第2【事業の状況】

1【事業等のリスク】

 当第3四半期連結累計期間において、新たに発生した事業等のリスクはありません。また、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについて重要な変更はありません。

 

継続企業の前提に関する重要事象等について

 当社グループは、前連結会計年度において2期連続で重要な営業損失、経常損失、親会社株主に帰属する当期純損失を計上しており、当第3四半期連結累計期間においても、営業損失、経常損失、親会社株主に帰属する四半期純損失を計上していることから、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況が存在しております。

 しかしながら、当第3四半期連結会計期間末において、6,575百万円の現金及び預金を有しており、当面の事業資金を確保していることから資金繰り上の懸念はありません。また、当社グループは、以下に記載した対応策を着実に実行していくことで、当該事象又は状況を解消できると考えております。従いまして、当第3四半期連結会計期間の末日現在において、継続企業の前提に関する重要な不確実性は認められないものと判断しております。

対処すべき課題及び対応策

 ① 特定事業領域への過度な依存からの脱皮

 当社グループの主力製品が関連する中小型フラットパネルディスプレイ(FPD)市場において、事業の主軸でありましたスマートフォン市場における液晶パネル関連需要の減速と、有機ELパネルへの代替といった環境変化に対応するために、特定市場への依存偏重から脱皮し成長分野への事業領域拡張を加速してまいります。

・対象事業領域をマクロトレンドから成長性が見込めるエレクトロニクス・モビリティ・インダストリーの3分野に拡張し、分野別対応策を段階的に実行することにより、事業及び商材ポートフォリオの転換を図っております。

・また、技術開発部門を再編強化することで、各事業領域での成長を支えるコア技術(g.moth®・薄膜センサー・超撥水/撥油/滑落膜など)の創出に注力すると同時に、製造技術も真空成膜をベースとしつつ応用や製法の多角化に取り組んでおります。

 ② 受託加工専業からの脱皮

 対象市場でのサプライチェーン垂直統合や地理的再編、また競合環境の変化に対応するため、受託加工専業から脱皮し表面加工のソリューション業への業態変化を加速してまいります。

・これまでの、部分(成膜)工程受託で培った技術や製造ノウハウ、装置の調整やカスタム化、また工程や設備設計といった成膜「匠」のコンサルティングまでを事業商材と位置付け、アライアンスも積極的に活用することで新たなビジネスモデルの創出に取り組んでおります。

・マーケティング機能を強化することで、従来の指定受動型での価値提供販売モデルを、ニーズ発掘に基づくシーズ開発からデジタルトランスフォーメーション(DX)活用の販促やオンライン販売といった能動提案型の価値共創販売モデルへと転換を進めております。

 ③ 経営体質のさらなる強化

 上述のような、事業領域の拡張やビジネスモデル転換といった対外的な対策と同時に、内部的な取り組みによる収益力強化も加速してまいります。

・各商材カテゴリーごとに細分化した限界利益率向上の取り組みに着手し、開製販横断的にPDCAを展開することで商材単位での収益力底上げを進めております。

・モノづくり戦略の抜本的な見直しとして、商材や製法に則した最適製造拠点での設備総合効率の改善、自動化及びIT化による成膜前後工程の作業効率改善、品質ロスコストのさらなる低減によって、生産性の向上に取り組んでおります。

・上記の取り組みと並行して、前連結会計年度末に実施いたしました転職支援制度等の構造改革により、経営体質の強化を図っております。

 

2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 財政状態及び経営成績の状況

 当第3四半期連結累計期間におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の影響により経済活動が急速に停滞したことから厳しい状況で推移いたしました。経済活動の再開により持ち直しの動きも見られましたが、新型コロナウィルス感染症が再び拡大傾向にあることから、依然として先行きは不透明な状況が続いております。

 このような環境の中、当社グループを取り巻く事業環境は、当社の主力製品が関連するスマートフォン市場や車載市場において、新型コロナウイルス感染症の影響や米中対立の影響により、スマートフォン向けは苦戦したものの車載向けは引き続き好調に推移いたしました。

 この結果、売上高は4,553百万円(前年同期比12.4%増)となりました。損益につきましては、売上高が増加したことに加え減損損失の計上による減価償却費の減少や経費の削減により、営業損失は158百万円(前年同期は950百万円の営業損失)、経常損失は147百万円(前年同期は897百万円の経常損失)となりました。親会社株主に帰属する四半期純損失は、収益性低下が継続していることによる固定資産の減損損失683百万円を計上したことにより、839百万円(前年同期は2,884百万円の親会社株主に帰属する四半期純損失)となりました

 なお、当第3四半期連結会計期間(2020年10月~12月)の営業損益は、米国スマートフォン向けや各種電子部品向けの売上の増加により黒字転換いたしました。

 品目別の状況は、次のとおりであります。なお、当社グループは、真空成膜関連製品等の製造、販売を行う単一セグメントであるため、品目別に記載しております。

(FPD用基板)

 液晶パネル用帯電防止膜及びタッチパネル用透明導電膜は、車載向けはメーターパネルやその他表示器機のフラットパネルディスプレイ化が進んでいることから受注は堅調に推移いたしました。スマートフォン向けは米中対立により中国スマートフォンメーカー向けで受注が大きく減少する中、第3四半期にかけて米国スマートフォン向け受注が好調に推移いたしました。

 この結果、売上高は2,284百万円(前年同期比6.8%増)となりました

(その他)

 カバーパネル向け反射防止・防汚膜は引き続き車載向けを中心に堅調に推移いたしました。また、その他の薄膜製品についても多種多様な製品の販売活動に取り組んだことにより、各種電子部品向けの売上が増加いたしました。

 この結果、売上高は2,269百万円(前年同期比18.6%増)となりました。

 当第3四半期連結会計期間末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ915百万円増加し、16,306百万円となりました。これは主に、流動資産で現金及び預金が1,023百万円減少したものの、受取手形及び売掛金が取引先との有償支給材料取引の影響などにより2,530百万円増加したことによるものであります。

 負債合計は、前連結会計年度末に比べ1,748百万円増加し、6,134百万円となりました。これは主に、流動負債の支払手形及び買掛金が取引先との有償支給材料取引の影響により1,844百万円増加したことなどによるものであります。

 純資産合計は、前連結会計年度末に比べ833百万円減少し、10,171百万円となりました。これは主に、四半期純損失の計上により利益剰余金が839百万円減少したことによるものであります。

(2) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

 前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。

(3) 経営方針・経営戦略等

 当第3四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。

(4) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

 当第3四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。

(5) 研究開発活動

 当第3四半期連結累計期間の研究開発費の総額は205百万円であります。

 なお、当第3四半期連結累計期間において研究開発活動の状況に重要な変更はありません。

 

3【経営上の重要な契約等】

 当第3四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。