の専門技術と、最高の製品・商品並びにサービスを内外の顧客に提供するための大きな原動力となっております。この意味で、当社の既存の顧客・取引先との切磋琢磨する関係を将来にわたり確保することは、当社が企業価値を向上させていく上で極めて重要です。
当社グループは、企業理念のもと10年後のあるべき姿を見据え、「FPD to IoT」スローガンの下、第四次中期経営計画(2016年4月~2019年3月)を着実に推進し、グループの持続的な発展と企業価値の向上に努めてまいります。
フィルム事業は、急速な市場拡大が見込まれるIoT市場を中心に海外での飛躍的成長を目指すとともに、その成長を確実にするための基盤固めとして、より一層のグローバル化と人材育成を図り、高付加価値品に注力した収益性の高いビジネスの創出を図ってまいります。
さらに、安定的な成長を実現するため、画像処理技術を中心としたデータキッチン事業、工場内のコミュニケーション活性化、ワークフロー改善などの新しい働き方をサポートするコンサルティング事業を積極的に進めてまいります。また、技術開発型企業として、経営戦略に連動する技術ロードマップを確実に実現することで、継続的に技術基盤の拡充を図ってまいります。
上記のビジョンを実現することが企業価値の持続的向上と株主共同の利益確保に資するものであると考えております。
当社は、企業としての社会的責任を全うし、広く社会からの信頼を築き上げていくことが、企業価値の持続的向上のために必要不可欠と考え、コーポレート・ガバナンスの充実、企業倫理の向上、リスク管理の強化及び社会との関わりの深化を重要課題と位置付けております。
上記課題の実現のために、コンプライアンスの強化、経営の監督・監視機能の強化、経営責任の明確化、意思決定及び業務遂行の実効性・迅速性の確保、情報開示の強化を進めるとともに、株主の皆様、顧客、取引先、従業員、地域社会等のステークホルダーからの信頼を一層高めるため、環境・安全・品質の確保と地域との対話等に取り組んでまいります。
当社は、取締役会、監査役会を基本に継続的なコーポレート・ガバナンスの充実が経営の最優先課題であると考え、諸制度の整備と透明性の高い情報開示の実施を適時行うとともに、高い自律性、効率性並びに競争力のある経営体制の確立を目指しております。
当社においては、株主の皆様に対する経営陣の責任を明確化するため、社外取締役を含めた取締役の任期を1年としております。また、当社は経営会議、常務会等を設置せず、重要な業務執行及び法定事項の決定並びに業務執行の監督は、すべて取締役会で行っております。常勤監査役及び社外監査役は、定例及び臨時に開催される取締役会に出席し必要な意見を述べるとともに、取締役の業務執行状況の監査を実施しております。また、監査役のサポート体制の充実を図るため、平成19年7月より監査役スタッフ1名を選定いたしました。
当社は、以上のようなコーポレート・ガバナンスに関する基本的な考え方に基づく諸施策を実行し、当社の企業価値又は株主共同の利益の確保・向上を目指してまいります。
当社は、平成20年5月9日開催の取締役会により「当社株券等の大量買付行為に関する対応方針(買収防衛策)」(以下、「本対応方針」)を導入することを決議し、平成20年6月27日開催の第48回定時株主総会におけるご承認を得て本対応方針を導入することを決定いたしました。その後の定時株主総会において二度に渡り継続導入を株主の皆様にご承認いただいておりましたが、この度、本対応方針の有効期限の満了を迎えるにあたり、今後の取扱いについて慎重に検討を重ねた結果、当社を取り巻く市場及び経営環境等が本対応方針の導入・更新時から変化していることに加え、当社の企業価値の一層の向上を進めていく中で、本対応方針継続の意義が薄れてきていると判断し、平成28年5月12日開催の取締役会において本対応方針を継続せず廃止することを決議いたしました。
なお、当社は本対応方針の廃止後も、当社株券等の大量買付行為を行おうとする者が現れた場合には、当社の企業価値及び株主共同の利益を確保する観点から、積極的な情報収集と適時開示に努めると共に、関係法令及び当社定款の許容する範囲内において適切な措置を講じてまいります。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。
なお、文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において当社グループが判断したものであります。
フィルム事業の新製品開発力
当社グループの収益の大部分は、多種多様な機能を有する各種工業材料を製造販売しているフィルム事業によっております。当社グループは継続して市場のニーズにこたえる新製品の開発ができると考えておりますが、当社グループが業界と市場の変化、技術の変化を十分に予測できずに新製品の投入が遅延した場合もしくは競合他社、異業種からの競合製品がより低価格で導入され価格競争が激化した場合、あるいは業界の技術の革新により従来の需要が激減した場合には、収益性を保つことが出来ない可能性があります。
当社グループは、機能性フィルムの製造工程において有機溶剤を使用しております。この有機溶剤は取り扱いにおいて、労働安全衛生法、毒物及び劇物取締法、消防法、PRTR法等の法規制を受けております。当社グループは、法規制を遵守するとともに、工場、研究所におきましては、環境目標を設定し、環境汚染の防止、安全衛生の推進に努めております。特に有機溶剤及び有機溶剤ガスに関しましては、現在最高水準の技術を導入し、有機溶剤回収や熱回収を行っております。今後、これらの規制の改廃や新たな法的規制が設けられる場合には、新たな設備投資が必要となり、損益に影響を及ぼすことが考えられます。
当社グループは、他社製品と差別化するべく、製品又は技術に関しては、特許等の知的財産権により積極的に権利の保護を図っております。しかしながら、特定の地域においては、そのような法的保護が不完全であることにより、当社グループ製品・技術が模倣又は解析調査等されることを防止できない可能性があります。
当社は積極的な特許出願を行うとともに、第三者からの特許侵害訴訟を未然に防止するため、当社及び特許事務所を通じた特許調査を随時行っております。しかしながら、第三者の特許権を侵害していないことを完全に調査し確認することは極めて困難であり、現時点において当社グループが認識していない第三者の特許等の知的財産権が存在する可能性は完全には否定できず、また今後、当社グループが第三者より特許権その他知的財産権の侵害を理由として訴訟提起を受けないという保証はありません。当社グループが第三者から訴訟提起等を受けた場合には、当社は、弁理士・弁護士と相談のうえ、個別具体的な対応を行っていく方針でありますが、その対応において多大な費用と時間を要する可能性があります。その結果によっては、当社グループの事業戦略や損益に悪影響が及ぶ可能性があります。
当社グループは、顧客満足度に重点を置いて製品の製造販売を行っておりますが欠陥等の不具合が発生した場合、損害賠償による利益の喪失、当社グループのブランドに対する信頼の喪失、補償費用あるいは保険料等の発生が予測されます。その結果、損益に大きく影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは国内外に所在するメーカーより原材料を調達し、三重県、茨城県、ジョージア州(米国)に分散所在する工場にてそれぞれ製品製造を行っております。原材料の調達先工場の所在する地域において地震等の天災あるいは、火災や爆発事故等が発生した場合は原材料調達に支障が発生し生産に影響を及ぼす可能性があります。また、同じく当社グループの工場所在地において地震等の天災が発生した場合あるいは、万一火災等が発生した場合、生産活動が停止することから損益に重大な影響が生じることになります。また電力不足による電力供給の調整が行われた場合、生産活動に影響を受ける可能性があります。
当社は、データキッチン事業及びコンサルティング事業において個人情報を含む顧客情報を取り扱っておりますが、これらの情報が漏洩することがあれば、当社グループの信用が失墜し、損益に影響を及ぼす可能性があります。
記載すべき重要な事項はありません。
当社グループは技術開発型企業として、付加価値の高い製品開発を目指すとともに、技術力の向上、構築に取り組んでおります。市場が求める製品開発、既存製品の性能品質の向上はもとより、コストダウンへの取り組みにも注力し、顧客満足の向上に資することを研究開発の目的として掲げております。
当連結会計年度では当社の技術開発センター(埼玉県さいたま市所在)で、研究員として総員82名が、さらに米国の連結子会社KIMOTO TECH,INC.内に所在するTECH CENTERで総員7名の計89名が研究開発に携わっており、研究開発費として904百万円(日本において784百万円、米国において120百万円(1,102千米ドル))を投入いたしました。
なお、セグメント別の主な研究開発活動の状況は次のとおりであります。
主にタッチパネル用ハードコートフィルム、工程用粘着フィルム、液晶バックライト用光拡散フィルム、工程用離型フィルム、ウィンドウ装飾フィルム、光学機器用遮光フィルム、飛散防止フィルム等の開発を行っております。
タッチパネル用ハードコートフィルムは、顧客ニーズを反映した製品の開発を進めており、特に、非ITO電極用の新製品を市場に投入いたしました。
工程用粘着フィルムは、新たに耐熱性を向上させた製品を開発いたしました。お客様とのコンタクトを密にし、現在も数多くの製品開発を進めております。
また、ウィンドウ装飾へ向けたインクジェット用フィルムを、新たに市場へ投入いたしました。震災時の安全確保及び省エネルギーの観点から、ガラス飛散防止性を備えた日射調整フィルムを含め、さまざまなウィンドウフィルムの開発を行うことで、ラインナップの充実、強化に取り組んでおります。
光学機器用遮光フィルムに関しましては、市場ニーズへの対応を進めております。
粘着フィルム、ハードコートフィルム、導電性フィルムの開発が完了し用途展開を進めております。
以上のような研究開発活動を行うとともに、生産性並びに品質の向上、製造に関する基盤技術の向上を目指し、当社グループ各生産部門との連携強化を図っております。
文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において当社グループが判断したものであります。
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されており、過去5連結会計年度における経営成績に重要な影響を与えた要因及び今後の経営成績に重要な影響を与えると考えられる要因に関して以下の分析を行いました。
連結経営成績指標
(単位:百万円)
|
決算年月 |
平成25年3月期 |
平成26年3月期 |
平成27年3月期 |
平成28年3月期 |
平成29年3月期 |
|
売上高 |
22,387 |
21,721 |
17,391 |
15,597 |
15,606 |
|
売上原価 |
15,145 |
14,424 |
13,019 |
12,208 |
11,679 |
|
売上総利益 |
7,241 |
7,296 |
4,371 |
3,389 |
3,927 |
|
販売費及び |
4,867 |
4,847 |
4,521 |
3,897 |
3,716 |
|
営業利益又は営業損失(△) |
2,373 |
2,448 |
△150 |
△508 |
211 |
|
経常利益又は経常損失(△) |
2,636 |
2,673 |
228 |
△522 |
292 |
|
親会社株主に帰属する当期純利益又は親会社株主に帰属する当期純損失(△) |
1,470 |
1,786 |
50 |
△1,640 |
409 |
(平成25年3月期)
売上高については、日本19,627百万円(前連結会計年度比2.6%減)、北米1,606百万円(同30.4%増)、東アジア927百万円(同65.1%増)及び欧州225百万円(同48.1%減)となり、当連結会計年度の売上高は、22,387百万円(同0.0%増)となりました。利益面につきましては、高付加価値品の生産量の増加により固定費の増加を吸収した結果、営業利益は2,373百万円(同57.0%増)となりました。また、営業外損益においては、為替差益が198百万円発生したことにより、経常利益は2,636百万円(同68.3%増)となりました。
特別損益においては、特別損失として減損損失105百万円、関係会社整理損失引当金繰入額348百万円を計上したこと等により、親会社株主に帰属する当期純利益は1,470百万円(同93.4%増)となりました。
(平成26年3月期)
売上高については、日本19,279百万円(前連結会計年度比1.8%減)、北米1,699百万円(同5.8%増)、東アジア569百万円(同38.6%減)及び欧州173百万円(同23.0%減)となり、当連結会計年度の売上高は、21,721百万円(同3.0%減)と減収となりましたが、高付加価値製品の販売が堅調に推移した結果、営業利益は2,448百万円(同3.2%増)、経常利益は2,673百万円(同1.4%増)と増益となりました。また、親会社株主に帰属する当期純利益につきましては、1,786百万円(同21.5%増)となり過去最高の親会社株主に帰属する当期純利益となりました。
(平成27年3月期)
売上高については、日本14,880百万円(前連結会計年度比22.8%減)、北米1,731百万円(同1.9%増)、東アジア520百万円(同8.5%減)及び欧州258百万円(同48.9%増)となり、当連結会計年度の売上高は、17,391百万円(同19.9%減)と減収となり、営業損失は150百万円(前連結会計年度の営業利益は2,448百万円)となりました。営業外損益においては為替差益が282百万円発生したことにより、経常利益は228百万円(前連結会計年度比91.4%減)となりました。また、親会社株主に帰属する当期純利益は50百万円(同97.2%減)となりました。
(平成28年3月期)
売上高については、日本13,408百万円(前連結会計年度比9.9%減)、北米1,495百万円(同13.6%減)、東アジア423百万円(同18.6%減)及び欧州269百万円(同4.5%増)となり、当連結会計年度の売上高は、15,597百万円(同10.3%減)と減収となりました。営業損失は508百万円(前連結会計年度の営業損失は150百万円)、経常損失は522百万円(前連結会計年度の経常利益は228百万円)となりました。特別損益においては、特別損失として損害賠償金415百万円を計上しました。また、繰延税金資産の取崩しを599百万円計上したこと等により、親会社株主に帰属する当期純損失は1,640百万円(前連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は50百万円)となりました。
(平成29年3月期)
売上高については、日本13,687百万円(前連結会計年度比2.1%増)、北米1,124百万円(同24.8%減)、東アジア537百万円(同26.7%増)及び欧州257百万円(同4.5%減)となり、当連結会計年度の売上高は、15,606百万円(同0.1%増)と増益となりました。営業利益は211百万円(前連結会計年度の営業損失は508百万円)、経常利益は292百万円(前連結会計年度の経常損失は522百万円)となりました。特別損益においては、特別利益として投資有価証券売却益186百万円を計上したこと等により、親会社株主に帰属する当期純利益は409百万円(前連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純損失は1,640百万円)となりました。
当社グループは、顧客の支払不能時に発生する損失の見積額について、貸倒引当金を計上しております。顧客の財務状況が悪化し、その支払能力が低下した場合、追加引当が必要となる可能性があります。
当社グループは、「棚卸資産の評価に関する会計基準」(企業会計基準委員会 平成18年7月5日 企業会計基準第9号)を適用しており、将来需要及び市場状況により評価損の計上が必要となる可能性があります。
当社グループは、長期的な取引関係の維持のために、特定の取引先及び金融機関に対する株式を所有しております。これらの株式には価格変動性が高い公開会社の株式と株価の決定が困難である非公開会社の株式が含まれております。当社グループは金融商品について投資価値の下落が一時的でないと判断した場合、又は著しい下落が発生した場合には、減損処理をしております。将来の投資先の業績不振又は株式市況の悪化等により、評価損の計上が必要となる可能性があります。
当社グループは、繰延税金資産について評価性引当額を計上することによって回収可能性のある金額としております。評価性引当額は将来の課税所得及び慎重かつ継続的な税務計画を検討して計上しております。繰延税金資産については、将来減算の見込みが高い一時差異等に対して、法定実効税率に基づいて計上しております。また、繰延税金資産の全部又は一部を将来回収できないと判断した場合、当該判断を行った期間に繰延税金資産の調整額を費用として計上する必要が生じる可能性があります。
当連結会計年度末における資産、負債、純資産の状況は以下のとおりであります。なお、比較増減額はすべて前連結会計年度末を基準としております。
総資産は前連結会計年度末に比べ21百万円増加し、25,366百万円となりました。主な変動要因は、受取手形及び売掛金の増加394百万円、電子記録債権の増加226百万円であり、主な減少要因は、原材料及び貯蔵品の減少131百万円、投資有価証券の減少293百万円であります。
負債は前連結会計年度末に比べ32百万円増加し、6,137百万円となりました。主な変動要因は、流動負債その他に含まれる設備関係債務の増加226百万円、支払手形及び買掛金の減少82百万円、電子記録債務の減少110百万円であります。
純資産は前連結会計年度末に比べ11百万円減少し、19,229百万円となりました。主な変動要因は、利益剰余金の増加154百万円、自己株式の取得による減少213百万円であります。これらの結果、自己資本比率は前連結会計年度末に比べ0.1ポイント下降し、75.8%となりました。
「1 業績等の概要 (2)キャッシュ・フローの状況」を参照願います。
銀行業界を取り巻く環境変化によっては、資金調達の条件に影響を与える可能性があります。当社グループは、資本市場からの調達を含め、調達先及び調達方法の多様化を図っております。また、内部留保資金につきましては、設備投資等既存事業の体質強化及び将来の戦略投資として有効に活用してまいります。