第2【事業の状況】

1【事業等のリスク】

当第1四半期連結累計期間において、新たに発生した事業等のリスクはありません。

また、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについて重要な変更はありません。

 

2【経営上の重要な契約等】

 当第1四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。

 

3【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 

(1)業績の状況

(単位:百万円)

 

 

当第1四半期
連結累計期間

前第1四半期
連結累計期間

増減

 売上高

2,791,713

3,342,291

△550,578

 売上総利益

158,583

186,358

△27,775

 営業利益

31,755

51,421

△19,666

 持分法による投資損益

24,693

30,416

△5,723

 親会社の所有者に帰属する

 四半期利益

48,409

71,029

△22,620

 

 収益

1,870,637

2,021,563

△150,926

 

(注)「売上高」及び「営業利益」は、投資家の便宜を考慮し、日本の会計慣行に従った自主的な表示であり、IFRSで求められている表示ではありません。「売上高」は、取引形態の如何にかかわりなく当社及び連結子会社の関与する全ての取引を含んでおります。「営業利益」は、要約四半期連結包括利益計算書における「売上総利益」及び「販売費及び一般管理費」(貸倒引当金繰入額を含む)の合計額として表示しております。

 

売上高

 売上高は、石油トレーディング分野における販売価格の下落により、前第1四半期連結累計期間比5,506億円(16.5%)減収の2兆7,917億円となりました。

 なお、IFRSに基づく「収益」は、前第1四半期連結累計期間比1,509億円(7.5%)減収の1兆8,706億円となりました。

 

売上総利益

 売上総利益は、前第1四半期連結累計期間比278億円(14.9%)減益の1,586億円となりました。オペレーティング・セグメント別には、エネルギー・金属で前第1四半期連結累計期間比128億円(-%)悪化の10億円の損失となりました。

 

営業利益

 営業利益は、円高の影響等により販売費及び一般管理費は減少したものの、売上総利益の減益により、前第1四半期連結累計期間比197億円(38.2%)減益の318億円となりました。

 

持分法による投資損益

 持分法による投資損益は、前第1四半期連結累計期間比57億円(18.8%)減益の247億円となりました。オペレーティング・セグメント別には、主にエネルギー・金属で減益となりました。

 

親会社の所有者に帰属する四半期利益

 親会社の所有者に帰属する四半期利益(以下、四半期利益)は、前第1四半期連結累計期間比226億円

(31.8%)減益の484億円となりました。この結果、平成29年3月期の連結業績予想における当連結会計年度の親会社の所有者に帰属する当期利益1,300億円に対しての進捗率は、37.2%となりました。

当第1四半期連結累計期間のオペレーティング・セグメント別の業績は次の通りです。

 

・生活産業

 食品関連の連結子会社が持分法適用会社になったことを主因に、売上総利益は前第1四半期連結累計期間比35億円(4.9%)減益の675億円となりました。また、前年同期に計上した情報関連事業における関連会社株式売却益の反動等により、四半期利益は、前第1四半期連結累計期間比57億円(27.7%)減益の149億円となりました。

 

・素材

 売上総利益は、Helena Chemicalでの円高の影響やチップ・パルプ事業の採算悪化等により、前第1四半期連結累計期間比69億円(10.9%)減益の562億円となり、四半期利益は、前第1四半期連結累計期間比33億円(19.6%)減益の136億円となりました。

 

・エネルギー・金属

 LNG分野における採算悪化および石油・ガス開発分野における油ガス価格下落等により、売上総利益は前第1四半期連結累計期間比128億円(-%)悪化の10億円(損失)となりました。加えて、チリ銅事業等における持分法による投資損益の減益により、四半期利益は、前第1四半期連結累計期間比161億円(-%)悪化の50億円(損失)となりました。

 

・電力・プラント

 北米貨車リース事業における連結子会社が持分法適用会社になったこと等により、売上総利益は、前第1四半期連結累計期間比14億円(9.1%)減益の142億円となりました。一方、四半期利益は、前年同期に計上したウルグアイLNG受入ターミナル事業における損失処理の反動等により、前第1四半期連結累計期間比44億円

(48.0%)増益の135億円となりました。

 

・輸送機

 航空機、自動車並びに建設機械関連事業の減収により、売上総利益は前第1四半期連結累計期間比25億円(10.0%)減益の223億円となりました。一方、四半期利益は、北米自動車関連事業売却益及び船舶関連事業での持分法による投資損益の改善等により、前第1四半期連結累計期間比62億円(80.0%)増益の140億円となりました。

 

  (注)1 当連結会計年度より、全ての現地法人についてオペレーティング・セグメント毎に分割しております。

              これに伴い、前第1四半期連結累計期間のオペレーティング・セグメント情報を組み替えて表示しております。

     2 セグメント間取引は、通常の市場価格によって行われております。

 

(2)キャッシュ・フローの状況

 当第1四半期連結会計期間末における「現金及び現金同等物」の残高は、前連結会計年度末から714億円(11.9%)減少し、5,295億円となりました。

 当第1四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は以下の通りであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 海外子会社を中心に営業収入が堅調に推移したことにより、363億円の収入となりました。前第1四半期連結累計期間比では927億円の収入の減少であります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 株式売却収入があった一方で、海外事業における資本的支出等により176億円の支出となりました。前第1四半期連結累計期間比では175億円の支出の減少であります。

 

 以上により、当第1四半期連結累計期間のフリーキャッシュ・フローは186億円の収入となりました。前第1四半期連結累計期間比では752億円の収入の減少であります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 配当金の支払い、社債及び長期借入金等の返済を行った結果、728億円の支出となりました。前第1四半期連結累計期間比では250億円の支出の増加であります。

(3)事業上及び財務上の対処すべき課題

 当社グループは、2020年に向けた当社グループの在り姿と、新たな経営指針を明示した3ヶ年の中期経営計画「Global Challenge 2018」を策定し、本年4月よりスタートしております。「Global Challenge 2018」では、既存事業の一層の拡大を図るとともに、 将来、当社グループの中核となり得る新規事業を戦略的に推進し、“成長し続ける丸紅グループ”を実現します。

 

新中期経営計画「Global Challenge 2018」では、2020年の在り姿を見据え、「事業・投資指針」、「キャッシュフロー経営」、「ポートフォリオ指針」、「海外戦略の強化」、「当社グループ人材戦略」の5つの経営指針を定めており、各指針の概要は以下の通りです。

 

「事業・投資指針」

 長期的な収益拡大の基盤を世界各国・地域に据え、ビジネスモデル毎に異なる経営環境・事業特性に対応した事業・投資戦略を推進します。

 

「キャッシュフロー経営」

 営業キャッシュフローの極大化により成長投資余力を高めます。また、新たな事業投資が生み出す収益・キャッシュと共に、大きな成長が見込めない事業が生むキャッシュを次代の成長事業へ再投資することで、企業価値の最大化を図ります。

 

「ポートフォリオ指針」

 成長を担う事業、安定的な収益を生む事業、ボラティリティのある事業のバランスを考慮しつつ、長期的に収益成長し、かつ厳しい経営環境においても、親会社の所有者に帰属する当期利益3,000億円を確保できるポートフォリオを構築します。また、既存事業の収益力強化により、成長計画を確実に実現し、事業価値の向上を図るとともに、ノンコア事業から撤退し、資産の優良化を図ります。

 

「海外戦略の強化」

 米国を中心とする先進国、中間層が厚みを増すアセアンを重点市場とし、将来への布石としてサブサハラ地域へ積極的に取り組みます。

 

「当社グループ人材戦略」

 グローバルの中で勝ち抜ける強い人材を登用・育成します。また、グループ内ダイバーシティを一層推進し、人材の登用・配置を行うことで、個々の人材が、仕事に誇りとやりがいを持てる企業グループを目指します。

 

 「Global Challenge 2018」の定量目標に対する進捗状況は次の通りであります。

経営指標

目標

当第1四半期

連結累計期間

親会社の所有者に帰属する

当期利益

平成30年度 2,500億円

(非資源 2,300億円以上)

※(平成28年度 業績予想 1,300億円)

484億円

配当後フリーキャッシュフロー

平成28年度~30年度の3ヵ年累計黒字化

ネットD/Eレシオ

平成30年度末 1.3倍程度

※(平成28年度末 業績予想 1.7倍以下)

2.03倍

ROE

10%以上

連結配当性向

親会社の所有者に帰属する

当期利益の25%以上

 

 

また、「セールス&マーケティング事業」、「ファイナンス事業」、「安定収益型事業」、「資源投資」の4つのビジネスモデルに対し、「Global Challenge 2018」の3ヵ年で1兆円程度の新規投融資を行う計画です。

 当第1四半期連結累計期間では、合計で約200億円の新規投融資を実行しました。主な内容としては、中東における電力・水・蒸気供給事業等です。

 

(将来に関する記述等についてのご注意)

 本報告書に記載されている業績見通し等の将来に関する記述は、当社が当四半期報告書提出日現在において入手している情報及び合理的であると判断する一定の前提に基づいており、実際の業績等は様々な要因により大きく異なる可能性があります。

 

(4)研究開発活動

 特に記載すべき事項はありません。

 

(5)経営成績に重要な影響を与える要因及び経営戦略の現状と見通し

当第1四半期連結累計期間の経済環境を概観しますと、米国をはじめとする先進国では総じてみると緩やかな回復が続きましたが、中国をはじめとする新興国の景気の弱さにより、世界経済全体としては弱含みの推移となりました。この間、原油をはじめとする商品市況は一旦下落したものの、次第に落ち着いた状況となりました。また、英国の国民投票においてEU離脱派が過半数を占めたことから、金融市場は不安定な動きとなりました。

米国経済は、設備投資等に弱めの動きもみられましたが、堅調な雇用環境等から、家計部門の消費が下支えとなって景気の回復が続きました。

欧州経済は、ドイツを中心に緩やかな回復となりました。

新興国経済は、中国が消費、投資、輸出の弱めの動きにより減速し、ブラジルやロシアなどでは内外需ともに勢いを欠いた状態が続いたことなどから、全体として弱い成長となりました。

日本経済は、雇用環境の改善が続く一方で消費マインドに足踏みがみられ、弱い回復にとどまりました。

 

 このような経済環境のなか、当第1四半期連結累計期間の親会社の所有者に帰属する四半期利益は、前第1四半期連結累計期間比226億円(31.8%)減益の484億円となりました。この結果、平成29年3月期の連結業績予想における当連結会計年度の親会社の所有者に帰属する当期利益1,300億円に対しての進捗率は、37.2%となりました。オペレーティング・セグメント別の業績につきましては、「3 財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」の「(1)業績の状況」をご参照願います。

 

(将来に関する記述等についてのご注意)

 本報告書に記載されている業績見通し等の将来に関する記述は、当社が当四半期報告書提出日現在において入手している情報及び合理的であると判断する一定の前提に基づいており、実際の業績等は様々な要因により大きく異なる可能性があります。

 

(6)資本の財源及び資金の流動性についての分析

① 財政状態

 当第1四半期連結会計期間末における総資産は、棚卸資産及び持分法で会計処理される投資の減少を主因に、前連結会計年度末比4,866億円減少の6兆6,311億円となりました。また、資本合計は、円高による在外営業活動体の換算差額の減少を主因に、前連結会計年度末比1,264億円減少の1兆2,888億円となりました。

 当第1四半期連結会計期間末の社債及び借入金(流動・非流動)の合計額から現金及び現金同等物並びに定期預金を控除したネット有利子負債は、前連結会計年度末比1,471億円減少の2兆6,154億円となりました。この結果、当第1四半期連結会計期間末のネットD/Eレシオは2.03倍となりました。

 

② 資金調達

当社及び連結子会社の資金調達に関しては、資産構成に合わせた最適資金調達を基本方針とし、銀行をはじめとした金融機関からの間接調達と社債、コマーシャル・ペーパー等の直接調達により、安定的な流動性を確保するとともに、金融費用の削減を目指しております。

また、主要な連結子会社の資金調達を当社及び国内外の金融子会社、海外現地法人からのグループファイナンスに一元化する体制の下、資金余剰のあるグループ会社の余資を、他のグループ会社の資金需要に機動的に活用し、当社グループ全体の資金効率化を推進しております。

直接調達手段として以下のプログラムを設定しております。

・ 国内公募普通社債発行登録枠 3,000億円

 

資本市場からの調達にあたり、当社はムーディーズ・ジャパン株式会社(Moody's)、スタンダード&プアーズ・レーティング・ジャパン株式会社(S&P)、株式会社格付投資情報センター(R&I)、株式会社日本格付研究所(JCR)の4社から格付けを取得しております。

当第1四半期連結累計期間におきましては、長期格付けの変更はなく、Moody'sがBaa2、S&PがBBB、R&IがA、JCRがA+となっております。

 

③ 流動性の状況

 連結ベースの流動比率は、前連結会計年度末の121.9%に対し、当第1四半期連結会計期間末は121.8%となり、流動性の点で当社の財務健全性を維持しております。また、当社及び連結子会社では、主として現預金及びコミットメントラインの設定により、十分な流動性補完を確保しております。

 当第1四半期連結会計期間末の現金及び現金同等物並びに定期預金の残高は5,325億円となっております。

設定しているコミットメントラインは以下の通りです。

・ 大手邦銀を主としたシンジケート団による3,000億円(長期)

・ 欧米主要銀行を主としたシンジケート団による555百万米ドル(短期)

 

 上記に加えて、市場性のある有価証券等流動性の高い資産を保有しておりますので、当社及び連結子会社における資金需要、並びに一年以内に償還予定社債等の市場性資金(当第1四半期連結会計期間末残高300億円)に対する十分な流動性を確保しております。