(1)業績
当事業年度におけるわが国経済は、政府と日銀による経済政策及び金融緩和政策の継続等を背景に緩やかな回復基調にあり、設備投資は持ち直しの動きが見られました。また、企業収益は総じて改善傾向にあり、企業の業況判断は概ね横ばいながらも一部に改善の兆しも見られました。
このような状況のもと、本社、東京、大阪、仙台、福島といった全国5拠点の販売体制により、新規取引先の開拓、既存取引先のリピートに積極的に取り組み、太陽電池アレイ支持架台、ソーラーネオポート、別注加工品、パネル類を主要品目とする「オーダー加工品部門」の売上高は6,953百万円(前年同期比1.5%減)となりました。また、波板・折板等屋根材を主要品目とする「企画品部門」の売上高は312百万円(同19.2%減)、「その他部門」の売上高は294百万円(同20.9%減)となりました。
以上により、当事業年度の売上高は7,559百万円(前年同期比3.3%減)、営業利益は売上原価の増加により2,239百万円(同20.8%減)、経常利益は2,283百万円(同19.7%減)、当期純利益は1,407百万円(同35.6%減)となりました。
(2)キャッシュ・フロー
当事業年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前事業年度末に比べ1,704百万円増加し4,122百万円となりました。
当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果獲得した資金は2,568百万円(前期は701百万円の獲得)となりました。
主な収入要因は、税引前当期純利益2,277百万円、減価償却費404百万円、売上債権の減少363百万円、たな卸資産の減少277百万円及び未払消費税等の増加191百万円であり、主な支出要因は、法人税等の支払額962百万円であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は348百万円(前期は1,772百万円の使用)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出255百万円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は515百万円(前期は388百万円の使用)となりました。これは主に、短期借入金の純減額83百万円、長期借入金の返済による支出106百万円、自己株式の取得による支出100百万円及び配当金の支払額220百万円によるものであります。
当社は、金属加工事業の単一セグメントであるため、事業部門ごとに記載しております。
(1) 生産実績
当事業年度(自 平成26年9月1日 至 平成27年8月31日)の生産実績を事業部門ごとに示すと、次のとおりであります。
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事業部門 |
当事業年度 (自 平成26年9月1日 至 平成27年8月31日) |
|
|
金額(千円) |
前年同期比(%) |
|
|
オーダー加工品 |
3,843,381 |
97.1 |
|
企画品 |
253,639 |
85.4 |
|
その他 |
28,680 |
91.9 |
|
合計 |
4,125,701 |
96.2 |
(注)1.金額は製造原価によっております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2) 受注状況
当事業年度(自 平成26年9月1日 至 平成27年8月31日)の受注状況を事業部門ごとに示すと、次のとおりであります。
|
事業部門 |
当事業年度 (自 平成26年9月1日 至 平成27年8月31日) |
|||
|
受注高(千円) |
前年同期比(%) |
受注残高(千円) |
前年同期比(%) |
|
|
オーダー加工品 |
4,821,973 |
56.4 |
1,172,326 |
35.5 |
|
企画品 |
323,567 |
84.0 |
15,879 |
330.7 |
|
その他 |
223,210 |
79.8 |
13,872 |
57.3 |
|
合計 |
5,368,750 |
58.3 |
1,202,078 |
36.0 |
(注)1.上記の金額には、端材収入等は含まれておりません。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(3) 販売実績
当事業年度(自 平成26年9月1日 至 平成27年8月31日)の販売実績を事業部門ごとに示すと、次のとおりであります。
|
事業部門 |
当事業年度 (自 平成26年9月1日 至 平成27年8月31日) |
|
|
金額(千円) |
前年同期比(%) |
|
|
オーダー加工品 |
6,953,249 |
98.5 |
|
企画品 |
312,350 |
80.8 |
|
その他 |
294,360 |
79.1 |
|
合計 |
7,559,960 |
96.7 |
(注)1.最近2事業年度の主要な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
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相手先 |
前事業年度 (自 平成25年9月1日 至 平成26年8月31日) |
当事業年度 (自 平成26年9月1日 至 平成27年8月31日) |
||
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金額(千円) |
割合(%) |
金額(千円) |
割合(%) |
|
|
日揮株式会社 |
196,875 |
2.5 |
966,744 |
12.8 |
|
双日株式会社 |
- |
- |
934,888 |
12.4 |
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
平成27年10月13日に公表いたしました中期経営計画(平成28年8月期~平成30年8月期)において、当社は平成30年の創業40周年に向け、同中期経営計画を「新たな企業ステージへのファーストステップ」と位置付け、中期経営戦略を以下のとおり決定しております。なお、中期経営目標については、戦略投資による事業領域の拡大により最終年度(平成30年8月期)における売上高を100億円、営業利益を15億円と設定しております。また、営業利益率は2ケタを維持し15%と設定しております。
(1) M&Aの推進、アライアンスの推進による事業領域の拡大(事業の多角化)
当社は、金属加工業界のみならず、「加工」をキーワードにした事業分野や企業価値の向上を見込める事業分野のM&Aとアライアンスの推進により、積極的に事業領域を拡大し事業の多角化を推進いたします。
(2) 3年間で上限50億円のM&A及びアライアンスに係る戦略投資枠の設定
当社は、企業経営の機動性を高めるため、3年間で上限50億円の戦略投資枠を設定しております。これにより中期経営目標の達成を図り、新たな企業ステージのセカンドステップへつなげてまいります。
以上に基づき、当社は以下のとおり、対処すべき課題を設定しております。
(1) 加工業界における新たなビジネスモデルの確立
当社が属する金属加工業界は、中・小規模の事業会社が大多数を占めており、それぞれが特定の加工分野における技術的な強みを有しています。しかし、一般的には、高い技術を有しながらも営業が手薄であることなどから、大手企業との間の下請け構造からは脱却できていないのが現状です。こうした金属加工業界の受け身の事業構造を変革するため、中・小規模の金属加工会社がそれぞれの強みを発揮しアライアンスを組むことによって、新たな製品ブランドの立ち上げを目指します。当社はその旗振り役を担うことによって、アライアンスで結ばれた加工業界の新たなビジネスモデルの実現に挑戦いたします。
(2) 旺盛なチャレンジ精神の発揮
下記のとおり、各部門それぞれが旺盛なチャレンジ精神をもって課題に挑戦し、全社一丸となって新たな企業ステージを目指します。
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営業部門 |
:営業基盤の強化と新商品の開発・販売の強化 |
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製造部門 |
:生産効率の改善と製造原価の削減 |
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品質管理部門 |
:協力企業様との連携強化 |
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管理部門 |
:諸制度の改善と連結決算の確立 |
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企画部門 |
:トップマネジメントの補佐とステークホルダーの方々に向けた対応 |
(3) ステークホルダーの方々に向き合う経営
株主・投資家の皆様、お取引先企業、社員、地域社会等からの信頼と期待に応えていくため、コーポレート・ガバナンスとコンプライアンスの強化、適時開示の適切な実行等により、透明かつ健全で効率の高い経営を遂行いたします。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。
なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社が判断したものであります。
(1)太陽光発電関連製品について
平成24年7月に再生可能エネルギーの固定価格買取制度が成立し、特に第30期(平成25年8月期)以降、太陽光発電関連製品の需要が増加し業績が大幅に拡大しました。こうした中、経済産業省資源エネルギー庁による「長期エネルギー需給見通し」(平成27年7月16日付け公表)が政策目標として決定されたことを受け、引き続き太陽光発電関連製品の受注、生産、販売に積極的に取り組んでまいりますが、電気事業者による発電事業者に対する系統接続の動向によっては、太陽光発電市場が当社の予想に反して十分に拡大せず、その場合には当社の財政状態及び業績に影響を及ぼす可能性があります。また、太陽光発電市場が当社の予想どおり拡大した場合でも、競争激化に伴う販売価格の低下の内容によっては、当社の財政状態及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
(2)原材料の確保と価格の変動について
当社の主要事業は、金属製品の加工・販売であり、その主要原材料は鋼材であります。当社は大手鉄鋼商社から鋼材をコイル単位で仕入れており、取引商社の多様化及びこれらの商社との関係強化を通じて主要原材料の確保を図っておりますが、国内及びアジア地域において短期間に大幅な需要増が発生した場合には鋼材需要が逼迫し、一時的に材料鋼材の確保が困難となり、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。また、鋼材価格が大幅に上昇した場合には、製品価格への転嫁に伴う販売の停滞や原価率の上昇による利益の低下を通じて、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。
(3)生産拠点について
当社の生産拠点は、福岡県嘉麻市及び福島県石川郡の2ヶ所であります。当該拠点では、生産設備の新規投資や安全対策の強化を進めておりますが、当該地域において想定を超えた大規模な自然災害や不測の事態が発生し事業活動への支障が長期にわたった場合には、当社の財政状態及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
(4)設備投資について
当社は、大ロットや短納期の顧客ニーズ等に応えていくため、設備投資計画に則り、最新鋭かつ大型の加工設備を計画的に導入しております。当社としては、顧客ニーズや市場動向を十分に検討したうえで設備投資を実行しておりますが、当該設備による生産品目が当社の予想に反して十分な需要を確保できなかった場合や販売価格の低下により採算が悪化した場合には、当社の財政状態及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
(5)品質管理について
当社は、平成12年12月、品質マネジメントシステム規格のISO9001の認証を取得し、万全な品質管理体制を構築、強化するとともに、社長直轄の品質管理事務局を設置することによって、製品の品質管理に細心の注意を払ってまいりました。しかし、こうした体制整備の徹底にも拘わらず、何らかの理由により当社製品に不良が発生し、当該不良を原因として顧客に重大な事故が発生する等の損害が生じた場合には、社会的信用の低下や顧客に対する損害賠償等により、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。
(6)競合について
当社の属する金属加工業界では、中・小規模の事業会社が大多数を占めており、当社のように最新鋭かつ大型の加工設備を多数保有する企業は少数であることから、大ロットや短納期の受注に係る競合は、比較的少ない状況にあります。また、加工アイテムの横展開を図ってきたことによって、設計・加工ノウハウの蓄積ができているほか、加工のサプライチェーンを一元化した「オールインワン加工体制」、強い営業力と製品企画力・製品化のスピードの速さ等を背景に、優位性を確保できていると考えております。しかし、加工需要の全般的な減少や市場への過剰供給等により価格競争が激化した場合には、価格競争力の維持が困難となり、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。
(7)人材の確保、育成について
当社は、事業の拡大とともに、営業部門、製造部門、管理部門及び企画部門の人材を継続的に確保、育成していく必要があると認識しており、こうした人材の確保と育成に積極的に取り組んでおります。しかし、当社が必要とする人材の確保や育成が十分にできなかった場合には、当社の事業の拡大に制限が生じ、業績に影響を及ぼす可能性があります。
(8)信用リスクについて
当社は、取引先に対し営業債権の形で信用供与を行っており、取引先との間では商品売買基本契約等の契約を締結するとともに、信用状況に応じた与信限度額の設定や貸倒引当金の計上、その他必要な対応策を講じております。しかし、取引先の信用状態の悪化や経営破たん等により、債権回収が不能となった場合には、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。
該当事項はありません。
当事業年度における研究開発費は、総額780千円であります。
当社は金属加工事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。
文中における将来に関する事項は、本書提出日現在において当社が判断したものであります。
(1)重要な会計方針及び見積り
当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。
詳細につきましては、「第5 経理の状況 1財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項 重要な会計方針」に記載されているとおりであります。
当社の財務諸表の作成において、資産又は損益の状況に影響を与える見積りは、過去の実績やその時点で入手可能な情報に基づいた合理的と考えられる様々な要因を考慮した上で行っておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
(2)財政状態の分析
① 資産
流動資産の残高は、前事業年度末に比べ1,024百万円(前年同期比18.2%増)増加し6,660百万円となりました。これは主に、売掛金が361百万円、商品及び製品が272百万円それぞれ減少しましたが、現金及び預金が1,752百万円増加したことによるものであります。
固定資産の残高は、前事業年度末に比べ101百万円(同3.6%減)減少し2,752百万円となりました。これは主に、土地が183百万円増加しましたが、建物が51百万円、機械及び装置が195百万円及び建設仮勘定が46百万円それぞれ減少したことによるものであります。
② 負債
流動負債の残高は、前事業年度末に比べ36百万円(前年同期比2.5%減)減少し1,450百万円となりました。これは主に、未払消費税等が191百万円増加しましたが、短期借入金が83百万円、未払法人税等が100百万円それぞれ減少したことによるものであります。
固定負債の残高は、前事業年度末に比べ126百万円(同17.7%減)減少し591百万円となりました。これは主に、長期借入金が100百万円減少したことによるものであります。
③ 純資産
純資産の残高は、前事業年度末に比べ1,086百万円(前年同期比17.3%増)増加し7,371百万円となりました。これは主に、利益剰余金が1,186百万円増加したことと自己株式を99百万円取得したことによるものであります。
(3)経営成績の分析
① 売上高
売上高は、前事業年度に比べ259百万円(前年同期比3.3%減)減少し7,559百万円となりました。これは主に、太陽電池アレイ支持架台、ソーラーネオポート、別注加工品、パネル類を主要品目とする「オーダー加工品部門」の売上高が107百万円(同1.5%減)減少し6,953百万円となったことによるものであります。なお、波板・折板等屋根材を主要品目とする「企画品部門」の売上高は、74百万円(同19.2%減)減少し312百万円、「その他部門」の売上高は、77百万円(同20.9%減)減少し294百万円となりました。
② 売上原価
売上原価は、前事業年度に比べ345百万円(前年同期比8.5%増)増加し4,404百万円となりました。これは主に、外注加工費が減少したこと、福島工場の通期稼働による減価償却費並びに人材派遣費が増加したこと及び製品期末たな卸高が減少したことによるものであります。
③ 販売費及び一般管理費、営業利益
販売費及び一般管理費は、前事業年度に比べ16百万円(前年同期比1.8%減)減少し915百万円となりました。これは主に、運賃及び荷造費が減少したことによるものであります。
以上により、営業利益は、前事業年度に比べ589百万円(同20.8%減)減少し2,239百万円となりました。
④ 営業外収益、営業外費用、経常利益
営業外収益は、前事業年度に比べ26百万円増加し46百万円となりました。これは主に、物品売却益が一時的に発生したことによるものであります。また、営業外費用は、前事業年度に比べ1百万円減少し3百万円となりました。これは主に、支払利息が減少したことによるものであります。
以上により、経常利益は、前事業年度に比べ561百万円(前年同期比19.7%減)減少し2,283百万円となりました。
⑤ 特別利益、特別損失、税引前当期純利益
特別利益は、前事業年度において福島工場建設に係る補助金収入544百万円を計上しましたが、当事業年度において重要なものはありません。また、当事業年度の特別損失は、主に社員寮の売買契約締結に係る減損損失を計上したことによるものであります。
以上により、税引前当期純利益は、前事業年度に比べ1,111百万円(前年同期比32.8%減)減少し2,277百万円となりました。
⑥ 当期純利益
税金費用は、前事業年度に比べ333百万円(前年同期比27.7%減)減少し869百万円となりました。
以上により、当期純利益は前事業年度に比べ777百万円(同35.6%減)減少し1,407百万円となりました。
(4)キャッシュ・フローの状況
「第2 事業の状況 1業績等の概要 (2)キャッシュ・フロー」に記載しているとおりであります。
(5)経営成績に重要な影響を与える要因について
「第2 事業の状況 4事業等のリスク」に記載しているとおりであります。
(6)経営者の問題意識と今後の方針について
「第2 事業の状況 3対処すべき課題」に記載しているとおりであります。