文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)経営方針
当社グループは、「世界で最も期待されるエンターテインメント企業グループ」をビジョンとして、IP(Intellectual Property:キャラクター等の知的財産)を活用した商品・サービスを通じて「夢・遊び・感動」を世界中の人々へ提供し続けることをミッションとしています。また、当社グループの存在意義は、世界中の人々がIPを通じ国境や言語を超えてコミュニケーションできる世界の創出に貢献することにあると考えています。中長期の将来においても、この考えのもと、事業規模だけでなく商品・サービスのクオリティや面白さ等で期待される個性あふれる会社と社員の集合体として、世界中のファンから最も期待されるエンターテインメント企業グループとなることを目指したいと考えております。また、環境やユーザー嗜好の変化が激しい業界において安定的に収益をあげることができる基盤を強固なものとするとともに、グローバル市場において持続的な成長を続ける企業グループとなることを目指してまいります。
(2)経営戦略等
2018年4月~2021年3月の中期計画では、IPの世界観や特性を活かし、最適なタイミングで、最適な商品・サービスとして提供することでIP価値の最大化をはかる「IP軸戦略」をさらに進化させ、グローバル市場での浸透・拡大を目指すとともに、今後成長の可能性が高い地域や事業での展開を強化します。IP軸戦略においては新規IP創出にドライブをかけるとともに、各地域でALL BANDAI NAMCOで一体となり戦略を推進します。また、世界のエンターテインメント市場における環境や顧客志向の変化、新たな競合の登場等を踏まえ、具体的な戦略推進にあたっては、従来のビジネスモデルや常識にこだわることなく、次のステージに向けあらゆる面でCHANGEするグループとなることを目指します。
①中期ビジョン CHANGE for the NEXT 挑戦・成長・進化
中期ビジョン「CHANGE for the NEXT 挑戦・成長・進化」には、従来のビジネスモデルや常識にこだわることなく 挑戦・成長・進化し続け、次のステージに向けCHANGEをはかるという思いをこめています。CHANGEには、IP創出企業へのCHANGE、新たなビジネスモデルへのCHANGE、ALL BANDAI NAMCO体制へのCHANGE、人を核とする企業グループへのCHANGE等の意味を込めています。
②重点戦略
IP軸戦略:IP軸戦略のさらなる進化
バンダイナムコグループ最大の強みであるIP軸戦略をより強固なものとするため、新規IP創出にドライブをかけるとともに、定番IPのイノベーションを継続します。新規IP創出にあたっては、グループのあらゆる事業において取り組むとともに、国内外のあらゆるパートナーとオープンに協業します。
・IP創出機能(体制)強化
・IP創出への積極投資
事業戦略:新たなエンターテインメントへの挑戦
新たなエンターテインメントへの挑戦に向け、事業インフラの整備・拡充と事業領域の拡大・強化、インキュベーションの推進に取り組みます。
・事業インフラの整備・拡充
・事業領域の拡大・強化
・インキュベーションの推進
エリア戦略:ALL BANDAI NAMCOでの成長
IP軸戦略のグローバル展開拡大にあたっては、各地域の持株会社と各ユニットの事業会社がALL BANDAI NAMCOで一体となり、各地域の市場や顧客の特性にあわせた戦略推進を行います。日本においては各市場におけるNo.1を追求し続けるとともに、海外においてはトイホビー事業におけるハイターゲット層に向けた展開の強化、ネットワークコンテンツや家庭用ゲームの拡大等を行います。また重点地域として中国市場での本格展開を行います。
・中国市場本格展開
・ALL BANDAI NAMCOに向けた体制整備
人材戦略:「人」を核とした企業グループへ
当社グループは「夢・遊び・感動」を提供する企業グループとして、様々な個性を持つ企業や社員が安心して生き生きと働くことができる「面白さで勝つ人材経営の企業グループ」でありたいと考えます。従来よりグローバル人材の育成、積極的な人材交流、多様な人材が活躍できる制度、社員が心身とも健康で働くための各種制度の整備等に取り組んできました。中期計画においては、これらの制度に加え、より社員が新しいことに挑戦するための提案制度、チャレンジを支援する仕組み、グループの生産性向上に向けた取組み等を推進します。
・社員が「個」の力を最大限発揮しチャレンジを後押しする環境整備
なお、ステークホルダーの皆様に対し経営戦略や事業方針について、明確に伝える透明性の高い企業でありたいという考えのもと、当社グループでは、中期計画の重点戦略の進捗状況等につきましては、会社説明会や決算説明会、統合レポート等の様々な機会を通じ、経営者自身がご説明させていただいております。また、中期計画の各戦略の成果と課題については、成果における可能性をさらに広げるとともに課題を解決し、中長期で持続的な成長に向けた基盤を強固なものとすべく、2021年4月よりスタート予定の次期中期計画の戦略策定を行っております。
※参考資料(各ユニットの中期ビジョン・重点戦略)
トイホビーユニット
・中期ビジョン
突き破り創り出せ!そして世界を“あっ”と言わせよう!
Break Out of the Box. Wow the World!
・重点戦略
IPの創出・育成・獲得の強化、各事業ポジションの成長実現、中国市場への本格展開、新規事業領域の拡大、事業最大化に向けた機能の再/最強化
ネットワークエンターテインメントユニット
・中期ビジョン
存在感のある「世界企業」へ
・重点戦略
「顧客起点」の新ビジネススタイル構築、「世界企業」化
リアルエンターテインメントユニット
・中期ビジョン
いま、ここにしかないエンターテインメント体験を世界中に生み出す
~リアルエンターテインメントのコンテンツプロバイダー~
・重点戦略
リアルプラットフォームの構築、バンダイナムコならではの差別化の実現
映像音楽プロデュースユニット
・中期ビジョン
映像・音楽・ライブ No.1企業グループへ
・重点戦略
ヒットIPの創出力強化、映像・音楽・ライブを中心としたIP総合プロデュースへの挑戦、世界を見据えたIP活用の推進
IPクリエイションユニット
・中期ビジョン
アニメ制作会社からIPプロデュース集団への進化
・重点戦略
IP創出力UP、IP発信力UP、既存ブランド力UP
(3)経営環境
世界経済全体において、新型コロナウイルス感染拡大が、社会や経済全体、個人の生活や消費に影響を与え、先行きが不透明な状況が継続すると予測しています。このような不透明な状況が継続することで、当社グループが事業展開するエンターテインメント市場においても、市場環境、エンターテインメントに対する人々の価値観や嗜好の変化がさらに激しくなることが想定されます。また、デジタル化をはじめとする技術の進化によりエンターテインメントに関する選択肢が多様化し、顧客の嗜好やライフスタイルの変化のスピードがますます速くなるとともに、グローバル市場における競争が激化することが予想されます。
(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当社グループでは、新型コロナウイルス感染拡大を防ぐための取り組みを継続するとともに、社会の一員として商品・サービスを通じ世界中の人々に「夢・遊び・感動」を提供するという企業理念にのっとり、社会や顧客からの要請に応えていきたいと考えております。世界各国における新型コロナウイルス感染拡大が継続した場合、販売店休業等による消費への影響に加えて、国内外においてイベントの延期や自粛及びそれに伴うプロモーション等への影響、商品・サービスの開発スケジュールや運営体制への影響、自社工場及び協力工場における生産スケジュール等への影響、アミューズメント施設等の休業、映像制作スケジュールや作品公開への影響等が発生する可能性があります。当社グループは、従業員や家族、顧客をはじめとする様々なステークホルダーの安全を最優先に考え、新型コロナウイルス感染拡大を防ぐため、衛生管理の徹底や各国・地域の政府・自治体からの要請に基づいた勤務体制導入や事業の運営等の取り組みを継続してまいります。また、事業面においては、影響を最小限のものとすべく、情報収集と臨機応変な対応を継続してまいります。
さらには、中長期での持続的な成長に向け、取り組むべき課題に対しては、2018年4月~2021年3月の中期計画の重点戦略により、ALL BANDAI NAMCOで一体となり取り組んでまいります。また、中期計画の各戦略の成果と課題については、成果における可能性をさらに広げるとともに課題を解決し、中長期で持続的な成長に向けた基盤を強固なものとすべく、2021年4月よりスタート予定の次期中期計画の戦略策定を行っております。
①グループ横断で取り組むべき課題
企業の社会的責任を果たすために
当社グループは、「世界で最も期待されるエンターテインメント企業グループ」をビジョンとして、多彩なIPを活用した商品・サービス等を通じて「夢・遊び・感動」を世界中の人々へ提供し続けることをミッションとしています。また、当社グループの存在意義は、世界中の人々がIPを通じ国境や言語を超えてコミュニケーションできる世界の創出に貢献することにあると考えています。
当社グループではエンターテインメントを通じた「夢・遊び・感動」を世界中の人々へ提供し続けるため、「環境・社会貢献的責任」、「経済的責任」、「法的・倫理的責任(コンプライアンス)」の3つの責任を果たすことを盛り込んだ、グループを横断する「CSRへの取り組み」を定め、グループ社員が遵守すべき行動規範となるグループコンプライアンス憲章を制定しております。これらのもと、「グループCSR委員会」とその推進組織である「グループCSR部会」、さらには「グループリスクコンプライアンス委員会」、「グループ情報セキュリティ委員会」、「内部統制委員会」を開催するとともに、社内への啓発活動等の各種施策に取り組むことで社内意識の向上に継続的に取り組んでまいります。これらに加え、当社グループの企業理念やエンターテインメントに携わる責任と誇りについて様々な機会を通じ経営者自身が発信を行うことで、社内における理解の深化に努めております。
IP軸戦略のさらなる強化に向けて
当社グループでは、流通・メディアの寡占化やネットワークの普及、プラットフォームの多様化や技術進化等の環境変化に対応するため、IP軸戦略のさらなる進化に取り組みます。具体的には、商品・サービス発や映像作品発の取り組み、中長期的かつ全体最適の視点で投資を行う「バンダイナムココンテンツファンド」の活用、「バンダイナムコアクセラレータープログラム」や次世代クリエイターを応援する「夢応援団」等によるパートナー企業やクリエイターとの連携等、あらゆる方法で新規IP創出を強化します。また、IP価値最大化に向け、グループの事業間連動や横断プロジェクトの推進、新規事業の創出育成や展開地域の拡大、新たなプラットフォームへのスピーディーな対応をはかります。これらのIP創出及びIP価値最大化に向けた取り組みを推進するにあたっては、通常投資に加え中長期を見据えたIP等への戦略投資を実施してまいります。さらに当社組織「IP戦略本部」が中心となり、中長期的にIP軸戦略を強化すべく、「機動戦士ガンダム」シリーズや「DRAGON BALL」シリーズ等の定番IPのワールドワイド展開、新規IP創出プロジェクト等のグループを横断した戦略的な取り組みを行ってまいります。これらの取り組みに加え、IP軸戦略の推進にあたっては、IPそのものやその世界観を尊重した事業活動を行うため、パートナー企業や行政と連携し、模倣品の排除等の知的財産保護のための活動を行ってまいります。
グローバル市場での事業拡大に向けて
当社グループが、ビジョンである「世界で最も期待されるエンターテインメント企業グループ」となるためには、グローバル市場での事業拡大が不可欠と考えております。欧米及びアジア地域において、各地域の特性にあわせた展開を行うため、地域統括会社と各地域の事業会社がALL BANDAI NAMCOで一体となり取り組む体制を構築しています。これにより、日本発IPの商品・サービスの海外展開に加え、各地域発のIP展開に取り組む等IPポートフォリオの強化をはかっているほか、事業カテゴリーの拡充にも取り組んでいます。
また、中期計画において重点地域と位置付ける中国市場においては、ALL BANDAI NAMCOで一体となり取り組むための基盤づくりを行うとともに、グループだけでなく現地のパートナー企業等と密接な連携をはかり、事業の本格展開に着手しております。
②各ユニットにおける課題
トイホビーユニット
当業界においては、「少子化による国内市場の縮小」、「顧客ニーズの多様化」、「商品生産地域の集中」等の課題があります。これらの課題に対応するため、国内において圧倒的No.1の地位確立を目指し、ターゲット層の拡大や新規事業の創出に取り組んでおります。海外においては、各地域でニーズの高いハイターゲット層向け商品の事業拡大や、中国市場での本格展開に向けた取り組みを行い、中長期的な成長を目指してまいります。また、開発生産面においては、バリューチェーンの改革により、スピードやクオリティ、価格面でも競争力のある商品展開を進めてまいります。このほか、該当する法規制や業界が定める品質・安全基準を踏まえ、より厳しい自社品質基準の設定や第三者機関による生産委託先の定期的なC.O.C.(Code of Conduct:行動規範)監査の実施等により品質・安全の徹底をはかっております。商品の生産においては、自社の生産拠点を日本、タイ、フィリピン、ベトナムに設けているほか、取引先工場においても品質基準の担保を大前提に生産拠点の分散をはかっております。
ネットワークエンターテインメントユニット
当業界においては、「プラットフォームの多様化」、「ネットワーク等の技術進化」、「顧客ニーズの多様化」、「開発投資額の高騰」等の課題があります。これらの課題に対応するため、商品・サービスの開発にあたってはクオリティを重視し絞り込んだタイトルの開発を行うとともに、リリース後においてもアップデートや追加コンテンツの提供、イベントの開催等の顧客に向けた継続的な施策により、商品・サービスの長期展開をはかっております。また、新たなプラットフォームの登場は顧客獲得の機会ととらえ、各プラットフォームの特性にあわせたタイトル提供を行っています。このほか、既存の事業や商品・サービスの枠を超え、ネットワーク等の技術進化に対応した新たなエンターテインメントやビジネスモデルの創出に取り組んでまいります。さらには、技術進歩や環境変化、新たなプラットフォームに迅速に対応するため、技術研究をさらに強化してまいります。
リアルエンターテインメントユニット
当業界においては、「顧客ニーズの多様化」、「環境変化の激化」等の課題があります。これらの課題に対応するため、業務用ゲームの企画開発力、最先端の技術力、IPの世界観を活かすノウハウ等を活用した当社グループならではの施設運営を行ってまいります。また、機器開発から顧客への提供までのバリューチェーンを保有する強みを生かすほか、多様化や環境変化に迅速に対応してまいります。リアルエンターテインメントユニットはグループにおける顧客接点として、IPの訴求や顧客ニーズを収集する役割も果たしてまいります。
映像音楽プロデュースユニット
当業界においては、「顧客ニーズの多様化」、「IP創出における競争激化」等の課題があります。これらの課題に対応するため、外部パートナー企業等との積極的な連携によりIP創出体制の強化をはかっているほか、映像・音楽・ライブイベントを融合させた新しいエンターテインメントやIPの創出・プロデュースに取り組んでまいります。
IPクリエイションユニット
当業界においては、「IP創出における競争激化」、「優秀な人材の育成」等の課題があります。これらの課題に対応するため、グループの各事業と密接に連携したIPのプロデュースを行うことでIP創出を強化してまいります。また、映像制作や制作技術向上のための投資を積極的に行うほか、様々な才能を持つ外部パートナーとの協業を強化するとともに、クリエイターの正社員化や育成に取り組んでまいります。
(5)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、収益性と資本効率の向上を目指しており、経営指標として営業利益率及びROE(自己資本当期純利益率)を重視しております。2018年4月よりスタートした3ヵ年の中期計画においては、重点戦略の推進により収益の成長と資本効率の向上に継続的に取り組み、環境変化に左右されず安定的に達成できる事業基盤をさらに強固なものとするとともに、ROE10%以上を目指してまいります。
また、株主の皆様への利益還元を経営の重要施策と位置付けており、当社グループの競争力を一層強化し、財務面での健全性を維持しながら、継続した配当の実施と企業価値の向上を実現していくことを目指しております。具体的には、長期的に安定した配当を維持するとともに、資本コストを意識し、安定的な配当額としてDOE(純資産配当率)2%をベースに、総還元性向50%以上を目標に株主還元を実施することを基本方針としております。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
新型コロナウイルス感染拡大に伴うリスク
世界各国における新型コロナウイルス感染拡大が継続した場合、販売店休業等による消費への影響に加えて、国内外においてイベントの延期や自粛及びそれに伴うプロモーション等への影響、商品・サービスの開発スケジュールや運営体制への影響、自社工場及び協力工場における生産スケジュール等への影響、アミューズメント施設等の休業、映像制作スケジュールや作品公開への影響等が発生する可能性があります。なお、現時点において先行きは不透明であり、その影響額の算定は困難であります。当社グループは、従業員や家族、顧客をはじめとする様々なステークホルダーの安全を最優先に考え、新型コロナウイルス感染拡大を防ぐため、衛生管理の徹底や各国・地域の政府・自治体からの要請に基づいた勤務体制導入や事業の運営等の取り組みを継続してまいります。また、事業面においては、影響を最小限のものとすべく、情報収集と臨機応変な対応を継続してまいります。
これらの取り組みを行うにあたっては、当社取締役をはじめ関連部門の担当者が参加する新型コロナウイルス感染拡大防止に特化した危機管理委員会を設置し、定期的に情報共有と今後の方針の協議を行っています。この結果をグループ内に周知し、各社が方針に準じた取り組みを推進しております。
基幹ビジネスモデルのリスク
当社グループは、キャラクター等のIPの世界観や特性を活かし、最適なタイミングで、最適な商品・サービスとして、最適な地域に向けて提供することにより、IP価値の最大化をはかることを目指す「IP軸戦略」を軸に事業展開を行っております。IP軸戦略の推進にあたっては、次のようなリスクが業績に影響を与える可能性があります。
(1)顧客の嗜好やライフスタイルの変化、競争激化のリスク
デジタル化をはじめとする技術の進化により、エンターテインメントに関する選択肢が多様化し、顧客の嗜好やライフスタイルの変化のスピードが速くなるとともに、グローバル規模での競争が激化しています。当社グループでは、従来のビジネスモデルにこだわることなく、顧客の嗜好やライフスタイルに対応した新たなプラットフォームやビジネスモデルに積極的に対応してまいります。また、顧客の動向をスピーディに把握し、顧客に期待される新規IP創出、クオリティの高い商品・サービスの開発を強化してまいります。これらのIP創出、商品・サービスの展開にあたっては、国内外のパートナー企業やクリエイターと密接な連携をはかってまいります。
(2)特定のIP・事業に依存するリスク
特定のIPや事業に依存することで、市場や顧客嗜好の変化により、業績に影響を受ける可能性があります。このため当社グループでは、IP展開にあたっては、中長期の視点で創出育成をはかっております。また、IP・事業に加え、ターゲット層や地域においてもバランスのとれたポートフォリオを確立することでリスクの分散をはかっています。これらの取り組みにより、市場や顧客嗜好の変化に左右されづらい安定した収益の実現に向け取り組んでおります。
(3)外部パートナーとの関係におけるリスク
当社グループでは、IP軸戦略の展開にあたっては、企画開発、生産、販売マーケティング、メディア連動等の様々な面において、外部パートナーとの協業により推進を行っています。協業にあたっては、あらゆる外部パートナーとオープンに取り組む関係性を構築することで、IPや商品・サービスの特性にあわせたパートナーとの協業を行い、事業展開の可能性をさらに拡大してまいります。
(4)技術の進化に伴うリスク
当社グループの展開する各事業におきましては、商品・サービスの提供を行うプラットフォームや事業に関連する技術の進化が進んでおり、変化への対応の遅れに伴うリスクがあります。当社グループでは、常に最新技術の研究を行うことに加え、パートナー企業とも連携を図り技術の進化にスピーディに対応してまいります。
海外展開におけるリスク
当社グループは積極的に海外市場における事業の拡大をはかっております。海外展開におきましては、メディア、流通等の地域特性によるビジネスリスクに加え、模倣品等の知的財産権に関するリスク、為替リスク等、多岐にわたり存在します。事業面では、これらのリスクを最小限にすべくALL BANDAI NAMCOで取り組むとともに、各地域を統括する地域統括会社が中心となり外部パートナーとも連携し、充分な情報収集と検証を行い組織体制を整え、対策を講じたうえで海外展開を進めております。知的財産権につきましては、現地行政機関等の協力を得て模倣品の摘発や、正規品の認知促進等をはかっております。また、為替リスクにつきましては、必要に応じて為替予約取引を行うことにより主要通貨間の為替レートの短期的な変動リスクを軽減しております。さらに、当社取締役及び各地域統括会社の代表取締役が参加するグループ事業報告会において、各地域のリスク等について共有・議論する場を設けております。
人材の確保と育成
当社グループでは、世界的に変化の速いエンターテインメント業界において、そのスピードに対応することができる人材の確保が不可欠となります。優秀な人材を確保・育成するため、様々な個性を持つ社員が安心して生き生きと働くことができる制度や環境を整えてまいります。また、地域や事業をまたいだ人事交流等を積極的に行うほか、権限の委譲、次世代に通用する人材を育成するための制度、社員が新しいことに挑戦するための提案制度、チャレンジを支援するための仕組み等、様々な取組みに力を入れております。
国内の少子化問題
国内における少子化問題の進行により、将来的に当社グループの業績が影響を受ける可能性があります。このため当社グループでは、国内における事業領域・ターゲットの拡大をはかるとともに、海外市場での事業領域と展開地域の拡大を目的とした施策に積極的に取り組んでおります。
生産集中・品質管理
当社グループのトイホビー事業では、玩具を中心にその多くを中国で生産しており、生産コスト増加のリスク、生産地域の集中によるカントリーリスク、製品の品質管理面におけるリスク等があります。このため当社グループでは、生産コストの削減や、アジアの他の地域等へ生産拠点の分散をはかっております。また、当社グループは各事業領域において該当する法規制や業界が定める品質・安全基準を踏まえ、より厳しい自社の品質基準の設定や、第三者機関による生産委託先の定期的なC.O.C.(Code of Conduct:行動規範)監査の実施等により品質・安全の徹底をはかり、企業としての社会的責任を果たしております。
天災・事故等の災害
天災・事故等の災害により、当社グループの業績が影響を受ける可能性があります。当社グループでは、大規模災害等によるグループの経営に著しい損害を及ぼす事態の発生を想定し、グループの事業継続計画(BCP)の基本方針を策定するとともに、事業の早期回復・再開を実現するため、具体的な施策の策定及び事業継続マネジメント(BCM)体制の整備に取り組んでおります。今後は、さらに幅広い視点から体制強化を行う必要があると考えており、グループ全体で継続的な見直しと整備を行ってまいります。
このほかにも、「法令、規制等の改正」、「商品・サービスの瑕疵・欠陥」、「顧客情報の流出」、「事業活動に伴う訴訟」、「原油価格の変動による生産コスト等への影響」、「経済環境変化に伴う消費動向への影響」等のリスクも想定されます。当社グループでは、情報管理をはじめリスク管理体制を整えるとともに、これらが万が一発生した場合の業績への影響を最小限にとどめるべく、経営基盤の強化に努めております。
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用関連会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度における経済環境は、第3四半期連結累計期間において国内で緩やかな回復傾向で推移しましたが、海外では減速の傾向が見られました。また、第4四半期連結会計期間においては、新型コロナウイルス感染拡大により世界の経済全体が大きな影響を受けることになりました。
当社グループは、2018年4月より、従来のビジネスモデルや常識にこだわることなく、次のステージに向けあらゆる面でCHANGEするという思いをこめた中期ビジョン「CHANGE for the NEXT 挑戦・成長・進化」を掲げる3ヵ年の中期計画をスタートしました。中長期的な成長に向け、IP(Intellectual Property:キャラクター等の知的財産)の世界観や特性を活かし、最適なタイミングで、最適な商品・サービスとして提供することでIP価値の最大化をはかる「IP軸戦略」のさらなる進化のための取組み、成長の可能性が高い地域や事業の強化に向けた取組み、世界の各地域においてALL BANDAI NAMCOでグループが一体となり総合力の発揮を目指す取組み等の施策を推進しました。
当連結会計年度につきましては、第4四半期連結会計期間において新型コロナウイルス感染拡大による影響が発生しましたが、国内外のハイターゲット層(大人層)に向けた商品が人気となったトイホビー事業が好調に推移したほか、各事業の主力IP商品・サービスが安定的に推移しました。
この結果、当連結会計年度の経営成績は、売上高723,989百万円(前期比1.1%減)、営業利益78,775百万円(前期比6.3%減)、経常利益79,797百万円(前期比8.1%減)、親会社株主に帰属する当期純利益57,665百万円(前期比9.0%減)となりました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
[トイホビー事業]
トイホビー事業につきましては、国内において「機動戦士ガンダム」シリーズのプラモデルやコレクターズフィギュア等のハイターゲット層(大人層)向けの商品、「DRAGON BALL」シリーズや「仮面ライダー」シリーズ、「スーパー戦隊」シリーズ、「ワンピース」等の定番IPの玩具及び周辺商品が好調に推移しました。海外においては、アジア地域においてハイターゲット層に向けた商品や「ウルトラマン」シリーズ等の商品が人気となりました。欧米地域では、ハイターゲット層に向けた商品の販売・マーケティング強化に向けた取組みを推進しました。
この結果、トイホビー事業における売上高は253,714百万円(前期比4.5%増)、セグメント利益は26,733百万円(前期比23.1%増)となりました。
[ネットワークエンターテインメント事業]
ネットワークエンターテインメント事業につきましては、ネットワークコンテンツにおいて、ワールドワイド展開している「DRAGON BALL」シリーズや「ワンピース」、国内の「アイドルマスター」シリーズ等の主力タイトルがユーザーに向けた継続的な施策により安定的に推移しました。家庭用ゲームにおいては、新作タイトル「ドラゴンボールZ KAKAROT(カカロット)」や「CODE VEIN(コードヴェイン)」等が人気となったほか、既存タイトルの「DRAGON BALL」シリーズや「TEKKEN(鉄拳)7」、「DARK SOULS(ダークソウル)」シリーズ等のリピート販売が、ユーザーに向けた継続的な施策により海外を中心に人気となりました。
この結果、ネットワークエンターテインメント事業における売上高は328,079百万円(前期比3.8%減)、セグメント利益は43,879百万円(前期比7.7%減)となりました。
[リアルエンターテインメント事業]
リアルエンターテインメント事業につきましては、アミューズメント施設において、国内既存店売上高が安定的に推移したほか、バンダイナムコならではの体験を楽しむことができる“場”を提供する新業態の展開を推進しました。しかしながら、第4四半期連結会計期間において新型コロナウイルス感染拡大を受け、国内外の施設を休業した影響を受けました。業務用ゲームは新製品投入の延期等により、大型タイトルの発売や人気タイトルのバージョンアップがあった前期に及びませんでした。また、足元の市場環境を踏まえ、業務用ゲームの仕掛品等の評価損を計上したほか、一部施設に係る減損損失を特別損失に計上しました。
この結果、リアルエンターテインメント事業における売上高は91,753百万円(前期比9.6%減)、セグメント損失は1,502百万円(前期は4,264百万円のセグメント利益)となりました。
[映像音楽プロデュース事業]
映像音楽プロデュース事業につきましては、「アイドルマスター」シリーズや「ラブライブ!サンシャイン!!」、「アイドリッシュセブン」等の映像音楽パッケージソフトの販売やライブイベントの開催、「ガールズ&パンツァー」の新作映像の劇場公開等のIPプロデュース展開により、話題喚起をはかり人気となりました。しかしながら、複数の高付加価値パッケージソフトの発売があった前期とのプロダクトミックスの違い、第4四半期連結会計期間において新型コロナウイルス感染拡大を受け、イベント開催の延期や自粛を行ったこと等により、利益面においては前期には及びませんでした。
この結果、映像音楽プロデュース事業における売上高は46,951百万円(前期比3.1%増)、セグメント利益は8,032百万円(前期比8.7%減)となりました。
[IPクリエイション事業]
IPクリエイション事業につきましては、映像制作においては、40周年を迎えた「機動戦士ガンダム」シリーズ等において新作映像の公開や様々な情報の発信によりIPの話題喚起をはかり人気となりました。また、IP創出強化に向け、グループ横断での取組みやアニメ制作体制強化等の施策を推進しました。なお、プロダクトミックス等の違いにより、利益面においては前期を上回りました。
この結果、IPクリエイション事業における売上高は19,750百万円(前期比12.1%減)、セグメント利益は5,758百万円(前期比14.7%増)となりました。
[その他事業]
その他事業につきましては、グループ各社へ向けた物流事業、印刷事業、その他管理業務等を行っている会社から構成されており、これらのグループサポート関連業務における効率的な運営に取り組んでおります。
その他事業における売上高は35,752百万円(前期比20.1%増)、セグメント利益は1,864百万円(前期比55.7%増)となりました。
財政状態は、次のとおりであります。
当連結会計年度末の資産につきましては、前連結会計年度末に比べ6,864百万円増加し619,819百万円となりました。これは主に現金及び預金が23,995百万円減少しましたが、仕掛品が8,670百万円、建設仮勘定等の有形固定資産が9,313百万円、㈱創通の連結子会社化等に伴いのれんが14,771百万円増加したこと等によるものです。
負債につきましては、前連結会計年度末に比べ18,175百万円減少し165,135百万円となりました。これは主に未払法人税等が減少したこと等により流動負債のその他が17,138百万円減少したこと等によるものです。
純資産につきましては、前連結会計年度末に比べ25,040百万円増加し454,684百万円となりました。これは主に配当金の支払額32,328百万円があったものの、親会社株主に帰属する当期純利益57,665百万円を計上したことにより利益剰余金が25,383百万円増加したこと等によるものです。
この結果、自己資本比率は前連結会計年度末の70.0%から72.5%となりました。
②キャッシュ・フローの状況
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前連結会計年度 (自 2018年4月1日 至 2019年3月31日) |
当連結会計年度 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) |
増減額 |
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営業活動によるキャッシュ・フロー (百万円) |
79,811 |
43,131 |
△36,679 |
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投資活動によるキャッシュ・フロー (百万円) |
△24,899 |
△23,067 |
1,831 |
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財務活動によるキャッシュ・フロー (百万円) |
△28,972 |
△35,258 |
△6,286 |
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現金及び現金同等物の期末残高 (百万円) |
206,270 |
188,667 |
△17,603 |
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は、前連結会計年度末と比べ17,603百万円減少し、188,667百万円となりました。各キャッシュ・フローの状況は以下のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は43,131百万円(前期比46.0%減)となりました。これは法人税等の支払額36,079百万円(前期は21,186百万円)等の資金の減少要因がありましたが、税金等調整前当期純利益が78,753百万円(前期は86,838百万円)、減価償却費が23,239百万円(前期は21,370百万円)となったことにより、全体としては資金が増加したことによるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は23,067百万円(前期比7.4%減)となりました。これは主に有形・無形固定資産の取得による支出が22,629百万円(前期は15,341百万円)であったことによるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は35,258百万円(前期比21.7%増)となりました。これは主に配当金の支払額が32,328百万円(前期は28,366百万円)であったことによるものです。
③生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
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セグメントの名称 |
生産高(百万円) |
前年同期比(%) |
|
トイホビー事業 |
18,149 |
7.7 |
|
ネットワークエンターテインメント事業 |
57,185 |
△0.5 |
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リアルエンターテインメント事業 |
12,126 |
△22.7 |
|
映像音楽プロデュース事業 |
12,435 |
△9.9 |
|
IPクリエイション事業 |
3,837 |
△30.3 |
|
合計 |
103,734 |
△5.1 |
(注)1.上記金額は製造原価によって表示しております。
2.上記金額には商品化権使用料が含まれております。
3.上記金額はセグメント間取引の相殺消去後の数値であります。
b.受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
受注高(百万円) |
前年同期比(%) |
受注残高(百万円) |
前年同期比(%) |
|
トイホビー事業 |
25,940 |
4.8 |
9,766 |
△5.7 |
|
ネットワークエンターテインメント事業 |
7,193 |
△14.3 |
3,439 |
△10.3 |
|
IPクリエイション事業 |
2,765 |
20.5 |
2,368 |
58.7 |
|
合計 |
35,899 |
1.3 |
15,574 |
△0.7 |
(注)上記金額はセグメント間取引の相殺消去後の数値であります。
c.販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
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セグメントの名称 |
販売高(百万円) |
前年同期比(%) |
|
トイホビー事業 |
245,880 |
4.7 |
|
ネットワークエンターテインメント事業 |
322,872 |
△3.3 |
|
リアルエンターテインメント事業 |
90,983 |
△9.6 |
|
映像音楽プロデュース事業 |
38,742 |
3.5 |
|
IPクリエイション事業 |
13,291 |
△17.9 |
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その他 (注)2 |
12,219 |
31.3 |
|
合計 |
723,989 |
△1.1 |
(注)1.上記金額はセグメント間取引の相殺消去後の数値であります。
2.「その他」の区分は、報告セグメントに含まれない事業セグメントであります。
3.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
|
相手先 |
前連結会計年度 (自 2018年4月1日 至 2019年3月31日) |
当連結会計年度 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) |
||
|
金額(百万円) |
割合(%) |
金額(百万円) |
割合(%) |
|
|
Apple Inc. |
103,883 |
14.19 |
102,697 |
14.18 |
|
Google Inc. |
84,677 |
11.56 |
77,590 |
10.72 |
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」をご参照ください。また、経営者の問題認識、今後の方針については、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」をご参照ください。
当連結会計年度は、IP軸戦略をさらに進化させグローバル市場での浸透・拡大を目指し2018年4月にスタートした3ヵ年の中期計画の重点戦略をALL BANDAI NAMCOで各事業が一体となり推進しました。当連結会計年度の業績は、第4四半期連結会計期間において新型コロナウイルス感染拡大による影響が発生しましたが、トイホビー事業が好調に推移したほか、各事業において主力IPや商品・サービスが安定的に推移しました。この結果、売上高723,989百万円 営業利益78,775百万円となり、年初計画である売上高720,000百万円 営業利益70,000百万円をいずれも上回ることができました。
トイホビー事業におきましては、国内では、定番IP玩具や玩具周辺商材、ハイターゲット層(大人層)向け商品が好調に推移しました。海外においては、中国市場における事業展開強化に向けた取組みを進めるとともに、欧米地域においてはハイターゲット層に向けた商品の販売・マーケティングを強化しました。この結果、トイホビー事業全体では、年初計画 売上高250,000百万円 セグメント利益21,000百万円に対し、売上高253,714百万円 セグメント利益26,733百万円となりました。
ネットワークエンターテインメント事業におきましては、国内外のネットワークコンテンツの主力タイトルが、安定的に推移しました。家庭用ゲームにおいては、新作タイトルやリピートタイトルの販売が好調に推移しました。この結果、ネットワークエンターテインメント事業全体では年初計画 売上高320,000百万円 セグメント利益36,000百万円に対し、売上高328,079百万円 セグメント利益43,879百万円となりました。
リアルエンターテインメント事業におきましては、アミューズメント施設において第4四半期連結会計期間に新型コロナウイルス感染拡大を受け国内外の施設を休業したこと、業務用ゲームにおいて新製品投入が延期となったこと等が業績に影響しました。また足元の市場環境を踏まえ、業務用ゲームの仕掛品等の評価損を計上したほか、一部施設に係る減損損失を特別損失に計上しました。この結果、リアルエンターテインメント事業全体では年初計画 売上高110,000百万円 セグメント利益5,000百万円に対し、売上高91,753百万円 セグメント損失1,502百万円となりました。
映像音楽プロデュース事業におきましては、主力IPの映像・音楽パッケージソフト及びライブイベント関連ビジネスが好調に推移しました。この結果、映像音楽プロデュース事業全体では年初計画 売上高45,000百万円 セグメント利益8,000百万円に対し、売上高46,951百万円 セグメント利益8,032百万円となりました。
IPクリエイション事業におきましては、同事業が制作した主力IPの新作映像が公開され人気となったほか、映像作品のライセンス収入が好調に推移しました。この結果、IPクリエイション事業全体では年初計画 売上高20,000百万円 セグメント利益5,000百万円に対し、売上高19,750百万円 セグメント利益5,758百万円となりました。
経営方針・経営戦略または経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標につきましては、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (5)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等」をご参照ください。当社グループでは、売上高と営業利益に加え、営業利益率、ROE(自己資本当期純利益率)を重視しております。当連結会計年度の年初におきましては、営業利益率9.7% ROE11.3%を計画していましたが、年間を通じ、複数の利益率の高い事業が好調に推移したこと等により、営業利益率10.9% ROE13.1%となりました。
財政状態につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」をご参照ください。
②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループは、運転資金及び設備資金につきましては、主として内部資金により充当することとしており、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は188,667百万円となっております。
当連結会計年度のキャッシュ・フローの概況につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。
翌連結会計年度のキャッシュ・フローの見通しにつきましては、営業活動で得られるキャッシュ・フローは、当連結会計年度に比べ法人税等の支払いの減少が見込まれるものの、新型コロナウイルス感染拡大の影響に伴い、当連結会計年度を下回る見込みであります。また、投資活動により使用するキャッシュ・フローについては、当連結会計年度に比べ設備投資等の資金需要の減少が見込まれ、財務活動により使用するキャッシュ・フローについては、当連結会計年度に比べ配当金の支払いの減少が見込まれるため、当連結会計年度より下回ることを見込んでおります。翌連結会計年度末の現金及び現金同等物の残高については、営業活動で得られるキャッシュ・フローが、投資活動及び財務活動により使用するキャッシュ・フローを下回ることが見込まれるため、当連結会計年度末に比べて減少となる見込みであります。
なお、新型コロナウイルス感染拡大の影響の長期化に備え、手元流動性の十分な確保のため、2020年5月及び6月に借入を実行しております。その内容は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な後発事象)」をご参照ください。
③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この作成においては、経営者による会計方針の選択と適用を前提とし、資産・負債及び収益・費用の金額に影響を与える見積りを必要とします。経営者はこれらの見積りについて過去の実績や将来における発生の可能性等を勘案し合理的に判断していますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しています。
なお、当社グループの経営成績に重要な影響を与える可能性がある会計上の見積り及び判断が必要となる会計方針は、以下のとおりです。
仕掛品の評価
当社グループの仕掛品は、主にネットワークエンターテインメント事業及びリアルエンターテインメント事業におけるゲームソフト等の制作費であり、社内にて製品化を決定した段階から、仕掛品に計上しております。当該仕掛品の評価については、将来の見込販売数量等を見積り、正味売却価額と仕掛品金額の比較を行い、仕掛品金額が正味売却価額を上回る場合には、その超過額の評価減を実施しております。当該見積りは、主に発売予定日前の一定の期間に行われ、必要に応じて適切な評価減を実施しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があり、連結財務諸表に重要な影響を与える可能性があります。
また、新型コロナウイルス感染拡大に伴う会計上の見積りについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(追加情報)」に記載しています。
重要な契約は次のとおりであります。
1.当社は、2019年10月9日開催の取締役会決議に基づき、㈱創通の普通株式を公開買付けにより取得いたしました。
詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(企業結合等関係)」に記載のとおりであります。
2.その他の重要な契約
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契約会社名 |
相手先名 |
国名 (地域) |
契約内容 |
契約期間 |
|
㈱バンダイナムコエンターテインメント |
㈱ソニー・インタラクティブエンタテインメント |
全世界 |
プレイステーション(全機種)対応ソフトの開発、製造、販売の被許諾 |
2014年11月20日から 2019年3月31日まで 以後1年ごとの自動更新 |
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㈱バンダイナムコエンターテインメント |
任天堂㈱ |
日本 |
①「ニンテンドー3DS」用ソフトの開発、製造、販売の被許諾 |
2010年12月1日から 2011年11月30日まで 以後1年ごとの自動更新 |
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日本 |
②「Wii U」用ソフトの開発、製造、販売の被許諾 |
2012年11月7日から 2015年11月6日まで 以後1年ごとの自動更新 |
||
|
全世界 |
③「Nintendo Switch」用ソフトの開発、ダウンロード販売の被許諾 |
2016年2月26日から 2019年2月25日まで 以後1年ごとの自動更新 |
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日本 |
④「Nintendo Switch」用ソフトのパッケージ版販売被許諾 |
2016年2月26日から 2019年2月25日まで 以後1年ごとの自動更新 |
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㈱バンダイナムコエンターテインメント |
MICROSOFT LICENSING,GP |
全世界 |
「XboxOne」用ソフトの開発、製造、販売の被許諾 |
2013年10月1日から 2018年3月31日まで 以後1年ごとの自動更新 |
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㈱バンダイナムコエンターテインメント |
Apple Inc. |
全世界 |
iOS搭載端末向けアプリケーションの配信及び販売に関する契約 |
1年間 (1年ごとの自動更新) |
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㈱バンダイナムコエンターテインメント |
Google Inc. |
全世界 |
Android搭載端末向けアプリケーションの配信及び販売に関する契約 |
定めなし |
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㈱バンダイナムコエンターテインメント |
㈱ディー・エヌ・エー |
日本 |
㈱ディー・エヌ・エーの提供するプラットフォームを通じてゲームを配信するタイトルごとの被許諾 |
タイトルごとの契約により異なるが、概ね1年~2年 両者合意により、以後1年ごとの期間延長 |
当社グループは市場変化に迅速に対応し、より収益性の高い魅力ある製品・サービスを提供するために、積極的な研究開発活動を行っており、トイホビー事業、ネットワークエンターテインメント事業を中心に、新素材や新技術を取り入れた安全かつ高付加価値・高品質・低コストの製商品開発に取り組んでおります。
具体的には、トイホビー事業においては、キャラクターマーチャンダイジングを推進するための新商品開発等に取り組んでおります。ネットワークエンターテインメント事業においては、基礎研究としてはネットワーク分野、ゲームコンテンツ分野等における研究活動を行うとともに、各種技術を用いた製商品の研究開発を行っております。
なお、当連結会計年度における研究開発費をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
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セグメントの名称 |
金額(百万円) |
|
トイホビー事業 |
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ネットワークエンターテインメント事業 |
|
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リアルエンターテインメント事業 |
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映像音楽プロデュース事業 |
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|
IPクリエイション事業 |
|
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その他 (注)2 |
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合計 |
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(注)1.上記金額は、販売費及び一般管理費に含まれる研究開発費のセグメント間取引の相殺消去後の数値であります。
2.「その他」の区分は報告セグメントに含まれない事業セグメントであります。
また、このほかに、主な開発部門で発生したゲームコンテンツ等に係る支出額は、ネットワークエンターテインメント事業が67,313百万円、リアルエンターテインメント事業が3,284百万円であります。