第2 【事業の状況】

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。

(1) 会社の経営の基本方針

 当社グループは、タグラインに「Really! Mad+Pure」を掲げており、常識にとらわれない発想で新たなチャレンジを続けるとともに、2022年5月12日に公表いたしました中期経営計画「avex vision 2027」にて企業理念「エンタテインメントの可能性に挑みつづける。人が持つ無限のクリエイティビティを信じ、多様な才能とともに世界に感動を届ける。そして、豊かな未来を創造する。」を新たに掲げ、その実現を目指してまいります。

(2) 目標とする経営指標

 当社グループは、経営数値目標として、2025年3月期において営業利益60億円・ROE7%、2027年3月期において営業利益150億円・ROE15%を掲げ、その達成に向けて努めてまいります。

(3) 中長期的な会社の経営戦略

 当社グループは、多様な地域・多様な分野で“愛される”IP(知的財産権)の発掘・育成を重点戦略として、音楽、アニメ・映像、デジタル・プラットフォームを中心とした各事業領域での事業強化を図るとともに、事業間シナジーを促進するための全社最適を徹底し、IPの発掘・育成、多くの手段を用いたマネタイズに積極的に取り組むことで、事業拡大と企業価値向上を実現してまいります。

(4) 会社の対処すべき課題

新型コロナウイルス感染症の流行の長期化により、お客様とのリアルな接点は引き続き制限される中、お客様の消費行動におけるデジタルへのシフトはさらに加速し、コンテンツのグローバル化も一層進行いたしました。

当社グループにおきましては、引き続き必要かつ十分な感染拡大防止の対策に努め、企業としての社会的責任を全うするとともに、今後の経済活動の拡大や事業環境の変化を見据え、更なる業績の向上と持続的な企業価値向上のために、以下の7項目を重点課題として取り組んでまいります。

 

①  ヒットコンテンツの創出

当社グループは、コンテンツホルダーとしてヒットコンテンツを創出することが最大の命題であると認識しております。アーティスト・タレント・クリエイター等の発掘・育成・マネジメントの一貫した体制を構築し、ヒット創出に向けた経営資源の集中を図るとともに、グローバルな展開を視野に入れた、連続性のあるヒットコンテンツの創出を実現してまいります。

② 新たな技術を活用したIPの創造

当社グループは、テクノロジーの進化に伴い事業環境の変化が進む中、新たなIPを継続的に創造することを目指しております。「Entertainment×Tech×Global」をキーワードに掲げ、エンタテインメントとテクノロジーによるシナジーを最大化することで、新たな技術を活用したIPの創造への取り組みを推進してまいります。

③ デジタル・ネットワークの構築による収益の最大化

当社グループは、強みとするエンタテインメントにおける360度ビジネスを、よりユーザーフレンドリーに展開することが重要であると認識しております。オンラインライヴ・音楽ストリーミング・映像配信サービス等といったデジタルサービスを通じたお客様への価値提供の機会を拡大するとともに、ファンクラブ、ECサイト、チケット販売ソリューションの更なる充実により、生活環境の変化に適応し、お客様の満足度向上を目指してまいります。

 

 

④ グローバル展開の促進

当社グループは、更なる市場機会の獲得のために、日本のみならず海外においてもビジネスの可能性を追求することが重要であると認識しております。海外の有望な企業との連携により、アーティスト・タレント・クリエイター、音楽・映像コンテンツに加え、ライヴ・イベント等の多様なIPをアジアをはじめ世界中のエンタテインメント市場に積極的に展開するとともに、アメリカに設立した音楽スタジオを拠点に、有望な海外のクリエイター陣がグローバル基準の楽曲制作に取り組むことで、世界的に支持されるIPを創造することを目指してまいります。

⑤ 人材育成の強化

当社グループは、事業環境の変化と業容拡大に対応し更なる成長を実現するために、人材育成の強化が必要であると認識しております。年齢・性別・国籍等に関係なく活力ある人材を積極登用することによる次世代の経営層の育成や、時間や場所にとらわれないテレワークの活用による柔軟な働き方の推進、新たな契約形態や報酬制度の導入等により、従業員一人ひとりが意欲と活力を持って働く企業を目指してまいります。

⑥ 企業風土の醸成

当社グループは、エンタテインメントを通じて世の中に驚きと感動を届けるという創業精神を無限に追求する企業風土の醸成が必要であると考えております。新たに策定した企業理念や、タグライン「Really! Mad+Pure」の下、経営陣と従業員が同じ価値観を共有すべく、社内コミュニケーションを強化するとともに、コンプライアンスポリシーを経営陣、従業員及び契約アーティスト・タレント・クリエイターにとってのすべての行動・判断の基準と捉え事業活動を行うことで、お客様への提供価値の向上に努めてまいります。

⑦ ガバナンス体制の強化

当社グループは、2020年に監査等委員会設置会社に移行しております。これにより、監督機能と業務執行を分離することで、的確な経営の意思決定、迅速かつ適正な業務執行及び充分なモニタリングが機能する経営体制を構築し、あわせて企業倫理の維持・向上を図っていくことをコーポレート・ガバナンスの基本的な考え方としております。今後も当社グループを取り巻く環境の変化に応じながら業績の向上に努めるとともに、コーポレート・ガバナンスの更なる強化を図ってまいります。

 

 

2 【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。
  なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。

①  新型コロナウイルス感染症の感染拡大の影響について

当社グループは、新型コロナウイルス感染症の感染拡大の動向を注視し、エンタテインメントを提供する機会及び需要の増減を把握しつつ、アーティスト・タレント・クリエイター及びお客様に対する必要かつ十分な感染拡大防止の対策を行い事業活動を展開する一方で、政府や各自治体からの要請等に対しては、引き続き積極的な措置を講じ、企業としての社会的責任を全うしてまいります。また、従業員の感染リスク、クラスター発生のリスクを低減するため、社内執務エリアにおける各種感染防止対応策を実施し、テレワークを活用する等の取り組みを行っております。

しかしながら、新型コロナウイルス感染症の収束は依然として不透明であり、政府や各自治体からの要請が長期に亘る場合には、当社グループの事業活動、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

②  災害の発生について

当社グループは、アーティスト・タレント・クリエイター及び従業員がエンタテインメントを提供するために全国各地で活動しております。そのため、地震、津波、台風、洪水等の自然災害及び新型コロナウイルスなどの伝染病等が感染拡大しますと、大型ライヴ・イベント及びコンテンツ制作活動等の休止により、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

③  主要作品及びアーティスト・タレントの動向について

当社グループは、コンテンツホルダーとして自社が保有する権利や、アーティストや他社取引先との協業により得られる権利を様々な事業へ活用しております。そのため、ヒットアーティストやヒットコンテンツの有無、主要アーティスト・タレントの人気、新人アーティスト・タレントの成長が、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

④  海外市場への事業展開について

当社グループの海外事業は、今後大きく市場の成長が期待されているアジアをはじめ世界中に展開しております。そのため諸外国において、政治的・経済的要因、法律・規則要因、不利な租税要因及びテロ・戦争等による社会的混乱等、予期し得ない事由が発生した場合には、当社グループの海外展開及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

⑤  技術革新への対応について

当社グループは、テクノロジーを活かした新たなビジネスの可能性を追求しておりますが、その遂行過程において、技術革新や競合の出現等による事業環境の急激な変化や、事後的に顕在化する予測困難な問題等によりリスクが発生する可能性は否定できず、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

⑥  減損損失について

当社グループが保有している資産の時価が著しく下落した場合や事業の収益性が悪化した場合には、減損会計の適用により固定資産について減損損失が発生し、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

⑦  特定経営者への依存について

 当社創業メンバーであり代表取締役会長である松浦勝人は、当社の大株主であるとともに、当社グループの経営戦略の立案・決定や、重要な取引先及び所属アーティストとの契約等において重要な役割を果たしております。何らかの理由で同氏が当社グループから離脱した場合、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 経営成績等の状況の概要

当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の流行が長期化しており、断続的に発出される緊急事態宣言やまん延防止等重点措置に伴う行動制限等による影響は、各種制限の解除により一時期持ち直しの動きが見られたものの、その先行きは依然として不透明な状況が続いております。
 当社グループが属するエンタテインメント業界の環境としましては、音楽ビデオを含む音楽ソフトの生産金額が前年同期比0.4%減の1,936億38百万円(2021年1月~12月。一般社団法人日本レコード協会調べ)、有料音楽配信売上金額が前年同期比14.4%増の895億38百万円(2021年1月~12月。一般社団法人日本レコード協会調べ)となりました。映像関連市場につきましては、映像ソフトの売上金額が前年同期比0.2%減の1,369億26百万円(2021年1月~12月。一般社団法人日本映像ソフト協会調べ)となったものの、映像配信市場規模は前年同期比14.0%増の4,230億円(2021年1月~12月。一般財団法人デジタルコンテンツ協会調べ)となり、今後も拡大する事が予想されます。また、ライヴ市場につきましては、総公演数が前年同期比148.0%増の26,383公演となり、総売上高は前年同期比96.3%増の1,530億81百万円(2021年1月~12月。一般社団法人コンサートプロモーターズ協会調べ)となりました。

このような事業環境の下、当社グループでは中長期的な成長を実現するため、「ライヴ市場の回復に依存しない収益構造の確立」と「グローバル市場・新たなテクノロジー市場への着手」の2つをミッションとして取り組んでまいりました。収益構造の確立においては、若年層に支持される新たなアーティスト・タレント・クリエイターとの契約やコンテンツ制作を推進するとともに、国内外の有力なパートナー企業との連携により、ライヴの有料配信サービスの開始や、音楽ストリーミングにおける販路拡大を推進いたしました。また、グローバル市場や新たなテクノロジー市場においては、グローバル市場をターゲットとした新たなアーティストの開発、当社コンテンツやアーティスト公式グッズの全世界流通の開始、メタバースと呼ばれる仮想空間におけるNFTコンテンツの販売開始など、未来のエンタテインメントの可能性に対する取り組みを推進いたしました。
 さらに、当社は2022年3月に本社を移転し、都内最大級のワンフロアの執務スペース(約750席)に様々なグループ各社や部署を集約し、社員同士のチームワークと多くのコミュニケーションの創出に取り組むとともに、新たに約400拠点のシェアオフィスを活用し、より自由で柔軟に働くスタイルを選択できるハイブリッド型の働き方を推進いたしました。
 これらの取り組みのほか、ライヴ・イベントにおける制限緩和措置が進んだことにより、ライヴ・イベントの公演数増加による収益改善及び音楽パッケージの販売も好調に推移し、前連結会計年度を上回る販売実績となりました。

以上の結果、売上高は984億37百万円(前年度比20.7%増)、営業利益は25億82百万円(前年度は営業損失62億78百万円)、親会社株主に帰属する当期純利益は9億19百万円(前年度比92.8%減)となりました。

なお、「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日。以下「収益認識会計基準」という。)等を当連結会計年度の期首から適用しております。詳細については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (会計方針の変更)及び(セグメント情報等)」をご参照ください。

 

セグメントの経営成績は、以下のとおりであります。

 

①  音楽事業

(単位:百万円)

 

2021年3月

2022年3月

増減

売上高

50,349

67,600

17,250

売上原価

35,293

43,981

8,687

売上総利益

15,055

23,618

8,562

売上総利益率

29.9%

34.9%

5.0%

販売費及び一般管理費

17,828

19,078

1,250

営業利益又は営業損失(△)

△2,772

4,540

7,312

営業利益率

6.7%

外部顧客に対する売上高

42,818

54,737

11,918

 

 

ライヴ公演数の増加及び音楽パッケージ作品の販売数増加等により、売上高は676億円(前年度比34.3%増)、営業利益は45億40百万円(前年度は営業損失27億72百万円)となりました。

 

②  アニメ・映像事業

(単位:百万円)

 

2021年3月

2022年3月

増減

売上高

12,095

10,390

△1,704

売上原価

8,910

6,424

△2,486

売上総利益

3,185

3,966

781

売上総利益率

26.3%

38.2%

11.9%

販売費及び一般管理費

3,404

2,707

△697

営業利益又は営業損失(△)

△219

1,259

1,478

営業利益率

12.1%

外部顧客に対する売上高

7,792

9,423

1,630

 

 

映画作品等のノンパッケージの利益率向上等により、売上高は103億90百万円(前年度比14.1%減)、営業利益は12億59百万円(前年度は営業損失2億19百万円)となりました。

 

 

③  デジタル・プラットフォーム事業

(単位:百万円)

 

2021年3月

2022年3月

増減

売上高

26,108

27,516

1,407

売上原価

19,777

21,729

1,951

売上総利益

6,330

5,787

△543

売上総利益率

24.2%

21.0%

△3.2%

販売費及び一般管理費

7,229

6,362

△866

営業損失(△)

△898

△575

323

営業利益率

外部顧客に対する売上高

25,935

26,690

754

 

 

Eコマースの売上増加等により、売上高は275億16百万円(前年度比5.4%増)、営業損失は5億75百万円(前年度は営業損失8億98百万円)となりました。

 

④  海外事業

(単位:百万円)

 

2021年3月

2022年3月

増減

売上高

2,239

3,029

790

売上原価

1,449

1,960

511

売上総利益

790

1,069

278

売上総利益率

35.3%

35.3%

△0.0%

販売費及び一般管理費

1,448

1,471

23

営業損失(△)

△657

△402

254

営業利益率

外部顧客に対する売上高

2,190

2,976

786

 

 

売上高は30億29百万円(前年度比35.3%増)、営業損失は4億2百万円(前年度は営業損失6億57百万円)となりました。

 

⑤  テクノロジー事業

(単位:百万円)

 

2021年3月

2022年3月

増減

売上高

1,879

2,914

1,034

売上原価

1,270

2,297

1,027

売上総利益

609

617

7

売上総利益率

32.4%

21.2%

△11.2%

販売費及び一般管理費

2,234

2,314

80

営業損失(△)

△1,624

△1,697

△72

営業利益率

外部顧客に対する売上高

1,877

2,904

1,027

 

 

売上高は29億14百万円(前年度比55.1%増)、営業損失は16億97百万円(前年度は営業損失16億24百万円)となりました。

 

 

⑥  その他

(単位:百万円)

 

2021年3月

2022年3月

増減

売上高

2,242

3,062

819

売上原価

1,100

2,363

1,262

売上総利益

1,141

699

△442

売上総利益率

50.9%

22.8%

△28.1%

販売費及び一般管理費

1,285

1,246

△39

営業損失(△)

△144

△547

△402

営業利益率

外部顧客に対する売上高

912

1,704

792

 

 

売上高は30億62百万円(前年度比36.5%増)、営業損失は5億47百万円(前年度は営業損失1億44百万円)となりました。

 

(2) 生産、受注及び販売の状況

① 生産実績

当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、以下のとおりであります。

セグメントの名称

金額(百万円)

前期比(%)

音楽事業

21,797

+7.8

アニメ・映像事業

3,532

+21.8

海外事業

10

+73.0

合計

25,340

+9.5

 

(注) 1 金額は、販売価格によっております。

2 セグメント間取引については、相殺消去しております。

 

② 受注実績

該当事項はありません。

 

③ 販売実績

当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、以下のとおりであります。

セグメントの名称

金額(百万円)

前期比(%)

音楽事業

54,737

+27.8

アニメ・映像事業

9,423

+20.9

デジタル・プラットフォーム事業

26,690

+2.9

海外事業

2,976

+35.9

テクノロジー事業

2,904

+54.7

その他

1,704

+86.8

合計

98,437

+20.7

 

(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。

2 主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合は、以下のとおりであります。

相手先

前連結会計年度

当連結会計年度

金額(百万円)

割合(%)

金額(百万円)

割合(%)

㈱NTTドコモ

12,043

14.8

11,527

11.7

 

 

 

(3) 経営成績の分析

①  売上高

売上高は、前連結会計年度に対して169億10百万円増加し、984億37百万円(前年度比20.7%増)となりました。これは主に、ライヴ公演数の増加及び音楽パッケージ作品の販売数増加等によるものであります。

②  売上原価、販売費及び一般管理費及び営業利益

売上原価は、前連結会計年度に対して73億1百万円増加し、632億9百万円となりました。また、販売費及び一般管理費は、前連結会計年度に対して7億48百万円増加し、326億45百万円となりました。
 この結果、営業利益は25億82百万円(前連結会計年度は営業損失62億78百万円)となりました。

③  営業外損益及び経常利益

営業外収益は、前連結会計年度に対して1億93百万円減少し、1億36百万円となりました。また、営業外費用は前連結会計年度に対して2億22百万円減少し、3億68百万円となりました。
 この結果、経常利益は23億51百万円(前連結会計年度は経常損失65億38百万円)となりました。

④  特別損益及び税金等調整前当期純利益

特別利益は、前連結会計年度に対して312億90百万円減少し、3億26百万円となりました。これは主に、前連結会計年度において固定資産売却益及び投資有価証券売却益等を計上したことによるものであります。また、特別損失は前連結会計年度に対して51億16百万円減少し、4億46百万円となりました。これは主に、前連結会計年度において固定資産の減損損失及び希望退職制度実施に伴う割増退職金並びに災害による損失等を計上したことによるものであります。
  この結果、税金等調整前当期純利益は、前連結会計年度に対して172億84百万円減少し、22億31百万円となりました。

⑤  法人税等(法人税等調整額を含む)、非支配株主に帰属する当期純利益及び親会社株主に帰属する当期純利益

法人税等は、前連結会計年度に対して52億4百万円減少し、11億48百万円となりました。また、非支配株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度に対して1億68百万円減少し、1億62百万円となりました。
 この結果、親会社株主に帰属する当期純利益は9億19百万円(前年度比92.8%減)となりました。

 

 

(4) 財政状態の分析

当連結会計年度末における総資産は、前連結会計年度末に比べて73億3百万円減少し、978億1百万円となりました。これは主に、投資有価証券が14億20百万円増加したものの、現金及び預金が79億83百万円及び未収入金が20億43百万円それぞれ減少したことによるものであります。

負債は、前連結会計年度末に比べて96億58百万円減少し、371億6百万円となりました。これは主に、支払手形及び買掛金が10億98百万円増加したものの、未払法人税等が57億75百万円、流動負債の「その他」が24億28百万円及び未払金が22億89百万円それぞれ減少したことによるものであります。

純資産は、前連結会計年度末に比べて23億54百万円増加し、606億94百万円となりました。これは主に、利益剰余金が42億84百万円減少したものの、自己株式が50億65百万円減少(純資産は増加)し、その他有価証券評価差額金が16億29百万円増加したことによるものであります。

 

(5) キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、446億71百万円(前年同期は526億54百万円)となりました。

営業活動によるキャッシュ・フローは、△44億64百万円(前年同期は△64億80百万円)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益22億31百万円、減価償却費21億70百万円及び未収入金の減少19億23百万円により資金が増加したものの、法人税等の支払額64億30百万円及び未払金の減少28億85百万円により資金が減少したことによるものであります。

投資活動によるキャッシュ・フローは、△33億87百万円(前年同期は700億41百万円)となりました。これは主に、無形固定資産の取得による支出22億97百万円により資金が減少したことによるものであります。

財務活動によるキャッシュ・フローは、△3億14百万円(前年同期は△289億28百万円)となりました。これは主に、自己株式の処分による収入52億8百万円により資金が増加したものの、配当金の支払額50億94百万円及び非支配株主への配当金の支払額3億31百万円により資金が減少したことによるものであります。

 

(資本の財源及び資金の流動性についての分析)

当社グループは、運転資金及び投資等の資金需要に対して、自己資金を充当することを基本方針とし、必要に応じて主として金融機関からの借入金によって資金を確保しております。

資金の流動性の確保に関しては、コロナ禍での不測の事態に備え、安定的かつ機動的な資金調達体制を構築するため、複数の取引金融機関との間でコミットメントライン契約を締結しております。また、流動資金の効率的な運用を目的として、国内子会社(一部を除く)に限り、CPS(キャッシュプーリングシステム)による資金貸借を行っており、資金を当社が一元管理しております。

 

(6) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。

連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項  (重要な会計上の見積り)」に記載しております。

 

 

4 【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。

 

5 【研究開発活動】

該当事項はありません。