第2 【事業の状況】

 

1 【業績等の概要】

(1) 業績

当連結会計年度におけるわが国経済は、政府の経済・金融対策により、景況感は改善に向かう中でスタートしましたが、後半は新興国経済の成長鈍化、特に中国経済の不安定さが顕著となり世界経済の減速感が増してきました。当社の置かれた事業環境では、消費増税後の消費回復の弱さや暖冬による消費マインドの停滞及び原油・資源価格の下落の影響を受けました。

このような状況下、中期経営計画「躍進2016」の諸施策を着実に遂行した結果、当連結会計年度の売上高は、ミヤコ化学㈱の連結子会社化により、前年同期比17.4%増の2,915億78百万円となりましたが、営業利益・経常利益は、中国繊維製品内販事業の見直しの加速と為替変動による外貨建債権・債務の為替洗替損の計上により、それぞれ前年同期比3.3%減の53億69百万円、前年同期比7.5%減の55億18百万円となりました。税金等調整前当期純利益は、投資有価証券売却益の計上もあり、前年同期比32.3%増の70億18百万円となり、親会社株主に帰属する当期純利益は、前年同期比3.5%増の42億97百万円となりました。

 

セグメントの業績は以下のとおりです。

(繊維事業)

当セグメントにおきましては、繊維素材分野が堅調に推移し、売上高は前年同期比0.8%増の1,170億50百万円となり、投資有価証券売却益の計上等を主因として、セグメント利益(税金等調整前当期純利益)は前年同期比80.4%増の47億62百万円となりました。

(化学品事業)

当セグメントにおきましては、ミヤコ化学㈱の連結子会社化により、売上高は前年同期比44.2%増の1,337億42百万円となりましたが、外貨建債権・債務の為替洗替損の影響並びに前年同期には関係会社株式売却益もあり、セグメント利益(税金等調整前当期純利益)は前年同期比12.4%減の21億59百万円となりました。

(機械事業)

当セグメントにおきましては、中南米向け車輌事業が堅調に推移し、売上高は前年同期比3.7%増の407億4百万円となりましたが、取引採算が厳しく、外貨建債権・債務の為替洗替損の影響もあり、セグメント利益(税金等調整前当期純利益)は前年同期比89.3%減の19百万円となりました。

(その他)

当セグメントにおきましては、売上高は前年同期比75.4%減の80百万円となり、セグメント利益(税金等調整前当期純利益)は、22百万円(前年同期は42百万円のセグメント損失(税金等調整前当期純損失))となりました。

 

なお、当連結会計年度より、「企業結合に関する会計基準」(企業会計基準第21号 平成25年9月13日)等を適用し、「当期純利益」を「親会社株主に帰属する当期純利益」としております。

 

 

(2) キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という)は、前連結会計年度末に比べ10億87百万円減少し、当連結会計年度末には、104億96百万円となりました。
 当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動による資金の増加は49億92百万円(前年同期は33億20百万円の資金の増加)となりました。収入の主な内訳は、税金等調整前当期純利益70億18百万円、売上債権の減少額26億54百万円です。支出の主な内訳は、仕入債務の減少額29億45百万円です。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動による資金の減少は44億42百万円(前年同期は8億13百万円の資金の減少)となりました。これは、主に連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出62億25百万円によるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動による資金の減少は15億10百万円(前年同期は8億40百万円の資金の減少)となりました。収入の主な内訳は、短期借入金の純増加額15億36百万円、長期借入れによる収入10億円です。支出の主な内訳は、新規連結子会社の旧株主に対する配当金の支払額30億48百万円、配当金の支払額8億32百万円です。

 

2 【仕入、成約及び売上の状況】

(1) 仕入の状況

仕入高は売上高と概ね連動しているため、記載は省略しております。

 

(2) 成約の状況

成約高と売上高との差額は僅少であるため、記載は省略しております。

 

(3) 売上の状況

セグメントごとの売上高については、「1 業績等の概要 (1)業績」及び「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(セグメント情報等)」を参照願います。

なお、取引形態別に示すと、次のとおりとなります。

 

形態

前連結会計年度

(自 平成26年4月1日

至 平成27年3月31日)

当連結会計年度

(自 平成27年4月1日

至 平成28年3月31日)

金額(百万円)

構成比(%)

金額(百万円)

構成比(%)

国内

48,888

19.7

93,781

32.2

輸入

68,081

27.4

68,973

23.6

輸出

37,790

15.2

35,331

12.1

海外

93,636

37.7

93,492

32.1

合計

248,396

100.0

291,578

100.0

 

(注) 上表の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

 

3 【対処すべき課題】

当社及びグループ企業は、2016年度を最終年度とする中期経営計画「躍進2016」(平成26年4月23日開示)を策定いたしました。「躍進2016」を着実に推進し、高機能・高専門性を基盤としてグローバルに進化する企業集団を実現し、更なる企業価値の増大を図ってまいります。

 

(1) 連結経営基盤強化

「事業の継続的見直しと入替」、「業務・事務効率化によるコスト削減」を通じ、連結事業基盤の強化に取り組んでまいります。また、グローバル展開を加速させ、「連単倍率の拡大」、「海外事業強化」を推進してまいります。

 

(2) 人的基盤強化

「ローカライゼーション推進・強化」、「人材育成」、「コンプライアンス・ガバナンス力の更なる強化」を通じて、人的基盤の強化を図ってまいります。

 

(3) 新規開発・M&A

新規開発・M&Aを通じて、事業範囲の拡大・連単倍率の拡大を推進してまいります。 

 

4 【事業等のリスク】

当社及びグループ企業の事業その他に関するリスクについて、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性があると考えられる主な事項を次のとおり記載します。なお、当社及びグループ企業は、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める所存であります。
 次の事項には、将来に関するものが含まれますが、当該事項は有価証券報告書提出日現在において判断したものであります。

 

(1) 為替レートの変動

当社及びグループ企業は様々な通貨で取引を行っており、経営成績は為替レ-ト変動の影響を受ける可能性があります。また、当社及びグループ企業は外貨建金銭債権債務等に係る為替変動の影響を最小限に止めるため、ヘッジ手段として為替予約を締結しておりますが、予測を超えた為替変動が当社及びグループ企業の経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。

 

(2) カントリーリスク

当社及びグループ企業は、海外の取引先との多くの取引に伴い、カントリーリスクがありますので、独立行政法人日本貿易保険の貿易保険を付保することなどにより、適切にリスクヘッジしております。

また、当社及びグループ企業の海外取引に関わる営業活動は、国際的な貿易障壁・貿易紛争及び国家間における自由貿易協定・多国間協定に起因する競合によって制約を受ける可能性があります。

 

(3) 特定地域・市場への集中

当社及びグループ企業は、消費市場・製造拠点としての中国を重要な事業対象地域と位置づけ、経営資源を投入しております。中国総代表を中心とした運営体制を敷き、事業環境整備、事業運営の統一を図りながらリスク回避に努めております。

しかしながら、重要な事業対象地域である中国には、人民元の変動・電力エネルギーのインフラ整備・金融システム・企業倒産・法制の動向などにより事業活動に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

 

(4) 原材料価格変動にかかるリスク

原材料価格の変動は、当社及びグループ企業の扱っております商材の仕入れコストや製品の製造コストのみならず、荷造費・運賃などの販売費にも影響を与え、今後、原油価格等の変動によっては、当社及びグループ企業の経営成績及び財政状態に悪影響を与える可能性があります。

 

(5) 不良債権発生のリスク

当社及びグループ企業の取引先で貸倒懸念のある取引先については、必要と認められる引当を計上しておりますが、予期せぬ貸倒リスクが顕在化し、追加的な損失や引当の計上によって、当社及びグループ企業の経営成績及び財政状態に悪影響を与える可能性があります。

 

5 【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。 

 

6 【研究開発活動】

当連結会計年度の研究開発費の総額は63百万円であります。

なお、セグメントごとの研究開発活動を示すと次のとおりであります。

(繊維事業)

主として、繊維製品事業に係わる研究開発であり、当連結会計年度の研究開発費の金額は59百万円であります。

(化学品事業)

化学品事業に係わる研究開発であり、当連結会計年度の研究開発費の金額は4百万円であります。

 

7 【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

次の事項には、将来に関するものが含まれますが、当該事項は有価証券報告書提出日現在において判断したものであります。

 

(1) 重要な会計方針及び見積り

当社及びグループ企業の連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。

連結財務諸表の作成に際しては、決算日における資産・負債の報告数値及び報告期間における収入・費用の報告数値に影響を与える見積り及び仮定設定を行わなければなりません。当社及びグループ企業は、有価証券、貸倒債権、たな卸資産、のれん、退職金及び法人税等に関する見積り及び判断に対して、継続的に評価を行っております。当社及びグループ企業は、過去の実績や状況に応じ合理的であると考えられる様々な要因に基づき、見積り及び判断を行っておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。

 

 

(2) 経営成績の分析

① 売上高

売上高は、ミヤコ化学㈱の連結子会社化により、前年同期比431億81百万円増2,915億78百万円となりました。

 

② 売上総利益

売上総利益は、売上高の増加等により、前年同期比26億41百万円増247億99百万円となりました。

 

③ 販売費及び一般管理費、営業利益

販売費及び一般管理費は、前年同期比28億25百万円増194億29百万円となり、営業利益は前年同期比1億83百万円減53億69百万円となりました。

 

④ 営業外損益、経常利益

営業外損益(純額)は、前年同期比2億64百万円減の1億48百万円の利益となりました。

経常利益は、営業利益及び営業外損益(純額)が減少したことにより、前年同期比4億48百万円減55億18百万円となりました。 

 

⑤ 親会社株主に帰属する当期純利益

親会社株主に帰属する当期純利益は、投資有価証券売却益の計上もあり、前年同期比1億44百万円増42億97百万円となりました。 

 

(3) 財政状態の分析

当連結会計年度末における総資産は、987億36百万円となり、前連結会計年度末に比べ144億46百万円増加しました。これは主に受取手形及び売掛金が93億15百万円増加、のれんが32億97百万円増加、現金及び預金が28億15百万円増加したことによるものであります。

当連結会計年度末における負債は、558億53百万円となり、前連結会計年度末に比べ130億37百万円増加しました。これは主に支払手形及び買掛金が88億4百万円増加、未払法人税等が19億円増加、短期借入金が17億71百万円増加したことによるものであります。

当連結会計年度末における純資産は、428億82百万円となり、前連結会計年度末に比べ14億8百万円増加しました。これは主に親会社株主に帰属する当期純利益の計上により42億97百万円増加、その他有価証券評価差額金が13億21百万円減少、配当金の支払により8億33百万円減少、為替換算調整勘定が7億35百万円減少したことによるものであります。

その他、キャッシュ・フローに関する分析については、前述の「1 業績等の概要 (2)キャッシュ・フローの状況」、経営成績及び財政状態に重要な影響を与える要因については、前述の「4 事業等のリスク」をご参照願います。

 

(4) 今後の方針

今後のわが国経済の先行きは、個人消費の回復遅れ、また、世界経済は不安定な状況にあり、当社及びグループ企業を取り巻く事業環境は引き続き厳しい状況であることが予想されます。

このような事業環境の中、当社及びグル―プ企業は平成26年4月23日に開示しました中期経営計画「躍進2016」の基本戦略である「連結経営基盤強化」、「人的基盤強化」、「新規開発・M&A」を推進することにより、更なる企業価値の増大を図ってまいります。