第2【事業の状況】

1【事業等のリスク】

当第3四半期連結累計期間において、新たに発生した事業等のリスクはありません。

また、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについての重要な変更はありません。

 

2【経営上の重要な契約等】

当社は、平成28年12月16日開催の取締役会において、BANDAI Toy S.A.S.(仮称:平成29年3月に設立予定)に対して、子会社であるBANDAI S.A.S.のトイホビー事業を日本の吸収分割に相当する手法によって承継することを決議いたしました。

詳細は、「第4 経理の状況 1 四半期連結財務諸表 注記事項(追加情報) (欧州地域における組織再編及び再編に伴う子会社の設立)」に記載のとおりであります。

 

3【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。

(1)業績の状況

当第3四半期連結累計期間における経済環境は、国内では緩やかな回復傾向で推移したものの、経済全体の先行きについては不透明な状況が続きました。海外においては、政情不安が続くなど不透明な環境が続いたものの、個人消費は堅調に推移しました。

このような環境のなか、当社グループは、平成27年4月にスタートした3ヵ年の中期計画のビジョン「NEXT STAGE 挑戦・成長・進化」のもと、中長期的な成長に向けて、IP(Intellectual Property:キャラクターなどの知的財産)を最適なタイミングで、最適な商品・サービスとして提供することでIP価値の最大化をはかる「IP軸戦略」の強化に向け、新規IPの創出育成やターゲットの拡大、新たな事業の拡大などの施策を推進しました。

また、欧米やアジアなど海外において展開するIPや事業領域及びエリアの拡大に取り組むなどグローバル市場での展開を強化しました

この結果、当第3四半期連結累計期間の業績は、売上高459,103百万円(前年同期比8.0増)、営業利益60,160百万円(前年同期比32.9%増)、経常利益60,539百万円(前年同期比28.3%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益46,503百万円(前年同期比34.3%増)となりました。

セグメントの業績は、次のとおりであります。

① トイホビー事業

トイホビー事業につきましては、国内及びアジアにおいて収益性の高い商品が人気となった前年同期を下回りましたが、各地域において主力となる定番IP商品が好調に推移しました。国内においては、「機動戦士ガンダム」シリーズや「仮面ライダー」シリーズ、「プリキュア」シリーズなどの定番IP商品が好調に推移したほか、大人層に向けたターゲット拡大やIPラインナップ拡充に取り組むなどIP軸戦略強化に向けた施策を実施しました。海外においては、アジア地域において「機動戦士ガンダム」シリーズの商品や大人層向けのコレクション性の高い玩具などが人気となりました。一方で、一部地域において今後地域特性に応じた展開を推進するため在庫の適正化などの精査に着手しました。欧米地域では、「Power Rangers(パワーレンジャー)」シリーズの商品が人気となったほか、現地発IPの商品化を行うなどIPラインナップの強化に取り組みました

この結果、トイホビー事業における売上高は146,028百万円(前年同期比9.9%減)、セグメント利益は12,679百万円(前年同期比27.7%減)となりました

② ネットワークエンターテインメント事業

ネットワークエンターテインメント事業につきましては、家庭用ゲームソフトにおいて、欧米地域における新作タイトル「DARK SOULS(ダークソウル)Ⅲ」や「ドラゴンボールゼノバース2」の販売が好調に推移しました。スマートフォン向けゲームアプリケーション、PCオンラインゲームなどのネットワークコンテンツにおいては、「アイドルマスター シンデレラガールズ スターライトステージ」などの国内の既存主力タイトルが安定した人気となったことに加え、海外においては「ドラゴンボールZ ドッカンバトル」などのタイトルが人気となりました。アミューズメント施設においては、主力施設へのリソース集中などにより国内既存店が順調に推移したほか、新業態店舗の強化などの施策に取り組みました。業務用ゲーム機においては収益改善のための基盤強化に向け様々な施策に着手しました

この結果、ネットワークエンターテインメント事業における売上高は280,453百万円(前年同期比23.2%増)、セグメント利益は38,525百万円(前年同期比102.3%増)となりました

映像音楽プロデュース事業

映像音楽プロデュース事業につきましては、「ガールズ&パンツァー」シリーズが劇場版を中心に人気となり、映像・音楽パッケージソフト、関連商品の販売が好調に推移しました。また、映像コンテンツと音楽コンテンツやライブイベントの連動展開を行っているIP「ラブライブ!」シリーズの人気が続きました。このほか、「機動戦士ガンダム」シリーズでは、「機動戦士ガンダム THE ORIGIN」シリーズの映像パッケージソフトなどが好調に推移しました

この結果、映像音楽プロデュース事業における売上高は40,980百万円(前年同期比8.5%増)、セグメント利益は11,933百万円(前年同期比18.6%増)となりました。

④ その他

その他事業につきましては、グループのトイホビー、ネットワークエンターテインメント、映像音楽プロデュースの各戦略ビジネスユニットへ向けた物流事業、印刷事業、その他管理業務などを行っている会社から構成されており、これらのグループサポート関連業務における効率的な運営に取り組んでおります

この結果、その他事業における売上高は20,207百万円(前年同期比2.7%減)、セグメント利益は1,208百万円(前年同期比12.1%増)となりました

(2)財政状態の分析

当第3四半期連結会計期間末における総資産につきましては、前連結会計年度末に比べ36,862百万円増加し485,198百万円となりました。これは主に現金及び預金が9,341百万円、受取手形及び売掛金が10,220百万円、仕掛品が2,828百万円、投資その他の資産のその他に含まれる投資有価証券が6,128百万円増加したことによるものです。

負債につきましては、前連結会計年度末に比べ308百万円減少し130,723百万円となりました。これは主に流動負債のその他に含まれる未払法人税等が1,998百万円増加しましたが、支払手形及び買掛金が659百万円、流動負債の引当金が563百万円減少したことによるものです。

純資産につきましては、前連結会計年度末に比べ37,170百万円増加し354,474百万円となりました。これは主に配当金の支払額11,429百万円があったものの、親会社株主に帰属する四半期純利益46,503百万円を計上したことにより利益剰余金が35,096百万円増加したことによるものです。

この結果、自己資本比率は前連結会計年度末の70.6%から72.9%となりました。

(3)事業上及び財務上の対処すべき課題

当第3四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。

なお、当社は財務及び事業の方針の決定を支配する者のあり方に関する基本方針を定めており、その内容等(会社法施行規則第118条第3号に掲げる事項)は次のとおりであります。

《会社の支配に関する基本方針》

① 基本方針の内容

当社グループの企業価値

当社グループは、「世界で最も期待されるエンターテインメント企業グループ」をビジョンとして、エンターテインメントを通じた「夢・遊び・感動」を世界中の人々へ提供し続けることをミッションとしております。

一方、変化の速いエンターテインメント業界でグローバル規模の競争を勝ち抜くためには、強固な経営基盤を築くだけでなく、常に時代や環境の変化を先取りしたエンターテインメントを創造することが不可欠であり、ひいてはこれが当社の企業価値の向上に繋がるものと考えております。

したがって、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者のあり方を巡っても、当社の企業価値の向上に繋がるものであるか否かが考慮されなければなりません。

当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者のあり方

当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者は、以上のような当社グループの経営ビジョンやミッション及びその遂行を支えるコンテンツ等の経営資源、さらには当社に関わる様々なステークホルダーの重要性を十分理解し、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を中長期的に最大化させる者でなければならないと考えます。

したがって、当社の株式の大量取得を行おうとしている者が、おおむね次のような者として当社の企業価値を害する者である場合には、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者としては不適切であると考えます。

・企業価値を毀損することが明白な者

・買収提案に応じなければ不利益な状況を作り出し、株主に売り急がせる者

・会社側に判断のための情報や、判断するための時間を与えない者

② 取り組みの具体的内容

当社取締役会は、株主の皆様から経営を負託された者として、基本方針を実現するため、次のとおり取り組んでおります。

企業価値向上策

・中期計画の推進

平成24年4月より平成27年3月まで推進した中期計画では、「IP軸戦略」を核とした様々な戦略を推進しました。事業面では、各市場において地域特性に応じた施策を進めました。一定のシェアを獲得している日本は「基盤事業領域」と位置づけ、各事業の強みを発揮しさらなるシェアと収益拡大を目指しました。「収益回復領域」と位置づけた欧米地域では、収益回復を最優先に取り組み、収益の安定化を目指しました。「新成長領域」と位置づけたアジア地域では、各事業の展開を強化し、新たな事業や地域の柱として育成をはかりました。平成27年4月よりスタートした3ヵ年の中期計画では、前中期計画での成果と課題を踏まえ中期ビジョン「NEXT STAGE 挑戦・成長・進化」のもと、IPの世界観や特性を活かし、最適なタイミングで、最適な商品・サービスとして提供することでIP価値の最大化をはかる「IP軸戦略」をさらに強化します。それに加え、グローバル市場での成長に向け、成長の可能性が高いアジア地域への事業展開を強化します。これら中期計画に基づいた施策を推進し、環境やユーザー嗜好の変化が速い業界において安定的に収益をあげることができる基盤を強固なものとするとともに、エンターテインメント企業グループとして、次のステージを目指してまいります。

・コーポレートガバナンス体制の強化

当社は、戦略ビジネスユニットの主幹会社代表取締役社長が当社の取締役を兼任することにより、持株会社と事業会社、さらには事業会社間の連携を強化するとともに、グループとして迅速な意思決定を行っております。また、取締役のうち2名以上を独立社外取締役とすることで経営監督機能の強化をはかっております。

・経営効率化の推進

当社グループにおける事業再建基準を整備し、より迅速に事業動向を見極めるため、継続的なモニタリングの仕組みを強化するとともに、社内で定めた指標に基づき、事業の再生・撤退を迅速に判断しております。このほか、グループ全体の業務プロセスの標準化によりコスト削減をはかり、経営の効率化を推進しております。

・人材戦略の強化

当社グループでは、海外市場における事業成長を目指すため、グローバル人材の獲得・育成の仕組みを強化しております。また、積極的なグループ内人材交流などの制度を推進することで、人材の活性化をはかっております。

・CSR(企業の社会的責任)活動の強化

当社グループは、「夢・遊び・感動」をお届けする企業として、「環境・社会貢献的責任」、「経済的責任」、「法的・倫理的責任(コンプライアンス)」の3つの責任を果たすことを盛り込んだ、グループを横断する「CSRへの取り組み」を定め、各種CSR活動を推進しております。

・積極的なIR活動

当社は、金融商品取引法及び東京証券取引所の定める適時開示規則に沿って、情報開示を適時・的確に行っております。そして、株主の皆様に対し経営戦略や事業方針について、明確に伝える透明性の高い企業でありたいと考えております。そのため、会社説明会や決算説明会など、代表取締役社長をはじめとした経営者自身が、国内外の個人投資家・機関投資家及び証券アナリストなどに対し、直接語りかけていく場を充実すべく努力しております。

・積極的な株主還元策

当社は、株主の皆様への利益還元を経営の重要施策と位置づけており、当社グループの競争力を一層強化し、財務面での健全性を維持しながら、継続した配当の実施と企業価値の向上を実現していくことを基本方針としております。具体的には、安定配当額として年間24円を基本に、連結配当性向30%を目標に株主還元を実施してまいります。

さらに、配当控除後の利益については、保有資金額、業績動向、直近の株価の推移、大型投資案件の有無などを総合的に勘案したうえで、その一部を自己株式の取得に充当することを基本方針としております。

買収防衛策

当社は、現在のところ具体的な買収防衛策を導入しておりません。企業価値向上策に従って、経営戦略・事業戦略を遂行し、グループ企業価値を向上させることが、不適切な買収への本質的な対抗策であると考えるからです。

もっとも、株主の皆様から経営を負託された者として、今後、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者として不適切な者が出現する場合に備え、買収防衛の体制整備にも努めてまいります。

具体的には、万一不適切な買収者が現れた場合に、当該買収者による提案に対し、経営陣が保身をはかることなく、企業価値の向上を最優先した判断を下すことができる体制を構築してまいります。そして、新株予約権等を活用した買収防衛策についても、法令や社会の動向を注視しつつ、検討してまいります。

(4)研究開発活動

当第3四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は12,362百万円であります。また、このほかに、開発部門で発生したゲームコンテンツに係る支出額は35,778百万円であります。
 なお、当第3四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。