第2 【事業の状況】

 

1 【業績等の概要】

(1) 業績

当連結会計年度におけるわが国経済は、企業の景況感に緩やかな回復が見られたものの、個人消費については、依然低迷が続き力強さに欠けるものでした。また、世界経済においても、中国や新興国の景気減速、米国新大統領の経済・貿易政策の動向や英国のEU離脱問題等不透明な状況の中、為替相場が不安定な状況で推移しました。

このような状況下、当社グループは、中期経営計画「躍進2016」の諸施策を着実に推進しました。その結果、当連結会計年度の売上高は、期中円高の影響による貿易取扱高の減少を主因に、前年同期比7.1%減2,709億8百万円となりました。一方、利益面は、採算向上を主因として、営業利益は、前年同期比20.1%増64億48百万円、経常利益は、前年同期比26.3%増69億67百万円、税金等調整前当期純利益は、前年同期比2.0%増71億57百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は、前年同期比11.2%増47億80百万円となり、経常利益及び税金等調整前当期純利益は過去最高益を更新するに至りました。

 

セグメントの業績は以下のとおりです。

(繊維事業)

当セグメントにおきましては、売上高は、前年同期比5.2%減1,109億92百万円となりましたが、営業利益は、経費効率化を含めた採算向上により、前年同期比19.1%増の37億34百万円となりました。前年同期には投資有価証券売却益の計上もあり、セグメント利益(税金等調整前当期純利益)は、前年同期比19.9%減38億12百万円となりました。

(化学品事業)

当セグメントにおきましては、売上高は、前年同期比10.1%減1,202億5百万円となりましたが、M&A子会社の連結寄与もあり、営業利益は、前年同期比18.2%増の26億34百万円、セグメント利益(税金等調整前当期純利益)は、固定資産売却益の計上もあり、前年同期比49.0%増32億18百万円となりました。

(機械事業)

当セグメントにおきましては、売上高は、前年同期比2.6%減396億30百万円となりましたが、取引採算の改善により、営業利益は、53百万円(前年同期は、15百万円の営業損失)、セグメント利益(税金等調整前当期純利益)は、前年同期比193.1%増57百万円となりました。

(その他)

当セグメントにおきましては、売上高は、前年同期比0.1%減80百万円となり、営業利益は、前年同期比57%増の18百万円、セグメント利益(税金等調整前当期純利益)は、前年同期比4.7%減21百万円となりました。

 

 

(2) キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という)は、前連結会計年度末に比べ10億3百万円減少し、当連結会計年度末には、94億93百万円となりました。
 当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動による資金の増加は6億25百万円(前年同期は49億92百万円の資金の増加)となりました。収入の主な内訳は、税金等調整前当期純利益71億57百万円、支出の主な内訳は、法人税等の支払額33億89百万円、仕入債務の減少額15億58百万円、売上債権の増加額14億14百万円です。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動による資金の増加は58百万円(前年同期は44億42百万円の資金の減少)となりました。これは、主に有形固定資産の売却による収入4億92百万円、投資有価証券の取得による支出4億7百万円によるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動による資金の減少は13億63百万円(前年同期は15億10百万円の資金の減少)となりました。支出の主な内訳は、配当金の支払額13億22百万円です。
 

2 【仕入、成約及び売上の状況】

(1) 仕入の状況

仕入高は売上高と概ね連動しているため、記載は省略しております。

 

(2) 成約の状況

成約高と売上高との差額は僅少であるため、記載は省略しております。

 

(3) 売上の状況

セグメントごとの売上高については、「1 業績等の概要 (1)業績」及び「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(セグメント情報等)」を参照願います。

なお、取引形態別に示すと、次のとおりとなります。

 

形態

前連結会計年度

(自 平成27年4月1日

至 平成28年3月31日)

当連結会計年度

(自 平成28年4月1日

至 平成29年3月31日)

金額(百万円)

構成比(%)

金額(百万円)

構成比(%)

国内

93,781

32.2

86,174

31.8

輸入

68,973

23.6

64,770

23.9

輸出

35,331

12.1

32,208

11.9

海外

93,492

32.1

87,756

32.4

合計

291,578

100.0

270,908

100.0

 

(注) 上表の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

 

3 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。

 

(1)会社の経営の基本方針

当社グループは、2019年度を最終年度とする中期経営計画「Chori Innovation Plan 2019」(平成29年4月25日開示)を策定いたしました。中期経営計画「Chori Innovation Plan 2019」を着実に推進し、高機能・高専門性を基盤として、グローバルに進化・変化し続ける企業集団を実現し、更なる企業価値の増大を図ります。

 

(2)目標とする経営指標

当社グループは、経常利益の持続的拡大と高いROA(連結総資産経常利益率)水準を維持することを目標としております。

 

(3)経営戦略及び対処すべき課題

中期経営計画 「Chori Innovation Plan 2019」の基本戦略である「連結経営基盤強化」、「新規開発・事業投資、M&A」、「コーポレート・ガバナンス」、「人的基盤強化」を推進します。

① 連結経営基盤強化

「連結事業軸運営の推進」、「グローバル化の更なる加速」、「情報基盤強化・業務効率化」を通じて、連結事業基盤の強化に取り組んでまいります。

 

② 新規開発・事業投資、M&A

事業投資・M&Aを通じて、事業投資型ビジネスモデルを推進し、事業範囲の拡大・収益構造の転換を図ります。

 

③ コーポレート・ガバナンス

「内部統制システムの強化」、「グローバルリスクマネジメント」、「CSR・IRの強化」、「配当方針の充実」を通じて、コーポレート・ガバナンスの更なる強化を図ります。

 

④ 人的基盤強化

「グローバル人材の育成」、「グループ内人材の流動化」、「働き方改革」を通じて、人的基盤の強化を図ります。

 

4 【事業等のリスク】

当社グループの事業その他に関するリスクについて、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性があると考えられる主な事項を次のとおり記載します。なお、当社グループは、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める所存であります。
 次の事項には、将来に関するものが含まれますが、当該事項は当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

(1) 為替レートの変動

当社グループは様々な通貨で取引を行っており、経営成績は為替レ-ト変動の影響を受ける可能性があります。また、当社グループは外貨建債権債務等に係る為替変動の影響を最小限に止めるため、ヘッジ手段として為替予約を締結しておりますが、予測を超えた為替変動が当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。

 

(2) カントリーリスク

当社グループは、海外の取引先との多くの取引に伴い、カントリーリスクがあるため、独立行政法人日本貿易保険の貿易保険を付保することなどにより、適切にリスクヘッジしております。

また、当社グループの海外取引に関わる営業活動は、国際的な貿易障壁・貿易紛争及び国家間における自由貿易協定・多国間協定に起因する競合によって制約を受ける可能性があります。

 

(3) 特定地域・市場への集中

当社グループは、消費市場・製造拠点としての中国を重要な事業対象地域と位置づけ、経営資源を投入しております。連結運営を基盤として、事業環境整備、事業運営の統一を図りながらリスク回避に努めております。

しかしながら、重要な事業対象地域である中国には、人民元の変動・金融システム・企業倒産・法制の動向などにより事業活動に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(4) 原材料価格変動にかかるリスク

原材料価格の変動は、当社グループの取り扱っております商材の仕入れコストや製品の製造コストのみならず、荷造費・運賃などの販売費にも影響を与え、原油価格等の変動によっては、当社グループの経営成績及び財政状態に悪影響を与える可能性があります。

 

(5) 不良債権発生のリスク

当社グループの取引先で貸倒懸念のある取引先については、必要と認められる引当を計上しておりますが、予期せぬ貸倒リスクが顕在化し、追加的な損失や引当の計上によって、当社グループの経営成績及び財政状態に悪影響を与える可能性があります。

 

5 【経営上の重要な契約等】

当社は平成29年2月22日の取締役会決議に基づき、平成29年4月3日をもって、輸送機器事業を会社分割により新設した蝶理マシナリー株式会社に承継しました。

詳細は「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な後発事象)」に記載のとおりです。

 

6 【研究開発活動】

当連結会計年度の研究開発費の総額は63百万円であります。

なお、セグメントごとの研究開発活動を示すと次のとおりであります。

(繊維事業)

主として、繊維素材事業に関わる研究開発であり、当連結会計年度の研究開発費の金額は62百万円であります。

(化学品事業)

化学品事業に関わる研究開発であり、当連結会計年度の研究開発費の金額は1百万円であります。

 

7 【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

次の事項には、将来に関するものが含まれますが、当該事項は有価証券報告書提出日現在において判断したものであります。

 

(1) 重要な会計方針及び見積り

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。

連結財務諸表の作成に際しては、決算日における資産・負債の報告数値及び報告期間における収入・費用の報告数値に影響を与える見積り及び仮定の設定を行わなければなりません。当社グループは、有価証券、貸倒債権、たな卸資産、のれん、退職金及び法人税等に関する見積り及び判断に対して、継続的に評価を行っております。当社グループは、過去の実績や状況に応じ合理的であると考えられる様々な要因に基づき、見積り及び判断を行っておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。

 

 

(2) 経営成績の分析

① 売上高

売上高は、期中円高の影響による貿易取扱高の減少を主因に、前年同期比206億69百万円減2,709億8百万円となりました。

 

② 売上総利益

売上総利益は、採算向上を主因として、前年同期比3億50百万円増251億49百万円となりました。

 

③ 販売費及び一般管理費、営業利益

販売費及び一般管理費は、前年同期比7億28百万円減187億1百万円となり、営業利益は前年同期比10億78百万円増64億48百万円となりました。

 

④ 営業外損益、経常利益

営業外損益(純額)は、前年同期比3億70百万円増の5億19百万円の利益となりました。

経常利益は、営業利益が増加したことにより、前年同期比14億49百万円増69億67百万円となりました。 

 

⑤ 親会社株主に帰属する当期純利益

親会社株主に帰属する当期純利益は、前年同期比4億82百万円増47億80百万円となりました。 

 

(3) 財政状態の分析

当連結会計年度末における総資産は、979億83百万円となり、前連結会計年度末に比べ7億52百万円減少しました。これは主に投資有価証券が19億89百万円増加、投資その他の資産(その他)が14億42百万円減少、のれんが10億19百万円減少したことによるものであります。

当連結会計年度末における負債は、516億40百万円となり、前連結会計年度末に比べ42億12百万円減少しました。これは主に支払手形及び買掛金が19億79百万円減少、流動負債のその他が12億89百万円減少、未払法人税等が10億36百万円減少、長期借入金が7億50百万円減少したことによるものであります。

当連結会計年度末における純資産は、463億43百万円となり、前連結会計年度末に比べ34億60百万円増加しました。これは主に親会社株主に帰属する当期純利益の計上により47億80百万円増加、配当金の支払により13億23百万円減少したことによるものであります。

その他、キャッシュ・フローに関する分析については、前述の「1 業績等の概要 (2)キャッシュ・フローの状況」、経営成績及び財政状態に重要な影響を与える要因については、前述の「4 事業等のリスク」をご参照願います。

 

(4) 今後の方針

今後のわが国経済の先行きは、個人消費の低迷及び世界経済の不安定さ等に伴い、依然として不透明であります。当社グループを取り巻く事業環境は引き続き厳しい状況であることが予想されます。

このような事業環境の中、当社グル―プは平成29年4月25日に開示しました中期経営計画「Chori Innovation Plan 2019」の諸施策を推進します。