文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
(1)会社の経営方針
当社グループは創業以来「社業の発展を通じ社会に貢献する」を社是として経営を行なっております。産業界は飛躍的な技術革新を背景に進化・変貌をつづけており、当社グループはあらゆる産業界のニーズに応えるべく先進性・多様性を備え、また、永年培ってまいりました知見・機能を活かし、機械設備等の取引を通じて 社会に貢献してまいる所存であります。
(2)グループポリシー、グループ行動規範、グループミッション
当社グループは、結束力やグループ経営を推進していくため、「グループポリシー」、「グループ行動規範」、「グループミッション」を定め、グループに属する各社および、そこで働く社員一人ひとりがこれらを共有し、 日々の行動に繋げ、グループ全体で企業価値の向上を目指しております。
(3)長期経営ビジョン
当社グループは、気候変動への対策としてのカーボンニュートラルの取り組みなど「環境」をめぐる変化の流れのなかにこそ、貢献すべきことがあるはずと考え、以下を基本戦略とする2030年に向けた長期経営ビジョン「VIORB2030(ヴィオーブ2030)」を策定しました。
1)当社の存在意義
エネルギーおよび産業のインフラ分野に強みを持つ商社を核とする企業グループとして、地球環境と調和したサステナブルなエネルギー創出・産業活動を支援して行きたい。
2)事業面での重点分野
以下の4点をキーワードとして掲げ、時代の流れに応じたユーザーニーズと技術を的確に捉えて対応することで、ビジネスを創り上げていく。
① 脱炭素のユーザーニーズと技術革新を機敏に捉えビジネス化
② 省エネ・省資源に関する産業界の恒久ニーズへの支援を拡大
③ サーキュラーエコノミーの進展・実現の動きへの対応を強化
④ デジタルトランスフォーメーションを広義に捉え商機を探求
3) 経営面での主要施策
上述の事業展開を支え、現実性のあるものとするため経営面では当面の主要施策として以下のことを実行する。
① キャッシュマネジメントの仕組みの整備による資金余力の最大化
② 100億円規模の事業投資による既存事業の深化と事業領域の拡張
③ SDGsに資すると判断される事業や活動を応援するため10億円のファンドを設定
④ 組織スリム化と生産性向上による重点分野への人的リソース投入
⑤ グループ各社毎の特性を踏まえた強みを明確にし経営資源を集中
(4)中期経営計画「Re-SEIKA 2023」
2020年4月から2023年3月までの3ヵ年計画として、中期経営計画Re-SEIKA 2023を策定し推進しております。
① 基本方針「変革と挑戦 強く価値ある会社へ」
今までの考え方や行動を変え(改革 Re-formation)、あらゆる困難に何度でも挑戦しながら(再挑戦 Re-challenge)、持続的な成長サイクルを構築し(回復 Re-gain)、更なる企業価値の向上を実現する新たなステージ(再出発 Re-start)とします。
② 基本戦略
③ 経営数値目標
(連結)
(ご参考)
2023年3月期の経営数値目標であります親会社株主に帰属する当期純利益25億円を達成するとROEは8%以上となります。
(5)会社の対処すべき課題
現行の中期経営計画『Re-SEIKA 2023』は現進行期2022年度が最終年度になります。ここで掲げる「変革と挑戦 強く価値ある会社へ」を念頭に、その経営数値目標である2023年3月期の営業利益=37億円、当期純利益=25億円を達成すべく、取り組んでまいります。
併せて、現進行期を長期に亘るたしかな成長軌道の起点ともしたいとの思いから長期経営ビジョン「VIORB 2030」を新たに策定し、2022年度から具体的な取り組みを開始します。この戦略の骨子は、脱炭素に代表される環境をめぐる変化の流れのなかにこそ当社グループが貢献できることがあるとの発想で、「環境」に焦点を当て事業活動を進めるとともに、それを成長の牽引役とするというものです。
持続的成長を図るための戦略である「VIORB 2030」については、長期スパンでのビジョンという位置付けであるため、実際にはこれに基づき、各時期・各局面に応じた実効性ある個別戦略・重点施策を明確にし、それを日常の経営や事業活動に落とし込んでいくことが肝要であると考えております。まずは、各部門が主体となり2022年度において重点的に取り組むべき個別戦略を明確化するとともに、長期成長戦略の中で宣言した経営上の主要施策を実行に移していきます。
また、年度の後半には、長期成長戦略を踏まえ、次の3年間の中期経営計画を策定するとともに、より具体性の高い2023年度の単年度事業計画を策定する予定です。
③ 戦略的事業投資を担保する財務基盤の整備
長期成長戦略における最も重要な柱の一つが事業投資であると捉えていますが、これを有効なものとするためには、「必要なところに」「必要な分だけ」「時機を逸せずに」資金を投入することができる体制を常に備えておくことが求められます。それを現実化させるための手段として、コミットメントライン、キャッシュマネジメントシステム、合理性ある子会社配当、政策保有株式の適正化、銀行借入・預金両建ての解消、といった財務に関わる諸施策を、統一的な財務戦略のもとで導入・運用していくことで、戦略的事業投資を担保しうる財務基盤を整備していきます。
④ 経営資源としての人材の確保および育成
当社グループにおいては、人材は最も重要な経営資源であり、日々の事業活動を支えているというのみならず、目指すべき持続的成長と企業価値向上を現実のものとするためのキーとなるものとも捉えております。当社グループでは、こうした位置付けと捉えている人材に関し、モチベーションを高揚させ、成長を促し、能力と役割との最適マッチングにより組織総力を最大化させるべく、教育体系の高度化、働き方改革、人事制度の見直し、といった人事関連施策を着実に進めてまいります。
また、経営人材を能動的に育成するという取り組みも始めておりますが、企業のサステナビリティ上の重要な要件の一つと認識のうえ、継続的にしっかりと取り組んでまいります。
⑤ グループベースでの連結経営の高度化
当社グループは、当社および内外14カ国27社の会社から成る企業グループとして構成されております。そのそれぞれが自社の強みを認識または定義し経営資源を集中するとともに、グループとしての連携・共有やシナジーを発揮していくことで、グループ全体としての成長と価値向上を図っていきます。そのために、人材の交流と最適活用、資金の共有と効果的投入、業務上の連携と課題共有、管理部門の共有化等による生産性向上と重点分野へのリソース配分、など連結経営の高度化に取り組んでまいります。
⑥ プライム市場の要件を充足するIRの整備
当社は、2022年4月に東京証券取引所の新市場区分のうちプライム市場に上場いたしました。これは、国内外の数多の投資家の目に曝され常に優劣評価されるような厳しい環境に身を置いてこそ、緊張感を持った意識の高い経営が為され、延いては中長期的な企業価値向上が果たされ得る、との考えによるものです。この考え方に沿い、今後は、投資家・株主の皆さまはもちろんのこと、社内外のステークホルダーに対し、必要かつ価値のある情報を鮮度が高い状態で発信できるよう、IR機能の整備を進めてまいります。
⑦ コーポレートガバナンスの向上および維持
当社は、2022年6月開催の株主総会において監査等委員会設置会社への移行を決議いただきました。これは、経営の透明性を高めることでガバナンスの強化につなげることを主眼としたものであり、逸早くこの機関設計の所期のねらいが実効化されるようにするとともに、安定的に運営されていくよう努めてまいります。
また、コーポレートガバナンス・コードへの準拠状況等に関しても、プライム市場に上場する企業として相応しいより高い水準のものを目指してまいります。
有価証券報告書に記載した事業の状況、財務の状況等に関する事項のうち、経営者が企業の業績、財務状況および資金繰りに甚大な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のようなものがあります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)特定の取引先・製品・技術への依存のリスク
当社は、創業以来、三菱重工業株式会社の代理人として国内電力会社などに発電設備を納入しており、現在も三菱重工グループ各社から委託された販売代理人活動は当社グループの主力事業のひとつであります。また、三菱重工グループ各社は、当社グループの仕入元およびユーザーとしても安定した取引関係があり、総合的に当社の事業にとって極めて重要性の高い関係主体となっております。
そうしたなか、仮に三菱重工グループ製品の需給動向に大きな変化が生じる、または三菱重工グループとの関係性が損なわれることにより、その取扱い量が急激に縮小するといったことがあれば、当社グループの信用や業績に甚大な影響を及ぼす可能性があります。当社グループは、代理人としてユーザーの要望や関連情報を迅速かつ正確につなぐ営業活動に永続的に取り組むことで、技術・製品の競争力の維持を間接的に支援するとともに、存在価値を認められ信頼される関係性が継続できるよう努めてまいります。
(2)脱炭素関連の顧客ニーズや技術動向を的確に捉えられない場合のリスク
当社グループは、電力業界や産業界における脱炭素に関わる長期スパンの動きをチャンスと捉えて、当面する事業活動および成長戦略に取り組んで行こうとしています。その際、当社グループが緊密な関係性を持っている、電力会社を含む主要顧客が脱炭素についてクリティカルな必要性を抱えていること、また、仕入メーカーの中に脱炭素に関する技術開発に計画的かつ先進的に取り組む先が存在すること、の両要素が強みになると考えています。
しかしながら、地道な情報収集・分析とそれに基づく機敏な行動により、脱炭素に関する顧客ニーズや技術動向を的確に捉えられなければ、目論見どおりに当社グループの事業につなげられず、業績に多大な影響を及ぼす可能性があります。
(3)石炭・LNG等の市場価格の急激な変動が業績に波及するリスク
当社グループの主要顧客には、電力会社を筆頭に、石炭やLNG等の資源の購入および事業での利用が不可欠な先が多くあり、その市場価格が急激に高騰するような場合には、採算性の悪化や事業活動への支障が発生し、それを軽減または代替するための対策として事業構造や運用を変更することで、当社グループが関わる商取引の規模や頻度にも変化として現れ、延いては当社グループの業績にも影響を及ぼす可能性があります。
併せて、当社グループ自体にも石炭を購入・利用して事業を運営している関係会社が存在することから、石炭価格が高騰することで同社の業績および財務状況が予想を超えて悪化する場合には、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
(4)国際情勢の混乱・変化によりエネルギー政策が不慮の方向に傾くリスク
国際情勢の混乱・変化をきっかけにしたエネルギー政策の大きな転換が既に欧州を中心として始まる兆しがあり、そうした動きは早晩わが国にも波及することが考えられます。エネルギー創出の方式や燃料等の種類・特性に関し、時間軸の観点での条件等の遷移や強制力の有無・軽重も含め、打ち出され得る方向性については予見できないため、当社グループの事業にとって不利となるような中身の政策が提示される可能性も否定できない状況です。仮に従来想定していた方向とは大きく異なる政策が提示された場合には、当社グループ自身の事業戦略についても見直していく必要があります。
(5)営業取引において契約不備や要件不充足等が当社損失につながるリスク
当社グループは、長期経営ビジョンに基づき、新たな領域・商材・形態にもチャレンジしていくとともに、海外取引についても拡大していきたいと考えております。そうした既存の得意分野とは商習慣やリスクの質を異にする営業取引において、従来の延長線上での考慮・判断および手当てをするのみでは、営業事故等に至る確率も高まると想定されるうえ、実際に事故等が発生した場合に当社側が不当な損失を被るケースも多くなる可能性があります。
その予防と軽減を図るため、会社組織として体制および仕組みを見直し、効率性を犠牲にすることなしに、調査・評価、審査、リーガルチェックおよび牽制・検知の機能を強化してまいります。
(6)コロナ禍が継続することにより営業活動が制約を受けるリスク
コロナ禍の状況については、国内においては一進一退を繰り返し当社グループでも営業活動等に一定の制約を受けているのは事実ですが、事業領域の中心が社会インフラに近い部分にあるという特性を持っていることを主因として、受注が極端に落ち込むといった事象としては表面化しておりません。
一方、海外拠点においては、各国毎の濃淡はあるものの、わが国との比較では、軒並み、より厳しい制約を受けており、拠点によってはほとんど営業活動ができていないところも存在し、そうしたところでは新規受注が獲得できていないため、徐々に業績の低下として顕在化してくる可能性があります。
(7)気候変動に関わるリスク
当社グループは、環境・社会・経済の3つの視点から、地球および社会活動を未来に向けて持続可能にしていくこと、具体的には、環境・社会のニーズを考慮することで新たなビジネスを創造していく、廃棄物ゼロ化の推進や働く環境の改善によりコストを削減するなど、環境・社会の考慮と経済的なリターンを両立させる長期的な戦略に基づいて事業運営を行っております。
しかしながら、世界的な気候変動の動向により、温室効果ガス排出削減のための法的な規制強化や、顧客を含むサプライチェーンの規制動向などにより、当社グループの業績と財務状況に影響を及ぼす可能性があります。また、気候変動による激甚な天候災害によって当社グループおよびサプライチェーンの拠点・設備・システム等に被害を受けた場合、営業・生産活動に支障が生じ、当社グループの業績と財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を当連結会計年度の期首から適用して おり、当該会計基準等を遡って適用した後の数値で前連結会計年度との比較・分析を行っております。
また、当該会計基準等の適用にあたり、代理人取引に係る売上高は、仕入高と相殺した純額にて表示しております。
(業績等の概要)
当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症(以下「感染症」といいます。)に関するワクチン接種の普及等によって緩やかに持ち直しの動きがみられたものの、感染者数の下げ止まりや、ロシア・ウクライナ情勢の悪化など、先行き不透明な状態が続きました。
このような経済環境のもと、当連結会計年度における当社グループの業績につきましては、化学・エネルギー事業およびグローバル事業の売上が増加した結果、売上高は853億7百万円(前期比18.6%増)となりました。また、一部の国内外子会社の業績が好調であったことを主因として、営業利益は38億24百万円(前期比48.2%増)、経常利益は38億79百万円(前期比33.5%増)となりました。一方、親会社株主に帰属する当期純利益は、22億46百万円(前年比17.5%減)となりました。
(2) セグメント別の状況
「電力事業」
原子力発電分野では再稼働関連での大型工事が一巡した中で、九州地区および2019年4月に事務所を開設した敦賀地区にて原子力発電所向け安全対策工事等の大型商談が売上に計上されたものの、火力発電分野での投資減少による火力発電設備の定期修理や設備更新等の延期の影響を受け売上が減少し、売上高は113億63百万円(前期比6.5%減)、セグメント利益は11億92百万円(前期比10.0%減)となりました。
「化学・エネルギー事業」
前期10月1日より連結子会社化したセイカダイヤエンジン株式会社の業績が、前期では3ヵ月分の計上であったものが当期は通期で計上されたことに加え、敷島機器株式会社の業績が発電用エンジンのメンテナンス業務に支えられて好調に推移した結果、売上高は222億61百万円(前期比100.5%増)、セグメント利益は7億45百万円(前期比785.7%増)となりました。また、セイカダイヤエンジン株式会社は、ミドリムシ由来の油脂等を原料とするバイオ燃料で有名な株式会社ユーグレナと2021年10月に次世代バイオディーゼル燃料「サステオ」の漁船用エンジン向け供給と活用で提携いたしました。
「産業機械事業」
飲料会社向け新設バイオマス関連設備の大型商談が売上に計上されたものの、国内繊維およびエンジニアリング会社向け産業機械等の売上が減少した結果、売上高は351億91百万円(前期比5.1%減)となりました。また、セグメント利益は、日本ダイヤバルブ株式会社の業績が堅調に推移したものの、中国向け一部取引における費用負担により、11億43百万円(前期比3.0%減)となりました。なお、当社は最先端の新しい取り組みとしてTerra Drone社の超音波探傷装置を搭載したドローン「UTドローン」によるプラントおよび製造設備の点検サービスを始めましたが、その取り組みを加速し、製造現場での保守・保安に関する当社事業の進化を図るべく、2022年3月にTerra Drone社のシリーズB資金調達に出資するとともに、UTドローンによる点検サービスに関し、同社と国内総代理店契約を締結しました。
「グローバル事業」
中国向け繊維原料の販売価格上昇および西曄貿易(上海)有限公司の石油化学会社向け排水処理設備の大型商談の売上が寄与し、売上高は164億90百万円(前期比42.1%増)となりました。また、セグメント利益は、主に建設工事用ポンプを取り扱うTsurumi (Europe) GmbHグループの業績が好調であったことを主因として、7億33百万円(前期は7百万円のセグメント損失)となりました。
なお、当社グループの海外売上高は、179億51百万円(前期比23.2%増)となり、当社グループ全体の売上高に占める割合が21.0%となりました。
(3) 目標とする経営指標の達成状況等
当社グループにおける中期経営計画Re-SEIKA 2023の中で目標とする経営指標および経営数値目標は、最終年度(2023年3月期)の連結「営業利益」37億円および「親会社株主に帰属する当期純利益」25億円としております。
中期経営計画の2年目であります2022年3月期の実績は連結営業利益38億24百万円、連結当期純利益22億46百万円となりました。
なお、最終年度の数値目標は達成可能と考えており、グループ全体で中期経営計画に注力し、目標達成に向けて邁進してまいります。
(4) 財政状態
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比べ74億7百万円(7.6%)増加し、1,048億65百万円となりました。
当連結会計年度末の負債の合計は、前連結会計年度末に比べ61億95百万円(9.2%)増加し、737億64百万円となりました。
当連結会計年度末の純資産は、前連結会計年度末に比べ12億12百万円(4.1%)増加し、311億1百万円となりました。
この結果、自己資本比率は前連結会計年度末の29.8%から28.7%となりました。
当連結会計年度末における連結ベースの現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ29億64百万円増加し170億円となりました。
なお、当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。
当連結会計年度における営業活動によって、資金は、49億71百万円増加(前連結会計年度41億37百万円)しております。
当連結会計年度における投資活動によって、資金は、11億25百万円増加(前連結会計年度15億66百万円の減少)しております。
当連結会計年度における財務活動によって、資金は、33億4百万円減少(前連結会計年度19億3百万円)しております。
(生産、受注及び販売の状況)
当連結会計年度において、生産実績に著しい変動はありません。
当連結会計年度の受注状況をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 上記記載の金額は、百万円未満を切り捨てて表示しております。
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績および当該販売実績の総販売実績に対する割合は総販売実績
の100分の10未満であるため記載を省略しております。
(注)2.上記記載の金額は、百万円未満を切り捨てて表示しております。
(財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析)
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループ(当社および連結子会社)が判断したものであります。
(1) 財政状態
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比べ74億7百万円(7.6%)増加し、1,048億65百万円となりました。これは、固定資産が9億67百万円減少した一方で、流動資産が83億75百万円増加したことによるものであります。流動資産の増加は、商品及び製品が7億26百万円減少した一方で、現金及び預金が15億71百万円、前渡金が79億11百万円増加したこと等によるものであります。また、固定資産の減少は、のれんが1億44百万円、投資有価証券が8億32百万円減少したこと等によるものであります。
当連結会計年度末の負債の合計は、前連結会計年度末に比べ61億95百万円(9.2%)増加し、737億64百万円となりました。これは、支払手形及び買掛金が11億28百万円、1年内返済予定の長期借入金が12億円減少した一方で、未払金が6億75百万円、未払法人税等が4億76百万円、前受金が74億40百万円増加したこと等によるものであります。
当連結会計年度末の純資産は、前連結会計年度末に比べ12億12百万円(4.1%)増加し、311億1百万円となりました。これは、その他の包括利益累計額が9百万円減少した一方で、株主資本が11億5百万円、非支配株主持分が91百万円増加したこと等によるものであります。
株主資本の増加は、利益剰余金が8億26百万円増加、自己株式が2億79百万円減少したことによるものであります。利益剰余金の増加は、剰余金の配当6億6百万円、自己株式の消却8億9百万円による減少があった一方で、親会社株主に帰属する当期純利益22億46百万円を計上したこと等によるものであります。
その他の包括利益累計額の減少は、為替換算調整勘定が3億74百万円増加した一方で、その他有価証券評価差額金が3億92百万円減少したこと等によるものであります。
この結果、自己資本比率は前連結会計年度末の29.8%から28.7%となりました。
(2) 当連結会計年度の経営成績の分析
当連結会計年度における当社グループの業績につきましては、化学・エネルギー事業およびグローバル事業の売上が増加した結果、売上高は853億7百万円(前期比18.6%増)となりました。また、一部の国内外子会社の業績が好調であったことを主因として、営業利益は38億24百万円(前期比48.2%増)、経常利益は38億79百万円(前期比33.5%増)となりました。一方、親会社株主に帰属する当期純利益は、22億46百万円(前年比17.5%減)となりました。
(3) 経営成績に重要な影響を与える要因について
感染症に関するワクチン接種の普及等によって緩やかに持ち直しの動きがみられるものの、感染症の収束が見通せない状況から、厳しい事業環境が継続すると想定されます。また、緊迫するロシア・ウクライナ情勢や、それに伴うエネルギー資源等の高騰、世界的インフレや円安の進行により、国内外におけるビジネス環境は厳しさを増していくことが予想されます。一方で、今般のエネルギー危機に対し低炭素化や再エネ投資の需要が拡大する中で、当社の基礎収益分野であるエネルギー事業おいては、火力発電の高効率化や再エネ商材の取扱い拡大等の営業機会拡大が期待されます。
(4) 資本の財源及び資金の流動性について
当連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フローは49億71百万円であり、当連結会計年度末において現金及び現金同等物を170億円保有しております。また、換金性の高い金融資産も相当量保有していることから、将来の予測可能な資金需要に対して不足が生じる事態に直面する懸念は極めて少ないと認識しております。
当社グループは、主な短期的な資金需要として、営業活動上の運転資金に加えて、長期経営ビジョン「VIORB 2030」遂行のための資金投資や配当支払等を見込んでおります。
当社グループにおける資本の財源につきましては、自己資金のほか、金融機関からの借入によっております。
当社は、当連結会計年度において、1株当たり年間50円、総額6億6百万円の配当を実施しました。また、2022年6月28日に開催された当社の定時株主総会において、2022年3月31日現在の株主に対し、2022年6月29日に1株当たり40円、総額4億79百万円の期末配当を実施することが承認されました。
なお、当社の配当政策につきましては、安定的な配当をすることを基本方針としており、営業・財務両面にわたる効率的な業務運営により、経営基盤の強化を図るとともに、新しい事業の開発などの資金需要に柔軟に対応しながら、連結配当性向35%を目途としております。(詳細は、後述の「第4 提出会社の状況 3配当政策」を参照下さい。)
当連結会計年度末の流動資産は、897億46百万円となり、前連結会計年度末に対し、83億75百万円増加し、また、流動負債は、704億9百万円となり、前連結会計年度末に対し、58億73百万円増加しております。その結果、流動比率は127.5%と前連結会計年度末に対し1.4ポイント増加となっており、依然として健全な財務状態を維持しております。
以上の結果、翌連結会計年度に関しても、営業活動から得られるキャッシュ・フロー、金融機関からの借入等、流動比率の水準に基づき、当社グループは、上記の資金需要に対応できると考えております。
次に、当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況とそれらの要因は以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における営業活動によって、資金は49億71百万円増加(前連結会計年度41億37百万円)しております。これは、前渡金の増加78億66百万円(前連結会計年度17億93百万円)、仕入債務の減少11億54百万円(前連結会計年度24億36百万円)等による資金の減少があった一方で、税金等調整前当期純利益40億50百万円(前連結会計年度28億31百万円)の計上、減価償却費4億37百万円(前連結会計年度3億65百万円)の計上、のれん償却額1億46百万円(前連結会計年度2億39百万円)の計上、売上債権の減少1億95百万円(前連結会計年度45億82百万円)、棚卸資産の減少7億37百万円(前連結会計年度8億62百万円の増加)、前受金の増加73億81百万円(前連結会計年度27億56百万円)、未払消費税等の増加額4億87百万円(前連結会計年度3億47百万円の減少)等の資金の増加があったことによるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における投資活動によって、資金は11億25百万円増加(前連結会計年度15億66百万円の減少)しております。これは、有価証券取得による支出30億78百万円(前連結会計年度14億31百万円)、有形固定資産の取得による支出3億70百万円(前連結会計年度5億11百万円)等の資金の減少があった一方で、有価証券売却による収入31億17百万円(前連結会計年度14億43百万円)、定期預金の払戻による収入14億50百万円(前連結会計年度―百万円)等の資金の増加があったことによるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における財務活動によって、資金は33億4百万円減少(前連結会計年度19億3百万円)しております。これは、短期借入金の純減少8億60百万円(前連結会計年度6億20百万円)、長期借入金の返済による支出12億26百万円(前連結会計年度6億69百万円)、配当金の支払額6億7百万円(前連結会計年度5億55百万円)、自己株式の取得による支出5億68百万円(前連結会計年度1百万円)等による資金の減少があったこと等によるものです。
(5) 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって、資産、負債、収益、費用の報告数値および開示に影響を与える見積り、判断および仮定を使用することが必要となります。当社グループの経営陣は過去の実績や状況に応じた合理的な見積り、判断および仮定により継続的に検証し、意思決定を行っております。しかしながら、これらの見積り、判断および仮定は不確実性を伴うため、実際の結果はこれらの見積りと異なる場合があります。
当社グループの連結財務諸表において採用する重要な会計方針および見積りは、「第5 経理の状況」に記載しておりますが、特に次の重要な会計方針が、当社の連結財務諸表の作成に重要な影響を及ぼすと考えております。
① 貸倒引当金
債権の貸倒れによる損失にそなえるため、一般債権については、貸倒実績率により、貸倒懸念債権等特定の債権については、個別に回収可能性を検討して、回収不能見込額を計上しております。
将来、債務者の財務状況が悪化し支払能力が低下した場合には、引当金の追加計上または貸倒損失が発生する可能性があります。
② 繰延税金資産の回収可能性の評価
繰延税金資産の回収可能性の判断に際しては、将来の課税所得を合理的に見積もっております。繰延税金資産の回収可能性は、将来の課税所得の見積りに依存するため、将来において当社グループを取り巻く環境に大きな変化があった場合など、その見積り額が変動した場合は、繰延税金資産の回収可能性が変動する可能性があります。
③ 固定資産の減損処理
固定資産については、資産グループの回収可能価額が帳簿価額を下回った場合に、その差額を減損損失に計上しておりますが、回収可能価額は、資産グループの正味売却価額と割引後将来キャッシュ・フローとして算定される使用価値のいずれか大きい方としていることから、将来、固定資産の使用方法を変更した場合または資産グループを使用している事業の損益の悪化が見られ、短期的にその状況が回復しない場合には、新たに減損損失が発生する可能性があります。
当連結会計年度において、経営上の重要な契約等の決定または締結等はありません。
当社グループにおいては、主として産業機械事業に属する日本ダイヤバルブ(株)にて研究開発活動を行っております。同社は、ダイヤフラム弁・ボール弁・バタフライ弁を主体とするメーカーとして、新製品開発および改良による競争力の維持に努めており、当連結会計年度における研究開発費の総額は