(1)経営成績に関する分析
当事業年度におけるわが国経済は、政府による積極的な経済政策や金融政策を背景に企業収益の改善や設備投資・雇用環境の持ち直しが見られるなど、緩やかな回復基調となっておりましたが、新興国を中心に世界経済先行きへの不安がくすぶる中、欧州の景気回復の遅れや、景気のけん引役となっている米国経済の減速を背景に急激な株安や円高となり、先行き不透明な状況で推移いたしました。
ゴルフ業界におきましては、一昨年4月の消費税増税を端緒として個人消費が低迷し買い控えが続いており、新製品を中心としたゴルフクラブ等の販売が低調に推移しております。
このことから、各ゴルフクラブメーカーは在庫調整を行いながら確実に販売できる数量のみ生産するという販売戦略に転換しており、景気回復の遅れがみられ、業界を取り巻く環境は引き続き厳しい状況にあります。
このような中当社は、ゴルフシャフト等製造販売事業の受注量の拡大に傾注してまいりましたが、当社の主力商品でもある自社ブランドシャフト(Tour AD)の2016モデルの初期ロットの受注が例年に比べて大きく想定を下回り、売上高及び営業利益が減収減益となりました。
また、自転車フレーム等製造販売については、将来的にも大幅な収益向上は困難であると判断し平成28年2月29日をもって休止することとなりました。
以上の結果、当事業年度の業績は、売上高2,770,981千円(前期比31.1%減)、営業利益は62,146千円(前期比93.4%減)、経常利益は47,683千円(前期比95.4%減)、当期純利益は16,131千円(前期比97.6%減)となりました。
主要セグメントについては下記のとおりであります。
当社は、スポーツ用品関係の専門メーカーとして、ゴルフシャフト等の製造販売を柱とし、ゴルフクラブ組立加工事業及び自転車フレーム等製造販売を行っております。従って、経営の多角化を示すような事業の種類がないため、記載しておりません。
(2)キャッシュ・フロー
当事業年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、営業活動キャッシュ・フローが113,421千円の純支出、投資活動キャッシュ・フローが5,646千円の純収入、財務活動キャッシュ・フローが214,472千円の純支出となった結果、前事業年度末に比べ341,785千円減少し、2,958,515千円となりました。
各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果使用された資金は、113,421千円(前年同期は814,200千円の獲得)となりました。これは主に、売上債権が464,618千円の回収となり、たな卸資産が134,750千円増加し、法人税等の支払額が449,655千円となったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果獲得された資金は5,646千円(前年同期は201,395千円の使用)となりました。これは主に、有形固定資産及び無形固定資産の取得により60,229千円の支出となったものの、保険積立金の解約による収入が92,572千円あったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用された資金は214,472千円(前年同期は773,605千円の使用)となりました。これは主に、長期借入金66,836千円を返済し、配当金の支払128,536千円の支出によるものであります。
(1)生産実績
当社は、スポーツ用品関連事業のみ単一セグメントであり、当事業年度の生産実績は、次のとおりであります。
当事業年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
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セグメントの名称 |
当事業年度 (自 平成27年3月1日 至 平成28年2月29日) |
前年同期比(%) |
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スポーツ用品関連事業(千円) |
1,632,676 |
81.2 |
|
合計(千円) |
1,632,676 |
81.2 |
(注)1.金額は製造原価及び仕入れ商品も含んでおります。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)受注状況
当社は、スポーツ用品関連事業のみ単一セグメントであり、当事業年度の受注状況は、次のとおりであります。
当事業年度における受注状況をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
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セグメントの名称 |
当事業年度 (自 平成27年3月1日 至 平成28年2月29日) |
|||
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受注高(千円) |
前年同期比(%) |
受注残高(千円) |
前年同期比(%) |
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スポーツ用品関連事業 |
2,754,612 |
69.4 |
172,044 |
91.3 |
|
合計 |
2,754,612 |
69.4 |
172,044 |
91.3 |
(注)1.金額は販売価格によっております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(3)販売実績
当社は、スポーツ用品関連事業のみ単一セグメントであり、当事業年度の販売実績は、次のとおりであります。
当事業年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
当事業年度 (自 平成27年3月1日 至 平成28年2月29日) |
前年同期比(%) |
|
スポーツ用品関連事業(千円) |
2,770,981 |
68.9 |
|
合計(千円) |
2,770,981 |
68.9 |
(注)1.本表の金額には、消費税等は含まれておりません。
2. なお、当事業年度の販売実績を部門別に示すと、次のとおりであります。
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部門の名称 |
当事業年度 (自 平成27年3月1日 至 平成28年2月2日) |
前年同期比(%) |
|
ゴルフシャフト製造販売(千円) |
2,616,473 |
67.3 |
|
ゴルフクラブ組立加工(千円) |
51,681 |
119.3 |
|
その他(千円) |
102,827 |
108.5 |
|
合計(千円) |
2,770,981 |
68.9 |
3.最近2事業年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
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相手先 |
前事業年度 (自 平成26年3月1日 至 平成27年2月28日) |
当事業年度 (自 平成27年3月1日 至 平成28年2月29日) |
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金額(千円) |
割合(%) |
金額(千円) |
割合(%) |
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ブリヂストンスポーツ株式会社 |
750,909 |
18.6 |
450,823 |
16.3 |
|
アクシネット ジャパン インク |
430,498 |
10.6 |
- |
- |
(注)本表の金額には、消費税等は含まれておりません。
(1) 当社の現状の認識について
当社は、日本市場及び海外市場向け販売拡充のためのブランド製品の販売数量の獲得に努め、販売体制の構築と各メーカーへのコンセプトに合った共同開発による製品提供を図ることを基本的な戦略としております。
具体的には、以下のとおりが当面の課題及び方針であり、また、取り組み状況であります。
(2)当面の対処すべき課題及び方針
ゴルフシャフト製造販売事業においては、日本市場及び海外市場へのゴルフシャフトの販売数量の拡大に努めていきたいと考えております。
(3)具体的な取り組み状況等
次のように取り組んでおります。
ゴルフシャフト製造販売においては、日本国内の男女プロツアーへのサポート及びフォローアップをしており、また、ゴルフクラブメーカーに対してカスタム採用の有効性への理解を更に深めて頂くよう努めております。また、米国市場においても、プロツアーへのサポート及びフォローアップをし、ゴルフクラブメーカーへのシェア拡大に努めております。
当社の経営成績及び財政状態等に関する事項のうち、投資家の判断に重要な影響を及ぼす可能性がある事項には、主として以下のようなものがあります。
なお、当社の事業等においてこれら以外にも様々なリスクを伴っており、ここに記載されたものがリスクの全てではありません。また文中において将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。
①当社製品の主要素材であります炭素繊維は、飛行機用途の増産が開始されたため、先行き品薄感が強く、将来、原材料価格の上昇や供給の不安が発生し、当社の経営成績や販売政策に影響を及ぼす可能性があります。
②米国市場向けの生産先は中国にあり、中国元の大幅な切上げや労務費の大幅な上昇が実施された場合、当社の経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
また、新規委託先の生産立上げを急いでおりますが、もし立上げが遅れる場合、当社の経営成績に影響を受ける可能性があります。
③当社は、日本及び米国のゴルフメーカーを主要な販売先としておりますが、特定販売先に対する販売依存度(総販売実績に占める当該販売先への販売実績の割合)は高い割合となっております。
これらの販売先とは、当社のゴルフシャフトを採用したゴルフクラブの過去の販売状況、当社の開発力等をもとに、今後も安定した取引関係を維持していく方針でありますが、販売先の販売戦略・販売動向、競合するゴルフシャフトメーカーの製品の採用状況により、当社の経営成績に重要な影響を受ける可能性があります。
④ゴルフ市場動向の中で、ゴルフクラブメーカー間の競合は激しい状況となっているものと思われます。こうした中でゴルフクラブメーカーは採用するゴルフクラブの価格帯によってゴルフシャフトメーカーの棲み分けが生じておりますが、この様な棲み分けは固定的なものでなく、ゴルフシャフトメーカー間でも競合が生じております。また、米国においては、日本と同様にゴルフクラブメーカー間の競合は激しいものとなっております。
ゴルフクラブ市場においては、ゴルフクラブメーカー間、ゴルフシャフトメーカー間の競合が生じており、当社の主要販売先であるゴルフクラブメーカー各社が市場ニーズに適切に対応できなかった場合などにおいては、当社の経営成績に影響を受ける可能性があります。
⑤当社は、販売先等に対する与信限度管理において信用リスクに応じて信用限度額を設け売掛金の債権を管理
しておりますが、万一販売先等の破綻等があれば売掛金の回収が不能となり、経営成績に影響を及ぼす可能
性があります。
⑥為替リスクを有しており、外国為替相場の変動は当社の経営成績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
当社の報告通貨は日本円ですが、当事業の事業活動に伴う受払いは日本円以外の通貨により行われるため、日本円に対するその他の通貨の価値の上昇あるいは下落は、取引に伴う多額の利益又は損失をもたらす可能性があります。
なお、上記以外の一般的な事業リスクとして、景気変動、異常気象、自然災害、事故、法的規制および訴訟
等のさまざまな要因が考えられます。
当社は次のとおり経営上重要な契約を締結しております。
(1)販売の契約
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契約先 |
契約年月日 |
提携内容 |
備考 |
契約期間 |
|
ブリヂストンスポーツ株式会社 |
平成11年 9月1日 |
ゴルフシャフト販売及びゴルフクラブ組立加工に関する事項 |
取引基本契約 |
1年間(自動更新) |
(注)契約会社は当社であります。
(2)仕入の契約
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契約先 |
契約年月日 |
提携内容 |
備考 |
契約期間 |
|
東レインターナショナル株式会社 |
平成11年 2月1日 |
シャフト用炭素繊維 |
売買契約書 |
1年(自動更新) |
(注)契約会社は当社であります。
当社の研究開発活動は、様々な特徴をもったゴルフクラブヘッドへ対応するためのゴルフシャフトの製品開発及び研究、OEM先及び一般向けユーザーに合ったシャフト開発を主要課題としております。また、新規プロジェクトとして自転車フレーム等に関する開始をしております。
当事業年度においては、主に新規製品及び低コストゴルフシャフト等の材料仕様及び積層構成などの見直しを行い、また、OEM先及び一般ユーザーが満足するゴルフシャフトの開発に取組んでおり今もなお継続中であります。
研究開発体制も、前事業年度と同様の体制で行っております。
なお、これに伴う研究開発費は、ゴルフシャフト製造販売事業及び自転車フレーム等製造販売事業に係る研究開発費の総額は6,756千円を計上しております。
(1)重要な会計方針及び見積り
当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この財務諸表の作成に当たりましては、過去の実績やその時点の状況に応じた合理的と考えられる情報に基づき、見積り及び判断を行っております。実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
(2)当事業年度の財政状態の分析
資産・負債・純資産の状況
当事業年度末の総資産は、前事業年度末に比べ616,022千円減少し、4,983,919千円となりました。
これは主に売上債権回収に伴う464,618千円と現金及び預金341,785千円の減少によるものであります。
負債合計は、前事業年度末に比べ491,426千円減少し、877,745千円となりました。
これは主に、短期借入金及び長期借入金が85,936千円減少し、未払法人税等が294,857千円減少したことによるものであります。
純資産合計は、前事業年度末と比べ124,596千円減少し、4,106,174千円となりました。
主な要因は、配当金の支払いが128,590千円発生したことによるものであります。
以上の結果、株主資本比率は82.4%となりました。
(3)当事業年度の経営成績の分析
(売上高)
当事業年度の売上高は、前事業年度と比べ1,253,319千円(前期比31.1%減)減少し、2,770,981千円となりました。これは主に、ゴルフシャフト製造販売の売上高が前事業年度に比べ32.7%減少したことによるものであります。
(営業利益)
当事業年度おいて営業利益62,146千円となり、前事業年度と比べ872,548千円(前期比93.4%減)減少いたしました。これは、主に対前年に比べ売上高の減少したことによるものであります。
(営業外損益)
営業外収益は、前事業年度と比べ91,140千円減少し、17,297千円となりました。これは主に、急激な為替変動の影響により為替差益が減少したことによるものであります。
営業外費用は、前事業年度と比べ21,145千円増加し、31,761千円となりました。これは主に為替変動による為替差損が25,422千円増加したことによるものであります。
(経常利益)
当事業年度おいて経常利益47,683千円となり、前事業年度と比べ984,833千円(前期比95.4%減)減少いたしました。これは主に、売上高の減少及び為替差損が増加したことによるものであります。
(特別損益)
特別利益は、前事業年度と比べ46,132千円増加し、57,886千円となりました。これは主に、保険解約返戻金55,940千円増加したことによるものであります。
特別損失は、前事業年度と比べ52,478千円増加し、52,551千円となりました。これは主に、サイクル事業休止に伴う事業整理損46,188千円と休止に伴う減損損失4,712千円が増加したことによるものであります。
(当期純利益)
法人税、住民税及び事業税と法人税等調整額の合計額は、前事業年度と比べ333,558円減少し、36,886千円となりました。
以上の結果、当期純利益16,131千円となり、前事業年度と比べ657,622千円(前期比97.6%減)減少いたしました。
(4)当事業年度のキャッシュ・フローの分析
キャッシュ・フローの分析につきましては、「第2 事業の状況 1 業績等の概要 (2) キャッシュ・フロー」に記載しております。
(5)経営成績に重要な影響を与える要因について
経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 4 事業等のリスク」に記載のとおりであります。