第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

(1)会社の経営の基本方針

 当社グループは、「『驚き』と『感動』を世界に届ける新しいエンターテイメントの創造」という経営理念を掲げ、あらゆる娯楽の要素を融合させた新しいエンターテイメントの創造により、世界の人々に「驚き」と「感動」を届ける企業として、誰もが夢見る楽しい未来の創造に貢献いたします。また、株主、顧客及び従業員の満足度向上や信頼構築に努めるとともに、共存共栄を機軸とした経営展開を図ってまいります。

 

(2)目標とする経営指標

 当社グループは、収益性の高い効率経営の観点から、売上高営業利益率を重点経営指標とするとともに、キャッシュ・フロー経営についても重視していく所存であります。

 

(3)中長期的な会社の経営戦略と会社の対処すべき課題

 我が国経済は、雇用・所得環境の改善が継続するも、自然災害や消費税増税の影響などもあり減速感が強まっていた中、期末にかけて発生した新型コロナウイルスの感染拡大が経済に大きな影響を及ぼし、先行きは極めて不透明な状況となっております。

 このような状況の中、当社は、私たちにしかなし得ない、「マーベラスだからこそ」の付加価値を創出し、今までにない「驚き」と「感動」を世界に届け、革新的なエンターテイメントを創造することが使命と考えております。そのためには、多彩なエンターテイメントコンテンツをあらゆる事業領域において様々なデバイス向けに展開する「マルチコンテンツ・マルチユース・マルチデバイス」戦略を基軸とした総合エンターテイメント企業として、強力なIPの確立に向けたブランディング戦略・アライアンス戦略・グローバル戦略を積極的に推進し、話題性の高いコンテンツの提供とサービスの強化に取り組んでまいります。

 

(4)経営環境と対処すべき課題

自社コンテンツ(IP)の新規創出と育成

 総合エンターテイメント企業として、強力な自社コンテンツ(IP)の創出が最重要課題であると認識しております。当社の強みである幅広い事業領域から、革新的であり今までにないエンターテイメントを創造し、生み出したコンテンツを当社のあらゆる事業領域に展開することを目指してまいります。さらに、当社グループの既存コンテンツの育成に加え、他社版権の獲得も推進することで活用コンテンツの拡充を進めてまいります。

 

技術開発力の向上

 ゲーム自体のアイデアや独創性、おもしろさの追求はもちろんのこと、それぞれのデバイス・ハードウェアの特性を最大限に生かしたソフト開発力と、ワンソース・マルチプラットフォーム対応ができる技術力により、開発効率を高めることが企業収益の拡大に繋がると認識しております。当社グループは、優秀な技術者やプロデューサーの採用、教育システムの強化を通し、更なる開発力の向上を推進してまいります。

 

③ グローバル展開の推進

 クールジャパン戦略が推進されているように、当社グループにとっても企業成長のための海外事業展開は重要な課題であります。ゲーム、アニメに限らず、2.5次元ミュージカルやアミューズメント分野に至るまで、当社グループのコンテンツを国内外へ向けて発信してまいります。

 

④ コーポレートブランドの強化

 ユーザーから支持されるコンテンツ・サービスを提供し、作品のブランド力向上に努めることはもちろんですが、より多くの方々に当社を知っていただくためには信頼感の醸成が重要であり、コーポレートブランドの向上、「マーベラスブランド」の確立が必要であると認識しております。「マーベラスブランド」の確立のため、ステークホルダーに対する適切な情報開示と、積極的な広報およびIR活動に取り組んでまいります。

 

⑤ 事業継続性の確保

 近年は、台風や地震、感染病の流行など、大規模な自然災害や疫病が世界各地で発生しております。各種の緊急事態が起きた場合において、迅速かつ適切な対応を図ることで被害・損失や重要業務への影響を最小限に抑えるとともに、早期復旧により事業活動が継続できるよう、危機管理体制の強化を推し進めてまいります。

 

2【事業等のリスク】

 当社グループの経営成績、財政状態及び株価等に影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末時点において当社グループが判断したものであります。

 

(1)オンライン事業に関するリスクについて

①オンラインゲーム市場について

 オンラインゲーム市場につきましては、アプリゲームを中心に世界的には今後も市場規模は拡大していくものと予測しております。しかしながら国内市場においては、モバイル端末の普及が一巡し、市場の成熟化が進んだことで成長は鈍化しております。また、ユーザーのサービスに対する要求水準の上昇や、モバイル端末の技術的な向上によるゲームシステムの複雑化及びそれに伴う開発期間の長期化や開発費の高騰等を背景に、提供者間の競争も激化しております。こうした昨今の市場環境の変化は、今後当社グループの業績に重要な影響を与える可能性があります。

 

②システムリスクについて

 当社グループは、インターネットを介した商品・サービスを提供しており、ユーザー満足度の向上を図るためには、システムや通信環境の安定稼働が前提であると認識しております。その為、当社グループの提供する商品・サービスのユーザー数及びデータ量が当社グループの予測から大幅に乖離する場合、計画よりも多額の費用を投ずる可能性があります。また、当社グループのシステムや通信環境は第三者に依存しており、そのシステムの不具合や通信障害、自然災害、事故、ネットワークを通じての不正アクセス及びコンピュータウィルスの感染など、予期せぬ問題が発生した場合には、安定したサービスの提供が困難となり、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

 

(2)コンシューマ事業に関するリスクについて

①家庭用ゲーム機器におけるリスクについて

 家庭用ゲームソフトの開発・販売等については、対応機種ごとに家庭用ゲーム機器メーカーとの間で契約を締結しており、ゲームソフトの販売にあたっては、契約に応じた審査・承認が必要となります。ゲームソフトが各メーカーの承認を受けられなかった場合には、当該ゲームの開発・販売をすることができず、当社グループの業績に重要な影響を与える可能性があります。また、契約の変更や新たな規定の導入、さらには、家庭用ゲーム機器の普及・販売動向や、機器に不具合が生じた場合にも、今後の開発・販売計画や当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

 

②ゲームソフトの販売動向等について

 国内のコンシューマ業界においては、一般に、少子化によるゲーム需要の伸び悩み、オンラインゲーム、モバイルコンテンツをはじめとする遊びの多様化及びユーザーの嗜好変化、各ゲーム機の盛衰等に影響を受けております。当社グループにおいては、独創性が高く、先端技術を取り入れた高品質のゲームソフトを他社に先駆けて開発・販売することにより他社との差別化及び安定収益化を確保する方針でありますが、多様化するユーザーのニーズを的確に把握し、ユーザーに受け入れられるソフトを供給できなかった場合には、販売不振、競合他社との競争上の不利等が発生する可能性があります。また、外部環境の動向に加え、当社グループにおけるゲームソフトの年間開発・発売タイトル数の多寡、発売時期、ヒット作の有無及び1タイトル当たりの売上動向等により、期間の損益に大きな影響を与える可能性があります。

 

③シリーズ作品への依存について

 当社は多数のゲームソフトを投入しておりますが、一部のタイトルに人気が集中する傾向があります。シリーズ作品は売上の振幅が少なく、業績の安定化には寄与するものの、これらの人気ソフトに不具合が生じたり、市場環境の変化によっては、ユーザー離れが起きる恐れがあり、当社グループの業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。

 

 ④受託開発について

 当社グループが受託開発において販売先から得るゲームソフトの企画・開発の対価は、開発業務の進行にあわせて受け取る開発売上と、販売先からユーザーへのゲームソフト販売数量に基づき受け取るロイヤリティ収入からなります。開発売上については、市場動向や制作工程の事後的な変更などにより、販売先からゲームソフトの納期や仕様に変更の要請があった場合には、それに伴い売上の計上時期や金額が変わることがあります。当社グループでは売上の平準化を図るため、販売先や各ゲームソフトの納入時期を分散させると同時にゲームソフトの制作工程管理を適切に行い、受託開発契約に則した納品を行うよう努めておりますが、当初計画した見積と差異が生じた場合には、当社グループの業績に重要な影響を与える可能性があります。また当社グループの技術革新や変化への対応が遅れるなどした結果、販売先の当社グループに対する投資対効果の評価が低下した場合や、市場そのものが衰退した場合には、収益性の低下や開発依頼の減少など、当社グループの業績に大きな影響を与える可能性があります。

 さらに、ゲームソフトの販売数量に基づき変動するロイヤリティ収入も、販売先が実施する各種の販売活動等により大きく影響を受け、その結果によっては、当社グループの業績に重要な影響を与える可能性があります。

 

(3)音楽映像事業に関するリスクについて

①舞台公演等について

 当社グループは、舞台・ミュージカル等の公演を行っておりますが、出演者の健康上の理由や不慮の事故、不祥事等により、出演者の変更や公演が中止になるリスクが存在します。また、新作公演の実施や新たな地域での公演、公演回数の増加等、事業の拡大に向け取り組んでおりますが、公演内容及び出演者の話題性・知名度やお客様の嗜好の変化等により、十分な観客動員が果たせないリスクも存在します。

 これらが生じた場合には、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

 

②「映像著作権(マスターライツ)」獲得を目的とした映像コンテンツ制作事業の方針について

 当社グループは、ビデオグラム化権の獲得だけではなく、映像著作権(マスターライツ)の獲得を目的とした製作出資を行っております。しかし、出資した製作費等を回収できなかった場合には、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

 

③再販価格維持制度について

 音楽映像事業の商品は、再販価格維持制度(注)の対象になっております。再販価格維持制度は、著作物商品の価格を固定化することで、著作物の安定した供給発展を目的とする制度であり、商品価格の安定につながっております。しかし、著作物の再販価格維持制度には、公正な競争が行われない等の廃止意見がある一方、廃止されれば文化振興への影響が生じるおそれがある等存続意見も強く賛否両論の状況であり、将来、当制度が変更もしくは撤廃された場合には、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

(注)再販価格維持制度とは、レコード会社が商品価格を決定し、販売店は指定された価格で販売することを約諾するという販売契約制度です。

(4)人材・外注業者の確保

 当社グループは、ゲームソフト及び映像コンテンツの企画、開発においてデザイナーやプログラマー、音楽や効果音に取り組むコンポーザーなど専門技術を持つ数多くの人材・外注業者を活用しております。当社グループは、継続的に優秀な人材の確保や育成に努めてまいりますが、これらの人材が当社グループより流出した場合や外注業者を確保することができなかった場合は、当社グループが計画していた事業活動を遂行できず、その結果によっては、当社グループの業績に重要な影響を与える可能性があります。

 

(5)M&A

 当社グループは、将来的な成長可能性の拡大に結びつくと判断した場合には、他企業との合弁企業の設立、M&A等の施策を積極的に推進し、企業規模の拡大に取り組んでいく方針です。これらの施策により、当社グループをめぐる事業環境が大きく変化する可能性があります。また、M&A、合弁企業の設立が、当社の期待する効果が上げられない場合には、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

 

(6)海外での事業展開

 当社グループは、北米・欧州やアジアをはじめとした海外市場にもデジタルコンテンツ及び映像コンテンツの販売等、事業を展開しております。海外販売国における市場動向、政治、経済、法律、文化、習慣、競合会社の存在の他、様々なカントリーリスクや人材の確保、海外取引における税務のリスク等が存在します。また、当社グループは、在外連結子会社を設立しており、外貨建ての取引を行っているため、為替変動は、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

 

(7)感染症の蔓延

 新型インフルエンザやコロナウイルスのような感染症が発生し、世界的大流行(パンデミック)が発生した場合、当社グループの事業の中でも、特にアミューズメント、音楽映像、ライブエンターテイメントの各事業が大きな影響を受ける可能性があります。アミューズメント事業は、外出自粛要請や国内外の店舗休業による筐体の稼働停止により、アミューズメントマシンの収益が大幅に落ち込むリスクがあります。音楽映像、ライブエンターテイメント事業におきましては、大規模イベントの自粛要請やお客様、キャスト、スタッフへの感染懸念により、イベントや舞台等の中止が発生するリスクがあり、当社の業績に影響を与える可能性があります。また、在外子会社におきましても、各国の国策に基づく外出制限等により事業活動の制限を受ける可能性があります。

 

 このほかにも、「法令、規制等の改正」、「商品・サービスのリリース時期の変更」、「商品・サービスの瑕疵・欠陥」、「顧客情報の流出」、「事業活動に伴う訴訟」、「知的財産権の侵害」、「経済環境変化に伴う消費動向への影響」などのリスクも想定されます。当社グループでは、情報管理をはじめリスク管理体制を整えるとともに、これらが万が一発生した場合の業績への影響を最小限にとどめるべく、経営基盤の強化に努めております。

 

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容)

 当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

 

① 重要な会計方針及び見積り

 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に従って作成しております。この連結財務諸表の作成にあたっては、決算日における財政状態、経営成績に影響を与えるような見積り・予測を必要としております。当社グループが行っております会計上の見積りのうち、連結財務諸表に大きな影響を及ぼすと考えているものは以下のとおりであります。

 

a.固定資産の減損

 事業用資産が収益性の低下により将来において当初想定した収益が見込めなくなった場合、減損損失の計上が必要となる可能性があります。

 

b.繰延税金資産の回収可能性

 当社グループは繰延税金資産の回収可能性を判断するに際して、将来の課税所得を合理的に見積もっております。繰延税金資産の回収可能性は、将来の課税所得の見積りに依存するため、将来の事業環境に大きな変化があった場合等、その見積り額に変動が生じた場合、繰延税金資産が増額又は減額され、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

 

② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

 当連結会計年度におけるエンターテインメント業界は、国内のモバイルゲーム市場におきましては、厳しい市場環境が続く中、人気IP(知的財産)を用いたタイトルが相次いでリリースされ、ユーザーの獲得競争がさらに激しさを増しました。国内家庭用ゲーム市場におきましては、新モデルのゲーム機の発売や大型タイトルの発売に牽引されるかたちで、ハード・ソフトともに好調に推移いたしました。アミューズメント市場につきましては、消費税増税の影響を受けつつもほぼ横ばいを保っておりましたが、新型コロナウイルスの感染拡大による外出自粛要請や、施設の閉鎖により市場環境が大きく悪化しました。同様にライブエンターテイメント市場においても、イベント自粛要請により多くの公演が中止となり、業界として大きな打撃を受けました。音楽映像市場におきましては、パッケージ市場の縮小傾向が続く中、巨大IT企業による動画配信サービスの開始が大きな話題を呼ぶなど、配信ビジネスの成長と競争激化に注目が集まりました。

 このような状況下、当社グループは、多彩なエンターテイメントコンテンツをあらゆる事業領域において様々なデバイス向けに展開する「マルチコンテンツ・マルチユース・マルチデバイス」戦略を基軸とした総合エンターテイメント企業として、強力なIPの確立に向けたブランディング戦略・アライアンス戦略・グローバル戦略を積極的に推進し、話題性の高いコンテンツの提供とサービスの強化に取り組んでまいりました。

 この結果、当期(2019年4月1日~2020年3月31日)の業績は、売上高25,365百万円(前期比5.3%減)、営業利益2,449百万円(前期比48.0%減)、経常利益2,502百万円(前期比47.8%減)、親会社株主に帰属する当期純利益1,797百万円(前期比46.4%減)となりました。

 

セグメントの業績は次のとおりであります。

 

<オンライン事業>

 当事業におきましては、「シノビマスター 閃乱カグラ NEW LINK」が好調に推移いたしましたが、2019年12月で6周年を迎えた「剣と魔法のログレス いにしえの女神」をはじめとする長期運営タイトルの売上が減少いたしました。また、スマートフォン向けの新作タイトルとして、ログレスシリーズの最新作「ログレス物語(ストーリーズ)」を、中国発の弾幕シューティングRPG「ガール・カフェ・ガン」をそれぞれ2019年9月に配信開始いたしましたが、期待通りの収益を上げることが出来ませんでした。「ログレス物語(ストーリーズ)」につきましては、2020年3月1日付で配信・運営を株式会社Aimingへ移管いたしました。さらに、当期中のリリースを予定していた2つの新規アプリのうち、1つは次期以降へリリースを延期し、ノベルアプリについては発売を中止することといたしました。そのほか、一部タイトルにおきましては、将来収益の見直しによる開発資産の評価減や、開発中止による開発費用の一括計上がありました

 この結果、当事業の売上高は8,102百万円(前期比16.5%減)、セグメント利益は272百万円(前期比78.0%減)となりました。

 

<コンシューマ事業>

 当事業のゲームソフト販売部門におきましては、Nintendo Switch向けタイトルとして「ルーンファクトリー4スペシャル」を2019年7月に、完全新作アクションゲーム「DAEMON X MACHINA(デモンエクスマキナ)」を同年9月に、「牧場物語 再会のミネラルタウン」を同年10月に発売し、それぞれ好調なセールスを記録いたしました。また、PlayStation4向けタイトルとして「ノーモア★ヒーローズ」シリーズ最新作「Travis Strikes Again: No More Heroes Complete Edition」を2019年10月に、海外アクイジションタイトル「CONTROL(コントロール)」を同年12月に、新作アクションレースゲーム「神田川JET GIRLS」を2020年1月に発売いたしました。さらに、海外におきまして「ルーンファクトリー4スペシャル」北米・欧州版、「DAEMON X MACHINA」Windows PC版を2020年2月に発売、「Granblue Fantasy: Versus」北米・欧州版、Windows PC版を同年3月に発売し、好評を博しました。アミューズメント部門におきましては、キッズアミューズメントマシン「ポケモンガオーレ」が、2020年3月に新型コロナウイルスの影響によりインカムが低下したものの、通期では引き続き好調な結果となりました。しかしながら、前期の第2四半期に実施したソフトウエア資産等の売却による一時収入からの反動減があり、利益面に大きく影響いたしました。

 この結果、当事業の売上高は11,396百万円(前期比11.5%増)、セグメント利益は2,026百万円(前期比28.8%減)となりました。

 

<音楽映像事業>

 当事業の音楽映像制作部門におきましては、プリキュアシリーズのTVアニメ『スター☆トゥインクルプリキュア』、『映画プリキュアミラクルユニバース』、『映画スター☆トゥインクルプリキュア 星のうたに想いをこめて』のパッケージ商品化を行いました。また、2019年1月公開で大ヒットとなった「映画刀剣乱舞-継承-」を同年6月発売し、好調なセールスを記録いたしました。

 ステージ制作部門におきましては、「舞台『刀剣乱舞』」、「ミュージカル『テニスの王子様』」、『あんさんぶるスターズ!エクストラ・ステージ』、「ミュージカル『薄桜鬼』」、「舞台『弱虫ペダル』」、「ミュージカル『青春-AOHARU-鉄道』」、「『家庭教師ヒットマンREBORN!』the STAGE」といったシリーズ作品を公演いたしました。また、今期の完全新作といたしましては、「ミュージカル『憂国のモリアーティ』」、「舞台『血界戦線』」、「PERSONA5 the Stage」を公演し、好評を博しました。しかしながら、前期と比べてステージ公演のパッケージや関連商品の販売が減少いたしました。

 なお、当事業における新型コロナウイルスの影響につきましては、2020年4月以降のTVアニメで一部タイトルにおいて放送延期が決定しているほか、舞台公演におきましては、2020年4月および5月の公演中止が決定しており、これに伴う公演中止損を特別損失として当期に計上いたしました。

 この結果、当事業の売上高は5,888百万円(前期比14.4%減)、セグメント利益は1,573百万円(前期比25.1%減)となりました。

 

 当社グループの当連結会計年度末の財政状態につきましては以下のとおりであります。

 当連結会計年度末の資産残高は、受取手形及び売掛金、無形固定資産の減少等により、前連結会計年度末に比べ142百万円減少し、26,238百万円となりました。

 当連結会計年度末の負債残高は、未払金の増加等があったものの、未払法人税等の減少等により、前連結会計年度末に比べ151百万円減少し、6,139百万円となりました。

 当連結会計年度末の純資産は、前連結会計年度末に比べ8百万円増加し、20,099百万円となりました。

 1株当たり純資産は388円48銭(前連結会計年度は388円40銭)となり、自己資本比率は76.6%(前連結会計年度は76.1%)となりました。

 

[目標とする経営指標の達成状況]

 当社グループは、収益性の高い効率経営の観点から、売上高営業利益率を重点経営指標としており、直近5期においては、9%~20%の水準で推移しております。

 

2016年3月期

2017年3月期

2018年3月期

2019年3月期

2020年3月期

売上高(百万円)

31,820

29,387

25,291

26,777

25,365

営業利益(百万円)

5,418

5,754

5,147

4,706

2,449

売上高営業利益率(%)

17.0

19.6

20.4

17.6

9.7

 また、キャッシュ・フローについても重視しており、月次で損益とともにキャッシュ・フローも確認して経営しており、当面の運転資金及び開発投資資金に加え、一定の戦略的投資機会にも備えられる現預金水準を確保しております。

③ 資本の財源及び資金の流動性

[キャッシュ・フロー]

 当社グループの主たる財源は営業キャッシュ・フローであり、当連結会計年度は2,233百万円の資金を得ました。これらを投資有価証券の取得に2,000百万円使用する等、投資活動に1,597百万円支出しました。また、財務活動として配当金の支払い等に1,686百万円支出しました。これらの結果、現金及び現金同等物の期末残高は、前連結会計年度末に比べ1,048百万円減少し、11,169百万円となりました。

 

[財務政策]

 これらの資金基盤を背景に、当社グループは、「『驚き』と『感動』を世界に届ける新しいエンターテイメントの創造」という経営理念のもと、あらゆる娯楽の要素を融合させた新しいエンターテイメントの創造により、世界の人々に「驚き」と「感動」を届ける企業として、誰もが夢見る楽しい未来の創造に貢献いたします。そのために、様々な戦略的事業投資機会を追求していきます。

 株主への利益還元策につきましては、経営における重要課題の一つと位置付け、将来の事業拡大と財務体質の強化のために必要な内部保留を確保しつつ、継続的かつ安定的な配当を行うことを基本方針としております。

 資金の流動性につきましては、当面の運転資金及び開発投資資金に加え、一定の戦略的投資機会にも備えられる現預金水準を確保しております。資金運用については、主に安全性の高い金融資産で運用しております。

 

④ 生産、受注及び販売の実績

a.生産実績

 当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

生産高(百万円)

前年同期比(%)

オンライン事業

450

103.9

コンシューマ事業

3,919

131.3

音楽映像事業

1,920

78.1

合計

6,290

107.0

(注)1 セグメント間取引については、相殺消去しております。

2 金額は、製造原価によっております。

3 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

b.受注実績

 当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

受注高(百万円)

前年同期比(%)

受注残高(百万円)

前年同期比(%)

オンライン事業

210

103.4

コンシューマ事業

985

224.5

音楽映像事業

147

122.9

合計

1,343

176.2

(注)1 セグメント間取引については、相殺消去しております。

2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

c.販売実績

 当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

販売高(百万円)

前年同期比(%)

オンライン事業

8,083

83.5

コンシューマ事業

11,396

111.5

音楽映像事業

5,885

85.7

合計

25,365

94.7

(注)1 セグメント間取引については、相殺消去しております。

2 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合

なお、Apple Inc.に対する販売実績は、当社が提供するゲームサービスの利用者(ユーザー)に対する利用料等であります。

相手先

前連結会計年度

当連結会計年度

販売高(百万円)

割合(%)

販売高(百万円)

割合(%)

Apple Inc.

2,566

10.1

3 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

4 前連結会計年度のApple Inc.に対する販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合については、当該割合が100分の10未満であるため、記載を省略しております。

4【経営上の重要な契約等】

(1)技術受入契約

契約会社名

相手方の名称

国名

契約品目

契約内容

契約期間

㈱マーベラス

任天堂㈱

日本

「ニンテンドー3DS」用ゲームソフトの開発に関するライセンス/製造委託契約

「ニンテンドー3DS」用ゲームソフトの開発・販売及び「登録商標」表示等の許諾

自2011年1月5日

至2012年1月4日

以後1年毎自動更新

㈱マーベラス

㈱ソニー・インタラクティブエンタテインメント

日本

「プレイステーション3」用ゲームソフトの開発に関するライセンス契約

「プレイステーション3」用ゲームソフトの開発、BD-ROMへの加工及び製造・販売等の許諾

自2008年4月1日

至2009年3月31日

以後1年毎自動更新

㈱マーベラス

㈱ソニー・インタラクティブエンタテインメント

日本

「PlayStation Vita」用ゲームソフトの開発に関するライセンス契約

「PlayStation Vita」用ゲームソフトの開発、当該ソフトの指定メディアへの加工及び製造・販売等の許諾

自2011年7月22日

至2012年3月31日

以後1年毎自動更新

㈱マーベラス

㈱ソニー・インタラクティブエンタテインメント

日本

「PlayStation 4」用ゲームソフトの開発に関するライセンス契約

「PlayStation 4」用ゲームソフトの開発許諾

自2014年7月24日

至2015年3月31日

以後1年毎自動更新

㈱マーベラス

任天堂㈱

日本

Nintendo Switch Content License and Distribution Agreement

「Nintendo Switch」用ゲームソフトの開発・販売及び「登録商標」表示等の許諾

自2017年7月31日
至2020年7月30日
以後1年毎自動更新

 

  (2)スマートフォン・タブレット端末向けアプリプラットフォーム運営事業者との契約

契約会社名

相手方の名称

国名

契約品目

契約内容

契約期間

㈱マーベラス

Apple Inc.

米国

iOS Developer Program

Licence Agreement

iOS搭載端末向けアプリケーションの配信及び販売に関する契約

1年間

以後1年毎自動更新

㈱マーベラス

Google Inc.

米国

デベロッパー販売/配布契約

Android搭載端末向けアプリケーションの配信及び販売に関する契約

定めなし

 

5【研究開発活動】

 当社グループは、市場のニーズにすばやく対応していくため、積極的に研究開発に取り組んでおります。また世界中のユーザーを楽しませ、驚きと感動を与えたいということを基本方針として、顧客満足度の高い商品開発が当社グループにとって重要な課題であると認識しております。

 そのような状況の下、当連結会計年度におきましても、技術開発力向上策として次世代ゲーム機に対する基礎研究と効率的な開発を行うためのミドルウェア及びツール類の開発を行ってまいりました。また、オンライン事業及びコンシューマ事業において自社販売のための企画・試作制作や受託開発を行うための企画制作活動を継続して行ってまいりました。

 以上の結果、当連結会計年度の研究開発費はオンライン事業は440百万円、コンシューマ事業は152百万円、音楽映像事業は1百万円、合計で595百万円となりました。またグループ全体の研究開発投資額(消費税等抜き)は、オンライン事業は1,090百万円、コンシューマ事業は2,023百万円、音楽映像事業は1百万円、合計で3,116百万円となりました。なお、研究開発投資額にはコンテンツ部分の金額を含めて記載しております。