(1)業績
当連結会計年度における世界経済は、個人消費が堅調な米国において景気回復が進みました。欧州では一部に改善の遅れがありましたが、中国を始めとするアジア新興国においては持ち直しの動きがみられ、全体として緩やかな景気回復が続きました。
一方、日本経済は、雇用情勢や企業収益の改善が進み、個人消費においても持ち直しの動きがみられましたが、海外情勢の先行き不透明感の高まりなどを背景に、景気回復のテンポは緩やかなものに留まりました。
こうした中、当社グループの連結ベースでの売上高は、586,630百万円(対前期比1.7%増)となりました。利益面では、営業利益12,616百万円(同11.0%増)、経常利益13,672百万円(同11.5%増)、親会社株主に帰属する当期純利益9,687百万円(同1.9%増)となりました。
単体ベースでは、売上高は280,485百万円(同0.4%増)となりました。利益面では、営業利益5,182百万円(同3.1%減)、経常利益7,472百万円(同24.1%減)、当期純利益7,884百万円(同3.2%減)となりました。
セグメントの業績は、次のとおりであります。
(情報電子事業)
情報電子事業は、主力商材の販売伸長により売上が増加しました。
液晶関連では、偏光板原料の販売が減少しましたが、北東アジアにおける偏光板の販売は伸長しました。
インクジェットプリンター関連では、コンシューマー分野において国内向けが低調でしたが、海外向けが増加したこと、また産業用分野向けが引き続き堅調に推移し、全体として販売が伸長しました。
複写機関連では、国内主要顧客向けの材料販売が堅調に推移しましたが、その他国内外での販売が伸びず、全体では低調でした。
太陽電池関連では、国内のメガソーラー向けの販売が伸長しました。また欧州では関連部材の販売が伸長しました。二次電池関連では材料・装置の販売が伸長しました。
半導体関連では、材料・装置共に販売が好調でした。
これらの結果、売上高は221,023百万円(同4.4%増)となり、セグメント利益(営業利益)は3,992百万円(同4.1%増)となりました。
(化学品事業)
化学品事業は、スペシャルティケミカル関連、パフォーマンスケミカル関連共に堅調でしたが、円高の影響により売上が横ばいとなりました。
スペシャルティケミカル関連では、自動車分野においてエアバッグ用原料の販売が伸長しました。また放熱材原料の取引が利益面で貢献しました。樹脂原料・添加剤の販売は好調でした。
パフォーマンスケミカル関連では、ニトロセルロースの輸入販売が低調でしたが、インキ用カーボンの販売が伸長しました。中国では、塗料・インク向け顔料の原料や中間体の販売が伸長しました。製紙業界向け薬剤の販売は伸長しました。
これらの結果、売上高は48,047百万円(同0.3%減)となり、セグメント利益(営業利益)は1,003百万円(同0.8%減)となりました。
(生活産業事業)
生活産業事業は、ライフサイエンス関連、食品関連共に堅調でしたが、円高の影響により売上が減少しました。
ライフサイエンス関連では、米国での医薬品原料の販売が減少しましたが、国内向け抗生物質原料や新薬用原料の販売は好調でした。欧州子会社は利益面で大幅に改善しました。中国では、医薬中間体原料や健康ドリンク用原料の販売が好調でした。防・殺虫剤原料の販売は微増でした。
食品関連では、水産品において国内向け冷凍魚やエビの販売が伸長しました。農産品では、ブルーベリーの販売が伸長しましたが、利益面では苦戦しました。冷凍果実・果汁の販売は減少しました。
これらの結果、売上高は40,434百万円(同1.4%減)となりましたが、利益率の高い医薬関連の好調と欧州子会社の利益改善によりセグメント利益(営業利益)は1,820百万円(同19.5%増)となりました。
(合成樹脂事業)
合成樹脂事業は、注力分野である自動車関連の樹脂の販売が好調でしたが、円高や原油安に伴う販売単価の下落の影響があり、売上が横ばいとなりました。
汎用樹脂関連では、日用品・食品容器向けの樹脂の販売が低調でした。建材・土木関連の販売は横ばいでした。
高機能樹脂関連では、自動車向け樹脂の販売が国内外共に概ね好調でした。特に海外では中国において日系・非日系向けの販売が伸長しました。OAや家電向け樹脂の販売は堅調でした。
コンパウンド事業では、フィリピン拠点が受注の伸び悩みにより苦戦しました。
フィルム・シート関連では、コンビニ向け飲料用包材や電子部品用包材の販売が堅調でした。国内子会社は、原料単価の下落の影響もあり利益面で貢献しました。
スポーツ資材関連では、中国でのグリップテープの販売が伸長しました。
これらの結果、売上高は251,885百万円(同0.3%増)となり、セグメント利益(営業利益)は5,396百万円(同21.7%増)となりました。
(住環境事業)
住環境事業は、住宅建材関連が微減でしたが、環境資材関連の堅調により、売上が微増となりました。
住宅建材関連では、木質ボードメーカー向けの資材販売が堅調に推移しましたが、建材メーカー向け資材販売や海外販売が低調で利益面において苦戦しました。
環境資材関連では、住宅設備機器メーカー向けの資材販売は低調でしたが、海外販売や非住宅分野向けの資材販売が伸長しました。
これらの結果、売上高は25,064百万円(同1.0%増)となり、セグメント利益(営業利益)は260百万円(同38.1%減)となりました。
(2)キャッシュ・フロー
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という)は、税金等調整前当期純利益、仕入債務の増加額、投資有価証券売却による収入が売上債権の増加額、投資有価証券売却益、法人税等の支払額を上回ったこと等により、前連結会計年度末に比べ5,847百万円増加し、22,935百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果獲得した資金は1,840百万円(前連結会計年度は11,866百万円の獲得)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益、減価償却費及び仕入債務の増加額が、売上債権の増加額及び投資有価証券売却益を上回ったこと等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果獲得した資金は4,504百万円(前連結会計年度は161百万円の使用)となりました。これは主に、投資有価証券の売却による収入が、無形固定資産の取得による支出を上回ったこと等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は481百万円(前連結会計年度は11,129百万円の使用)となりました。これは主に、配当金の支払額及び自己株式の取得による支出が、短期借入金の純増減額を上回ったこと等によるものであります。
(1)売上の状況
当連結会計年度における売上の状況をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 平成28年4月1日 至 平成29年3月31日) (百万円) |
前年同期比(%) |
|
情報電子 |
221,023 |
104.4 |
|
化学品 |
48,047 |
99.7 |
|
生活産業 |
40,434 |
98.6 |
|
合成樹脂 |
251,885 |
100.3 |
|
住環境 |
25,064 |
101.0 |
|
その他 |
175 |
99.7 |
|
合計 |
586,630 |
101.7 |
(注)1.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2.当連結会計年度から、管理区分を見直し、従来「その他」セグメントに含めていたホイスト、クレーンの設計、施工及び販売事業を「情報電子」セグメントに含めて表示しております。
前期比較については、前期の数値を変更後の管理区分に組み換えた数値で比較しております。
(2)仕入の状況
当連結会計年度における仕入の状況をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 平成28年4月1日 至 平成29年3月31日) (百万円) |
前年同期比(%) |
|
情報電子 |
207,857 |
106.2 |
|
化学品 |
44,188 |
100.4 |
|
生活産業 |
34,409 |
96.3 |
|
合成樹脂 |
228,399 |
99.6 |
|
住環境 |
23,520 |
100.2 |
|
その他 |
32 |
109.9 |
|
合計 |
538,409 |
101.9 |
(注)1.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2.当連結会計年度から、管理区分を見直し、従来「その他」セグメントに含めていたホイスト、クレーンの設計、施工及び販売事業を「情報電子」セグメントに含めて表示しております。
前期比較については、前期の数値を変更後の管理区分に組み換えた数値で比較しております。
(1)会社の経営の基本方針
当社は、創業以来の社是ともいえる「愛」「敬」という人間尊重の精神に基づき、社会の発展に貢献することを「経営理念」として経営の根本に据えつつ、時代とともに変化する顧客と社会のニーズに応え、グローバルに事業を展開することにより、価値ある存在として常に進化を続けることを「当社の目指す姿=Vision」とした経営を進めてまいります。
(2)目標とする経営指標
収益面では、中長期的な収益基盤の強化を重視する観点から連結営業利益の継続的な向上を目指すとともに、将来の成長を見据えた投資や株主還元、内部留保の原資を確保するという意味で、連結純利益を重視しております。また、同時に財務の健全性や資金効率・資産効率も重要と考えており、D/Eレシオ、ROE、ROAも重視しております。
(3)中長期的な会社の経営戦略と対処すべき課題
当社は、2014年春に2017年3月期を最終年度とする3ヵ年の中期経営計画「New Challenge 2016」を策定し、これまでその達成に取り組んでまいりました。2017年3月期は、売上高5,866億円、営業利益126億円、経常利益136億円、親会社株主に帰属する当期純利益96億円となり、いずれも過去最高の業績となりました。営業利益、経常利益につきましては計画目標を上回りました。
この度、当社は、今後とも持続的な成長を続け、更なる発展を確実にするとの決意のもと、新たに2021年3月期を最終年度とする4ヵ年の中期経営計画「New Challenge 2020」を策定しました。
新たな中期経営計画におきましては、最終年度の2021年3月期に、売上高7,300億円、営業利益155億円、経常利益160億円、当期純利益120億円の達成を目指しております。当社としましては、この中期経営計画の達成に向け、以下にあげますような施策を一つずつ着実に実行し、具体的な成果をあげていくことが当面の対処すべき課題と考えております。
1.海外事業の更なる拡大と深化
2.成長が見込める市場・未開拓分野への注力
・自動車、ライフサイエンス・医療、環境・エネルギー分野へ引き続き注力
・食品を含む農業分野への新たな展開
3.グローバルな経営情報インフラの高度化
・グループ全体最適の徹底
・海外事業のマネジメントの高度化と標準化
4.商社ビジネス拡大に向けた投資の積極化
・商社ビジネス拡大を主たる目的としたマイノリティ投資の実施
・リスク・金額を限定したマジョリティ投資の検討
5.保有資産の継続的な見直しと財務体質の強化
6.グローバル人財マネジメントの確立
当社としましては、これらの施策を着実に実行することにより、収益基盤を一層強化し、継続的な企業価値の向上に努めていく所存であります。
(4)当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針
1.当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針
当社としましては、特定の者による当社の財務及び事業の方針の決定に影響を及ぼすことが可能な数の当社株式を取得することを目的とする大規模な買付行為が行われようとする場合、これに応じて当社株式の売却を行うか否かは、最終的には当社株主の皆様の判断に委ねられるべきものであると考えます。
しかし、当社は、グループとして、国内外に子会社55社、関連会社15社を有し、日本、東南アジア、北東アジア、米州及び欧州の5つのリージョンに跨り、情報電子、化学品、生活産業、合成樹脂、住環境、その他各分野における商品の販売及び製造を主な内容とした多岐にわたる事業展開を行っており、当社の経営にあたっては、幅広いノウハウと豊富な経験、並びに国内外の顧客・従業員及び取引先等のステークホルダーとの間に築かれた関係等への十分な理解が不可欠です。当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者にこれらに関する十分な理解がなくては、株主の皆様が将来実現することのできる株主価値を毀損してしまう可能性があります。
突然に大規模な買付行為がなされた場合、買付者の提示する当社株式の取得対価が妥当かどうかを株主の皆様が短期間の内に適切に判断するためには、買付者及び当社取締役会の双方から適切かつ十分な情報が提供されることが不可欠であります。更に、当社株式をそのまま継続的に保有することを考える株主の皆様にとっても、当該大規模な買付行為が当社に与える影響や、当社の従業員、関係会社、顧客及び取引先等のステークホルダーとの関係についての方針を含む、買付者が考える当社の経営に参画したときの経営方針や事業計画の内容等は、その継続保有を検討するうえで重要な判断材料であります。同様に、当社取締役会が当該大規模な買付行為についてどのような意見を有しているのかも、当社株主の皆様にとっては重要な判断材料となると考えます。
以上のことを考慮し、当社としましては、当社の財務及び事業の方針の決定に影響を及ぼすことが可能な数の当社株式を取得することを目的とする大規模な買付行為に際しては、買付者は、株主の皆様の判断のために、当社が設定し事前に開示する一定のルール(以下「大規模買付ルール」といいます。)に従って、必要かつ十分な当該買付行為に関する情報を当社取締役会に事前に提供し、一定の評価期間が経過した後にのみ当該買付行為を開始すべきであると考えております。
また、大規模な買付行為の中には、当該買付行為が明らかに濫用目的によるものと認められ、その結果として当社に回復し難い損害をもたらす等、当社株主全体の利益を著しく損なうものもないとは言えません。当社は、かかる買付行為に対して、当社取締役会が大規模買付ルールに従って適切と考える方策を取ることも、当社株主全体の利益を守るために必要であると考えております。
2.当社の財産の有効な活用、適切な企業集団の形成その他の基本方針の実現に資する特別な取組み
①重点施策の取組み
当社は、2021年3月期(平成33年3月期)を最終年度とする4カ年の中期経営計画「New Challenge 2020」を達成し、収益基盤の一層の強化及び継続的な企業価値の向上に努めるため、以下の6つの重点施策に取り組んでおります。
1.海外事業の更なる拡大と深化
2.成長が見込める市場・未開拓分野への注力
3.グローバルな経営情報インフラの高度化
4.商社ビジネス拡大に向けた投資の積極化
5.保有資産の継続的な見直しと財務体質の強化
6.グローバル人財マネジメントの確立
②コーポレート・ガバナンス強化に向けた取組み
当社は、株主の皆様に対する経営責任を明確化し、経営環境の変化に迅速に対応できる経営体質を構築するために、取締役の任期を1年としております。
これに加え、経営の透明性・公正性を確保し取締役会の監督機能を強化するため、独立性の高い社外取締役を複数選任しており、また、平成28年3月期より毎年、取締役会の実効性と透明性を向上させるため、取締役会評価(自己評価)を実施しております。
③株主還元策について
当社は、株主の皆様への利益還元を最重要政策の一つと位置付けております。株主の皆様への利益還元を一層重視し、株主還元をより明確な形で実施していく観点から、配当金額と自己株式取得金額をあわせた株主総還元額を基準とし、総還元性向(*)30~35%程度を目安として、あわせて今後の企業価値向上に向けての中長期的な投資額などを考慮し、総合的な判断により決定することとしております。
(*)総還元性向=(配当金額+自己株式取得額)÷連結純利益×100
3.基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止するための
取組み
①基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止するための
取組みの内容
当社は、上記1.で述べた基本方針に照らして不適切な者によって会社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組みとして、特定株主グループの議決権割合を20%以上とすることを目的とする当社株券等の買付行為、又は結果として特定株主グループの議決権割合が20%以上となる当社株券等の買付行為(いずれについてもあらかじめ当社取締役会が同意したものを除き、また市場取引、公開買付け等の具体的な買付方法の如何を問いません。以下、かかる買付行為を「大規模買付行為」といい、かかる買付行為を行う者を「大規模買付者」といいます。)を対象とする大規模買付ルールを設定し、大規模買付者がこれを遵守した場合と遵守しなかった場合の対応方針(以下、「本対応方針」といいます。)を定めております。
②本対応方針が基本方針に沿うものであること、株主共同利益を損なうものではないこと及び会社役員の地位の
維持を目的とするものではないこと並びにその理由
イ.本対応方針が基本方針に沿うものであること
本対応方針は、大規模買付ルールの内容、大規模買付行為が為された場合の対応方針、独立委員会の設置、株主及び投資家の皆様に与える影響等を規定するものです。
本対応方針は、大規模買付者が必要かつ十分な大規模買付行為に関する情報を当社取締役会に事前に提供すること、及び一定の評価期間が経過した後にのみ当該大規模買付行為を開始することを求め、これを遵守しない大規模買付者に対して当社取締役会が対抗措置を講じることがあることを明記しています。
また、大規模買付ルールが遵守されている場合であっても、大規模買付者の大規模買付行為が当社株主全体の利益を著しく損なうものと当社取締役会が判断した場合には、かかる大規模買付者に対して当社取締役会は当社株主全体の利益を守るために適切と考える対抗措置を講じることがあることを明記しています。
このように本対応方針は、会社支配に対する基本方針の考え方に沿って設計されたものであるといえます。
ロ.本対応方針が株主の共同の利益を損なうものではないこと
上記1.記載のとおり、会社支配に対する基本方針は、当社株主の共同の利益を尊重することを前提としています。本対応方針は、係る会社支配に対する基本方針の考え方に沿って設計され、当社株主の皆様が大規模買付行為に応じるか否かを判断するために必要な情報や当社取締役会の意見の提供、代替案の提示を受ける機会の提供を保証することを目的としております。本対応方針によって、当社株主の共同の利益を損なうものではなく、むしろその利益に資するものであると考えます。
更に、本対応方針の有効期限は3年間(平成31年6月開催予定の当社第158回定時株主総会終了後平成31年7月31日までに開催される最初の当社取締役会の終結の時まで)であるところ、その発効・延長は当社株主の皆様の承認を前提としており、当社株主総会において継続が承認されなければ本対応方針は失効し、また、当社株主総会又は株主総会で選任された取締役で構成される取締役会によって有効期限前に廃止することも可能です。また、本対応方針は、デッドハンド型買収防衛策(取締役会の構成員の過半数を交代させても、なお発動を阻止できない買収防衛策。)や、スローハンド型買収防衛策(取締役会の構成員の交代を一度に行うことができないため、その発動を阻止するのに時間を要する買収防衛策。)ではありません。これらのことは、本対応方針が当社株主の共同の利益を損なわないことを担保していると考えられます。
ハ.本対応方針が会社役員の地位の維持を目的とするものではないこと
本対応方針は、大規模買付行為を受け入れるか否かが最終的には当社株主の皆様の判断に委ねられるべきことを大原則としつつ、当社株主全体の利益を守るために必要な範囲で大規模買付ルールの遵守の要請や対抗措置の発動を行うものです。本対応方針は当社取締役会が対抗措置を発動する場合を事前かつ詳細に開示しており、当社取締役会による対抗措置の発動はかかる本対応方針の規定に従って行われます。
また、大規模買付行為に関して当社取締役会が評価・検討、取締役会としての意見のとりまとめ、代替案の提示、大規模買付者との交渉を行い、又は対抗措置を発動する際には、独立の外部専門家等の助言を得るとともに、当社の業務執行を行う経営陣から独立している委員で構成される独立委員会へ諮問し、同委員会の勧告を最大限尊重するものとされています。更に、大規模買付行為に対する対抗措置を発動するにあたり、独立委員会の勧告を受けた場合には、当該対抗措置を発動するか否かについて当社株主の皆様の意思を確認するものとされています。このように、本対応方針には、当社取締役会による適正な運用を担保するための手続も盛り込まれています。
以上から、本対応方針が当社役員の地位の維持を目的とするものではないことは明らかであると考えております。
当社グループの経営成績、株価及び財務状況等に影響を及ぼす可能性のあるリスクには以下のようなものがあります。
なお、文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において当社グループが判断したものであります。
(1)為替の変動リスク
当社グループは、海外の事業展開における製品、原材料の生産と販売活動及び貿易活動における外貨建取引等に伴う為替レート変動の影響を受ける可能性があります。
また、各地域における売上、費用、資産を含む現地通貨建ての項目は、連結財務諸表の作成のために円換算されており、換算時の為替レートにより、円換算後の価値が影響を受ける可能性があります。
(2)海外活動に潜在するリスク
当社グループの海外における生産及び販売活動は、東南アジアや北東アジア、北米、欧州と多数の地域に及びますが、これらの海外市場への事業進出には、予期しない法律または規制の変更、不利な政治または経済要因、人材の採用と確保の難しさ、未整備の技術インフラ、潜在的に不利な税制の影響、その他の要因による社会的混乱などのリスクが内在しております。
(3)商品市場の変動リスク
当社グループが取り扱う、情報電子材料、ケミカル、食品、合成樹脂、建材の多くは商品相場の変動に影響を受けます。そのため市況の変動への弾力的な対応ができなかった場合、当社グループの業績と財務状況に悪影響を及ぼす可能性が生じることになります。
(4)取引先の信用リスク
当社グループ事業は国内外の多数の取引先に対して信用を供与しております。当社グループにおいては海外取引先も含めたグローバルな与信管理を行ってはおりますが、必ずしも全額の回収が行われる保証はありません。従いまして、販売先の不測の倒産・民事再生手続等により貸倒損失や貸倒引当金の計上を通して、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
(5)事業投資に係るリスク
当社グループでは、事業展開をするにあたり、合弁・ジョイントベンチャーなど実際に出資を行い、持分を取得するケースが多々ありますが、特に連結対象となる関係会社に対する投資については当該グループ会社の財政状態及び経営成績の動向により、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
(6)事業再構築に係るリスク
当社グループは、事業の選択と集中の推進のため、不採算事業からの撤退、子会社や関連会社の売却・再編による事業の再構築を継続しております。これらの施策に関連して、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。各国政府の規制や雇用問題等によって、事業再構築の計画が適時に実行できない可能性もあります。また、当社グループが事業再構築の実施により、当初の目的の全部または一部を達成できる保証はありません。
(7)保有有価証券の時価下落に係るリスク
当社グループではビジネス戦略上多数の会社の株式等に出資または投資しております。株式市場の動向悪化、または出資先の財政状態の悪化により、保有有価証券の減損リスクがあります。
(8)退職給付債務の変動リスク
当社グループの従業員退職給付費用及び債務は、割引率等数理計算上で設定される前提条件や年金資産の期待収益率に基づいて算出されております。実際の結果が前提条件と異なる場合、または前提条件が変更された場合、その影響は計上される債務に影響を及ぼします。また、損益面では、当該影響額は累積され、将来にわたって規則的に認識されるため、一般的には将来期間において認識される費用に影響を及ぼします。また、年金資産には退職給付信託として上場有価証券を信託しているため株価の変動の影響を受けやすく、近年の割引率の低下及び年金資産運用の結果による損益のブレにより当社グループの年金費用は増減しております。株価の下落、一層の割引率の低下や年金資産運用利回りの悪化は当社グループの業績と財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
(9)法規制に係るリスク
当社グループは、事業展開する各国において、事業・投資の許可、国家安全保障またはその他の理由による輸出制限、関税をはじめとするその他輸出入規制等、様々な政府規制の適用を受けております。これらの制限を遵守できなかった場合は、コストの増加につながる可能性があります。従いまして、これらの規制は当社グループの業績と財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
該当事項はありません。
当社グループの生活産業事業に属するPHARMASYNTHESE S.A.S.のR&Dセンターにて主に医薬品有効成分及び中間体の製造を行うための反応工程・作業の開発、化粧品の有効成分開発を行っております。
これは顧客からの依頼によるプロセス開発とその少量生産、自社技術開発による研究と蓄積及び分析と分析方法の開発を目的としているものであります。
当事業に係る研究開発費は36百万円であります。
(1)経営成績に重要な影響を与える要因についての分析
当連結会計年度における世界経済は、中国を始めとするアジア新興国や資源国の景気減速により弱さもみられ、不透明な状況が続きました。
一方、日本経済は、企業収益の回復や雇用情勢の改善が進み、前半は緩やかに景気回復が続きましたが、不安定な海外の経済情勢や伸び悩む個人消費の影響により、後半にかけて足踏み状況となりました。
こうした中、当社グループの連結ベースでの売上高は、586,630百万円(対前期比1.7%増)となりました。利益面では、売上高の増加等により売上総利益は42,740百万円(同4.1%増)、営業利益は12,616百万円(同11.0%増)、経常利益は受取配当金の減少及び為替差損の計上等により13,672百万円(同11.5%増)となりました。特別損益項目につきましては、投資有価証券売却益及び固定資産売却益を計上しました。
この結果、親会社株主に帰属する当期純利益は9,687百万円(同1.9%増)となりました。
なお、セグメントの業績の概要については、第2 事業の状況 1 業績等の概要 (1)業績に記載しております。
(2)資本の財源及び資金の流動性に係る情報
① 資産、負債及び純資産の状況
当連結会計年度末における資産合計は、前連結会計年度末に比べ34,711百万円増加(対前期比11.4%増)し、340,147百万円となりました。
流動資産の増加15,995百万円は、主に受取手形及び売掛金並びに現金及び預金が増加したこと等によるものであります。
固定資産の増加18,715百万円は、主に投資有価証券が増加したこと等によるものであります。
当連結会計年度末における負債合計は、前連結会計年度末に比べ14,106百万円増加(同7.9%増)し、192,517百万円となりました。
流動負債の増加12,370百万円は、主に、短期借入金並びに支払手形及び買掛金が増加したこと等によるものであります。
固定負債の増加1,736百万円は、主に長期借入金が減少したものの、繰延税金負債が増加したこと等によるものであります。
当連結会計年度末における純資産合計は、前連結会計年度末に比べ20,604百万円増加(同16.2%増)し、147,629百万円となりました。これは、主にその他有価証券評価差額金並びに利益剰余金が増加したこと等によるものであります。
この結果、自己資本比率は43.0%(前連結会計年度末より1.7ポイント増加)となりました。期末発行済株式総数に基づく1株当たり純資産額は2,378円31銭(前連結会計年度末より348円61銭増加)となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、税金等調整前当期純利益、仕入債務の増加額、投資有価証券売却による収入が売上債権の増加額、投資有価証券売却益、法人税等の支払額を上回ったこと等により、前連結会計年度末に比べ5,847百万円増加し、22,935百万円となりました。
(キャッシュ・フローの指標)
|
|
平成25年3月期 |
平成26年3月期 |
平成27年3月期 |
平成28年3月期 |
平成29年3月期 |
|
自己資本比率(%) |
35.3 |
37.7 |
39.1 |
41.3 |
43.0 |
|
時価ベースの自己資本比率(%) |
16.0 |
21.8 |
23.0 |
22.7 |
24.5 |
|
キャッシュ・フロー対有利 子負債比率(年) |
3.5 |
- |
9.4 |
5.8 |
38.6 |
|
インタレスト・カバレッ ジ・レシオ(倍) |
19.7 |
- |
9.0 |
9.2 |
1.4 |
自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:キャッシュ・フロー/利払い
(注)1.いずれも連結ベースの財務数値により計算しております。
2.株式時価総額は自己株式を除く発行済株式数をベースに計算しております。
3.キャッシュ・フローは連結キャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローを使用しております。有利子負債には、長期及び短期借入金を含めております。また、利払いについては、連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しております。
4.キャッシュ・フロー対有利子負債比率及びインタレスト・カバレッジ・レシオは、営業活動によるキャッシュ・フローがマイナスの年度は記載しておりません。