第2 【事業の状況】

 

1 【業績等の概要】

(1) 業績

当事業年度におけるわが国経済は、個人消費の伸び悩みはあったものの、個人所得や雇用の環境は堅調に推移し、緩やかな回復基調にありました。しかしながら、一方では円相場、株式相場は不安定に推移し、企業収益には一部減速感も見られる状況にありました。さらに米国の大統領選挙等、世界の政治状況の大幅な変化や、英国のEU離脱問題、新興諸国の成長の鈍化により、国内・海外の経済の今後の先行きには不透明感を感じさせる状況となっております。

当社の主要な販売先である半導体業界におきましては、スマートフォンの高機能化やデータセンター等に向けた需要が伸長したため、年間を通じて堅調に推移するとともに、年の後半にかけては先端技術に向けての設備投資も着実に行われている状況にありましたが、太陽電池業界におきましては、日本を含む世界各国で買取価格の低減や買取制度の中止、太陽光発電の適地の減少を受け、一部には大幅に生産量を下げる動きも出てきております。

当社といたしましては、このような状況のもと、販売面では東アジア地域を中心とした半導体向け材料の拡販に注力するため、海外拠点の見直しを行いました。また、主に最先端半導体に向けた化学材料の生産設備への投資を中心に、製造・販売・開発が一丸となって企業としての体質強化に取り組み、国内外を問わず新規顧客や、ここ数年成長を続けている最先端半導体向けの新規材料等を中心に事業の拡大を図ってまいりました。

一方、利益面に関しましても、製造設備の増設に伴い、既存工程の再度の見直しを行う等、生産の効率化や全社的な合理化施策等を積極的に推し進めることにより、各部門で連携を保ちながら収益の更なる向上を図ってまいりました。

その結果、売上高は5,469,985千円(前年同期比10.4%増)となり、営業利益は976,987千円(同35.4%増)、経常利益は975,492千円(同40.7%増)となりました。また、投資有価証券売却益の特別利益計上により税引前当期純利益が1,118,350千円(同61.3%増)となり、当期純利益は767,305千円(同62.1%増)となりました。

なお、当社の事業は、半導体等製造用高純度化学化合物事業並びにこれらの付帯業務の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。 

 

(2) キャッシュ・フローの状況

当事業年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前事業年度末に比べ664,934千円増加し、1,495,821千円となりました。

当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

 

 (営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果得られた資金は1,483,868千円(前年同期比978,941千円の収入の増加)となりました。これは主に税引前当期純利益の計上1,118,350千円、減価償却費337,654千円、売上債権の減少額398,508千円等のプラス要因が、法人税等の支払額283,809千円等のマイナス要因を上回ったことによるものであります。

 

 (投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果支出した資金は1,009,276千円(前年同期比398,815千円の支出の増加)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出856,054千円、関係会社株式の取得による支出325,599千円が、投資有価証券の売却による収入173,578千円を上回ったことによるものであります。

 

 (財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動の結果得られた資金は190,226千円(前年同期比43,811千円の収入の増加)となりました。これは主に、長期借入金の収支のプラス263,467千円が配当金の支払額77,512千円等を上回ったことによるものであります。

 

 

2 【生産、受注及び販売の状況】

当社の事業は、半導体等製造用高純度化学化合物事業並びにこれらの付帯業務の単一セグメントであります。

(1) 生産実績

当社の生産・販売品目は広範囲かつ多種多様であり、同種の製品であっても、その容量、構造、形式、用途等は必ずしも一様ではないことから、記載しておりません。

 

(2) 受注状況

生産実績と同様の理由に加え、受注生産形態をとらない製品が多いことから、記載しておりません。

 

(3) 販売実績

当事業年度における販売実績は次のとおりであります。

 

セグメントの名称

金額(千円)

前年同期比(%)

高純度化学化合物事業

5,469,985

+10.4

 

(注) 1 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。

 

相手先

前事業年度

当事業年度

金額(千円)

割合(%)

金額(千円)

割合(%)

日本エア・リキード㈱

1,609,901

32.5

2,118,790

38.7

TOPCO Scientific Co., Ltd.

716,663

14.5

869,627

15.9

 

2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

3 【対処すべき課題】

当社は、高付加価値のウルトラファインケミカルサプライヤーとして最先端テクノロジーの発展に貢献すべく、中長期的な成長・拡大路線の維持、また、厳しい経営環境下においても耐えうる市場競争力の維持に向けた諸施策として、以下の事項を経営戦略の基本方針とした事業展開を行い、継続的成長の達成を目指すとともに企業価値の最大化に努めてまいります。

まず、開発・製造部門と販売部門との連携をより深め、業務改革を推進してまいります。また、優秀な人材の確保や新規の設備投資、改良を推し進めることで積極的に全社的な能力増強を図り、さらなる業容の拡充と生産効率の向上に努めてまいります。

次に、販売面におきましては、関係会社等グループ全体でのシナジーを強化し、海外、特に台湾や韓国に向けた新規商権の獲得を目指し、事業の効率化や、安定した拡大成長路線の継続を図ってまいります。

最後に、継続的な海外進出や設備増強等を可能とすべく、財務体質の健全化を推し進め、強固な経営基盤の構築に努めてまいります。

 

4 【事業等のリスク】

以下において、当社グループの事業展開上のリスク要因となる可能性があると考えられる事項を記載しております。また、当社グループとしては必ずしも事業上のリスクとは考えていない事項についても、投資判断、あるいは当社グループの事業内容を理解する上で重要と考えられる事項については、投資者に対する積極的な情報開示の観点から記載しております。なお、文中における将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。

 

(1) 特定の業界に依存していることについて

① 半導体業界への依存について

当事業年度の売上高は半導体市場向けが高い割合を占めており、当社グループの業績は半導体デバイスメーカーの生産動向の影響を大きく受ける傾向にあります。特に、半導体製造前工程のCVD工程及びエッチング工程を得意とする当社グループは、シリコンウェハの生産動向に特に大きく影響を受ける傾向にあります。

 

当社グループでは、そうしたリスクを防止あるいは分散するため、半導体市場のうち、刻々と変化する先端開発分野における変化を先取りするとともに、市況サイクルの異なる国内市場と海外市場のバランスを取りつつ、他方、これまでの半導体業界依存の軽減のため、新規分野に向けた材料の開発等にも注力し対処していく所存であります。

しかしながら、今後市況が大きく変化し、縮小傾向に転じた場合、または業界の技術革新に当社グループが追随出来ない場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。

② 特定の製品への依存について

当事業年度における当社グループの売上高については、半導体向け材料の中でも、特に高誘電率絶縁膜材料といわれる分野への依存度が高くなっております。当分野の売上が減少した場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。

③ 競合の状況について

当社グループは、最先端の半導体に用いられる高純度の化学材料において、技術的な優位性やノウハウを保持していることや、ニッチな市場であることから、現状、競争相手となる企業は少ないものと考えております。

しかしながら、今後、新規に当社と競合する分野、製品に他企業が参入した場合、競争の激化によって当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。

④ 原材料の市況変動について

当社グループの製品はその原料として、ゲルマニウム等市況変動に左右される材料を使用し、他方金属容器については、同様に市況変動に左右されるステンレス材料を使用しております。当社グループでは、市況変動に大きく左右されないよう市況価格に鑑みながら販売先及び仕入先との価格交渉にあたっておりますが、今後市況価格の変動があった場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。

 

(2) 事業遂行上のリスクについて

① 財務の状況

当社グループが販売している高純度化学材料は、主に最先端の半導体に用いられているため、極めて高い純度や特性が要求されており、これらの要求に応えられる高純度化学材料を開発するために多額の研究開発費が先行して発生することや、高純度の化学材料を生産するための製造設備等を設けることなどから、事業を遂行する上では、多額の資金が必要となっております。当社グループは、必要な資金の多くを主に金融機関からの借入金で調達していることから、有利子負債への依存度が高くなっており、当事業年度末現在における当社の総資産に占める有利子負債の割合は29.4%となっております。

当社グループとしては、販売体制の強化、生産の効率化及び全社的な合理化施策等の推進によって利益の増大を図り、有利子負債への依存度を低下させる方針であります。

しかしながら、現状の有利子負債依存度の状態で借入金利が上昇した場合、支払利息の増加により当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。

② 為替変動リスクについて

当社グループは、製品等の輸出及び原材料等の輸入において外貨建取引を行っており、また外貨建の資産及び負債を保有しております。特に当事業年度における総売上高に占める海外ユーザー向けの売上高は、概ね50%となっており、その一部は外貨建の決済条件となっていることから、為替変動があった場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。

③ 品質管理について

当社グループは、ISO9001品質マネジメントシステムの採用で、社内生産に関しては当然のこと、主たる協力会社にも同様の体制整備を要請しながら、総合的な品質保証体制と継続的な改良・改善体制の運用に努めてまいりました。そのことにより、不良品発生の低減に注力しておりますが、クレーム発生の可能性は皆無ではありません。また、製造物賠償に関してはPL保険に加入しており、現時点におきましては、企業の存続やユーザーの事業継続を脅かすような甚大なクレームや製造物責任につながる事態は考えられません。しかしながら、万一そうした事態が発生した場合には、クレームに対する補償、対策が製造原価の上昇を招き、当社グループのブランドの評価、財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。

 

④ 人材の確保について

当社グループは刻々変化する市場環境に対応して、常時、高度な研究開発を継続していく必要があり、そのため優秀な人材の確保と維持は事業展開上非常に重要な事項となっております。そのため、当社グループが必要とする人材の獲得に困難が発生したり、あるいは当社グループの人材が社外に流出した場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。

⑤ 顧客情報の漏洩及び技術ノウハウの流出について

当社グループは、半導体メーカーの最先端の半導体に係る製造工程や材料の特性等の情報を知った上で、高純度の化学材料の開発、提案を行っております。従って、当社グループの従業員が事業上知り得た顧客の技術情報を外部に漏洩した場合、当社グループの信用の失墜による取引関係の悪化や、技術情報の漏洩による損害に対する賠償を請求されることなどにより、当社の業財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

また、当社グループが製造する高純度化学材料は、創業以来蓄積してきた高純度化や安定生産に係るノウハウが重要な要素となっており、当社グループが保有する高純度化のノウハウ等に係る情報が、何らかの形で社外に流出した場合、技術的な優位性を維持できなくなることにより、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。

⑥ 仕入先への高い依存度について

当社グループでは高純度化学材料を充填するための容器を外部からの仕入により調達しておりますが、そのうち、当社グループの販売先である半導体メーカー等の半導体製造装置に合わせた特殊仕様の容器については、主に㈱下山工業から仕入れており、同社との取引関係が何らかの理由により解消となった場合、一時的に当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。

⑦ 販売先への高い依存度について

当社グループでは高純度化学材料を半導体メーカー等に納入する際に、各ガスディーラーの拠点や販売網を利用し、輸送や納品を行っておりますが、当事業年度におきましては販売先の一つである日本エア・リキード㈱との取引は、同社を通じたルートでの最終ユーザーの稼働が好調であったことから、当社の総売上の38.7%を占めております。当社グループの業績が同社の動向に直接左右されることはありませんが、同社との取引関係が何らかの理由により解消となった場合、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。

 

(3) 研究開発について

当社グループは、既存製品の改良や新規製品の研究開発等により、研究開発費、それに関連する設備投資が先行して発生しております。そうしたリスクを防止あるいは分散するため、研究開発段階でのマーケティングに注力してリスクを低減するとともに、研究開発プロジェクト管理の徹底を図り、他企業との提携を積極的に推進しております。

しかしながら、多大な研究開発費や設備投資費用を投入したにもかかわらず、製品開発等が軌道に乗らなかった場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。

 

(4) 法的規制等について

当社グループの製造する製品には、毒物・劇物が含まれ、またそれらの製品を製造する際に使用する材料にも毒物・劇物が含まれております。また、当社グループは国内での営業取引のみならず、外国企業との輸出入取引を行っている関係上、日本及び諸外国の法令等による諸規制を受けております。それらの製品及び材料取扱を規制する法律・法令等の主なものとしましては、「毒物及び劇物取締法」、「消防法」、「高圧ガス保安法」、「土壌汚染対策法」、「特定化学物質の環境への排出量の把握等及び管理の改善の促進に関する法律」、「化学兵器の禁止及び特定物質の規制等に関する法律」などがあります。

当社グループでは、国内外の法令等の遵守並びに運用状況・改訂動向に関する情報収集に努めており、また、当社におきましてはISO14001環境マネジメントシステムにより、周辺環境への配慮を行っていることで、現在のところ主要な事業活動の前提となる事項についてその継続に支障を来す要因は発生しておりませんが、現在又は将来の法律及び諸規制を遵守できなかった場合には、当社グループが債務を負ったり、免許・届出・認可等の取り消しや一定期間の停止を含む罰則の適用を受けたり、事業の中断を含む公的命令を受けたり、その後の事業の継続に障害となる信用の低下を被ったりすること等により、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。

(主な許認可の状況)

許認可等の名称

有効期限

規制法令

法令違反の要件及び

主な許認可取消事由

危険物設備の設置許可

(製造所及び貯蔵所)

なし

消防法

許可なく製造所、貯蔵所又は取扱所の位置、構造又は設備を変更した場合、定める技術上の基準を満たしていない場合等には、製造所、貯蔵所または取扱所の許可を取り消し、または期間を定めて、その使用を停止させられる。

(消防法第12条第2項)

毒物劇物一般販売業登録

平成33年12月20日

毒物及び劇物取締法

登録業者が、その有する設備を法令に定める基準に適合させるために監督官庁等から命じられた措置を取らない場合や、規制法令に違反した場合等には、毒物または劇物の販売業、製造業、輸入業の登録を取り消し、または期間を定めて、業務の全部若しくは一部を停止させられる

(毒物及び劇物取締法第19条)

毒物劇物製造業登録

平成31年12月20日

毒物劇物輸入業登録

平成32年7月9日

 

また、将来において法的規制の強化等がなされ、その対応のための生産コスト等が増大した場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。

 

(5) 知的財産権等について

当社グループの事業分野に関する知的財産権については、特許権を取得しております。当該知的財産については、製品化に至る種々のノウハウと密接不可分の関係にあり、知的財産権を利用されることにより当社の業績が重大な影響を受ける可能性は少ないと考えております。しかしながら、万が一類似製品が登場した場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。

他方、当社グループは第三者の知的財産権を侵害しないよう入念な事前調査を行っておりますが、当社グループの認識の範囲外のことで、これを侵害する可能性があり、これにより、当社グループが第三者と知的財産権をめぐって損害賠償、対価の支払あるいは使用差し止め等を請求され、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。

 

(6) 災害等について

地震等の自然災害や火災等の事故によって、当社グループの生産拠点等の設備が壊滅的な損害を被る可能性があります。この場合は当社グループの操業が中断し、生産及び出荷が遅延することにより売上高が低下し、さらに生産拠点等の修復のために多額の費用を要することとなる場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。

 

5 【経営上の重要な契約等】

合弁契約

契約締結先

内容

出資額(出資比率%)

合弁会社名

設立年月

SK Materials Co., Ltd.

韓国における高純度化学薬品の開発、製造、販売に関する合弁契約

 

当社

 

 

SK Materials Co., Ltd.

 

百万韓国ウォン

3,500

(35)

百万韓国ウォン

6,500

(65)

SK Tri Chem Co., Ltd.

平成28年7月

 

 

 

6 【研究開発活動】

当社の事業は、半導体等製造用高純度化学化合物事業並びにこれらの付帯業務の単一セグメントであります。

当事業年度の研究開発活動は、基本的に従来のテーマを踏襲しつつ、顧客のニーズや新規案件にも柔軟に対応することを目標に掲げております。

当社の研究開発は、技術開発部を中心として、生産技術部及び製造部等とも連携を取りながら活動を進めることにより、迅速かつ効率的に結果を出すことができる体制を構築しております。

当事業年度における当社が支出した研究開発費の総額は363,641千円であります。

なお、テーマ別の研究開発活動は次のとおりであります。

 

(1) 半導体向け材料の開発

半導体の進歩に伴い、使用される材料や技術も日々進化し続けております。当社では今後ますます高度化する顧客の要求事項に対し、他社に先駆けていち早く最先端の材料の市場への投入や新規技術に対応すべく、さらに活発な研究活動を続けてまいります。また、独自開発のみならず、デバイスメーカー、装置メーカーの研究所や大学等と共同での材料開発も随時進めており、その結果の一部につきましては学会等で発表しております。 

 

(2) エネルギー分野向け材料の開発

当社では創業以来、半導体・光ファイバー向け材料等、最先端産業向けに高純度化学材料を扱ってまいりました。これらのノウハウを活用し、エネルギー分野に向けましても新規材料の開発を進めております。既に一部ご採用頂いている製品もあり、今後更なる展開に向けて製品開発を進めてまいります。

 

(3) 化学薬品周辺機器の開発

半導体製造において要求されるレベルの高純度化学材料は、その性質上、デリバリーや供給設備について、安全性及び品質を保持しながらハンドリングするための技術・ノウハウが不可欠であります。当社では創業以来蓄積してきたそれらの知見を活用し、個別のニーズに応じた特殊容器の開発や液面レベルセンサー等の容器に付随する周辺機器の開発等を行っており、外部に供給しております。

また、要求される品質レベルは絶えず進化していますが、それに対応すべく要素技術の開発にも注力しております。確立した技術は、積極的に社内設備にも応用しており、より一層の作業の安全確保と、製造ラインにおける業務の効率化・省力化による製造原価の低減を図っております。

 

(4) 新規開発品の量産化対応

商品の新規開発におきましては、その後の品質・供給量・価格等における要求に対応することなく、顧客に広く浸透することはあり得ません。これら顧客の量産化ニーズに迅速に対応するため、今までにも増して新規開発品の急速な製品化・スケールアップ等が必要となっております。

当社はこれらの要求に対し、品質・数量両面での安定供給を図るため、今後とも顧客からのニーズにこだわった開発をモットーとして、初期開発品からの量産スケールまでの工程最適化の研究・開発を継続し、開発部門から製造部門まで一貫した量産化体制を構築することで、研究開発活動の迅速な商品化、内製化に繋げてまいります。

 

7 【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 財政状態の分析

 (流動資産)

当事業年度末における流動資産の残高は、前事業年度末比283,828千円増加し、4,041,226千円となりました。その主な要因は、電子記録債権等が減少した一方で、現金及び預金、売掛金等が増加したことによるものであります。

 

 (固定資産)

当事業年度末における固定資産の残高は、同779,666千円増加し、3,013,953千円となりました。その主な要因は、上野原第二工場増築等に伴う有形固定資産の増加及び韓国合弁会社への出資に伴い関係会社株式が増加したことによるものであります。

 

 

 (流動負債)

当事業年度末における流動負債の残高は、同157,261千円増加し、1,903,155千円となりました。その主な要因は、買掛金、1年内返済予定の長期借入金、未払法人税等が増加したことによるものであります。

 

 (固定負債)

当事業年度末における固定負債の残高は、同210,318千円増加し、1,080,869千円となりました。その主な要因は、長期借入金が増加したことによるものであります。

 

 (純資産)

当事業年度末における純資産の残高は、同695,915千円増加し、4,071,154千円となりました。その主な要因は、当期純利益の計上により利益剰余金が増加したことによるものであります。

 

(2) 経営成績の分析

(売上高)

売上高は、前事業年度に比べ10.4%増の5,469,985千円となりました。その主な要因は、当社の主要な販売先であります半導体業界におきまして、需要が堅調に推移していることに伴い、当社化学材料の出荷が増加したこと等によるものであります。

 

(売上総利益)

売上総利益は売上高の増加に伴い同13.8%増の2,173,375千円となりました。売上総利益率は、量産効果等により売上原価率が改善したことから前事業年度の38.5%から当事業年度の39.7%に上昇しております。

 

(販売費及び一般管理費、営業利益)

販売費及び一般管理費は、同0.7%増の1,196,387千円となりました。その主な要因は、研究開発費の増加等により一般管理費が増加したことによるものであります。その結果、営業利益は同35.4%増の976,987千円となりました。

 

(営業外損益、経常利益)

営業外収益は、受取配当金、保険金収入、保険差益の減少等により、同16.1%減の11,724千円となりました。

営業外費用は、為替差損の減少等により、同68.7%減の13,220千円となりました。その結果、経常利益は同40.7%増の975,492千円となりました。

 

(特別損益、税引前当期純利益)

特別利益は、投資有価証券売却益の計上により142,858千円となりました。

特別損失の計上はありませんでした。

その結果、税引前当期純利益は前事業年度に比べ61.3%増の1,118,350千円となりました。

 

(当期純利益)

法人税、住民税及び事業税に法人税等調整額を加えた税金費用は351,045千円となり、その結果、当期純利益は同62.1%増の767,305千円となりました。

 

(3) キャッシュ・フローの状況の分析

キャッシュ・フローの状況の分析につきましては、「第一部  企業情報  第2  事業の状況  1  業績等の概要  (2) キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。