第2【事業の状況】

1【事業等のリスク】

 当中間連結会計期間において、新たに発生した事業等のリスクはありません。また、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについて重要な変更はありません。

 

2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当中間連結会計期間の末日現在において判断したものであります。

経営成績等の状況

 当中間連結会計期間における我が国経済は、米国、中国の対立やロシアによるウクライナ侵攻の影響等により海外経済の不確実性が高まり、先行きは依然として不透明な状況で推移いたしました。

 このような環境の中、当社グループは、中期スロ-ガンとして「安心をお届けする不二精機グループ」を掲げ、品質管理体制の徹底強化によるグループ一体となった顧客満足の更なる追求を図り、精密金型のコア技術をもとに自動車及び二輪車などの成形事業分野への積極的な展開を行い、顧客への高付加価値製品の提供による安定受注の拡大に努めてまいりました。

 また、「『考動』で価値を創る」をグループ全社員の行動規範とし、「お客様の利益の最大化」を目標に、新たな価値創造、また「5S活動」を基本とする着実な品質改善活動に取り組んでおります。

(1) 財政状態の状況

総資産は、前連結会計年度末に比べ5億65百万円(6.6%)増加し、90億66百万円となりました。

流動資産は、現金及び預金が1億27百万円、受取手形及び売掛金が81百万円、仕掛品が95百万円増加したことなどにより、前連結会計年度末に比べ3億44百万円(8.2%)増加し、45億25百万円となりました。

固定資産は、主に建設仮勘定が1億44百万円、機械装置及び運搬具が76百万円増加したことなどにより、前連結会計年度末に比べ2億20百万円(5.1%)増加し、45億41百万円となりました。

負債は、前連結会計年度末に比べ3億60百万円(6.8%)増加し、56億82百万円となりました。

流動負債は、契約負債が2億58百万円増加した一方、短期借入金が1億6百万円減少したことなどにより、前連結会計年度末に比べ1億22百万円(3.4%)増加し、37億83百万円となりました。

固定負債は、長期借入金が1億72百万円、繰延税金負債が45百万円増加したことなどにより、前連結会計年度末に比べ2億37百万円(14.3%)増加し、18億99百万円となりました。

純資産は、主に為替換算調整勘定が1億82百万円増加したことなどにより、前連結会計年度末に比べ2億5百万円(6.5%)増加し、33億83百万円となりました。なお、自己資本比率は、前連結会計年度末に比べ0.1ポイント減少し、37.3%となりました。

(2) 経営成績の状況

当中間連結会計期間の売上高は、前年同期に比較して、射出成形用精密金型及び成形システム事業の売上高が1億6百万円減少し、一方精密成形品その他事業の売上高が1億円増加したことにより、前年同期比5百万円(0.1%)減少の40億75百万円となりました。

損益につきましては、主に精密成形品その他事業の収益性が向上したことにより、営業利益は、前年同期比48百万円(32.3%)増加の1億98百万円となりました。経常損益では、円安傾向は続いているものの、為替差損が8百万円増加したことなどにより、経常利益は、前年同期比35百万円(28.0%)増加の1億61百万円となりました。特別損益項目、法人税等を加え、親会社株主に帰属する中間純利益は前年同期比10百万円(22.0%)増加の58百万円となりました。

セグメント別の経営成績は、以下のとおりであります。なお、以下の記載はセグメント間の内部売上高又は振替高を含んだ金額によっております。

<射出成形用精密金型及び成形システム事業>

自動車部品用精密金型の売上高が減少したことなどにより、当セグメントの売上高は前年同期比92百万円(6.6%)減少の13億7百万円となりました。コロナ禍後で顧客からの金型の受注環境が厳しさを増す中、原材料価格の上昇などの影響を受け、セグメント利益は前年同期比16百万円(47.9%)減少の18百万円となりました。

なお、個別受注生産である当事業の未検収の受注残高は安定的に推移しております。

<精密成形品その他事業>

主力製品である自動車部品用成形品は、東南アジア市場を中心に中期的な受注をいただいており、当セグメントの売上高は前年同期比1億円(3.7%)増加の28億25百万円となり、セグメント利益は前年同期比71百万円(62.7%)増加の1億86百万円となりました。

 

(3) キャッシュ・フローの状況

当中間連結会計期間末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末と比べ1億27百万円増加し、12億89百万円となりました。

当中間連結会計期間における各キャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果、獲得した資金は4億35百万円(前年同期は5億54百万円の獲得)となりましたが、これは税金等調整前中間純利益1億61百万円に、主として減価償却費の計上3億5百万円及び契約負債の増加2億31百万円等があった一方、売上債権の増加83百万円等があったことによるものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果、使用した資金は3億29百万円(前年同期は1億17百万円の使用)となりましたが、これは主として、有形固定資産の取得による支出3億79百万円等があったことによるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動の結果、使用した資金は34百万円(前年同期は1億67百万円の使用)となりましたが、これは主として、長期借入れによる収入3億97百万円があった一方、長期借入金の返済による支出2億1百万円、短期借入金の純減額1億34百万円、配当金の支払額50百万円があったことによるものであります。

(4) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

当中間連結会計期間において、優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更及び新たに生じた課題はありません。

(5) 研究開発活動

当中間連結会計期間の研究開発費の総額は40百万円であります。なお、研究開発活動の状況に重要な変更はありません。

(6) 主要な設備

前連結会計年度末において計画中であった主要な設備の新設について、当中間連結会計期間に重要な変更はありません。

3【経営上の重要な契約等】

 当中間連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。