当第2四半期累計期間において、新たな事業等のリスクの発生、または、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについて重要な変更はありません。
(1)経営成績に関する説明
当第2四半期累計期間におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症に対する規制の緩和が一段と進み、サービス需要の増加やインバウンド需要の回復など景気に持ち直しの動きが見られたものの、ウクライナ情勢を巡る地政学的リスクの長期化、円安の長期化による原材料価格、エネルギー価格の高騰が続くなど依然不透明な状況が続いております。
このような環境の中、当社を取り巻く事業環境は、半導体供給不足が徐々に緩和され回復への動きはみられるものの本格的な回復に至っていないこと、また、生産機械向け設備投資環境にも力強さが見られないことから厳しい状況で推移いたしました。
この結果、売上高は2,203百万円(前年同期比28.4%減)となりました。損益につきましては、ディスプレイ、モビリティ向け製品の売上が792百万円減少し生産性・生産効率が悪化した結果、営業損失は395百万円(前年同期は228百万円の営業利益)、経常損失は338百万円(前年同期は296百万円の経常利益)、四半期純損失は367百万円(前年同期は203百万円の四半期純損失)となりました。
品目別の状況は、次のとおりであります。なお、当社は、成膜加工関連事業の単一セグメントであるため、品目別に記載しております。
(ディスプレイ)
液晶パネル用帯電防止膜やタッチパネル用透明導電膜は、前年度に一部の取引先が生産拠点の集約を実施したこと、生産調整が前年度後半から継続していることなどから、液晶パネル関連製品の受注は大幅に減少いたしました。
この結果、売上高は667百万円(前年同期比45.7%減)となりました。
(モビリティ)
モビリティ向け薄膜製品は、主力製品である自動車向けカバーパネルにおいて、前年度主流で流れていた機種への生産計画のピークが過ぎたことや、最終製品への搭載が予定通り進捗しておらず部材メーカーでの在庫調整が長期化していることから受注は減少いたしました。
この結果、売上高は716百万円(前年同期比24.4%減)となりました。
(半導体・電子部品)
半導体・電子部品向け薄膜製品は、半導体ウェハー向け受注は安定的に推移いたしましたが、生産機械向け電子部品やセンサー部品の需要が低迷いたしました。
この結果、売上高は588百万円(前年同期比4.2%増)となりました。
(その他)
その他につきましては、多種多様な製品向けに販売活動に取り組みましたが、設備投資や開発投資環境が弱含んで推移したことから関連する製品・試作案件への受注は減少いたしました。
この結果、売上高は231百万円(前年同期比31.7%減)となりました。
当第2四半期会計期間末の資産合計は、前事業年度末に比べ529百万円減少し、16,895百万円となりました。これは主に、投資有価証券が589百万円、有形固定資産のその他に含まれる建設仮勘定が441百万円増加したものの、現金及び預金が870百万円、有価証券が500百万円、原材料及び貯蔵品が206百万円減少したことなどによるものであります。
負債合計は、前事業年度末に比べ278百万円減少し、7,012百万円となりました。これは主に、未払金が356百万円増加したものの、支払手形及び買掛金が462百万円、長期借入金が71百万円減少したことなどによるものであります。
純資産合計は、前事業年度末に比べ251百万円減少し、9,882百万円となりました。これは、その他有価証券評価差額金が116百万円増加したものの、利益剰余金が367百万円減少したことによるものであります。
(2) キャッシュ・フローの状況
当第2四半期累計期間末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前事業年度末に比べ1,370百万円減少し、4,404百万円となりました。
当第2四半期累計期間における各キャッシュ・フローの状況は、以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果使用した資金は571百万円(前年同期は292百万円の獲得)となりました。
これは主に、税引前四半期純損失が361百万円となり、仕入債務が462百万円減少し、資金の支出を伴わない減価償却費160百万円があったことなどによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は718百万円(前年同期比266.2%増)となりました。
これは主に、有形固定資産の取得による支出204百万円及び投資有価証券の取得による支出499百万円があったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は91百万円(前年同期は5百万円の獲得)となりました。
これは主に、長期借入れによる収入300百万円及び長期借入金の返済による支出391百万円があったことによるものであります。
(3) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。
(4) 経営方針・経営戦略等
当第2四半期累計期間において、当社が定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(5) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第2四半期累計期間において、当社が優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(6) 研究開発活動
当第2四半期累計期間の研究開発費の総額は151百万円であります。
なお、当第2四半期累計期間において研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
(7) 生産、受注及び販売の実績
当第2四半期累計期間において、ディスプレイの生産、受注、販売実績が大きく減少いたしました。前年度に一部の取引先が生産拠点の集約を実施したことや、生産調整が前年度後半から継続していることなどから、液晶パネル関連製品の受注が大幅に減少し、それに伴い生産、販売実績も減少いたしました。
なお、ディスプレイの販売実績については「第2 事業の状況 2 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」に記載しております。
当第2四半期会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。