第2 【事業の状況】

 

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

日本のファッション市場は成熟化し、グローバルな企業競争の下、消費者の選別はより厳しさを増しています。また人口減少・少子高齢化による人口構成の構造的な変化のなか、ライフスタイルに応じて流通を使い分ける選択消費や、消費者の嗜好の多様化などが進んでいます。
 当社グループが対処すべき課題は、このような経営環境の変化に対応し、消費者に対して価値ある商品やサービスを提供するとともに、グローバル事業構造改革を推進し、事業の選択と集中を一層進めることで収益拡大をはかり、成長性を高めることにあります。

①国内事業について

当社グループは、「提供価値の多様化」と「顧客基盤の拡大」を推進するとともに、時代にあわせて進化させ、事業の効率化をはかっています。
 既存ブランドでは、衣料品を中心としたお客様視点での商品価値の向上をはかり、お客様の満足と利便性を高めるコト・サービスの提供を拡大するデジタル・トランスフォーメーション戦略を促進し、Eコマースの拡充により収益性を向上させていきます。
 また、マスカスタマイゼーションに対応した次世代の基幹事業として、オーダーメイドスーツの「カシヤマ ザ・スマートテーラー」事業を推進するとともに、コスメティックやウェルネス、ギフトなどのライフスタイル関連事業の拡大をはかっていきます。

②海外事業について

当社グループは、グローバル事業構造改革により事業の最適化を推進しています。
 欧州地区では、オンワードラグジュアリーグループの生産事業と、ジョゼフおよびジル・サンダーのブランド事業の運営体制の整備を進め、収益力の改善をはかっていきます。
 アジア地区では、中国において外部パートナーとの取り組みを開始し、今後はネットビジネスの拡大や新たな販路の開拓など、マーケットの変化に柔軟に対応する成長戦略を推進していきます。
 北米地区では、J.PRESSブランドに加えて、オーダーメイドスーツの「カシヤマ ザ・スマートテーラー」事業を開始し、中期的な視点から必要な投資を行いながら事業拡大へ向けた取り組みを実行しています。

③商品開発について

当社グループは、常に新鮮で、付加価値の高い商品を消費者に提案していくことが使命であると考えています。そのために、グローバルネットワークによるファッショントレンド情報や当社グループ生産プラットフォーム基盤の技術力・開発力を活用して「ファッション」「テクノロジー」「クオリティ」の3つの側面から新たなアイテムを開発し、「新しい豊かさ」を提案していきます。

④生産体制およびSCM(サプライチェーンマネジメント)推進について

当社グループは、商品の適地生産を基本としており、具体的には中国では協力工場との取り組みの強化および当社グループ工場の積極活用と物流拠点の効率化を進め、ベトナムなど中国以外の生産拠点の拡大による安定的な生産力確保も推進しています。
 また、国内ではJ∞QUALITY(ジェイ クオリティ)の発足や高品質・高付加価値商品のニーズの高まりを受け、より一層の協力工場との関係強化に積極的に取り組んでいます。

⑤CSR(企業の社会的責任)とコンプライアンスについて

CSR経営につきましては、顧客をはじめとするすべてのステークホルダーから信頼される企業として、社会的企業価値を高める重要な経営課題と認識しています。
 当社グループは、生活文化企業として豊かな人間生活づくりに貢献するとともに、「地球環境の保全」を経営の重要課題として捉え、人と環境にやさしい企業をめざしています。「この地球(ほし)を想う。この服をまとう。」を環境ビジョンとして定め、ファッションを基軸とした様々な企業活動を通じて、「地球と、世界の人々との共生」を目指したチャレンジを続けています。たとえば、長くご愛用いただける高品質な商品の提供、環境への負荷を低減する最先端の技術や商品・サービスの開発、衣料品の循環システムの構築を目指す「オンワード・グリーン・キャンペーン」の実施、社屋の省エネ化、低公害車両の導入、土佐山オンワード“虹の森”での森林保全活動などの取り組み等による、環境・社会貢献活動を推進しています。
 また、日本赤十字社と共同で社会貢献活動を行っています。具体的には、国内外の被災地や開発途上国へのリサイクル毛布寄贈による支援活動、当社グループ公式ECサイトにおける売上の日本赤十字社への一部寄付、防災・減災プロジェクトへの参加等を行っています。
 コンプライアンスにつきましては、社会全体からコンプライアンス体制の充実がますます求められており、これを経営上の重要課題と位置付け、またコーポレート・ガバナンスの体制強化をはかることにより、顧客や株主の皆様はもとより社会全体から高い信頼を得るよう努めていきます。具体的には、コンプライアンス活動のあり方や倫理上の規範を示した「コンプライアンス・マニュアル」を作成し、オンワードグループコンプライアンス委員会が中心となり、社内研修の実施など継続的な啓蒙活動を行い、周知徹底をはかっています。また、当社グループは、一般社団法人日本アパレルクオリティセンターを通じて、品質管理等に関するノウハウを活用した製品品質の維持および向上につとめ、顧客の満足度をさらに高めていくとともに、SCMにおきましても、「オンワード認定工場制度」を通じて、協力工場の労働環境の改善に取り組んでいます。
 個人情報保護法につきましても、「個人情報保護ガイドライン」を作成し、全役員および全従業員を対象に研修を実施し、継続的な啓蒙を行っています。

 

(会社の支配に関する基本方針)

1.当社の財務および事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針

当社は、金融商品取引所に株式を上場している者として、市場における当社株式の自由な取引を尊重し、特定の者による当社株式の大規模買付行為であっても、当社グループの企業価値ひいては株主共同の利益の確保・向上に資するものである限り、これを一概に否定するものではありません。また、最終的には株式の大規模買付提案に応じるかどうかは株主の皆様の決定に委ねられるべきだと考えています。
 ただし、株式の大規模買付等の提案の中には、株主の皆様が最終的な決定をされるために必要な情報が十分に提供されないものや、当社グループの企業価値ひいては株主共同の利益を損なうおそれのあるもの、あるいはステークホルダーとの良好な関係を保ち続けることができない可能性があるものや、当社グループの価値を十分に反映しているとは言えないものなどもありえます。
 そのような提案に対して当社取締役会は、株主の皆様から負託された者の責務として、株主の皆様のために必要な時間や情報の確保、株式の大規模買付提案者との交渉などを行う必要があると考えています。

2.基本方針実現のための取り組みの具体的な内容

(1) 基本方針の実現に資する特別な取り組み

当社は、「人々の生活に潤いと彩りを提供するおしゃれの世界」を事業領域に定め、「ファッション」を生活文化として提案することによって新しい価値やライフスタイルを創造し、人々の豊かな生活づくりへ貢献することを経営の基本方針としています。
 中長期的な経営戦略は、ファッションを基軸とした生活文化企業としてブランドを磨き上げ、その価値の極大化をはかる「ブランド軸経営」を基本戦略にし、「独自の企画力」、「クオリティとコストバランスのとれた生産」、「売れ筋の追加体制」、「機敏な物流体制」、「強力な販売力」、「魅力ある売場環境」、「話題性のある広告宣伝」そして「最新の情報システムの活用」の基本項目を強化・進化させ、事業規模の拡大と経営基盤の強化をはかることが、ブランド価値の創造、企業価値向上につながると考えています。
 また、継続的に企業価値を高めることをめざし、コーポレート・ガバナンス体制を強化し、経営効率の向上、および経営の健全性の向上に努め、顧客や株主の皆様はもとより社会全体から高い信頼を得るよう取り組んできました。2005年より独立性の高い社外取締役・社外監査役を選任しており、独立役員である社外取締役2名・社外監査役2名を選任し、経営に対する監視機能の強化をはかっています。

また、従来より執行役員制度を採用しており、さらに取締役の任期を1年としています。

以上を着実に実行することで、当社の持つ経営資源を有効に活用するとともに、様々なステークホルダーとの良好な関係を維持・発展させることが、当社および当社グループの企業価値・株主共同の利益の向上に資することができると考えています。

(2) 基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務および事業の方針の決定が支配されることを防止するための取り組み

当社は、当社の企業価値・株主共同の利益を確保・向上させる基本方針として「当社の財務および事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針」を定めるとともに、2008年5月29日開催の当社定時株主総会において株主の皆様にご賛同をいただき、この基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務および事業の方針決定が支配されることを防止するための取り組みとして、「当社株式等の大規模買付行為に関する対応策」(以下「本プラン」といいます。)を導入しました。その後、2017年5月25日開催の当社定時株主総会の決議により更新し、継続してきました。

当社は、本プランを導入以降も、企業価値の向上、株主還元の充実、コーポレート・ガバナンスの強化に取り組んできました。また、経営環境の変化および買収防衛策に関する近時の動向、国内外の機関投資家をはじめとする株主の皆様のご意見、コーポレート・ガバナンスに関する議論の推移等を踏まえ、本プランについて慎重に検討を続けてきました。

その結果、当社は、買収防衛策の必要性が相対的に低下したものと判断し、本プランの有効期間が満了する2020年5月28日開催の第73期定期株主総会の終結の時をもって、本プランを取締役会にて廃止することを決議しました。

なお、本プランの終了後も引き続き、当社の企業価値・株主共同の利益の確保・向上に取り組むとともに、当社株式の大規模買付行為が行われた場合には、株主の皆様が当該行為の是非を適切に判断するための必要かつ十分な情報の提供を求めていきます。併せて、当社取締役会の意見等を開示し、株主の皆様の検討のための情報と時間の確保に努めるなど、金融商品取引法、会社法その他関連法令に基づき、適切な措置を講じていきます。

3.具体的取り組みに対する取締役会の判断およびその判断に係る理由

上記(1)および(2)の取り組みは、企業価値・株主共同の利益を確保・向上させるための施策であり、基本方針に沿うものです。当社の会社役員の地位の維持を目的とするものではありません。

 

2 【事業等のリスク】

当社グループの事業その他に影響を及ぼす可能性があると考えられるリスクには、以下のようなものがあります。当社グループはこれらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避および発生時の影響の最小化に努めて、事業を行っています。

なお、記載内容のうち将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものです。

 ① 消費者ニーズの変化に伴うリスク

当社グループではファッション商品における消費者ニーズに的確に対応するために、「ブランド軸経営」によって独自性と競争力をもつ商品開発に努めていますが、景気の変動による個人消費の低迷、他社との競合、ファッショントレンドの急激な変化などによって、当初計画した収益を確保できないおそれがあるため、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 ② 気象状況によるリスク

当社グループの主力となるファッション商品は天候により売上が変動しやすいため、短サイクルによる企画・生産体制を強化して対応していますが、冷夏暖冬など天候不順の長期化や度重なる台風の到来によって、最盛期の売上機会を逸するおそれがあるため、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 ③ 品質に関するリスク

当社グループは適切な「品質管理基準」を設定し、これを遵守することによって品質管理に努めていますが、今後このような管理体制に関わらず、当社グループまたは取引先に起因する事由によって製造物責任に関わる製品事故が発生し、企業・ブランドイメージの低下、多額の費用負担を招くおそれがあるため、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 ④ 取引先に関するリスク

当社グループは取引先の経営状況ならびに信頼度を定期的に確認する内部体制を強化していますが、取引先の信用不安による貸倒れや大型商業施設の予期せぬ経営破綻などにより、損失が発生するおそれがあるため、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 ⑤ 知的財産権に関するリスク

当社グループは国内外で商標権など知的財産権を所有しており、法令の定めに則って権利の保全に努めていますが、第三者による当社グループの権利の侵害により、企業・ブランドイメージの低下、商品開発の阻害を招くおそれがあるため、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 ⑥ 法的規制に関するリスク

当社グループは独占禁止法、下請法、景品表示法、消費生活用製品安全法や環境・リサイクル関連法規などに関する法令等に充分留意した事業活動を行い、オンワードグループコンプライアンス委員会を中心に法令遵守の重要性や内部統制手続の啓蒙を徹底して、コンプライアンス経営に努めています。しかし、今後このような管理体制に関わらず、従業員や取引先の不正および違法行為等に起因して問題が発生し、企業の社会的信頼の低下や損害賠償など多額の費用負担を招くおそれがあるため、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 ⑦ 情報に関するリスク

当社グループは情報システムに関するセキュリティを徹底・強化し、また個人情報について「個人情報保護法についてのガイドライン」を定め、全役員、全従業員および関係取引先への周知をはかるなど、管理体制を強化していますが、今後、コンピュータへの不正アクセスによる情報流出や犯罪行為による情報漏えいなどによって問題が発生し、企業の社会的信頼の低下や費用負担増を招くおそれがあるため、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 ⑧ 海外事業に関するリスク

当社グループの海外事業では、現地における天災、政変や社会・経済情勢、テロや戦争、為替レートの変動、知的財産権訴訟、伝染病といったリスクを内在しています。このような問題が顕在化したときは事業活動の継続が困難になるおそれがあるため、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 ⑨ 事業・資本提携に関するリスク

当社グループは成長戦略の一環としてM&A等により国内外に投資しています。予想範囲を超える事業環境の変化の影響によって、経営および財務状況の悪化が生じたときは、のれんの減損損失を計上するおそれがあるため、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 ⑩ 災害によるリスク

当社グループは防災ハンドブックを作成し災害への対応方針を定めていますが、地震や水害など不測の自然災害、突発的な火災や事故、新型コロナウイルスなど疫病の発生等によって、営業活動の中断を余儀なくされるおそれがあるため、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社および持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりです。

 

①財政状態および経営成績の状況 

当社を取り巻くグローバルな経営環境は、国家間の経済摩擦の激化や英国のEU離脱問題の迷走、中東情勢の緊迫に加え、新型コロナウイルスの世界的な感染拡大に伴い、先行きの不透明感が急速に広がっています。

このような経営環境の変化に対応すべく、当社はグローバル事業構造改革として、欧米、アジア、国内の各マーケットで、不採算事業からの撤退や事業規模の縮小、不採算店舗の廃止を実施してきました。また、グローバル事業構造改革と並行して、デジタル、カスタマイズ、ライフスタイルの3つの領域を成長の柱とした成長戦略に取り組んできました。

以上の結果、連結売上高は2,482億33百万円(前年同期比3.2%増)、連結営業損失は30億61百万円(前年同期は営業利益44億61百万円)、連結経常損失は38億35百万円(前年同期は経常利益51億61百万円)、親会社株主に帰属する当期純損失は521億35百万円(前年同期は親会社に帰属する当期純利益49億48百万円)となりました。

 

セグメント別の状況は、次のとおりです。

 

[アパレル関連事業]

国内事業は、中核事業会社の株式会社オンワード樫山を中心にEコマースの販売が堅調に推移し、また、法人向けユニフォーム、セールスプロモーションクッズ等の企画販売を行うオンワード商事株式会社が増収増益となりました。一方で、消費税増税や豪雨・台風等の自然災害・暖冬等の天候不順の影響もあり、実店舗での販売が大きく苦戦し、国内事業全体では減収減益となりました。

海外事業は、アジア事業においてグローバル事業構造改革により、減収ながら増益となりましたが、欧米事業は構造改革効果の寄与が翌期以降となることから減収減益となり、海外事業全体としては減収減益となりました。

以上の結果、売上高は2,052億65百万円(前年同期比4.3%減)、営業損失は34億25百万円(前年同期は営業利益52億54百万円)となり、アパレル関連事業全体としては減収減益となりました。

 

  [ライフスタイル関連事業]

当連結会計年度に株式を取得したギフトカタログ事業を行う株式会社大和をライフスタイル関連事業に加え、「ギフト」という新しい事業領域の拡大をはかっています。

また、チャコット株式会社における新規ブランドの展開による収益改善に加え、新規連結子会社の株式会社大和が全体に大きく寄与したことにより、売上高は429億68百万円(前年同期比64.7%増)、営業利益は15億53百万円(前年同期比0.7%増)となり、ライフスタイル関連事業としては増収増益となりました。

 

  ②キャッシュ・フローの状況

営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純損失、減損損失、たな卸資産の減少、仕入債務の減少等により80億3百万円の収入(前年同期は46億35百万円の収入)となりました。

投資活動によるキャッシュ・フローは、売場設備や事業用資産への投資および連結範囲の変更に伴う子会社株式の取得等により107億58百万円の支出(前年同期は103億5百万円の支出)となりました。

財務活動によるキャッシュ・フローは、借入金の増減、配当金の支払および自己株式の取得が主なもので15億95百万円の支出(前年同期は115億42百万円の収入)となりました。

これらの結果、現金及び現金同等物の当連結会計年度末残高は前連結会計年度末に比べて24億56百万円減少し、287億80百万円となりました。

 

  ③生産、受注及び販売の実績

  a.生産実績

 当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。

なお、ライフスタイル関連事業セグメントについては、生産実績を定義することが困難なため、「生産実績」は記載していません。

 

セグメントの名称

金額(百万円)

前年同期比(%)

アパレル関連事業

51,176

96.8

 

(注)  1 金額は製造原価です。

 2 上記の金額には、消費税等は含まれていません。

  b.受注実績

当社グループは、ほとんどが受注生産ではなく見込生産を行っています。

また、受注生産につきましても、同一品目において受注生産と見込生産を行っており、区分して算出するのは困難なため、記載を省略しています。

  c.販売実績

当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。

 

セグメントの名称

金額(百万円)

前年同期比(%)

アパレル
関連事業

国内

158,954

95.1

海外

46,310

97.5

205,265

95.7

ライフスタイル関連事業

42,968

164.7

合計

248,233

103.2

 

(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しています。

2 上記の金額には、消費税等は含まれていません。

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容は次のとおりです。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものです。

①重要な会計方針および見積り

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されています。詳細については「第5 経理の状況、1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項」に記載しています。

 

②経営成績の分析

a.売上高および売上総利益

売上高は、前連結会計年度に比べ75億81百万円増加し、2,482億33百万円となりました。

売上総利益は、売上高総利益率が46.4%から45.4%に低下しましたが、売上高の増加に伴い、前連結会計年度に比べ10億49百万円増加し、1,126億83百万円となりました。

b.営業利益および経常利益

売上高に対する販管費及び一般管理費の比率が44.5%から46.6%に増加したことにより、営業利益は前連結会計年度に比べ75億22百万円減少し、30億61百万円の損失となりました。また、経常利益については、89億96百万円減少し、38億35百万円の損失となりました。

c.税金等調整前当期純利益および親会社株主に帰属する当期純利益

特別利益は、固定資産売却益および投資有価証券売却益が要因で29億88百万円となり、特別損失はグローバル事業構造改革に伴う減損損失および特別退職金が主な要因で367億32百万円となりました。税金等調整前当期純利益は、前連結会計年度に比べ407億34百万円減少し、375億79百万円の損失となりました。

親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度に比べ570億83百万円減少し、521億35百万円の損失となりました。

 

③財政状態の分析

a.資産

資産の部は、前連結会計年度末に比べ532億38百万円減少し、2,343億16百万円となりました。流動資産は、現金及び預金、たな卸資産の減少等により75億42百万円減少しました。固定資産は、グローバル事業構造改革による減損損失の計上等により456億95百万円減少しました。

b.負債

負債の部は、前連結会計年度末に比べ149億35百万円増加し、1,402億79百万円となりました。流動負債は、未払金の増加等により33億37百万円増加しました。固定負債は、長期借入金の増加等により115億97百万円増加しました。

c.純資産

純資産の部は、前連結会計年度末に比べ681億73百万円減少し、940億36百万円となりました。株主資本は、利益剰余金の減少、自己株式の取得等により624億5百万円減少しました。その他の包括利益累計額は、保有株式の時価低下に伴うその他有価証券評価差額金の減少および為替換算調整勘定の減少等により60億97百万円減少しました。

 

(3) 経営成績に重要な影響を与える要因について

「第2 事業の状況 2.事業等のリスク」に記載のとおりです。

 

(4) 資本の財源及び資金の流動性についての分析

「3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりです。

 

(5) 経営者の問題意識と今後の方針について

①会社の経営の基本方針

当社グループは、「人々の生活に潤いと彩りを提供するおしゃれの世界」を事業領域に定め、「ファッション」を生活文化として提案することによって新しい価値やライフスタイルを創造し、人々の豊かな生活づくりへ貢献することを経営理念としています。そして、常に顧客満足向上に努めるとともに、すべてのステークホルダーからご満足いただける企業グループを目指しています。

 

 

②目標とする経営指標

当社グループは、成長性と収益性を高め、継続的・安定的に企業価値の向上を図ることが株主重視の経営と認識し、売上の拡大と効率的な経営をより推進して、中長期的には売上高や各利益率指標の更なる向上を目指すとともに、株主資本の投資効率を高め、ROE5%を早期に実現したうえで、将来的にROE8%の水準を目指します。

また、当社グループでは、新規事業の創出やM&A等を活用した事業基盤の強化・拡大による成長を加速していく中で、会計基準の差異にとらわれることなく企業比較を容易にすることを目的とし、EBITDA(営業利益+減価償却費およびのれん償却費)を経営指標としています。なお、当連結会計年度のEBITDAは50億79百万円(前年同期比61.7%減)となりました。

 

③中長期的な会社の経営戦略

当社グループは、ファッションを基軸とした生活文化企業としてブランドを磨き上げ、その価値の極大化を目指す「ブランド軸経営」を基本戦略にし、衣料品を中心とした商品価値の向上やお客様の満足を高めるサービスの拡充を図る「提供価値の多様化」と、様々な場面で顧客との接点の拡大を図る「顧客基盤の拡大」を推進することにより、事業規模の拡大と経営基盤の強化を図り、企業価値すなわち株主価値の一層の向上を目指していきます。

 

4 【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。

 

5 【研究開発活動】

該当事項はありません。