文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 経営方針
当社グループは「科学技術の発展に寄与し、社会の繁栄に貢献する」という企業理念のもと、次のとおり行動指針並びに基幹方針を定めております。
① 行動指針
・無限の可能性に、先見力と想像力で対応
② 基幹方針
・「人=社員」がフルヤの最重要経営資源と考え、社員を大切にする経営を目指す
・コンプライアンスを重視し、高いモラルとビジョンを持った社員を育成する
・PGMに経営資源を集中する
・受注から出荷までの工程において高い品質意識もって取り組み、顧客満足の最大化を図る
・顧客、株主に信頼される経営を目指す
(2) 中長期的な会社の経営戦略
当社グループは如何なる事業環境でも利益を確保できる強固な経営基盤の確立に取り組んでまいります。そのために、収益力の強化、貴金属の安定確保及び研究開発体制を強化いたします。
収益力の強化においては、営業力の強化、低コスト生産体制の追求、あらゆる角度からのコストダウンを図り利益を確保できる強靭な企業体質の構築を目指します。
貴金属の安定確保においては、三菱商事株式会社、田中貴金属工業株式会社及び英国ロンミン社との緊密な取引関係の維持、向上を図るとともに、相場環境に左右されない強固な体質への転換を進めてまいります。
研究開発体制においては、長年培ってきたイリジウム、ルテニウムに関する技術、知見、ノウハウを活かし、新規製品及び次世代製品の開発を迅速に進め競争力を高め、収益力を強化してまいります。
(3) 経営環境
IoT社会に向け電子機器の高機能化・多機能化需要により、世界的な半導体市場が拡大し、有機ELを搭載したスマートフォンや大型テレビの普及が見込まれます。また、環境・エネルギー分野において新たな用途や機能に適する触媒の重要性がさらに高まることが予想され、それに伴い、PGMやその化合物の需要並びに回収・精製ニーズが高まっていくことが期待されます。さらに海外市場においては、当社グループの技術力や調達力等の認知度が高まるにつれ需要が増えることが期待されます。
(4) 事業上及び財務上の対処すべき課題
当社グループの継続的課題といたしましては、低コスト操業の推進、貴金属の安定確保、環境・安全対策、ガバナンス体制の構築等がございます。
まず、低コスト操業を推進については、製造工程の自動化並びに作業の効率化を進めるとともに、あらゆる角度から経費を抑制し利益を確保できる強靭な企業体質の構築を目指してまいります。
次に、貴金属の安定確保については、三菱商事株式会社と田中貴金属工業株式会社・英国ロンミン社との緊密な取引関係の維持・強化することを基本方針とし、加えて、貴金属回収技術の向上・新たな技術確立に取り組み相場環境に左右されない強固な体質への転換を進めてまいります。
また、当社グループは継続的な成長・発展と企業価値の増大を図るため、環境・安全対策に真摯に取り組むとともに、ガバナンス体制を強化し、コーポレート・ガバナンスの充実及び内部統制システムの円滑な運用を重要な経営課題と認識し、鋭意取り組んでまいります。
以下において、当社グループの事業上のリスク要因となる可能性があると考えられる主な事項を記載しておりま
す。また必ずしも事業上のリスクに該当しない事項についても、投資家の投資判断上、あるいは当社グループの事業
活動を理解する上で重要であると考えられる事項については、投資家に対する情報開示の観点から積極的に開示して
おります。
当社グループはこれらのリスク発生の可能性を認識した上で、その発生の予防又は回避及び発生した場合の対応に
努める方針でありますが、本株式に関する投資判断は、本項及び本書中の本項目以外の記載事項を併せて慎重に検
討した上で行われる必要があると考えております。
また、以下の記載は本株式への投資に関するリスクを全て網羅するものではありませんのでご留意下さい。
なお、文中における将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 業績の変動要因について
当社グループの業績は、携帯電話、液晶ディスプレイ、電子部品及び電子デバイス関連等の電子機器メーカーや
半導体、光学ガラス及び触媒関連業界における設備投資動向及び生産活動の影響を受ける傾向があります。従って、
今後これらの業界動向が悪化した場合には、当社グループの業績及び財務状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
(2) 貴金属の変動価格について
当社グループ製品の原材料である貴金属は、国際商品市場で活発に取引されており、その価格は、供給国及び需
要国の政治経済動向、為替相場等、世界のさまざまな要因により激しく変動しております。
当社グループは、個別受注生産の形態をとっており、製品の販売価格は原材料の時価に連動する契約とし、仕入
価格の変動を販売価格に反映させておりますが、全ての受注に対し個別に仕入を行うことは実際には不可能であり、
受注・仕入間にタイムラグがある場合には、当社グループの仕入価格は貴金属相場の価格変動リスクに晒されるこ
と、また、期末日のたな卸資産としての貴金属在庫の評価額も貴金属相場の価格変動リスクに晒されることから、貴
金属相場が当社グループの業績及び財務状態に影響を及ぼす可能性があります。
(3) 為替変動の影響について
当社グループの製品においては、全額ないし原材料相当額に関して、米ドル建てで販売する取引が存在しているた
め、当社グループの業績は為替変動の影響を受けております。当社グループは、為替予約を行うことで為替変動リス
クを回避する方法を採っておりますが、米ドル安傾向が継続した場合、中長期的には邦貨転換に伴う利益率の低下に
より当社業績に影響を及ぼす可能性があります。また、米ドル安に対応して米ドル建て価格の値上げを行う必要が
生じた場合は、需要減少により当社グループの業績及び財務状態に影響を及ぼす可能性があります。
一方、原材料の仕入に関しては、貴金属相場の主流が米ドル建てであり、為替を乗じて邦貨単価を算出すること
から、円安状態が長期継続した場合には、仕入金額が高値を継続することとなり、当社グループの業績及び財務状
態に影響を及ぼす可能性があります。
(4) 「主要株主」及び「その他の関係会社」の異動等によるリスク
三菱商事株式会社は、当社の当事業年度末日現在の総議決権数の20.23%を占めており、同社は当社グループの「主要株主」及び「その他の関係会社」に該当しております。また、田中貴金属工業株式会社は、当社の当事業年度末日現在の総議決権数の19.72%を占めており、同社は当社グループの「主要株主」及び「その他の関係会社」に該当しております。
主要株主である三菱商事株式会社および田中貴金属工業株式会社における当社の経営方針についてそれぞれの考え方・議決権行使等が当社の事業運営およびコーポレート・ガバナンスに影響を与える可能性があり、両社が当社の経営方針についての考え方や株式保有方針について変更した場合には当社の株価や財政状態、経営成績、キャッシュ・フローの状況に影響を及ぼす可能性があります。
(5) 大株主との関係について
a.三菱商事株式会社との関係について
当連結会計年度末日現在、三菱商事株式会社は当社発行済株式総数の19.99%を所有する大株主であります。
取引関係について
当社グループは、主要原材料であるプラチナグループメタルの一部を、南アフリカ共和国の鉱山会社Western
Platinum Ltd.(ウエスタンプラチナム社)から供給を受けておりますが、対外決済及び輸入業務は三菱商事株
式会社100%出資子会社である三菱商事RtМジャパン株式会社の商社機能を利用していることから、三菱商事
RtМジャパン株式会社の名義での仕入取引を行っております。両社からの仕入高及び総仕入高に占める比率と
期末買掛金残高は次表のとおりであります。
|
|
2018年6月期 |
|
仕入高(百万円) |
3,496 |
|
総仕入高に占める比率(%) |
29.5 |
|
期末買掛金残高(百万円) |
224 |
また、両社への売上高及び総売上高に占める比率と期末売掛金残高は、次表のとおりであります。
|
|
2018年6月期 |
|
売上高(百万円) |
1,410 |
|
総売上高に占める比率(%) |
6.7 |
|
期末売掛金残高(百万円) |
0 |
以上のとおり、原材料の仕入及び製品の販売等において、当社は両社の持つグローバルなネットワークや多様な販売ルートを活用しております。これは、両社の優れた商社機能を活用することにより、当社の仕入・販売等の業務が効率的に行えると考えるためであります。
当社といたしましては、今後とも両社との良好な関係の維持、取引の継続に努めていく所存ではありますが、両社との関係に変化が生じた場合には、原材料の仕入及び製品の販売量の変化等を通じて当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。
人的関係について
当社は業務執行に資する助言を得るため、三菱商事RtMジャパン株式会社貴金属事業部長である油木田祐策氏を社外取締役として招聘しております。
また、当社は、三菱商事株式会社金属グループ金属資源トレーディング本部RtM事業室より出向者2名を受入れております。
b.田中貴金属工業株式会社との関係について
当連結会計年度末日現在、田中貴金属工業株式会社は当社発行済株式総数の19.49%を所有する大株主であります。
取引関係について
当社は、2011年2月7日開催の取締役会におきまして、田中貴金属工業株式会社との間で資本業務提携契約を締結いたしましたが、それに基づき、当社の主要原材料であるイリジウム等について、田中貴金属工業株式会社と仕入取引を行っております。同社からの仕入高及び総仕入高に占める比率と期末買掛金残高は次表のとおりであります。
|
|
2018年6月期 |
|
仕入高(百万円) |
2,162 |
|
総仕入高に占める比率(%) |
18.3 |
|
期末買掛金残高(百万円) |
- |
また、田中貴金属工業株式会社への売上高及び総売上高に占める比率と期末売掛金残高は、次表のとおりであります。
|
|
2018年6月期 |
|
売上高(百万円) |
730 |
|
総売上高に占める比率(%) |
3.4 |
|
期末売掛金残高(百万円) |
12 |
以上のとおり、原材料の仕入及び製品の販売等において、当社は田中貴金属工業株式会社の持つ安定調達力や多様な販売ルートを活用しております。これは、同社の優れた調達力や販売力を活用することにより、拡大する工業用貴金属製品の需要に応えることができると考えるためであります。
当社といたしましては、今後とも同社との良好な関係の維持、取引の継続に努めていく所存ではありますが、同社との関係に変化が生じた場合には、原材料の仕入及び製品の販売量の変化等を通じて当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。
人的関係について
当社の業務執行に資する助言を得るとともに田中貴金属工業株式会社との良好な関係を維持することを主たる目的とし、同社の親会社TANAKAホールディングス株式会社の取締役常務執行役員管理本部長中野千広氏を社外取締役として招聘しております。
c.Lonmin Plc(英国ロンミン社)との関係について
当事業年度末日現在、英国ロンミン社は当社発行済株式総数の5.51%を所有する大株主であります。
同社は、当社主要原材料であるプラチナグループメタルの大半を当社に供給する南アフリカ共和国の鉱山会社ウエスタンプラチナム社の親会社であり、同社とは2001年6月に資本提携を行っております。
当社の業務執行に資する助言を得るとともに、英国ロンミン社との良好な関係を維持することを主たる目的とし、同社の販売市場開拓本部長であるウィルマ・スワーツ氏を社外取締役として招聘しております。
当社といたしましては、今後とも同社との良好な関係の維持、取引の継続に努めていく所存ではありますが、当社と同社との関係及び同社とウエスタンプラチナム社との関係に変化が生じた場合には、原材料の仕入及び研究開発案件の変化等を通じて当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。
(6)人材の確保及び育成について
当社グループが引き続き事業を拡大するにあたっては、貴金属加工にかかわる技術に精通した人材が不可欠で
あり、このような人材の確保と育成を重要な経営課題として捉えております。
当社グループとしては、中途採用や新規採用を通じて、優秀な人材を採用していく方針であります。今後とも
採用活動の強化や教育・研修制度の充実に努めていく方針でありますが、当社が必要とする優秀な人材の育成・
確保が当社グループ事業展開に対応して進まない場合、あるいは、何らかの理由により人材が大量に社外流出し
た場合には、当社グループの事業展開及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
(7)同業他社との競争の激化による業績への影響
当社グループの販売する製品のなかには、ルテニウムターゲット、金ターゲット、銀合金ターゲット、一般熱
電対及び理化学用器具等、競合が激しく、価格競争も厳しい品目がありますが、当社グループは、「競合を制し
て、極端な価格競争に勝つこと」を目標とはしておらず、顧客ニーズを第一に提案型営業を目指して参りまし
た。今後もこの方針に則り経営諸活動に注力いたしますが、結果として競合や価格競争に晒され、売上及び収益
の低下により、業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
(8)製品の開発等について
当社グループは顧客や外部機関等からの情報を分析することにより、製品のライフサイクルや市場動向の変化
を見極めると共に、新製品及び新素材の開発、新市場及び新用途の開拓に取り組んでおります。しかしながら、
市場動向について、当社グループが予想する以上の変化があった場合、又は当社グループにおいてこれら開発等
の活動が見込みどおりに進捗しない場合、当社グループの製品は競争力を喪失し、当社グループの業績に影響を
及ぼす可能性があります。
(9)製品の品質について
当社グループの製品は、顧客より個別製品毎の仕様に基づく厳しい品質が要求されております。当社グループ
では、ISO9001に基づく製造プロセス管理及び品質管理システムを導入する等、品質の維持・向上を進めており
ます。しかしながら、当社グループが顧客に納入した製品について、顧客の要求規格及び仕様等を充足しなかっ
た場合又は不適合等が生じた場合には重大な品質クレームを引き起こす可能性があります。その際に、当社グル
ープの製品に何らかの瑕疵が存在した場合には代替品の納入に留まらず、代金弁済や損害賠償、さらには取引
(納入)停止等が生ずる可能性があります。これらの事象が生じた場合には、製品納入先との取引が停止する
ほか、当社グループの製品に対する信頼性が損なわれ、他の製品納入先との取引にも影響を及ぼす可能性があり
ます。このような場合、特にそれが大口の製品納入先である場合には、当社グループの業績及び財務状態に影響
を及ぼす可能性があります。
(10)生産拠点の集中について
当社グループは、1990年に工場を茨城県下館市(現筑西市)のつくば工場に移転・集約して以来、一貫してこの地で生産活動を行ってまいりましたが、生産拠点の集中が生産活動の効率化に寄与してきたものと考えております。一方では、2007年12月に精製・回収の主力ラインとして土浦工場を、2010年10月に北海道千歳市に石英保護管内製化のための千歳工場を立ち上げたほか、2011年4月には土浦工場(第二期)を立ち上げ、イリジウム製品の回収精製ラインを増設いたしましたが、生産拠点の分散化は一部にとどまっております。今後、自然災害等の外的要因により生産活動の停止が余儀なくされた場合、当社グループの業績及び財務状態に影響を及ぼす可能性があります。
(11)事故による操業への影響
プラズマ熔解炉、高周波溶解炉など主要設備では高温、高圧での操業を行なっており、貴金属の精製設備にお
いては大量の薬品類を使用しております。これらを原因とする事故の防止対策には万全を期しておりますが、万
一重大な事故が発生した場合には、当社の生産活動に支障をきたし、業績に影響を及ぼす可能性があります。
(12)環境リスクについて
当社グループは、環境リスクに対して予防の大切さを認識し、つくば工場及び土浦工場においては、環境マネ
ジメントシステムISO14001の運用を通じて、リスクの低減を図っておりますが、自然災害、工場における設備の
劣化、又は原材料、薬品の人的な取扱いのミス等により、薬品の漏洩等、環境へ悪影響を与える事象が発生する
危険性があります。この事象が大規模なものとなり新たな費用負担等が生じた場合には、当社グループの業績及
び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
(13)知的財産に係るリスクについて
当社グループは、他社と差別化できる技術とノウハウを蓄積し、自社が保有する技術等については特許権等の
取得による保護を図るほか、他社の知的財産権に対する侵害のないよう、研究開発部を中心に、顧問弁護士や弁
理士などの外部専門家の協力を得ながらリスク管理に取り組んでおります。しかしながら、当社グループが現在
販売している製品、或いは今後販売する製品が第三者の知的財産権に抵触する可能性を的確・適切に判断できな
い可能性があり、また、当社グループが認識していない特許権等が成立することにより、当該第三者より損害賠
償等の訴えを起こされる可能性があります。そのような場合、当社グループの業績及び財務状態に影響を及ぼす
可能性があります。
(14)借入金依存度について
当社グループは、原材料である貴金属の調達、設備投資等に必要とする資金を主として金融機関からの借入により調達してきましたが、当連結会計年度末の借入金残高は2,065百万円となりました。なお借入金依存度は9.2%となりました。また、当社グループの売上高に対する支払利息の比率は当連結会計年度において0.1%となっております。今後、営業キャッシュ・フローの拡大から生み出される余剰資金や増資による資金調達により、財務体質の強化に努めて参りますが、地金の仕入増加による借入金増加や、市場金利の上昇等があれば支払金利の負担増が生じ、当社の業績は影響を受ける可能性があります。
また、借入金のうちには財務制限条項が付された借入があることから、将来において業績の悪化等により財務制限条項に抵触した場合等も含めて、新たな資金調達に障害が生じれば、事業の展開に影響を及ぼす可能性があります。
(1)重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づき作成され
ております。その作成には経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の開示に影響を与える
見積りを必要としております。経営者は、これらの見積りについて過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりま
すが、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項
連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。
(2)経営成績
当連結会計年度における連結経営成績は以下のとおりであります。なお、当社グループは当連結会計年度より連
結財務諸表を作成しているため、前年同期比については記載しておりません。
当連結会計年度におけるわが国の経済は、回復基調が続く米国及び欧州経済、成長ペースの持ち直しがみられる
中国経済といった海外の経済環境の中で、全体として緩やかな回復傾向が続きましたが、北朝鮮情勢の緊迫化と貿
易摩擦の再燃懸念などから一時円高に進むなど、不安定な状況もみられました。
このような経済環境の中、顧客の生産調整の影響を受けイリジウムルツボの受注が減少したものの、有機EL向け
及び電極向けの化合物や、銀合金ターゲットの受注が好調に推移したのをはじめ、HD向けのルテニウムターゲッ
トや半導体製造装置向けの温度センサーの受注が好調に推移しました。また、一部貴金属価格の上昇が売上高・利
益に影響しました。その結果、当連結会計年度において、売上高21,201百万円、売上総利益5,573百万円、営業利
益3,437百万円、経常利益3,450百万円、親会社株主に帰属する当期純利益2,375百万円となりました。
(売上高)
当連結会計年度の売上高は21,201百万円となりました。
(売上総利益)
当連結会計年度の売上高から売上原価を控除した売上総利益は5,573百万円となり、売上高総利益率は26.3%となり
ました。
(販売費及び一般管理費)
当連結会計年度の販売費及び一般管理費は2,136百万円となりました。
(営業利益)
当連結会計年度の売上総利益から販売費及び一般管理費を控除した営業利益は3,437百万円となり、売上高営業利
益率は16.2%となりました。
(営業外収益・費用)
当連結会計年度の営業外損益は、営業外収益53百万円から営業外費用40百万円を差し引いた純額13百万円の利益と
なりました。
(経常利益)
当連結会計年度の営業利益に営業外収益・費用を加減算した経常利益は3,450百万円となり、売上高経常利益率は
16.3%となりました。
(特別利益)
当連結会計年度の特別利益は6百万円となりました。
(税金等調整前当期純利益)
当連結会計年度の経常利益に特別利益を加算した税金等調整前当期純利益は3,456百万円となりました。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
当連結会計年度の法人税、住民税及び事業税と法人税等調整額の合計が1,081百万円となった結果、親会社株主に
帰属する当期純利益は2,375百万円となり、売上高当期純利益率は11.2%となりました。
セグメントごとの経営成績は以下のとおりであります。
(電子)
スマートフォンなどのSAWデバイス(必要な周波数信号を取り出すデバイス)に使用されるリチウムタンタレー
ト単結晶育成装置向けイリジウムルツボの受注が顧客の生産調整の影響を受けて低調に推移したものの、海外結晶メ
ーカー向けのイリジウムルツボの受注や大口のガラス溶解装置向け白金製品のスポット受注もあり、売上高5,342百
万円、売上総利益1,261百万円となりました。
(薄膜)
BAWデバイス(高周波信号を取り出すデバイス)向けのターゲットの受注が減少しましたが、HD向けルテニウ
ムターゲットやスマートフォンなどのタッチパネル配線向け銀合金ターゲットが好調に推移し、一部貴金属価格の上
昇が売上高・利益に影響したことから、売上高6,504百万円、売上総利益1,725百万円となりました。
(センサー)
半導体製造装置メーカーや海外半導体メーカーからの受注が好調に推移し、高付加価値製品の比率が上昇したこと
から、売上高2,446百万円、売上総利益756百万円となりました。
(ケミカル)
有機EL向けの化合物や電極向けの貴金属化合物の受注が好調だったこと、触媒の受注が回復したことに加え、一
部貴金属価格の上昇が売上高・利益に影響したことから、売上高6,706百万円、売上総利益1,748百万円となりまし
た。
海外売上情報は以下のとおりであります。
当連結会計年度における海外売上高は9,850百万円(総売上高に占める割合は46.5%)となりました。地域別にはア
ジア向け輸出売上高5,605百万円(海外売上高に占める割合は56.9%)、北米向け輸出売上高2,365百万円(海外売上
高に占める割合は24.0%)、欧州向け輸出売上高1,879百万円(海外売上高に占める割合は19.1%)となりました。
(3)生産、受注及び販売の実績
①生産実績及び受注実績
当社グループの生産・販売品目はリサイクル製品も多く、受注生産実態を正確に把握することが困難なため、セ
グメントごとに生産規模及び受注規模を金額あるいは数量で示すことはしておりません。
②販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 2017年7月1日 至 2018年6月30日) |
対前期増減率(%) |
|
電子(百万円) |
5,342 |
- |
|
薄膜(百万円) |
6,504 |
- |
|
センサー(百万円) |
2,446 |
- |
|
ケミカル(百万円) |
6,706 |
- |
|
その他(百万円) |
200 |
- |
|
合計(百万円) |
21,201 |
- |
(注)1.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2.当連結会計年度より連結財務諸表を作成しているため、対増減率については記載しておりません。
(4)財政状態
(流動資産)
当連結会計年度末における流動資産は13,966百万円となりました。
主な内訳は原材料及び貯蔵品5,168百万円、現金及び預金3,068百万円、受取手形及び売掛金3,065百万円であり
ます。
(固定資産)
当連結会計年度末における固定資産は8,415百万円となりました。
主な内訳は機械装置及び運搬具3,747百万円、建物及び構築物2,184百万円であります。
(流動負債)
当連結会計年度末における流動負債は2,840百万円となりました。
主な内訳は1年以内返済予定の長期借入金780百万円、未払法人税等604百万円、支払手形及び買掛金464百万円
であります。
(固定負債)
当連結会計年度末における固定負債は2,206百万円となりました。
主な内訳は長期借入金1,285百万円、退職給付に係る負債484百万円であります。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産は17,334百万円となりました。
主な内訳は利益剰余金6,656百万円、資本剰余金5,414百万円であります。
(5)キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は3,068百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動により獲得した資金は3,053百万円となりました。
これは主に、法人税等の支払額が532百万円ありましたが、税金等調整前当期純利益が3,456百万円あり、たな卸資産が399百万円減少したことによるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動により使用した資金は458百万円となりました。
これは主に、有形固定資産の取得による支出が455百万円あったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動により使用した資金は743百万円となりました。
これは主に、長期借入れによる収入が900百万円ありましたが、短期借入金が300百万円減少し、長期借入金の返済による支出が985百万円、配当金の支払額が358百万円あったことによるものであります。
(6)資本の財源及び資金の流動性
当社グループの資金需要は主に運転資金及び設備投資資金であり、主として営業活動、金融機関からの借入によ
り必要とする資金を調達しております。また当連結会計年度末の現金及び現金同等物は3,068百万円であり、流動
比率(流動資産/流動負債)は491.7%となっており、十分な流動性を確保できているものと認識しております。ま
た、短期的な資金需要に対応するため、60億円の銀行融資枠(コミットメントライン)を有しております。
(7)経営方針・経営戦略等又は経営上の目標の達成状況
「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりです。
(1)営業に関する重要な契約
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契約会社名 |
相手方の名称 |
国名 |
契約名 |
契約内容 |
契約期間 |
|
株式会社 フルヤ金属 |
三菱商事RtM ジャパン株式会社 |
日本 |
貴金属地金 売買契約書 |
貴金属地金売買に関する契約 |
自2001年2月1日 2001年12月31日 以降1年毎に更新 |
|
株式会社 フルヤ金属 |
Lonmin Plc ジャパン株式会社 |
英国 日本 |
覚書 |
貴金属地金の長期継続供給に関する覚書 |
自2004年2月20日 至2007年2月19日 以降1年毎に更新 |
(2)その他経営上の重要な契約
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契約会社名 |
相手方の名称 |
国名 |
契約名 |
契約内容 |
契約日 |
|
株式会社 フルヤ金属 |
田中貴金属工業 株式会社 |
日本 |
資本業務提携契約 |
(1) イリジウム地金の安定供給等 (2) 非常勤取締役の派遣 (3) 新たに相手方に取得される株式の 数及び発行株式数に対する割合 |
2011年2月7日 |
当社グループは、高度情報化社会の発展や省エネ・循環型の社会の確立に不可欠な素材である工業用貴金属の専業メーカーとして、多様化するユーザーのニーズに応えるとともに、社会と環境に貢献する次世代製品の開発に取り組んでおります。
なお、研究開発費の金額は当社グループで管理しており、セグメント別に研究開発費の金額を表示することが困難なため、セグメント別の研究開発費の金額については記載を省略しております。
当社グループの研究開発活動は、社内外の開発情報を有機的に結合させ、収益に繋がる開発を迅速かつ効果的に進めるため、研究開発部を設置し、基礎研究開発のほか、省エネや環境のための次世代新素材の開発、触媒原料等の開発、新しい用途の開発、及び高品質・高強度の合金の開発、高度な回収精製技術の開発等に注力しており、貴重な素材をより効率的、かつ高品質に回収・再生できるリサイクルプロセスの開発にも力を注いでおります。
当連結会計年度における研究開発費の総額は393百万円であり、研究開発の主な内容は以下のとおりであります。
(1) 各種高機能合金製品の開発
顧客ニーズや新たな用途や機能に適する各種高機能合金製品の開発につとめ、量産化技術の開発も併行して積極的に取り組んで参りました。今後、量産化への展開が期待されます。
(2)貴金属化合物や触媒の開発への取り組み
注目度の高い環境・エネルギー分野において、新たな用途や機能に適する触媒の重要性がさらに高まりつつある中で、有機EL向け材料としての貴金属化合物や、貴金属または貴金属化合物をベースとした環境浄化のための触媒材料ないし触媒の開発に引続き取り組んで参りました。
(3)スクラップからの貴金属回収技術の開発への取り組み
廃触媒などのスクラップや使用済電極からの白金族金属回収については、当社グループに蓄積された技術、及び新たに導入した熔解設備を核に、新たな技術開発に取り組んでおります。
(4)大学・研究機関との共同研究
環境やエネルギーに係わる技術開発や研究分野において、大学や研究機関との共同研究に積極的に参画しておりますが、その成果を当社グループの製品に生かすことを通じて次世代の環境やエネルギーへの貢献をすべく取り組んでおります。