第2 【事業の状況】

 

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

(1) 経営の基本方針について

国内最大の紙の専門商社として、社会・産業・文化の発展を支え、人々の営みにおいて欠くことの出来ない紙・板紙の安定供給を果たすとともに、社会の要請に応じた新たな事業を展開していくことを基本方針としております。

また、社会と地球環境のよりよい未来を拓くことをグループ全体の使命として、グループ役職員は積極的に自らを変革し、領域を超えた挑戦を続け、新たな価値を創造することにより、全てのステークホルダーの皆様から信頼される企業を目指してまいります。

なお、当社グループが目指すグループ企業理念等につきましては、「第4 提出会社の状況 4 コーポレート・ガバナンスの状況等 (1)コーポレート・ガバナンスの概要 ①コーポレート・ガバナンスに関する基本的な考え方」に記載しております。

 

(2) 当社を取り巻く経営環境と事業環境

当期における我が国経済は、新型コロナウイルス感染症拡大の影響を受け、社会経済活動の大幅な停滞を余儀なくされ、非常に厳しい一年となりました。また、世界経済におきましても、同様に経済の大幅な減速・停滞を招く結果となり、ワクチン効果や経済対策への期待はあるものの、依然として、予断を許さない状況が続いております。

このような情勢のもと、当社グループは、取引先・従業員等関係者の安全に最大限の注意を払いつつ、紙・板紙の安定的な供給をはじめ、多角化した各事業に精力的に取り組みました。

 

(3) 中長期的な経営戦略、目標とする経営指標及び事業上の対処すべき課題

当社グループは、長期ビジョン『OVOL長期ビジョン2030 “Paper, and beyond”』(以下、「長期ビジョン2030」)を策定し、2030年のあるべき姿を掲げ、その実現を目指して参ります。

 

(当社グループのあるべき姿)

「世界最強の紙流通企業グループ」

「持続可能な社会と地球環境に一層貢献する企業グループ」

「紙業界の枠を超えたエクセレントカンパニー」

 

また、長期ビジョン2030の実現に向け、2021年度を初年度とした3年間の新たな中期経営計画『中期経営計画2023』を策定いたしました。

当中計期間におけるグループの基本方針として『New Normal、新たな価値観の中での付加価値の創造』、『紙業界の枠を超えたエクセレントカンパニーへの進化』を掲げ、中計最終年度(2023年度)グループ連結経常利益の目標を150億円とし、ネットD/Eレシオを 1.4倍以下としつつ、ROAの向上とROE8%の達成を目指してまいります。

セグメント別には次の事業方針を掲げ、各事業のさらなる充実に向け挑戦を継続してまいります。

 

(セグメント別事業方針)

「国内卸売セグメント」

構造改革と合理化による収益回復

 

「海外卸売セグメント」

既存プラットフォームの強化と安定した収益体制の構築

 

「製紙加工セグメント」

製紙・加工事業におけるグループの総合力向上

 

「環境原材料セグメント」

安全操業のもとでの持続可能な社会と地球環境への貢献

 

「不動産賃貸セグメント」

保有不動産からの安定収益の継続と不動産ポートフォリオの最適化

 

なお、2022年3月期第1四半期より、「製紙及び加工」を「製紙加工」、「資源及び環境」を「環境原材料」へ報告セグメントの名称変更を行っておりますが、各報告セグメントの事業内容等については変更ありません。

 

(4) 財務上の対処すべき課題

当社グループの資本政策は、成長投資に必要な資金を確保し、安定的な株主還元に継続的に取り組み、中長期的成長の視点をもって、適切なバランスシート・マネジメントに努めることを基本としております。経常利益率、資本効率を高め、キャッシュ・フローの拡大に努めることで、ROA、ROEの向上等、持続的な成長を目指してまいります。

当社の配当政策につきましては、安定的な株主還元を基本としており、こうした方針のもと、当連結会計年度において配当金の支払いを実施いたしました。また、自己株式の取得については、資本効率の向上に資する株主還元策として機動的に実施を検討することとしております。

なお、配当金の支払いについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項 (連結株主資本等変動計算書関係) 3 配当に関する事項」に記載しております。

 

(5) セグメントごとの経営環境と対処すべき課題

国内卸売セグメント

紙については、人口減少や紙から電子媒体へのシフト等の構造的要因を背景とした需要の減少傾向に加え、新型コロナウイルス感染拡大により、チラシやイベントのパンフレット等の広告向け商業印刷分野が大きく低迷しております。この先、ワクチン接種率の増加と社会経済活動の回復に向けた消費喚起策等により、同分野の需要の回復が見込まれますが、回復のタイミング、規模とも現時点では不透明な状況です。

一方、板紙についてはインバウンド需要や世界的な経済活動の再開による輸出梱包向けの出荷の回復については不透明な状況ではありますが、通販関連や加工食品向けに堅調な需要を見込んでおります。

当社グループは、販売規模の拡大以上に、適正な販売価格、利益、利益率の確保を重視し、更に業務効率や資本効率を高めることで収益の拡大を目指してまいります。

また、サステナブル素材である紙・板紙に対し、容器や包装資材としての注目が増している中、新たな需要への取り組みについても積極的に推進しております。

紙の専門商社である当社の機能と付加価値を提供し続け、市場での存在感を一層拡大させるとともに、紙・パルプ業界並びに広く社会に貢献してまいります。

 

海外卸売セグメント

当社グループは、世界最強の紙流通企業グループの実現に向けた事業体制の確立に向けて、海外においてはグローカリゼーションとして、グローバルネットワークと地場に根差した流通体制の構築に取り組み、現在では、アメリカ、イギリス、オセアニア、インド、香港、シンガポール、マレーシアで自前の在庫・物流機能を有する紙商を経営し、世界最強の紙流通企業グループの実現に必要なプラットフォームを有しており、今後それらのプラットフォームを一層強化することに注力してまいります。

新型コロナウイルス感染拡大の影響により、世界規模で紙需要は大きく落ち込んでおり、各事業拠点における社会経済活動の回復状況には地域差もあり、コロナ禍以前の水準までの需要回復については不透明な状況です。

当社グループは国内外製紙メーカーと連携し、グローバルなサプライチェーンを最大限に活用することで回復する需要を確実に取り込むと共に、パッケージング、化成品、機能性商品、環境対応素材の取り扱いを拡大してまいります。そして、その効果的な拡大のために、補完的なM&Aも必要に応じて実施してまいります。

 

 

③ 製紙加工セグメント

当社グループは、古紙を主原料とした家庭紙、段ボール原紙、印刷用紙の製紙事業を展開し、再生原料である古紙の回収から製紙、加工、流通に至るまで、紙のサプライチェーンの川上から川下までをグループ内でカバーする事業体制を構築しております。この事業体制を活かして、製紙加工セグメントでは原料調達、製造、販売のサプライチェーンを最適化するとともにコスト低減を図り、一層の競争力強化に努め、環境配慮型の商品を効率的に生産し、安定的にお客様へ供給する事業を展開しております。

再生家庭紙事業では、同分野国内最大手のコアレックスグループによる安定的な供給体制を構築しており、災害発生時のトイレットペーパーの供給支援や災害に備えた備蓄推進活動も行っております。一方、段ボール事業では、段ボール原紙生産設備の更新投資や、多様なニーズに対応する段ボール加工体制の構築にも注力し、市場が拡大している海外においては、2021年度中にインドネシアにおいて段ボール加工の新工場稼働を予定しております。

再生家庭紙については、新型コロナウイルス感染拡大によるオフィスや商業施設、インバウンド消費の減少に伴い、業務用需要の減少があったものの、引き続き底堅い需要を見込んでおります。

段ボール原紙については、コロナ禍においても通販関連や加工食品向けを中心とした日本国内の需要に加え、中国をはじめアジア諸国への輸出が増加しており、堅調な需要を見込んでおります。

再生家庭紙事業、段ボール事業ともに販売価格の維持に努め、安全操業と環境対応の管理を徹底し、安定した収益の確保を目指してまいります。

 

④ 環境原材料セグメント

イ 古紙再資源化事業:

古紙の国内市況と需給状況は、中国政府による古紙輸入規制とそれに伴うアジア諸国の需給の変動、米国や欧州の古紙発生量、為替レートの水準によって左右されております。中国向け輸出の減少により、日本国内の古紙在庫が滞留したことで、古紙価格は一時的に弱含みとなっておりましたが、コロナ禍において、米国や欧州の古紙発生量が減少したことと、アジア諸国への代替需要が急拡大したことに加え、海上コンテナの不足による運賃上昇も影響し、輸出価格が上昇する動きもあり、今後の国内市況と需給状況は不透明なものとなっております。

当社グループは、国内製紙メーカーへの原料古紙の安定供給を最優先し、国内の古紙リサイクルシステムの維持と古紙利用率の向上に貢献しつつ、採算とのバランスを勘案しながらアジア諸国への輸出も行ってまいります。

 

ロ 環境事業:

当社グループは、環境事業を重点事業分野として位置付け、プラスチックや木質系廃棄物の再資源化事業、再生可能エネルギーによる発電事業等への投資、参画を進めております。

現在、当社グループが参画している発電事業会社は岩手県、島根県での木質バイオマス発電事業会社2社、北海道、岩手県、宮城県での太陽光発電事業会社3社の計5社になっており、そこで発電したエネルギーはすべて再生可能エネルギー固定価格買取制度(FIT)を活用し社会に供給しております。

今後は同事業分野におけるノウハウをさらに蓄積し、安全かつ安定操業の徹底により、脱炭素化をはじめとした持続可能な社会と地球環境に貢献する事業活動のさらなる拡大に取り組んでまいります。

 

不動産賃貸セグメント

当社が東京・大阪・京都等に所有する不動産は立地条件に恵まれており、オフィス・集合住宅等での活用及びホテル事業者への賃貸により得られる賃貸料収入は、当社グループ業績に対して継続して安定的に寄与するものと見込んでおります。

コロナ禍においても、今後契約テナントの営業活動の変動により、契約テナントの退去、賃料レベルの低下等が懸念されるものの、保有テナントビルは高稼働を維持しております。

今後も所有不動産の価値最大化のため、稼働率の維持向上と所有不動産の有効活用を推し進めてまいります。

 

 

2 【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは以下のとおりであります。

リスク項目は、「特に重要なリスク」、「その他緊急性の高いリスク」、「その他のリスク」に区分しております。

また、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末(2021年3月31日)現在において当社グループが判断したものであり、現時点では予見できないまたは重要と見なされていないリスクや、国内外の経済情勢等により影響を受ける可能性があります。

 

2022年3月期第1四半期より、「製紙及び加工」を「製紙加工」、「資源及び環境」を「環境原材料」へ報告セグメントの名称変更を行っているため、「影響を受けるセグメントと対応」及び文中のセグメント名称を変更しております。ただし、各報告セグメントの事業内容等については変更ありません。

 

(1)特に重要なリスク

①市況・市場リスク

イ 主な取扱商品の需要減少、市況及びマクロ経済変動リスク

・リスクの概要と発生可能性、当社グループが受ける影響

当社グループが取り扱う主な製品及び商品である紙、板紙は、情報媒体の電子化、省包装やパッケージ素材の切り替え等の要因によって構造的に需要が減少するリスクがあります。また、製紙原料である古紙は紙・板紙の生産量の減少によって需要、発生ともに減少するリスクがあります。

現に、日本をはじめとする先進国においては、印刷・情報用紙の需要減少傾向は顕在化しており、製紙原料である古紙の需要、発生ともに減少する可能性があります。しかしながら、新興国では経済成長に伴って今後も紙・板紙とも需要の増加が見込まれるなど、現在のところ当社グループの経営成績に影響を与える可能性は僅少であると認識しております。

また、事業を展開している地域における経済環境の悪化及びそれに伴う需要の減少、または消費動向に影響を及ぼすような不測の事態の発生や他社との厳しい競争による影響を受ける可能性があります。

マクロ経済環境の悪化については、顕在化の時期・影響度について確定的な見積りを行うことは困難と認識しておりますが、当社グループが顧客の求める商品・製品を競争力ある価格により提供できない場合は、市場におけるシェアや顧客との取引関係を喪失する可能性があります。

なお、商品仕入実績及び販売実績については「3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (3) 経営成績の状況 ⑤ 生産、受注及び販売の実績」に記載しております。

 影響を受けるセグメントと対応

国内卸売

従来からの主力用途である印刷情報用途、包装用途に加え、環境配慮型、高機能素材等高付加価値用途の開発を進めると同時に、紙媒体の価値の再発見を促す啓発活動、情報発信を強化しております。

海外卸売

製紙加工

・製紙加工

板紙に限らず、家庭紙等安定した需要が見込める商品に製造領域を拡大しており、段ボール製の高付加価値商品・ニッチ商品の開発にも取り組むほか、家庭紙においても高機能商品の開発に取り組んでおります。

・環境原材料

古紙調達網の整備拡大等により、古紙リサイクルシステムの維持・向上に取り組んでおります。

・製紙加工と環境原材料の相互補完

当社グループは、川上である環境原材料セグメントから、川中である製紙加工セグメント、川下である国内卸売及び海外卸売の両セグメントまでの事業ポートフォリオを構築しております。そのため、原材料価格の下落時には、環境原材料セグメントの利益低下を製紙加工セグメントが製造コストの低下として吸収し、原材料価格の高騰時には、製紙加工セグメントの製造コストの増加を、環境原材料セグメントの利益増加として吸収する事業構造となっております。

環境原材料

 

 

 

ロ 不動産市況の影響

・リスクの概要と発生可能性、当社グループが受ける影響

当社は、所有不動産の活用による収益基盤の安定化を目的として不動産賃貸事業を行っております。

賃貸用不動産が人口減少等によって供給過剰になるリスクや、所有不動産のうち築年数が進んでいる建物について、大規模な修繕等が必要になるリスクがあります。

しかしながら、当社が保有する賃貸用不動産は東京・大阪・京都等、今後の人口減少社会においても急激な人口の変動が起きにくい地域にあるため、供給過剰による空室率の上昇や賃貸条件の悪化等の影響を受ける可能性は現在のところ僅少であると考えております。ただし、今後New Normal(新しい働き方等)が定着した場合、オフィス需要の減少、賃料水準の低下が顕在化する可能性があります。

なお、賃貸用不動産については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項 (賃貸等不動産関係)」に記載しております。

 影響を受けるセグメントと対応

不動産賃貸

人口減少社会においても一定の需要が見込める地域で事業を行っております。

また、当社は短期、中期、長期の所有不動産修繕計画を策定し、当該不動産の状態及び賃貸不動産市場の動向を勘案して必要な修繕を実施しております。

 

 

②取引関係に係るリスク

イ 取引先の信用リスク

・リスクの概要と発生可能性、当社グループが受ける影響

当社グループは、取引先に対して掛売りを行っているほか、前渡しや貸付を行う場合があります。

このため、取引先の信用状況が悪化した場合、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

ただし、当該リスクの顕在化の時期・影響度については確定的な見積りを行うことは困難と認識しております。

なお、連結会社以外の会社等の銀行借入等に対する債務保証の額については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項 (連結貸借対照表関係) ※ 保証債務等」に記載しております。

 当社グループの対応

当社グループでは取引先ごとの信用限度額設定や与信先の信用状態に応じた担保・保証の設定、信用保険の付保等の債権保全策を講じております。

 

 

ロ 仕入先メーカーの方針変更リスク

・リスクの概要と発生可能性、当社グループが受ける影響

当社グループが商品を仕入れている製紙メーカー各社は、生産効率、輸送コスト等を勘案して紙及び板紙を製造しており、需要動向や輸送コスト等を理由に既存商品の生産を中止する決断を下すことがあり、その場合は当社グループが失注する可能性があります。

また、需要の減少に対応するため製紙メーカーの寡占化が進んだ場合、仕入先である製紙メーカーの市場に対する影響力が高まり、相対的に当社グループの影響力が低下する可能性があります。

ただし、当該リスクの顕在化の時期・影響度については確定的な見積りを行うことは困難と認識しております。

なお、当社は商品仕入総額に対して、王子ホールディングス㈱傘下の王子製紙㈱、王子エフテックス㈱及び王子マテリア㈱からの仕入比率は36.8%、日本製紙㈱からの比率は13.3%と高い比率となっております。

 影響を受けるセグメントと対応

国内卸売

調達先のグローバルな多様化を進め、商品の安定供給ができる体制を構築しております。

また、サプライチェーンの中で主導的な立場に立てるよう、川上、川下双方から評価される機能や付加価値の創造を図ってまいります。

海外卸売

 

 

 

③その他の重要なリスク

イ 紙販売代理店機能の低下に係るリスク

・リスクの概要と発生可能性、当社グループが受ける影響

紙の需要構造の変化や、デジタルトランスフォーメーション等の影響により、当社グループが果たしてきた機能役割を製紙メーカーもしくは顧客が担う可能性があります。その場合、当社グループの主力事業である卸売事業に大きな影響を与える可能性があります。

ただし、当該リスクの顕在化の時期・影響度については確定的な見積りを行うことは困難と認識しております。

 影響を受けるセグメントと対応

国内卸売

・国内卸売及び海外卸売

従来からの主力用途である印刷情報用途、包装用途に加え、環境配慮型、高機能素材等高付加価値用途の開発を進めると同時に、紙媒体の価値の再発見を促す啓発活動、情報発信を強化しております。

・当社グループ全体

製紙加工や環境原材料等の事業を拡大し、事業ポートフォリオの多角化を通じて当該リスクの影響を低下させることを目指しております。

また、サプライチェーンの中で主導的な立場に立てるよう、川上、川下双方から評価される機能や付加価値の創造を図ってまいります。

海外卸売

 

 

ロ 物流機能に係るリスク

・リスクの概要と発生可能性、当社グループが受ける影響

人口減少及び高齢化社会の進展にともない、トラック配送のドライバー等、物流機能を担う人手が不足する状態が徐々に顕在化しており、配送・保管コストの上昇や、人手の確保が困難になることで商品を適時適切に運べない等の機会損失が発生するリスクが高まっております。

 影響を受けるセグメントと対応

国内卸売

IT等を活用した合理化の徹底と、同業他社との物流共同化を積極的に推進してまいります。また、家庭紙においては、配送効率の向上とドライバーの作業負担軽減を両立させたノーパレット輸送を推進しております。

海外卸売

製紙加工

環境原材料

 

 

ハ 新たな事業投資に関するリスク

・リスクの概要と発生可能性、当社グループが受ける影響

当社グループは、新たな事業展開及び既存事業の拡充・強化等を図り、事業ポートフォリオの最適化を目的として、新会社の設立やM&Aを含めた既存の会社への投資等を経営戦略のひとつとしております。

当社グループが実行した事業投資について、当社グループ及び投資先企業を取り巻く事業環境の変化等により、当初期待していた収益やシナジー効果を得られない可能性があります。

ただし、当該リスクの顕在化の時期・影響度については確定的な見積りを行うことは困難と認識しております。

 影響を受けるセグメントと対応

国内卸売

新たな投資を行う際は事前にリスクについて十分な検討を行い、経営会議にて審議を重ねるほか、社内規程に基づく審査や、対象企業の財務内容、契約関係等について詳細なデューデリジェンスを実施するなど極力諸リスクを回避するように努めております。

海外卸売

製紙加工

環境原材料

 

 

 

ニ 関係会社株式及びのれんの減損リスク 

・リスクの概要と発生可能性、当社グループが受ける影響

当社は、保有する関係会社の株式を貸借対照表に関係会社株式として計上しております。

株式の実質価額が取得原価よりも著しく下落し、かつ、実質価額が取得原価まで回復する見込みがない場合、当社が減損損失を計上することで、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

また当社グループは、企業買収に伴って取得した子会社の将来の超過収益力として連結財務諸表にのれんを計上し、その効果の及ぶ期間にわたり償却を行っております。

のれんの回収可能性については、子会社の業績や事業計画等を基に判断を行っておりますが、将来において当初想定した超過収益力が見込めなくなった場合には、のれんの減損損失が計上され、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

新型コロナウイルス感染拡大等によって、当社が事業を展開している国・地域において紙需要の大幅な減少等が起こった場合、当該国・地域に存在する子会社の超過収益力が毀損する可能性はありますが、現時点において確実視されるそのような事態は認識しておりません。

なお、のれんの償却方法及び償却期間については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項) 4 会計方針に関する事項 (7) のれんの償却方法及び償却期間」に記載しております。

 影響を受けるセグメントと対応

国内卸売

関係会社の財政状態、経営成績、事業計画等について定期的に収集し、減損の兆候が認められるかの判断を定期的に行っております。

海外卸売

製紙加工

環境原材料

 

 

(2)その他の緊急性の高いリスク

イ 新型コロナウイルス感染拡大の影響

・リスクの概要と発生可能性、当社グループが受ける影響

2020年1月以降、新型コロナウイルスが世界的に感染を拡大し、感染拡大防止のための外出禁止措置等により、世界中ほぼ全ての地域において社会・経済活動が大きな影響を受け、印刷用紙等の需要が減少するなど、当社グループ事業拠点のある国内外の各地域においても影響が発生しております。

また、世界的な感染の拡大が収束した後でも、新しい生活様式の浸透により、当社グループの事業に大きな影響を与える可能性があります。

 当社グループの対応

当社グループでは、取引先・従業員等関係者の安全を第一に考え、さらなる感染拡大を防ぐために、WHO並びに各国保健行政の指針に従った感染防止策を徹底するとともに企業理念を徹底し、あらゆるコストの削減を図り、当面の業績の底上げに全力を尽くしてまいります。

また、当社ホームページにてお知らせしておりますとおり、当社グループ従業員にも新型コロナウイルス感染が確認されております。当社グループは、所管保健所や入居ビル運営会社等と連携し、感染経路の調査、当該従業員との濃厚接触者の特定及び消毒等必要な作業を実施いたしました。今後も取引先・従業員等関係者の安全を第一に考慮し、感染拡大防止に取り組むとともに、事業継続を図ってまいります。

 

 

 

(3)その他のリスク

①経営環境に係るリスク

イ 法的規制

・リスクの概要と発生可能性、当社グループが受ける影響

当社グループは国内外において、紙、板紙、パルプ、古紙等の卸売や、製紙加工、環境原材料、不動産賃貸等に関する事業を展開し、それぞれの事業分野において、日本及び各国の広範な各種法令・諸規則等の適用を受けていることから、これら法令・諸規則の改正もしくは解釈の変更、法的規制の新設によっては、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

ただし、当該リスクの顕在化の時期・影響度については確定的な見積りを行うことは困難と認識しております。

 当社グループの対応

当社グループでは、コンプライアンス経営の確立を目指し、全従業員へのeラーニング、セミナー等の研修をはじめ、子会社で取締役等、重要な役職に就く出向者に向けた研修、ガイダンスを行うなど法令遵守に向けた取り組みを強化しております。

 

 

ロ 環境規制

・リスクの概要と発生可能性、当社グループが受ける影響

当社グループでは、循環型社会の構築に向け、古紙の再資源化事業、原料に古紙を使用する製紙事業、及び再生可能エネルギーによる発電事業等を行っております。

当社グループの事業により、大気や土壌及び水質汚染等、環境負荷が生じた場合には、事業の停止、汚染除去費用、住民訴訟費用等が発生し、当社グループの社会的な評判や財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

ただし、当該リスクの顕在化の時期・影響度については確定的な見積りを行うことは困難と認識しております。

 影響を受けるセグメントと対応

製紙加工

製紙加工及び環境原材料事業を行うグループ会社を中心に「日本紙パルプ商事グループ環境・安全委員会」を設置し、法令改正情報の共有、グループ会社への訪問調査等、グループ各社における環境法令等へのコンプライアンス体制及び安全操業体制の強化に取り組んでおります。

環境原材料

 

 

ハ カントリーリスク

・リスクの概要と発生可能性、当社グループが受ける影響

当社グループは、海外の会社との取引や出資において、当該国の政治・経済・社会情勢に起因した、代金回収や事業遂行の遅延、不能等が発生するカントリーリスクを負っております。

ただし、当該リスクの顕在化の時期・影響度については確定的な見積りを行うことは困難と認識しております。

 影響を受けるセグメントと対応

海外卸売

当社グループ内子会社所在国の政治、経済、社会情勢の変化については、現地勤務者や専門機関、取引先金融機関からの情報を適宜入手し、判断材料としております。

製紙加工

環境原材料

 

 

 

②金融市場に係るリスク

イ 資金調達に関するリスク

・リスクの概要と発生可能性、当社グループが受ける影響

当社グループは、事業活動及び事業投資等で必要となる資金について、財務の健全性維持を勘案し、国内外の金融機関等からの借入金及びコマーシャル・ペーパー、社債の発行による金融市場からの調達を行っております。

金融市場の混乱や当社格付の引き下げ、或いは金融機関、機関投資家の融資及び投資方針の変更は、当社グループの資金調達に制約を課すとともに、調達コストを増大させ、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

昨年来、新型コロナウイルス感染拡大により全世界が甚大な影響を受け、現時点においても収束が見通せない中、世界的な景気減速懸念に対して各国中央銀行が過去にない強力な金融支援政策を実行しており、今後の動向によっては金融市場が大きく変動する余地があり、中期的に当リスクは顕在化する可能性があります。

 当社グループの対応

当社グループは、事業年度ごとに資金調達方針を定めております。

なお、当社グループの資金調達の方針及び状況については、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (4) キャッシュ・フローの状況 ② 資本の財源及び資金の流動性」及び「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項 (金融商品関係)」に記載しております。

 

 

ロ 為替変動リスク

・リスクの概要と発生可能性、当社グループが受ける影響

当社グループは輸出入及び外国間等の貿易取引において外貨建ての決済を行うことに伴い、日本円に対する外国通貨レートの変動リスクを負っております。なお、当社グループの海外売上高比率の推移については「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (3) 経営成績の状況 ③ 地域別・製品別の売上高 イ地域別売上高」に記載しております。

また、当社グループの連結財務諸表には、海外の連結子会社の資産・負債及び損益も組み込まれております。これらの企業はそれぞれ日本円以外の通貨にて財務諸表等を作成しており、各報告通貨を日本円に換算する時点の為替変動は、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

ただし、当該リスクの顕在化の時期・影響度については確定的な見積りを行うことは困難と認識しております。

 影響を受けるセグメントと対応

国内卸売

当社グループは、貿易取引では原則として先物為替予約等によるヘッジ策を講じております。ただし、それによって完全に為替リスクが回避される保証はありません。

海外卸売

製紙加工

環境原材料

 

 

 

③気候変動・自然災害等に係るリスク

イ 気候変動及び自然災害等に係るリスク

・リスクの概要と発生可能性、当社グループが受ける影響

日本国内において将来発生が懸念されている首都直下型地震や南海トラフ地震、地球温暖化による大型台風や洪水等の自然災害発生により、当社グループの設備が被害を受けた場合、あるいは取引先や物流機能等が被害を受けサプライチェーンが寸断された場合、事業活動が長期間にわたり中断し、当社グループの財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります(物理的リスク)。

気候変動に関しては、地球温暖化対策としてのカーボンプライシング導入、環境に関する社会的要請の高まりに伴う市場ニーズの急速な変化、環境規制等の強化、また、金融市場の投融資基準の見直し等のリスクがあります(移行リスク)。これらへの対応が不十分あるいは遅れた場合は、当社グループの企業価値が低下し、財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。

 当社グループの対応

当社グループでは、大規模災害が発生した際に、いち早く従業員及びその家族の安否を確認する仕組みとして、安否確認システムを導入するとともに、早急に被災地の被害状況を把握するため、緊急時通信体制の強化を進めております。そのうえで、定期的な訓練を実施することで、有事の対応力を強化するとともに、災害対応意識の啓発に努めております。また、システムの冗長化やテレワーク環境の整備等を行い、災害等が発生した場合でも事業活動への影響を最小限にする体制の構築に努めております。

なお、当社では、2021年6月にTCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)提言への賛同を行いました。現在、気候変動に関するリスクが事業や業績に与える影響・対応策について、TCFDの提言に基づくシナリオ分析を進めております。

 

 

④その他のリスク

イ 保有する投資有価証券の時価変動リスク

・リスクの概要と発生可能性、当社グループが受ける影響

当社グループは、仕入先企業、販売先企業、取引金融機関等、業務上密接な関係にある企業の株式を保有しております。

当社グループが保有する有価証券のうち、時価を有するものについては、金融商品市場の動向等による価格変動により、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

なお、主な株式の保有状況については「第4 提出会社の状況 4 コーポレート・ガバナンスの状況等 (5) 株式の保有状況」に記載しております。

また、前連結会計年度及び当連結会計年度において減損処理を行った有価証券の金額については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項 (有価証券関係)」に記載しております。

 当社グループの対応

当社グループは、これらのリスクを回避するため、定期的に把握された時価が取締役会に報告されており、取引先企業との定量・定性面での関係性を勘案して保有状況を継続的に見直しております。

 

 

ロ IT・セキュリティに係るリスク

・リスクの概要と発生可能性、当社グループが受ける影響

外部からの予期せぬ不正アクセスやコンピュータウイルスによる攻撃、災害等の不測の事態によって機密情報の漏洩、システムの障害及び通信回線のトラブル等が発生した場合、被害の規模によっては当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

ただし、当該リスクの顕在化の時期・影響度については確定的な見積りを行うことは困難と認識しております。

 当社グループの対応

当社グループは、ITインフラ整備と情報セキュリティに関する各種規程を整備し、当社グループが保有するシステムやデータ等の情報資産の適切な管理・保護に努め、ファイアウォールによる外部不正アクセスの防止、ウィルス防御システムの定期更新、システム及び通信回線の二重化等にも努めております。

 

 

 

ハ 訴訟に係るリスク

・リスクの概要と発生可能性、当社グループが受ける影響

当社グループは、国内及び海外事業に関連して、訴訟・係争・その他の法律的手続きの対象となるリスクがあります。

2020年11月10日に東京証券取引所に開示いたしましたとおり、当社の連結子会社であるSafeshred Co., Inc.は訴訟の提起を受けております。本件訴訟による当社連結業績に与える影響につきましては現時点で不明であり、今後開示すべき事項が発生した場合は、速やかにお知らせいたします。

なお、その他には当連結会計年度において当社グループに重大な影響を及ぼす訴訟等は提起されておらず、顕在化の時期・影響度については確定的な見積りを行うことは困難と認識しております。しかし今後の訴訟の内容によっては、当社グループの社会的な評判や財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 当社グループの対応

リスク管理委員会を当社内に設置し、法律事務所等の専門家の助言を得ながらリーガルリスクの最小化、コンプライアンス違反の未然防止等に努めております。

 

 

ニ 人材確保及び労務関連リスク

・リスクの概要と発生可能性、当社グループが受ける影響

当社グループは、人材を最大の経営資源と位置付けており、人材こそが企業競争力の源泉であり、当社グループが将来にわたって持続的な成長を遂げていくための原動力であるという考えのもと、従業員一人ひとりが活躍しやすい環境・仕組みづくりを推進しております。

また、当社グループが推進する新たな事業展開及び既存事業の拡充・強化等を図るため、新会社の設立や既存設備への追加投資等を行っており、事業運営には多様な人材が必要となっております。

紙専門商社を起源とし主に国内卸売事業を営む当社と異なり、製紙加工事業や環境原材料事業等を営むグループ各社は工場や作業所等を有しているため、関連法令、設備、操業に精通した経営人材の育成に取り組んでいく必要があります。また、長期ビジョン2030にて当社グループのあるべき姿のひとつとして「世界最強の紙流通企業グループ」を掲げる中、海外卸売事業における在外子会社の経営管理に長けた人材の育成にも取り組んでいく必要があります。

しかしながら、日本における少子高齢化による新卒学生数の減少や、日本を含む一部先進国における労働人口の減少等により、適切で十分な人材の確保が困難となった場合及び従業員の退職により人材が流出した場合には、当社グループの事業継続及び財政状態、経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。

なお、日本を含む一部先進国における労働人口の減少は確定的であり、世界的なコロナ禍による働き方の変容も一部有識者等により高い確率で予想されておりますが、当該リスクの顕在化の時期・影響度については確定的な見積りを行うことは困難と認識しております。

 当社グループの対応

当社グループは、事業を展開する各国において法令に基づく適正な労務管理等により、労務関連のリスクの低減に継続的に取り組むとともに、中期経営計画2023で掲げる「紙業界の枠を超えたエクセレントカンパニーへの進化」を遂げるために、従業員の満足度をより高めつつ、広く社会から信頼される魅力ある企業グループを目指して、優秀な人材の確保を強化してまいります。

また当社は、従業員が働きやすい環境や制度の拡充に積極的に取り組んでおります。

・働き方改革(時間外勤務削減、有給休暇取得促進、シフト勤務・(育児)短時間勤務拡張(法定以上)・勤務地限定制度等の柔軟な働き方拡張、在宅勤務制度、EAP相談室等)

・採用の多様化・強化(キャリア採用の推進、退職者の再雇用、新卒採用強化(オンライン説明会、1Day仕事体験等))

・定年延長の実施(65歳定年とする。60歳以降も処遇は59歳以前と変わらず一律の役職定年も設けない制度とし、60歳選択定年も可能(5年間の経過措置)等)

・人材育成(各種研修(階層別、選択型)、海外派遣研修制度、自己啓発支援制度、新入社員指導員制度等)

 

 

 

ホ 有形固定資産の減損リスク

・リスクの概要と発生可能性、当社グループが受ける影響

当社グループは、製紙加工事業や環境原材料事業における生産設備並びに、不動産賃貸事業における賃貸用不動産等の固定資産を保有しておりますが、将来の経済状況が悪化し、収益性が有形固定資産の回収可能価額を下回った場合、有形固定資産の減損が発生する可能性があります。

有形固定資産の減損については、兆候の有無を判定し、兆候が認められるかの判断を定期的に行っております。
  新型コロナウイルス感染拡大等によって、当社及び連結子会社が保有する有形固定資産の回収可能価額を予想される収益性が下回る可能性はあるものの、現時点において確実視されるそのような事態は認識しておりません。

 影響を受けるセグメントと対応

製紙加工

連結子会社の財政状態、経営成績について定期的に収集し、有形固定資産の減損の兆候がないか確認しております。

環境原材料

不動産賃貸

 定期的に物件ごとの回収可能価額を調査し、有形固定資産の減損の兆候がないか確認しております。

 

 

ヘ 繰延税金資産の回収可能性リスク

・リスクの概要と発生可能性、当社グループが受ける影響

当社及び連結子会社は、日本及び様々な税務管轄において法人税を課されており、通常の営業活動において連結会社間の移転価格取引により最終的な税額の決定に不確実な状況が多く生じております。
 また、当社グループは多くの税務管轄において税務当局から継続的な調査も受けております。
 当社グループが計上している税金引当額、及び繰越欠損金や繰越税額控除を含む税金資産の帳簿価額の計算には高度な判断と見積り(将来の課税所得の見積りを含む)が必要となっており、それらの変動によって繰延税金資産の回収可能性は影響を受け、将来の税金費用の計上額に影響を及ぼす可能性があります。
 一部の税務管轄において、繰越欠損金又は繰越税額控除の使用が、翌期以降の課税所得に対する一定の水準に制限されており、ある特定の要因の所得との相殺にしか使用できない場合があります。その場合、課税所得が発生した税務管轄において、多額の繰越欠損金又は繰越税額控除があるにもかかわらず、税金の支払いが発生するため税金費用を計上する可能性があります。

当連結会計年度末日現在、新型コロナウイルス感染拡大等によって、当社及び連結子会社が認識する繰延税金資産の回収可能価額を下回る可能性はありますが、現時点において確実視されるそのような事態は認識しておりません。顕在化の時期・影響度については確定的な見積りを行うことは困難と認識しております。

なお、繰延税金資産の金額については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項 (税効果会計関係)」に記載しております。

 当社グループの対応

当社グループでは当社及び連結子会社が計上する繰延税金資産について、回収可能性を定期的に見直し、必要に応じて増額・減額を行っております。

 

 

 

ト 退職金制度に係る確定給付費用及び確定給付債務に関するリスク

・リスクの概要と発生可能性、当社グループが受ける影響

当社及び連結子会社は、確定給付企業年金制度(規約型)及び退職一時金制度並びに確定拠出年金制度を設けております。当社及び連結子会社の年金資産には、国内外の国債等の債券や上場株式が含まれており、これらの価格下落は、年金資産の価値を減少させます。

ただし、当社及び一部の連結子会社が採用しております確定拠出年金制度においては、年金運用リスクを負わない制度となっております。

確定給付企業年金を採用している連結子会社にとって、年金資産の価値の下落或いは確定給付債務の増加は、その他の包括利益及び利益剰余金の減少により、経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

しかしながら、当該リスクの顕在化の時期・影響度については確定的な見積りを行うことは困難と認識しております。
  なお、確定給付費用及び確定給付債務については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項 (退職給付関係)」に記載しております。

 当社グループの対応

当社は退職金制度の改定を行い、給付水準の見直しとともに、2021年4月1日より現役従業員の企業年金制度を確定給付企業年金から企業型確定拠出年金制度及び退職一時金制度へ全額移行いたします。
 詳細は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項 (重要な後発事象)」に記載しております。

また、一部の連結子会社が採用しております確定給付企業年金の年金資産の運用については、安全性と収益性を考慮した適切な投資配分等の見直しを定期的に行っております。

 

 

3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末(2021年3月31日)現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1) 財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、特に重要なもの

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づいて作成されております。連結財務諸表の作成にあたって、決算日における資産・負債及び報告期間における収益・費用の報告金額並びに開示に影響を与える見積りを必要とします。これらの見積りについては、過去の実績、現在の状況に応じ合理的な判断を行っておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。

当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しておりますが、特に以下の重要な会計方針が、当社グループの連結財務諸表の作成において使用される当社の重要な判断と見積りに大きな影響を及ぼすと考えております。

また、新型コロナウイルス感染症の影響等の不確実性が大きく、将来事業計画等の見込数値に反映させることが困難な要素もありますが、当連結会計年度末時点で入手可能な情報を基に検証等を行っております。

 

① 貸倒引当金

債権の貸倒れによる損失に備えるため、一般債権については貸倒実績率等により、貸倒懸念債権等特定の債権については個別に回収可能性を勘案し、回収不能見込額を見積り計上しておりますが、将来において、取引先の財務状況等が悪化し、支払能力が低下した場合には、引当金の追加計上又は貸倒損失が発生する可能性があります。

経営者は、貸倒引当金は十分に計上され、債権が回収可能な額として計上されていると判断しております。ただし、これらの評価には経営者としても管理不能な不確実性が含まれているため、予測不能な前提条件の変化等により債権の評価に関する見積りが変化した場合には、将来当社グループにおいて貸倒引当金を増額又は減額する可能性もあります。

 

② のれんの減損

当社グループにおけるのれんの残高は多額であるため、会計上の見積りにおいて重要なものとなっております。

当社グループは、企業買収により取得した子会社の将来の超過収益力として連結貸借対照表にのれんを計上し、その効果が及ぶと見込まれる期間を5年間として、定額法にて償却を行っております。

経営者は当連結会計年度末におけるのれんの資産性について、償却期間及び金額は適切であると判断しております。ただし、これらの前提条件には子会社の業績や事業計画等を基にした判断が含まれており、経営者としても管理不能な不確実性が含まれているため、将来において当初想定した子会社の収益力等が見込めなくなった場合にはのれんの減損損失が計上される可能性があります。

 

③ 投資有価証券の減損

当社グループは、仕入先企業、販売先企業、取引金融機関、関係会社等、業務上密接な関係にある企業の株式等を保有しており、これらの有価証券の残高は多額であるため、会計上の見積りにおいて重要なものとなっております。

なお、当該株式の減損にあたり市場価格又は合理的に算定された価額のある有価証券については、個々の銘柄の時価が取得原価に比べ50%以上下落した場合には、「著しく下落し、回復可能性がないもの」と判定し処理しております。個々の銘柄の時価が取得原価に比べ30%以上50%未満下落した場合も「著しく下落した」とする判定基準を設け、この場合の時価の回復可能性について過去の時価の推移に基づく一定の形式基準により判定し処理しております。また、時価を把握することが極めて困難と認められる株式については、個々の銘柄の1株当たり簿価純資産額が帳簿価額を50%以上下回っている場合及び保有資産に大幅な含み損がある可能性のある場合について、当該会社の資産の時価額を加味及び業績見通し等を勘案したうえで減損処理の要否を四半期ごとに判断し、決定しております。

将来において、株式市場の悪化又は投資先の業績不振により、さらなる評価損の計上が必要となる可能性があります。

経営者は、所有する有価証券の公正価値の評価は合理的であると判断しております。ただし、これらの評価には経営者としても管理不能な不確実性が含まれているため、予測不能な前提条件の変化等により有価証券の評価に関する見積りが変化した場合には、結果として将来当社グループにおける公正価値評価額が変動する可能性もあります。

 

④ 固定資産の減損

当社グループは、多くの有形固定資産及び無形固定資産を保有しており、これらの固定資産の残高は多額であるため、会計上の見積りにおいて重要なものとなっております。

当社グループは固定資産の減損会計を適用しており、減損会計では、資産のグルーピング、減損の兆候の識別、減損損失の認識、減損損失の測定の各過程で、将来キャッシュ・フロー等の見積りを要します。

経営者は、減損の兆候及び減損損失の認識に関する判断に関する評価は合理的であると判断しております。ただし、これらの見積りには経営者としても管理不能な不確実性が含まれているため、予測不能な前提条件の変化等により固定資産の評価に関する見積りが変化した場合には、結果として将来当社グループが追加で減損損失を認識する可能性もあります。

 

⑤ 繰延税金資産の回収可能性

当社グループにおける繰延税金資産の残高は多額であるため、繰延税金資産の回収可能性に関する評価は会計上の見積りにおいて重要なものとなっております。

当社グループは、繰延税金資産の回収可能性の評価に際し、課税主体ごとに将来の課税所得を合理的に見積り、将来課税所得を減算できる可能性が高いものに限って繰延税金資産を認識しております。繰延税金資産の回収可能性は毎連結会計年度末日に見直し、課税所得の実現が見込めないと判断される部分について減額しております。

経営者は、繰延税金資産の回収可能性の評価にあたり行っている見積りは合理的であり、繰延税金資産が回収可能な額として計上されていると判断しております。ただし、これらの見積りによる繰延税金資産の回収可能性は、将来の課税所得の見積りに依存し、経営者としても管理不能な不確実性が含まれているため、予測不能な前提条件や仮定の変化等により回収可能性の評価に関する見積りが変化した場合には繰延税金資産が減額され、税金費用が計上される可能性があります。

 

⑥ 退職給付

当社グループにおける退職給付に係る負債の残高は多額であるため、会計上の見積りにおいて重要なものとなっております。

当社及び一部の連結子会社の従業員の退職給付に係る資産または負債及び費用の計算は、数理計算で設定される前提条件に基づいて原則法により算出されております。これらの前提条件には、割引率、昇給率、退職率、死亡率及び年金資産の長期期待運用収益率等が含まれます。これらの仮定と実際の結果との差額は、即時に退職給付に係る資産または負債として認識され、費用に関しては将来の連結会計年度にわたって処理しております。

また、一部の連結子会社の退職給付に係る資産または負債の計算は、主に期末自己都合要支給額から年金資産の額を控除した金額をもって計上する簡便法により算出されております。

経営者は、年金数理計算上用いられる前提条件と方法は適切であると判断しております。ただし、これらの前提条件には経営者としても管理不能な不確実性が含まれているため、前提条件と実際の結果が異なる場合、又は前提条件の変更がある場合には、当社グループの退職給付債務及び費用に影響を与える可能性があります。

 

(2) 財政状態の状況

① 当期の財政状態の概況

イ 資産の部                                                           (単位:百万円、%)

 

前連結会計年度

当連結会計年度

増減

前連結会計年度比

総資産

341,939

321,986

△19,953

94.2

 

流動資産

178,460

160,410

△18,050

89.9

 

固定資産

163,358

161,476

△1,882

98.8

 

 

有形固定資産

114,844

111,683

△3,161

97.2

 

 

無形固定資産

8,814

6,982

△1,833

79.2

 

 

投資その他の資産

39,700

42,811

3,111

107.8

 

繰延資産

120

100

△20

83.5

 

 

ロ 負債の部                                                            (単位:百万円、%)

 

前連結会計年度

当連結会計年度

増減

前連結会計年度比

総負債

254,693

232,114

△22,578

91.1

 

流動負債

170,747

151,679

△19,068

88.8

 

固定負債

83,945

80,435

△3,510

95.8

 

 

ハ 純資産の部                                                         (単位:百万円、%)

 

前連結会計年度

当連結会計年度

増減

前連結会計年度比

純資産

87,246

89,872

2,626

103.0

 

株主資本

76,138

74,467

△1,671

97.8

 

その他の包括利益累計額

4,164

8,985

4,821

215.8

 

新株予約権

152

117

△36

76.6

 

非支配株主持分

6,792

6,304

△488

92.8

 

 

 

ニ セグメントごとの資産の概況                                           (単位:百万円、%)

 

前連結会計年度

当連結会計年度

増減

前連結会計年度比

国内卸売

110,646

101,972

△8,674

92.2

海外卸売

79,637

64,594

△15,042

81.1

製紙及び加工

56,653

56,032

△620

98.9

資源及び環境

38,639

34,929

△3,710

90.4

不動産賃貸

37,446

36,330

△1,116

97.0

調整額

18,918

28,128

9,210

148.7

 うち、全社セグメント

52,874

59,561

6,687

112.7

 

 

② 当期の財政状態の分析

当連結会計年度末の総資産は、新型コロナウイルス感染拡大の影響を受けた売上高の減少による売上債権の減少及びたな卸資産の減少等により、前連結会計年度末に比べて19,953百万円減321,986百万円となりました。

総負債は、仕入債務の減少に加え、長期借入金及び短期借入金の返済を進めたこと等により、前連結会計年度末に比べ22,578百万円減232,114百万円となりました。

純資産は、連結子会社であるRADMS Paper Limitedの株式追加取得による資本剰余金の減少及び剰余金の配当等を行った一方、親会社株主に帰属する当期純利益を計上したこと及びその他有価証券評価差額金の増加により、前連結会計年度末に比べ2,626百万円増89,872百万円となりました。

 

(3) 経営成績の状況

① 経営成績の状況の概要

イ 経営成績の状況の概要                                                    (単位:百万円、%)

 

前連結会計年度

当連結会計年度

増減

前連結会計年度比

売上高

534,782

462,922

△71,860

86.6

売上総利益

70,167

63,480

△6,687

90.5

営業利益

10,924

8,896

△2,028

81.4

経常利益

9,800

8,948

△852

91.3

税金等調整前当期純利益

10,720

8,215

△2,504

76.6

当期純利益

6,317

4,895

△1,422

77.5

非支配株主に帰属する当期純利益

1,264

1,245

△19

98.5

親会社株主に帰属する当期純利益

5,053

3,649

△1,404

72.2

 

 

ロ 当期の経営成績の分析

当連結会計年度における当社グループの業績は、売上高462,922百万円前連結会計年度比13.4%減)、営業利益8,896百万円同18.6%減)、経常利益8,948百万円同8.7%減)、親会社株主に帰属する当期純利益3,649百万円同27.8%減)となりました。

 

 

② セグメントごとの経営成績

イ 当期の経営成績のセグメント別の概況

当連結会計年度の経営成績をセグメント別に見ますと次のとおりであります。

 

外部売上高                               (単位:百万円、%)

 

前連結会計年度

当連結会計年度

増減

前連結会計年度比

国内卸売

289,378

249,825

△39,553

86.3

(構成比)

54.1

54.0

 

 

海外卸売

184,763

158,772

△25,991

85.9

(構成比)

34.5

34.3

 

 

製紙及び加工

26,185

21,977

△4,208

83.9

(構成比)

4.9

4.7

 

 

資源及び環境

29,230

27,142

△2,088

92.9

(構成比)

5.5

5.9

 

 

不動産賃貸

5,226

5,206

△21

99.6

(構成比)

1.0

1.1

 

 

 

(注) 1 上記の金額は、セグメント間取引の相殺消去後の数値であります。

2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

セグメント利益(経常利益)                     (単位:百万円、%)

 

前連結会計年度

当連結会計年度

増減

前連結会計年度比

国内卸売

5,078

3,720

△1,357

73.3

(構成比)

38.4

33.8

 

 

海外卸売

△763

△426

336

(構成比)

△5.8

△3.9

 

 

製紙及び加工

6,959

5,302

△1,657

76.2

(構成比)

52.7

48.1

 

 

資源及び環境

294

854

560

290.5

(構成比)

2.2

7.7

 

 

不動産賃貸

1,642

1,573

△68

95.8

(構成比)

12.4

14.3

 

 

 

 

ロ 当期の経営成績のセグメント別の分析

当連結会計年度の経営成績をセグメント別に見ますと次のとおりであります。

国内卸売

紙は、新型コロナウイルス感染拡大の影響により、第1四半期連結会計期間中に定期雑誌、チラシやイベントのパンフレット等の需要が大幅に減少しましたが、その後の政府による消費喚起策や、新しい生活様式に対応した社会経済活動の再開等により、当連結会計年度後半にかけて緩やかに改善の傾向が見られました。またコミックや学参書等、一部の紙需要の増加もありました。

板紙は、新しい生活様式に対応した通販関連や加工食品向けの需要は堅調に推移し、輸出梱包関連についても当連結会計年度後半にかけて持ち直しの動きが見られました。

これらの結果、売上高は前連結会計年度比13.7%減249,825百万円となり、経常利益は26.7%減3,720百万円となりました。

海外卸売

各事業拠点において新型コロナウイルスの感染拡大により紙需要は大きく落ち込みました。社会経済活動の回復時期には地域差があり、米国、中国、オセアニアでは第3四半期連結会計期間以降、それ以外の国や地域では第4四半期連結会計期間に経済が持ち直し紙需要も回復したものの、売上高は前連結会計年度比14.1%減158,772百万円となりました。

経常利益は、新型コロナウイルスの感染拡大以前より取り組んでいた米国やオセアニアにおける事業構造改革による費用の削減等がありましたが、売上高の減少とRADMS Paper Limitedののれん償却費の増加等により426百万円の経常損失(前連結会計年度は763百万円の経常損失)となりました。

製紙及び加工

再生家庭紙事業において、新型コロナウイルスの感染拡大による前連結会計年度末の需要増に対する反動減があったことと、オフィス及びインバウンド消費の減少に伴う業務用需要の減少があり、売上高は前連結会計年度比16.1%減21,977百万円となりました。経常利益は、再生家庭紙及び段ボール原紙の販売が減少したことにより、23.8%減5,302百万円となりました。

資源及び環境

総合リサイクル事業、再生可能エネルギー発電関連事業が引き続き堅調に推移したものの、国内古紙事業において、国内製紙メーカーの生産数量減少に伴い原料古紙の販売数量が減少したことにより、売上高は前連結会計年度比7.1%減27,142百万円となりました。一方、経常利益は、総合リサイクル事業の売上高が増加したことに加え、国内古紙事業において当連結会計年度を通じて販売価格が安定して推移したことと販売費及び一般管理費が減少したことによる利益の増加、さらに米国内の古紙事業における収益性の改善により190.5%増854百万円となりました。

不動産賃貸

テナントビルの稼働率は高水準を継続しておりますが、一部テナントの退去があり、売上高は前連結会計年度比0.4%減5,206百万円となりました。また経常利益は、テナント退去による賃貸料収入の減少と修繕費の増加により4.2%減1,573百万円となりました。

 

③ 地域別・製品別の売上高

イ 地域別売上高                             (単位:百万円、%)

 

前連結会計年度

当連結会計年度

増減

前連結会計年度比

日本

329,539

285,967

△43,571

86.8

(構成比)

61.6

61.8

 

 

アジア

62,235

54,963

△7,272

88.3

(構成比)

11.6

11.9

 

 

北米

58,681

47,432

△11,249

80.8

(構成比)

11.0

10.2

 

 

オセアニア

36,891

32,362

△4,529

87.7

(構成比)

6.9

7.0

 

 

欧州

37,521

38,505

984

102.6

(構成比)

7.0

8.3

 

 

その他地域

9,915

3,693

△6,222

37.2

(構成比)

1.9

0.8

 

 

海外売上高計

205,243

176,955

△28,288

86.2

(構成比)

38.4

38.2

 

 

 

 

 

ロ 製品及びサービス別売上高                       (単位:百万円、%)

 

前連結会計年度

当連結会計年度

増減

前連結会計年度比

328,645

272,639

△56,006

83.0

(構成比)

61.5

58.9

 

 

板紙

94,636

89,990

△4,646

95.1

(構成比)

17.7

19.4

 

 

パルプ

7,710

4,896

△2,813

63.5

(構成比)

1.4

1.1

 

 

古紙

20,162

18,404

△1,759

91.3

(構成比)

3.8

4.0

 

 

その他

83,628

76,993

△6,636

92.1

(構成比)

15.6

16.6

 

 

 

 

④ 経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

当社グループは、2017年度からの3年間を対象とした『中期経営計画2019“Paper, and beyond”』の終了にあたり、前連結会計年度において、2020年度をスタートとする新たな中期経営計画を策定し公表する準備を進めておりました。しかしながら、前連結会計年度末日における見通しとして、新型コロナウイルスの当社グループ事業への影響が甚大なものになる可能性があり、その影響が長期化する可能性が見込まれていたことから、新たな中期経営計画のスタートを延期いたしました。

従いまして、当連結会計年度においては、2020年8月11日に公表いたしました2021年3月期の連結業績予想と実績との比較を行っております。

                                    (単位:百万円、%)

 

当連結会計年度

(実績)

当連結会計年度

(業績予想)

業績予想比

売上高

462,922

438,000

105.7

営業利益

8,896

7,200

123.6

経常利益

8,948

7,200

124.3

親会社株主に帰属する当期純利益

3,649

3,000

121.6

1株当たり当期純利益

266.92

219.45

 

 

 

 

なお、当社グループは2021年度を初年度とした3年間の新たな中期経営計画『中期経営計画2023』(以下、「中計2023」といいます。)を策定しております。中計2023最終年度である2023年度の目標としました連結財務指標目標と当連結会計年度実績との比較は以下のとおりです。

連結財務指標目標

当連結会計年度(実績)

2023年度目標

経常利益

8,948百万円

15,000百万円

(セグメント別経常利益)

 

 

国内卸売

3,720百万円

5,000百万円

海外卸売

△426百万円

3,000百万円

製紙加工

5,302百万円

6,000百万円

環境原材料

854百万円

1,500百万円

不動産賃貸

1,573百万円

1,500百万円

調整額

△2,075百万円

△2,000百万円

自己資本利益率(ROE)

4.5%

8.0%

総資産経常利益率(ROA)

2.7%

4.0%

投下資本利益率(ROIC)

3.0%

5.0%

ネットD/Eレシオ

1.23倍

1.40倍以下

 

 ※ 2022年3月期第1四半期より、「製紙及び加工」を「製紙加工」、「資源及び環境」を「環境原材料」へ報告セグメントの名称変更を行っております。

 

「中計2023」につきましては、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (3) 中長期的な経営戦略、目標とする経営指標及び事業上の対処すべき課題」をご参照ください。

 

⑤ 生産、受注及び販売の実績

イ 生産実績

当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

金額(百万円)

前連結会計年度比(%)

製紙及び加工    

30,267

84.4

資源及び環境

4,271

106.6

 

 

(注) 1 金額は製造原価によっております。

2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

 

ロ 商品仕入実績

当連結会計年度における商品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

金額(百万円)

前連結会計年度比(%)

国内卸売      

210,230

72.9

海外卸売      

109,969

79.6

資源及び環境

21,398

86.7

 

 

(注) 1 金額は仕入価格によっております。

2 上記の金額は、セグメント間取引の相殺消去後の数値であります。

3 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

 

ハ 受注実績

当社グループは、主として需要等を勘案した見込生産を行っているため、記載を省略しております。

 

ニ 販売実績

当連結会計年度における販売実績は、「(3) 経営成績の状況 ② セグメントごとの経営成績 イ 当期の経営成績のセグメント別の概況」に記載しております。

 

 

(4) キャッシュ・フローの状況

① キャッシュ・フローの分析

当連結会計年度の現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べて3,998百万円増11,587百万円となりました。

当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況につきましては、次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動によるキャッシュ・フローは、仕入債務が減少したものの、売上債権やたな卸資産の減少、税金等調整前当期純利益及び減価償却費を計上したことにより28,382百万円の収入となりました(前連結会計年度は22,488百万円の収入)。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産の取得によって4,440百万円の支出となりました。(前連結会計年度は13,239百万円の支出)。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動によるキャッシュ・フローは、有利子負債の返済による減少や、連結の範囲の変更を伴わない子会社株式の取得による支出によって19,899百万円の支出となりました(前連結会計年度は9,712百万円の支出)。

 

② 資本の財源及び資金の流動性

当社グループは、中計2023において策定した連結財務指標目標に掲げましたように、各事業活動に必要とされる運転資金及び投融資資金の確保について、直接金融または間接金融における多様な手段の中から調達時点の市場環境等を考慮して資金調達を実施しております。また、当社グループのさらなる成長に必要な事業投資の継続と財務状況の健全性維持の両立を基本方針としております

 

イ 資金調達手段

当社グループは、上記の資金調達の基本方針に則り、M&Aや設備投資資金ならびに運転資金といった資金使途を踏まえ、営業活動によって獲得されたキャッシュ・フローをベースに、直接金融市場においては社債及びコマーシャル・ペーパーを発行し、間接金融市場では銀行借入による長期借入金や短期借入金に加えて十分な当座貸越枠を確保しております

また、資金調達手段の多様化を図ることで、資金使途及び調達環境の情勢に応じた有利な手段を選択し、機動的な資金調達を実施しております

 

「フリー・キャッシュ・フロー」                     (単位:百万円)

 

前連結会計年度

当連結会計年度

増減

営業活動によるキャッシュ・フロー

22,488

28,382

5,894

投資活動によるキャッシュ・フロー

△13,239

△4,440

8,799

フリー・キャッシュ・フロー

9,249

23,942

14,693

 

 

 

「有利子負債明細」                           (単位:百万円)

 

前連結会計年度

当連結会計年度

増減

コマーシャル・ペーパー

10,000

9,000

△1,000

社債         (※)

30,056

30,034

△23

直接調達

40,056

39,034

△1,023

短期借入金

39,430

36,324

△3,107

長期借入金      (※)

48,804

38,700

△10,104

間接調達

88,234

75,024

△13,210

有利子負債合計

128,290

114,057

△14,233

 

     (※)一年内返済予定分の残高を含みます。

 

ロ 資金の効率化

当社グループは、グループ内の資金効率向上を目的として、グループ各社における余剰資金の集中と配分を行うべく、グループファイナンス制度を国内及び海外の各地域にて導入しております

 

ハ 財務指標目標

当社グループは、中計2023にて策定した財務指標目標に対して、基幹事業である紙・板紙の卸売事業で必要な運転資金の安定的な調達と、事業の多角化及びグループ経営の強化につなげる成長投資資金の調達余力を確保するため、営業活動の収益性向上、保有資産の効率的活用、ネットD/Eレシオや自己資本比率といった財務の健全性を示す経営指標の向上に取り組んでまいります

 

 「財務指標」

 

中期経営計画2023目標

前連結会計年度

当連結会計年度

自己資本利益率(ROE)

8.0%

6.1%

4.5%

総資産経常利益率(ROA)

4.0%

2.8%

2.7%

投下資本利益率(ROIC)

5.0%

3.6%

3.0%

ネットD/Eレシオ

1.40倍以下

1.50倍

1.23倍

 

 

ニ 株主還元

当社グループは、株主の皆様に対する利益還元を経営上の重要施策のひとつとして位置づけ、長期にわたる経営基盤の安定と強化に努め、企業価値の向上を目指しております。配当の方針につきましては、安定的な配当を継続して行うことを基本方針とし、連結業績の動向も勘案して実施しております

なお、当社の剰余金の配当は、第158回定時株主総会(2020年6月29日開催)において定款を一部変更し、機動的な資本政策の実行を可能とするため、会社法第459条第1項の規定に基づき、剰余金の配当等を取締役会決議により行うことを可能としております

(配当基準日 期末配当:毎年3月31日、中間配当:毎年9月30日)

 

(5) 連結の範囲

連結の範囲につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項」の(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)「1.連結の範囲に関する事項」及び「2.持分法の適用に関する事項」に記載しております。

 

 

(6) 今後の見通し

国内及び先進国の紙需要は、人口の減少や紙から電子媒体へのシフト等構造的要因を背景に縮小が続いておりましたが、コロナ禍による社会経済活動の変化やテレワークの浸透等により、想定を3~5年前倒しした減少となりました。今後については、新型コロナウイルス感染症の収束時期については未だ見通せないものの、ワクチン接種率の増加と各国の経済対策等により景気はゆるやかに回復し、紙の需要も一定の回復を見込んでおります。また板紙については引き続き堅調な需要を見込んでおります。
 このような状況の中、当社グループは多角化してきた5つの事業セグメントによる収益基盤の更なる強化とセグメント間の相乗効果の創出を図るとともに、所謂New Normalの下での価値観が求める機能を発揮し、新たな需要を的確かつ迅速に捉えてまいります。

これらにより、2022年3月期の連結業績予想については、営業利益9,800百万円(前期比10.2%増)、経常利益9,300百万円(前期比3.9%増)としております。親会社株主に帰属する当期純利益については、当社の退職金制度の移行に伴う、退職給付制度改定益の特別利益計上を見込み、9,400百万円(前期比157.6%増)としております。

なお、退職給付制度改定益の特別利益計上については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項 (重要な後発事象)」に記載しております。

 

4 【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。 

 

5 【研究開発活動】

特記事項はありません。