この文中には、将来に関する記述が含まれております。それらの記述は、当連結会計年度末時点において、入手可能な情報に基づいて当社グループが判断したものであり、不確定な要素を含んでおります。
(1)社是・経営理念
当社は、「愛」(I)、「敬」(K)を社是と定め、「人を愛し、敬う」という人間尊重の精神に基づき、社会の発展に貢献することを経営理念としております。グローバルに事業を展開する商社グループとして、高い専門性や複合機能を活用して、顧客や社会のニーズに応えることで価値ある存在として常に進化を続けることを目指しています。
(2)長期ビジョン「IK Vision 2030」
この経営理念や目指す姿を踏まえ、2030年頃の当社グループの「ありたい姿」として、長期ビジョン「IK Vision 2030」を2017年5月に策定し、公表しました。この「IK Vision 2030」において、当社の根本が商社であることを再確認するとともに、創業以来、長年培ってきた専門知識を持つ人財、商社業のツールとなる製造・物流・金融機能、そして海外17カ国60余拠点で展開する拠点網などの経営資源を最大限活用することで商社機能の高度化を図り、顧客への付加価値の提供を進めていくことを表明しております。
長期ビジョン「IK Vision 2030」
|
機能 |
商社機能を基本としつつも、製造・物流・ファイナンス等の複合的な機能の一層の高度化を図る |
|
規模感 |
連結売上高 1兆円以上を早期に実現 |
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海外比率 |
70%以上 |
|
ポートフォリオ |
情報電子・合成樹脂以外の事業の比率を1/3以上に |
(3)中期経営計画「New Challenge 2020」(略称 「NC2020」)
長期ビジョンを見据え、その最初に達成すべきステップとして、2021年3月期を最終年度とする4カ年の中期経営計画「NC2020」を策定し、その計画達成に向けて取り組んでおります。「NC2020」の最終年度の定量目標、重点施策及び主な収益基盤商材と成長分野商材は以下のとおりです。
● 定量目標
|
連結 |
2021年3月期 |
|
売上高 |
7,300億円 |
|
営業利益 |
155億円 |
|
経常利益 |
160億円 |
|
親会社株主に帰属する 当期純利益 |
120億円 |
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ネットD/Eレシオ |
0.4以下 |
● 重点施策
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1. |
海外事業の更なる拡大と深化 |
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2. |
成長が見込める市場・未開拓分野への注力 「注力分野」自動車分野、ライフサイエンス・医療分野、環境・エネルギー分野、農業を含む食品分野 |
|
3. |
グローバルな経営情報インフラの高度化 |
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4. |
商社ビジネス拡大に向けた投資の積極化 |
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5. |
保有資産の継続的な見直しと財務体質の強化 |
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6. |
グローバル人財マネジメントの確立 |
● 計画策定時に想定した主な収益基盤商材と成長分野商材
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セグメントの名称 |
収益基盤商材 |
成長分野商材 |
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情報電子 |
液晶関連商材、OA関連商材 |
二次電池関連商材(太陽電池、リチウムイオン電池) |
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化学品 |
自動車部品原料、コーティング関連商材、住宅資材(国内向け) |
放熱材など新規商材、住宅資材(海外向け)、環境資材 |
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生活産業 |
医薬品原料、ホームプロダクツ関連原料、水産品(回転寿司向け) |
先端医療関連装置・材料(再生医療)、農産品(ブルーベリー他) |
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合成樹脂 |
OA、家電向け樹脂、製造加工を含むフィルム・シート(食品向け) |
自動車向け高機能樹脂、スポーツ関連商材(グリップテープ) |
当社は、この「NC2020」の最終年度の目標達成に向けて、重点施策を一つずつ着実に実行し、具体的な成果を上げていくことが当面の対処すべき課題と考えております。
(4)「NC2020」3年目の進捗状況
当連結会計年度は、「NC2020」の3年目に当たります。「NC2020」3年目の進捗については、「第2.事業の状況 3.経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容①「NC2020」3年目の進捗分析」に記載しております。
(5)「NC2020」最終年度について
新型コロナウイルス感染拡大が世界経済に与える影響は大きく、計画の最終年度となる2021年3月期は、当社グループにとっても、引き続き厳しい状況が見込まれます。
当社グループは、長期ビジョン「IK Vision 2030」の「ありたい姿」を見据えながら、NC2020の6つの重点施策を着実に実行していくことにより、収益基盤を一層強化し、継続的な企業価値の向上に努めていく所存です。
(6)新型コロナウイルス感染症の対応と影響について
年度終盤にかけて、世界的に流行した新型コロナウイルス感染症の当社グループの対応と影響については、以下のとおりです。
● 新型コロナウイルス感染拡大時の対策
当社グループの危機対応の基本方針に基づいた事業継続計画(BCP)に基づき、社長を本部長とする全社対策本部を設置し、社員の安全確保を最優先に、最大限感染拡大の防止に努めて事業継続を行いました。緊急事態宣言発令時のテレワーク比率(国内本社)は概ね80%を達成いたしました。
● 新型コロナウイルス感染症が当連結会計年度の当社グループの事業に与えた影響
情報電子事業では、主力の液晶分野において中国パネルメーカーの高稼働が続き、影響はありませんでした。
化学品事業では、年度終盤に中国での化学品原料の販売が減少しましたが、影響は軽微でした。
生活産業事業は、食品分野で回転すし向け、施設・給食向け、外食産業向けの水産加工品の販売が減少し、影響を受けました。
合成樹脂事業では、アジアを中心に自動車向け、OA向けの高機能樹脂の販売が減少し、影響を受けました。食品容器向けなど一部の汎用樹脂の販売は増加しました。
● 新型コロナウイルス感染症が今後の当社グループの事業に与える影響
世界的な新型コロナウイルス感染拡大による不確定要素が多いことから、現時点においては、その影響を合理的に見積ることが困難であるため、2021年3月期の業績予想を未定としております。新型コロナウイルス感染症が今後の当社グループの各事業に与える影響は、現時点で以下のような事項が想定されます。
情報電子事業では、液晶分野においてテレビ・スマートフォンの需要減に伴うパネルメーカーの稼働率低下の影響が想定されます。またOAでは、テレワーク推進に伴う家庭用インクジェットプリンターの需要増とオフィス用複合機の需要減の影響が想定されます。
化学品事業では、アジアにおける自動車生産台数減少の影響と国内での住宅関連の需要減の影響が想定されます。
生活産業事業は、ライフサイエンス分野では、虫よけスプレーなどレジャー分野での需要減、食品分野では、外食産業の低迷による食材の需要減の影響が想定されます。
合成樹脂事業では、世界的な自動車生産台数減少の影響が想定されます。
今後の「アフターコロナ」、「ウィズコロナ」の世界は、当社グループを取り巻く経営環境が、これまでとは大きく変わることが想定されます。当社グループは、その変化に遅れることなく、当社グループが持つ複合機能を駆使して、この環境下で生じる顧客の課題を解決することで、新たに生まれる需要を取り込んでまいりたいと考えております。
この文中には、将来に関する記述が含まれております。それらの記述は、当連結会計年度末時点において、入手可能な情報に基づいて当社グループが判断したものであり、不確定な要素を含んでおります。
当社グループの経営成績、株価及び財務状況等に影響を及ぼす可能性のあるリスクには以下のようなものがあります。なお、当社グループの経営成績等への影響や発現可能性を考慮して、重要性が高いと考えられるリスクから順に記載しております。
(1)取引先の信用リスク
当社グループ事業は国内外の多数の取引先に対して信用を供与しております。当社グループにおいては海外取引先も含めたグローバルな与信管理を行ってはおりますが、必ずしも全額の回収が行われる保証はありません。従いまして、販売先の不測の倒産・民事再生手続等により貸倒損失や貸倒引当金の計上を通して、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
当連結会計年度において、当社グループの受取手形及び売掛金は1,524億円、棚卸資産の金額は559億円であり、その合計額は総資産の65%を占めております。与信供与については、経営者がメンバーとなる審査会議で審議を行います。棚卸資産については、連結グループ各社の残高推移を月次ベースでモニタリング管理しております。
(2)商品市場の変動リスク
当社グループが取り扱う、情報電子材料、ケミカル原料、食品、合成樹脂の多くは商品相場の変動に影響を受けます。そのため市況の変動への弾力的な対応ができなかった場合、当社グループの業績と財務状況に悪影響を及ぼす可能性が生じることになります。各営業部門にて、市場の情報を収集して、価格動向を注視するとともに、在庫管理を徹底しております。
当連結会計年度においては、情報電子事業における主要販売製品である液晶関連部材の市場価格及び合成樹脂事業における製品価格に影響を与えるナフサ価格の動向の影響を受けました。また、主に食品ビジネスにおいて、在庫取引を行っており、各商品の市場価格の影響を受ける可能性があります。
(3)為替の変動リスク
当社グループは、海外の事業展開における製品、原材料の生産と販売活動及び貿易活動を行っております。原則として為替予約等によるヘッジ取引を行っておりますが、外貨建取引等に伴う為替レート変動の影響を受ける可能性があります。また、各地域における売上、費用、資産を含む現地通貨建ての項目は、連結財務諸表の作成のために円換算されており、換算時の為替レートにより、円換算後の価値が影響を受ける可能性があります。
当連結会計年度における為替差損は2億円となり、為替換算調整勘定は14億円となりました。影響額の大きい通貨は米ドルと人民元でした。
(4)事業投資に係るリスク
当社グループでは、事業展開をするにあたり、合弁・ジョイントベンチャーなど実際に出資を行い、持分を取得するケースが多々あります。特に連結対象となる関係会社に対する投資については当該グループ会社の財政状態及び経営成績の動向により、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。なお当社グループは、商社ビジネス拡大を主たる目的としたマイノリティー投資を基本としており、マジョリティー投資については、リスク・金額を限定して行っております。
(5)海外活動に潜在するリスク
当社グループの海外における生産及び販売活動は、東南アジアや北東アジア、北米、欧州と多数の地域に及びます。これらの海外市場への事業進出には、予期しない法律または規制の変更、不利な政治または経済要因、人材の採用と確保の難しさ、未整備の技術インフラ、潜在的に不利な税制の影響、その他の要因による社会的混乱などのリスクが内在しております。
当連結会計年度における地域ごとの売上高では、アジア合計が56%であり、最も影響を受ける地域であります。なお、外部専門家の支援により主要な海外拠点において、2018年よりBCP(事業継続計画)の策定・導入を開始しました。
(6)事業再構築に係るリスク
当社グループは、事業の選択と集中の推進のため、不採算事業からの撤退、子会社や関連会社の売却・再編による事業の再構築を継続しております。これらの施策に関連して、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。各国政府の規制や雇用問題等によって、事業再構築の計画が適時に実行できない可能性もあります。また、当社グループが事業再構築の実施により、当初の目的の全部または一部を達成できる保証はありません。なお、撤退検討基準を設けて、該当する当社グループ会社に対しては審査会議において撤退等の審議を行っております。
(7)自然災害等のリスク
当社グループが事業を展開する国や地域において、地震、津波、台風等の自然災害、または感染力の強い感染症が発生した場合には、当社グループの社員・事務所・設備の被害により、当社事業に悪影響を及ぼす可能性があります。また、これらの災害による、サプライチェーンの分断や当社グループが取り扱う商材の市場における需給変動等により、当社グループの経営成績及び財政状況に影響を及ぼす可能性があります。
これら災害の悪影響に対しては、当社グループの危機対応の基本方針に基づいた事業継続計画(BCP)を策定し、社員の安全確保を最優先に事業継続を行いますが、全ての被害や悪影響を回避できるとは限らず、将来の当社グループの事業に悪影響を及ぼす可能性があります。
当連結会計年度においては、年度終盤にかけて、世界的な新型コロナウイルス感染拡大の影響を受けました。新型コロナウイルス感染症の対応については、「第2.事業の状況 1.経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (6)新型コロナウイルス感染症の対応と影響について」に記載しております。
(8)環境に係るリスク
当社グループは、国内外において4つの事業分野で幅広い商材を取り扱っており、これら商材の製造・販売は当該地域の環境規制やエコ商材への変更等の影響を受ける可能性があります。仕入先の分散化に取り組んでおりますが、当連結会計年度においては、ケミカル・医薬品原料、合成樹脂において、中国における環境規制の影響を受けました。また、合成樹脂の販売においては、脱プラスチック商材への変更の影響を受ける可能性があります。グループ会社において生分解性バイオマス樹脂の製造・販売に取り組んでおります。
(9)保有有価証券の時価下落に係るリスク
当社グループではビジネス戦略上多数の会社の株式等に出資または投資しております。株式市場の動向悪化、または出資先の財政状態の悪化により、保有有価証券の減損リスクがあります。
当連結会計年度における投資有価証券の計上額は542億円です。また、特定投資株式の保有方針や保有の合理性、銘柄ごとの詳細については「第4.提出会社の状況 4.コーポレート・ガバナンスの状況等 (5)株式の保有状況」に記載しております。
(10)法規制に係るリスク
当社グループは、事業展開する各国において、事業・投資の許可、国家安全保障またはその他の理由による輸出制限、関税をはじめとするその他輸出入規制等、様々な政府規制の適用を受けております。これらの制限を遵守できなかった場合は、コストの増加につながる可能性があります。従いまして、これらの規制は当社グループの業績と財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
当連結会計年度における海外売上高は60%と高く、輸出入規制に大きな影響を受ける可能性があります。そのため、社内に輸出管理委員会を設置し、リスクの軽減に努めております。
(11)退職給付債務の変動リスク
当社グループの従業員退職給付費用及び債務は、割引率等数理計算上で設定される前提条件や年金資産の期待収益率に基づいて算出されております。実際の結果が前提条件と異なる場合、または前提条件が変更された場合、その影響は計上される債務に影響を及ぼします。また、損益面では、当該影響額は累積され、将来にわたって規則的に認識されるため、一般的には将来期間において認識される費用に影響を及ぼします。また、年金資産には退職給付信託として上場有価証券を信託しているため株価の変動の影響を受けやすく、近年の割引率の低下及び年金資産運用の結果による損益のブレにより当社グループの年金費用は増減しております。株価の下落、一層の割引率の低下や年金資産運用利回りの悪化は当社グループの業績と財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
当連結会計年度における退職給付に係る負債の計上額は23億円です。
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①経済環境
当連結会計年度における世界経済は、米中間の通商問題の影響があるなか、米国では景気回復が続きましたが、中国、欧州ユーロ圏の主要国、タイやインドなどアジア新興国においては、景気に弱い動きがみられました。年度終盤にかけて、新型コロナウイルス感染の影響がアジア・欧米全域に拡大し、景気は大きく下押しされました。
一方、日本経済は、個人消費の持ち直しもあり、緩やかに景気回復が続きましたが、国内を含む世界的な新型コロナウイルス感染拡大の影響を受け、年度終盤に入り、大きく減速傾向となりました。
②財政状態及び経営成績の状況
a.財政状態
(資産)
当連結会計年度末における資産合計は、前連結会計年度末に比べ43,666百万円減少(対前期比11.9%減)し、322,848百万円となりました。
流動資産の減少11,430百万円は、主に受取手形及び売掛金が減少したこと等によるものであります。
固定資産の減少32,235百万円は、主に投資有価証券が減少したこと等によるものであります。
(負債)
当連結会計年度末における負債合計は、前連結会計年度末に比べ26,695百万円減少(同13.2%減)し、175,121百万円となりました。
流動負債の減少13,841百万円は、主に支払手形及び買掛金並びに未払法人税等が減少したこと等によるものであります。
固定負債の減少12,853百万円は、主に長期借入金及び繰延税金負債が減少したこと等によるものであります。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産合計は、前連結会計年度末に比べ16,970百万円減少(同10.3%減)し、147,726百万円となりました。これは、主に利益剰余金が増加したものの、その他有価証券評価差額金及び為替換算調整勘定が減少したこと等によるものであります。
この結果、自己資本比率は45.2%(前連結会計年度末より0.7ポイント増加)となりました。期末発行済株式総数に基づく1株当たり純資産額は2,424円13銭(前連結会計年度末より269円79銭減少)となりました。
b.経営成績
当連結会計年度における売上高は、600,312百万円(対前期比5.4%減)となりました。利益面では、営業利益13,229百万円(同5.7%減)、経常利益14,211百万円(同0.7%減)、親会社株主に帰属する当期純利益11,415百万円(同11.5%減)となりました。
セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。
なお、当連結会計年度より、報告セグメントの区分を変更しており、以下の前期比較については、前連結会計年度の数値を変更後のセグメント区分に組み替えた数値で比較しております。
《情報電子事業》
情報電子事業は、液晶関連が堅調だったものの、OA関連が低調で、売上が横ばいでした。
液晶関連では、中国のパネルメーカーの高稼働が続き、偏光板の販売が伸長しました。偏光板原料の販売は横ばいでした。
LED関連では、材料の販売が減少しました。
インクジェットプリンター関連では、産業用分野において海外での材料販売が好調でしたが、コンシューマー分野での材料販売が低調に推移し、全体として販売が減少しました。
複写機関連では、国内主要顧客向けの材料販売が減少し、全体として低調でした。
太陽電池関連は、大型システム案件の納入がありました。また、海外向けパネル材料の販売が伸長しました。二次電池関連では、材料の販売が堅調でした。
半導体関連では、装置の販売が減少しましたが、材料の販売は伸長しました。
電子部品関連では、材料の販売が減少しました。
これらの結果、売上高は218,690百万円(同0.4%増)となり、セグメント利益(営業利益)は4,482百万円(同7.0%減)となりました。
《化学品事業》
化学品事業は、総じて販売が低調に推移し、売上が減少しました。
樹脂原料・添加剤の販売は中国の環境規制の影響もあり低調でした。
自動車部品業界向け原料の販売は、EV向けが伸長しました。
塗料・インキ・接着剤分野向け原料販売は、輸入が伸び全体として好調でした。
製紙業界向け薬剤の販売は、減少しました。
建築資材関連は、住宅着工件数の減少もあり低調でした。
これらの結果、売上高は74,181百万円(同4.3%減)となり、セグメント利益(営業利益)は1,208百万円(同15.1%減)となりました。
《生活産業事業》
生活産業事業は、ライフサイエンス関連は堅調でしたが、食品関連が低調で、売上が減少しました。
ライフサイエンス関連では、国内の抗生物質原料の販売が減少しましたが、海外向け医薬品関連の販売は好調でした。中国では環境規制や新型コロナウイルス感染拡大の影響もあり医薬品原料の販売が低調でした。
ホームプロダクツ分野は、防・殺虫剤関連の販売が減少しました。
食品関連では、輸入水産加工品の販売が低調でした。米国ではサーモン・エビ商品の販売が減少しました。国内では回転寿司向け魚のスライス加工品の販売が伸長しました。農産品では、冷凍ブルーベリーの販売は低調でしたが、北海道余市町の自社ブルーベリー農場では、初収穫を行いました。
これらの結果、売上高は36,919百万円(同5.4%減)となり、セグメント利益(営業利益)は1,166百万円(同11.0%減)となりました。
《合成樹脂事業》
合成樹脂事業は、樹脂価格下落と新型コロナウイルス感染拡大の影響により、売上が減少しました。
汎用樹脂関連では、価格下落の影響が大きく日用品向けなど総じて販売が低調でした。
高機能樹脂関連では、自動車向けの樹脂の販売が、価格下落の影響はあったものの、国内外で堅調でしたが、年度終盤に入って新型コロナウイルス感染拡大の影響が顕著となり、特に中国において販売が減少しました。OAや電機関連向けの販売は、中国や東南アジアにおいて低調でした。
コンパウンド事業では、メキシコ拠点において販売が増加しましたが、利益面で苦戦しました。
フィルム関連では、飲料用や食品用の包材の販売が減少しました。
シート関連では、中国向け工業部材用原料の販売が減少しました。
スポーツ資材関連では、グリップテープの販売が横ばいでした。
これらの結果、売上高は270,345百万円(同9.9%減)となり、セグメント利益(営業利益)は6,235百万円(同1.7%減)となりました。
③キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という)は、税金等調整前当期純利益、売上債権の減少額及び投資有価証券の売却による収入が、仕入債務の減少額、長期借入金の返済による支出、法人税等の支払額及び配当金の支払額を上回ったこと等により、前連結会計年度末に比べ2,469百万円増加し、25,480百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果獲得した資金は10,690百万円(前連結会計年度は12,510百万円の獲得)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益及び売上債権の減少額が、仕入債務の減少額及び法人税等の支払額を上回ったこと等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は525百万円(前連結会計年度は743百万円の獲得)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出、長期貸付けによる支出、無形固定資産の取得による支出及び投資有価証券の取得による支出が、投資有価証券の売却による収入を上回ったこと等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は7,273百万円(前連結会計年度は19,546百万円の使用)となりました。これは主に、長期借入金の返済による支出及び配当金の支払額が、短期借入金の純増加額を上回ったこと等によるものであります。
④販売及び仕入の実績
a.販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) (百万円) |
前年同期比(%) |
|
情報電子 |
218,690 |
100.4 |
|
化学品 |
74,181 |
95.7 |
|
生活産業 |
36,919 |
94.6 |
|
合成樹脂 |
270,345 |
90.1 |
|
その他 |
175 |
101.5 |
|
合計 |
600,312 |
94.6 |
(注)上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
b.仕入実績
当連結会計年度における仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) (百万円) |
前年同期比(%) |
|
情報電子 |
204,558 |
100.9 |
|
化学品 |
69,218 |
95.7 |
|
生活産業 |
30,728 |
97.0 |
|
合成樹脂 |
240,049 |
87.2 |
|
その他 |
39 |
108.4 |
|
合計 |
544,594 |
93.6 |
(注)上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①「NC2020」3年目の進捗分析
当連結会計年度は、4カ年の「NC2020」の3年目となります。経営成績を踏まえた、3年目の進捗分析は以下のとおりであります。
|
|
第159期実績 |
NC2020 |
NC2020 (最終年度目標) |
|
売上高 (百万円) |
600,312 |
700,000 |
730,000 |
|
営業利益 (百万円) |
13,229 |
14,500 |
15,500 |
|
売上高営業利益率 (%) |
2.2 |
2.1 |
2.1 |
|
経常利益 (百万円) |
14,211 |
15,000 |
16,000 |
|
親会社株主に帰属する当期 純利益 (百万円) |
11,415 |
11,000 |
12,000 |
|
ネットD/Eレシオ (倍) (注) |
0.16 |
0.4以下 |
0.4以下 |
(注)ネットD/Eレシオ=(有利子負債-現預金)/自己資本
売上高は、欧州拠点における事業再編の影響、低採算取引からの撤退、樹脂価格の下落、新型コロナウイルス感染拡大の影響による取引減などにより、計画に対して未達となりました。
営業利益は、主に売上高の未達の影響により、計画に対して未達となりましたが、プロダクトミックスの改善もあり、売上高営業利益率は確保しました。
経常利益は、支払利息の減少と受取配当金の増加がありましたが、営業利益の未達の影響が大きく、計画に対して未達となりました。
親会社株主に帰属する当期純利益は、経常利益の未達の影響がありましたが、主に投資有価証券売却益が当初計画より増加したため、計画を上回りました。
ネットD/Eレシオは、主に有利子負債の減少により、最終年度の計画を達成しています。財務の健全性が継続して強化されています。
報告セグメント別の進捗は、以下のとおりであります。
《情報電子事業》
|
|
第159期実績 |
NC2020 |
NC2020 (最終年度目標) |
|
売上高 (百万円) |
218,690 |
250,000 |
261,000 |
|
セグメント利益 (百万円) |
4,482 |
4,200 |
4,400 |
|
セグメント利益率 (%) |
2.0 |
1.7 |
1.7 |
売上高は、液晶関連ビジネスの伸長があったものの、欧州子会社における事業再編(太陽電池関連)に伴う取引減少や低採算取引の撤退(OA関連)等により、計画に対して未達となりました。
セグメント利益(営業利益)は、主に液晶関連ビジネスの伸長により、計画を上回りました。
《化学品事業》
|
|
第159期実績 |
NC2020 |
NC2020 (最終年度目標) |
|
売上高 (百万円) |
74,181 |
91,700 |
95,700 |
|
セグメント利益 (百万円) |
1,208 |
2,000 |
2,200 |
|
セグメント利益率 (%) |
1.6 |
2.2 |
2.3 |
売上高は、自動車(EV)向け放熱材など一部の商材は好調でしたが、旧住環境事業の建材関連をはじめ全般的にビジネスが低調であったため、計画に対して未達となりました。
セグメント利益(営業利益)は、主に売上高の未達の影響により、計画に対して未達となりました。同事業は、当連結会計年度より旧住環境事業を統合して、新化学品事業としてスタートしましたが、事業内における効率化などの統合効果がまだ出ていない状況です。
《生活産業事業》
|
|
第159期実績 |
NC2020 |
NC2020 (最終年度目標) |
|
売上高 (百万円) |
36,919 |
59,000 |
65,000 |
|
セグメント利益 (百万円) |
1,166 |
2,500 |
2,800 |
|
セグメント利益率 (%) |
3.2 |
4.2 |
4.3 |
売上高は、ライフサイエンス関連の中国における環境規制による取引減少や殺虫剤原料の販売不振、食品関連の新規案件の立ち上げ遅れにより、計画に対して未達となりました。
セグメント利益(営業利益)は、主に売上高の未達の影響により、計画に対して未達となりました。
《合成樹脂事業》
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第159期実績 |
NC2020 |
NC2020 (最終年度目標) |
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売上高 (百万円) |
270,345 |
299,000 |
308,000 |
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セグメント利益 (百万円) |
6,235 |
5,600 |
5,900 |
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セグメント利益率 (%) |
2.3 |
1.9 |
1.9 |
売上高は、樹脂価格の下落の影響や当連結会計年度終盤に発生した新型コロナウイルス感染拡大の影響等により、計画に対して未達となりました。
セグメント利益(営業利益)は、売上高未達の影響がありましたが、自動車向けなど高機能樹脂の販売が堅調だったことから利益率が改善し、計画を大きく上回る結果となりました。当連結会計年度のセグメント利益(営業利益)の実績は、NC2020の同事業の最終年度の目標を第158期に続き前倒しで達成しています。
②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループの当連結会計年度のキャッシュ・フローは、主に営業活動及び政策保有株式の売却等により獲得した資金を、当社の配当政策に基づく現金配当と自己株式の取得による株主還元の実施、中期経営計画「New Challenge 2020」の計画達成に向け、事業の拡大・新規ビジネスの開拓・グローバルな経営情報インフラの高度化のための投資の実施及び当社グループの財務体質の更なる強化のため借入金の返済等に使用しております。これらの結果、現金及び現金同等物の期末残高は、前連結会計年度末に比べ2,469百万円増加し、25,480百万円となりました。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、各営業部門の事業計画・投融資計画に照らして、必要な資金を内部留保や金融機関からの借入金を中心に調達し、その資金を運転資金や事業拡大に向けた投融資に使用しており、金融商品での運用や投機的な取引は行わないこととしております。
当連結会計年度は、年度終盤にかけて、新型コロナウイルス感染拡大の影響等により、売上高及び利益は減少したものの、営業活動と政策保有株式の売却を積極的に進めたことで獲得した資金を事業拡大のための設備投資、金融機関からの借入金の返済や株主への利益還元等に使用しました。
資金の流動性の維持、国内及び海外におけるグループ全体の運転資金の効率的な調達を行うため、取引銀行4行と200百万米ドル相当額の貸出コミットメント契約(複数通貨型)を締結しております。
また、国内の連結子会社及び海外の一部の連結子会社において、キャッシュ・マネジメント・サービスを導入しており、資金の効率化と流動性の確保を図っております。
新型コロナウイルス感染症の影響を踏まえた資金繰り等につきましては、上記の施策に加え、日本において緊急事態宣言が発出されて以降、解除となるまでの間、不測の事態に備え手許現預金を平常時と比較して積み増す等の施策を実施いたしました。
③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表の作成に当たって、資産、負債、収益、費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは以下のとおりであります。
なお、新型コロナウイルス感染拡大の影響につきましては、連結財務諸表作成時点の状況を踏まえて見積りを行っており、当連結会計年度におけるその影響額は軽微であります。
a.たな卸資産の評価
主として移動平均法及び先入先出法による原価法によっており、期末における正味売却価額が取得原価より下落している場合には、正味売却価額をもって貸借対照表価額としております。
正味売却価額の算定方法については、期末前後での販売実績に基づく価額を用いる等、合理的に算定された価額を正味売却価額としております。なお、長期滞留等により営業循環過程から外れた棚卸資産など正味売却価額を合理的に算定することが困難な棚卸資産につきましては、帳簿価額を処分見込価額まで切り下げる等の方法により、収益性の低下を適切に貸借対照表に反映させております。
前期に計上した簿価切下額の戻入れにつきましては、主に洗替え法により当期に戻入れをおこなう方法を採用しております。
b.貸倒引当金に関する会計方針
債権の貸倒れによる損失に備えるため、一般債権については貸倒実績率により、貸倒懸念債権等特定の債権については個別に回収可能性を検討し、回収不能見込額を計上しております。なお、在外連結子会社は、所在地国の経済状況等も考慮の上、個別判定による回収不能見込額を計上しております。貸倒懸念債権等の回収不能見込額の算定方法につきましては、主に財務内容評価法またはキャッシュ・フロー見積法によっております。
c.退職給付会計について
当社グループの従業員の退職給付に係る資産、退職給付に係る負債及び退職給付費用は、簡便法を採用している連結子会社を除き、割引率、退職率、予想昇給率、長期期待運用収益率、死亡率等の計算基礎を設定の上、数理計算結果に基づき算定しております。
退職給付債務の計算に用いる割引率と年金資産(企業年金制度に対して設定した退職給付信託を含む)の長期期待運用収益率は、特に重要な前提条件であります。割引率は安全性の高い債券(主として長期国債)の利回りを基礎として主として0.4%、年金資産の長期期待運用収益率は年金資産のポートフォリオ、過去の運用実績及び運用方針等を総合的に考慮して主として3.0%を使用しております。
また、他の基礎率も定期的に見直しており、基礎率を見直した場合や、退職給付債務の数理計算に用いた見積り数値と実績との差異、年金資産の期待運用収益と実際の運用収益との差異が生じた場合には、数理計算上の差異が発生し、将来の退職給付に係る負債及び退職給付費用を増加させるおそれがあります。
数理計算上の差異については、平均残存勤務期間以内の一定の年数(主として13年)で按分する方法により費用処理しております。
未認識数理計算上の差異及び未認識過去勤務費用については、税効果会計を適用の上、純資産の部におけるその他の包括利益累計額の退職給付に係る調整累計額に計上しております。
該当事項はありません。
当社グループの生活産業事業に属するPHARMASYNTHESE S.A.S.及びINABATA FRANCE S.A.S.の開発チームにて、主に医薬品原料及び化粧品原料の製造を行うためのプロセス開発を行っております。
これは主に顧客からの依頼によるプロセス最適化とその少量生産、自社技術の開発及び技能の蓄積、分析方法の開発を目的としているものであります。
当事業に係る研究開発費は