第2 【事業の状況】

 

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。

 

(1)会社の経営の基本方針

当社グループは、2019年度を最終年度とする中期経営計画「Chori Innovation Plan 2019」(平成29年4月25日開示)を策定しております。中期経営計画「Chori Innovation Plan 2019」を着実に推進し、高機能・高専門性を基盤として、グローバルに進化・変化し続ける企業集団を実現し、更なる企業価値の増大を図ります。

 

(2)目標とする経営指標

当社グループは、経常利益の持続的拡大と高いROA(連結総資産経常利益率)水準を維持することを目標としております。

 

(3)経営環境、経営戦略及び対処すべき課題

当連結会計年度におけるわが国経済は、個人消費の本格的な回復が待たれるものの、企業収益の拡大や設備投資の増加及び雇用や所得の改善などを背景に、緩やかな回復基調が続きました。また、世界経済も先進国・新興国とも総じて堅調に拡大しました。一方で、米国の金融・貿易政策の動向や、中東・東アジアを巡る国際的な緊張の高まりなど不確実性をはらんでおり、先行き不透明な状況が続いております。

このような状況下、当社グループは、中期経営計画 「Chori Innovation Plan 2019」の基本戦略である「連結経営基盤強化」、「新規開発・事業投資、M&A」、「コーポレート・ガバナンス」、「人的基盤強化」を着実に推進しています。

① 連結経営基盤強化

「連結事業軸運営の推進」、「グローバル化の更なる加速」、「情報基盤強化・業務効率化」等を通じて、連結事業基盤の強化に取り組んでまいります。

 

② 新規開発・事業投資、M&A

新規開発・事業投資、M&Aを通じて、事業投資型ビジネスモデルを推進し、事業範囲の拡大・収益構造の転換を図ります。

 

③ コーポレート・ガバナンス

「内部統制システムの強化」、「グローバルリスクマネジメント」、「CSR・IRの強化」、「配当方針の充実」等を通じて、コーポレート・ガバナンスの更なる強化を図ります。

 

④ 人的基盤強化

「グローバル人材の育成」、「グループ内人材の流動化」、「働き方改革」等を通じて、人的基盤の強化を図ります。

 

 

2 【事業等のリスク】

当社グループの事業その他に関するリスクについて、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性があると考えられる主な事項を次のとおり記載します。なお、当社グループは、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める所存であります。
 次の事項には、将来に関するものが含まれますが、当該事項は当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

(1) 為替レートの変動

当社グループは様々な通貨で取引を行っており、経営成績は為替レ-ト変動の影響を受ける可能性があります。また、当社グループは外貨建債権債務等に係る為替変動の影響を最小限に止めるため、ヘッジ手段として為替予約を締結しておりますが、予測を超えた為替変動が当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。

 

(2) カントリーリスク

当社グループの取引先は海外の多くの国に所在しており、その国の政治・経済情勢に起因して代金回収の遅延・不能が生じる可能性があります。このようなカントリーリスクについては、株式会社日本貿易保険の貿易保険を付保することなどにより、適切にリスクヘッジしております。

また、当社グループの海外取引に関わる営業活動は、国際的な貿易障壁・貿易紛争及び国家間における自由貿易協定・多国間協定に起因する競合によって制約を受ける可能性があります。

 

(3) 特定地域・市場への集中

当社グループは、中国を消費市場・製造拠点として重要な事業対象地域と位置づけ経営資源を投入しており、連結事業軸運営を基盤として、事業環境整備、事業運営の統一を図りながらリスク回避に努めております。

しかしながら、重要な事業対象地域である中国には、人民元の変動・金融システム・企業倒産・法制の動向などにより事業活動に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(4) 原材料価格変動にかかるリスク

原材料価格の変動は、当社グループの取り扱っております商材の仕入れコストや製品の製造コストのみならず、荷造費・運賃などの販売費にも影響を与え、原油価格等の変動によっては、当社グループの経営成績及び財政状態に悪影響を与える可能性があります。

 

(5) 不良債権発生のリスク

当社グループの取引先で貸倒懸念のある取引先については、必要と認められる引当を計上しておりますが、予期せぬ貸倒リスクが顕在化し、追加的な損失や引当の計上によって、当社グループの経営成績及び財政状態に悪影響を与える可能性があります。

 

 

3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

(1) 経営成績の概要及び分析

① 経営成績の概要

当社グループは、平成29年4月25日に中期経営計画「Chori Innovation Plan 2019」を発表し、その諸施策を推進しております。その結果、グローバル化推進による海外収益の拡大や連結企業群の充実により、当連結会計年度の売上高は、前年同期比15.1%増3,117億5百万円、営業利益は、前年同期比12.1%増72億26百万円、経常利益は、前年同期比7.6%増74億99百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は、前年同期比1.0%減47億30百万円となり、中期経営計画初年度の目標計数をそれぞれ達成することができました。

 

 ② 経営成績

(売上高)

売上高は、グローバル化推進による海外収益の拡大や連結企業群の充実により、前年同期比407億96百万円増3,117億5百万円となりました。

(売上総利益)

売上総利益は、売上高の増加を主因として、前年同期比12億51百万円増264億円となりました。

(販売費及び一般管理費、営業利益)

販売費及び一般管理費は、前年同期比4億73百万円増191億74百万円となり、営業利益は前年同期比7億77百万円増72億26百万円となりました。

(営業外損益、経常利益)

営業外損益(純額)は、前年同期比2億45百万円減の2億73百万円の利益となりました。

経常利益は、営業利益が増加したことにより、前年同期比5億32百万円増74億99百万円となりました。 

(親会社株主に帰属する当期純利益)

親会社株主に帰属する当期純利益は、前年同期比49百万円減47億30百万円となりました。 

 

③ セグメントごとの経営成績

(繊維事業)

当セグメントにおきましては、合繊原料及び衛材・建材分野が堅調に推移し、売上高は、前年同期比2.1%増1,133億49百万円となり、セグメント利益(経常利益)は、前年同期比1.5%増34億80百万円となりました。

(化学品事業)

当セグメントにおきましては、引き続き有機化学品及び無機ファイン分野が好調に推移し、売上高は、前年同期比16.5%増1,422億69百万円となり、セグメント利益(経常利益)は、前年同期比24.2%増31億32百万円となりました。

(機械事業)

当セグメントにおきましては、車輛事業の中南米向け出荷が好調に推移し、加えて、アフリカ・東南アジア等新規市場の開拓が進み、売上高は、前年同期比48.6%増560億9百万円となり、セグメント利益(経常利益)は、前年同期比129.8%増1億69百万円となりました。

 

 

 なお、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 (セグメント情報等)」に記載の通り、従前、セグメント利益については、税金等調整前当期純利益を基礎に記載しておりましたが、当連結会計年度より経常利益を基礎として記載する方法に変更しております。

 

④ 仕入、成約及び売上の実績

(仕入の実績)

仕入高は売上高と概ね連動しているため、記載は省略しております。

(成約の実績)

成約高と売上高との差額は僅少であるため、記載は省略しております。

(売上の実績)

セグメントごとの売上高については、「3 経営者による財政状態、経営成績、キャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績の概要及び分析 ③セグメントごとの経営成績」及び「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(セグメント情報等)」を参照願います。

なお、取引形態別に示すと、次のとおりとなります。

 

形態

前連結会計年度

(自 平成28年4月1日

至 平成29年3月31日)

当連結会計年度

(自 平成29年4月1日

至 平成30年3月31日)

金額(百万円)

構成比(%)

金額(百万円)

構成比(%)

国内

86,174

31.8

86,278

27.7

輸入

64,770

23.9

71,065

22.8

輸出

32,208

11.9

40,553

13.0

海外

87,756

32.4

113,807

36.5

合計

270,908

100.0

311,705

100.0

 

(注)1.主要な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合

相手先

当連結会計年度

金額(百万円)

割合(%)

DERCO S.A.

32,346

10.4

 

  2.前連結会計年度は総販売実績に対する割合が100分の10以上の相手先がないため記載しておりません。

    3.上表の金額には、消費税等は含まれておりません。

   

 

(2) 財政状態の概要及び分析

① 財政状態

当連結会計年度末における総資産は、1,191億18百万円となり、前連結会計年度末に比べ211億34百万円増加しました。これは主に受取手形及び売掛金が97億97百万円増加、現金及び預金が54億33百万円増加、投資有価証券が25億43百万円増加、商品及び製品が19億72百万円増加、流動資産のその他が8億95百万円増加したことによるものであります。

当連結会計年度末における負債は、679億64百万円となり、前連結会計年度末に比べ163億24百万円増加しました。これは主に支払手形及び買掛金が132億21百万円増加、流動負債のその他が13億91百万円増加、社債が12億64百万円増加したことによるものであります。

当連結会計年度末における純資産は、511億53百万円となり、前連結会計年度末に比べ48億10百万円増加しました。これは主に親会社株主に帰属する当期純利益の計上により47億30百万円増加、その他有価証券評価差額金が9億62百万円増加、配当金の支払により11億4百万円減少したことによるものであります。

 

② セグメントごとの財政状態の分析

(繊維事業)

当連結会計年度末における総資産は、前年同期比9億79百万円増の520億95百万円となりました。これは主に株式会社アサダユウの新規連結子会社化により14億3百万円増加したことによるものであります。

(化学品事業)

当連結会計年度末における総資産は、前年同期比168億69百万円増の625億40百万円となりました。これは主に株式会社小桜商会の新規連結子会社化により91億99百万円増加、ミヤコ化学株式会社において受取手形及び売掛金、投資有価証券等の増加により総資産が33億4百万円増加したことによるものであります。

(機械事業)

当連結会計年度末における総資産は、前年同期比33億72百万円増の38億16百万円となりました。これは主に車輛事業の売上増加による受取手形及び売掛金の増加等によるものであります。

 

(3) キャッシュ・フローの概要及び分析

当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という)は、前連結会計年度末に比べ52億83百万円増加し、当連結会計年度末には、147億76百万円となりました。

① 当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動による資金の増加は66億53百万円(前年同期は6億25百万円の資金の増加)となりました。収入の主な内訳は、税金等調整前当期純利益73億93百万円、仕入債務の増加額73億17百万円、支出の主な内訳は、売上債権の増加額57億87百万円、法人税等の支払額23億5百万円によるものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動による資金の増加は8億21百万円(前年同期は58百万円の資金の増加)となりました。これは、主に連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による収入9億95百万円によるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動による資金の減少は23億52百万円(前年同期は13億63百万円の資金の減少)となりました。支出の主な内訳は、配当金の支払額11億3百万円、長期借入金の返済による支出6億21百万円、短期借入金の純減少額5億70百万円によるものであります。

 

② 資本の財源及び資金の流動性の分析

 資金需要及び財政政策

当社グループは、運転資金及び投資等の資金需要に対して、自己資金を充当することを基本方針とし、営業活動によるキャッシュ・フローのほか、一部資金を銀行借入等により調達しております。
 また、金融機関3社とコミットメントライン契約を締結しており、将来において当社グループの成長のために多額な資金需要が生じた場合にも、外部からの資金調達は可能であると考えております。

 

(4) 重要な会計方針及び見積り

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。

連結財務諸表の作成に際しては、決算日における資産・負債の報告数値及び報告期間における収入・費用の報告数値に影響を与える見積り及び仮定の設定を行わなければなりません。当社グループは、有価証券、貸倒債権、たな卸資産、のれん及び法人税等に関する見積り及び判断に対して、継続的に評価を行っております。当社グループは、過去の実績や状況に応じ合理的であると考えられる様々な要因に基づき、見積り及び判断を行っておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。

 

(5) 今後の方針

今後のわが国経済の先行きは、企業収益や雇用・所得の改善など緩やかな回復基調にあるものの、米国の金融・貿易政策が世界経済に与える影響や中東・東アジア情勢の動向に伴う国際的な緊張や地政学リスクは高いレベルで継続しており、先行きは、依然として不透明であります。

このような事業環境の中、当社グル―プは平成29年4月25日に開示しました中期経営計画「Chori Innovation Plan 2019」の諸施策を着実に推進します。

 

 

4 【経営上の重要な契約等】

(取得による企業結合) 

当社は、平成30年1月26日開催の取締役会において、株式会社小桜商会の全株式を取得し子会社化することを決議し、同日付で株式譲渡契約を締結し、平成30年3月29日付で全株式を取得いたしました。

詳細につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(企業結合等関係)」に記載のとおりです。

 

5 【研究開発活動】

当連結会計年度の研究開発費の総額は45百万円であります。

なお、セグメントごとの研究開発活動を示すと次のとおりであります。

(繊維事業)

主として、繊維素材事業に関わる研究開発であり、当連結会計年度の研究開発費の金額は42百万円であります。

(化学品事業)

化学品事業に関わる研究開発であり、当連結会計年度の研究開発費の金額は3百万円であります。