第2【事業の状況】

1【事業等のリスク】

 当第3四半期連結累計期間において、新たな事業等のリスクの発生、または、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについての重要な変更はありません。

2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。

(1)財政状態及び経営成績の状況

a.財政状態

当第3四半期連結会計期間末における資産合計は、前連結会計年度末に比べて35,831百万円増加(対前期末比10.2%増)し、388,572百万円となりました。

流動資産の増加1,645百万円は、主に現金及び預金が減少したものの、受取手形及び売掛金並びに商品及び製品が増加したこと等によるものであります。

固定資産の増加34,185百万円は、主に投資有価証券が時価の上昇に伴い増加したこと等によるものであります。

当第3四半期連結会計期間末における負債合計は、前連結会計年度末に比べて3,404百万円増加(同1.6%増)し、213,209百万円となりました。

流動負債の減少5,956百万円は、主に支払手形及び買掛金が増加したものの、短期借入金及び未払法人税等が減少したこと等によるものであります。

固定負債の増加9,361百万円は、主に長期借入金が減少したものの、その他が増加したこと等によるものであります。その他の内容は主に繰延税金負債であります。

当第3四半期連結会計期間末における純資産は、前連結会計年度末に比べて32,426百万円増加(同22.7%増)し、175,363百万円となりました。これは、主に利益剰余金及びその他有価証券評価差額金が増加したこと等によるものであります。

この結果、自己資本比率は44.7%(前連結会計年度末より4.6ポイント増)となりました。

 

b.経営成績

 当第3四半期連結累計期間における世界経済は、米国では、政策や通商問題の動向による影響が懸念されるものの、着実に景気回復が続きました。欧州では、ドイツなどユーロ圏において、緩やかな景気回復の動きがみられました。アジアでは、中国において景気持ち直しの動きに足踏みがみられましたが、インドネシアやタイなど新興国においては、景気は緩やかに回復しました。

 一方、日本経済は、雇用情勢や企業収益の改善が進み、景気回復が続きましたが、足元では通商問題の影響による不透明感が高まりつつあります。

 こうした中、当社グループの連結ベースでの売上高は、488,080百万円(対前年同期比4.9%増)となりました。利益面では、主力ビジネスの好調と前第3四半期連結累計期間に欧州子会社で発生した貸倒引当金の計上が当第3四半期連結累計期間はなかったことの影響により、営業利益11,284百万円(同87.5%増)、経常利益11,444百万円(同72.6%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益11,331百万円(同48.3%増)となりました。

 

 セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。

 

(情報電子事業)

情報電子事業は、主要な商材の販売が概ね好調で、売上が増加しました。

液晶関連では、偏光板の販売が中国において伸長しました。偏光板原料の販売は横ばいでした。

インクジェットプリンター関連では、コンシューマー分野を中心に新規部材の取引が好調に推移し、全体として販売が伸長しました。

複写機関連では、国内主要顧客と欧州顧客向けの材料販売が好調に推移し、全体として販売が伸長しました。

太陽電池関連は、国内向け太陽電池システムの販売が伸長しましたが、欧州では事業撤退に伴い関連部材の販売が大幅に減少しました。二次電池関連では、材料の販売が好調でした。

半導体関連では、装置の販売が減少しましたが、材料の販売は好調でした。

これらの結果、売上高は167,148百万円(同4.1%増)となり、前第3四半期連結累計期間に発生した貸倒引当金の計上が当第3四半期連結累計期間はなかったことの影響もあり、セグメント利益(営業利益)は3,911百万円(前年同期はセグメント損失(営業損失)は317百万円)となりました。

 

(化学品事業)

化学品事業は、塗料・インキ、製紙関連の原料販売が好調に推移し、売上が増加しました。

自動車分野では、エアバッグ向けの原料販売が低調でした。放熱材原料の販売は好調でした。

樹脂原料・添加剤の原料販売は堅調でした。

塗料・インキ分野向け原料販売は、国内および海外向けの販売が好調でした。

製紙業界向け情報用紙薬剤の販売は、好調でした。

接着剤関連の販売は、堅調でした。

海外では、中国において塗料・インキ分野向け原料・中間体の販売が伸長しました。

これらの結果、売上高は40,701百万円(対前年同期比3.8%増)となり、前第3四半期連結累計期間に発生した貸倒引当金の計上が当第3四半期連結累計期間はなかったことの影響もあり、セグメント利益(営業利益)は1,127百万円(同89.7%増)となりました。

 

(生活産業事業)

生活産業事業は、食品関連が堅調でしたが、ライフサイエンス関連の低調により、売上が減少しました。

ライフサイエンス関連では、医薬品関連において抗生物質用原料の販売が減少しました。海外では、欧州におけるライフサイエンス関連の事業が低調でした。

ホームプロダクツ分野は、日用品原料や化粧品原料の販売が堅調でした。

食品関連では、水産品において、輸入水産加工品の販売が堅調でした。国内では寿司ネタ用水産品の販売が伸長しました。海外では、米国においてエビ・サーモンの販売が好調でした。農産品では、ブルーベリーや果汁の販売が堅調でした。

これらの結果、売上高は29,289百万円(同5.1%減)となり、セグメント利益(営業利益)は887百万円(同31.7%減)となりました。

 

(合成樹脂事業)

合成樹脂事業は、自動車関連をはじめとして全般的に好調に推移し、売上が増加しました。

汎用樹脂関連では、自動車向けゴムや、食品、日用品、化粧品向けの樹脂の販売が伸長しました。建材・土木関連の販売は横ばいでした。

高機能樹脂関連では、自動車向けの樹脂の販売が、グローバルユーザー向けを中心に国内外共に伸長しました。東南アジアでは、自動車向けに加え、OA向けの樹脂の販売が好調でした。

コンパウンド事業では、メキシコ拠点が改善は進むものの、利益面で苦戦しました。

フィルム関連では、コンビニ向けや飲料用の包材の販売が伸長しました。

シート関連では、工業部材用原料の販売が堅調でした。

スポーツ資材関連では、グリップテープの販売は横ばいでした。

これらの結果、売上高は232,641百万円(同7.9%増)となり、セグメント利益(営業利益)は5,140百万円(同22.4%増)となりました。

 

(住環境事業)

住環境事業は、環境資材関連が好調でしたが、住宅建材関連と海外関連の低調により売上が減少しました。

住宅建材関連では、大手ハウスメーカー向けなどの資材販売が低調でした。

環境資材関連では、木質ボード向けや非住宅分野向けの資材販売が伸長しました。

海外関連では、欧州輸入材の販売や東南アジア向けインフラ案件が低調でした。

これらの結果、売上高は18,169百万円(同4.5%減)となり、セグメント利益(営業利益)は116百万円(同20.7%減)となりました。

 

(2)経営方針、経営戦略及び対処すべき課題等

①経営方針、経営戦略及び対処すべき課題等

 第3四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針、経営戦略及び対処すべき課題等について重要な変更はありません。

 

②当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針

1.当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針
 当社としましては、特定の者による当社の財務及び事業の方針の決定に影響を及ぼすことが可能な数の当社株式を取得することを目的とする大規模な買付行為が行われようとする場合、これに応じて当社株式の売却を行うか否かは、最終的には当社株主の皆様の判断に委ねられるべきものであると考えます。

しかし、当社は、グループとして、国内外に子会社54社、関連会社12社を有し、日本、東南アジア、北東アジア、米州及び欧州の5つのリージョンに跨り、情報電子、化学品、生活産業、合成樹脂、住環境、その他各分野における商品の販売及び製造を主な内容とした多岐にわたる事業展開を行っており、当社の経営にあたっては、幅広いノウハウと豊富な経験、並びに国内外の顧客・従業員及び取引先等のステークホルダーとの間に築かれた関係等への十分な理解が不可欠です。当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者にこれらに関する十分な理解がなくては、株主の皆様が将来実現することのできる株主価値を毀損してしまう可能性があります。

突然に大規模な買付行為がなされた場合、買付者の提示する当社株式の取得対価が妥当かどうかを株主の皆様が短期間の内に適切に判断するためには、買付者及び当社取締役会の双方から適切かつ十分な情報が提供されることが不可欠であります。更に、当社株式をそのまま継続的に保有することを考える株主の皆様にとっても、当該大規模な買付行為が当社に与える影響や、当社の従業員、関係会社、顧客及び取引先等のステークホルダーとの関係についての方針を含む、買付者が考える当社の経営に参画したときの経営方針や事業計画の内容等は、その継続保有を検討するうえで重要な判断材料であります。同様に、当社取締役会が当該大規模な買付行為についてどのような意見を有しているのかも、当社株主の皆様にとっては重要な判断材料となると考えます。

以上のことを考慮し、当社としましては、当社の財務及び事業の方針の決定に影響を及ぼすことが可能な数の当社株式を取得することを目的とする大規模な買付行為に際しては、買付者は、株主の皆様の判断のために、当社が設定し事前に開示する一定のルール(以下「大規模買付ルール」といいます。)に従って、必要かつ十分な当該買付行為に関する情報を当社取締役会に事前に提供し、一定の評価期間が経過した後にのみ当該買付行為を開始すべきであると考えております。

また、大規模な買付行為の中には、当該買付行為が明らかに濫用目的によるものと認められ、その結果として当社に回復し難い損害をもたらす等、当社株主全体の利益を著しく損なうものもないとは言えません。当社は、かかる買付行為に対して、当社取締役会が大規模買付ルールに従って適切と考える方策を取ることも、当社株主全体の利益を守るために必要であると考えております。

 

2.当社の財産の有効な活用、適切な企業集団の形成その他の基本方針の実現に資する特別な取組み
 ①重点施策の取組み
 当社は、2021年3月期を最終年度とする4カ年の中期経営計画「New Challenge 2020」を達成し、収益基盤の一層の強化及び継続的な企業価値の向上に努めるため、以下の6つの重点施策に取り組んでおります。

1.海外事業の更なる拡大と深化

2.成長が見込める市場・未開拓分野への注力

3.グローバルな経営情報インフラの高度化

4.商社ビジネス拡大に向けた投資の積極化

5.保有資産の継続的な見直しと財務体質の強化

6.グローバル人財マネジメントの確立

 

②コーポレート・ガバナンス強化に向けた取組み
 当社は、株主の皆様に対する経営責任を明確化し、経営環境の変化に迅速に対応できる経営体質を構築するために、取締役の任期を1年としております。

 これに加え、経営の透明性・公正性を確保し取締役会の監督機能を強化するため、独立性の高い社外取締役を複数選任しており、また、2016年3月期より毎年、取締役会の実効性と透明性を向上させるため、取締役会評価(自己評価)を実施しており、2018年3月期は取締役会評価(第三者評価)を実施しました。

 

 

③株主還元策について
 当社は、株主の皆様への利益還元を最重要政策の一つと位置付けております。株主の皆様への利益還元を一層重視し、株主還元をより明確な形で実施していく観点から、配当金額と自己株式取得金額をあわせた株主総還元額を基準とし、総還元性向(*)30~35%程度を目安として、あわせて今後の企業価値向上に向けての中長期的な投資額などを考慮し、総合的な判断により決定することとしております。

(*)総還元性向=(配当金額+自己株式取得額)÷連結純利益×100

 

3.基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組み
 ①基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組みの内容
 当社は、上記1.で述べた基本方針に照らして不適切な者によって会社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組みとして、特定株主グループの議決権割合を20%以上とすることを目的とする当社株式の買付行為、又は結果として特定株主グループの議決権割合が20%以上となる当社株式の買付行為(いずれについてもあらかじめ当社取締役会が同意したものを除き、また市場取引、公開買付け等の具体的な買付方法の如何を問いません。以下、かかる買付行為を「大規模買付行為」といい、かかる買付行為を行う者を「大規模買付者」といいます。)を対象とする大規模買付ルールを設定し、大規模買付者がこれを遵守した場合と遵守しなかった場合の対応方針(以下、「本対応方針」といいます。)を定めております。

 

 ②本対応方針が基本方針に沿うものであること、株主共同利益を損なうものではないこと及び会社役員の地位の維持を目的とするものではないこと並びにその理由

イ.本対応方針が基本方針に沿うものであること
 本対応方針は、大規模買付ルールの内容、大規模買付行為が為された場合の対応方針、独立委員会の設置、株主及び投資家の皆様に与える影響等を規定するものです。
 本対応方針は、大規模買付者が必要かつ十分な大規模買付行為に関する情報を当社取締役会に事前に提供すること、及び一定の評価期間が経過した後にのみ当該大規模買付行為を開始することを求め、これを遵守しない大規模買付者に対して当社取締役会が対抗措置を講じることがあることを明記しています。
 また、大規模買付ルールが遵守されている場合であっても、大規模買付者の大規模買付行為が当社株主全体の利益を著しく損なうものと当社取締役会が判断した場合には、かかる大規模買付者に対して当社取締役会は当社株主全体の利益を守るために適切と考える対抗措置を講じることがあることを明記しています。
 このように本対応方針は、会社支配に対する基本方針の考え方に沿って設計されたものであるといえます。

ロ.本対応方針が株主の共同の利益を損なうものではないこと
 上記1.記載のとおり、会社支配に対する基本方針は、当社株主の共同の利益を尊重することを前提としています。本対応方針は、係る会社支配に対する基本方針の考え方に沿って設計され、当社株主の皆様が大規模買付行為に応じるか否かを判断するために必要な情報や当社取締役会の意見の提供、代替案の提示を受ける機会の提供を保証することを目的としております。本対応方針によって、当社株主の共同の利益を損なうものではなく、むしろその利益に資するものであると考えます。
 更に、本対応方針の有効期限は3年間(2019年6月開催予定の当社第158回定時株主総会終了後2019年7月31日までに開催される最初の当社取締役会の終結の時まで)であるところ、その発効・延長は当社株主の皆様の承認を前提としており、当社株主総会において継続が承認されなければ本対応方針は失効し、また、当社株主総会又は株主総会で選任された取締役で構成される取締役会によって有効期限前に廃止することも可能です。また、本対応方針は、デッドハンド型買収防衛策(取締役会の構成員の過半数を交代させても、なお発動を阻止できない買収防衛策。)や、スローハンド型買収防衛策(取締役会の構成員の交代を一度に行うことができないため、その発動を阻止するのに時間を要する買収防衛策。)ではありません。これらのことは、本対応方針が当社株主の共同の利益を損なわないことを担保していると考えられます。
ハ.本対応方針が会社役員の地位の維持を目的とするものではないこと
 本対応方針は、大規模買付行為を受け入れるか否かが最終的には当社株主の皆様の判断に委ねられるべきことを大原則としつつ、当社株主全体の利益を守るために必要な範囲で大規模買付ルールの遵守の要請や対抗措置の発動を行うものです。本対応方針は当社取締役会が対抗措置を発動する場合を事前かつ詳細に開示しており、当社取締役会による対抗措置の発動はかかる本対応方針の規定に従って行われます。
 また、大規模買付行為に関して当社取締役会が評価・検討、取締役会としての意見のとりまとめ、代替案の提示、大規模買付者との交渉を行い、又は対抗措置を発動する際には、独立の外部専門家等の助言を得るとともに、当社の業務執行を行う経営陣から独立している委員で構成される独立委員会へ諮問し、同委員会の勧告を最大限尊重するものとされています。更に、大規模買付行為に対する対抗措置を発動するにあたり、独立委員会の勧告を受けた場合には、当該対抗措置を発動するか否かについて当社株主の皆様の意思を確認するものとされています。このように、本対応方針には、当社取締役会による適正な運用を担保するための手続も盛り込まれています。
 以上から、本対応方針が当社役員の地位の維持を目的とするものではないことは明らかであると考えております。

 

(3)研究開発活動

当第3四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は、30百万円であります。

なお、当第3四半期連結累計期間において、当社グループ(当社及び連結子会社)の研究開発活動の状況に重要な変更はありません。

3【経営上の重要な契約等】

 当第3四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。