第2 【事業の状況】

 

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において、当社が判断したものであります。

 

(1)経営方針

① 新規開拓に向けた営業力の強化

機能性精密成形品で培った強み・特徴を活かし、これまでの産業機器、レジャーに加えて、
 ロボット、センサ、通信、医療などの他市場・他分野へ新規顧客開拓のためのアプローチを強化する。

 

② 顧客提案力の向上と未来への商品開発

顧客へのスピーディな回答を徹底し、顧客の課題解決と顧客のメリットを明確に打ち出す。

開発本部内に「商品企画部」を新設し、「未来への商品開発」を推進し、成果を出す。

 

③ 生産力の強化と人材育成

個別製品の原価低減に取り組むとともに、検査機等の導入による自動化と効率化をさらに進める。

会社と社員の成長、成果の配分を徹底する。

 

(2)経営環境

わが国の経済の先行きにつきましては、一時的な停滞はあるものの、新型コロナウイルスのワクチン接種も進み、また、各国の経済対策や金融緩和政策も相まって、堅調に推移するものと考えております。

わが国製造業においても、国内外の自動車生産の持ち直しやスマートフォンなどデジタル機器の需要増加により、それらに搭載される電子部品等の需要も順調に推移するものと考えております。 

 

当社のセグメントごとの経営環境の認識は以下のとおりであります。

 

ナノ/マイクロ・テクノロジー関連事業

当事業年度において、映像機器分野は、デジタルカメラ市場でのレンズ交換式の出荷台数が2020年5月頃を底に回復傾向にあり、特に、高付加価値用途に採用されている製品群は堅調でした。

産業機器分野、OA機器分野は、中国での生産活動が回復し、また、新規の量産案件の寄与もあり堅調に推移しました。

レジャー分野は、在庫調整や好調であった前事業年度の反動で大幅に減少しました。

次事業年度において、新型コロナウイルスのワクチン接種もさらに進むことによるアメリカや中国の一層の需要回復が、産業機器分野、OA機器分野のさらなる進展につながるものと期待しております。

また、組織変更に伴う営業体制の強化により、新規顧客(分野)の開拓や既存顧客の深堀営業を積極的に推進することにより、売上拡大につながると考えております。

 

マクロ・テクノロジー関連事業

当事業年度において、機能性樹脂複合材料、樹脂成形碍子はともに景気動向の影響は受けにくいものの、前事業年度に高圧受配電盤などの電気設備のメンテナンス需要増の反動等もあり、売上高は減少いたしました。

次事業年度において、ライフラインを支えるインフラ設備に使用される製品であるため、定期的な入れ替え需要のほか、電線の地中化や高圧受配電盤の樹脂絶縁部品などの需要もあるものの、一部顧客への販売の減少が見込まれることから、売上高は弱含みで推移するものと考えております。

 

(3)対処すべき課題

当社は、2014年以降の戦略見直しや組織改革、さらには重要な経営資源の一つである人材(従業員)の待遇改善等を推進し、それらの成果はあったものの、売上高及び収益の伸び悩みという課題が見えてまいりました。

また、今回の新型コロナウイルス感染症拡大に伴う営業・生産活動等をはじめ様々な社会の変化や急激な売上高の落ち込み等への将来対応も課題として浮上してまいりました。

このような状況の下、当社は過去数年間、低迷している売上高を3年後(2024年3月期)に10億円超を達成することを目標といたします。

2022年3月期から2024年3月期(第31期~第33期)の3年間における経営方針として「当社の強みをお客様の付加価値に繋げる!」をスローガンに、

① 新規開拓に向けた営業力の強化

② 顧客提案力の向上と未来への商品開発

③ 生産力の強化と人材育成
 を行い、当社の強みを顧客の付加価値向上と当社の利益向上に繋げていく施策を継続的に推進してまいります。

これらを踏まえて、営業・マーケティング本部及び開発本部の第2弾の組織改革を行い、2024年3月期の売上高10億円超の達成の確度を高めてまいります。

また、「未来への商品開発」を目的とする部署(商品企画部)を開発本部内で新設いたします。

開発本部のPIJ推進部及びエンジニアリング・サービス部を廃止し、同部員の大半は、営業・マーケティング本部内に新設した「技術営業部」に異動いたします。

従来の営業支援活動から一歩踏み出し、技術部員が直接顧客と対話し、受注活動を行う体制に変革いたします。当社の技術者は化学系、電気系、機械系出身が在籍しております。異種の技術者のシナジーによる顧客提案は、顧客満足を高めるとともに、これらの体制は、当社のビジネスモデルである「顧客の課題へのソリューション提供」をより進化させるものであると考えております。

 

今後は、営業部、技術営業部、生産技術課の役割を明確にし、売上高10億円超を目指してまいります。新規顧客(分野)の重点分野として、ロボット、センサ、通信、産業機器、レジャー、医療を想定しております。

今後の3年間は、多角化戦略に向けた新規開拓及び新規商品の開発・上市と利益体質向上に向けた設備投資(機械設備の更新・新設等)との両輪を推進してまいります。

 

(4)事業方針

「高精度・高機能に特化した樹脂製品の提供」

 

当社は高精度と高機能を軸として樹脂製品に機能を付加することにより、
 お客様の商品価値の向上に貢献します。

 

(5)当社の強み

・樹脂製品の概念を変える

従来の常識を変え、樹脂製品の概念を変える。

新たな樹脂化の可能性の追求により、あらゆる製品の樹脂化に挑戦します。

・樹脂製品のコーデイネーター

当社は、お客様の樹脂製品の設計から生産に至るまでの全プロセスをトータルサポート。

あらゆる角度から最適な樹脂製品を提案します。

・樹脂製品のカスタマイズ

独自コンパウンド技術により、様々な種類の樹脂を高機能化。

要求特性に応じ、高付加価値製品にマッチングします。

・樹脂製品の一貫生産

樹脂複合材料をコアとして、金型、成形、後加工に至るまで一貫した技術と生産体制で
 完成度の高い優れた樹脂製品を提供します。

 

2 【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。

なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において、当社が判断したものであります。

 

(1)製品開発への取組状況について

① 製品開発の方向のズレに関して

顧客や市場の要求特性及び要求項目は常に変化しているため、製品開発の的を絞れず大幅な開発の遅れを引き起こしたり、具体的な製品の製造や販売前の研究開発段階で開発テーマが頓挫するリスクがあります。そのような場合には、当社の製品開発活動に係る費用が回収できず、当社の業績等に悪影響を及ぼす可能性があります。

② 技術の商業化に関して

完成した技術について、価格、他社技術との差別化、タイミング、技術動向及び要求の変化のため、新製品が市場で受け入れられないリスクがあります。また、新製品が市場で受け入れられたとしても、当社の生産能力を上回る受注については対応できないことも想定されるため、喪失利益が生じる可能性があります。

③ 技術の陳腐化について

当社の保有する技術あるいは開発中の技術以外のまったく新しい技術により、当社技術の相対的な優位性、重要性が損なわれた場合は、当社製品の価値が損なわれ当社事業の収益に重大な影響を及ぼすリスクがあります。

④ 技術的難易度に関して

当社が現在推進しているテーマや開発案件について、時間的制約、他社の特許、未知の技術ゆえの難易度などのために、技術的な壁を打ち破ることができず開発を断念せざるを得ないリスクがあります。

 

(2)将来に関する事項

① 新規顧客の開拓について

当社は、主力商品であるデジタルカメラ向けの機能性部品で培った強み・特徴を活かし、他市場・他部品への水平展開を積極的に推進しております。具体的には産業機器、監視用カメラ、センサー、工業用プリンター、レジャー関連、固形封止材料等の分野で展開を強化し、売上拡大を図っております。しかしながら、上記の製品開発の取組状況や市場動向の変化により、将来の事業展開へ大きな影響を及ぼす恐れがあります。

② ナノ/マイクロ・テクノロジー関連事業の将来

当社は、パルスインジェクター®関連製品や機能性精密成形品を提供するナノ/マイクロ・テクノロジー関連事業を引き続き展開していく考えであり、そのなかでも高耐熱性・高熱伝導性・低温硬化などの固形封止材の「エポクラスター®クーリエ」の関連事業を展開していく考えですが、将来の中核事業となるかは現時点で未知数です。

③ 競合他社の参入

多業種、異業種の大手企業のナノ/マイクロ・テクノロジー業界への参入が当社事業へ影響を及ぼすリスクがあります。また、マクロ・テクノロジー関連事業でも、台湾、韓国、中国の低価格品がさらに日本市場へ流入した場合、当社の樹脂成形碍子事業に大きな影響を及ぼすリスクがあります。

④ 当社製品に不具合が生じた場合

当社製品に何らかの不具合が発生した場合、当社製品及び当社のブランド・ネームに対する信頼感が著しく下落又は喪失する可能性があります。また、場合によっては、エンドユーザーから当社に対する製造物責任の追及がなされる可能性もあります。

⑤ 人材の確保に関して

当社の研究開発は、高分子化学、無機化学、充填材技術、精密成形技術、金型技術などの多彩な能力を持った技術者を必要としております。そのため必要とする人材(質と量)を確保できない場合、あるいは有能な人材が何らかの理由により社外に流出した場合、当社の事業に悪影響を及ぼす恐れがあります。

⑥ 小規模組織による人員規模と管理体制について

当社は、2021年3月末現在、役員6名並びに従業員65名と人員規模が小さく、内部管理体制もその規模に応じたものになっております。今後は事業規模の拡大に応じて、管理体制の充実を図っていく考えですが、人員規模の拡大等が順調に進まなかった場合、業務に支障をきたす可能性があります。

⑦ 知的財産権について

当社が保有している特許については権利の範囲が狭く限定されて解釈される可能性もあります。また、類似の技術や製品等が登場し、その商品化を当社が特許権等の行使によって効果的に阻止できない場合は、類似の技術や製品等による競合の激化により当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
 さらに、当社が実装している技術について他社が特許権等を取得するような事態が生じた場合には、他社が当社に対して特許権に基づく各種の権利を行使する可能性があります。その場合は、ロイヤリティ支払の要求、技術の使用差止及び損害賠償請求等によって、当社の事業が大きな影響を受けることになります。

⑧ 安全規制の変化

当社の事業の強みの一つは、自社開発の複合材料を持っていることです。しかし、化学原料の安全規制が見直され、安全面の点から現在添加している素材が使用できなくなった場合には、当社の製品の製造に大きな影響を及ぼすリスクがあります。

⑨ 大規模な自然災害・感染症について

当社は、有事に備えた危機管理体制の整備に努め対策を講じておりますが、大規模な地震や台風等の自然災害が発生した場合、また新型インフルエンザや新型コロナウイルス等の感染症が想定を大きく上回る規模で発生及び流行した場合においては、その直接的、間接的影響により、関係先の生産設備の休止、閉鎖、出荷規制などで関連部品の不足や外出規制による新規開拓営業の中止により、当社の経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。

⑩ 石油、鉱物資源の価格変動について

当社は、石油や鉄、銅などの鉱物資源の急激な価格変動があった場合、当社製品の原材料や部品、電気料金などの製造原価の上昇により、製品の利益率が大幅に変動する可能性があります。

 

3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 

(1)経営成績等の状況の概要

当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、経営成績等という)の状況の概要は以下のとおりであります。

 

① 財政状態及び経営成績の状況

当事業年度における世界経済は、第1四半期累計期間に、新型コロナウイルスの世界的な感染拡大に伴い、大幅に悪化いたしました。当社においても、関係先の一時的な稼働停止や生産調整による出荷減少と外出規制による新規開拓営業の大幅な制限で生産及び営業面で大きな影響を受けました。

その後、中国やアメリカなどの海外経済は、第1四半期累計期間を底に回復基調となりました。特に新型コロナウイルスを早期に抑え込み、企業部門やインフラ投資が回復した中国での需要は高まりました。

わが国の製造業においても、国内外の自動車生産の持ち直しやスマートフォンなどデジタル機器の需要増加により、それらに搭載される電子部品等の需要の回復が顕著になってまいりました。

2021年3月発表の日銀短観では、大企業製造業の業況判断指数(ⅮⅠ)は3四半期連続で改善し、新型コロナウイルスの感染拡大前の水準まで回復いたしました。

当社においても、ナノ/マイクロ・テクノロジー事業関連分野の産業機器やOA機器を中心に需要が回復してまいりました。

当社は、事業方針「高精度・高機能に特化した樹脂製品の提供」及び「対処すべき課題」の具体的な施策である、①「新規開拓に向けた営業力の強化」、②「顧客提案力の向上と開発効率の向上」、③ 「生産力の強化と人材育成」のうち、③の生産力の強化を強力に推進いたしました。

ナノ/マイクロ・テクノロジー事業関連分野につきましては、映像分野は、デジタルカメラ市場において、レンズ交換式の出荷台数は、5月頃を底に回復傾向にあり、当社においても売上が回復いたしました。しかしながら、一部高級機種では健闘したものの、前事業年度に比較的まとまった売上高があった金型が、ユーザーの金型への投資圧縮の影響で当事業年度はあまり見込めなかったこともあり、売上高は、前年同期に比べ大幅な減少となりました。

産業機器分野やOA機器分野は、中国での生産活動が回復し、新規の量産案件の寄与もあり堅調に推移しました。レジャー分野は、在庫調整や好調であった前事業年度の反動で大幅に減少しました。

一方、①「新規開拓に向けた営業力の強化」については、Web会議での打合せを活用しながら、訪問可能な顧客も増え始めているものの、大都市圏での新型コロナウイルスによる感染が再び増加しており、新規顧客開拓や新規商品開拓活動は厳しい状況であります。

パルスインジェクター®(以下、PIJという)は、大学や顧客企業の研究開発活動が本格的に始動し、大学研究室及び各企業の研究・開発部門へWeb会議が中心となりますが、積極的にアプローチを行っております。引き続き、研究開発を支えるツールとして他分野への展開を推進しております。

マクロ・テクノロジー関連事業につきましては、樹脂成形材料、樹脂成形品ともに景気動向の影響は受けにくいものの、前事業年度に高圧受配電盤などの電気設備のメンテナンス需要増の反動等もあり、売上高は減少いたしました。

高耐熱性・高熱伝導性・低温硬化などの固形封止材「エポクラスター®クーリエ」につきましては、引き続き半導体デバイスメーカーや産業機器メーカーなどへサンプル供給しながら事業を展開・推進しております。また、レジャー関連分野の製品においては、量産へ移行しており、売上に貢献しております。

なお、収益面では、「生産力の強化と人材育成」において、原価低減に積極的に取組み、その成果も見えてまいりました。また、今年3月に、関東工場での場内外注先企業の廃業が決まり、当該従業員11名(正社員4名、パートタイマー7名)を当社が雇い入れました。当該従業員の増加に伴う労務費の増加はあるものの、外注加工費の減少が見込まれることから、当事業年度及び次事業年度の業績に与える影響は軽微です。

 

以上の結果、当事業年度の全社の業績は売上高736百万円(前年同期比11.8%減)、売上総利益289百万円(前年同期比3.3%減)、営業利益34百万円(前年同期比31.1%増)、経常利益37百万円(前年同期比28.3%増)、当期純利益31百万円(前年同期比55.9%増)となりました。

なお、当事業年度の売上高は前年同期比11.8%減となりましたが、営業利益は2期連続、経常利益は3期連続の増益となりました。

 

当事業年度のセグメントの業績は次のとおりであります。

 

ナノ/マイクロ・テクノロジー関連事業

ナノ/マイクロ・テクノロジー関連事業につきましては、機能性樹脂複合材料及び機能性精密成形品並びにPIJ関連製品の当事業年度の売上高は547百万円(前年同期比12.9%減)、セグメント利益は248百万円(前年同期比5.4%減)となりました。

 

マクロ・テクノロジー関連事業

マクロ・テクノロジー関連事業につきましては、機能性樹脂複合材料、樹脂成形碍子及び金型・部品の当事業年度の売上高は184百万円(前年同期比9.3%減)、セグメント利益は38百万円(前年同期比9.5%増)となりました。

 

その他事業

その他の事業につきましては、医療薬品容器の異物検査事業などにより、当事業年度の売上高は4百万円(前年同期比44.1%増)、セグメント利益は2百万円(前年同期比73.4%増)となりました。

 

 

② キャッシュ・フローの状況

 

当事業年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前事業年度末に比べ90百万円増加し、当事業年度末には241百万円となりました。

 

当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりです。

 

<営業活動によるキャッシュ・フロー>

営業活動によるキャッシュ・フローは、106百万円の増加となりました。

これは、主に売上債権の減少、たな卸資産の減少、仕入債務の増加の収入によるものです。

 

<投資活動によるキャッシュ・フロー>

投資活動によるキャッシュ・フローは、14百万円の減少となりました。
 これは、リース債務の支出によるものです。

 

<財務活動によるキャッシュ・フロー>

財務活動によるキャッシュ・フローは1百万円の減少となりました。

 

③ 生産、受注及び販売の状況

a.生産実績

当事業年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当事業年度

(自  2020年4月1日

至  2021年3月31日)

前年同期比(%)

ナノ/マイクロ・テクノロジー関連事業(千円)

291,943

79.1

マクロ・テクノロジー関連事業(千円)

143,217

82.6

報告セグメント計(千円)

435,160

80.2

その他事業(千円)

1,956

△164.3

合計(千円)

437,117

80.7

 

(注)1.上記の金額は製造原価によっており、セグメント間取引については相殺消去しております。

  2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

b.受注実績

当事業年度の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当事業年度

(自  2020年4月1日

至  2021年3月31日)

受注高(千円)

前年同期比(%)

受注残高(千円)

前年同期比(%)

ナノ/マイクロ・テクノロジー関連事業

612,918

102.1

107,333

254.4

マクロ・テクノロジー関連事業

174,445

86.3

24,637

71.1

報告セグメント計

787,363

98.1

131,971

171.7

その他事業

2,447

48.8

68

3.2

合計

789,811

97.8

132,039

167.2

 

(注)1.上記の金額は販売価格によっており、セグメント間取引については相殺消去しております。

2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

3.ナノ/マイクロ・テクノロジー関連事業において、受注残高が増加した要因は、成形品及び金型の
  受注金額が前年の2倍強になったことであります。

 

c.販売実績

当事業年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当事業年度

(自  2020年4月1日

至  2021年3月31日)

前年同期比(%)

ナノ/マイクロ・テクノロジー関連事業(千円)

547,782

87.1

マクロ・テクノロジー関連事業(千円)

184,448

90.7

  報告セグメント計(千円)

732,231

88.0

その他事業(千円)

4,503

144.1

合計(千円)

736,734

88.2

 

(注)1.セグメント間取引については、相殺消去しております。

  2.最近2事業年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。

相手先

前事業年度

当事業年度

販売高(千円)

割合(%)

販売高(千円)

割合(%)

長瀬産業株式会社

385,325

46.1

296,935

40.3

黒田電気株式会社

34,132

4.1

113,904

15.4

ナガセエレックス株式会社

114,035

13.6

58,689

8.0

 

3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において、当社が判断したものであります。

 

① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容

当社の当事業年度の財政状態及び経営成績等は、以下のとおりであります。

 

経営成績の分析

(売上高)

当事業年度における売上高は736百万円(前年同期は835百万円)となりました。ナノ/マイクロ・テクノロジー関連事業において、映像機器分野では、一部高級機種では健闘したものの、ユーザーの金型への投資圧縮の影響もあり、前年同期に比べ大幅な減少となりました。産業機器分野やOA機器分野は、新規の量産案件の寄与もあり堅調に推移しました。レジャー分野は、在庫調整や好調であった前事業年度の反動で大幅に減少し、全体でも大幅な減少となりました。

 

(売上総利益)

当事業年度における売上総利益は289百万円(前年同期は299百万円)となりました。これは主に、生産力の強化の推進による原価低減の効果による製造原価の見直しによるものです。

(営業利益)

当事業年度における営業利益は34百万円(前年同期は26百万円)となりました。これは主に、給与及び手当と旅費及び交通費、運賃等の減少によるものです。

(経常利益)

当事業年度における経常利益は37百万円(前年同期は29百万円)となりました。営業外収益は4百万円(前年同期は3百万円)、営業外費用は1百万円(前年同期は1百万円)となりました。

(当期純利益)

当事業年度における当期純利益は31百万円(前年同期は20百万円)となりました。これは法人税、住民税及び事業税が減少したためです。

 

財政状態の分析

(資産)

当事業年度末の資産は、前事業年度より60百万円増加し、1,471百万円となりました。

これは、主に現金及び預金の増加90百万円によるものです。

 

(負債)

負債合計は、前事業年度より28百万円増加し、152百万円となりました。

これは、主に賞与引当金の増加11百万円、リース債務の増加16百万円によるものです。

 

(純資産)

純資産は、前事業年度より31百万円増加し、1,319百万円となりました。
 これは、当期純利益31百万円の計上によるものです。

 

当社の経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。

 

② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報

キャッシュ・フローの状況の分析

当社の当事業年度のキャッシュ・フローは、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 ② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。

 

資本の財源及び資金の流動性

(資金需要)

当社の運転資金需要のうち、主なものは製品の製造にかかる原材料の購入、金型及びその労務費、販売並びに一般管理、研究開発の労務費や経費などの販売費及び一般管理費です。

また、成形機をはじめとする生産設備の更新、増強による設備投資、情報システムの更新のための資金需要が生じております。

 

(財務政策)

当社の運転資金につきましては、現在、借り入れを行うことなく、内部資金(現金及び預金)にて調達しております。なお、2021年3月期の資産における流動比率は813.1%となっております。

 

③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。健全な財務報告を行うためには、財務諸表の作成にあたって収益・費用又は資産・負債の状況に影響を与える見積りを必要とします。これらの見積りは、過去の実績やその時点において入手可能な情報及び合理的であると判断した一定の前提に基づいて行っておりますが、見積り特有の不確実性があるため実際の結果とは異なることがあります。

当社の財務諸表で採用している重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項(重要な会計方針)」に記載のとおりですが、見積りによって重要な影響を受ける可能性がある会計方針は、貸倒引当金、賞与引当金、繰延税金資産、固定資産の減損評価であり、その金額は過去の実績や将来予測に基づく一定のルールや内規に基づいて合理的に決定しております。繰延税金資産については毎期慎重に回収可能性を判断し、将来の事業年度において回収が見込まれない税金の額は、繰延税金資産から控除しております。なお、貸倒引当金は貸倒実績及び貸倒懸念債権等の回収不能見込額がないため計上しておりません。

また、新型コロナウイルス感染症の影響等不確実性が大きく将来事業計画等の見込数値に反映させることが難しい要素もあります。したがって、期末時点で入手可能な情報を基に会計上の見積りを実施しております。

 

 

4 【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。

 

5 【研究開発活動】

当社は市場のニーズを追求し、コミュニケーションを徹底することで顧客の要求を重視した“顧客志向”の製品開発を行っております。

当事業年度における当社が支出した研究開発費の総額は45百万円であります。

なお、セグメント毎の研究開発活動を示すと次のとおりです。

 

(1)ナノ/マイクロ・テクノロジー関連事業

ナノ/マイクロ・テクノロジー関連事業は、顧客テーマによる機能性樹脂複合材料の開発、顧客の商品開発に対する技術提案及びパルスインジェクター®システムの改良に特化して活動しております。

機能性樹脂複合材料の開発については、顧客との新たなコミュニケーションの手段として提案型の材料開発に取り組んでいます。潜在的な顧客要求に対し、金属部品を樹脂製部品に置き換えるメリットとそのための技術について様々な提案と試作を行い、顧客の真のニーズをいち早く発掘することを目指しています。

なお、PIJの開発は幅広い分野にむけた研究開発だけでなく、使い易さの向上やラインナップの強化も進めてまいります。

2017年4月より、顧客要求に即応できる体制とするため、機能性樹脂複合材料の開発に対応するグループと樹脂化に対する成形技術の展開による提案を行うグループに組織変更を行いました。技術開発については、機能性樹脂複合材料開発及び成形技術のグループと、PIJ関連の開発・改良のグループの2グループ体制で取り組んでいます。さらに、顧客密着体制の強化として、製造・販売・技術が一体となった顧客提案の実施できる体制を構築しております。

また、既存顧客の次世代製品に向けた機能性樹脂複合材料の開発をお客様とともに進めています。従来から開発を進めている高耐熱性・高熱伝導性・低温硬化などの固形封止材については、樹脂及び充填材を工夫した試作サンプルの物性評価段階から、金型試作、さらに量産・出荷へと計画を進めています。

 

(2)マクロ・テクノロジー関連事業

既存のマクロ関連材料につきましても、顧客の要求に応じて電気的特性の向上、物理的特性の向上のための材料開発に取り組んでいます。また、成形技術の展開による提案についても、開発本部とともに営業・マーケティング本部が連携して新用途開発に取り組んでいます。

 

(3)その他事業

現在、その他事業の開発活動は行っておりません。