(1)業績
当連結会計年度における我が国経済は、業種間格差は有るものの、継続的な円安と原油安を背景に、概ね企業業績は好調に推移し、雇用環境は改善しました。年度後半には、過度な原油安や中国株式暴落を背景に円高が進み、輸出金額が減少するなど、経済は弱含みで推移しています。また、賃金上昇が個人消費を押上げるまでには回復しておらず、企業の設備投資も業況判断の悪化により本格的な回復には至りませんでした。
さらに、2016年4月に発生した熊本地震により、多くの製造業が甚大な被害を受け、日本国内のサプライチェーンや中国・韓国からのインバウンド需要にも影響が及んでいます。こうした厳しい状況の中、「新・三本の矢」の実現を目的とする「ニッポン一億総活躍プラン」により、雇用の創出や個人消費の底上げ等が期待されます。
世界経済をみると、米国はドル高による輸出減少や原油価格下落に伴うエネルギー産業の生産低迷がみられますが、雇用環境が力強いことに加え個人消費も底堅く、FOMC(米連邦公開市場委員会)は12月に利上げへと踏み切り、経済は回復基調にあります。中国は過剰な生産設備や地方政府・企業の債務増加により、経済は減速しています。欧州では、頻発するテロへの対応、難民問題や財政・金融問題など、EU域内の不協和音が高まっていますが、雇用・所得環境の改善を背景に消費が堅調であり、経済は緩やかに回復しています。また、新興国では、インドが個人消費と民間投資をけん引役として内需主導で成長しています。一方、ブラジルは資源価格の下落や失業率の上昇により経済は停滞し、ロシアはウクライナ問題に端を発した欧米の経済制裁や原油価格の下落、輸入物価上昇に伴う個人消費の低下により、経済は低迷しています。
国内紙パルプ業界におきましては、スマートフォンの普及をはじめとしたメディアの多様化や電子化、少子高齢化など需要構造の変化により、新聞・出版市場や紙媒体の広告が減少し洋紙の消費は前年割れが続いています。板紙の消費は、段ボール原紙の軽量化が進んでいますが、飲料・青果物関連や通販市場、インバウンド需要の拡大に支えられ、前年比ほぼ横ばいとなりました。
この様な状況下、当社グループの当連結会計年度の業績は、売上高3,896億78百万円(前期比0.5%増)、営業利益は15億16百万円(同10.7%増)、経常利益は18億53百万円(同5.3%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は12億15百万円(同7.8%増)となりました。
なお、当連結会計年度より、「企業結合に関する会計基準」(企業会計基準第21号 平成25年9月13日)等を適用し、「当期純利益」を「親会社株主に帰属する当期純利益」としております。
セグメントの業績は次の通りであります。
<国内拠点紙パルプ等卸売事業>
紙分野では、コピー用紙の販売は好調でしたが、需要構造の変化により出版や広告業界等で紙媒体の消費が減少し、販売数量・金額ともに前年割れとなりました。
また、板紙分野では猛暑等により飲料関係は好調でしたが、段ボール原紙の軽量化や、食品・菓子値上げの影響により需要が減退し、販売数量・金額ともに減少となりました。
一方、古紙は「タウンecomo」設置台数増加に伴う相乗効果により仕入ネットワークが広がり、販売数量・金額ともに増加しています。
この結果、国内拠点紙パルプ等卸売事業の売上高は3,207億81百万円(同1.4%減)、セグメント利益は42億17百万円(同8.6%減)となりました。
<海外拠点紙パルプ等卸売事業>
新聞用紙やグラフィック用紙を中心に需要が継続的に減退している米国、豪ドル安により米ドル建て販売が不振となった豪州、及び供給過剰と需要の減退が続いた東南アジアでは販売数量・金額ともに前年割れとなりましたが、香港、中国の東アジアにおいては紙・板紙ビジネスを中心に順調に伸長し、販売数量・金額ともに増加いたしましたが、貸倒等の発生もあり損失計上となりました。
この結果、海外拠点紙パルプ等卸売事業の売上高は673億50百万円(同10.9%増)、セグメント損失は6億24百万円(同49.7%減)となりました。
<不動産賃貸事業>
全国主要都市のオフィスビル市場は、館内増床、拡張移転や事務所の統合などにより需要は堅調に推移しました。この結果、平均空室率は全国的に低下傾向が見られ、また平均賃料についても東京地区では、小幅ながら上昇傾向にあり、その他の地区においても底値を打った感が見受けられます。
この様な状況下、当社グループでは主力物件の「KPP八重洲ビル」が満室稼働を維持し、また大阪・名古屋のテナントビルにおいても入居率が改善したことから、賃料収入は増収となりました。
この結果、不動産賃貸事業の売上高は15億46百万円(同3.4%増)、セグメント利益は6億8百万円(同17.3%増)となりました。
(2)キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ43百万円減少し、当連結会計年度末には25億2百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次の通りであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果獲得した資金は53億78百万円(前年同期は20億87百万円の使用)となりました。これは主に売上債権の減少等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は12億49百万円(前年同期は4億97百万円の使用)となりました。これは主に投資有価証券の取得等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は39億60百万円(前年同期は29億50百万円の獲得)となりました。これは主に短期借入金の減少等によるものであります。
(1)仕入実績
当連結会計年度の仕入実績をセグメントごとに示すと、次の通りであります。
|
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 平成27年4月1日 至 平成28年3月31日) |
前年同期比(%) |
|
国内拠点紙パルプ等卸売事業(百万円) |
309,376 |
98.2 |
|
海外拠点紙パルプ等卸売事業(百万円) |
56,261 |
112.3 |
|
合計(百万円) |
365,638 |
100.2 |
(注)上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次の通りであります。
|
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 平成27年4月1日 至 平成28年3月31日) |
前年同期比(%) |
|
国内拠点紙パルプ等卸売事業(百万円) |
320,781 |
98.6 |
|
海外拠点紙パルプ等卸売事業(百万円) |
67,350 |
110.9 |
|
不動産賃貸事業(百万円) |
1,546 |
103.4 |
|
合計(百万円) |
389,678 |
100.5 |
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(参考情報)
当社グループの品種別販売実績は以下の通りであります。
|
品種別 |
前連結会計年度 (自 平成26年4月1日 至 平成27年3月31日) |
当連結会計年度 (自 平成27年4月1日 至 平成28年3月31日) |
|||
|
紙 |
数量(トン) |
- |
|
1,855,415 |
|
|
金額(百万円) |
- |
|
202,821 |
|
|
|
板紙 |
数量(トン) |
- |
|
1,027,487 |
|
|
金額(百万円) |
- |
|
76,109 |
|
|
|
紙二次加工品 |
数量(トン) |
- |
|
47,981 |
|
|
金額(百万円) |
- |
|
33,520 |
|
|
|
パルプ・古紙 |
数量(トン) |
- |
|
1,596,927 |
|
|
金額(百万円) |
- |
|
40,895 |
|
|
|
その他 |
金額(百万円) |
- |
|
36,330 |
|
|
合計 |
数量(トン) |
- |
|
4,527,811 |
|
|
金額(百万円) |
- |
|
389,678 |
|
|
(注)1.「その他」の数量は各単位が相違するのでその記載を省略し、「合計」の数量からも除いております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3.賃貸収入は「その他」に含まれております。
4.当連結会計年度より当社グループの品種別販売実績を開示しております。
提出会社の商品販売実績は以下の通りであります。
|
品種別 |
前事業年度 (自 平成26年4月1日 至 平成27年3月31日) |
当事業年度 (自 平成27年4月1日 至 平成28年3月31日) |
|||
|
紙 |
数量(トン) |
1,560,967 |
|
1,454,570 |
|
|
金額(百万円) |
172,674 |
|
164,615 |
|
|
|
板紙 |
数量(トン) |
791,734 |
|
766,575 |
|
|
金額(百万円) |
62,246 |
|
59,011 |
|
|
|
紙二次加工品 |
数量(トン) |
31,851 |
|
28,149 |
|
|
金額(百万円) |
33,156 |
|
31,006 |
|
|
|
パルプ・古紙 |
数量(トン) |
1,521,063 |
|
1,573,856 |
|
|
金額(百万円) |
35,146 |
|
39,244 |
|
|
|
その他 |
金額(百万円) |
28,930 |
|
31,399 |
|
|
合計 |
数量(トン) |
3,905,616 |
|
3,823,151 |
|
|
金額(百万円) |
332,155 |
|
325,277 |
|
|
(注)1.「その他」の数量は各単位が相違するのでその記載を省略し、「合計」の数量からも除いております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3.上記の金額には、賃貸収入は含まれておりません。
提出会社の用途別販売実績は以下の通りであります。
|
用途 |
前事業年度 (自 平成26年4月1日 至 平成27年3月31日) |
当事業年度 (自 平成27年4月1日 至 平成28年3月31日) |
||||
|
金額 (百万円) |
構成比 (%) |
前年比 (%) |
金額 (百万円) |
構成比 (%) |
前年比 (%) |
|
|
新聞用 |
3,998 |
1.2 |
102.8 |
3,419 |
1.1 |
85.5 |
|
印刷用 |
146,202 |
44.0 |
96.8 |
137,092 |
42.1 |
93.8 |
|
包装・容器用 |
74,668 |
22.5 |
102.8 |
74,399 |
22.9 |
99.6 |
|
情報用紙 |
44,023 |
13.2 |
98.3 |
44,664 |
13.7 |
101.5 |
|
製紙原料用 |
35,148 |
10.6 |
115.4 |
39,247 |
12.1 |
111.7 |
|
その他 |
28,112 |
8.5 |
105.9 |
26,454 |
8.1 |
94.1 |
|
合計 |
332,155 |
100.0 |
100.9 |
325,277 |
100.0 |
97.9 |
(注)1.用途の分類は当社独自の基準によっております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3.上記の金額には、賃貸収入は含まれておりません。
当社グループは、海外展開の強化や新規事業の立ち上げによる事業ポートフォリオ改革、透明性の高いガバナンスの実現、人材の育成・確保を課題として取り組んでおります。
①海外展開の強化
長期経営ビジョン『GIFT+1 2024』の中で、特に注力しているのが「Globalization」です。当社グループは、国内外グループ会社の経営企画機能・経営管理機能を強化するため、平成27年7月にグループ経営戦略本部を新設し、さらに、東南アジア地域の現地法人に対する統括業務を行う地域統括法人「KPP ASIA-PACIFIC PTE. LTD.」を設立いたしました。
今後は、インドやASEAN諸国等の世界の成長市場を捉え、海外事業展開を積極的に進めてまいります。
②新規事業の立ち上げ
インターネットの普及があらゆる産業を巻き込むなか、新たな情報社会インフラが出現し、時代はモノとモノがインターネットでつながるIoTの世の中に移行しつつあります。当社グループでは、M2Mソリューションによる「ecomo」でのリアルタイムな古紙回収データの収集や、電子マネー「WAON(ワオン)」との連携等を開始しました。「タウンecomo」の設置台数は300台を突破し、一層の展開を見込んでおります。さらに、事業ポートフォリオ改革のため、平成28年4月に「事業創造推進室」を新たに立ち上げ、当社グループの経営資源とIT投資により、社内業務の効率化や新事業モデル・新商品・新サービスの創出をしてまいります。
③透明性の高いガバナンスの実現
企業の持続的成長と中長期的な企業価値向上のため、株主をはじめ顧客・従業員・地域社会等の立場を踏まえたうえで、透明・公正かつ迅速・果断な意思決定を行うための仕組みを示す「コーポレートガバナンス・コード」の重要性がより一層高まっております。
当社では、平成27年6月より監査等委員会設置会社へ移行し、より透明性・機動性の高い経営の実現を図っております。さらに、CSR活動等の非財務情報と財務情報を一本化した「統合報告書」の作成準備を進めており、今後もステークホルダーの信頼に応えうる体制を構築してまいります。
④人材の育成・確保
長期経営ビジョン『GIFT+1 2024』を達成し、企業を持続的に発展させるため、平成27年4月からグローバル企業にふさわしい「グローバル職」「ナショナル職」「スペシャリスト職」へ進む“複線型”のキャリアパスを設けた新人事制度を採用いたしました。また、社員一人ひとりの力を最大限に高めるためeラーニングを導入し、全社的なスキルアップを図っております。さらに、「女性活躍推進行動計画」をスタートさせ、女性の職域の拡大や、更なる女性管理職の登用を目指すと同時に、経営基盤強化に向け即戦力となるキャリア社員や、グローバル事業拡大のための多様な人材を積極的に採用することで、経営面での成果につなげ、より一層企業価値を向上させてまいります。
当社グループの経営成績及び財務状況等に影響を及ぼす可能性のある事業等のリスクには、以下のようなものがあります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであり、将来において発生の可能性があるすべてのリスクを網羅するものではありません。
(1)主要取引先への依存について
当社の主要株主である王子ホールディングス株式会社及び日本製紙株式会社のグループ会社は、当社グループの主要商品である紙及び板紙を仕入れている主要仕入先であります。当連結会計年度における2社グループからの仕入金額合計は総仕入金額の45.4%になります。
当社は現在、両社と代理店指定に係る基本契約書を締結しており、今後も取引の継続的な拡大を図っていく方針でありますが、両社グループから当社への商品供給に著しい支障が生じた場合、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(2)商品市況の影響について
当社グループの主要な商品である紙、板紙等の原材料であるパルプ、チップ、古紙の価格は世界的な需要動向の影響を受けることから、大きく上下に変動する傾向があり、当社グループの原材料及び製品の仕入価格に影響を与えます。当社グループでは、適正な利潤を確保するため、販売先との価格交渉を継続的に行っておりますが、販売価格への転嫁の状況によっては、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(3)紙・パルプ業界の流通再編について
紙・パルプ市場は、景気動向や消費動向等に大きく影響を受けます。また、人口減少やペーパーレス化等により、国内市場の縮小化が進むことが予想され、それに伴い、流通会社の再編がさらに進む可能性があります。当社グループでは、従来よりM&A等により業界再編に対応しており、今後も柔軟な対応を継続していく方針でありますが、市場環境の変化等は当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(4)メーカーの直売指向について
厳しい経済環境の中、紙製品のユーザーにはコスト削減を積極的に進める会社が増加する傾向があり、当社グループもこれに対応するため、流通コストの削減等の企業努力を行い、取引関係の維持に努めております。しかしながら、近年では製紙メーカー各社の直売指向があり、特に産業用紙の分野ではこの傾向が強くなっております。このような場合、当社グループの販売先であるユーザーがメーカーとの直接取引に切り替えることがあり、このようなケースが当社グループの想定を超えて増加した場合、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(5)為替レートの変動リスク
当社グループの事業区分である海外拠点紙パルプ等卸売事業では、アジア、米州等を中心に世界各国における販売を行っており、当連結会計年度における海外売上高は連結売上高の17.3%となっております。連結財務諸表の作成に際しては、各国における現地通貨建ての売上高、費用等を円換算した上で計上しており、円換算時の為替レートの影響を受けることとなります。
当社グループは、為替予約取引等により、為替レートの変動による影響を最小限に止めることに努めておりますが、為替レートが当社グループの想定を超えて変動した場合、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(6)金利変動リスク
当社グループでは、運転資金等の調達は金融機関からの借入金及びコマーシャルペーパーの発行を中心に行っております。当社グループでは、長期借入金(固定金利)による調達、金利スワップ等を取り入れ、金利変動による影響を最小限に止めることに努めておりますが、当社グループの想定を超えて金利変動が生じた場合、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。なお、当連結会計年度末における借入金及びコマーシャルペーパーの残高は50,817百万円であり、総資産に対する割合は27.5%であります。
(7)カントリーリスク
当社グループは、アジア、米州等を中心に世界各国における販売を行っており、当連結会計年度における海外売上高は連結売上高の17.3%となっております。これらの国々においては、法改正や人件費高騰、外交問題等の要因により、事業活動に制約が生じる可能性があります。当社グループでは、海外事業に係る保険の付保や当該国における情報収集の徹底等により、これらのリスクを最小限に止めることに努めておりますが、当該リスクが顕在化した場合、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(8)取引先与信リスク
当社グループの販売取引では、掛売り、手形回収が慣行となっている取引先が多くなっております。当社グループでは、取引先個別管理を徹底するとともに、回収不能の未然防止対策として規程、マニュアル等を整備し、当該規程等に基づいた審査を定期的に実施し、与信リスク回避に努めております。しかしながら、取引先の信用状態が悪化し、回収不能になる債権が当社グループの想定以上に増加した場合、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(9)退職給付債務
当社グループでは、確定給付年金制度、退職一時金制度及び確定拠出年金制度を採用しており、これに伴う退職給付費用及び退職給付債務は、割引率等の数理計算上で設定される前提条件や年金資産の長期期待運用収益率に基づいて算出されております。また、年金資産の一部には株式信託を採用しております。従いまして、割引率の低下や運用利回りの悪化、信託した株式の時価の低下が生じた場合、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(10)所有する株式の時価変動リスクについて
当社グループが保有する株式は、仕入先企業、販売先企業、取引金融機関等、業務上密接な関係にある企業の株式が大半でありますが、株式市況の動向及び当該企業の業績等によって当該株式の価格に変動が生じた場合、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(11)不動産市況等の影響について
当社グループは、収益基盤の安定化を目的とし、所有不動産を活用した不動産賃貸事業に取り組んでおります。しかしながら、不動産市況に変動が生じ、所有する不動産価格や賃貸料が低下した場合、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。なお、当連結会計年度期末における総資産に対する賃貸不動産の比率は8.6%であります。
特記事項はありません。
特記事項はありません。
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
なお、当連結会計年度より、「企業結合に関する会計基準」(企業会計基準第21号 平成25年9月13日)等を適用し、「当期純利益」を「親会社株主に帰属する当期純利益」としております。
(1)重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたり、会計上の見積りが必要となる事項につきましては、過去の実績や他の合理的な方法により見積りを行っておりますが、見積り特有の不確実性が存在するため、実際の結果はこれら見積りと異なる場合があります。
当社グループは、以下の重要な会計方針が連結財務諸表の作成にあたって、当社グループの重要な判断と見積りに大きな影響を及ぼすと考えております。
①貸倒引当金
当社グループは、債権の貸倒れによる損失に備えるため、一般債権については貸倒実績率に基づき、貸倒懸念債権等特定の債権については個別に回収可能性を勘案し、回収不能見込額について、貸倒引当金を計上しております。
②投資有価証券の減損
当社グループは、長期的取引関係の維持のために、特定の顧客及び金融機関の株式等を所有しております。時価のある有価証券については、投資価値の下落が30%を超え一時的ではないと判断した場合に減損を行っております。また、時価評価されていない有価証券については、当該会社の1株当たりの純資産額が帳簿価額を50%以上下回り、業績回復の可能性がない場合に減損を行っております。
③繰延税金資産
当社グループは、将来の課税所得を合理的に見積り、繰延税金資産の全部又は一部を将来回収できないと判断した場合、繰延税金資産の取崩しにより利益が変動する可能性があります。
(2)当連結会計年度の経営成績の分析
①売上高
売上高は、前連結会計年度に比べ0.5%増の3,896億78百万円となりました。セグメントの業績は次の通りであります。
<国内拠点紙パルプ等卸売事業>
紙分野では、コピー用紙の販売は好調でしたが、需要構造の変化により出版や広告業界等で紙媒体の消費が減少し、販売数量・金額ともに前年割れとなりました。
また、板紙分野では猛暑等により飲料関係は好調でしたが、段ボール原紙の軽量化や、食品・菓子値上げの影響により需要が減退し、販売数量・金額ともに減少となりました。
一方、古紙は「タウンecomo」設置台数増加に伴う相乗効果により仕入ネットワークが広がり、販売数量・金額ともに増加しています。
この結果、国内拠点紙パルプ等卸売事業の売上高は前連結会計年度に比べて1.4%減の3,207億81百万円となりました。
<海外拠点紙パルプ等卸売事業>
新聞用紙やグラフィック用紙を中心に需要が継続的に減退している米国、豪ドル安により米ドル建て販売が不振となった豪州、及び供給過剰と需要の減退が続いた東南アジアでは販売数量・金額ともに前年割れとなりましたが、香港、中国の東アジアにおいては紙・板紙ビジネスを中心に順調に伸長し、販売数量・金額ともに増加しています。海外拠点全体の売上高は、前期比大幅増加となりました。
この結果、海外拠点紙パルプ等卸売事業の売上高は前連結会計年度に比べて10.9%増の673億50百万円となりました。
<不動産賃貸事業>
全国主要都市のオフィスビル市場は、館内増床、拡張移転や事務所の統合などにより需要は堅調に推移しました。この結果、平均空室率は全国的に低下傾向が見られ、また平均賃料についても東京地区では、小幅ながら上昇傾向にあり、その他の地区においても底値を打った感が見受けられます。
この様な状況下、当社グループでは主力物件の「KPP八重洲ビル」が満室稼働を維持し、また大阪・名古屋のテナントビルにおいても入居率が改善したことから、賃料収入は増収となりました。
この結果、不動産賃貸事業の売上高は前連結会計年度に比べて3.4%増の15億46百万円となりました。
②営業利益
営業利益は、前連結会計年度に比べて10.7%増の15億16百万円となりました。
セグメントでみると、国内拠点紙パルプ等卸売事業は前連結会計年度に比べて8.6%減の42億17百万円、海外拠点紙パルプ等卸売事業は前連結会計年度に比べて6億17百万円増の△6億24百万円となり、不動産賃貸事業は同17.3%増の6億8百万円となりました。
③営業外損益・経常利益
営業外損益は、前連結会計年度の5億87百万円の収益(純額)から、3億36百万円の収益(純額)となりました。
以上により、経常利益は前連結会計年度に比べて5.3%減の18億53百万円となりました。
④特別損益
特別損益は、前連結会計年度の3億77百万円の利益(純額)から2億61百万円の損失(純額)となりました。
⑤親会社株主に帰属する当期純利益
親会社株主に帰属する当期純利益は12億15百万円(前期は11億26百万円)となりました。1株当たりの当期純利益金額は前連結会計年度の16円92銭に対し、18円25銭となりました。
(3)資本の財源及び資金の流動性についての分析
①キャッシュ・フローについて
当連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度に比べて74億65百万円増加し53億78百万円の獲得となりました。これは主に売上債権の減少等によるものです。
投資活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度に比べて7億51百万円減少し12億49百万円の使用となりました。これは主に投資有価証券の取得等によるものです。
財務活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度に比べて69億11百万円減少し39億60百万円の使用となりました。これは主に短期借入金の減少等によるものです。
以上の結果、現金及び現金同等物の当連結会計年度末残高は、前連結会計年度末に比べて43百万円減少し、25億2百万円となりました。
②財務政策
当社グループは現在、運転資金及び設備投資資金につきましては、内部資金または借入により資金調達をすることとしております。原則として運転資金については短期借入金、設備資金については長期借入金にて調達しております。また、受取手形及び売掛金債権流動化による資金調達を行っております。