当社は、グループ社員全員が共有し、共通の価値観としてすべての活動の基本となる考え方として「KPP GROUP WAY」を定めています。「KPP GROUP WAY」は「経営理念」「グループ企業行動指標」「経営ビジョン」の3層から形成され、当社のミッション、行動指標、経営ビジョンを表しています。

中でも、長期経営ビジョンとしてGIFT+1(ギフトプラスワン)を掲げ、+1(プラスワン)は環境貢献・ESG経営の推進に留まらず、環境関連商品の開発・販売、資源循環型ビジネスの構築・提案、従業員やその家族などのステークホルダーに対する啓蒙活動など、GIFTそれぞれの要素に「環境」を付加した活動を強力に推進するものです。
この経営ビジョンの下、株主、顧客、取引先、社会、世界へ貢献するとともに、経営内容の積極的開示を進め、開かれた会社として成長していく所存であります。
紙パルプ産業の国内市場においては、IT技術の進化によってデジタル社会が出現し、紙の需要がいわゆるグラフィック系(新聞出版や商業印刷用途)からパッケージ系(包装資材用途)へと変化する傾向が強くなってきております。また、海外市場では、新興国を中心に家庭紙、衛生紙市場の拡大でパルプ需要が増大している他、包装資材用途の板紙製造設備が東南アジアを中心に稼働し、その原料である古紙の需要が高まってきております。一方、先進諸国では国内市場と同様にグラフィック系用紙の需要が減速する一方で、パッケージ系用紙の需要は堅調に推移しております。また、海洋プラスチック汚染が世界規模の問題となり、石油由来のプラスチック製品に厳しい目が向けられるようになっているため、持続的な成長という観点からバイオマス由来の紙資源が注目されており、石油由来のプラスチックからバイオマス由来の紙への製品シフトが見られるようになってきております。
新型コロナウイルス感染症の感染拡大継続による影響についてですが、世界経済は新型コロナウイルス感染症のワクチン接種が普及するにつれ制限が緩和され、国・地域や産業ごとにばらつきはあるものの、財政・金融政策の後押しもあり、景気の回復傾向は継続する見込みです。我が国におきましては、新型コロナウィルス感染症の拡大防止策の浸透や、ワクチン接種の進捗により、景気は徐々に回復基調となることが見込まれますが、現状では感染拡大の収束時期が見通せず、依然として先行き不透明な状況が続くものと予想されます。
国内市場においては経済活動の再開に伴い、新型コロナウイルス感染症の影響を大きく受けた前年度からは回復基調にあるものの、オフィス需要の減少やまん延防止等重点措置、緊急事態宣言の再発令などによる観光・イベント事業は回復途上にあり、コロナ禍前の実績を回復するまでには至っておりません。一方、板紙については、Eコマースによる宅配事業や経済再開によるプラス要因により、飲料、食品向けを中心とした段ボール原紙や紙器用板紙の需要は堅調に推移いたしました。
海外市場におきましては、欧州及び豪州ではウイズコロナ政策を背景に経済活動が再開され需要の回復がみられており、紙の需要も前年を上回っております。また供給不足やエネルギーコスト問題により価格は上昇基調が続いています。中国では、「ゼロコロナ政策」による断続的な都市封鎖による社会経済への影響が影を落としており、紙需要も弱含んでおります。
このような状況下、当社は経営ビジョン「GIFT+1」の達成に向け、総合循環型経営の促進、海外グループ企業とのコラボレーションとシナジー、環境事業の推進・拡大、コーポレート・ガバナンスの充実、新型コロナウイルス感染症の対応継続を課題として取り組んでおります。
① 総合循環型経営の促進
当社は、サステナブルな社会の実現を目指し、紙・板紙の卸売事業と古紙回収による再資源事業を両立させたマテリアルリサイクル及びバイオマス発電所運転支援システムによるサーマルリサイクルを両輪とする総合循環型経営を推進していきます。
② 海外グループ企業とのコラボレーションとシナジー
国内市場が成熟化するなか、海外事業の拡大、ポートフォリオ改革は当社の最重要課題となっています。また、環境問題やEC市場の成熟による世界的なパッケージ需要の拡大に対応するため、この分野で先行する海外子会社のノウハウとシナジーによるブランドオーナー開拓をします。グラフィック用紙事業は、他社との差別化戦略によるシェア拡大を図ります。
③ 環境事業の推進・拡大
2022年4月1日に「プラスチック資源循環促進法」が施行され、使い捨てプラスチック商品の紙化やバイオ素材対応などが一段と進んでいます。このような状況下、当社グループでは「Green Biz Project」を中心とした脱プラ関連需要への取組みを強化し、海洋プラスチック汚染問題などの社会課題の解決に向けた取り組みを進めています。また、2022年3月1日に「株式会社BMエコモ」設立し、高度なIoTを活用したバイオマス発電所の運転最適化支援システム「BMecomo」の事業を通じて、脱炭素化社会やサーキュラーエコノミー(循環型経済)の実現化を加速させます。
2019年に豪州、2020年には欧州の紙関連業界におけるリーディングカンパニーを続けて買収し、海外事業の売上規模は当社グループ売上高の55%を占め、海外拠点も133都市を数えるグローバル企業へと変貌しました。2022年10月1日にはグローバル・ガバナンス強化や資本政策の効率化を目指し持株会社へ移行する予定です。
感染症は人類にとって長い闘いの歴史であり、一過性の課題として片付けず、従業員と家族の健康・安全とBCPの視点を軸に、その対応策のマニュアルを日々改善していきます。特にエッセンシャルワーカーへのインセンティブなどグループ企業全体の共通課題の検討も必要となっています。
当社グループは、長期経営計画である「長期経営ビジョンGIFT+1 2024」の最終期である第3次中期経営計画(2023年3月期~2025年3月期)を策定いたしました。以下は、第3次中期経営計画の基本方針(テーマ・メッセージ・基本戦略)になります。
【基本方針】
(テーマ)
長期経営ビジョン「GIFT+1 2024」の達成と創立 100 周年に向けて
(メッセージ)
循環型ビジネスによる持続可能な社会への貢献と事業ポートフォリオ改革による企業価値向上
(基本戦略)
「収益基盤の確立・深化」
・各事業会社の利益最大化
・戦略的アライアンス、M&Aの推進
・グローバルシナジーの追求
・DXの推進
「グローバルグループ経営の強化」
・ESG経営の実現
・グローバルオペレーション体制構築
・グループコミュニケーション強化
・経営資源の適正配分
目標とする経営指標と数値は、以下の通りです。
※D/Eレシオ=有利子負債残高÷純資産
当社グループの経営成績及び財務状況等に影響を及ぼす可能性のある事業等のリスクには、以下のようなものがあります。
なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。
当社は、当社グループのリスク管理体制の維持、向上を図るため、リスク管理委員会を設置し、リスク管理委員会規則に従い、サステナビリティ委員会委員長がリスク管理委員会委員長および副委員長を任命しております。
リスク管理委員会は、グループ経営上重要なリスクの抽出・評価を行い、重点対応策を決定し、重点対応策の実行状況のモニタリングを定期的に行い、その結果についてサステナビリティ委員会へ報告を行うこととしています。
■ 当社のリスク管理体制

■ 当社のリスク管理プロセス

当社グループの経営成績及び財務状況等に影響を及ぼす可能性のある事業等のリスクには、以下のようなものがあります。なお、文中における将来に関する記載は、当連結会計年度末において当社グループが判断したものです。
最初に、各リスク項目を影響度と発生頻度で評価したリスクマップを掲載いたします。

上記リスクのうち重要と認識しているリスクは以下の通りです。ただし、これらは、当社グループに関するすべてのリスクを網羅したものではなく、現時点において予見できない、あるいは重要とみなされていない他の要因の影響を将来的に受ける可能性があります。また、リスクを低減するための対応を記載しておりますが、リスクを完全に回避することは困難です。
当社グループは、「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を当連結会計年度の期首から適用しております。そのため、売上高についての当連結会計年度における経営成績に関する説明は、前連結会計年度と比較しての前年同期比(%)を記載せずに説明しております。
当連結会計年度における我が国経済は、ワクチン接種の進展や各種政策の効果等により一部で景気持ち直しの動きが見られたものの、新たな変異株(オミクロン株)の感染拡大の懸念から、依然として景気の先行きは不透明な状況が続いております。当社の主力事業である紙・パルプ業界におきましては、紙・板紙の内需は前年比でやや回復微増したものの、新型コロナウィルス感染拡大前の水準までの回復には至りませんでした。
一方、世界経済においては、ワクチン接種が進んだ欧米諸国と発展途上国に経済の回復スピードの差が生じ、特に中国においては、「ゼロコロナ政策」による断続的な都市封鎖による社会・経済への影響が影を落としています。また、港湾労働者不足やコンテナ不足によるサプライチェーンの分断によって品不足も常態化している最中、新たな課題としてロシアのウクライナ侵攻により出口が見通せない状況となっております。
このような状況下、当社グループの当連結会計年度の業績は、売上高5,634億14百万円、営業利益は93億79百万円(前期は90億35百万円の営業損失)、経常利益は88億44百万円(前期は120億41百万円の経常損失)、親会社株主に帰属する当期純利益は、74億97百万円となりました。
当連結会計年度の業績については、以下の通りです。
事業別セグメントの業績は次の通りです。
<国内拠点紙パルプ等卸売事業>
紙分野では、経済活動の再開に伴い、新型コロナウィルス感染症の影響を大きく受けた前年度を数量・売上高共に上回りましたが、オフィス需要の減少やまん延防止等重点措置、緊急事態宣言の再発令などによる観光・イベント事業が回復途上にあり、コロナ禍前の実績を回復するまでには至りませんでした。
一方、板紙分野では、Eコマースによる宅配事業や経済再開によるプラス要因が紙器用板紙や段ボール原紙の需要を押し上げて前年度実績を共に上回りました。
製紙原料分野では、古紙は緊急事態宣言の発令延長により家庭からの古紙発生量が減少した結果、数量では前年度割れとなりましたが、価格の上昇により売上高は前年度を上回りました。
パルプは、国内家庭紙メーカー向けの需要が減少しましたが、中国向け輸出の増加や販売単価の上昇によって数量・売上高共に前年度を上回りました。
この結果、国内拠点紙パルプ等卸売事業の売上高は2,562億82百万円、セグメント利益は49億82百万円(同34.3%増)となりました。
<海外拠点紙パルプ等卸売事業>
●トレード事業
トレード事業は、サプライチェーンの分断やコンテナ不足に加え、製紙メーカーの生産枠制限により取扱い数量は低調に推移しました。
●域内事業
ANZ市場(豪州・ニュージーランド)及び欧州市場については、ウィズコロナ政策を背景に経済活動が再開され需要の回復がみられました。更に供給不足やエネルギーコスト問題によって、価格は上昇基調が続いています。このような状況下、前年度に買収したAntalis S.A.S.の業績が通期で貢献したこともあり、大幅な増収・増益となりました。
アセアン地域では、経済の回復が遅れているものの、重複拠点の整理統合によるシナジー効果が出ております。
中国事業については、子会社、及び新たに設立した分公司における紙卸売事業での販売が寄与し、売上高は前年を上回り、経常利益も前年を上回りました。
この結果、海外拠点紙パルプ等卸売事業の売上高は3,059億1百万円、セグメント利益は71億60百万円(前期は105億57百万円のセグメント損失)となりました。
<不動産賃貸事業>
全国主要都市のオフィスビル市場は、コロナ禍の影響による景気の悪化やテレワークの普及等からオフィス需要は減退し、平均空室率の上昇や平均賃料の下落基調が続いております。今後も各地で新築ビルの竣工が控えるなど、需給バランスに注視が必要な状況です。
当社グループでは主力のKPP八重洲ビルが満室稼働を継続しましたが、所有物件の再開発に伴う賃料収入減もあり、前年比で減収となりました。
この結果、不動産賃貸事業の売上高は12億30百万円、セグメント利益は1億76百万円(同72.0%減)となりました。
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、主に税金等調整前当期純利益で獲得した資金を、固定資産の取得及び短期借入金の減少等に充当したことで、前連結会計年度末比79億12百万円減少し、226億31百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果獲得した資金は48億21百万円(前期は64億72百万円の使用)となりました。これは主に税金等調整前当期純利益の獲得、仕入債務の増加等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は26億78百万円(前期は230億46百万円の獲得)となりました。これは主に、固定資産の取得によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は118億3百万円(前期は65億97百万円の獲得)となりました。これは主に短期借入金の減少によるものであります。
③ 仕入及び販売の実績
当連結会計年度の仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(2) 販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
(参考情報)
当社グループの品種別販売実績は以下のとおりであります。
(注) 1.「その他」の数量は各単位が相違するのでその記載を省略し、「合計」の数量からも除いております。
2.賃貸収入は「その他」に含まれております。
提出会社の商品販売実績は以下のとおりであります。
(注) 1.「その他」の数量は各単位が相違するのでその記載を省略し、「合計」の数量からも除いております。
2.賃貸収入は「その他」に含まれております。
提出会社の用途別販売実績は以下のとおりであります。
(注) 1.用途の分類は当社独自の基準によっております。
2.上記の金額には、賃貸収入は含まれておりません。
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
当連結会計年度における当社グループの経営成績につきましては、「3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ①経営成績の状況」に記載の通りです。
ワクチン接種率の向上に伴い、各地域や事業にて新型コロナウイルス感染症による景気低迷から回復が見られるものの、ロシアのウクライナ侵攻による混乱やインフレの長期化を反映し、世界経済の成長は鈍化しております。
このような状況下、当社グループは長期経営ビジョン『GIFT+1 2024』に則り、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (1) 経営の基本方針」に記載の通り、対処すべき課題に対応してまいります。
当連結会計年度における、国内紙パルプ等卸売事業の業績については「3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ①経営成績の状況」に記載の通りです。
2023年3月期の日本国内市場におきましては、紙事業、特にグラフィック用紙事業については経済活動の再開により回復が見込まれるものの、前連結会計年度の需要まで回復するのは難しいと見込んでおります。板紙事業につきましては、当連結会計年度より飲料関係及び通販関連の段ボール原紙需要の増加が下支えし、2023年3月期も全体的には需要の増加を見込んでおります。また紙需要の減退を紙・板紙の価格修正により当連結会計年度の実績を上回ると見込んでおります。古紙につきましては、世界的な古紙需要の増加及び国内古紙発生量の減少もあり国内市況の大きな変動は見込んでおりません。パルプにつきましては、ロシア・ウクライナ情勢の影響により世界的な供給減となっており価格の上昇を見込んでおります。
このような状況下、当社は以下の基本戦略に基づき、国内紙パルプ等卸売事業の拡大を目指す所存です。
[国内基本戦略]
製品販売と古紙回収による循環型事業モデルの確立
マテリアルリサイクルとサーマルリサイクルによる事業の拡大
海外子会社のノウハウとシナジーによるブランドオーナー開拓
グラフィック用紙事業の他社との差別化戦略によるシェア拡大
環境配慮型素材や製品の開発・販売
バイオマス発電所の運転最適化支援システム「BMecomo」 を3月1日に子会社化。脱炭素化社会やサーキュラーエコノミー(循環型経済)の実現化を加速
(c) 海外紙パルプ等卸売事業について
当連結会計年度における、海外紙パルプ等卸売事業の業績については「3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ①経営成績の状況」に記載の通りです。
2022年3月期の海外市場につきましては、欧州・豪州ともに、グラフィック用紙の需要は回復基調にありますが、コロナ前の需要水準にはいたりませんでした。また、欧州におけるパッケージ事業では、Eコマース市場の成長に伴う需要増加により好調を維持しております。ビジュアルコミュニケーション事業では、欧州にて公共イベントや展示会の再開が進み、市場は拡大しておりますが、コロナ前の水準までは完全には回復しておりません。一方、豪州においては、ビジュアルコミュニケーション事業でのM&A効果が業績に寄与しております。中国については、新たに中国国内市場での販売体制を再構築した結果、業績は回復しました。
なお、2022年3月期より、2020年7月に買収した仏Antalis S.A.S.の業績が通期で寄与するため、大幅な増収増益を達成しました。
このような状況下、当社は以下の基本戦略に基づき、海外紙パルプ等卸売事業の拡大を目指す所存です。
[海外基本戦略]
パッケージやビジュアルコミュニケーションにて、積極的な外部経営資源の獲得(インオーガニック)によって事業領域の拡大を目指します。
ハイブリッド型ビジネスモデル(※)の展開
※ハイブリッド型ビジネスモデル

(d) 不動産賃貸事業について
当連結会計年度における、不動産賃貸事業の業績については「3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ①経営成績の状況」に記載の通りです。
当該事業セグメントにつきましては、前連結会計年度でのKPP八重洲ビルの底地売却による地代負担増はあるものの、本社隣地の再開発事業による収益確保を進めてまいります。
当社グループでは賃貸物件の安定稼働を重視しており、資産価値を維持するための修繕等を計画的に実施しております。
今後も引き続き、安定稼働とローコストでの運用を心掛け、安定した収益を確保する事業として推進してまいります。
② 財政状態の分析
当連結会計年度末の総資産は、2,907億7百万円となり、前連結会計年度末に比べ155億87百万円増加しました。これは主に、商品及び製品の増加及び退職給付に係る資産の増加によるものであります。
負債は、2,343億32百万円となり、前連結会計年度末に比べ27億94百万円増加しました。これは主に、有利子負債が減少した一方で、仕入債務の増加したことによるものであります。
純資産は、563億74百万円となり、前連結会計年度末に比べ127億92百万円増加し、自己資本比率は19.4%となり、前連結会計年度末に比べ3.8ポイント増加しました。これは主に、親会社株主に帰属する当期純利益、退職給付に係る調整累計額の増加等によるものであります。
③ キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループの当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況は、「3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりです。
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、商品の仕入のほか、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、設備投資、子会社株式の取得等によるものであります。また、株主還元については、財務の健全性等に留意しつつ、配当政策に基づき実施してまいります。
当社グループは、長期経営ビジョン『GIFT+1 2024』に基づく第3次中期経営計画(2022年度~2024年度)を推進中ですが、事業で創出される営業キャッシュ・フローにつきましては、成長投資と株主還元に、適正に配分していく所存です。
成長投資への支出につきましては、海外事業の拡大と事業ポートフォリオの多角化を目的としております。今後も海外投資を中心に、投資先の事業内容、投資時点の当社グループの財政状態及び資金需要を勘案し、適切に判断してまいります。
株主還元への支出につきましては、株主への利益還元を経営の重要課題の一つと認識し、安定的かつ継続的に配当を行うとともに、内部留保の拡充と有効活用によって企業競争力と株主価値を向上させることを基本方針としております。
なお、現在当社グループにおいて重要な資金繰りの懸念はございません。当連結会計年度末現在の現金及び現金同等物の残高は、国内で25億58百万円、海外で200億72百万円となっており、当社が考える適正な残高水準を上回る資金を確保しております。また、予定されている資金支出につきましても、資金調達の目途は立っております。
④ 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成しています。この連結財務諸表の作成にあたり採用した会計方針及びその適用方法並びに見積りの評価については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項、重要な会計上の見積り及び追加情報」に記載しているとおりです。
(持株会社体制への移行に伴う会社分割)
当社は、2022年3月28日開催の取締役会において、2022年10月1日(予定)を効力発生日として会社分割(吸収分割)の方式により、持株会社体制へ移行すること、吸収分割準備会社として当社100%子会社「国際紙パルプ商事分割準備株式会社」を設立することを決議しております。
また、2022年5月25日開催の取締役会において、当社を吸収分割会社、「国際紙パルプ商事分割準備株式会社」を吸収分割承継会社として、当社の紙パルプ等卸売事業に関する権利義務を承継させる吸収分割を行うため、吸収分割承継会社との間で吸収分割契約の締結を承認することを決議いたしました。本件分割後の当社は「KPPグループホールディングス株式会社」に、吸収分割承継会社は「国際紙パルプ商事株式会社」に、それぞれ商号を変更するとともに、当社は持株会社体制への移行後も引き続きグループ会社の経営管理を行う持株会社として上場を維持する予定です。
なお、詳細につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(追加情報)」に記載しております。
当社グループは、国内拠点紙パルプ等卸売事業において、将来の事業領域拡大と収益基盤の多様化を目指し、以下の研究開発を進めております。
2018年9月の取締役会においてバイオマス発電所運転支援システム開発の開始を決議し、当連結会計年度において研究開発費130百万円を支出いたしました。当社が目指す支援システムは、運転制御をはじめとするバイオマス発電所のオペレーション全体の支援を目的としたもので、開発にあたっては当社が出資するバイオマスパワーテクノロジーズ株式会社と連携し、開発を行っております。
2022年3月に、さらなる事業の拡大と効率化、及び意思決定の迅速化等を目的として、バイオマス発電所のオペレーション全体の支援を主な業務とする会社「株式会社BMエコモ」を設立し、これまで開発を進めてきた運転支援システムを当社から株式会社BMエコモに売却しております。