(1)業績
当連結会計年度における我が国の経済は、海外経済の不確実性に懸念があるものの、雇用や所得環境の改善により緩やかな回復基調が続き、個人消費も持ち直しの動きが見られました。
当社グループの主要顧客である外食・中食産業、および製パン業界では、人手不足や人件費の上昇、原材料の高騰等、厳しい経営環境が続いておりますが、少子高齢化、女性の社会進出といったライフスタイルの変化やインバウンド効果に伴い、市場は全体では堅調に推移しております。
このような状況の中、当連結会計年度の売上高は、498億95百万円(前期比5.4%増)、営業利益は42億87百万円(同6.4%増)、経常利益は46億48百万円(同6.0%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は32億円(同10.2%増)となり、売上、利益ともに過去最高となりました。
セグメントの業績は次のとおりであります。
①業務用厨房部門「業務用厨房機器製造販売業」
主たる事業の業務用厨房部門では、業界トップクラスの豊富な自社オリジナル製品をベースとして、人手不足対応や作業環境の改善・省エネルギーなど、お客様の問題解決にあたるソリューション営業を推進いたしました。また、毎年恒例の直・ルートの販促キャンペーンや展示即売会・調理講習会等のイベント活動に取り組んだほか、カタログやチラシを活用した日々の営業活動に改めて注力いたしました。このほか、ホームページについてもコンテンツの拡充等を含めブラッシュアップを行い、お客様に役立つ様々な情報を発信してまいりました。
当期に新たに開設した北関東事業部の拠点である新潟営業所、および九州事業部の拠点である福岡支店の両テストキッチンでは、重要な販促策の一つである展示即売会や調理講習会の開催はもちろん、お客様を招いての調理実演等、日々の営業活動で活用し自社製品の販売につなげました。なお、当社グループのテストキッチンの設置状況としましては、札幌、仙台、新潟、東京、名古屋、大阪、広島、福岡の全国8カ所体制となりました。
メンテナンスサービスの面では、日々の迅速確実な修理対応とともに、故障の未然防止に有効な保守契約や、洗剤・軟水器カートリッジ等の消耗品の販促に取り組み、お客様の安心安全と顧客満足度の向上に注力いたしました。
製品開発の面では、メーカーとしてお客様ニーズを捉えた新製品開発や既存製品の見直しを積極的に推進しております。当期の新製品といたしましては、狭小厨房でも導入でき洗浄に係る手間とコストの削減に有効な「アンダーカウンタータイプ食器洗浄機 奥行き450mmタイプ」、オートリフト装置の付いた2つのフライカゴにより多品種同時調理を可能とした人手不足対応製品「電気ダブルオートリフトフライヤー」、小規模の福祉施設や保育園・幼稚園等に最適な「食器消毒保管庫2カゴタイプ」、学校給食センター向け製品で冷菜の温度上昇を抑え安全に配送するための消毒機器「冷却機能付きカートイン保管庫」、快適な作業環境づくりに貢献する涼厨回転釜をより導入しやすく低価格化を図った「涼厨回転釜フレーム脚仕様」等を開発、発売いたしました。また、既存製品については、「ラックコンベア食器洗浄機」について節水・省エネ性能の向上と本体寸法のコンパクト化を図ったり、「アンダーカウンタータイプ食器洗浄機」の本体寸法を小型化したりするなど、製品改良によるモデルチェンジを行いました。
以上の結果、主力製品で省人化機器でもあるオートリフトフライヤーや食器洗浄機を含めた自社製品の販売増により、売上高は466億71百万円(前期比7.0%増)、営業利益は46億10百万円(同7.3%増)となりました。
②ベーカリー部門「ベーカリー機器製造販売業」
ベーカリー部門では、国内製パンメーカーへの拡販とともに、売上拡大に向けて異業種の各種食品メーカーや東南アジア地域を中心とした海外製パンメーカーの新規開拓に取り組みましたが、昨年に海外で大型物件があったことの反動等により、売上高は26億76百万円(前期比15.6%減)、営業利益は1億30百万円(同40.9%増)となりました。
③ビル賃貸部門「ビル賃貸業」
土地と資金の有効活用を目的としたビル賃貸部門においては、宿泊特化型のビジネスホテルチェーン3カ所、介護付有料老人ホーム1カ所、物流倉庫1カ所の計5物件を有しております。
当期業績につきましては計画どおり推移し、売上高は5億92百万円(前期比0.3%増)、営業利益は3億97百万円(同0.1%減)となりました。
(2)キャッシュ・フロー
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ6百万円増加の178億35百万円(前年同期比0.0%増)となりました。なお、当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況と主な要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果、得られた資金は41億72百万円(前年同期比28.9%増)となりました。
主な要因は、税金等調整前当期純利益46億44百万円が計上さたこと等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果、使用した資金は9億91百万円(前年同期比25.9%増)となりました。
主な要因は、有形固定資産の取得による支出で10億31百万円を使用したこと等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果、使用した資金は31億75百万円(前年同期比214.0%増)となりました。
株主還元および資本効率の向上等を勘案して250万株の自己株式の取得を行い27億40百万円を支出したことおよび配当金の支払い4億34百万円によるものであります。
当社グループの事業は、「業務用厨房機器の製造、仕入および販売」、「ベーカリー機器の製造、仕入および販売」および「ビルの賃貸」を主たる業務としております。
当連結会計年度の「生産、受注及び販売」の状況をセグメントごとに示すと、以下のとおりであり、「業務用厨房機器製造販売業(熱機器、作業機器規格、作業機器オーダー、部品他、冷機器および調理サービス機器)」並びに「ベーカリー機器製造販売業(ベーカリー機器およびベーカリー関連機器)」については品目別の実績を提示しております。
なお、ビル賃貸業については、「生産実績、製商品仕入実績および受注実績」の該当事項はありません。
(1)品目別生産実績
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区分 |
当連結会計年度 (自 平成29年3月1日 至 平成30年2月28日) |
前年同期比(%) |
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熱機器(千円) |
12,794,962 |
106.4 |
|
作業機器規格(千円) |
2,587,562 |
105.7 |
|
作業機器オーダー(千円) |
4,034,919 |
103.3 |
|
ベーカリー機器(千円) |
1,792,148 |
77.2 |
|
合計(千円) |
21,209,592 |
102.5 |
(注) 金額は販売価格により記載しており、消費税等は含まれておりません。
(2)品目別製品仕入実績
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区分 |
当連結会計年度 (自 平成29年3月1日 至 平成30年2月28日) |
前年同期比(%) |
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熱機器(千円) |
46,343 |
110.6 |
|
作業機器規格(千円) |
259,466 |
117.6 |
|
ベーカリー機器(千円) |
676,508 |
104.5 |
|
合計(千円) |
982,319 |
108.0 |
(注) 金額は販売価格により記載しており、消費税等は含まれておりません。
(3)品目別商品仕入実績
|
区分 |
当連結会計年度 (自 平成29年3月1日 至 平成30年2月28日) |
前年同期比(%) |
|
冷機器(千円) |
8,869,331 |
104.1 |
|
調理サービス機器(千円) |
14,168,779 |
106.1 |
|
ベーカリー関連機器(千円) |
164,952 |
120.5 |
|
合計(千円) |
23,203,064 |
105.4 |
(注) 金額は販売価格により記載しており、消費税等は含まれておりません。
(4)品目別受注実績
|
区分 |
当連結会計年度 (自 平成29年3月1日 至 平成30年2月28日) |
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受注高(千円) |
前年同期比 (%) |
受注残高 (千円) |
前年同期比(%) |
|
|
作業機器オーダー(注)1 |
4,026,838 |
104.1 |
192,705 |
96.0 |
|
ベーカリー機器 |
2,353,619 |
121.0 |
1,000,927 |
103.3 |
|
合計 |
6,380,457 |
109.8 |
1,193,633 |
102.0 |
(注)1.業務用厨房機器製造販売業受注の作業機器オーダーであり、規格品および部品他については見込生産を行っているため、該当事項はありません。
2.金額は販売価格により記載しており、消費税等は含まれておりません。
(5)品目別販売実績
|
区分 |
当連結会計年度 (自 平成29年3月1日 至 平成30年2月28日) |
前年同期比(%) |
|
当社製品 |
|
|
|
熱機器(千円) |
12,816,953 |
110.1 |
|
作業機器規格(千円) |
2,676,021 |
110.3 |
|
作業機器オーダー(千円) |
3,992,102 |
106.2 |
|
部品他(千円) |
4,178,865 |
106.8 |
|
ベーカリー機器(千円) |
2,466,149 |
82.9 |
|
小計(千円) |
26,130,092 |
105.7 |
|
他社仕入商品 |
|
|
|
冷機器(千円) |
8,857,964 |
104.0 |
|
調理サービス機器(千円) |
14,150,039 |
105.9 |
|
ベーカリー関連機器(千円) |
164,952 |
120.5 |
|
小計(千円) |
23,172,956 |
105.3 |
|
製商品計(千円) |
49,303,048 |
105.5 |
|
ビル賃貸業計(千円) |
592,540 |
100.3 |
|
合計(千円) |
49,895,588 |
105.4 |
(注)1.上記金額には、消費税等は含まれておりません。
2.主要顧客(総販売実績に対する割合が10%以上)に該当するものはありません。
3.「ベーカリー機器」には、アフターメンテナンスサービス分を含んでおります。
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)経営の基本方針
当社グループは、「顧客第一主義」を企業理念として掲げ、業務用厨房機器並びにベーカリー機器の総合メーカーとして、「適正な価格で、より質の高い製品並びにサービスを提供し、お客様に貢献すること」を使命とし、実現のために次の基本方針を掲げております。
「株主の信頼と期待に応えられる魅力ある企業を目指します。」
「お客様の信頼に応え、感謝の気持ちを大切にして、相互の発展に努めます。」
「良き企業市民として、地域社会に貢献します。」
「社員の能力を最大限に引き出す企業風土を創造します。」
(2)目標とする経営指標
当社グループでは、株主利益重視の観点からEPS(1株当たり当期純利益)を重視しており、売上高の拡大と利益の拡大に努め、EPS上昇を目指します。
(3)中長期的な経営戦略
当社グループの主な販売先であります外食・中食産業のマーケットは年間約30兆円という大きな市場がありますが、全体の市場規模は横ばい、または縮小傾向で推移していくものと予測されます。
これに伴い、熱機器と冷機器を合わせて年間約6,000億円といわれる業務用厨房機器業界の年間総需要も横ばい、または縮小傾向で推移していくものと推測しており、同業各社による競合はより激しさを増しております。
さて、業務用厨房機器業界の熱機器分野においては、当社グループを含めた大手7社の市場占有率はまだ低く、単品メーカーや地元設備業者が多く存在しております。その一方で、ユーザーからの機器購入基準はますます厳しくなっているため、総合的なサービス体制を整える大手企業への依存度が高くなりつつあります。一方、年間約300億円あるといわれるベーカリー機器業界においても競合は激しくなるばかりであります。
この認識のもと、当社グループは競争激化の中シェアアップを図り、適正利益率を維持しながら業界トップとなる売上高600億円の達成を目標としております。
この目標を実現するために
①メーカーとして技術開発力の強化を進め、より安全でより高品質、高機能な自社製品の開発を積極化し、かつ生産の合理化によりお客様のご要望に応えられる体制作りに努めております。
②幅広い情報収集とユーザーへの提案営業、並びにマルゼンブランドの認知度を高めるよう直接販売の強化を進め積極的な営業展開に取り組んでおります。
③販売マーケットについては、一般外食をはじめ、当社が主要な攻略先として定めた集団給食関係、並びに中食産業を手掛けるスーパーマーケットに対して販売を強化し、幅広く新規顧客の取り込みを行ってまいります。
④アフターサービスにおける保守契約が顧客満足度を高め、業績の向上に大きく寄与すると考え、日本全国を網羅するメンテナンスサービスの体制を強化してまいります。
⑤当社グループの製造部門でありますマル厨工業株式会社は九州工場、東北工場、首都圏工場の3工場体制であります。各工場とも、安全性が高く高品質、かつリーズナブルな製品作りという基本姿勢のもと、コスト低減や原価低減、生産性向上等、それぞれの工場の特長を活かした効率的な生産体制の充実を推進しております。
⑥ベーカリー機器の総合メーカー、株式会社フジサワ・マルゼンはグループによる協力体制のもと、従来顧客の繋ぎ込みと新規顧客の開拓を積極化してシェアアップを図ってまいります。一方、製造部門においては生産設備の積極活用を推進して内製化、コストダウンに努め、収益力の向上に積極的に取り組んでまいります。
(4)経営環境および対処すべき課題
主たる販売先である外食・中食市場におきましては、人手不足や人件費の上昇、原材料の高騰等、厳しい経営環境が続いておりますが、一億総活躍プランにより、女性の社会進出や共働き世帯の増加に伴う外食・中食市場の増大、および子育て支援や超高齢化社会に向けた社会保障関連施設の増加、一方ではインバウンド効果に伴う宿泊・飲食市場の活性化等により、市場は堅調に推移しております。
当社グループの販売先は、レストラン・ラーメン・居酒屋チェーン等の外食産業、学校・病院・福祉施設等の集団給食、さらにはスーパー・コンビニ・ドラッグストア・弁当惣菜等の中食産業に至るまで非常に幅広く、多品種少量が特徴であります。また、同業界では人手不足が顕著であることから、調理の自動化や省力化につながる厨房機器・システムの需要が高まっております。
当社グループといたしましては、これら幅広い業種業態のお客様に対応するため、時代のニーズにマッチした自社オリジナル製品のラインアップ拡充とあわせ、営業提案、短納期、アフターサービス、お客様専用の特注製品対応にいたるまでの総合的なサービス体制の充実に努めております。また、東南アジアを中心とした海外販売への取り組みも強化してまいります。
さらにはメーカーとして高品質・高機能・低価格で安全性も高い厨房機器の開発・製造を行って自社製品比率の向上につなげ、かつ、サービスメンテナンス体制の強化、消耗品・保守契約等の販売を強化して、収益力の向上につなげてまいります。一方では、業務効率化、生産性の向上等、効率経営を強化してコスト削減を推進してまいります。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、当社グループの経営成績、財政状態等、また投資家の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項は以下のようなものがあります。
なお、本項目における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)販売先市場の動向について
当社グループの製品の主な販売先は外食・中食産業であります。外食産業に含まれる福祉・老健施設や中食産業の市場は年々拡大傾向にあり、当社グループはこれらの業種に対する拡販体制を強化する営業政策を採っております。しかしながら最も大きな市場は外食産業の一般飲食店市場であり、当市場において経済情勢やBSE等の外的要因により民間設備投資が大きく減退する局面においては、当社グループの経営成績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(2)製品の安全性・品質について
当社グループでは、社内検査体制の強化等により製品の安全性と品質確保に努めておりますが、万が一、製品の安全性等でトラブルが発生した場合、当社グループの経営成績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
なお当社グループは、平成15年に当社グループの製品の一機種についてリコールを実施いたしました。改修作業に関しましては、そのほとんどについて完了しておりますが、一部不明分は現在も探索を続けており、一方では社内の安全対策を強化し再発防止に全力で取り組んでおります。
(3)法的規則について
当社グループの事業においては、製造物責任法、消費生活用製品安全法、電気用品安全法等、様々な法的規制の適用を受けております。これらの法的規制が変更、強化された場合、または予測し得ない法的規制が新たに施行された場合、当社グループの経営成績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(4)自社製品の販売比率について
当社グループはメーカーでありますが、営業政策上、自社製品の販売だけでなく仕入商品の販売も併せて行っております。しかしながら利益確保の観点からは、当社グループにおける自社製品の販売強化が要諦であり、全売上高に対する自社製品の販売比率が何らかの事情により著しく低下した場合には、当社グループの経営成績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(5)調達資材の価格変動について
当社グループの製品の生産活動に当たっては、鋼材や部品等の資材を適宜に調達しておりますが、原油や原資材の価格が高騰する局面においては、取引業者から仕入価格の引き上げ要請があるものと予想されます。当社グループといたしましては、常に市況価格に留意しながら、随時価格交渉を行っておりますが、市況価格が大幅に高騰し、かつ製品の販売価格に転嫁できない場合には、当社グループの経営成績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(6)災害等について
当社グループの製造工場は福岡県、青森県、埼玉県および兵庫県に立地しておりますが、これらの地域において何らかの災害が発生し、かつ他の製造工場で生産をカバーできなかった場合には生産活動のみならず営業活動にも支障を来し、当社グループの経営成績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
該当事項はありません。
当社グループは多様化するニーズに応えかつオリジナリティのある高付加価値製品を合理的な価格で提供することを基本方針としております。この目的の達成のために次の項目を主眼において研究開発活動を進めております。
(1)顧客ニーズに合致した製品の開発
(2)省エネ・エコロジー・合理化製品の開発
(3)人手不足対策に対応した自動化・省人化製品の開発
(4)職場環境の衛生改善に対応した製品の開発
(5)既存製品の改善において新技術を取り入れた信頼性の高い製品への改良
(6)原価低減のため、海外の協力工場への丹念な技術指導により、高品質低価格製品提供のための基盤を構築
このような方針のもと、当連結会計年度の業務用厨房機器製造販売業においては、外食産業、中食産業、官公庁、病院、福祉施設、学校、給食、ホテル、旅館など様々な分野への製品開発を積極的に進め、作業の改善・合理化のための製品需要および昨今の人手不足対策に対応するため、自動化・省力化機器の開発に努めました。併せて安全性、利便性を考慮してコンピュータソフトを内蔵した機器の開発も行いました。
これら研究開発活動に携わるスタッフは、グループ全員で37名にのぼり、これは総従業員の2.7%に相当しております。
当連結会計年度における各セグメント別の研究の目的、主要な課題、研究成果および研究開発費は業務用厨房機器製造販売業並びにベーカリー機器製造販売業におけるものであり、内容は次のとおりであります。
なお、当連結会計年度の研究開発費の総額は3億97百万円となっております。
(1)新製品の開発
①アンダーカウンタータイプ食器洗浄機奥行450㎜仕様(熱機器) 発売日 平成29年6月1日
奥行寸法450㎜のコンパクト設計で、設置場所を選ばず限られた厨房スペースを有効活用出来ます。奥行き寸法を抑えながらも従来機種と同等で強力な洗浄力で、しかも業界最小のすすぎ水量1.5Lを実現。従来の食器洗浄機シリーズへ機種追加し、機能とバリエーションでいっそうの充実を図り、今まで食器洗浄機が導入出来なかった狭小厨房店舗向け製品であり、人手不足対策にも貢献致します。
②電気ダブルオートリフトフライヤー(熱機器) 発売日 平成29年6月1日
業界初の据え置きオートリフトフライヤーで奥行寸法600㎜を実現。2つのフライカゴは個別の操作パネルで調理時間を設定出来るので、調理時間の異なるメニューも1人で同時調理が可能です。従来のフライヤーシリーズへ機種追加し、機能とバリエーションでいっそうの充実を図り、少量多品種調理を提供する居酒屋・ファーストフードチェーン店向け製品であり、人手不足対策にも貢献致します。
③食器消毒保管庫2カゴタイプ(熱機器) 発売日 平成29年8月1日
従来の食器消毒保管庫シリーズへ認可保育園や少人数(10~20人)福祉施設に最適な最小仕様の2カゴタイプを機種追加し、機能とバリエーションでいっそうの充実を図った製品であります。
④冷却機能付きカートイン消毒保管庫(熱機器) 発売日 平成29年12月1日
洗浄後の食缶を専用カートに載せたまま消毒保管庫に収納し、熱風消毒・乾燥させた後、5℃~10℃の温度帯で冷却・保管するための機器です。冷菜用の食缶をあらかじめ冷やしておくことで、配缶時における食材の温度上昇を抑えた配送が出来ます。食缶の材質に合わせて消毒温度と時間を設定し、スタートスイッチボタンを押すだけで消毒から乾燥、冷却・保管までを自動運転します。従来の食器消毒保管庫シリーズへ機種追加し、機能とバリエーションでいっそうの充実を図った製品であります。
⑤電気卓上ウォーマースモールタイプ(熱機器) 発売日 平成30年1月22日
間口320㎜奥行210㎜及び間口350㎜奥行450㎜のコンパクト設計なので、省スペースでの設置が可能です。従来機種同様の使いやすさや空焚き防止装置を搭載した安心安全に配慮した設計など、従来の電気卓上ウォーマーシリーズへ機種追加し、機能とバリエーションでいっそうの充実を図った製品であります。
(2)既存製品の見直しおよび改良
①ラックコンベアタイプ洗浄機(熱機器) 発売日 平成29年3月1日
「本体寸法を間口1850㎜から1100㎜へと大幅に小型化、すすぎ使用水量は業界一の節水仕様、ラックを送るツメ位置を変更した確実なラック送り」などの改良を行い、より優れた性能向上を図った製品であります。
②5袋用ボウル転倒式高速ミキサー(ベーカリー機器) 発売日 平成29年5月1日
中小製パン、大手製パン工場の菓子パンラインで使用される横軸型生地混合機です。「本体寸法を間口2210㎜から2100㎜・高さ2285㎜から2185㎜へと大幅に小型化、ミキシングボウルの主軸貫通部シールの清掃およびメンテナンスが容易に行えるシールケース方式を開発、運転音が静かでメンテナンス製に優れたタイミングベルト方式の採用」などの改良を行い、より優れた性能向上を図った製品であります。
③アンダーカウンタータイプ食器洗浄機(熱機器) 発売日 平成29年6月1日
「全機種間口寸法650㎜から600㎜へと小型化、すすぎポンプにマグネットポンプを採用しポンプからの水漏れ軽減、洗浄湯をきれいに保つクリーンフロー方式を採用、水切天板に排水口を追加し清掃性向上、傾斜天井による洗浄後のあとだれ防止」などの改良を行い、より優れた性能向上を図った製品であります。
④中華レンジ「デラックス龍神」(熱機器) 発売日 平成29年6月1日
「点火は操作パネルのスイッチを押すだけのワンタッチ」「高温集中加熱で高効率な新燃焼方式のメタルブラストバーナーの採用で、とろ火から強火まで幅広い火力調節が可能」「立ち消え安全装置搭載で安全性が向上」などの改良を行い、より優れた性能向上を図った製品であります。
⑤油圧式分割機(ベーカリー機器) 発売日 平成29年9月1日
中小製パン、大手製パン工場の菓子パンラインで使用され、ミキシング後の一塊になった生地を一定の分量に切り分ける機械です。「操作盤には分割条件の設定などの情報がわかりやすいカラータッチパネルを搭載」「生地搬送コンベヤベルトが簡単に着脱できるので清掃および交換作業を容易化」などの改良を行い、操作および清掃作業効率の向上を図りました。
(1)重要な会計方針および見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に当たり、必要とされる見積りにつきましては、合理的な基準に基づき実施しております。
なお、詳細につきましては、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載のとおりであります。
(2)経営成績の分析
①売上高
売上高は、前連結会計年度より25億71百万円増加し、498億95百万円(前年同期比5.4%増)で過去最高の増収となりました。
業務用厨房機器製造販売業においては、外食産業・スーパーマーケット・病院・福祉施設および一般飲食店等の幅広い業種業態のお客様に対し、業界トップクラスの3,500種類を誇る豊富な自社オリジナル製品をベースとして、人手不足対応や作業環境改善などお客様の問題解決やご要望に沿ったソリューション営業を推進いたしました。また、販促キャンペーン、展示即売会、調理講習会等のイベント活動やカタログ・チラシを活用した営業活動に改めて取組んだほか、重要な情報発信元である「ホームページ」についても「コンテンツの拡充」、「各種内容のブラッシュアップ」等を図りました。販売拠点につきましては、調理講習会等のイベント活動が可能な設備をそなえた事業所を新たに新潟営業所および福岡支店に新設して、当該販売事業所に集客を図り、自社製品の販売強化に寄与できるようにつなげました。メンテナンスサービスは体制をより強化し、故障の未然防止に有効な保守契約や食器洗浄機用洗剤・軟水器カートリッジなど消耗品の補充・交換等で、お客様の安全安心と顧客満足度の向上に注力しました。研究開発部門においては、毎年10シリーズ程度の新製品および既存製品の見直し品の発売を目標としております。当期の新製品開発においては、人手不足対策を中心に新製品を5機種・既存製品の見直し品を3機種それぞれ開発いたしました。以上の結果、主力製品の省人化機器でもあるオートリフトフライヤーや食器洗浄機等の自社製品の販売の増加により、売上高は前連結会計年度に比べ30億50百万円増加の、466億71百万円(同7.0%増)となりました。
ベーカリー機器製造販売業においては、引き続き国内製パンメーカーに対する拡販とともに、異業種の各種食品メーカーや東南アジア地域を中心とした海外製パンメーカーの新規開拓にも取り組みました。しかしながら、前連結会計年度に海外にて大型パン工場物件の受注がありましたが、当連結会計年度は当該売上高をカバーできるほどの受注がなかったため、売上高は前連結会計年度に比べ4億81百万円(セグメント間の内部売上高を除く)減少の26億31百万円(同15.5%減)となりました。
ビル賃貸業においては、計画のとおり推移し、前連結会計年度と同等の水準となりました。
②売上原価、売上総利益、販売費及び一般管理費並びに営業利益
売上原価は、前連結会計年度より16億80百万円増加し、349億68百万円(同5.0%増)となりました。これは主に営業部門において、売上高の増加に伴う仕入高の増加等によるものであります。
売上総利益は、営業部門で、利益率の高い自社製品をイベント活動や販促キャンペーン等により前連結会計年度に比べ14億10百万円増加の261億30百万円(同5.7%増)販売できたこと等により、前連結会計年度に比べ8億90百万円増加の149億27百万円(同6.3%増)となりました。また、売上高売上総利益率は29.9%となり、前連結会計年度より0.2ポイント改善いたしました。
販売費及び一般管理費は、前連結会計年度より6億32百万円増加し、106億39百万円(同6.3%増)となりました。これは、人件費で従業員の昇給や業績が好調による賞与等の増加、経費において外形標準課税の税率の上昇に伴う税額の増加および売上高増加に伴う物流コストの増加等によるものであります。
この結果、営業利益は前連結会計年度より2億57百万円増加し、42億87百万円(同6.4%増)で過去最高益となりました。
③営業外損益および経常利益
営業外損益は、前連結会計年度の3億54百万円の利益(純額)から、3億60百万円の利益(純額)となり、前連結会計年度と同等の水準で推移しました。
この結果、経常利益は、前連結会計年度に対し、6.0%増加の46億48百万円で過去最高益となりました。
④特別損益
特別損益は、前連結会計年度の86百万円の利益(純額)から、3百万円の損失(純額)で、主な減少要因は、前連結会計年度に株式売却に伴う投資有価証券売却益の計上86百万円等を行ったためであります。
⑤法人税等(法人税等調整額を含む。)
法人税等は、前連結会計年度の15億67百万円から、当連結会計年度は14億44百万円となりました。これは、法人税率および事業税率の低下等により前連結会計年度に比べ7.8%減少したこと等によるものであります。
⑥親会社株主に帰属する当期純利益
以上の結果、親会社株主に帰属する当期純利益は32億円(同10.2%増)で過去最高益となり、1株当たり当期純利益は186円37銭(同19.8%増)となりました。
(3)財政状態の分析
①資産の状況
総資産で前連結会計年度末に比べ26億17百万円増加の512億7百万円となりました。流動資産は売上高の増加に伴う受取手形及び売掛金の増加等により9億74百万円、および固定資産は保有株式の評価額が上昇したこと等により16億42百万円それぞれ前連結会計年度末に比べ増加しました。
②負債および純資産の状況
負債の部は、売上高の増加に伴う仕入高の増加によって、支払手形及び買掛金が増加したこと等により前連結会計年度末に比べ13億46百万円増加の189億40百万円となりました。
純資産の部は、株主資本で親会社株主に帰属する当期純利益の計上等により利益剰余金が増加しましたが、一方で自己株式の取得により減少しました。また、その他の包括利益累計額は、保有株式の評価額が上昇したこと等により増加しました。その結果、前連結会計年度末に比べ12億70百万円増加し322億66百万円となりました。
(4)資本の源泉および資金の流動性についての分析
当社グループの資金状況について、営業活動によるキャッシュ・フローで得られた資金は、41億72百万円(前年同期は32億38百万円の収入)となりました。主な収入要因は、税金等調整前当期純利益46億44百万円が計上されたこと等によるものであります。投資活動によるキャッシュ・フローで使用した資金は、9億91百万円(前年同期は7億87百万円の支出)となりました。主な支出要因は、有形固定資産の取得で10億31百万円を使用したこと等によるものであります。財務活動によるキャッシュ・フローで使用した資金は、31億75百万円(前年同期は10億11百万円の支出)となりました。株主還元および資本効率の向上等を勘案して250万株の自己株式の取得を行い27億40百万円を支出したことおよび配当金の支払い4億34百万円によるものであります。
以上の結果、現金及び現金同等物の期末残高は前連結会計年度末に比べ6百万円増加の178億35百万円となりました。