第2【事業の状況】

1【事業等のリスク】

 当中間連結会計期間において、新たに発生した事業等のリスクはありません。

 また、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについて重要な変更はありません。

 

2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)財政状態及び経営成績の状況

①経営環境

 当中間連結会計期間の世界経済を概観いたしますと、米国の関税措置開始により不透明感が急速に高まりましたが、中国・インドとの貿易交渉が長引く中でも、日本や欧州等とは合意に至る等、足元では先行きの不確実性が一部緩和いたしました。一方で、長引くウクライナ戦争やパレスチナ問題が、世界経済の見通しへの懸念として残りました。

 米国経済は、高関税政策による物価上昇と雇用の悪化が同時に懸念された中で、気候変動対策縮小を含む減税・歳出法が7月に成立し、9月には米国連邦準備制度理事会が利下げを再開する等、大きな政策転換が見られました。欧州経済は、米国との関税合意による不確実性の一部後退やドイツの財政政策転換等により回復への動きが見られたものの、引き続き米国の関税措置が製造業の重石となり、景気は弱含みました。中国経済は、ASEANや欧州向け輸出は堅調に推移したものの、軟調な雇用環境を背景とする消費の低迷や不動産投資の減少幅拡大等、景気の減速傾向が強まりました。新興国経済は、個人消費と設備投資が堅調なインドやインドネシアが牽引いたしました。一方で、その他の国々では米国の関税措置が外需の重石となりました。

 こうした中、わが国経済は、高水準のインバウンド消費に加え、雇用・所得環境の改善が個人消費の持ち直しに寄与したものの、対米輸出の減少等、米国の通商政策等による影響が足元で一部顕在化し、景気は弱含みました。

 

②セグメント別の事業活動

(Ⅰ)メタル+(Plus)

 2025年4月に、CO₂排出量が従来よりも極めて少ない方法で製造されるグリーンスチールの原料となる電解鉄を製造する米国のElectra Steel Inc.に出資いたしました。2025年8月に開催された第9回アフリカ開発会議(TICAD9)においてもナミビア政府と覚書を締結する等、今後もグリーンスチールの普及を切り口とした持続可能な一貫したサプライチェーンの構築活動を加速してまいります。

(Ⅱ)サーキュラーエコノミー

 2025年7月に、Toyota Tsusho America, Inc.を通じて、米国Radius Recycling, Inc.(以下「Radius社」という。)の株式の全てを取得する合併契約に基づき、Radius社の全株式の取得を完了し、完全子会社化いたしました。Radius社は米国、カナダ、プエルトリコに100か所を超える再生資源回収拠点に加え、米国オレゴン州に電炉を保有しております。これらのRadius社の強みと当社が持つ再生資源を軸としたクローズドなサプライチェーンを構築する機能を掛け合わせることで、循環型静脈事業の更なる拡大を図るとともに、カーボンニュートラル実現に向けた取り組みを加速してまいります。

(Ⅲ)サプライチェーン

 Toyota Tsusho America, Inc.が出資するWingard Quality Supply LLCは、Subaru of Indiana Automotive, Inc.向けに、当社グループとして最大規模のタイヤ・ホイール組立事業となる、2025年1月に第1ライン、2025年7月に第2ラインの稼働を開始いたしました。効率化や自動化を見据えた新生産方式を導入し、年間35万台の供給体制を実現いたしました。本取り組みにより、安定供給と品質向上に加え、Subaru of Indiana Automotive, Inc.の生産効率向上への貢献を目指してまいります。

(Ⅳ)モビリティ

 富士フイルム㈱との協業によりX線診断車の導入体制を整備し、2025年8月に開催された第9回アフリカ開発会議(TICAD9)において、ガーナ保健省と結核対策の改善に向けたX線診断車の有用性を本格的に検証するための覚書を締結いたしました。本取り組みは、当社の医療機器と組み合わせた新たなモビリティソリューションの開発の一環となります。本取り組みを通じて、依然として発展途上国で深刻な課題となっている結核の早期発見・治療促進に貢献し、社会課題の解決に寄与してまいります。

(Ⅴ)グリーンインフラ

 2025年7月に、Africa Global Logistics、日本郵船㈱とともに、エジプトの東ポートサイード港にて建設を進めていた、Suez Canal Automotive Terminalが開業いたしました。同国初の自動車専用ターミナルとして大型自動車専用船2隻が同時に着岸可能な岸壁を有し、今後、1万台規模の自動車を収容するヤードを段階的に整備していく予定であります。自動車輸出入需要に柔軟に対応するとともに、スエズ運河の地中海側の出入口という地理的優位性を活かし、欧州・地中海地域向けの積み替え需要も取り込むことで、同地域における輸出入の拡大及び自動車物流の効率化に貢献してまいります。

 

(Ⅵ)デジタルソリューション

 2025年7月に、African Mothers㈱、㈱インターネットイニシアティブ、TOPPANホールディングス㈱、当社の4社は、コートジボワールにおける母子保健向上を目的に、デジタルプラットフォームの構築・展開に向けた協業の覚書を締結いたしました。妊産婦の健診記録やワクチン履歴等の医療情報を一元的に管理する仕組みと、安定運用を支えるインフラ整備を通じ、持続可能な母子保健サービスの提供を目指してまいります。

(Ⅶ)ライフスタイル

 2025年8月に、経済産業省の令和6年度補正グローバルサウス未来志向型共創等事業費補助金(小規模実証・FS事業)に、「タイ/環境負荷低減循環型スマート酪農調査事業」が採択されました。本事業では、同国の畜産・酪農分野での牛の糞尿活用による発電・堆肥化、温室効果ガス(GHG)抑制の機能性飼料の導入等、環境負荷低減に資する循環型エコシステム構築の実現可能性調査を実施いたします。本調査結果を踏まえ、将来に向けての事業化を目指すとともに、社会やお客様からのニーズに寄り添い、社会課題及び環境課題の解決に貢献してまいります。

(Ⅷ)アフリカ

 2025年6月に、エジプトにて建設を進めていた「スエズ湾風力発電所Ⅱ」が商業運転を開始いたしました。本発電所は、人口増加に伴い電力需要の拡大が見込まれるアフリカで最大の654MWの設備容量を誇り、すでに運転を開始している「スエズ湾風力発電所Ⅰ」とあわせて916.5MWとなります。今後は、発電所の運営を通じて、同国での再生可能エネルギー電源の拡大及び経済発展に貢献するとともに、CO₂排出量の削減にも寄与してまいります。

 

③当中間連結会計期間の経営成績

 当社グループの当中間連結会計期間の収益は、自動車販売の増加及び自動車生産関連の取り扱い増加等により、前年同中間連結会計期間を3,484億円(6.9%)上回る5兆4,143億円となりました。

 利益につきましては、営業活動に係る利益は、販売費及び一般管理費の増加の一方で、売上総利益の増加等により、前年同中間連結会計期間を132億円(5.3%)上回る2,611億円となりました。中間利益(親会社の所有者に帰属)は、営業活動に係る利益の増加等により、前年同中間連結会計期間を54億円(3.0%)上回る1,869億円となりました。

 

(Ⅰ)メタル+(Plus)

 中間利益(親会社の所有者に帰属)については、北米を中心とした自動車生産関連の取り扱い増加の一方で、鋼材価格の下落等により、前年同中間連結会計期間を20億円(8.4%)下回る214億円となりました。

(Ⅱ)サーキュラーエコノミー

 中間利益(親会社の所有者に帰属)については、自動車生産関連の取り扱い増加の一方で、一過性要因等により、前年同中間連結会計期間を68億円(26.5%)下回る188億円となりました。

(Ⅲ)サプライチェーン

 中間利益(親会社の所有者に帰属)については、豪亜を中心とした自動車部品の取り扱い増加等により、前年同中間連結会計期間を27億円(11.1%)上回る266億円となりました。

(Ⅳ)モビリティ

 中間利益(親会社の所有者に帰属)については、豪亜を中心とした海外自動車販売台数増加等により、前年同中間連結会計期間を14億円(5.0%)上回る304億円となりました。

(Ⅴ)グリーンインフラ

 中間利益(親会社の所有者に帰属)については、欧州発電量減少の一方で、一過性利益等により、前年同中間連結会計期間を33億円(27.4%)上回る154億円となりました。

(Ⅵ)デジタルソリューション

 中間利益(親会社の所有者に帰属)については、ICT事業における案件増加等により、前年同中間連結会計期間を7億円(4.1%)上回る160億円となりました。

(Ⅶ)ライフスタイル

 中間利益(親会社の所有者に帰属)については、南米食料事業における取り扱い増加等により、前年同中間連結会計期間を13億円(15.1%)上回る102億円となりました。

(Ⅷ)アフリカ

 中間利益(親会社の所有者に帰属)については、西アフリカ地域を中心とした自動車販売台数増加等により、前年同中間連結会計期間を67億円(16.9%)上回る463億円となりました。

 

④財政状態

 資産につきましては、棚卸資産が2,063億円、有形固定資産が1,879億円、その他の投資が977億円、無形資産が650億円増加したこと等により、前連結会計年度末に比べ6,378億円増加の7兆6,952億円となりました。また、資本につきましては、中間利益(親会社の所有者に帰属)等により利益剰余金が1,312億円、FVTOCIの金融資産が614億円、在外営業活動体の換算差額が215億円増加したこと等により、前連結会計年度末に比べ2,159億円増加の2兆9,617億円となりました。

 

(2)キャッシュ・フローの状況

 当中間連結会計期間における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の期末残高は、営業活動及び財務活動による増加、投資活動による減少等により9,475億円となり、前連結会計年度末より43億円の減少となりました。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 当中間連結会計期間において、営業活動による資金の増加は1,404億円(前年同中間連結会計期間比202億円

の収入減少)となりました。これは、税引前中間利益等によるものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 当中間連結会計期間において、投資活動による資金の減少は2,365億円(前年同中間連結会計期間比1,729億円

の支出増加)となりました。これは、子会社の取得等によるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 当中間連結会計期間において、財務活動による資金の増加は869億円(前年同中間連結会計期間比1,953億円

の収入増加)となりました。これは、借入金の増減等によるものであります。

 

(3)事業上及び財務上の対処すべき課題

当中間連結会計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。

(4)研究開発活動

当中間連結会計期間において、当社グループの研究開発活動について重要な変更はありません。

 

3【重要な契約等】

 該当事項はありません。