第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

本項における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものです。

(1)経営方針

当社は、Quality&Value をビジネスコンセプトに、安全性、快適性、ファッション性などに優れ、お客様のニーズにお応えした高品質で、高付加価値のプレミアムヘルメットの製造販売に特化いたしております。

当社は、

①入念な市場調査

②社内デザイナーによる斬新なヘルメットデザイン

③豊富な経験に基づき「ファッション」を「工業製品」に落とし込む開発

というサイクルを通じて競争力の高い製品を市場に送り出し続けています。

また、安定した品質をお手頃な価格で生産することを確実に達成する為、当社はジャストインタイム方式による製造工程の改善を日々行いながら、又、日本製の高機能素材を使いこなしながら、Made In Japan にこだわり生産をしております。

当社グループの事業戦略は、以下の「商品戦略」、「生産戦略」、「市場戦略」を融合させた三位一体の事業展開にあり、顧客満足度の提供に軸足を置き、お客様、取引先様、株主の皆様および従業員・役職員の満足度を高め、プレミアムヘルメット市場における世界No.1の地位を守ってまいります。

1)商品戦略

高品質、高付加価値商品に特化し、集中的に経営資源を投入し、収益拡大を図ります。

2)生産戦略

Made in Japanにこだわり、高度な技術や、ノウハウをブラックボックス化する情報管理を強化し、優位性を盤石にいたします。

3)市場戦略

成長する欧米市場をターゲットに販売体制を再構築し、プレミアムヘルメット市場での世界中全ての国々でトップシェアをめざします。

 

(2)基本方針

当社は、経営の中長期的安定成長と安定利益の実現に向けた基本方針として次の9項目を掲げております。

1.上場企業として、人命を守る製品のメーカーとして、コンプライアンス順守を最優先とします。

2.お客様のニーズに即した超一流のヘルメットを開発・製造する。

ニーズに背を向けた企業はいずれ淘汰される。

3.高付加価値化と生産合理化を両輪とするMade in Japanの維持。

4.ブランド維持

5.工場稼働率重視。工場の稼働率が落ちては従業員のみならず、原材料サプライヤー、協力工場、販売代理

 店等多くのステークホルダーのモチベーションを下げる。

6.投資の継続

7.築城10年落城1日。不正につながりかねない理不尽なノルマは課さない。愚直に、しかし眼前の課題から

 逃げず着実に前進する。

8.利益分配の伝統を堅持。株主(50%配当性向),従業員(昇給等),会社(内部留保)

9.新規事業の検討

 

(3)経営環境

今後の経営環境においては、英国のEU離脱問題や世界的な保護主義的傾向が続いており依然先行きに不透明感はあるものの国内をはじめ、欧州、米国、アジア共に引き続き底堅い景気が続きくものと予想されます。

高級二輪乗車用ヘルメット市場においては、欧州市場は堅調な個人消費に支えられ依然底堅く推移しており、極端な天候不順がない限りヘルメット販売も当期同様堅調に推移すると期待されます。米国市場は二輪新車販売が停滞しており、ヘルメット市場も楽観はできないものと予想されますが、依然好調の主力モデルRF-1200を中心に鋭意販売拡販に努めてまいります。尚、米国主力代理店の経営刷新に伴い10月より2代理店制から1代理店制に戻すことになりました。アジア市場は、全般的に堅調に推移すると期待されます。中国は昨年8月以降ヘルメット規格変更の影響もあり市場規模は一時停滞しましたが、現状では、いまだフルモデルの展開は出来ておりませんが、急ピッチで対応しており回復が期待されます。日本市場は、ライダー高齢化の懸念はあるものの安定的なツーリング市場の拡大に伴いシニア層を中心にシェア拡大が期待されます。

 

(4)対処すべき課題

1.生産体制

依然タイトな生産状況、当社休日の出勤を改善するためにも、継続的に生産設備増強と人員増員を実施しお客様への商品出荷を早めるとともに当社休日出勤を改善してまいります。

2.コスト削減

原材料、部品の共通化並びに生産の効率化、平準化による製造原価の低減を徹底するとともに流通経費の削減にも努めてまいります。

3.PL案件

業績変動要因の一つとして、製造物責任法に基づく損害賠償請求案件(以下、「PL案件」と表示します。)があげられ、当社グループと致しましてはリスク・ヘッジのためにPL保険を付保しております。

4.知的財産権

当社製品がプレミアムヘルメットとしてのポジションを堅持していくためにも、特許、意匠、商標など知的財産権の保護が必要です。今後も特許取得、維持管理に注視し、SHOEIブランドの地位を確かなものにしてまいります。

5.ブランドの維持向上

当社は、SHOEIブランドのさらなる育成・維持が不可欠と認識しており、そのためにはお客様に適切な商品説明を行う販売体制の構築ならびにお客様のニーズに合った新製品開発が重要でありそれに努めてまいります。

 

2【事業等のリスク】

 当社グループの事業展開上のリスク要因となる可能性があると考えられる主な事項を記載しております。

 また、必ずしも事業上のリスク要因に該当しないと考えられる事項につきましても、投資判断上あるいは当社グループの事業活動を理解頂く上で重要と考えられる事項につきましては、投資家に対する積極的な情報開示の観点から記載しております。

 

(1)当社製品の市場について

①日米欧等の二輪先進国においては、ライダーの平均年齢が50数超歳と年々高齢化しており、現在の少子高齢化、二輪離れの傾向が続くと、いずれかの時点で二輪先進国におけるライダー数(即ち我々にとっての顧客数)が減少に転じることが予想され当社グループの経営成績に影響を与えます。現在当社はその対応策として日米欧および二輪先進国においてインターコム対応モデルやレトロタイプモデルの需要への対応をすると共に、パーソナル・フィッティング・システム(PFS)サービス(個別フィッティング調整)を鋭意推進することにより、顧客の満足度向上及び囲い込みを図りシェア維持拡大に努めております。加えて、今後の成長が期待される日本を除くアジア、南米等に注力し、新興国の需要を着実に取り込むべく努力致します。

②当社は二輪用ヘルメット専業メーカーとして着実に成長して参りましたが、一つの事業に経営資源を集中することは極めて効率的である一方、二輪用ヘルメットを取り巻く経営環境や業界のパラダイムシフトが起こった場合は壊滅的な影響を受けかねず当社グループの経営成績に影響を与えます。当社は①の推移を注視しつつ、新事業分野への進出も一つの可能性として今後議論を開始致します。

 

(2)当社製品に対する法的規制等について

 二輪乗車用ヘルメットの販売を行うには、世界各国における法的規制及び安全規格が存在しており、法的規制としては、日本では消費生活用製品安全法、北米では自動車関係規格FMVSS(Federal Motor Vehicle Safety Standards)No.218、欧州では国連ヨーロッパ経済委員会のRegulation’22等があり、また、安全規格としては日本ではJIS規格、北米ではSNELL規格等があります。

 当社グループの主な販売地域における法的規制及び安全規格は下表の通りであります。

 

地域

名称(所轄官庁等)

内容

備考

法的

規制

日本

消費生活用製品安全法

(経済産業省)

乗車用ヘルメットは、消費生活用製品安全法の特定製品に指定されており、国の定める基準に適合したことの旨を示す「安全マーク」を貼付しなければ販売できない(第4条)。

PSCマーク

北米

連邦自動車安全基準FMVSS
(Federal Motor Vehicle
Safety Standards)No.218

(アメリカ運輸省)

連邦自動車安全基準FMVSS(Federal Motor Vehicle Safety Standards)のNo.218規格に適合したヘルメットを着用することが、ほとんどの州で義務付けられている。

DOTマーク

欧州

ECE Regulation’22

「ECE R22/05規格」

(国連ヨーロッパ経済委員会)

ECE(国連ヨーロッパ経済委員会)のRegulation’22に適合したことを示す「Eマーク」を貼付しなければ、ヨーロッパの批准各国(イギリス、フランス等30数カ国)への出荷が出来ない。

Eマーク

安全

規格

日本

JIS規格

(経済産業省)

産業標準化法により、国の登録を受けた第三者認証機関(「登録認証機関」という)より認証を受けた製造事業者等に、JISマークの表示が認められる。

任意規格

北米

SNELL規格

(アメリカ;

スネル記念財団)

レース用ヘルメットの規格として制定された規格で、この規格をFIM(国際モーターサイクリズム連盟)が公認している。

事実上、レース用ヘルメットの国際規格となっているヘルメットに関しては一番厳格な規格。

任意規格

 当社の生産する二輪乗車用ヘルメットは、上記の他それぞれの販売地域における法的規制及び安全規格を満たしておりますが、今後新たな法律の制定や法改正並びに新たな安全規格の制定や既存の安全規格の変更等が行われ、当社の対応が遅れた場合は当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

 

(3)製造物責任(以下、「PL」と表示します。)について

 当社グループの主な販売地域には、製品の欠陥によっては生命、身体又は財産に損害を被った場合に、被害者が製造会社などに対して損害賠償を求めることができる法律(以下、「PL法」と表示します。)があり、当社の生産する二輪乗車用ヘルメットに関しても、PL案件がアメリカを中心に発生しております。 最近5年間のPL案件の発生件数は下表の通りであります。

 

期中の発生件数

期末の未解決件数

北米(件)

欧州(件)

日本(件)

北米(件)

欧州(件)

日本(件)

2015年9月期

2

1

2

1

2016年9月期

3

1

2

1

2017年9月期

3

3

1

2018年9月期

4

2

1

2019年9月期

1

1

1

1

 当社は当該損害賠償請求に備えて、損害保険会社とPL保険契約を締結し、損害の補填と、交渉の代行を委託しております。当該保険は、万一敗訴の場合の損害賠償金の他、交渉のための弁護士費用や、和解による出費等も保険の対象となっております。

 PL案件の進展状況によって保険金額以上の支払いが発生した場合には、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。なお、当社単体の販売費及び一般管理費に占めるPL保険料を含む保険料については、2017年9月期は46,175千円、2018年9月期は43,395千円、2019年9月期は47,289千円であります。

 

(4)業績の変動について

海外売上高について

 当社グループでは海外における営業展開を積極的に行ってきた結果、連結売上高に占める海外売上高比率が高く、2017年9月期は74.0%、2018年9月期は73.3%、2019年9月期は75.5%となっております。

 当社グループは為替相場が大きく変動した場合には、当社グループの経営成績に影響を与える可能性があります。また、当社グループの業績は、海外売上高の過半を占める欧州子会社の売上高が、四半期毎のユーロ円相場によっては大きく変動する可能性があります。

 

(5)原材料価格の変動について

 当社グループの製造販売する「プレミアムヘルメット」の製造原価における原材料比率は、2017年9月期は49.9%、2018年9月期は48.2%、2019年9月期は50.9%となっております。

 原油、素材市況により全ての原材料価格が変動するわけではありませんが、原材料価格が大きく変動した場合は、当社グループの経営成績に影響を与える可能性があります。

 

(6)知的財産権について

 プレミアムヘルメットとしてのポジション堅持のため特許、意匠、商標などの知的財産権の確保に務めておりますが、仮に他社製品の知的財産権に抵触した場合には、その係争内容次第では当社グループの経営成績に影響を与える可能性があります。

 

(7)天災について

 大規模な地震、台風等の自然災害の発生により、当社グループの事業活動が妨げられ、原材料・部品の購入、生産、製品の販売及び物流、サービスの提供などに遅延や停止が生ずる可能性があります。こうした遅延や停止が発生し長引くようであれば、当社グループの経営成績や財政状態並びにキャッシュ・フローの状況に影響を与える可能性があります。

 

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」(企業会計基準第28号 2018年2月16日)等を当連結会計年度の期首から適用しており、財政状態については遡及処理後の前連結会計年度末の数値で比較を行っております。

(1)経営成績等の状況の概要

 ①財政状態及び経営成績の状況

当連結会計年度における日本経済は、英国のEU離脱問題や米中の動きを背景に株式や為替相場の不安定な動きから先行きに不透明感はあるものの、堅調な企業業績やインバウンド需要もあり堅調に推移しました。また、当社を取り巻く環境も同様に堅調に推移しております。

高級二輪乗車用ヘルメット市場においては、欧州市場は、堅調な個人消費に支えられドイツ、フランス、イタリア等全地域において依然底堅く縮小傾向は見受けられませんでした。北米市場は、若者の二輪車離れから二輪新車販売は依然停滞しており、ヘルメット市場も横ばいで推移しました。日本市場は、堅調な個人消費に支えられ251cc以上の二輪新車販売も微増で推移しており、ヘルメット市場もシニア層を中心に高級品、複数個所有の傾向が継続しております。アジア市場は、中国が昨年8月以降ヘルメット規格変更の影響もあり市場規模は一時停滞しましたが第3四半期以降回復基調となりました。また、他のアジア諸国は小規模ながらも順調に拡大しております。

また、このような市場状況に加え当社が推し進めているお客様のニーズに沿った新モデルの開発・販売およびお客様の安全をサポートするサービスが成功裏に推移しました。

このような状況の下で、当連結会計年度における日本、海外を合わせた販売数量は、依然好調な受注に生産が追い付かない状況が継続し前年度比7%増加となりました。

欧州市場は、主力モデルのNEOTEC2および今期発売のGT-Air2が好調であり販売数量は前年度比12%増加となりました。北米市場は、昨年のカルフォルニア州での森林火災による消費者心理の冷え込みや天候不良の影響から低迷が続いておりますが、NEOTEC2、GT-Air2の好調により販売数量は前年度比7%増加となりました。日本市場は、販売代理店から販売店への販売数量は前年度比10%の増加となっているものの、タイトな生産状況により当社から同代理店への販売が前年度比4%減少となりました。アジア市場では、全体の販売数量が前年度比13%増加となりました。中国市場はヘルメット規格変更の影響により一時停滞したものの、第3四半期以降回復基調となっており前年度比6%増加となりました。

 

a.財政状態

当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ1,496,339千円増加し、18,252,115千円となりました。主な変動要因は、現預金が903,470千円、固定資産が333,999千円増加したことによるものです。

当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べ90,248千円増加し、3,186,260千円となりました。主な変動要因は、買掛金が159,918千円減少、未払金が57,362千円、退職給付に係る負債が95,300千円、役員退職慰労金が36,367千円、資産除去債務が14,606千円増加したことによるものです。

当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度末に比べ1,406,091千円増加し、15,065,854千円となりました。主な変動要因は、利益剰余金が1,654,705千円増加、為替換算調整勘定が233,106千円減少したことによるものです。これらの結果、自己資本比率は前年度比1.0ポイント増加し、82.5%となりました。

 

b.経営成績

当連結会計年度の経営成績につきましては、売上高は18,616,239千円と、前年度比1,467,482千円(8.6%)の増収、為替も想定よりは円高に推移しなかったこと、子会社販売が好調なことにより営業利益は4,203,949千円と、前年度比469,912千円(12.6%)の増益となりました。経常利益は4,179,401千円と前年度比407,148千円(10.8%)の増益となりました。また、税金等調整前当期純利益は4,180,232千円と前年度比432,927千円(11.6%)の増益、親会社株主に帰属する当期純利益は2,935,465千円と前年度比357,207千円(13.9%)の増益となりました。

 

 ②キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」と表示します。)の残高は、前年度末に比べ903,244千円(11.1%)増加し、9,018,224千円となりました。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果による資金は、3,382,735千円(前年度3,304,214千円の増加)の増加となりました。主な増加は、税金等調整前当期純利益による資金の増加4,180,232千円、減価償却費による資金の増加868,192千円であり、主な減少は、売上債権の増加による減少額96,011千円、たな卸資産の増加による減少額149,038千円、仕入債務の減少による減少額141,758千円、法人税等の支払による資金の減少1,275,399千円などによるものです。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果による資金は、1,050,177千円(前年度1,214,956千円の減少)の減少となりました。主な内訳は、生産設備の維持・増強のための有形固定資産の取得990,121千円、システム導入による無形固定資産の取得19,418千円によるものです。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動の結果による資金は、1,284,743千円(前年度1,172,995千円の減少)の減少となりました。主な内訳は、配当金の支払額1,282,240千円によるものです。

 

③生産、受注及び販売の実績

 a.生産実績

生産実績を品目別に示すと、次の通りであります。

 

当連結会計年度

(自 2018年10月1日

至 2019年9月30日)

品目名

金額(千円)

前年同期比(%)

ヘルメット関連事業

 

 

二輪乗車用ヘルメット

16,451,980

102.9

官需用ヘルメット

76,694

96.7

その他

1,588,532

126.8

合計

18,117,207

104.6

 (注)1 金額は、販売価格によっております。

2 金額には、消費税等は含まれておりません。

 b.受注実績

受注実績を品目別に示すと、次の通りであります。

 

当連結会計年度

(自 2018年10月1日

至 2019年9月30日)

品目名

受注金額(千円)

前年同期比(%)

期末受注残高

(千円)

前年同期比(%)

ヘルメット関連事業

 

 

 

 

二輪乗車用ヘルメット

17,729,807

110.2

4,270,332

122.3

官需用ヘルメット

77,819

100.7

8,121

70.7

その他

1,655,696

122.7

257,892

139.4

合計

19,463,323

111.1

4,536,346

123.0

(注) 金額には、消費税等は含まれておりません。

 c.販売実績

販売実績を品目別に示すと、次の通りであります。

 

当連結会計年度

(自 2018年10月1日

至 2019年9月30日)

品目名

金額(千円)

前年同期比(%)

ヘルメット関連事業

 

 

二輪乗車用ヘルメット

16,952,205

107.5

官需用ヘルメット

81,187

100.7

その他

1,582,846

122.1

合計

18,616,239

108.6

(注)1 金額には、消費税等は含まれておりません。

2 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合

相手先名

前連結会計年度

当連結会計年度

金額(千円)

割合(%)

金額(千円)

割合(%)

岡田商事㈱

2,314,662

13.5

2,791,787

15.0

HELMET HOUSE INC.

2,252,325

13.1

2,393,479

12.9

(注)  金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

①経営成績等

 当社はお客様のニーズに沿った新モデルの開発・製造及びお客様の安全をサポートする販売・サービス体制を構築しております。このような中2018年1月発売したNEOTEC2及び2019年3月発売のGT-Air2等の製品は世界各国で好評を博しており、安全をサポートする*パーソナル・フィッティング・システム(PFS)サービスはお客様から高い評価を頂いております。

 また、当社はジャストインタイム方式による製造工程の改善に日々努めており、可能な限りコストを抑えお手頃な価格でお客様に製品を提供できるようになりました。その結果、販売数量、売上、利益ともに前年同期を上回り過去最高を更新いたしました。

 * PFSのサービスは、頭部の各部を詳細に計測し、データに基づいてお客さまに最適なヘルメットサイズを診断。さらに専用パッドを使用して、オーダーメイド感覚のジャストフィットする内装をご提供するサービスです。

   当サービスは、現在のところ国内及び欧州・アジアの一部地域で実施しております。

 

②経営成績に重要な影響を与える要因

当社の経営成績に影響を与える大きな要因は、「第2 事業の状況 2事業等のリスク」に記載の通りであります。

また、当社は外貨建ての販売高が売上高の過半を占めており、為替相場の変動は業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

③資本の財源及び資金の流動性

当社グループの資金需要のうち主なものは、運転資金及び生産設備の刷新・能力増強等の設備投資並びにお客様のニーズに沿った高品質、高付加価値の製品開発のための研究開発投資となります。

当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、運転資金及び設備投資資金は基本的に自己資金で賄っておりますが、不足時の一時的な運転資金及び設備投資資金の調達は、主要取引銀行より短期借入金で調達することとしております。

なお、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は9,018,224千円となっております。

 

④経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

当社グループは、売上総利益率及びROE(自己資本当期純利益率)を重要な経営指標として位置付けております。当連結会計年度においては、売上総利益率40.4%(前年同期39.9%)、自己資本当期純利益率20.4%(前年同期19.9%)となりました。また、期末配当による株主還元は基本方針に従い連結配当性向50%を目途とし、配当総額1,459,782千円(連結配当性向は49.7%)となりました。引き続きこれらの指標の維持に努めてまいります。

 

⑤キャッシュ・フローの状況の分析

 キャッシュ・フローの分析は、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。

 

 

4【経営上の重要な契約等】

 該当事項はありません。

 

5【研究開発活動】

 当連結会計年度における当社グループの研究開発費の総額は147,017千円であり、代表的な研究開発は、以下、研究開発の成果に記載の新規モデルの開発であります。

 また、製品開発の都度、必要に応じて競合他社との製品の差別化、権利侵害のため、特許権取得を検討しており、2019年9月30日現在取得済み、出願中の特許権は下表の通りであります。

 

取得済件数(件)

出願中件数(件)

 特許権

72

35

 なお、当連結会計年度における研究開発の成果は下表の通りであります。

研究開発の課題

開発モデル

内容

新規サンバイザー付きフルフェイスの開発

GT-Air2

 

 

全仕向け地において投入した、GT-Airの後継となる新規サンバーザー付きツーリングフルフェイス。

GT-Airは、インナーサンバイザー付きフルフェイスのカテゴリーにおいて強い市場競争力を維持していたが、GT-Airの対抗モデルとして他社の新製品が投入され市場も変化しつつあったため、将来に渡る市場占有率の維持と拡大、既存ユーザーの買い替え需要の喚起を狙いモデルチェンジを図った。インナーサンバイザーやラチェットなどのツーリング向けモデルの製品特徴やデザインコンセプトは引き継ぎながら、機能面や性能面の向上によってユーザーの利便性を高めた。また、GT-Airにおけるノイズやシールド調整等のネガティブな問題への根本的解決としても、新規モデルの開発・投入を行った。GT-Air2からはNEOTEC2と同様にスマートなインターコムの取り付けを前提とした専用インターコムの取り付けスペースを確保し、SENA社との協業によりSRL2を開発した。

新規サンバイザー付きジェットの開発

J-Cruise2

 

 

J-Cruise後継モデルの開発を行った。

SHOEI初のサンバイザー装備オープンフェイスモデルとして2012年に発売後、ユーザーからの高い支持を受けてきた同モデルだが、経年により、特に最多販売地域となる国内において微減傾向となっていた。

デザインのリニューアルおよび機能の充実を図ることで、シェア拡大および買い替え需要の喚起を目的とし、新モデルJ-Cruise2の開発を行った。ツーリングはもとより欧州では通勤時に使われ電話での会話に利便性があることからも、J-Cruiser2からはインターコムの取り付けスペースを確保し、SENA社との協業によるSRLの装着を可能とした。2019年9月期は国内先行で投入し、海外向けは2020年9月期の10月積みからとなる。