第2 【事業の状況】

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。

(1)会社の経営の基本方針

当社グループは、経営の基本方針として、経営理念を掲げております。

[経営理念]

「絶えざる技術革新」と「ニーズを先取りした製品」の「スピードある提供」を通じ、お客様の「揺るぎない信頼のもとグローバル企業」を実現する。

 

「絶えざる技術革新」

三ツ知は、お客様のあらゆる要望にチャレンジし続けることで解決策を導き出してきました。より激しく変化する要求に対応するため、これからも新しい技術・新しい工法を開発し続けていきます。

 

「ニーズを先取りした製品」

お客様のニーズを先取りし、製品を通じて的確に応え続けられる提案型企業を目指します。

 

「スピードある提供」

お客様の要求に応え続けるためにも、トップダウンに負けない機動性の高いグループ組織を構築していきます。

 

「揺るぎない信頼のもとグローバル企業」

“困ったときは三ツ知に相談すれば何とかなる”といわれるような、お客様の良きパートナーとして成長し続けるグローバル企業の実現を目指します。

 

(2)目標とする経営指標

当社グループは、昨年に続き中期経営計画「ビジョン2021」の取り組みを継続してまいります。第62期(2024年6月期)に達成すべき経営目標を連結売上高130億円、営業利益率5%とし、営業利益率5%を安定的に確保する体制を構築すると共に成長戦略に取り組み、第64期(2026年6月期)に目指す姿としては連結売上高150億円、営業利益率5%を掲げております。

 

(3)経営環境及び対処すべき課題

今日の世界経済は、新型コロナウイルス感染症の行動制限緩和から持ち直しの動きが見られるものの供給面におけるグローバルサプライチェーンの混乱が長期化し、ウクライナ情勢の緊迫化、インフレの進行等、依然として先行きが不透明な状況が続いております。このような状況の中、当社グループの主要取引先であります自動車部品業界においては、カーボンニュートラル、CASE、MaaSへの対応という大きな潮流が確実に前進しており、サプライヤーにも新たな時代への対応を求められております。

こうした環境変化の中で、当社グループにおいては、中長期経営計画「ビジョン2021」の2年目を迎え「100年企業へ向けた改革と転換」の実現に向けて以下の項目を重点実施項目として取り組んでまいります。

①コーポレートガバナンス体制

経営の効率性と公平性・透明性を維持し、コーポレートガバナンス(企業統治)に積極的かつ確実に取り組み、持続可能な成長と企業価値の向上に努めます。

②成長戦略

グループ内の技術力を結集し、多様化する製品に果敢に挑戦します。製販連携による顧客ニーズを深掘り、取り込み、応えていくことで既存事業を強化します。

あわせて情報力、営業力、ものづくり力の強化で社会のニーズにスピーディーに対応し持続・成長していくための新規事業を具体化します。

③グローバル連携機能の強化

組織としての情報共有と最適地生産体制を強化・推進することでグループとしての生産体制の最適化、技術・営業の機能を強化することで得意先様へのニーズにスピードを持って高いレベルで応えていきます。

 

④効率化

前例に捉われない発想と考え方の転換、デジタルの活用で業務を改革し、間接部門の更なる効率化を推し進めると共に働き方を改革し、従業員一人一人の人生の豊かさの実現を目指します。

⑤SDGsへの取り組み

既存事業、今後の成長分野開拓における活動においてSDGsへの取り組みを関連付け、社会に貢献し求められる企業へと成長します。

 

 

 

2 【事業等のリスク】

以下において、当社グループの事業展開上のリスク要因となる可能性があると考えられる事項を記載しております。また、当社グループとして、必ずしも事業上のリスクとは考えられない事項についても、投資判断上、あるいは当社グループの事業活動を理解する上で重要と考えられる事項については、投資家に対する積極的な情報開示の観点から記載しております。当社グループは、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針であります。なお、将来に関する事項については、当連結会計年度末(2022年6月30日)現在において判断したものであります。当該リスクが顕在化する可能性の程度や時期及び影響の内容は変化することが想定され、不確実性が高いことから、合理的に測定することが困難であるため、記載しておりません。

 

(1)特定の取引先への依存について

当社グループは、自動車部品に係る車体部品のうち、シート用部品、ウインドウレギュレーター用部品、ロック用部品等の機能部品(カスタムファスナー)の製造・販売を主な事業としております。当社グループにおける自動車用部品に係る売上高の割合は当連結会計年度で82.8%となっており、販売先は自動車部品一次メーカーが中心であります。したがって、当社グループの経営成績は、国内外の自動車生産台数、自動車のモデルチェンジ等に伴う当社グループ製品の装着率及び各自動車部品一次メーカーへの納入価格等により影響を受ける傾向にあります。

中でも、自動車部品一次メーカーである株式会社アイシンの完全子会社でありますシロキ工業株式会社(ドアフレーム、ウインドウレギュレーター、ロック部品、シート部品、モールディング等の製造・販売)に対する依存度が高く、同社に対する売上高の割合は当連結会計年度で15.7%となっております。同社は、当連結会計年度末において、当社株式の7.9%を保有する株主であり、同社との取引関係は永年に亘り安定的に継続されておりますが、当社グループの経営成績は、同社の業績及び購買政策、同社の最大の販売先であるトヨタグループの生産動向等の影響を受ける可能性があります。

なお、当社グループの前連結会計年度及び当連結会計年度における自動車用部品に係る売上高、シロキ工業株式会社に対する売上高並びに各売上構成比は、以下のとおりであります。

(単位:千円)

 

前連結会計年度

(自 2020年7月1日

  至 2021年6月30日

当連結会計年度
(自 2021年7月1日
  至 2022年6月30日

売上高

13,783,400

12,448,330

自動車用部品に係る売上高

12,224,073

10,307,421

自動車用部品に係る売上構成比

88.7%

82.8%

シロキ工業株式会社に対する
売上高

3,125,634

1,954,089

シロキ工業株式会社に対する
売上構成比

22.7%

15.7%

 

(注)「収益認識会計基準」を当連結会計年度の期首から適用しております。

 

(2)海外市場展開に潜在するリスクについて

当社グループの主要販売先である自動車部品メーカーは、日系自動車メーカーの積極的な生産のグローバル化に伴う自動車部品の世界的規模での調達に対応するため、事業の海外展開を進めております。

このような情勢の中、当社グループでは、現在、タイ国にてThai Mitchi Corporation Ltd.が、米国にてMitsuchi Corporation of Americaが、中国にて三之知通用零部件(蘇州)有限公司が、それぞれカスタムファスナーの製造・販売を行っており、当連結会計年度における海外売上高の比率は30.4%となっております。

このため、当社グループの経営成績は、アジア地域及び北米地域における自動車業界及び自動車部品業界の動向、海外各市場の為替相場の変動、景気動向等の影響を受ける可能性があり、さらに、法律・規制の変更、政治・経済状況の変化、人材の採用確保の難しさ、税制の変更、テロ及び戦争その他要因による社会的混乱など、現時点では予測不可能なリスクが内在しております。

 

 

(3)価格競争への対応について

自動車部品業界は、価格競争が厳しい業界であると同時に、近年、完成車メーカーからの価格引下げ要請が特に強まってきており、当社グループにおいても自動車部品一次メーカーからの厳しい価格引下げ要請がなされております。

このような情勢の中、当社グループにおいては、これらの価格競争や価格引下げ要請に対して、①受注から量産開始に至るまでの設計、試作の段階で工程削減等のコスト低減策を得意先へ提案し、量産開始後における継続的な仕入コスト削減につなげる、②切削レスによる工程変更等を得意先へ提案し、生産全般における作業効率の改善につなげる等の恒久的な原価低減策を得意先に対して展開している他、高付加価値製品を提供し他社との差別化を図ることにより、採算の確保に努めております。

ただし、量産開始後においても得意先からの継続的な価格の引下げ要請があることに加えて、当社グループが想定したとおりに原価低減が進む保証はありません。

このため、価格面での更なる引下げ要請または有効に競争できないことによる顧客離れは、当社グループの経営成績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

 

(4)原材料価格の変動について

当社グループの主要製品であるカスタムファスナーの主な原材料である鋼材の価格は、世界規模での需給バランスや各生産地域における経済情勢等により価格が変動しております。

当社グループでは、永年の継続的でかつ安定的な原材料メーカーの絞り込みによるスケールメリットの追求、販売価格への転嫁等により、仕入コスト上昇の回避に極力努めておりますが、使用している鋼材の価格が高騰し、販売価格に転嫁できない場合には、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(5)製品の欠陥

当社グループは、経営理念において「顧客第一」(価格と品質で充分なる市場競争力を有する製品を提供し、顧客ニーズに応える。)を掲げ、総力をあげて品質向上に取り組んでおります。当社及び株式会社三ツ知製作所はISO9001、株式会社三ツ知本社工場、Thai Mitchi Corporation Ltd.、Mitsuchi Corporation of America及び三之知通用零部件(蘇州)有限公司では、自動車産業における世界共通の品質管理・保証規格であるIATF16949に基づく品質管理基準に従い対応しております。

しかしながら、当社グループの全ての製品が将来において、欠陥がなく、製造物責任賠償等に伴う費用が発生しないという保証はありません。

当社グループでは製造物責任賠償について、保険に加入しておりますが、この保険が最終的に負担する賠償額を完全にカバーできるという保証はありません。また、万一、当社の予測を超えた重大な品質上の問題が発生した場合に、製品の欠陥・リコール等に伴う費用が発生する可能性があります。その結果、当社グループの経営成績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

 

(6)為替レートの変動

当社グループにおける海外子会社であるThai Mitchi Corporation Ltd.及びMitsuchi Corporation of America並びに三之知通用零部件(蘇州)有限公司について、原則、当社とThai Mitchi Corporation Ltd.及び三之知通用零部件(蘇州)有限公司との間の販売及び仕入は円建て決済、当社からMitsuchi Corporation of Americaへの販売及びThai Mitchi Corporation Ltd.からMitsuchi Corporation of Americaへの販売並びにMitsuchi Corporation of Americaから三之知通用零部件(蘇州)有限公司への販売はドル建て決済にて行っております。

また、Thai Mitchi Corporation Ltd.及びMitsuchi Corporation of America並びに三之知通用零部件(蘇州)有限公司における売上、費用、資産、負債を含む外貨建ての項目は、連結財務諸表作成のために円換算されております。これらの項目は換算時の為替レートにより、現地通貨における価値が変わらなくても、円換算後の価値に影響を受ける可能性があります。

このため、為替レートの変動によっては、当社グループの経営成績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

(7)減損会計について

「固定資産の減損に関する会計基準」の適用に伴い、当社グループが所有する固定資産について減損の兆候があるものが存在した場合、減損の認識の要否の判定を実施しております。

今後についても、将来の固定資産の時価の動向、将来キャッシュ・フローの状況等によっては、減損損失の認識の必要性が生じる可能性があり、その場合には当社グループの経営成績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

 

(8)自然災害のリスクについて

主たる製造拠点が所在する地域において、地震、落雷、水害等の災害が発生した場合、生産不能になる事態が予測され、その場合当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

その対応として、地域ごとの情報収集及び状況に応じた体制を整備することにより、リスクの軽減に努めております。

なお、主な製造拠点については、次のとおりであります。

・株式会社三ツ知本社工場(愛知県春日井市)

・株式会社三ツ知製作所本社工場(三重県松阪市)

・株式会社三ツ知部品工業作手第1工場(愛知県新城市)

・株式会社三ツ知部品工業作手第2工場(愛知県新城市)

・株式会社創世エンジニアリング本社工場(福岡県久留米市)

・株式会社創世エンジニアリング鹿児島工場(鹿児島県鹿児島市)

・Thai Mitchi Corporation Ltd.本社工場(タイ国パトムタニ県)

・Mitsuchi Corporation of America本社工場(米国テネシー州)

・三之知通用零部件(蘇州)有限公司本社工場(中国江蘇省)

 

(9)感染症等のリスクについて

新型コロナウイルス感染症においては、国内外で拡大し、今後の収束時期は見通しにくい状況ですが、事態が長期化した場合は、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

 

3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 経営成績等の状況の概要

当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

① 財政状態及び経営成績の状況

当連結会計年度における世界経済は、国内において新型コロナウイルス感染症による行動制限の緩和等により緩やかな回復基調で推移する一方で、原油高による原材料価格の高騰、ウクライナ情勢の緊迫化や中国での新型コロナウイルス感染症の拡大による経済活動の低迷等に加え、急速な円安の進行により依然として不透明な状況が続いております。

当社グループの主要得意先であります自動車部品業界におきましては、半導体・部品供給不足の長期化で得意先の生産調整が相次ぐ中、鋼材価格の高騰、急速な円安の進行により先行きが見通しにくい状況が続いております。

このような経営環境の中、当社グループでは経営理念であります「絶えざる技術革新」と「ニーズを先取りした製品」の「スピードある提供」を通じ、お客様の「揺るぎない信頼のもとグローバル企業」を実現するために、当期より新たに策定した中期経営計画「ビジョン2021」の第1年目として、対処すべき課題の解消に取り組んでまいりました。

しかしながら、得意先の生産調整の影響もあり、当連結会計年度における当社グループの売上高は124億48百万円(前年同期比9.7%減)となりました。利益面につきましては、営業利益は3億54百万円(前年同期比17.8%減)、為替差益等の営業外収益があったことから経常利益は5億36百万円(前年同期比13.2%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は3億95百万円(前年同期比4.9%減)となりました。

なお、「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日。以下「収益認識会計基準」という。)等の適用により、売上高は19億89百万円、売上原価は20億22百万円それぞれ減少しております。営業利益は32百万円増加しておりますが、経常利益及び税金等調整前当期純利益に与える影響は軽微であります。連結株主資本等変動計算書及び1株当たり情報に与える影響についても軽微であります。

 

セグメントごとの業績は次のとおりであります。

〔日本〕

半導体・部品供給不足による得意先の生産調整による減産を受け、売上高は102億24百万円(前年同期比16.2%減)営業利益は2億32百万円(前年同期比41.4%減)となりました。なお、収益認識会計基準の適用による影響額として、当連結会計年度の売上高は19億92百万円減少し、営業利益は29百万円増加しております。

〔米国〕

新型コロナウイルス感染症拡大の影響が大きかった前年度に比べ、得意先からの受注は回復してきており、売上高は10億34百万円(前年同期比10.0%増)となりました。しかしながら輸入製品の増加による利益率の低下等もあり、固定費を賄うことができず、1億18百万円の営業損失(前年同期は44百万円の営業損失)となりました。

〔タイ〕

景気回復による得意先からの受注増加により、売上高は20億99百万円(前年同期比33.7%増)となりました。利益面につきましても、増収効果により、営業利益は1億75百万円(前年同期比203.2%増)となりました。

〔中国〕

得意先からの受注は堅調に推移し、売上高は7億2百万円(前年同期比29.5%増)となりました。利益面につきましても、増収要因により、営業利益は63百万円前年同期比347.9%増)となりました。

 

 

②キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ2億16百万円減少し、37億90百万円となりました。

当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益5億35百万円減価償却費7億40百万円、売上債権の減少額6億26百万円等による資金増があり、一方で棚卸資産の増加額3億31百万円、仕入債務の減少額3億17百万円等による資金減により、8億41百万円の収入(前連結会計年度比42.2%減)となりました。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動によるキャッシュ・フローは、定期預金の払戻による収入3億46百万円等の資金増があり、一方で有形固定資産の取得による支出3億87百万円定期預金の預入による支出3億35百万円等による資金減により、3億65百万円の支出(前連結会計年度比63.1%減)となりました。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動によるキャッシュ・フローは、短期借入金の増加額5億円長期借入れによる収入1億円の資金増があり、一方で長期借入金の返済による支出9億51百万円社債の償還による支出2億9百万円等による資金減により、7億98百万円の支出(前連結会計年度は61百万円の支出)となりました。

 

③生産、受注及び販売の実績

a. 生産実績

当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

生産高(千円)

前年同期比(%)

日  本

9,641,404

△20.9

米  国

1,186,975

+40.6

タ  イ

2,141,321

+33.3

中  国

785,893

+34.9

合  計

13,755,595

△9.7

 

(注) 金額は、販売価格によっており、セグメント間の内部振替前の数値によっております。

 

b. 受注状況

当連結会計年度における受注状況をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

受注高(千円)

前年同期比(%)

受注残高(千円)

前年同期比(%)

日  本

9,982,663

△19.8

531,609

△31.3

米  国

1,033,099

+21.8

16,524

△7.8

タ  イ

2,115,601

+26.7

156,273

+11.3

中  国

682,369

+10.6

48,455

△29.3

合  計

13,813,734

△11.4

752,863

△24.8

 

(注) 金額は、販売価格によっており、セグメント間の内部振替前の数値によっております。

 

 

c. 販売実績

当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

販売高(千円)

前年同期比(%)

日  本

8,972,969

△18.1

米  国

1,032,778

+11.1

タ  イ

1,744,987

+28.2

中  国

697,595

+29.0

合  計

12,448,330

△9.7

 

(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。

2 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合

相 手 先

前連結会計年度

(自 2020年7月1日

 至 2021年6月30日)

当連結会計年度

(自 2021年7月1日

 至 2022年6月30日)

販売高(千円)

割合(%)

販売高(千円)

割合(%)

シロキ工業株式会社

3,125,634

22.7

1,954,089

15.7

 

(注)「収益認識会計基準」を当連結会計年度の期首から適用しております。

 

 

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。

 

① 重要な会計方針及び見積り

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づいて作成されております。連結財務諸表の作成にあたって、期末日における資産・負債並びに報告期間における収益・費用の報告金額に影響を与える見積りを必要とします。経営者は、これらの見積りについて、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、見積り特有の不確実性があるため、実際の結果とは異なる場合があります。

なお、当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針については、「第一部 企業情報 第5 経理の状況」の連結財務諸表の「連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」を、当社グループの連結財務諸表で採用する会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定については、「第一部 企業情報 第5 経理の状況」の連結財務諸表の「重要な会計上の見積り」をご参照下さい。

 

② 経営成績の分析

a.売上高

売上高は、米国、タイ及び中国では増収となったものの、日本において減収となった結果、売上高は124億48百万円(前年同期比9.7%減)となりました。なお、収益認識会計基準の適用による影響額として、当連結会計年度の売上高は19億89百万円減少しております。

b.売上原価

売上原価は、材料費の減少、消耗工具費の減少等により102億9百万円(前年同期比11.7%減)となりました。売上原価率は費用の減少により前年同期の83.9%から82.0%となりました。なお、収益認識会計基準の適用による影響額として、当連結会計年度の売上原価は20億22百万円減少しております。

c.販売費及び一般管理費

販売費及び一般管理費は、人件費の増加及び運搬費の増加等により、18億84百万円(前年同期比5.2%増)となりました。

d.営業利益

営業利益は、売上総利益が16百万円増加、販売費及び一般管理費が93百万円増加したことにより、76百万円減少3億54百万円(前年同期比17.8%減)となりました。

 

e.経常利益

経常利益は、減収及び販売費及び一般管理費の増加による営業利益の減少等により、81百万円減少5億36百万円(前年同期比13.2%減)となりました。

f.親会社株主に帰属する当期純利益

親会社株主に帰属する当期純利益は、経常利益の減少等により、3億95百万円(前年同期比4.9%減)となりました。

 

③ 経営成績に重要な影響を与える要因について

当社グループは、主要顧客である自動車関連業界の動向やそれらの企業の設備投資動向と密接な関係にあり、当社グループの経営成績に影響を与える可能性があります。

なお、事業に係るリスクについては「第一部 企業情報 第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載しておりますが、これらリスクの発生の可能性を認識した上で、リスク発生の回避及びリスク発生時の対応に努めながら積極的な経営を心掛けていく所存であります。

 

④ 資本の財源及び資金の流動性についての分析

a.キャッシュ・フロー

キャッシュ・フローについては、「第一部 企業情報 第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。

当社グループの運転資金需要のうち主要なものは、販売のための商品仕入、原材料費、製造経費、販売費及び一般管理費等の営業費用、税金の支払、及び当社グループの設備投資等であります。

短期運転資金は自己資金を基本としており、設備投資等の調達につきましては、自己資本及び金融機関からの長期借入を基本としております。

なお、当連結会計年度において実施した設備投資の総額は、4億61百万円となりました。その主なものといたしましては、株式会社三ツ知及び株式会社創世エンジニアリングにおける機械装置の増設であり、資金の調達につきましては、自己資金及び借入金によっております。

b.財政状態

当連結会計年度における総資産は、前連結会計年度末に比べ5億98百万円減少し、164億11百万円となりました。

資産の部では、流動資産が受取手形及び売掛金の減少、現金及び預金の減少等により前連結会計年度末に比べ3億50百万円減少し、100億27百万円となりました。また、固定資産については、機械装置及び運搬具の減少、建物及び構築物の減少等により前連結会計年度末に比べ2億48百万円減少し、63億83百万円となりました。

負債の部では、流動負債は支払手形及び買掛金の減少等があったものの、短期借入金の増加等により前連結会計年度末に比べ88百万円増加し、47億78百万円となりました。また、固定負債については、長期借入金の減少、社債の減少等により前連結会計年度末に比べ11億23百万円減少し、25億65百万円となりました。

純資産の部では、利益剰余金の増加、為替換算調整勘定の増加等により前連結会計年度末に比べ4億36百万円増加し、90億67百万円となりました。この結果、自己資本比率は、前連結会計年度末の50.7%から55.3%となりました。

 

 

⑤ 経営者の問題認識と今後の方針について

当社グループの課題としましては、「第一部 企業情報 第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載しておりますが、特に以下の事項が当社グループの成長に大きな影響を及ぼすと考えております。

a.自動車業界の生産動向

当社グループは、自動車用カスタムファスナー製品の製造・販売を主な事業としており、主要取引先は自動車部品一次メーカーであります。このため、自動車メーカー並びに自動車部品メーカーにおける生産状況、海外への拠点展開等これら業界の動向と密接な関係があり、当社グループの経営成績に影響を与える可能性があります。

b.グローバル化の推進

当社グループの主要得意先であります自動車部品メーカーは、海外での現地調達化を加速させております。その為、当社グループといたしましては、最適地での最適設備による高付加価値生産体制実現のために、海外戦略として、第1に海外拠点の収益力向上のための現地化及び最適設備の導入、第2に国内の海外拠点バックアップ体制強化、第3に人財採用、育成の強化を推進してまいります。

 

当社グループでは、企業価値及び経営効率の向上を図るため、第60期(2022年6月期)より中期経営計画(ビジョン2021)をスタートし、下記の数値を主要な目標としております。

                                  (千円)

 

2022年6月期実績

2024年6月期目標

売上高

12,448,330

13,000,000

営業利益

354,383

650,000

営業利益率

2.8%

5.0%

 

 

4 【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。

 

5 【研究開発活動】

当社グループにおける研究開発活動は、当社グループが自動車部品の二次メーカーであることもあり、得意先からのコスト、品質等のニーズに対応した製品を作り出すためにいかに製造技術、加工技術を開発し、さらに改良・改善及びその応用をしていくかということに主眼を置いて活動しております。

当連結会計年度におきましては、シート用部品及びその他自動車部品における冷間鍛造成形、水素配管コネクタに関する研究開発等に取り組みました。これは、冷間鍛造技術の向上、得意先への最新技術の提案、加工精度の向上をすることにより受注獲得につなげていくためのものであります。

なお、当連結会計年度における研究開発費は10,775千円であり、日本セグメントにおいて発生したものであります。