(1) 業績
当連結会計年度におけるわが国経済は、政府や日銀による経済政策や金融政策を背景に、企業収益や雇用情勢に
改善が見られ、緩やかな回復基調で推移したものの、中国を始めとした新興国経済の減速懸念や原油安など、依然
として景気の先行きは不透明な状況が続いております。
このような状況の中で、当社グループでは、平成27年4月から3カ年にわたる中期経営計画を策定し、「本格的
な高齢社会で求められるニーズに対応するため、グループが保有する経営資源を集中させ、シルバービジネスの更
なる強化と積極的な展開を図ることにより、『グループ総体としての企業価値の最大化』を目指す」という基本方
針のもと、中期的な目標や成長戦略を掲げました。
主な成長戦略は、①得意分野の強化策としての「福祉用具貸与事業を中心とした介護事業の深耕」、②新たな収益機会の獲得のための「介護保険制度に過度に依存しない収益基盤作り」(「リハテック事業」の拡大)、③安定的に収益を確保出来るビジネスモデルへの転換策としての「インテリア健康事業の収益性の改善」であり、当期は、これらの戦略を実現するための具体的な取り組みをスタートさせました。
これらの結果、当社グループの当連結会計年度における業績は、病院・施設向け販売において新設物件の減少などにより苦戦を強いられたものの、主力のメディカルサービス事業の中の福祉用具貸与事業が堅調に推移したことや、インバウンド(訪日外国人)の増加に伴うホテル向け法人事業が好調に推移したことにより、グループ全体の売上高は52,644百万円(前年同期比1.4%増)となりました。また、売上高の増加に加えて、収益性が高い福祉用具貸与事業が大きく伸びたことなどによって、営業利益は2,596百万円(前年同期比50.6%増)、経常利益は2,566百万円(前年同期比47.0%増)となりました。また、非連結子会社の江蘇芙蘭舒床有限公司に対する出資金の評価損を特別損失として計上したことなどにより、親会社株主に帰属する当期純利益は1,402百万円(前年同期比54.9%増)となりました。
各セグメント別の業績は、次のとおりであります。
① メディカルサービス事業
メディカルサービス事業においては、営業拠点3箇所(千葉県千葉市、福島県郡山市、福岡県福岡市)の新設や新商品の投入などにより、介護保険の給付額が増加している福祉用具貸与事業を中心とした売上高の拡大を図りました。
当期におきましては、前連結会計年度より在宅介護部門への投入を開始した、ベッドからの転落事故のリスクを軽減し、高さ調節機能により介護負担の軽減を図る「超低床リクライニングベッド FLB-03J フロアーベッド」を、テレビコマーシャルの放映の継続により認知度の更なる向上と新たな需要喚起に注力することで、顧客数の拡大と代理店の獲得に取り組んでまいりました。また、昨年4月から介護保険の給付対象となった介助式電動車いす「SP-40K」や、筋力の衰えた高齢者の立ち座りをサポートする「マルチファンクションリフトアップチェア01」などを市場に投入し、主にレンタル売上の拡大に努めました。さらに、ご利用者が何も持たなくとも、ご家族や介護者に外出を知らせる逆転の発想から生まれた認知症外出通報システム「おでかけキャッチWS-01」など、これまで市場になかった新しい発想の商品の販売及びレンタルを全国で開始いたしました。これらの商品が新たな顧客獲得や新規代理店獲得などにも寄与し、福祉用具貸与並びに販売売上は堅調に推移いたしました。
「リハテック」ブランド商品の販売に関しましては、ハンドル型電動車いす「スマートパル S637」や電動アシスト三輪自転車などの商品を、お客様の自宅近くで体験できる出張試乗会を実施するなどの販売手法により売上の獲得を図るとともに、アクティブシニア向けの商品を取り扱う直営店「リハテックショップ」の新設(千葉県千葉市、福岡県福岡市)などにより、認知度の向上やブランドイメージの定着を図ってまいりました。
病院・福祉施設等に対しましては、昨年11月の「ホスペックス・ジャパン2015」や、3月に行われた「CareTEX2016(ケアテックス)」に出展し、開発力と技術力をアピールするとともに、ベッド上のご利用者の起き上がりや離床などの動きを感知し、ナースステーションなどに通知することにより、看護師や介護職員などの負担軽減を図る「見守りケアシステムM-1」や、ご利用者のベッドからの転落事故のリスクと介護者の負担を軽減する「超低床フロアーベッド FLB-03」などの付加価値の高い商品について、継続的な販売促進に取り組んでまいりました。しかしながら、新設物件の減少や競争の激化などにより、病院・福祉施設等に対する売上高は、前期より減少いたしました。
以上の結果、メディカルサービス事業の売上高は29,007百万円(前年同期比2.1%増)、営業利益は2,090百万円(前年同期比25.7%増)となりました。
② インテリア健康事業
インテリア健康事業においては、依然として厳しい状況が続いている家具市場に対して、今までにない独創性の高い新商品を市場に投入して新たな需要を喚起するとともに、主力の家具販売店ルートに加えて、住宅関連企業や家電量販店など異業種に対する販売を強化し、収益力の向上に努めてまいりました。
当期におきましては、前連結会計年度より継続して、マットレスのクッション部に東洋紡と共同開発した新素材「ブレスエアーエクストラ®」を採用し、スプリング部の高密度連続スプリングと組み合わせることにより、理想的な寝姿勢で、心地よい眠りを提供する「新リハテックマットレス RH-BAE」の販売に注力いたしました。
また、世界の一流ホテルで採用されている最高級ブランド「スランバーランド」ベッドシリーズにつきましては、テレビコマーシャルの放映等により商品の認知度を高めていくことで拡販に努めてまいりました。
さらに新技術(グラフィックアートテクノロジー)・新素材(ニット・特殊突板ボード)・新デザイン(サンリオキャラクター)を取り入れた独創的な商品を展示することで、ベッド売り場を色彩豊かにし、活性化するとともに、多品種少量生産による受注生産方式により在庫を抑制し、収益性の改善に努めてまいりました。
「リハテック」ブランド商品については、既存の取引先に加えて、新たな販売チャネルに対して、消費者の方が、試乗体験出来る各種イベントの開催や、「リハテックコーナー」の設置を働きかけてまいりました。
平成32年の東京オリンピック開催やインバウンド(訪日外国人)の増加により、需要が順調に伸びているシティホテル等に対しては、営業体制を強化したことなどにより、客室ベッドの入替案件などの受注が増加し、売上が好調に推移いたしました。
以上の結果、インテリア健康事業の売上高は20,122百万円(前年同期比0.6%増)、営業利益は594百万円(前年同期比496.3%増)となりました。
③ その他
戸別訪問販売事業においては、同事業の基礎となる販売員の活性化を図るための施策を引き続き実行するとともに、「リハテック」ブランド商品の拡販のために新規取引先の開拓を積極的に取り組むことにより、売上高の確保に努めてまいりました。
また、市場の縮小とともに、競争が激化している日用品雑貨販売事業においては、店舗毎に立地環境・顧客ニーズなどを検討の上、不採算店舗からの退店や取扱商品の見直し、売場レイアウトの変更などを行うとともに、快眠をテーマにした新業態店舗の出店や集客効果の高い各種の企画セールや在庫一掃セールなどを実施してまいりました。しかしながら、新たな需要を喚起するには至らず、苦戦を強いられました。
以上の結果、その他の売上高は3,515百万円(前年同期比0.1%増)、営業損失は115百万円(前年同期は営業損失66百万円)となりました。
(2) キャッシュ・フロー
当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況は、現金及び現金同等物残高が前期末と比較して333百万円減少し9,378百万円となりました。各キャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、5,704百万円の収入(前年同期は4,216百万円の収入)となりました。主な要因として、収入については、税金等調整前当期純利益2,464百万円、非資金項目である減価償却費3,609百万円の計上や売上債権の回収428百万円などによるものであり、支出については、確定拠出年金制度への移換金690百万円、法人税等の支払404百万円などによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、3,741百万円の支出(前年同期は3,501百万円の支出)となりました。主な要因として、収入については有形固定資産の売却355百万円などであり、支出については、有形固定資産の取得3,994百万円、無形固定資産の取得113百万円などによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、2,296百万円の支出(前年同期は1,026百万円の支出)となりました。主な要因として、収入については短期借入れによる収入1,000百万円などであり、支出については、短期借入金の返済300百万円、社債の償還400百万円、自己株式の取得1,826百万円や配当金の支払額1,007百万円などによるものであります。
(1) 生産実績
① 生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 平成27年4月1日 至 平成28年3月31日) |
前年同期比(%) |
|
メディカルサービス(百万円) |
2,187 |
95.9 |
|
インテリア健康(百万円) |
8,372 |
99.8 |
|
その他(百万円) |
- |
- |
|
合計(百万円) |
10,559 |
98.9 |
(注) 1.金額は製造原価によっております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
② 外注実績
当連結会計年度の外注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 平成27年4月1日 至 平成28年3月31日) |
前年同期比(%) |
|
メディカルサービス(百万円) |
2,399 |
96.1 |
|
インテリア健康(百万円) |
1,232 |
72.6 |
|
その他(百万円) |
210 |
67.7 |
|
合計(百万円) |
3,842 |
85.3 |
(注) 1.セグメント間取引については、相殺消去しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
③ 仕入実績
当連結会計年度の仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 平成27年4月1日 至 平成28年3月31日) |
前年同期比(%) |
|
メディカルサービス(百万円) |
5,515 |
103.4 |
|
インテリア健康(百万円) |
2,742 |
108.1 |
|
その他(百万円) |
845 |
101.0 |
|
合計(百万円) |
9,103 |
104.5 |
(注) 1.金額は仕入価格によっており、セグメント間取引については、相殺消去しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2) 受注実績
当社グループの製品につきましては全般的に生産に要する期間が短く、また、同一製品において見込生産と受注生産を行っており、区分して算出するのが困難なため記載を省略しております。
(3) 販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 平成27年4月1日 至 平成28年3月31日) |
前年同期比(%) |
|
メディカルサービス(百万円) |
29,007 |
102.1 |
|
インテリア健康(百万円) |
20,122 |
100.6 |
|
その他(百万円) |
3,515 |
100.1 |
|
合計(百万円) |
52,644 |
101.4 |
(注) 1.セグメント間取引については、相殺消去しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
政府は、団塊の世代が後期高齢者となる平成37年を目途に、医療機関の機能分化と、在宅を中心にした地域医療と介護の包括的なケア体制の構築を中心に、医療・福祉提供体制の再構築を進めております。また、財政健全化に向けて、社会保障分野改革についての様々な議論も行われています。
当社グループの主力事業である福祉用具貸与事業においては、介護保険制度を含む社会保障制度を持続可能なものとしていくために、①負担能力に応じた公平な負担、②給付の適正化、という観点から、診療報酬と介護報酬の同時改定が行われる平成30年に向けて、様々な制度改定が行われることが想定されており、これらの改定によっては少なからず影響を受ける可能性があります。
このような状況のもと、当社グループでは、「本格的な高齢社会で求められるニーズに対応するため、グループが保有する経営資源を集中させ、シルバービジネスの更なる強化と積極的な展開を図ることにより、『グループ総体としての企業価値の最大化』を目指す。」という基本方針のもと、平成27年4月から平成30年3月期までの3ヵ年を実施期間とする中期経営計画を策定し、現在、各種施策に取り組んでおります。
当中期経営計画では、主力事業の福祉用具貸与事業を中心とした介護事業の深耕を行うことで介護事業の基盤を盤石にするとともに、「元気な高齢者」、すなわちアクティブシニアを対象とした「リハテック事業」の拡大を図ることで、介護保険制度に過度に依存しない収益基盤作りを進めることなどを主な目標としております。
また、市場の成熟化が進んだインテリア健康事業においては、「量から質」への転換を図り、安定的に収益を獲得できるビジネスモデルを構築するために、多品種少量生産による受注生産方式を推進してまいります。また、東京オリンピックの開催やインバウンド(訪日外国人)の増加により、需要が拡大しているホテル市場においては、営業体制を強化することなどによって売上の拡大を図ってまいります。
さらには、事業成長のための人材育成や、持続的な成長を可能にするためのコーポレートガバナンスの強化にも取り組んでおります。
これらによって、当社グループは当中期経営計画を達成するとともに、「人々が活き活きと暮らせる高齢社会の実現に向けて、常に先進的で独創的な商品・サービスを提供し続けることによって社会に貢献し、潤いのある生活の実現を提案していく企業」になることを目指してまいります。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 当社グループの事業環境について
① 当社グループが行っているメディカルサービス事業は、介護保険制度に大きく依存しております。したがって、この介護保険制度の改定等が行われた場合には売上高が減少し、当社グループの業績と財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
② 当社グループが行っているインテリア健康事業の取引先が属する市場は、景気動向、地価動向及び住宅税制等の影響を比較的受け易い傾向にあります。したがって、景気の低迷による所得の減少、市場金利の上昇、地価上昇及び住宅税制の課税強化等により、同市場の需要が減少した場合には、売上高が減少し、取扱製商品の販売価格が下落する等により利幅が縮小する可能性がある他、取引先の経営状態の悪化や、貸倒れの発生等により当社グループの業績と財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
③ 当社グループの事業にあって、「その他」に区分される戸別訪問販売事業は、法律の規制を受ける事業であるため、関係法律の改定等が行われた場合には売上高が減少し、当社グループの業績と財務状況に影響を及ぼす可能性があります。また、日用品雑貨販売事業は、消費者の感性やファッション性、プライスライン及び店舗環境等により、業績が左右されるため、当社グループが市場の変化を十分に予測できず、魅力ある商品を提供できない場合には売上高が減少し、当社グループの業績と財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
(2) 製品の欠陥について
当社グループは各工場において、JIS(日本工業規格)及び同規格よりも厳しい独自の品質基準に基づくFES(FRANCEBED ENGINEERING STANDARDS)に則して各種の製品を製造しております。
しかし、すべての製品について欠陥が発生しないという保証はありません。また、当社グループは製造物責任賠償に係る保険に加入しておりますが、この保険が最終的に負担する賠償額を十分にカバーできるという保証はありませんし、引き続きこのような保険に加入できるとは限りません。
万一製品に欠陥が生じ、当社グループが賠償責任を負う場合、また顧客の安全のために大規模なリコールを実施した場合等においては、多額のコストを発生することとなり、さらに製品に対する評価を大幅に低下させ、ブランドを毀損した場合には、売上高が減少し、当社グループの業績と財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
(3) 個人情報漏洩等について
当社グループは、事業の特性上大量の顧客情報等の個人情報を取扱っており、個人情報保護には特に配慮して対策を進め事業活動を行っておりますが、万一個人情報の漏洩があれば、法的責任を負う可能性がある他、信用を大きく毀損することとなり、当社グループの業績と財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
(4) 信用について
当社グループは様々な営業取引を行っており、取引先の信用悪化や経営破綻等による損失が発生する信用リスクを負っております。
したがって、当該リスクを管理するために、取引先毎に取引限度額や代金決済方法等を定め、更に債権管理委員会を設置して機動的な運営を行っております。
しかし、このリスクを全て排除することは困難でありますので、取引先の信用悪化や経営破綻等があれば当社グループの業績と財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
(5) 為替変動等について
当社グループは原材料及び取扱製商品の輸出入取引を行っており、それらに係る外貨建金銭債権債務(外貨建予定取引を含む。)は為替相場の変動リスクを有しております。そのため当社グループは、為替相場の変動によるリスクをヘッジする目的でデリバティブ取引を行っておりますが、間接的な影響を含め、これをすべて排除することは困難であります。したがって、為替相場の変動が当社グループの業績と財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
また、当社グループの輸出入取引は、アジア・ヨーロッパを中心とした複数の国々と行っており、今後もその取引は継続されます。したがって、各国の経済情勢の変化及び災害の発生等に伴う輸出入環境の変化が当社グループの業績と財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
技術援助契約の概況
当社グループの技術導入に関する契約の主なものは次のとおりであります。
|
契約会社名 |
契約先 |
契約締結年月日 |
契約の内容 |
摘要 |
|
|
国名 |
名称 |
||||
|
フランス ベッド㈱ |
アメリカ |
レゲット・アンド・ プラット社 |
平成11年4月1日 |
寝姿勢対応ヘリカル技術の独占使用権 |
(1)対価 実施料 (2)契約期間 特許有効期間終了まで |
|
スウェーデン |
ヒルディング・アン ダーズ・インターナショナル・スウェーデン社 |
平成27年8月19日 |
ベッドの製造技術及び商標使用権 |
(1)対価 実施料 (2)契約期間 平成32年12月31日まで |
|
当社グループは、「創造と革新により『豊かさとやさしさ』のある暮らしの実現に貢献するヒューマンカンパニーを目指す」という経営理念のもと、健康で安全な生活の実現のためにご利用者様一人ひとりにふさわしい機能をもった創造性豊かな「付加価値のある商品」の提供を企業の使命と考え、研究開発活動を行っております。また、フランスベッド株式会社では、海外及び国内の「薬機法」規制に対応するため、平成18年度に取得したISO13485/ISO9001の認証機関による認証取得の継続維持を行うとともに、輸出相手国から求められるコンプライアンスへの対応を行うため、商品の開発から販売に至るQMS(Quality Management System)を機能させ、一層の品質改善に努め、お客様から信頼される企業グループを目指してまいります。
当連結会計年度における当社グループの研究開発費の総額は215百万円であり、これにはフランスベッド株式会社スリープ研究センターの人間工学・医学面からの健康に関する寝具や睡眠についての総合研究等の基礎研究費が含まれております。
主な活動内容及び成果は次のとおりであります。
(メディカルサービス)
当事業につきましては、介護ベッドを安全にご使用していただくためにJISベッドの拡充を行うと同時に、業界団体と協力し、注意喚起の啓蒙活動を行いました。
在宅介護向け商品では、超低床フロアーベッド「FLB-03」(床板高さ110mm)の2モーター仕様「FLB-02」を新たに開発し市場に投入するとともに、マットレスストッパー等の付属品の拡充を図りました。また、新たな介護ベッドの研究開発にも努めております。
シニア世代に向けたブランド「リハテック」では、益々増加傾向にある認知症の方をサポートする高機能、高付加価値商品や、シニア世代が自ら購入したくなるシニア世代に優しい商品の開発に重点を置いております。認知症の方をサポートする商品として、ご利用者様が何も持たなくとも、センサーが外出を感知しご家族や介護者に外出を知らせる逆転の発想から生まれた認知症外出通報システム「おでかけキャッチWS-01」を市場に投入しました。また、車いすからの転倒を予防するフランスベッドオリジナル商品「転ばなイス」を市場に投入いたします。
病院、福祉施設向け商品としては、リハビリバー「GR-600」や福祉施設向けベッド「FB-033」にサイドアップ機能を追加した「FB-033-SU」を市場に投入し、より安全性の高い商品を提供してまいりました。また、医療・介護ベッド回りでの転倒・転落を回避することを目的として、ご利用者様の動き出しをいち早く検知し通報する「見守りケアシステム M-1」をロボット介護やIOTに対応させるためのデジタル化の開発を推進しております。
今後も、様々な様態の介護を必要とされる方や介護に携わる方の利便性や安全性を追求した福祉用具の開発や認知症の方をサポートする商品の開発を継続的に行ってまいります。
なお、当事業に係る研究開発費は158百万円であります。
(インテリア健康)
当事業につきましては、ベッドを中心に、高齢社会への対応を図り、高機能・高付加価値を追及した商品開発を行っております。
ベッドでは、新開発スプリング「ZELT-EX」と植物生まれのうるおい繊維「リフレス」、特殊素材「ブレスエアーエクストラ シルキー」を組み合わせ、女性にターゲットを絞った「クラウディア」シリーズ(「CL-BAEシルキー、CL-BAEシルキーDLX」)を開発し市場に投入しました。また、新しい技法や素材を使用し、受注生産方式に対応するベッド「アチェンタ」シリーズや「ミラージュ」シリーズを新規に開発し展開しました。さらに生活環境上の問題であるシックハウス症候群などの環境安全に配慮した「F☆☆☆☆(エフ・フォースター)仕様」のベッドの充実と、木材の違法伐採問題に対応するため、合法木材供給事業者の認可を受け環境配慮にも努めております。
リビングでは、ブレスエアーエクストラを座面に使用し通気性を高めた、ソファブランド「グラート」シリーズ(「GTA-023 FAB PC、GTA-023 FAB SOFA」)を開発し市場に投入しました。
また、寝具類では横向き寝枕「スリープバンテージ」や、多目的に使用できるクッション「スリープバンテージフルール」を開発し新たに展開しました。
さらに、シニア世代に向けたブランド「リハテック」では、シニアの方々が必要とする商品をテーマ別に『アクティブ』『やすらぎ』として商品開発を行っております。『アクティブ』をテーマとした開発商品としては、光る杖「ライトケイン」シリーズに振動で光を発する軽量折り畳みタイプの杖を追加しました。また、『やすらぎ』のテーマでは、コンパクトで本格的なモミ機能を装備した「もみ名人極み」の開発を行い、今後市場に投入してまいります。
今後も、さらなる高機能・高付加価値を追求したインテリア商材やシニア世代を応援するリハテック商品を開発してまいります。
なお、当事業に係る研究開発費は56百万円であります。
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
なお、当連結会計年度より、「企業結合に関する会計基準」(企業会計基準第21号 平成25年9月13日)等を適用し、「当期純利益」を「親会社株主に帰属する当期純利益」としております。
(1) 重要な会計方針及び見積り
当社グループはわが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に従って過去の実績や状況に応じ合理的だと考えられる様々な要因に基づき見積り及び判断を行っております。当社グループは特に下記の会計方針が重要な見積り及び判断に大きな影響を及ぼすと考えております。
① 貸倒引当金
当社グループは、売掛金等の債権の貸倒損失に備えるため、一般債権については貸倒実績率により、貸倒懸念債権等特定の債権については個別に回収の可能性を検討し、回収不能見込額を計上しておりますが、取引先の経営状態が悪化し、その支払能力が低下した場合、追加引当が必要となる可能性があります。
② たな卸資産
当社グループは、定期的にたな卸資産の処分又は評価替を行うことにしております。実際の将来需要又は市場状況が見積りより悪化した場合、追加の処分損及び評価損の計上が必要となる可能性があります。
③ 投資有価証券の減損
当社グループは、長期的な取引関係維持のために、取引先及び金融機関の有価証券を所有しております。これらの有価証券の減損にあたっては、個別銘柄毎に、連結会計年度末における時価が期首取得原価に比べ30%以上下落したときは、連結会計年度中の時価の推移を勘案して、回復可能性があると認められる場合を除き減損処理を行っております。
将来の市況の悪化や投資先の業績の不振により、現在の簿価に回復する可能性が見込めない事態が発生した場合、評価損の計上が必要となる可能性があります。
④ 繰延税金資産
当社グループは、将来年度の収益力及び慎重かつ継続的に検討した実現性の高いタックスプランニングに基づく課税所得の見積額により回収可能性を判断し繰延税金資産の計上を行っておりますが、繰延税金資産の全部又は一部が将来的に回収できないと判断した場合、当該判断を行った期間に繰延税金資産を取り崩します。
⑤ 退職給付に係る負債
当社グループは、当該連結会計年度末の退職給付債務及び年金資産の見込額に基づき、当該連結会計年度末において発生していると認められる額を計上しておりますが、前提条件には、割引率、将来の報酬水準、退職率、統計数値に基づいて算出される死亡率及び年金資産の長期期待運用収益率等が含まれます。長期金利の変化、年金資産の運用状況等の年金を取り巻く市場環境の変化、医療環境の進歩、生活環境の向上等による統計数値の変化、また、報酬制度、退職金制度の見直し等の企業環境の変化等、様々な要因により将来的に退職給付に係る負債に影響を及ぼす可能性があります。
⑥ 固定資産の減損
当社グループは、事業を行うにあたり固定資産を保有しておりますが、時価の下落や収益性の低下等により減損処理が必要となった場合、減損損失を計上する可能性があります。
(2) 当連結会計年度の経営成績の分析
① 売上高
当連結会計年度の売上高につきましては、メディカルサービス事業、インテリア健康事業ともに増収となり、全体でも増収となりました。
メディカルサービス事業においては、病院・施設向けの販売が新設物件の減少や競争の激化などにより苦戦を強いられたものの、当事業の主力事業である福祉用具貸与事業が堅調に推移したことなどにより、増収となりました。
また、インテリア健康事業においては、インバウンド(訪日外国人)の増加などに伴い、ホテル向け法人事業が好調に推移したことにより、増収となりました。
これらの結果、当連結会計年度の売上高は、前年同期と比べ737百万円増加(1.4%増)し、52,644百万円となりました。
各セグメント別の売上高の概要につきましては、「第2 事業の状況 1 業績等の概要 (1) 業績」もご参照ください。
② 営業損益
営業損益につきましては、増収に加え、売上原価率及び売上高販管費率の低減により増益となりました。
売上原価率は前年同期と比べ1.1ポイント低減し52.6%となりました。また、販管費は前年同期と比べ18百万円増加しておりますが、売上高販管費率は0.6ポイント低減し42.3%となりました。
これらの結果、当連結会計年度の営業利益は、前年同期と比べ872百万円増加(50.6%増)し、2,596百万円となりました。
③ 経常損益
経常損益につきましては、営業外収支が前年同期と比べ51百万円の収支悪化となりましたが、営業損益の増加により、前年同期と比べ820百万円増加(47.0%増)し、2,566百万円となりました。
④ 特別損益
特別損益につきましては、非連結子会社である江蘇芙蘭舒床有限公司に対する出資金の評価損を「その他の関係会社有価証券評価損」として40百万円、また、「投資有価証券評価損」20百万円などを特別損失に計上いたしました。
⑤ 親会社株主に帰属する当期純損益
税金等調整前当期純利益につきましては、前年同期と比べ573百万円増加(30.3%増)し、2,464百万円となりました。これより税金費用1,062百万円を控除した親会社株主に帰属する当期純利益につきましては、前年同期と比べ497百万円増加(54.9%増)し、1,402百万円となりました。
(3) 財政状態の状況
① 資産
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末(以下「前期末」という。)と比較して256百万円増加し59,666百万円となりました。流動資産は前期末と比較して303百万円減少し30,539百万円となりました。主な要因は、有価証券900百万円の増加に対し、現金及び預金634百万円、受取手形及び売掛金(電子記録債権を含む)415百万円、たな卸資産130百万円などの減少によるものです。固定資産は前期末と比較して579百万円増加し29,085百万円となりました。主な要因は、1年基準(ワンイヤールール)適用となる譲渡性預金600百万円の流動資産への振替や土地売却による減少に対し、有形固定資産の取得や、株式の時価上昇による年金資産の増加などにより退職給付に係る資産が増加したことによるものです。
② 負債
負債は、前期末と比較して1,113百万円増加し23,235百万円となりました。主な要因は、1年内償還予定の社債400百万円などの減少に対し、支払手形及び買掛金169百万円、短期借入金700百万円、リース債務264百万円などの増加によるものです。
③ 純資産
純資産は、前期末と比較して856百万円減少し36,431百万円となりました。主な要因として、増加については、親会社株主に帰属する当期純利益1,402百万円、退職給付に係る調整累計額783百万円などであり、減少については、自己株式の取得1,822百万円、剰余金の配当1,008百万円などによるものであります。
以上の結果、自己資本比率は、前期末の62.7%から61.0%となりました。
(4) 資本の財源及び資金の流動性についての分析
① キャッシュ・フローの状況
キャッシュ・フローの状況につきましては、「第2 事業の状況 1 業績等の概要 (2) キャッシュ・フロー」に記載のとおりであります。
② 資金需要ならびに財政政策について
当社グループにおける主な資金需要は、当社及び子会社が事業活動を行っていく上で必要な運転資金及び設備投資資金であります。
これらの資金需要に対しては、主として営業活動からのキャッシュ・フローと金融機関からの借入及び社債(私募債)により調達しており、グループとして最適な資金調達を実現する為に、当社が中心となり調達を行っております。
また、当社グループではCMS(キャッシュ・マネジメント・サービス)を導入しており、グループ各社における余剰資金を当社に集中し、一元管理を行うことで金融費用の削減を図っております。当連結会計年度末における当社グループの有利子負債残高は9,833百万円となりました。内訳としては、短期及び長期借入金3,450百万円(短期借入金2,250百万円、長期借入金1,200百万円)、社債3,950百万円、リース債務2,433百万円であります。
一方、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は9,378百万円となり、前連結会計年度末と比較して333百万円減少しております。将来発生し得る資金需要については、営業活動によって得られるキャッシュ・フロー及び手元資金により、対応可能な状況であると認識しております。
(5) 経営成績に重要な影響を与える要因について
経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 4 事業等のリスク」に記載のとおりであります。