文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)経営の基本方針
当社グループは、「顧客第一主義」を企業理念として掲げ、業務用厨房機器並びにベーカリー機器の総合メーカーとして、「適正な価格で、より質の高い製品並びにサービスを提供し、お客様に貢献すること」を使命とし、実現のために次の基本方針を掲げております。
「株主の信頼と期待に応えられる魅力ある企業を目指します。」
「お客様の信頼に応え、感謝の気持ちを大切にして、相互の発展に努めます。」
「良き企業市民として、地域社会に貢献します。」
「社員の能力を最大限に引き出す企業風土を創造します。」
(2)目標とする経営指標
当社グループでは、株主利益重視の観点からEPS(1株当たり当期純利益)を重視しており、売上高の拡大と利益の拡大に努め、EPS上昇を目指します。
(3)中長期的な経営戦略
当社グループの主な販売先であります外食・中食産業のマーケットは年間約30兆円という大きな市場がありますが、全体の市場規模は横ばい、または縮小傾向で推移していくものと予測されます。
これに伴い、熱機器と冷機器を合わせて年間約6,000億円といわれる業務用厨房機器業界の年間総需要も横ばい、または縮小傾向で推移していくものと推測しており、同業各社による競合はより激しさを増しております。
さて、業務用厨房機器業界の熱機器分野においては、当社グループを含めた大手7社の市場占有率はまだ低く、単品メーカーや地元設備業者が多く存在しております。その一方で、ユーザーからの機器購入基準はますます厳しくなっているため、総合的なサービス体制を整える大手企業への依存度が高くなりつつあります。一方、年間約300億円あるといわれるベーカリー機器業界においても競合は激しくなるばかりであります。
この認識のもと、当社グループは競争激化の中シェアアップを図り、適正利益率を維持しながら業界トップとなる売上高600億円の達成を目標としております。
この目標を実現するために
①メーカーとして技術開発力の強化を進め、より安全でより高品質、高機能な自社製品の開発を積極化し、かつ生産の合理化によりお客様のご要望に応えられる体制作りに努めております。
②幅広い情報収集とユーザーへの提案営業、並びにマルゼンブランドの認知度を高めるよう直接販売の強化を進め積極的な営業展開に取り組んでおります。
③販売マーケットについては、一般外食をはじめ、当社が主要な攻略先として定めた集団給食関係、並びに中食産業を手掛けるスーパーマーケットに対して販売を強化し、幅広く新規顧客の取り込みを行ってまいります。
④アフターサービスにおける保守契約が顧客満足度を高め、業績の向上に大きく寄与すると考え、日本全国を網羅するメンテナンスサービスの体制を強化してまいります。
⑤当社グループの製造部門でありますマルゼン工業株式会社は九州工場、東北工場、首都圏工場の3工場体制であります。各工場とも、安全性が高く高品質、かつリーズナブルな製品作りという基本姿勢のもと、コスト低減や生産性向上等、それぞれの工場の特長を活かした効率的な生産体制の充実を推進しております。
⑥ベーカリー機器の総合メーカー、株式会社フジサワ・マルゼンはグループによる協力体制のもと、従来顧客の繋ぎ込みとともに、異業種の食品メーカーや海外顧客の開拓を積極化してシェアアップを図ってまいります。一方、製造部門においては生産設備を積極活用して内製化、コストダウンに努め、収益力の向上に取り組んでまいります。
(4)経営環境および優先的に対処すべき課題
主たる販売先である外食・中食市場におきましては、新型コロナウイルスの感染拡大の影響等により、飲食店や宿泊施設等では売上高が減少し、一方ではスーパーマーケットや各種デリバリー等の売上高が増加など業種・業態によりまちまちですが、全体的に市場環境は厳しい環境となりつつあります。
当社グループの販売先は、レストラン・ラーメン・居酒屋チェーン等の外食産業、学校・病院・福祉施設等の集団給食、さらにはスーパー・コンビニ・ドラッグストア・弁当惣菜等の中食産業に至るまで非常に幅広く、多品種少量が特徴であります。また、新型コロナウイルスへの対策としての衛生関連機器や飲食業界におけるテイクアウト、デリバリー等への業態転換に対応する厨房機器への需要が高まっております。
当社グループといたしましては、これら幅広い業種業態のお客様に対応するため、時代のニーズにマッチした自社オリジナル製品のラインアップ拡充とあわせ、営業提案、短納期、アフターサービス、お客様専用の特注製品対応にいたるまでの総合的なサービス体制の充実に努めております。また、東南アジアを中心とした海外販売への取り組みも強化してまいります。
なお、厨房機器の主力製品は、①フライヤー②スチームコンベクションオーブン③食器洗浄機④ガスレンジ⑤麺釜⑥ベーカリー機器等であり、これらの製品を中心に拡販を強化し、自社のブランド力を高めて、利益に貢献してまいります。
また、同業他社との競争の優位性につきましては、価格競争力を軸として、販売先に折衝を行い、同業他社にはない営業提案や迅速な販売体制の構築により、優位性を保ちます。
さらにはメーカーとして高品質・高機能・低価格で安全性も高い厨房機器の開発・製造を行って自社製品比率の向上につなげ、かつ、サービスメンテナンス体制の強化、消耗品・保守契約等の販売を強化して、収益力の向上につなげてまいります。一方では、業務効率化、生産性の向上等、効率経営を強化してコスト削減を推進してまいります。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が当社グループの財政状態、経営成績およびキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは以下のとおりであります。
なお、本項目における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)販売先市場の動向について
当社グループの製品の主な販売先は外食・中食産業であります。外食産業に含まれる福祉・老健施設や中食産業の市場は年々拡大傾向にあり、当社グループはこれらの業種に対する拡販体制を強化する営業政策を採っております。しかしながら最も大きな市場は外食産業の一般飲食店市場であり、当市場において経済情勢やBSE等の外的要因または新型コロナウイルス感染症などの治療法が確立されていない感染症等が流行したことにより当該市場の休業期間が長期化し、民間設備投資が大きく減退する局面においては、当社グループの経営成績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 なお、当該リスクに係る対応策は、一部の業種で業績等が悪化しても、販売先を様々な業種に分散することにより、当該リスクを回避しております。
(2)製品の安全性・品質について
当社グループでは、社内検査体制の強化等により製品の安全性と品質確保に努めておりますが、万が一、製品の安全性等でトラブルが発生した場合、当社グループの経営成績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
なお、2003年に当社グループの製品の一機種についてリコールを実施いたしました。改修作業に関しましては、そのほとんどについて完了しておりますが、一部不明分は現在も探索を続けており、一方では社内の安全対策を強化し再発防止に全力で取り組んでおります。これらのリスクに係る対応策は、完成品の検品作業を強化し、ガス機器につきましては、一品一品検品を行い、当該リスクに対応しております。
(3)法的規則について
当社グループの事業においては、製造物責任法、消費生活用製品安全法、電気用品安全法等、様々な法的規制の適用を受けております。これらの法的規制が変更、強化された場合、または予測し得ない法的規制が新たに施行された場合、当社グループの経営成績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。当該リスクの対応策は、当社グループの各部門(本社、営業、工場、研究開発、物流)で、専門的情報を有する団体等が主催するセミナー等に参加して早期に当該情報を得ること、また、会計監査人、顧問弁護士、顧問税理士等に相談をして、法律の改正、変更および強化された場合に対応しております。
(4)自社製品の販売比率について
当社グループはメーカーでありますが、営業政策上、自社製品の販売だけでなく仕入商品の販売も併せて行っております。しかしながら利益確保の観点からは、当社グループにおける自社製品の販売強化が要諦であり、全売上高に対する自社製品の販売比率が何らかの事情により著しく低下した場合には、当社グループの経営成績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。なお、当該リスクの対応策は、営業部門において、当社グループの強みである価格競争力等で同業他社を上回り販売先を獲得して、当社自社製品の拡販の強化を図ってまいります。
(5)調達資材の価格変動について
当社グループの製品の生産活動に当たっては、鋼材や部品等の資材を適宜に調達しておりますが、原油や原資材の価格が高騰する局面においては、取引業者から仕入価格の引き上げ要請があるものと予想されます。当社グループといたしましては、常に市況価格に留意しながら、随時価格交渉を行っておりますが、市況価格が大幅に高騰し、かつ製品の販売価格に転嫁できない場合には、当社グループの経営成績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。なお、当該リスクの対応策は、常に市況価格に留意しながら、随時価格交渉を行い、また、仕入価格の競争力を高めるため、新たな取引業者の選定も視野に入れてリスクを回避いたします。
(6)災害等について
当社グループの製造工場は福岡県、青森県、埼玉県および兵庫県に立地しておりますが、これらの地域において何らかの災害が発生した場合、または新型コロナウイルス感染症などの治療法が確立されていない感染症等が流行した場合で、かつ他の製造工場で生産をカバーできなかった場合には生産活動のみならず営業活動にも支障を来し、当社グループの経営成績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。当該リスクの対応策は、災害の発生や感染症等が流行した場合、災害時においては、災害地以外の他工場での生産体制の構築、営業活動の地域ごとの分散活動等、感染症等の流行においては、在宅勤務や時差通勤等により、人流の抑制による感染リスクの低減等により当該リスクを回避いたします。
(1)経営成績等の概要
①経営成績の状況
当連結会計年度における我が国の経済は、一昨年度からの米中貿易摩擦の深刻化や昨年度の消費税増税等の影響による景気の後退感に加え、当年度は通期にわたり世界的な新型コロナウイルスの感染拡大に伴う経済活動、消費活動の減退により極めて厳しい状況が続きました。
当社グループの主要顧客である外食・中食産業におきましても、新型コロナの影響により、飲食店等における営業自粛や営業時間の短縮、外出自粛や消費マインドの減退、インバウンドの蒸発などにより、飲食・宿泊市場では売り上げが大きく減少し、また閉店が拡大しました。一方、スーパーマーケットやテイクアウト、デリバリー等では売り上げが増加するなど業種・業態により影響はまちまちですが、全体的には大変厳しい環境が続いております。
このような状況の中、当連結会計年度の売上高は、454億10百万円(前年同期比15.2%減)、営業利益は33億88百万円(同29.6%減)、経常利益は37億10百万円(同28.6%減)、親会社株主に帰属する当期純利益につきましては25億4百万円(同30.3%減)となりました。
セグメントの経営成績は次のとおりであります。
業務用厨房部門「業務用厨房機器製造販売業」
主たる事業の業務用厨房部門では、新型コロナウイルスの感染拡大の影響により外食、ホテル・旅館等において年度を通して厳しい状況が続きました。それに対し、当社グループの多岐にわたる販売先業種・業態の中でも、新型コロナの影響を受けにくい福祉施設や病院、給食、学校などのいわゆる集団給食や、業況好調な食品スーパー等への営業を推進しました。
また、新型コロナウイルスへの対策として、自動手指洗浄消毒器などの衛生関連機器や、テイクアウト、デリバリー対応機器等の提案販売、Webによる調理セミナーの実施など、お客様の安心安全と顧客満足度の向上に注力いたしました。
一方経費の面では、営業部門はリモートの活用による旅費交通費の削減、配送費用の削減、調理講習会をWebセミナーで実施すること等による販促費の削減を行いました。また製造部門では就業時間内の生産に努め残業を抑制しました。
以上の結果、売上高は426億円(前年同期比16.0%減)、営業利益は34億1百万円(同34.7%減)となりました。
ベーカリー部門「ベーカリー機器製造販売業」
ベーカリー部門では、引き続き国内製パンメーカーへの拡販とともに、売上拡大に向けて異業種の各種食品メーカーの新規開拓に取り組みました。その結果、売上高は23億7百万円(前年同期比0.6%減)、営業利益は利益管理の強化等により3億16百万円(同956.0%増)となりました。
ビル賃貸部門「ビル賃貸業」
5物件を有する土地と資金の有効活用を目的としたビル賃貸部門の業績は、新型コロナウイルス感染拡大の影響から一部賃料の一定期間の減額等を行ったため、売上高は5億41百万円(前年同期比8.6%減)、営業利益は3億64百万円(同10.4%減)となりました。
②財政状態の状況
当連結会計年度の財政状態は、総資産で前連結会計年度末に比べ6億72百万円減少の552億95百万円となりました。
資産の部は、受取手形及び売掛金の減少等により前連結会計年度末に比べ6億72百万円減少しました。
負債の部は、支払手形及び買掛金並びに未払法人税等の減少に加え、短期借入金の返済を行ったこと等により前連結会計年度末に比べ27億16百万円減少の162億24百万円となりました。
純資産の部は、親会社株主に帰属する当期純利益の計上等に伴い利益剰余金が増加したこと等により前連結会計年度末に比べ20億43百万円増加の390億70百万円となりました。
③キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ4億87百万円減少の226億18百万円(前年同期比2.1%減)となりました。なお、当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況と主な要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果、得られた資金は15億31百万円(前年同期比69.3%減)となりました。
主な要因は、税金等調整前当期純利益37億5百万円が計上さたこと等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果、使用した資金は11億17百万円(前年同期比31.3%減)となりました。
主な要因は、有形固定資産の取得による支出で11億48百万円を使用したこと等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果、使用した資金は9億1百万円(前年同期比58.4%増)となりました。
短期借入金の返済4億円および配当金の支払い5億1百万円によるものであります。
④生産、受注及び販売の実績
当社グループの事業は、「業務用厨房機器の製造、仕入および販売」、「ベーカリー機器の製造、仕入および販売」および「ビルの賃貸」を主たる業務としております。
当連結会計年度の「生産、受注及び販売」の実績をセグメントごとに示すと、以下のとおりであり、「業務用厨房機器製造販売業(熱機器、作業機器規格、作業機器オーダー、部品他、冷機器および調理サービス機器)」並びに「ベーカリー機器製造販売業(ベーカリー機器およびベーカリー関連機器)」については品目別の実績を提示しております。
なお、ビル賃貸業については、「生産実績、製商品仕入実績および受注実績」の該当事項はありません。
a.品目別生産実績
|
区分 |
当連結会計年度 (自 2020年3月1日 至 2021年2月28日) |
前年同期比(%) |
|
熱機器(千円) |
11,590,979 |
79.3 |
|
作業機器規格(千円) |
2,352,024 |
78.0 |
|
作業機器オーダー(千円) |
3,325,475 |
82.9 |
|
ベーカリー機器(千円) |
1,422,704 |
101.8 |
|
合計(千円) |
18,691,183 |
81.1 |
(注) 金額は販売価格により記載しており、消費税等は含まれておりません。
b.品目別製品仕入実績
|
区分 |
当連結会計年度 (自 2020年3月1日 至 2021年2月28日) |
前年同期比(%) |
|
熱機器(千円) |
42,961 |
76.0 |
|
作業機器規格(千円) |
197,392 |
85.1 |
|
ベーカリー機器(千円) |
751,266 |
122.5 |
|
合計(千円) |
991,620 |
110.0 |
(注) 金額は販売価格により記載しており、消費税等は含まれておりません。
c.品目別商品仕入実績
|
区分 |
当連結会計年度 (自 2020年3月1日 至 2021年2月28日) |
前年同期比(%) |
|
冷機器(千円) |
7,649,012 |
84.9 |
|
調理サービス機器(千円) |
13,926,057 |
93.4 |
|
ベーカリー関連機器(千円) |
96,225 |
34.2 |
|
合計(千円) |
21,671,294 |
89.6 |
(注) 金額は販売価格により記載しており、消費税等は含まれておりません。
d.品目別受注実績
|
区分 |
当連結会計年度 (自 2020年3月1日 至 2021年2月28日) |
|||
|
受注高(千円) |
前年同期比 (%) |
受注残高 (千円) |
前年同期比(%) |
|
|
作業機器オーダー(注)1 |
3,250,375 |
80.2 |
151,699 |
66.9 |
|
ベーカリー機器 |
1,161,486 |
85.3 |
560,969 |
68.2 |
|
合計 |
4,411,861 |
81.5 |
712,669 |
67.9 |
(注)1.業務用厨房機器製造販売業受注の作業機器オーダーであり、規格品および部品他については見込生産を行っているため、該当事項はありません。
2.金額は販売価格により記載しており、消費税等は含まれておりません。
e.品目別販売実績
|
区分 |
当連結会計年度 (自 2020年3月1日 至 2021年2月28日) |
前年同期比(%) |
|
当社製品 |
|
|
|
熱機器(千円) |
10,986,932 |
73.1 |
|
作業機器規格(千円) |
2,459,428 |
76.5 |
|
作業機器オーダー(千円) |
3,350,739 |
82.9 |
|
部品他(千円) |
4,225,410 |
94.2 |
|
ベーカリー機器(千円) |
2,172,518 |
108.4 |
|
小計(千円) |
23,195,030 |
80.6 |
|
他社仕入商品 |
|
|
|
冷機器(千円) |
7,665,477 |
85.1 |
|
調理サービス機器(千円) |
13,912,108 |
93.2 |
|
ベーカリー関連機器(千円) |
96,225 |
34.2 |
|
小計(千円) |
21,673,810 |
89.5 |
|
製商品計(千円) |
44,868,841 |
84.7 |
|
ビル賃貸業計(千円) |
541,801 |
91.4 |
|
合計(千円) |
45,410,642 |
84.8 |
(注)1.上記金額には、消費税等は含まれておりません。
2.主要顧客(総販売実績に対する割合が10%以上)に該当するものはありません。
3.「ベーカリー機器」には、アフターメンテナンスサービス分を含んでおります。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①重要な会計方針および見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に当たり、必要とされる見積りにつきましては、合理的な基準に基づき実施しております。
なお、詳細につきましては、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載のとおりであります。
②経営成績の分析
a.売上高
売上高は、前連結会計年度より81億70百万円減少し、454億10百万円(前年同期比15.2%減)で新型コロナウイルス感染症の影響等で、大幅に減収となりました。
業務用厨房機器製造販売業においては、外食産業・スーパーマーケット・コンビニエンスストア・病院・福祉施設および一般飲食店等の幅広い業種業態のお客様に対し、業界トップクラスの3,500種類を誇る豊富な自社オリジナル製品をベースとして、人手不足対応や作業環境改善などお客様の問題解決やご要望に沿ったソリューション営業を推進いたしました。しかしながら、新型コロナウイルス感染症の影響で、事業活動が制限され、思うような営業活動ができず、また、政府等の方針により主要な取引先である外食産業、ホテル・旅館、一般飲食店等で、営業自粛や営業時間の短縮、外出自粛などにより、飲食・宿泊市場では売上が大きく減少し、閉店が拡大したこと等の影響で売上高は大きく減少いたしました。加えて、海外からの旅行者によるインバウンド効果で、前連結会計年度は飲食業界が潤いましたが、一転してコロナ過となった影響等で経営環境が厳しい状況となり、当該業界で厨房機器の買い控えや近年にない多発な倒産等が発生しました。これらの影響により、売上高は前連結会計年度に比べ81億1百万円減少の426億円(同16.0%減)となりました。
ベーカリー機器製造販売業においては、新型コロナウイルス感染拡大の影響から、東南アジア地域を中心とした海外製パンメーカー等への事業活動は厳しい状況が続きましたが、引き続き国内製パンメーカーに対する拡販とともに、異業種の各種食品メーカーの新規開拓に取り組んだ結果、売上高は前連結会計年度に比べ18百万円(セグメント間の内部売上高を除く)減少の22億68百万円(同0.8%減)となりました。
ビル賃貸業においては、新型コロナウイルス感染拡大の影響から一部賃料の一定期間の減額等を行ったため、売上高は前連結会計年度に比べ50百万円減少の5億41百万円(前年同期比8.6%減)となりました。
b.売上原価、売上総利益、販売費及び一般管理費並びに営業利益
売上原価は、前連結会計年度より58億63百万円減少し、321億11百万円(同15.4%減)となりました。これは新型コロナウイルス感染拡大の影響で、売上高が大きく減少したことによるものであります。
売上総利益は、、新型コロナウイルス感染拡大の影響で、売上高が大きく減少したこと等に伴い、前連結会計年度に比べ23億6百万円減少の132億98百万円(同14.8%減)となりました。また一方で、売上高売上総利益率は生産性の向上等により29.3%となり、前連結会計年度より0.2ポイント改善いたしました。
販売費及び一般管理費は、前連結会計年度より8億82百万円減少し、99億10百万円(同8.2%減)となりました。主な減少要因は、新型コロナウイルス感染拡大の影響で売上高が減少したことに伴い運送費用等が減少したこと、および現状の経営環境を鑑み、各種の販管費を抑制したこと等によるものであります。
この結果、営業利益は前連結会計年度より14億24百万円減少し、33億88百万円(同29.6%減)となりました。
c.営業外損益および経常利益
営業外損益は、前連結会計年度の3億84百万円の利益(純額)から、3億22百万円の利益(純額)となりました。新型コロナウイルス感染拡大の影響で売上高が減少したことに伴い、生産高が減少し、それにより原材料の端材等の発生が減少したことで、作業くず売却収入が減少したこと等によります。
この結果、経常利益は、前連結会計年度に対し、28.6%減少の37億10百万円となりました。
d.特別損益
特別損益は、前連結会計年度の1億3百万円の利益(純額)から、5百万円の損失(純額)となりました。主な減少要因は、保有株式の減損処理による投資有価証券評価損の計上20百万円等によるものであります。
e.法人税等(法人税等調整額を含む。)
法人税等は、前連結会計年度の17億8百万円から、当連結会計年度は12億1百万円となりました。これは、新型コロナウイルス感染拡大の影響で税金等調整前当期純利益が37億5百万円(同30.1%減)となり、課税所得が大きく減少したためであります。
f.親会社株主に帰属する当期純利益
以上の結果、新型コロナウイルス感染拡大の影響で、親会社株主に帰属する当期純利益は25億4百万円(同30.3%減)となり、1株当たり当期純利益金額は154円78銭(同30.4%減)となりました。
③財政状態の分析
財政状態の状況については、「第2 事業の状況 3.経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の概要 ②財政状態の状況」に記載のとおりであります。
④キャッシュ・フローの状況の分析
キャッシュ・フローの状況については、「第2 事業の状況 3.経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の概要 ③キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
⑤資本の源泉および資金の流動性に係る情報
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、他社からの商品の仕入代金のほか、製造費、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。
当社グループは、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。
短期運転資金および設備投資や長期運転資金の調達については、自己資金を基本としております。
なお、当連結会計年度末におけるリース債務を含む有利子負債の残高は24百万円となっております。
また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は226億18百万円となっております。
⑥経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等については、「第2 事業の状況 1.経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (2)目標とする経営指標」に記載のとおり重視する指標はEPS(1株当たり当期純利益)としております。2021年度の業績目標は連結売上高500億円、営業利益38億7百万円、経常利益41億円、親会社株主に帰属する当期純利益27億90百万円を予定しており、EPSにつきましては、172円40銭を想定しております。なお、当連結会計年度につきましては、新型コロナウイルス感染拡大の影響で合理的な業績予想が困難なことから業績目標設定ができませんでしたが、業績結果は、連結売上高454億10百万円、営業利益33億88百万円、経常利益37億10百万円、親会社株主に帰属する当期純利益25億4百万円で、EPSにつきましては、154円78銭となりました。
該当事項はありません。
当社グループは多様化するニーズに応えかつオリジナリティのある高付加価値製品を合理的な価格で提供することを基本方針としております。この目的の達成のために次の項目を主眼において研究開発活動を進めております。
(1)顧客ニーズに合致した製品の開発
(2)省エネ・エコロジー・合理化製品の開発
(3)人手不足対策に対応した自動化・省人化製品の開発
(4)職場環境の衛生改善に対応した製品の開発
(5)IoT化に対応した製品の開発
(6)既存製品の改善において新技術を取り入れた信頼性の高い製品への改良
(7)原価低減のため、海外の協力工場への丹念な技術指導により、高品質低価格製品提供のための基盤を構築
このような方針のもと、当連結会計年度の業務用厨房機器製造販売業においては、昨今のコロナウイルスの世界的流行による国内外を問わず深刻な状況の中、感染拡大防止の為の外出自粛や営業時間短縮要請で、主要なお客様である外食産業の業績低迷、またインバウンド蒸発によるホテル・旅館業界の低迷などがある一方で、人が3食の食事を取ることには変わりがなく、食品特化型スーパー、パン業界、食品工場などはデリバリーやテイクアウトなどで活況を呈しております。このような社会情勢の大きな変貌を踏まえた製品開発を積極的に進めました。また昨今の人手不足対策に対応するため、自動化・省人化機器の開発、コロナウイルス感染対策に貢献出来る衛生関連機器の開発に努めました。
これら研究開発活動に携わるスタッフは、グループ全員で41名にのぼり、これは総従業員の3.0%に相当しております。
当連結会計年度における各セグメント別の研究の目的、主要な課題、研究成果および研究開発費は業務用厨房機器製造販売業並びにベーカリー機器製造販売業におけるものであり、主な内容は次のとおりであります。
なお、当連結会計年度の研究開発費の総額は
(1)新製品の開発
①電気ピッツァ窯「Carino(カリノ)」(熱機器) 発売日 2020年5月1日
最高設定温度は500度を実現。圧倒的な高温で本格ナポリピッツァが90秒でスピーディに焼成出来ます。炉床は厚さ20㎜の石板を採用し、優れた蓄熱性でピーク時に連続焼成しても温度が下がらないので、高品質なピッツァを安定して提供出来ます。扉には耐熱ガラス窓を設け、遠赤外線ランプが庫内を明るく照らすので、焼成の様子が確認出来るだけでなく薪窯で焼いているような臨場感を演出します。庫内を自動で立ち上げる通電予約機能やアイドルタイムの消費電力を抑えるエコモードを搭載し、機器本体の表面温度を抑えた低輻射仕様とコンパクト設計で、オープンキッチンにも映えるデザイン性も加味した製品であります。
②自動手指洗浄消毒器(作業機器) 発売日 2020年8月1日
水栓、石けん液・消毒液のディスペンサーを一体化しました。省スペースで効率良い手洗いが可能です。大型シンクの採用で肘までしっかり洗えます。自動水栓及び石けん液と消毒液のディスペンサーは、ノータッチ式を採用。手をかざすだけで使用出来るので、衛生的な手洗いが可能です。自動水栓及びディスペンサーは、電池駆動なので給排水接続のみで設置が出来ます。コロナウイルス渦に対応した衛生消毒機器を充実させる製品であります。
③強制排水仕様アンダーカウンター洗浄機(熱機器) 発売日 2020年9月1日
排水ポンプを搭載したことで、本体排水口よりも高い位置への排水が可能となり、また、床置き型グラストラップへの排水なども可能になり、設置場所の選択肢が拡がります。ハイカロリーの貯湯タンク搭載で、必要給湯設備を抑えられます。1/1サイズホテルパンが洗浄可能な器具容器洗浄タイプや除湿装置江お搭載した水道直結タイプなどもラインナップした機種揃えで、当社の主力製品である食器洗浄機シリーズをより充実させる製品であります。
④ガステーブルコンロオザキシリーズ「ニューゴルフ」(熱機器) 発売日 2020年10月1日
業務用厨房機器メーカーとして90年の歴史を誇るオザキ。そのオザキ製品の中でも長年愛され続けてきたガステーブルコンロ「ニューゴルフ」が、マルゼンブランドのオザキシリーズとしてこの度復活となりました。連続スパーク方式による優れた操作性とコンパクトボディに多口コンロを搭載した機能性など、省スペース且つ多品種少量調理に威力を発揮します。
⑤器具洗浄機スモールタイプ(熱機器) 発売日 2020年11月1日
奥行きを700㎜とすることで、1/1サイズホテルパンやとれーなども洗浄が出来ます。すすぎ使用量は、2L/ラックと省エネ設計。手洗いの負担が大きい調理器具の洗浄の手間が省けます。洗浄機シリーズの充実化を図った製品であります。
⑥電気式スチームコンベクションオーブン「スーパースチーム」スタンダードシリーズ(熱機器) 発売日 2020年12月1日
当社のフラッグシップ製品である「スーパースチーム」に、機能を絞り込んだシンプルな操作性が魅力的なスタンダードシリーズ(05M型・05型・06型・10型)を新たにラインアップしました。デラックスシリーズの調理性能及び仕様をそのままに、低価格化を実現。シリーズの充実化を図った製品であります。
(2)既存製品の見直しおよび改良
①NEWパワークックシリーズ(熱機器) 発売日 2020年4月1日
「ガスレンジは炎バランスがよく安定した燃焼の新型強火力バーナーを採用、コンベクションオーブンは①電源・加熱スイッチを分割し安全性が向上した操作パネルに一新、②オーブン庫内の熱風循環を改良向上、自然対流オーブンは熱板の二重化と棚受けの形状変更による調理性能の向上、スープレンジはガス消費量やバーナー配置を見直して沸き上がり時間が短縮」などの改良を行い、より優れた性能向上を図った製品であります。
②低周波電磁フライヤー・電磁オートリフトフライヤー(熱機器) 発売日 2020年4月1日
「機能向上した操作基板への変更、本体下部清掃性向上、折りたたみ式フタの採用」などの改良を行い、より優れた性能向上を図った製品であります。
③スーパージャンボバーナー(熱機器) 発売日 2020年5月1日
「五徳高さ変更、遮熱部及び立ち上げ部の形状変更、リブの追加」などの改良を行い、驚異の強火力と省燃費設計が人気のロングセラー製品をより優れた性能向上を図りました。
④エコタイプ食器洗浄機シャッタータイプ(熱機器) 発売日 2020年9月1日
「すすぎ湯使用量を3L/ラックのエコタイプに変更、すすぎポンプにマグネットポンプを採用してポンプ性能を向上」などの改良を行い、より優れた性能向上を図った製品であります。
⑤エコタイプ食器洗浄機フロントローディングタイプ(熱機器) 発売日 2021年2月15日
「すすぎ湯使用量を2L/ラックのエコタイプに変更、すすぎポンプにマグネットポンプを採用してポンプ性能を向上、本体下部に洗剤タンク収納スペースを確保」などの改良を行い、より優れた性能向上を図った製品であります。