第2【事業の状況】

1【業績等の概要】

(1)業績

 当期の経営成績は、第1四半期を中心に半導体用シリコンウエハ市場の調整局面の影響を受け、また、熊本震災(第1四半期末)以降は、懸命な原状回復の遂行に加えて、顧客再認定手続きに係る時間を要したことから、当社主力製品であります300mmシリコンウエハ出荷容器FOSBのリユース進展も相俟って、販売面において厳しい状況となりました。

 この結果、当連結会計年度の売上高6,994百万円(前期比13.9%減)、営業利益は469百万円(前期比0.1%減)、経常利益は708百万円(前期比9.3%減となりました。なお、熊本震災に係る特別損失として602百万円を計上したため、親会社株主に帰属する当期純利益は48百万円(前期比81.0%減)を計上するに止まりました。

 

 セグメント別の業績は次のとおりであります。

 

(プラスチック成形事業)

 当連結会計年度の売上高は5,814百万円(前期比17.5%減)、営業利益は666百万円(前期比14.8%減)となりました。

 

(成形機事業)

 当連結会計年度の売上高は1,155百万円(前期比0.6%増)、営業利益は161百万円(前期比15.5%増)となりました。

 

(不動産賃貸等事業)

 当社は平成28年4月27日に主に賃貸に供する不動産を取得し、同事業を開始いたしました。当連結会計年度の売上高は115百万円、営業利益は79百万円となりました。

 

(2)キャッシュ・フロー

 当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ551百万円増加し、8,288百万円となりました。


(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 営業活動によるキャッシュ・フローは、332百万円(前年度は534百万円)となりました。災害損失の支払額308百万円があったものの、仕入債務の増加318百万円、償却前税金等調整前当期純利益354百万円の計上等により資金が増加したことによるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 投資活動によるキャッシュ・フローは、△1,004百万円(前年度1,444百万円)となりました。定期預金の払戻による収入1,500百万円があったものの、有形及び無形固定資産の取得による支出3,010百万円等により資金が減少したことによるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 財務活動によるキャッシュ・フローは、1,223百万円(前年度は△222百万円)となりました。長期借入れによる収入等により資金が増加したことによるものであります。

 

2【生産、受注及び販売の状況】

(1)生産実績

 当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

金額(千円)

前年同期比(%)

プラスチック成形事業

5,931,928

△15.2

成形機事業

1,101,234

0.8

合計

7,033,162

△13.1

 (注)1.金額は販売価格によっております。

2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

3.不動産賃貸等事業については、その性質上、該当事項がないため記載しておりません。

(2)受注状況

 当連結会計年度の受注状況をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

受注高(千円)

前年同期比(%)

受注残高(千円)

前年同期比(%)

プラスチック成形事業

6,167,181

△10.3

940,749

81.3

成形機事業

1,200,341

25.6

306,579

27.9

合計

7,367,522

△6.0

1,247,328

64.4

 (注)1.金額は販売価格によっております。

2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

3.不動産賃貸等事業については、その性質上、該当事項がないため記載しておりません。

(3)販売実績

 当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

金額(千円)

前年同期比(%)

プラスチック成形事業

5,745,248

△17.7

成形機事業

1,133,546

△0.8

不動産賃貸等事業

115,993

-

合計

6,994,787

△13.9

 (注)1.金額は販売価格によっております。

2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

3.主要な輸出先及び輸出販売高は、次のとおりであります。

なお、( )内は販売実績に対する輸出高の割合であります。

輸出先

前連結会計年度

(自 平成27年2月1日

  至 平成28年1月31日)

当連結会計年度

(自 平成28年2月1日

  至 平成29年1月31日)

 

 金額 (千円)

構成比 (%)

 金額 (千円)

構成比 (%)

 

欧州地域

510,306

20.2

139,958

7.3

 

アメリカ地域

242,418

9.6

216,107

11.3

 

アジア地域

1,774,916

70.2

1,550,994

81.3

 

合計

2,527,641

(     31.1%)

100.0

1,907,059

(     27.3%)

100.0

 

4.主要な販売先及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。

相手先

前連結会計年度

(自 平成27年2月1日

   至 平成28年1月31日)

当連結会計年度

(自 平成28年2月1日

   至 平成29年1月31日)

 

 金額 (千円)

割合 (%)

 金額 (千円)

割合 (%)

 

株式会社SUMCO

2,101,317

25.9

1,792,192

25.6

 

丸紅株式会社

1,501,059

18.5

852,739

12.2

 

 

3【対処すべき課題】

 当社グループの収益構造は、特定顧客・特定業界への依存度が高く、またエレクトロニクス市況の影響を受けやすいものとなっております。このような経営環境を認識した上で、当社グループは、外部経営環境の変動に対する柔軟な対応力と強固な企業体質の構築を目指し、既存事業の収益安定化を図るとともに、新たな収益源の確立を推進してまいります。

 プラスチック成形事業については、300㎜シリコンウエハ専用の出荷容器「FOSB」の競争力強化に努めてまいります。また、微細化技術の進展とともに、ますます厳しくなる高精度化要求に応える技術開発を進め差別化を図って参ります。また、当社グループのコア技術を見直し、成長分野への応用展開を推進することで、収益源の多様化を図ってまいります。

 成形機事業については、長年培ってきた竪型成形機市場における独特な地位を再構築するとともに、製造・販売・技術といったあらゆる面でグループのシナジー効果を発揮し、最先端産業分野におけるお客様のニーズに応えてまいります。また、サービスの一層の充実を図ると同時に、過去顧客の掘り起こしや、新規顧客開拓活動を推進してまいります。

 そして、激動の経営環境に対応すべくスピードとコストを強く意識した体質作りを推進し、グループ一丸となって生産工程の改善を断行、モノ作り企業グループとしての現場力に磨きをかけてまいります。合わせて、人材を持続的成長の重要な源泉と捉え、人材育成のための教育訓練の施策も講じてまいります。また、社会の一員として地球環境等に配慮した事業活動を展開するため、省エネルギー、リサイクル等を意識した取り組みを進めると共に、社会の秩序や安全に脅威を与える反社会的勢力とは確固たる信念を持って排除の姿勢を堅持し、高い倫理観と品格を当社グループメンバー全員が自覚・尊重して行動できるようコンプライアンスの徹底を図ってまいります。

 

 

4【事業等のリスク】

 以下において、当社グループの事業展開上のリスク要因となる可能性があると考えられる主な事項を記載しております。また、必ずしも事業上のリスクには該当しない事項についても、投資判断上あるいは当社の事業活動を理解していただく上で重要と考えられる事項については、投資家に対する情報開示の観点から積極的に開示しております。 なお、将来に関する部分の記載は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

1)業績の変動要因について

①シリコンウエハの生産動向

 当社グループの主力製品であるシリコンウエハ出荷容器は、シリコンウエハメーカーからデバイスメーカーへシリコンウエハを出荷する際に使用するための容器であり、その需要は、シリコンウエハの生産動向に影響を受ける可能性があります。中でも、主力製品である300mmシリコンウエハ出荷容器「FOSB」については、当社グループの売上高に対する比率が高いことから、特に300mmシリコンウエハの生産量及び出荷量の変動が当社グループの売上高に影響を及ぼすと考えられます。また、デバイスメーカーにおけるリユース回数の増加が当社容器の需要に影響を与える可能性があります。

②原材料の市況変動等について

 当社グループ製品の多くは、石油化学製品を原材料としておりますが、原油価格の変動により原料価格が影響を受ける恐れがあるため、原油市場の動向が当社グループの業績に影響を与える可能性があります。また、原材料のうち一部は特定の原料メーカーにおける特注グレードのものを使用しております。当該グレードの供給体制に問題が生じた場合は、代替グレードが確保できない、代替グレードへの変更に時間がかかる等の可能性があります。当社としては、代替グレード、他メーカー品の評価を進め、一定期間分の在庫を確保するなどの対策を講じておりますが、同事象が発生した場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

③競合について

 現在のシリコンウエハ市場は、直径200mm以下で縮小が見込まれる一方、直径300mmシリコンウエハ市場については、引き続き緩やかな拡大が予測されております。

 そして、当社グループの主力製品である300mmシリコンウエハ出荷容器「FOSB」の市場においては、当社グループは一定のシェアを確保しておりますが、市場拡大に伴う新規参入の増加や、同業他社との競争の熾烈化が懸念されます。また、200mm以下のシリコンウエハ出荷容器並びにシリコンウエハ工程内容器については、市場が成熟化しており、競合状態も固定化しております。

 かかる環境下、当社グループとしては、シェアの確保・拡大のため、他社との差別化を図るための製品機能の向上、価格競争力維持を目的とした生産技術の開発及び生産プロセスの効率化を推進しております。

 しかし、半導体業界の技術進歩は日進月歩であり、競争が激化するマーケットの中で、当社グループの生産技術開発・生産プロセスの効率化の成否によっては、当社グループ製品の優位性の低下をもたらし、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

④特定販売先への依存度が高いことについて

 当社グループの主要製品であるシリコンウエハ出荷容器は、シリコンウエハメーカーに出荷されております。顧客各社とは、基本取引契約書を締結しておりますが、納入数量、価格等に関する長期納入契約等は締結しておりません。当社グループは、毎年継続的に製品を各社に販売しており、取引関係は取引開始以来安定しております。当社グループとしては、製品機能の向上を通じて、引き続き、各社との安定取引の継続を図ると共に、広く顧客層の拡大を進めてまいりますが、主要販売先の購買方針によって当社グループの業績が影響を受ける可能性があります。

 

⑤特定仕入先への依存度が高いことについて

 当社グループの主要仕入先である原料メーカーより、当社製品の原料の多くを仕入れております。同社とは基本取引契約書を締結しておりますが、長期納入契約は締結しておりません。同社との取引関係は取引開始以来安定しておりますが、主要仕入先の販売方針、供給体制に問題が生じた場合は、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

2)その他のリスクについて

①知的財産権等について

 当社グループの事業分野に関する知的財産権については、特許権、意匠権、商標権を取得しております。当該知的財産権に基づく具体的な製品化ノウハウについては当社グループ内に蓄積しているため、知的財産権が侵害されることにより当社グループの業績が重大な影響を受けることは想定されませんが、類似製品が市場に参入してきた場合には、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

 また、当社グループは、第三者の特許等を侵害することによる紛争を避けるべく、平素から他社の知的財産権の監視に努めております。しかしながら当社グループの認識の範囲外で、第三者の知的財産権を侵害した場合、当該第三者から権利行使を受け、これが当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

 

②品質不良等の発生によるリスク

 当社グループは、ISO9001品質マネジメントシステムを採用することで、品質保証と継続的改善体制の確立・運用を推進し、不良発生と流出の防止に努めておりますが、現実的にはクレーム発生の可能性を皆無にすることは困難です。また、製造物責任賠償に関しては、PL保険に加入済みですが、大規模なクレームや製造物責任につながる事態が発生した場合には、これらのクレームに対する補償、対策に伴うコストが発生し、当社グループの業績及びブランドの評価に影響を与える可能性があります。

③人材の確保について

 当社グループは、未だ成長の途上であり、高付加価値の製品開発を推進し、事業を拡大していくには人材の確保が不可欠です。かかる認識の下、当社グループでは、技術に精通した人材、営業開拓力に優れた人材等を採用・育成していく方針ですが、適切な時期にこのような人材を採用ないしは育成できなかった場合には、当社グループの業績及び業務運営に支障が生じる可能性があります。

④研究開発について

 当社グループでは、既存事業の充実や新規事業のための研究開発費、設備投資が先行して発生します。そのため、研究開発費や設備投資費用を投入したにもかかわらず、その事業が軌道に乗らなかった場合には、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

⑤自然災害について

 当社グループでは、一部の製品を専用工場で集中生産をしております。このため、地震等の自然災害が発生した場合、当該製品の生産に影響が出る可能性があります。当社グループでは、このような事態に対応するため、同じ生産ラインを複数の工場棟に独立配置する等の対策を講じておりますが、大規模な自然災害が発生した場合には、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

⑥不動産賃貸等事業について

 当社グループでは、オフィスビルの賃貸、管理を行う不動産賃貸等事業を行っておりますが、現在一棟貸しを行っているため、現テナントが退去後、新規テナントと成約できなかった場合、また、新規テナントと成約した場合でも、契約条件の変更により、当社グループの業績に影響を与える可能性がございます。

3)連結子会社について

 当社グループは、当社ならびに連結子会社2社(株式会社山城精機製作所及び株式会社宮本樹脂工業)を中心に構成されておりますが、連結子会社の業績に著しい変動が生じた場合は、当社企業集団の業績に影響を与える可能性があります。

5【経営上の重要な契約等】

契約会社名

相手先

契約名

契約内容

契約期間

ミライアル(株)

(当社)

丸紅株式会社

取引基本契約

当社製造・販売に係る各種ウエハー容器及びその付属部品販売に関する契約

 自 平成24年1月15日

 至 平成26年1月14日

(以降1年毎に自動更新)

 

 当連結会計年度において、新たに締結した重要な契約は次のとおりであります。

契約会社名

相手先

契約名

借入金額

借入利率

契約期間

担保

ミライアル(株)

(当社)

株式会社三菱

東京UFJ銀行

金銭消費

貸借契約

1,500百万円

 TIBOR+

 スプレッド

自 平成28年4月27日

至 平成43年4月25日

 本件の土地、

 建物

(注)上記借入は、東京都港区の不動産の購入資金を調達するために締結した契約であります。

 

 なお、当社グループは、平成29年3月24日開催の取締役会で福島県福島市に工場用地を取得することを決議し、平成29年3月28日付で売買予約契約を締結いたしました。

 詳細につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表 (1) 連結財務諸表 注記事項(重要な後発事象)」に記載のとおりであります。

 

6【研究開発活動】

 当社グループは、成形機・金型・成形品それぞれの製造ノウハウを有することで、高付加価値のプラスチック成形に必要なバリューシステムを構築しております。個々の基盤技術を有機的に組み合わせ、既成概念にとらわれることなく自由な発想でお客様に新しい価値をお届けすることが当社グループの研究開発の基本方針であり、使命であると考えております。
 研究開発の推進体制としては、最先端技術の進歩をお客様への価値にスピーディに変換し、いち早く高付加価値製品としてお届けするために、グループ内の連携を強化する体制を構築しております。また、研究開発の推進にあたっては、企業・大学などとのアライアンスを積極化し、より幅広い分野への挑戦と開発のスピードアップを図っております。
 最近の研究開発の取り組み状況は以下の通りであります。

1)プラスチック成形事業

<Auto Door FOSBの開発>

 300mmシリコンウエハ出荷容器「FOSB」について、最終顧客であるデバイスメーカーの要求により、Auto Door 化が進行しております。

 当社は、Auto Door FOSBをいち早く開発・上市し、ウエハ搬送及び受入工程の高度な自動化の実現に寄与し、お客様の生産工程の合理化に大きく貢献しています。今後も自動化ライン導入は必須の課題であるため、Auto Door FOSBの需要も引続き拡大していくものと思われます。拡販の推進に加え、ますます高度化、多様化する品質要求を見据え、顧客要望に応じた継続的な改善・改良に取り組んでおります。

<シリコンウエハ工程内容器及びその他のユーザー仕様品の開発>

 300mmシリコンウエハでの半導体製造が主流となる中、工程内容器についても、ウエハプロセスにおける性能・効率を確保するより高度な機能が要求されます。お客様の要望に応じ、300mmシリコンウエハ工程内容器「FOUP」の改善・改良を推進するとともに、200mm以下の工程内カセット/ボックスについても、特定ユーザー向けの特殊仕様品の開発を継続しております。

 FOSB同様、新規顧客の獲得と同時に、多様な顧客要求に応え、新たな材料や多様な性能を満たした製品開発活動を行なっております。

<高機能プラスチック樹脂の選定・開発>

 高機能プラスチック樹脂の選定・開発に関しては、原料メーカーとの共同作業による新グレード開発、既存グレード改良作業を継続して推進し、問題点の解決や他社製品との差別化に取り組んでおります。また、材料開発を目的とした社内ラボにおける研究も実施しており、既存製品の品質向上はもちろんのこと、新製品・新分野への応用展開も図って参ります。

 当セグメントに係る研究開発費は、138,231千円であります。

 

2)成形機事業

 株式会社山城精機製作所が、長年にわたって培ってきた多様な成形機に関するノウハウを活かし、顧客ニーズに合った独自の成形機を提案することで、競合との差別化を図って参ります。また、最先端成形技術の研究や、特殊な樹脂に対応した成形機の開発にも力を入れて参ります。

 当セグメントに係る研究開発費は、12,831千円であります。

 

以上を合わせて、当連結会計年度における研究開発費の総額は、151,062千円となっております。

7【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

  文中の将来に関する部分の記載は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)財政状態の分析

(流動資産)

  当連結会計年度末の流動資産は、前連結会計年度末に比べて350百万円減少し、11,974百万円となりました。これは主に、現金及び預金の減少948百万円があったこと等によるものであります。

(固定資産)

  当連結会計年度末の固定資産は、前連結会計年度末に比べて2,475百万円増加し、8,107百万円となりました。これは主に、有形固定資産の増加2,694百万円があったこと等によるものであります。

(流動負債)

  当連結会計年度末の流動負債は、前連結会計年度末に比べて693百万円増加し、2,210百万円となりました。これは主に、支払手形及び買掛金の増加357百万円、災害損失引当金の増加226百万円があったこと等によるも
のであります。

(固定負債)

  当連結会計年度末の固定負債は、前連結会計年度末に比べて1,397百万円増加し、2,348百万円となりました。これは主に、長期借入金の増加1,317百万円があったこと等によるものであります。

(純資産)

  当連結会計年度末の純資産は、前連結会計年度末に比べて34百万円増加し、15,523百万円となりました。
れは主に、配当金の支払179百万円による減少があったものの、その他有価証券評価差額金146百万円の増加が
あったこと等によるものであります。

 

(2)経営成績の分析

①売上高

 当期の経営成績は、第1四半期を中心に半導体シリコンウエハ市場の調整局面の影響を受け、また、熊本震災(第1四半期末)以降は、懸命な原状回復の遂行に加えて、顧客再認定手続きに係る時間を要したことから、当社主力製品であります300mmシリコンウエハ出荷容器FOSBのリユース進展も相俟って、販売面においてきわめて厳しい状況となりました。

 この結果、当連結会計年度の売上高は6,994百万円前期比13.9%減)となりました。

 セグメント別では、プラスチック成形事業の主力製品であるFOSBは上記の状況であり、また工程内容器FOUPは端境期により売上が減少したため、大幅な減収減益となりました。この結果、当連結会計年度の売上高は5,814百万円(前期比17.5%減)、営業利益は666百万円(前期比14.8%減)となりました。成形機事業は、特殊機械装置の開発に資源を集中することで差別化を図り、利益を確保しております。この結果、当連結会計年度の売上高は1,155百万円(前期比0.6%増)、営業利益は161百万円(前期比15.5%増)となりました。また、当社は平成28年4月27日に主に賃貸に供する不動産を取得し、同事業を開始いたしました。当連結会計年度の売上高は115百万円、営業利益は79百万円となりました。

 

②売上原価、販売費及び一般管理費及び営業利益

 売上原価については、コスト削減に努めたものの、主力製品である300mmシリコンウエハ出荷容器「FOSB」の売上減少が影響し、前連結会計年度比876百万円減少5,316百万円となりました。

 販売費及び一般管理費は、経費削減効果等により、前連結会計年度比253百万円減少1,208百万円となりました。

 連結会計年度の営業利益は、前連結会計年度比0.1%減469百万円となり、売上高営業利益率は前連結会計年度の5.8%に対して6.7%となりました。

 

③営業外収益(費用)及び経常利益

 営業外収益は、受取配当金、保険返戻金、メガソーラーの売電収入等を計上し、264百万円となりました。営業外費用は、減価償却費等の計上により26百万円となりました。

 経常利益は、前連結会計年度比9.3%減の708百万円となり、売上高経常利益率は前連結会計年度の9.6%に対して10.1%となりました。

 

④特別利益(損失)及び税金等調整前当期純利益

 特別利益は、固定資産売却益、投資有価証券売却益を計上したことにより21百万円となりました。特別損失は、減損損失、災害による損失、投資有価証券評価損を計上したことにより680百万円となりました。

 その結果、税金等調整前当期純利益は前連結会計年度比88.8%減の48百万円となりました。

 

 

⑤法人税等及び親会社株主に帰属する当期純利益

 法人税等は繰延税金資産の増加計上に伴う法人税調整額の増加の影響により△0百万円となりました。

 その結果、親会社株主に帰属する当期純利益は前連結会計年度比81.0%減の48百万円となりました。

 

(3)キャッシュ・フローの分析

 キャッシュ・フローの状況については、「第2 事業の状況」の「1 業績等の概要」に記載したとおりであります。

 

  なお、当社グループのキャッシュ・フロー関連指標の推移は、以下のとおりであります。

 

平成26年1月期

平成27年1月期

平成28年1月期

平成29年1月期

自己資本比率(%)

85.9

81.9

86.3

77.3

時価ベースの自己資本比率(%)

87.2

72.5

46.8

43.2

キャッシュ・フロー対有利子負債比率(年)

0.25

0.02

0.04

4.32

インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍)

132.2

4,024.0

2,779.9

191.9

(注)1.各指標の算出は以下の算式を使用しております。
     自己資本比率:自己資本/総資産
     時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
     キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/キャッシュ・フロー
     インタレスト・カバレッジ・レシオ:キャッシュ・フロー/利払い

2.キャッシュ・フローは、連結キャッシュ・フロー計算書の「営業キャッシュ・フロー」を利用しております。有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っているすべての負債を対象としております。また、利払いについては、連結キャッシュ・フロー計算書の「利息の支払額」を使用しております。

 

(4)経営戦略の現状と今後の見通し

 当社グループが主軸を置く半導体業界は予断を許さない状況にありますが、以下の目標を掲げ、最先端のニッチ・トップ企業を目指した活動を推進してまいります。

 

①現存事業の競争力強化

 コスト削減と品質の造り込みを徹底し、半導体業界で長きにわたって培ってきたお客様との信頼関係を強みとして、市場での確固たる地位を築いてまいります。また、当社コア技術の応用展開やグループ企業間での技術連携を図り、新製品開発、販売チャネルの拡大へと繋げてまいります。

 

②新たな収益源の構築

 当社グループのコア技術を最先端分野の製品開発に応用し、新たな事業領域への参入を企図した製品ラインナップの構築を目指してまいります。そのため、株式会社山城精機製作所をはじめとした関係会社との連携を一層強化し、グループ一体となってのシナジー効果の創出に鋭意取り組んでまいります。また、共同開発やM&A等の外部リソースも有効的に活用し、現存事業以外のドメイン拡大・多角化にも積極的に取り組んでまいります。

 

③グループ基盤の強化

 より付加価値の高い技術・サービスを提供するグループとして独自性を高めるため、当社グループ内の製販技機能の連携を強化すべく取り組んでまいります。また、リスク管理やコンプライアンス等の内部統制システムをより一層強化し、適正な企業活動の推進にも取り組んでまいります。

 

(5)経営者の問題意識と今後の方針

 経営者の問題意識と今後の方針については、「第2 事業の状況」の「3  対処すべき課題」に記載したとおりであります。