第2 【事業の状況】

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。

(1)会社の経営の基本方針

当社グループは、経営の基本方針として、経営理念を掲げております。

[経営理念]

「絶えざる技術革新」と「ニーズを先取りした製品」の「スピードある提供」を通じ、お客様の「揺るぎない信頼のもとグローバル企業」を実現する。

 

「絶えざる技術革新」

三ツ知は、お客様のあらゆる要望にチャレンジし続けることで解決策を導き出してきました。より激しく変化する要求に対応するため、これからも新しい技術・新しい工法を開発し続けていきます。

 

「ニーズを先取りした製品」

お客様のニーズを先取りし、製品を通じて的確に応え続けられる提案型企業を目指します。

 

「スピードある提供」

お客様の要求に応え続けるためにも、トップダウンに負けない機動性の高いグループ組織を構築していきます。

 

「揺るぎない信頼のもとグローバル企業」

“困ったときは三ツ知に相談すれば何とかなる”といわれるような、お客様の良きパートナーとして成長し続けるグローバル企業の実現を目指します。

 

(2)目標とする経営指標

当社グループは、企業価値及び経営効率の向上を図るため、自己資本利益率を重要と考えており、第55期(2017年6月期)よりスタートいたしました中期経営計画では、第59期(2021年6月期)に達成すべき経営目標として、連結売上高150億円、経常利益10億円、自己資本利益率10.0%を目標に掲げておりましたが、新型コロナウイルス感染症の世界的流行の影響により状況が急変いたしました。第59期(2021年6月期)におきましては、徹底的なロスの排除、生産性の更なる向上を推進し、自己資本利益率の向上に努めてまいります。

 

(3)経営環境及び対処すべき課題

当社グループの主要得意先であります自動車部品業界におきましては、新型コロナウイルス感染症の世界的拡大により、先行きが不透明な状況となっております。

このような経営環境の中で、当社グループは得意先様のニーズに応えるべく、優れた製品を供給するため、技術開発研究による開発力強化を中心に、組織再編も含めた国内外拠点の最適化を進めつつ、事業強化の実現に向けて、以下の項目を重点的実施事項として「脱保守的の“挑戦”と“稼ぐ力の強化”」に取り組んでまいります。

①コーポレートガバナンス体制

経営の効率性と公平性・透明性を維持し、コーポレートガバナンスに積極的かつ確実に取り組み、持続可能な成長と企業価値の向上に努めます。

②技術開発力で技術競争に打ち勝つ体制の構築

得意先様の多様な技術・高品質へのニーズとコスト削減の提案を実現するために、果敢に挑戦し、安定的かつ継続的な提供に努めます。

③得意先様のニーズに合った営業活動の強化・推進

社会や顧客の要望はますます複雑化・多様化しており、その変化に即応できる営業体制の構築を実施し、インターネット媒体も活用した営業発信力の強化をいたします。

④国内外グループで最適地での最適設備による高付加価値生産体制への選択と集中

米国を中心とした保護主義政策が拡大する中、外部環境に影響されない最適地生産と最適設備へのシフトを行い、得意先様にお応えするコスト競争力・リードタイム短縮に取り組みます。

⑤構造改革の推進で国内外の収益力の強化

合併後の更なる制度・組織の統合による業務の一元化を徹底的に推進し、収益力の大幅な向上を目指します。また、業務のデジタル化・Webの活用による業務効率の向上を図り、働き方改革による従業員一人ひとりの人生の豊かさの現実を目指します。

上記の対処すべき課題を克服しつつ、第59期(2021年6月期)は中期経営計画の最終年度となりますので、厳しい環境の中、最終年度として2021年以降の新中期経営計画における事業成長に繋げられるよう取り組んでまいります。

 

2 【事業等のリスク】

以下において、当社グループの事業展開上のリスク要因となる可能性があると考えられる事項を記載しております。また、当社グループとして、必ずしも事業上のリスクとは考えられない事項についても、投資判断上、あるいは当社グループの事業活動を理解する上で重要と考えられる事項については、投資家に対する積極的な情報開示の観点から記載しております。当社グループは、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針であります。なお、将来に関する事項については、当連結会計年度末(2020年6月30日)現在において判断したものであります。当該リスクが顕在化する可能性の程度や時期及び影響の内容は変化することが想定され、不確実性が高いことから、合理的に測定することが困難であるため、記載しておりません。

 

(1)特定の取引先への依存について

当社グループは、自動車部品に係る車体部品のうち、シート用部品、ウインドウレギュレーター用部品、ロック用部品等の機能部品(カスタムファスナー)の製造・販売を主な事業としております。当社グループにおける自動車用部品に係る売上高の割合は当連結会計年度で93.6%となっており、販売先は自動車部品一次メーカーが中心であります。したがって、当社グループの経営成績は、国内外の自動車生産台数、自動車のモデルチェンジ等に伴う当社グループ製品の装着率及び各自動車部品一次メーカーへの納入価格等により影響を受ける傾向にあります。

中でも、自動車部品一次メーカーであるアイシン精機株式会社の完全子会社でありますシロキ工業株式会社(ドアフレーム、ウインドウレギュレーター、ロック部品、シート部品、モールディング等の製造・販売)に対する依存度が高く、同社に対する売上高の割合は当連結会計年度で19.1%となっております。同社は、当連結会計年度末において、当社株式の7.5%を保有する株主であり、同社との取引関係は永年に亘り安定的に継続されておりますが、当社グループの経営成績は、同社の業績及び購買政策、同社の最大の販売先であるトヨタグループの生産動向等の影響を受ける可能性があります。

なお、当社グループの前連結会計年度及び当連結会計年度における自動車用部品に係る売上高、シロキ工業株式会社に対する売上高並びに各売上構成比は、以下のとおりであります。

(単位:千円)

 

前連結会計年度

(自 2018年7月1日

  至 2019年6月30日

当連結会計年度
(自 2019年7月1日
  至 2020年6月30日

売上高

14,567,549

12,468,302

自動車用部品に係る売上高

13,717,220

11,665,440

自動車用部品に係る売上構成比

94.2%

93.6%

シロキ工業株式会社に対する
売上高

3,041,793

2,380,997

シロキ工業株式会社に対する
売上構成比

20.9%

19.1%

 

 

(2)海外市場展開に潜在するリスクについて

当社グループの主要販売先である自動車部品メーカーは、日系自動車メーカーの積極的な生産のグローバル化に伴う自動車部品の世界的規模での調達に対応するため、事業の海外展開を進めております。

このような情勢の中、当社グループでは、現在、タイ国にてThai Mitchi Corporation Ltd.が、米国にてMitsuchi Corporation of Americaが、中国にて三之知通用零部件(蘇州)有限公司が、それぞれカスタムファスナーの製造・販売を行っており、当連結会計年度における海外売上高の比率は27.5%となっております。

このため、当社グループの経営成績は、アジア地域及び北米地域における自動車業界及び自動車部品業界の動向、海外各市場の為替相場の変動、景気動向等の影響を受ける可能性があり、さらに、法律・規制の変更、政治・経済状況の変化、人材の採用確保の難しさ、税制の変更、テロ及び戦争その他要因による社会的混乱など、現時点では予測不可能なリスクが内在しております。

 

 

(3)価格競争への対応について

自動車部品業界は、価格競争が厳しい業界であると同時に、近年、完成車メーカーからの価格引下げ要請が特に強まってきており、当社グループにおいても自動車部品一次メーカーからの厳しい価格引下げ要請がなされております。

このような情勢の中、当社グループにおいては、これらの価格競争や価格引下げ要請に対して、①受注から量産開始に至るまでの設計、試作の段階で工程削減等のコスト低減策を得意先へ提案し、量産開始後における継続的な仕入コスト削減につなげる、②切削レスによる工程変更等を得意先へ提案し、生産全般における作業効率の改善につなげる等の恒久的な原価低減策を得意先に対して展開している他、高付加価値製品を提供し他社との差別化を図ることにより、採算の確保に努めております。

ただし、量産開始後においても得意先からの継続的な価格の引下げ要請があることに加えて、当社グループが想定したとおりに原価低減が進む保証はありません。

このため、価格面での更なる引下げ要請または有効に競争できないことによる顧客離れは、当社グループの経営成績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

 

(4)原材料価格の変動について

当社グループの主要製品であるカスタムファスナーの主な原材料である鋼材の価格は、世界規模での需給バランスや各生産地域における経済情勢等により価格が変動しております。

当社グループでは、永年の継続的でかつ安定的な原材料メーカーの絞り込みによるスケールメリットの追求、販売価格への転嫁等により、仕入コスト上昇の回避に極力努めておりますが、使用している鋼材の価格が高騰し、販売価格に転嫁できない場合には、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(5)製品の欠陥

当社グループは、経営理念において「顧客第一」(価格と品質で充分なる市場競争力を有する製品を提供し、顧客ニーズに応える。)を掲げ、総力をあげて品質向上に取り組んでおります。当社及び株式会社三ツ知製作所はISO9001、株式会社三ツ知本社工場、Thai Mitchi Corporation Ltd.、Mitsuchi Corporation of America及び三之知通用零部件(蘇州)有限公司では、自動車産業における世界共通の品質管理・保証規格であるIATF6949に基づく品質管理基準に従い対応しております。

しかしながら、当社グループの全ての製品が将来において、欠陥がなく、製造物責任賠償等に伴う費用が発生しないという保証はありません。

当社グループでは製造物責任賠償について、保険に加入しておりますが、この保険が最終的に負担する賠償額を完全にカバーできるという保証はありません。また、万一、当社の予測を超えた重大な品質上の問題が発生した場合に、製品の欠陥・リコール等に伴う費用が発生する可能性があります。その結果、当社グループの経営成績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

 

(6)為替レートの変動

当社グループにおける海外子会社であるThai Mitchi Corporation Ltd.及びMitsuchi Corporation of America並びに三之知通用零部件(蘇州)有限公司について、原則、当社とThai Mitchi Corporation Ltd.及び三之知通用零部件(蘇州)有限公司との間の販売及び仕入は円建て決済、当社からMitsuchi Corporation of Americaへの販売及びThai Mitchi Corporation Ltd.からMitsuchi Corporation of Americaへの販売並びにMitsuchi Corporation of Americaから三之知通用零部件(蘇州)有限公司への販売はドル建て決済にて行っております。

また、Thai Mitchi Corporation Ltd.及びMitsuchi Corporation of America並びに三之知通用零部件(蘇州)有限公司における売上、費用、資産、負債を含む外貨建ての項目は、連結財務諸表作成のために円換算されております。これらの項目は換算時の為替レートにより、現地通貨における価値が変わらなくても、円換算後の価値に影響を受ける可能性があります。

このため、為替レートの変動によっては、当社グループの経営成績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

(7)減損会計について

「固定資産の減損に関する会計基準」の適用に伴い、当社グループが所有する一部の固定資産について減損の兆項があるものが存在し、当連結会計年度において2億57百万円の減損損失を計上いたしました。

今後についても、将来の固定資産の時価の動向、将来キャッシュ・フローの状況等によっては、減損損失の認識の必要性が生じる可能性があり、その場合には当社グループの経営成績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

 

(8)自然災害のリスクについて

主たる製造拠点が所在する地域において、地震、落雷、水害等の災害が発生した場合、生産不能になる事態が予測され、その場合当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

その対応として、地域ごとの情報収集及び状況に応じた体制を整備することにより、リスクの軽減に努めております。

なお、主な製造拠点については、次のとおりであります。

・株式会社三ツ知本社工場(愛知県春日井市)

・株式会社三ツ知製作所本社工場(三重県松阪市)

・株式会社三ツ知部品工業作手第1工場(愛知県新城市)

・株式会社三ツ知部品工業作手第2工場(愛知県新城市)

・Thai Mitchi Corporation Ltd.本社工場(タイ国パトムタニ県)

・Mitsuchi Corporation of America本社工場(米国テネシー州)

・三之知通用零部件(蘇州)有限公司本社工場(中国江蘇省)

 

(9)感染症等のリスクについて

新型コロナウイルス感染症においては、国内外で拡大し、当社グループの国内及び海外拠点の製造・販売活動に支障をきたしております。今後の収束時期は見通しにくい状況ですが、事態が長期化した場合は、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

 

3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 経営成績等の状況の概要

当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

① 財政状態及び経営成績の状況

当連結会計年度におけるわが国経済は、企業収益や雇用環境に回復基調が見られ、景気は緩やかに回復してまいりました。しかしながら、米国及び中国の貿易摩擦の長期化の影響に加え、新型コロナウイルス感染症の世界的流行の影響により状況が一転し、国内外問わず外出禁止及び自粛等により経済活動が抑制され、消費活動が一気に冷え込み、景気が急速に悪化いたしました。

当社グループの主要得意先であります自動車部品業界におきましては、前半は堅調に推移いたしましたが、新型コロナウイルス感染症の世界的流行により、自動車メーカーが国内、海外共に一定期間工場稼働を停止する等、非常に厳しい状況で推移いたしました。

このような経営環境の中、当社グループでは経営理念であります「絶えざる技術革新」と「ニーズを先取りした製品」の「スピードある提供」を通じ、お客様の「揺るぎない信頼のもとグローバル企業」を実現するために、中期経営計画の4年目として、株式会社三ツ知及び連結子会社でありました株式会社三ツ知春日井との合併により、今まで以上の業務効率化を実施し、対処すべき課題の解消及び中期経営計画の達成に取り組んでまいりました。

この結果、当連結会計年度における当社グループの売上高につきましては、米国及び中国の貿易摩擦の影響に加え、新型コロナウイルス感染症の世界的流行による工場稼働停止の影響により、すべてのセグメントが減収となり、売上高は124億68百万円(前年同期比14.4%減)となりました。利益面につきましても、工場稼働停止による減収及び設備投資による製造原価の増加の影響は大きく、営業利益は16百万円(前年同期比97.2%減)経常利益は1億8百万円(前年同期比83.8%減)となりました。また、特別損失として固定資産の減損損失2億57百万円を計上したこと等により、1億84百万円の親会社株主に帰属する当期純損失(前年同期は4億72百万円の親会社株主に帰属する当期純利益)となりました。

 

セグメントごとの業績は次のとおりであります。

〔日本〕

新型コロナウイルス感染拡大の影響による自動車メーカーの一時生産停止等の影響により、海外向け受注の減少及び国内受注も減少し、売上高は100億71百万円(前年同期比16.9%減)となりました。利益面につきましても、生産工場の休業等コスト削減を実施いたしましたが減収の影響は大きく、営業利益は10百万円(前年同期比97.2%減)となりました。

〔米国〕

新規立ち上げの遅れによる得意先からの受注が減少し、売上高は11億70百万円(前年同期比9.8%減)となりました。利益面につきましても輸入製品の増加による利益率の低下、及び新規品製造準備のための諸経費の増加、並びに労務費の増加による売上原価の増加により、20百万円の営業損失(前年同期は46百万円の営業利益)となりました。

〔タイ〕

タイ国からの輸出向け製品の減少に伴う受注減少により、売上高は19億57百万円(前年同期比14.9%減)となりました。利益面につきましても、原価低減活動によるコスト削減に努めましたが、減収の影響が大きく、営業利益は39百万円(前年同期比76.4%減)となりました。

〔中国〕

新型コロナウイルス感染拡大防止のため、1ヶ月程度の稼働停止を実施したため、売上高は3億45百万円(前年同期比25.3%減)となりました。利益面につきましても、減収による固定費を賄えず、29百万円の営業損失(前年同期は0百万円の営業利益)となりました。

 

 

②キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ4億46百万円減少し、35億19百万円となりました。

当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動によるキャッシュ・フローは、売上債権の減少額9億69百万円減価償却費7億6百万円等による資金増があり、一方で仕入債務の減少額10億18百万円法人税等の支払額2億11百万円等による資金減により、4億50百万円の収入(前連結会計年度比43.6%減)となりました。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動によるキャッシュ・フローは、保険積立金の払戻による収入2億74百万円等の資金増があり、一方で有形固定資産の取得による支出15億90百万円保険積立金の積立による支出31百万円無形固定資産の取得による支出19百万円等による資金減により、13億65百万円の支出(前連結会計年度比173.9%増)となりました。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動によるキャッシュ・フローは、長期借入れによる収入14億53百万円等の資金増があり、一方で長期借入金の返済による支出7億50百万円社債の償還による支出2億9百万円配当金の支払額1億21百万円等による資金減により、5億27百万円の収入(前連結会計年度は4億46百万円の支出)となりました。

 

 

③生産、受注及び販売の実績

a. 生産実績

当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

生産高(千円)

前年同期比(%)

日  本

9,491,246

△17.2

米  国

1,125,664

△19.1

タ  イ

1,911,262

△16.3

中  国

316,805

△42.6

合  計

12,844,979

△18.1

 

(注) 1 金額は、販売価格によっており、セグメント間の内部振替前の数値によっております。

2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

b. 受注状況

当連結会計年度における受注状況をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

受注高(千円)

前年同期比(%)

受注残高(千円)

前年同期比(%)

日  本

9,022,882

△19.5

451,835

△50.9

米  国

1,123,767

△19.2

13,994

△11.9

タ  イ

1,826,467

△23.8

76,768

△52.5

中  国

312,807

△44.3

34,281

△10.4

合  計

12,285,924

△21.1

576,879

△49.2

 

(注) 1 金額は、販売価格によっております。

2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

 

c. 販売実績

当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

販売高(千円)

前年同期比(%)

日  本

9,231,300

△14.2

米  国

1,159,855

△9.8

タ  イ

1,731,444

△15.8

中  国

345,702

△25.3

合  計

12,468,302

△14.4

 

(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。

2 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合

相 手 先

前連結会計年度

(自 2018年7月1日

 至 2019年6月30日)

当連結会計年度

(自 2019年7月1日

 至 2020年6月30日)

販売高(千円)

割合(%)

販売高(千円)

割合(%)

シロキ工業株式会社

3,041,793

20.9

2,380,997

19.1

 

3 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。

 

① 重要な会計方針及び見積り

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づいて作成されております。連結財務諸表の作成にあたって、期末日における資産・負債並びに報告期間における収益・費用の報告金額に影響を与える見積りを必要とします。経営者は、これらの見積りについて、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、見積り特有の不確実性があるため、実際の結果とは異なる場合があります。

なお、当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針については、「第一部 企業情報 第5 経理の状況」の連結財務諸表の「連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」をご参照下さい。

なお、新型コロナウイルス感染症の今後の広がり方や収束時期等を含む仮定に関する情報についても、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項 (追加情報)」に記載しております。

 

② 経営成績の分析

a.売上高

売上高は、米国及び中国の貿易摩擦の影響に加え、新型コロナウイルス感染症の世界的流行による工場稼働停止の影響により、すべてのセグメントが減収となり、売上高は124億68百万円(前年同期比14.4%減)となりました。

b.売上原価

売上原価は、受注の減少に伴う生産高の減少及び設備投資による減価償却費の増加、消耗工具費の増加等による生産効率の悪化により106億36百万円(前年同期比10.8%減)となりました。これにより、売上原価率は前年同期の81.9%から85.3%となりました。

c.販売費及び一般管理費

販売費及び一般管理費は、人件費の削減及び減収に伴う運搬費の減少等により、18億16百万円(前年同期比11.8%減)となりました。

d.営業利益

営業利益は、売上総利益が8億11百万円減少した結果、原価低減、販売費及び一般管理費の削減に努めましたが、5億68百万円減少16百万円(前年同期比97.2%減)となりました。

 

e.経常利益

経常利益は、助成金収入の増加はありましたが、営業利益の減少により、5億60百万円減少1億8百万円(前年同期比83.8%減)となりました。

f.親会社株主に帰属する当期純利益

親会社株主に帰属する当期純損失は、特別損失として固定資産の減損損失2億57百万円を計上したこと等により、1億84百万円の親会社株主に帰属する当期純損失(前年同期は4億72百万円の親会社株主に帰属する当期純利益)となりました。

 

③ 経営成績に重要な影響を与える要因について

当社グループは、主要顧客である自動車関連業界の動向やそれらの企業の設備投資動向と密接な関係にあり、当社グループの経営成績に影響を与える可能性があります。

なお、事業に係るリスクについては「第一部 企業情報 第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載しておりますが、これらリスクの発生の可能性を認識した上で、リスク発生の回避及びリスク発生時の対応に努めながら積極的な経営を心掛けていく所存であります。

 

④ 資本の財源及び資金の流動性についての分析

a.キャッシュ・フロー

キャッシュ・フローについては、「第一部 企業情報 第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。

当社グループの運転資金需要のうち主要なものは、販売のための商品仕入、原材料費の購入費、製造経費、販売費及び一般管理費等の営業費用、税金の支払、及び当社グループの設備投資等であります。

短期運転資金は自己資金を基本としており、設備投資等の調達につきましては、自己資本及び金融機関からの長期借入を基本としております。

なお、当連結会計年度において実施した設備投資の総額は、15億34百万円となりました。その主なものといたしましては、株式会社三ツ知製作所における新工場の建設、機械設備の増設、株式会社三ツ知における機械装置の増設、工具・器具備品等に対する設備投資であり、資金の調達につきましては、自己資金及び借入金によっております。

b.財政状態

当連結会計年度における総資産は、前連結会計年度末に比べ10億18百万円減少し、145億17百万円となりました。

資産の部では、流動資産が受取手形及び売掛金の減少、現金及び預金の減少等により前連結会計年度末に比べ15億36百万円減少し、83億44百万円となりました。また、固定資産については、機械装置及び運搬具の増加、建物及び構築物の増加等により前連結会計年度末に比べ5億17百万円増加し、61億72百万円となりました。

負債の部では、流動負債が支払手形及び買掛金の減少等により前連結会計年度末に比べ9億57百万円減少し、27億70百万円となりました。また、固定負債については、社債の減少はあったものの長期借入金の増加により前連結会計年度末に比べ3億89百万円増加し、37億28百万円となりました。

純資産の部では、利益剰余金の減少等により前連結会計年度末に比べ4億50百万円減少し、80億17百万円となりました。この結果、自己資本比率は、前連結会計年度末の54.5%から55.2%となりました。

 

 

⑤ 経営者の問題認識と今後の方針について

当社グループの課題としましては、「第一部 企業情報 第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載しておりますが、特に以下の事項が当社グループの成長に大きな影響を及ぼすと考えております。

a.自動車業界の生産動向

当社グループは、自動車用カスタムファスナー製品の製造・販売を主な事業としており、主要取引先は自動車部品一次メーカーであります。このため、自動車メーカー並びに自動車部品メーカーにおける生産状況、海外への拠点展開等これら業界の動向と密接な関係があり、当社グループの経営成績に影響を与える可能性があります。

b.グローバル化の推進

当社グループの主要得意先であります自動車部品メーカーは、海外での現地調達化を加速させております。その為、当社グループといたしましては、最適地での最適設備による高付加価値生産体制実現のために、海外戦略として、第1に海外拠点の収益力向上のための現地化及び最適設備の導入、第2に国内の海外拠点バックアップ体制強化、第3に人財採用、育成の強化を推進してまいります。

 

また、当社グループでは、企業価値及び経営効率の往生を図るため、第55期(2017年6月期)よりスタートいたしました中期経営計画では、売上高150億円、経常利益10億円、ROE10%を目標としてまいりましたが、新型コロナウイルス感染症の世界的流行により状況は一変し、2021年6月期目標につきましては、下記のとおり修正させていただきました。

(単位:千円)

 

2020年6月期実績

2021年6月期目標

売上高

12,468,302

11,142,864

経常利益

108,246

105,721

ROE(自己資本利益率)

-2.2%

 

 

4 【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。

 

5 【研究開発活動】

当社グループにおける研究開発活動は、当社グループが自動車部品の二次メーカーであることもあり、得意先からのコスト、品質等のニーズに対応した製品を作り出すためにいかに製造技術、加工技術を開発し、さらに改良・改善及びその応用をしていくかということに主眼を置いて活動しております。

当連結会計年度におきましては、シート用部品における冷間鍛造成形、燃料電池自動車における配管コネクタに関する新規開発等に取り組みました。これは、冷間鍛造技術の向上、得意先への最新技術の提案、加工精度の向上をすることにより受注獲得につなげていくためのものであります。

なお、当連結会計年度における研究開発費は22,099千円であり、日本セグメントにおいて発生したものであります。