第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

  文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 (1)経営の基本方針

  当社グループは、「顧客第一主義」を企業理念として掲げ、業務用厨房機器並びにベーカリー機器の総合メーカーとして、「適正な価格で、より質の高い製品並びにサービスを提供し、お客様に貢献すること」を使命とし、実現のために次の基本方針を掲げております。

 「株主の信頼と期待に応えられる魅力ある企業を目指します。」

 「お客様の信頼に応え、感謝の気持ちを大切にして、相互の発展に努めます。」

 「良き企業市民として、地域社会に貢献します。」

 「社員の能力を最大限に引き出す企業風土を創造します。」

 

 (2)目標とする経営指標

  当社グループでは、株主利益重視の観点からEPS(1株当たり当期純利益)を重視しており、売上高の拡大と利益の拡大に努め、EPS上昇を目指します。

 

 (3)中長期的な経営戦略

  当社グループの主な販売先であります外食・中食産業のマーケットは年間約30兆円という大きな市場がありますが、全体の市場規模は横ばい、または縮小傾向で推移していくものと予測されます。

  これに伴い、熱機器と冷機器を合わせて年間約6,000億円といわれる業務用厨房機器業界の年間総需要も横ばい、または縮小傾向で推移していくものと推測しており、同業各社による競合はより激しさを増しております。

  さて、業務用厨房機器業界の熱機器分野においては、当社グループを含めた大手7社の市場占有率はまだ低く、単品メーカーや地元設備業者が多く存在しております。その一方で、ユーザーからの機器購入基準はますます厳しくなっているため、総合的なサービス体制を整える大手企業への依存度が高くなりつつあります。一方、年間約300億円あるといわれるベーカリー機器業界においても競合は激しくなるばかりであります。

  この認識のもと、当社グループは競争激化の中シェアアップを図り、適正利益率を維持しながら業界トップとなる売上高600億円の達成を目標としております。

  この目標を実現するために

  ①メーカーとして技術開発力の強化を進め、より安全でより高品質、高機能な自社製品の開発を積極化し、かつ生産の合理化によりお客様のご要望に応えられる体制作りに努めております。

  ②幅広い情報収集とユーザーへの提案営業、並びにマルゼンブランドの認知度を高めるよう直接販売の強化を進め積極的な営業展開に取り組んでおります。

  ③販売マーケットについては、一般外食をはじめ、当社が主要な攻略先として定めた集団給食関係、並びに中食産業を手掛けるスーパーマーケットに対して販売を強化し、幅広く新規顧客の取り込みを行ってまいります。

  ④アフターサービスにおける保守契約が顧客満足度を高め、業績の向上に大きく寄与すると考え、日本全国を網羅するメンテナンスサービスの体制を強化してまいります。

  ⑤当社グループの製造部門でありますマルゼン工業株式会社は九州工場、東北工場、首都圏工場の3工場体制であります。各工場とも、安全性が高く高品質、かつリーズナブルな製品作りという基本姿勢のもと、コスト低減や生産性向上等、それぞれの工場の特長を活かした効率的な生産体制の充実を推進しております。

  ⑥ベーカリー機器の総合メーカー、株式会社フジサワ・マルゼンはグループによる協力体制のもと、従来顧客の繋ぎ込みとともに、異業種の食品メーカーや海外顧客の開拓を積極化してシェアアップを図ってまいります。一方、製造部門においては生産設備を積極活用して内製化、コストダウンに努め、収益力の向上に取り組んでまいります。

 

 (4)経営環境および対処すべき課題

  主たる販売先である外食・中食市場におきましては、新型コロナウイルスの感染拡大の影響等により、飲食店や宿泊施設等では売上高が減少し、一方ではスーパーマーケットや各種デリバリー等の売上高が増加など業種・業態によりまちまちですが、全体的には厳しい環境となりつつあります。

  当社グループの販売先は、レストラン・ラーメン・居酒屋チェーン等の外食産業、学校・病院・福祉施設等の集団給食、さらにはスーパー・コンビニ・ドラッグストア・弁当惣菜等の中食産業に至るまで非常に幅広く、多品種少量が特徴であります。また、同業界では人手不足が顕著であることから、調理の自動化や省力化につながる厨房機器・システムの需要が高まっております。

  当社グループといたしましては、これら幅広い業種業態のお客様に対応するため、時代のニーズにマッチした自社オリジナル製品のラインアップ拡充とあわせ、営業提案、短納期、アフターサービス、お客様専用の特注製品対応にいたるまでの総合的なサービス体制の充実に努めております。また、東南アジアを中心とした海外販売への取り組みも強化してまいります。

  さらにはメーカーとして高品質・高機能・低価格で安全性も高い厨房機器の開発・製造を行って自社製品比率の向上につなげ、かつ、サービスメンテナンス体制の強化、消耗品・保守契約等の販売を強化して、収益力の向上につなげてまいります。一方では、業務効率化、生産性の向上等、効率経営を強化してコスト削減を推進してまいります。

 

2【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、当社グループの経営成績、財政状態等、また投資家の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項は以下のようなものがあります。

なお、本項目における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

(1)販売先市場の動向について

当社グループの製品の主な販売先は外食・中食産業であります。外食産業に含まれる福祉・老健施設や中食産業の市場は年々拡大傾向にあり、当社グループはこれらの業種に対する拡販体制を強化する営業政策を採っております。しかしながら最も大きな市場は外食産業の一般飲食店市場であり、当市場において経済情勢やBSE等の外的要因または治療法が確立されていない感染症等が流行したことにより当該市場の休業期間が長期化し、民間設備投資が大きく減退する局面においては、当社グループの経営成績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

(2)製品の安全性・品質について

当社グループでは、社内検査体制の強化等により製品の安全性と品質確保に努めておりますが、万が一、製品の安全性等でトラブルが発生した場合、当社グループの経営成績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

なお当社グループは、2003年に当社グループの製品の一機種についてリコールを実施いたしました。改修作業に関しましては、そのほとんどについて完了しておりますが、一部不明分は現在も探索を続けており、一方では社内の安全対策を強化し再発防止に全力で取り組んでおります。

(3)法的規則について

当社グループの事業においては、製造物責任法、消費生活用製品安全法、電気用品安全法等、様々な法的規制の適用を受けております。これらの法的規制が変更、強化された場合、または予測し得ない法的規制が新たに施行された場合、当社グループの経営成績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

(4)自社製品の販売比率について

当社グループはメーカーでありますが、営業政策上、自社製品の販売だけでなく仕入商品の販売も併せて行っております。しかしながら利益確保の観点からは、当社グループにおける自社製品の販売強化が要諦であり、全売上高に対する自社製品の販売比率が何らかの事情により著しく低下した場合には、当社グループの経営成績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

(5)調達資材の価格変動について

当社グループの製品の生産活動に当たっては、鋼材や部品等の資材を適宜に調達しておりますが、原油や原資材の価格が高騰する局面においては、取引業者から仕入価格の引き上げ要請があるものと予想されます。当社グループといたしましては、常に市況価格に留意しながら、随時価格交渉を行っておりますが、市況価格が大幅に高騰し、かつ製品の販売価格に転嫁できない場合には、当社グループの経営成績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

(6)災害等について

当社グループの製造工場は福岡県、青森県、埼玉県および兵庫県に立地しておりますが、これらの地域において何らかの災害が発生した場合、または治療法が確立されていない感染症等が流行した場合で、かつ他の製造工場で生産をカバーできなかった場合には生産活動のみならず営業活動にも支障を来し、当社グループの経営成績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の概要

①経営成績の状況

当連結会計年度における我が国の経済は、各種政策等の効果もあって、緩やかな回復基調が続いておりましたが、相次ぐ自然災害や消費税増税等の影響により個人消費の落ち込みなど景気の後退感が強まり、また、米中貿易摩擦や中東情勢への懸念などもあり、依然として先行き不透明な状況で推移しました。

当社グループの主要顧客である外食・中食産業におきましては、依然として消費者の節約志向は根強く、人手不足に伴う人件費の高騰や原材料価格の高騰等により厳しい経営環境が続いておりますが、共働き世帯の増加に伴う中食市場の増大や、インバウンドの増加に伴う宿泊・飲食市場の活性化等により、市場は全体では微増程度で推移しました。

このような状況の中、当連結会計年度の売上高は、535億80百万円(前期比4.0%増)、営業利益は48億13百万円(同6.5%増)、経常利益は51億97百万円(同5.1%増)、親会社株主に帰属する当期純利益につきましては35億93百万円(同6.2%増)となり、売上、利益ともに過去最高となりました。

 セグメントの経営成績は次のとおりであります。

 

業務用厨房部門「業務用厨房機器製造販売業」

  主たる事業の業務用厨房部門では、業界トップクラスの豊富な自社オリジナル製品をベースとして、人手不足対策製品や作業環境改善製品、省エネルギー製品など、お客様の問題解決に資する製品のご提案を推進いたしました。展示即売会・調理講習会等のイベント活動につきましては、テストキッチンを常設する拠点営業所を中心に内容のグレードアップとともに開催数を増やし実施してまいりました。直・ルートの販促キャンペーンについても継続して実施いたしました。メンテナンスサービスの面では、日々の迅速確実な修理対応とともに、保守契約や洗剤・軟水器カートリッジ等の消耗品の販促に取り組み、お客様の安心安全と顧客満足度の向上に注力いたしました。

  製品開発の面では、メーカーとしてお客様ニーズを捉えた新製品開発や既存製品の見直しを強力に推進したほか、外食やコンビニ等のチェーン店に対して、独自の調理オペレーションに即した特注製品の開発に注力してまいりました。

  当期の新製品といたしましては、現在使用中の当社製フライヤーに取り付ける「マルチリフター」を発売しました。この製品を使用することにより、揚げ時間が異なるメニューでも同時調理が可能となり、多品種少量調理に最適なだけでなく、少人数オペレーションに対応した人手不足対応製品であります。一方、見直し製品としましては、当社の主力製品である「スチームコンベクション」を17年ぶりにフルモデルチェンジしました。7インチカラー液晶タッチパネルを搭載し、複数メニューの調理が可能なマルチ調理機能、洗浄から乾燥までの庫内自動洗浄機能等一層の充実を図った製品であります。

  以上の結果、売上高は507億1百万円(前期比5.3%増)、営業利益は52億10百万円(同6.7%増)となり、過去最高を達成することができました。

 

ベーカリー部門「ベーカリー機器製造販売業」

  ベーカリー部門では、引き続き国内製パンメーカーへの拡販とともに、売上拡大に向けて異業種の各種食品メーカーや東南アジア地域を中心とした海外製パンメーカーの開拓に取り組みました。その結果、売上高は23億20百万円(前期比16.8%減)、営業利益は29百万円(同68.4%減)となりました。

 

ビル賃貸部門「ビル賃貸業」

  土地と資金の有効活用を目的としたビル賃貸部門においては、宿泊特化型のビジネスホテルチェーン3カ所、介護付有料老人ホーム1カ所、物流倉庫1カ所の計5物件を有しております。業績は計画どおり推移し、売上高は5億92百万円(前期比0.0%減)、営業利益は4億7百万円(同1.5%増)となりました。

 

②財政状態の状況

 当連結会計年度の財政状態は、総資産で前連結会計年度末に比べ22億18百万円増加の559億68百万円となりました。

 資産の部は、現金及び預金の増加等により前連結会計年度末に比べ22億18百万円増加しました。

 負債の部は、前連結会計年度の設備投資に伴う設備関係支払手形が決済されたこと等により前連結会計年度末に比べ2億72百万円減少の189億41百万円となりました。

 純資産の部は、親会社株主に帰属する当期純利益の計上等に伴い利益剰余金が増加したこと等により前連結会計年度末に比べ24億91百万円増加の370億27百万円となりました

 

③キャッシュ・フローの状況

 当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ27億89百万円増加の231億6百万円(前年同期比13.7%増)となりました。なお、当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況と主な要因は次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 営業活動の結果、得られた資金は49億83百万円(前年同期比14.5%増)となりました。

 主な要因は、税金等調整前当期純利益53億1百万円が計上されたこと等によるものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 投資活動の結果、使用した資金は16億25百万円(前年同期比30.1%増)となりました。

 主な要因は、有形固定資産の取得による支出で17億86百万円を使用したこと等によるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 財務活動の結果、使用した資金は5億69百万円(前年同期比8.3%減)となりました。

 短期借入金の返済1億円および配当金の支払い4億69百万円によるものであります。

④生産、受注及び販売の実績

 当社グループの事業は、「業務用厨房機器の製造、仕入および販売」、「ベーカリー機器の製造、仕入および販売」および「ビルの賃貸」を主たる業務としております。

 当連結会計年度の「生産、受注及び販売」の実績をセグメントごとに示すと、以下のとおりであり、「業務用厨房機器製造販売業(熱機器、作業機器規格、作業機器オーダー、部品他、冷機器および調理サービス機器)」並びに「ベーカリー機器製造販売業(ベーカリー機器およびベーカリー関連機器)」については品目別の実績を提示しております。

 なお、ビル賃貸業については、「生産実績、製商品仕入実績および受注実績」の該当事項はありません。

a.品目別生産実績

区分

当連結会計年度

(自 2019年3月1日

至 2020年2月29日)

前年同期比(%)

熱機器(千円)

14,615,115

110.0

作業機器規格(千円)

3,015,563

113.8

作業機器オーダー(千円)

4,012,177

100.7

ベーカリー機器(千円)

1,396,934

73.2

合計(千円)

23,039,790

105.6

 (注) 金額は販売価格により記載しており、消費税等は含まれておりません。

b.品目別製品仕入実績

区分

当連結会計年度

(自 2019年3月1日

至 2020年2月29日)

前年同期比(%)

熱機器(千円)

56,505

141.0

作業機器規格(千円)

231,923

98.1

ベーカリー機器(千円)

613,097

83.5

合計(千円)

901,525

89.2

 (注) 金額は販売価格により記載しており、消費税等は含まれておりません。

c.品目別商品仕入実績

区分

当連結会計年度

(自 2019年3月1日

至 2020年2月29日)

前年同期比(%)

冷機器(千円)

9,008,513

97.3

調理サービス機器(千円)

14,903,162

102.3

ベーカリー関連機器(千円)

281,730

262.3

合計(千円)

24,193,407

101.1

 (注) 金額は販売価格により記載しており、消費税等は含まれておりません。

d.品目別受注実績

区分

当連結会計年度

(自 2019年3月1日

至 2020年2月29日)

受注高(千円)

前年同期比

(%)

受注残高

(千円)

前年同期比(%)

作業機器オーダー(注)1

4,050,498

101.8

226,799

120.3

ベーカリー機器

1,361,738

77.2

822,188

95.9

合計

5,412,237

94.2

1,048,987

100.3

 (注)1.業務用厨房機器製造販売業受注の作業機器オーダーであり、規格品および部品他については見込生産を行っているため、該当事項はありません。

2.金額は販売価格により記載しており、消費税等は含まれておりません。

e.品目別販売実績

区分

当連結会計年度

(自 2019年3月1日

至 2020年2月29日)

前年同期比(%)

当社製品

 

 

熱機器(千円)

15,022,797

113.1

作業機器規格(千円)

3,216,965

119.8

作業機器オーダー(千円)

4,043,061

102.8

部品他(千円)

4,487,162

102.3

ベーカリー機器(千円)

2,005,057

75.6

小計(千円)

28,775,044

106.8

他社仕入商品

 

 

冷機器(千円)

9,010,263

97.5

調理サービス機器(千円)

14,921,174

102.0

ベーカリー関連機器(千円)

281,730

262.3

小計(千円)

24,213,169

101.0

製商品計(千円)

52,988,214

104.1

ビル賃貸業計(千円)

592,554

100.0

合計(千円)

53,580,768

104.0

 (注)1.上記金額には、消費税等は含まれておりません。

2.主要顧客(総販売実績に対する割合が10%以上)に該当するものはありません。

3.「ベーカリー機器」には、アフターメンテナンスサービス分を含んでおります。

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容は次のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

①重要な会計方針および見積り

 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に当たり、必要とされる見積りにつきましては、合理的な基準に基づき実施しております。

 なお、詳細につきましては、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載のとおりであります。

②経営成績の分析

a.売上高

 売上高は、前連結会計年度より20億62百万円増加し、535億80百万円(前年同期比4.0%増)で過去最高の増収となりました。

 業務用厨房機器製造販売業においては、外食産業・スーパーマーケット・コンビニエンスストア・病院・福祉施設および一般飲食店等の幅広い業種業態のお客様に対し、業界トップクラスの3,500種類を誇る豊富な自社オリジナル製品をベースとして、人手不足対応や作業環境改善などお客様の問題解決やご要望に沿ったソリューション営業を推進いたしました。また、市場規模につきましては、女性の社会進出や少子高齢化対策関連施設の増加、インバウンド効果等により増加傾向にあります。一方で販促キャンペーン、展示即売会、調理講習会等のイベント活動やカタログ・チラシを活用した営業活動に改めて取組んだほか、重要な情報発信元である「ホームページ」についても「コンテンツの拡充」、「各種内容のブラッシュアップ」等を図りました。販売拠点につきましては、調理講習会等のイベント活動が可能な設備「テストキッチン」をそなえた販売事業所9カ所(当連結会計年度は船橋支社1カ所を新設)で集客を図り、自社製品の販売強化に寄与できるようにつなげました。メンテナンスサービスは体制をより強化し、故障の未然防止に有効な保守契約や食器洗浄機用洗剤・軟水器カートリッジなど消耗品の補充・交換等で、お客様の安全安心と顧客満足度の向上に注力しました。研究開発部門においては、毎年10シリーズ程度の新製品および既存製品の見直し品の発売を目標としております。当連結会計年度の新製品開発においては、人手不足対策を中心に新製品を1機種・既存製品の見直し品を4機種それぞれ開発いたしました。以上の結果、コンビニエンスストア等に主力製品の省人化機器であるIHフライヤー等の自社製品の販売の増加により、売上高は前連結会計年度に比べ25億35百万円増加の507億1百万円(同5.3%増)となりました。

 ベーカリー機器製造販売業においては、引き続き国内製パンメーカーに対する拡販とともに、異業種の各種食品メーカーや東南アジア地域を中心とした海外製パンメーカーの新規開拓にも取り組みましたが、売上高は前連結会計年度に比べ4億72百万円(セグメント間の内部売上高を除く)減少の22億86百万円(同17.1%減)となりました。

 ビル賃貸業においては、計画のとおり推移し、前連結会計年度と同等の水準となりました。

b.売上原価、売上総利益、販売費及び一般管理費並びに営業利益

 売上原価は、前連結会計年度より17億39百万円増加し、379億75百万円(同4.8%増)となりました。これは主に営業部門において、売上高の増加に伴う仕入高の増加等によるものであります。

 売上総利益は、営業部門で、利益率の高い自社製品をイベント活動や販促キャンペーン等により販売できたこと等により、前連結会計年度に比べ3億23百万円増加の156億5百万円(同2.1%増)となりました。また一方で、売上高売上総利益率は同業他社との競合等により29.1%となり、前連結会計年度より0.6ポイント悪化いたしました。

 販売費及び一般管理費は、前連結会計年度より29百万円増加し、107億92百万円(同0.3%増)と前連結会計年度と同等の水準となりました。主な増加要因は、売上高の増加に伴う運送費用の増加等によるものであります。

 この結果、営業利益は前連結会計年度より2億93百万円増加し、48億13百万円(同6.5%増)で過去最高益となりました。

c.営業外損益および経常利益

 営業外損益は、前連結会計年度の4億25百万円の利益(純額)から、3億84百万円の利益(純額)となりました。原材料の端材等の買取り価格が前連結会計年度より下落したことにより、作業くず売却収入が減少したこと等によります。

 この結果、経常利益は、前連結会計年度に対し、5.1%増加の51億97百万円で過去最高益となりました。

d.特別損益

 特別損益は、前連結会計年度の80百万円の利益(純額)から、1億3百万円の利益(純額)となりました。主な増加要因は、株式売却に伴う投資有価証券売却益の計上97百万円等によるものであります。

e.法人税等(法人税等調整額を含む。)

 法人税等は、前連結会計年度の16億41百万円から、当連結会計年度は17億8百万円となりました。これは、税金等調整前当期純利益53億1百万円(同5.5%増)が計上されたこと等によるものであります。

f.親会社株主に帰属する当期純利益

 以上の結果、親会社株主に帰属する当期純利益は35億93百万円(同6.2%増)で過去最高益となり、1株当たり当期純利益金額は222円23銭(同6.2%増)となりました。

③キャッシュ・フローの状況の分析

 キャッシュ・フローの状況については、「第2 事業の状況 3.経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の概要 ③キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。

④資本の源泉および資金の流動性に係る情報

 当社グループの運転資金需要のうち主なものは、他社からの商品の仕入代金のほか、製造費、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。

 当社グループは、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。

 短期運転資金は自己資金および金融機関からの短期借入を基本としており、設備投資や長期運転資金の調達については、自己資金を基本としております。

 なお、当連結会計年度末における借入金およびリース債務を含む有利子負債の残高は4億17百万円となっております。

 また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は231億6百万円となっております。

⑤経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

 経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等については、「第2 事業の状況 1.経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (2)目標とする経営指標」に記載のとおり重視する指標はEPS(1株当たり当期純利益)としておりますが、2020年度の業績について、新型コロナウイルス感染拡大の影響が長期化する可能性もあり、提出日現在では合理的な算出ができない状況のため未定としております。

 

4【経営上の重要な契約等】

   該当事項はありません。

 

5【研究開発活動】

当社グループは多様化するニーズに応えかつオリジナリティのある高付加価値製品を合理的な価格で提供することを基本方針としております。この目的の達成のために次の項目を主眼において研究開発活動を進めております。

(1)顧客ニーズに合致した製品の開発

(2)省エネ・エコロジー・合理化製品の開発

(3)人手不足対策に対応した自動化・省人化製品の開発

(4)職場環境の衛生改善に対応した製品の開発

(5)IoT化に対応した製品の開発

(6)既存製品の改善において新技術を取り入れた信頼性の高い製品への改良

(7)原価低減のため、海外の協力工場への丹念な技術指導により、高品質低価格製品提供のための基盤を構築

このような方針のもと、当連結会計年度の業務用厨房機器製造販売業においては、外食産業、中食産業、官公庁、病院、福祉施設、学校、給食、ホテル、旅館など様々な分野への製品開発を積極的に進め、作業の改善・合理化のための製品需要および昨今の人手不足対策に対応するため、自動化・省力化機器の開発に努めました。併せて安全性、利便性を考慮してコンピュータソフトを内蔵した機器の開発も行いました。

これら研究開発活動に携わるスタッフは、グループ全員で39名にのぼり、これは総従業員の2.9%に相当しております。

当連結会計年度における各セグメント別の研究の目的、主要な課題、研究成果および研究開発費は業務用厨房機器製造販売業並びにベーカリー機器製造販売業におけるものであり、内容は次のとおりであります。

なお、当連結会計年度の研究開発費の総額は398百万円となっております。

(1)新製品の開発

①マルチリフター(熱機器) 発売日 2019年11月1日

マルチリフターを現在お使いの弊社製フライヤーに取り付けることで、オートリフトタイプに出来ます。ラインアップは1カゴタイプから3カゴタイプを揃え、個別に調理時間が設定出来るので、揚げ時間が異なる食材やメニューでも同時調理が可能です。多品種少量調理に最適なだけでなく、調理時間が異なるメニューでも一人で同時調理が出来るので、作業効率が一層向上します。少人数オペレーションに対応した人手不足対策に貢献する製品であります。

 

(2)既存製品の見直しおよび改良

①電気式・ガス式スチームコンベクションオーブン「スーパースチーム」(熱機器) 発売日 2019年4月1日

当社のフラッグシップ製品をフルモデルチェンジしました。全機種をホテルパン縦差し仕様としたことで、厨房の省スペース化に貢献するだけでなく、エクセレント・デラックスシリーズには7インチカラー液晶タッチパネルを搭載して、より一層使いやすくなりました。前面ガラス扉を採用し、省エネ性に優れたLEDライトが自然光に近い明るさで庫内を照らします。ハンドルは左右どちらに回しても扉が開き、閉める際はハンドルを押すだけの簡単操作。ガス式にもエクセレントシリーズを追加し、タッチパネルでコース選択をしてタブレット洗剤を置くだけで、洗浄から乾燥までの庫内自動洗浄機能、同時に複数メニューの調理が可能なマルチ調理機能などを搭載しました。超小型の2段タイプから大型の40段タイプまでを機種揃えし、機能とバリエーションで一層の充実を図った製品であります。

②外管式標準型中華レンジ(熱機器) 発売日 2019年4月1日

「イタメ釜の釜枠をプレス一体成形として耐久性向上、強火力バーナー炎口部見直しでの安全性向上」などの改良を行い、より優れた性能向上を図った製品であります。

③エコタイプ食器洗浄機ドアタイプ(熱機器) 発売日 2019年6月1日

「ドアタイプ全機種をすすぎ湯使用量2L/ラックのエコタイプに統一、すすぎポンプにマグネットポンプを採用してポンプ性能を向上、ドアの開閉にガスダンパーを採用して内部の清掃性を向上」などの改良を行い、より優れた性能向上を図った製品であります。

④エコタイプ食器洗浄機リターンタイプ、スルータイプ(熱機器) 発売日 2020年1月6日

「リターンタイプ・スルータイプ全機種をすすぎ湯使用量2L/ラックのエコタイプに統一、すすぎポンプにマグネットポンプを採用してポンプ性能を向上、リターンタイプはトレイも洗浄出来る開口部高さ365㎜へ拡大、スルータイプは大皿の出し入れが簡単に出来る開口部高さ330㎜へ拡大」などの改良を行い、より優れた性能向上を図った製品であります。