文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。
(1)経営方針
① 当社として以下の企業理念および経営方針を定めております。
(企業理念)
「世界の人々を笑顔にする “もの創り” 」
企業理念に込められている意味
“開拓精神”“貢献”“笑顔”は、当社が最も大切にしているテーマであること
また、「当社製品を使用して頂き、人々を笑顔にする」という意味を込めております。
(経営理念)
1.価値ある製品を提供します。
2.常に開拓精神を持ち続けチャレンジします。
3.もの創りを通して創造力豊かな人材を育てます。
4.持続可能な企業活動により社会・株主に貢献します。
②経営環境
ゴルフ業界における経営環境は益々厳しさを増し、高齢化や若者のゴルフ離れによるゴルフ人口の減少や同業他社との競争の激化及び景気動向による個人消費の低迷など様々な要因により当社を取り巻く環境は依然として
厳しい状況が続くものと予想されます。
このような状況のなか、当社は(2)の事業上及び財務上の対処すべき課題を推進してまいります。
③ 目標とする経営指標
当社としては、売上・利益の成長、生産体制の改善等に取組みながら、企業価値の最大化を目指しております。また、経営指標目標としては、「売上高営業利益率」の成長を掲げております。
第32期の売上高の目標といたしましては2,560,000千円、営業利益率6.0%を指標として位置付けております。
経営目標は、将来の業績の実現を保証するものではなく、不確実性やリスク要因が含まれているため、実際の業績は今後様々な要因によって異なる結果となる可能性があります。
④ 中長期的な会社の経営戦略
新たな事業展開を推進し、経営基盤の確立に邁進する所存であります。
(2)事業上及び財務上の対処すべき課題
①当社の現状の認識について
当社は、日本市場及び海外市場向けの各メーカー製品のコンセプトに合った製品提供を図ることを基本的な戦略としております。
具体的には、以下が当面の課題及び方針であり、また、取り組み状況であります。
②当面の対処すべき課題及び方針
ゴルフシャフト製造販売については、前年度低下した自社ブランドシャフト受注獲得を強化し、また、生産効率の向上に努め、収益の安定化を図りたいと考えております。
また、コンポジット関連においては各種製品への取り組みを図り事業展開できるよう取り組んでおります。
③具体的な取り組み状況等
次のように取り組んでおります。
ゴルフシャフト製造販売においては、日本国内の男女プロツアーへのサポート及びフォローアップを強化し、各メーカーへの理解を更に深めて頂くよう努めております。また、米国市場においても、プロツアーへのサポート及びフォローアップをし、ゴルフクラブメーカーへのシェア拡大に努めております。
コンポジット関連製品に関しては、コンセプトを活かせた製品造りを繰り返しながら着実に事業化できるよう努めております。
当社の経営成績及び財政状態等に関する事項のうち、投資家の判断に重要な影響を及ぼす可能性がある事項には、主として以下のようなものがあります。
なお、当社の事業等においてこれら以外にも様々なリスクを伴っており、ここに記載されたものがリスクの全てではありません。また文中において将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。
①当社製品の主要素材であります炭素繊維は、飛行機用途の増産が開始されたため、先行き品薄感が強く、将来、原材料価格の上昇や供給の不安が発生し、当社の経営成績や販売政策に影響を及ぼす可能性があります。
②米国市場向けの生産先は中国にあり、中国元の大幅な切上げや労務費の大幅な上昇が実施された場合、当社の経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
また、新規委託先の生産立上げを急いでおりますが、もし立上げが遅れる場合、当社の経営成績に影響を受ける可能性があります。
③当社は、日本及び米国のゴルフメーカーを主要な販売先としておりますが、特定販売先に対する販売依存度(総販売実績に占める当該販売先への販売実績の割合)は高い割合となっております。
これらの販売先とは、当社のゴルフシャフトを採用したゴルフクラブの過去の販売状況、当社の開発力等をもとに、今後も安定した取引関係を維持していく方針でありますが、販売先の販売戦略・販売動向、競合するゴルフシャフトメーカーの製品の採用状況により、当社の経営成績に重要な影響を受ける可能性があります。
④ゴルフ市場動向の中で、ゴルフクラブメーカー間の競合は激しい状況となっているものと思われます。こうした中でゴルフクラブメーカーは採用するゴルフクラブの価格帯によってゴルフシャフトメーカーの棲み分けが生じておりますが、この様な棲み分けは固定的なものでなく、ゴルフシャフトメーカー間でも競合が生じております。また、米国においては、日本と同様にゴルフクラブメーカー間の競合は激しいものとなっております。
ゴルフクラブ市場においては、ゴルフクラブメーカー間、ゴルフシャフトメーカー間の競合が生じており、当社の主要販売先であるゴルフクラブメーカー各社が市場ニーズに適切に対応できなかった場合などにおいては、当社の経営成績に影響を受ける可能性があります。
⑤当社は、販売先等に対する与信限度管理において信用リスクに応じて信用限度額を設け売掛金の債権を管理
しておりますが、万一販売先等の破綻等があれば売掛金の回収が不能となり、経営成績に影響を及ぼす可能
性があります。
⑥為替リスクを有しており、外国為替相場の変動は当社の経営成績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
当社の報告通貨は日本円ですが、当事業の事業活動に伴う受払いは日本円以外の通貨により行われるため、日本円に対するその他の通貨の価値の上昇あるいは下落は、取引に伴う多額の利益又は損失をもたらす可能性があります。
なお、上記以外の一般的な事業リスクとして、景気変動、異常気象、自然災害、事故、法的規制および訴訟
等のさまざまな要因が考えられます。
(1)経営成績等の状況と概要
当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当事業年度におけるわが国経済は、雇用や所得環境の改善が続くなか、緩やかに回復傾向は見せている一方、天候不順や消費税率の引き上げにより個人消費は落ち込んでおります。
また、海外経済においては、米中貿易摩擦、英国のEU離脱、中国経済減速の影響に加え、新型コロナウイルスによる肺炎感染者の世界的広がりにより経済情勢は先行き不透明な状況で推移しております。
ゴルフ業界におきましては、ゴルフ場入場者数の回復傾向は見られましたが、消費税率引き上げ後は、ゴルフクラブ用品市場の購買力に勢いがない状況が続いております。
このような状況の中、当社は各ゴルフメーカーに対し受注獲得の取り組みを強化してまいりましたが、ゴルフクラブ使用モデルや使用シャフトにおいてブームが巻き起こったため、売れるモデルに偏りが生まれ、当社主力製品である自社ブランドシャフト販売の勢いを抑え込まれる形となりました。
その結果、当事業年度の経営成績は、売上高2,542,914千円(前期比14.3%減)、営業利益は61,037千円(前期比82.9%減)、経常利益は60,857千円(前期比83.8%減)、当期純利益は45,330千円(前期比81.8%減)となりました。
主要セグメントについては下記のとおりであります。
当社は、スポーツ用品関係の専門メーカーとして、ゴルフシャフト等製造販売及びゴルフクラブ組立加工事業を行っております。
従って、経営の多角化を示すような事業の種類がないため、記載しておりません。
②財政状態の分析
資産・負債・純資産の状況
当事業年度末の総資産は、前事業年度末に比べ150,899千円減少し、5,309,089千円となりました。
これは主に売上債権が79,841千円と保険積立金が50,572千円減少したことによるものであります。
負債合計は、前事業年度末に比べ67,298千円減少し、940,995千円となりました。
これは主に、買掛金が51,192千円減少したことによるものであります。
純資産合計は、前事業年度末と比べ83,601千円減少し、4,368,093千円となりました。
主な要因は、配当金の支払いが160,738千円発生したことによるものであります。
以上の結果、株主資本比率は82.3%となりました。
なお、「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」(企業会計基準第28号 平成30年2月16日)等を当事業年度の期首から適用しており、財政状態については遡及処理後の前事業年度末の数値で比較を行っております
③キャッシュ・フローの状況
当事業年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、営業活動によるキャッシュ・フローが127,104千円の純収入、投資活動によるキャッシュ・フローが44,071千円の純収入、財務活動によるキャッシュ・フローが160,740千円の純支出となった結果、前事業年度末に比べ5,564千円増加し、3,466,513千円となりました。
各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果獲得された資金は127,104千円(前期は302,038千円の獲得)となりました。
これは主に、税引前当期純利益が81,203千円となり、売上債権が79,841千円減少となったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果獲得された資金は44,071千円(前期は168,511千円の使用)となりました。
これは主に、保険積立金の回収により109,984千円獲得したものの、有形固定資産及び無形固定資産の取得により59,607千円の支出となったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用された資金は160,740千円(前期は87,920千円の使用)となりました。
これは主に、配当金の支払160,740千円の支出によるものであります。
(生産、受注及び販売の実績)
①生産等実績
当社は、スポーツ用品関連事業のみの単一セグメントであり、当事業年度の生産等実績は、次のとおりであります。
当事業年度の生産等実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
当事業年度 (自 2019年3月1日 至 2020年2月29日) |
前年同期比(%) |
|
スポーツ用品関連事業(千円) |
1,395,456 |
90.5 |
|
合計(千円) |
1,395,456 |
90.5 |
(注)1.金額は製造原価及び仕入れ商品も含んでおります。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
②受注実績
当社は、スポーツ用品関連事業のみの単一セグメントであり、当事業年度の受注実績は、次のとおりであります。
当事業年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
当事業年度 (自 2019年3月1日 至 2020年2月29日) |
|||
|
受注高(千円) |
前年同期比(%) |
受注残高(千円) |
前年同期比(%) |
|
|
スポーツ用品関連事業 |
2,235,296 |
67.1 |
163,705 |
39.2 |
|
合計 |
2,235,296 |
67.1 |
163,705 |
39.2 |
(注)1.金額は販売価格によっております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
③販売実績
当社は、スポーツ用品関連事業のみの単一セグメントであり、当事業年度の販売実績は、次のとおりであります。
当事業年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
当事業年度 (自 2019年3月1日 至 2020年2月29日) |
前年同期比(%) |
|
スポーツ用品関連事業(千円) |
2,542,914 |
85.7 |
|
合計(千円) |
2,542,914 |
85.7 |
(注)1.本表の金額には、消費税等は含まれておりません。
2. なお、当事業年度の販売実績を部門別に示すと、次のとおりであります。
|
部門の名称 |
当事業年度 (自 2019年3月1日 至 2020年2月29日) |
前年同期比(%) |
|
ゴルフシャフト製造販売(千円) |
2,273,353 |
85.0 |
|
ゴルフクラブ組立加工(千円) |
182,535 |
99.0 |
|
その他(千円) |
87,024 |
81.1 |
|
合計(千円) |
2,542,914 |
85.7 |
3.最近2事業年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
|
相手先 |
前事業年度 (自 2018年3月1日 至 2019年2月28日) |
当事業年度 (自 2019年3月1日 至 2020年2月29日) |
||
|
金額(千円) |
割合(%) |
金額(千円) |
割合(%) |
|
|
ブリヂストンスポーツ株式会社 |
558,186 |
18.8 |
522,650 |
20.5 |
(注)本表の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この財務諸表の作成に当たりましては、過去の実績やその時点の状況に応じた合理的と考えられる情報に基づき、見積り及び判断を行っております。実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
②当事業年度の経営成績の分析
(売上高)
当事業年度の売上高は、前事業年度と比べ422,838千円(前期比14.3%減)減少し、2,542,914千円となりました。これは主に、ゴルフシャフト製造販売の売上高が前事業年度に比べ15.0%減少したことによるものであります。
(営業利益)
当事業年度において営業利益は61,037千円となり、前事業年度と比べ295,957千円(前期比82.9%減)減少いたしました。これは、ゴルフシャフト製造販売の売上高が減少したことによるものであります。
(営業外損益)
営業外収益は、前事業年度と比べ13,024千円減少し、9,701千円となりました。これは主に、急激な為替変動の影響により為替差益が10,995千円減少したことによるものであります。
営業外費用は、前事業年度と比べ6,757千円増加し、9,881千円となりました。これは主に、為替変動による為替差損が7,176千円増加したことによるものであります。
(経常利益)
当事業年度において経常利益は60,857千円となり、前事業年度と比べ315,740千円(前期比83.8%減)減少いたしました。これは主に、営業利益の減少分によるものであります。
(特別損益)
特別利益は、前事業年度と比べ48,365千円増加し、51,733千円となりました。これは主に、保険解約益46,541千円増加したことによるものであります。
特別損失は、前事業年度と比べ31,232千円増加し、31,386千円となりました。これは主に、投資有価証券評価損31,375千円増加したことによるものであります。
(当期純利益)
法人税、住民税及び事業税と法人税等調整額の合計額は、前事業年度と比べ94,311千円減少し、35,872千円となりました。
以上の結果、当期純利益は45,330千円となり、前事業年度と比べ204,294千円(前期比81.8%減)減少いたしました。
③経営成績に重要な影響を与える要因について
経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
④資本の財源及び資金の流動性
キャッシュ・フローの分析
キャッシュ・フローの分析につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況と概要 ③ キャッシュ・フローの状況」に記載しております。
なお、資金需要とそれに対する施策は以下のとおりであります。
ア.資金の需要の主な内容
当社の資金需要は、主に生産活動のための原材料費、労務費、製造経費、販売費及び一般管理費に係る運転資金及び生産性の向上のための設備投資資金等であります。
イ.資金の流動性及び調達の可能性
資金の流動性については、手許流動性の確保により不測の事態に対応できるようにしております。
資金の調達については、取引金融機関との良好な関係を維持しつつ、状況に応じて対応可能な体制となっております。
なお、当事業年度末における有利子負債残高は354,502千円となっております。また、当事業年度末における現金及び現金同等物の残高は3,466,513千円であります。
⑤経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等については、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 ③目標とする経営指標」に記載しております。
なお、当期における経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況は次のとおりであります。
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|
売上高(千円) |
営業利益(千円) |
営業利益率(%) |
|
①当初計画2020年2月期 |
3,009,849 |
360,052 |
12.0 |
|
②当期実績2020年2月期 |
2,542,914 |
61,037 |
2.4 |
|
増減①-② |
△466,935 |
△299,015 |
△9.6 |
(注) 当初計画2020年2月期は、2019年4月12日に公表した業績予想数値であります。
主な要因は、「②当事業年度の経営成績の分析」に記載しております。
当社は次のとおり経営上重要な契約を締結しております。
(1)販売の契約
|
契約先 |
契約年月日 |
提携内容 |
備考 |
契約期間 |
|
ブリヂストンスポーツ株式会社 |
1999年 9月1日 |
ゴルフシャフト販売及びゴルフクラブ組立加工に関する事項 |
取引基本契約 |
1年間(自動更新) |
(注)契約会社は当社であります。
(2)仕入の契約
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契約先 |
契約年月日 |
提携内容 |
備考 |
契約期間 |
|
東レインターナショナル株式会社 |
1999年 2月1日 |
シャフト用炭素繊維 |
売買契約書 |
1年間(自動更新) |
(注)契約会社は当社であります。
当社の研究開発活動は、様々な特徴をもったゴルフクラブヘッドへ対応するためのゴルフシャフトの製品開発及び研究、OEM先及び一般向けユーザーに合ったシャフト開発を主要課題としております。
当事業年度においては、主に新規製品及び低コストゴルフシャフト等の材料仕様及び積層構成などの見直しを行い、また、OEM先及び一般ユーザーが満足するゴルフシャフトの開発に取組んでおり今もなお継続中であります。
研究開発体制も、前事業年度と同様の体制で行っております。
なお、これに伴う研究開発費として、ゴルフシャフト製造販売事業に係る研究開発費の総額