(1) 経営成績に関する説明
当第3四半期連結累計期間(平成27年4月1日~平成27年12月31日)におけるわが国経済は、中国やアジア新興国経済の減速などの影響がみられるものの政府や日銀の経済・金融政策などの効果を背景に、企業収益の改善などから自動車関連産業を中心に工作機械の設備投資需要は底堅く推移するとともに、建築・住宅分野では住宅取得促進政策の効果により持家や首都圏を中心とした分譲マンションの新設住宅着工戸数に持ち直しの動きがみられました。
一方、海外経済におきましては、引き続き中国、新興国の景気の減速により工場向けの生産財需要は厳しい受注環境で推移しました。
このような状況の中、当社グループは、3カ年の中期経営計画「YUASA LEGACY 350」の2年目を迎え、創業350周年にあたる最終年度の経営計画目標、連結売上高5,100億円、連結経常利益125億円の達成に向けて引き続きグループ一丸となって取り組みました。また、アジア最大級の「産業とくらしの流通プラットフォーム」の構築を目指し、「グローバル強化」「国内成長分野の開拓」「プラットフォーム機能強化」に向け、海外事業、環境エネルギー事業、国土強靭化対応事業の強化や経営基盤強化などの諸施策を推進いたしました。
海外事業では、米国における工作機械などの生産財の販売強化を目的としてサウスキャロライナ州に現地法人の支店を設立するとともに、東南アジアにおける建設機械の販売事業の拡大を目的としてマレーシアに現地法人を設立いたしました。
環境エネルギー事業では、「モノづくり現場」における省エネ・省力化のための商品提案や太陽光発電における周辺機器の販売強化とともに、運用と保守のトータルサービスとしてО&M(オペレーション&メンテナンス)事業の取り組みを開始いたしました。
国土強靭化対応事業では、BCP(事業継続計画)策定支援などの企業危機管理コンサルティングと備蓄品をはじめとするレジリエンス商品をワンストップで提案し、ソフトとハードの両面で災害対応を支援する統合ソリューション事業を強化いたしました。
また、プラットフォーム機能の強化に向け、電子商取引市場の拡大に対応した専門組織の立ち上げやITインフラの強化を進めるとともに、物流サービスの向上と業務運営の効率化を目的とし、関東圏における物流拠点の「ユアサ商事柏物流センター(仮称)」へ統合することを決定するなど、一層の経営基盤強化を進めてまいりました。
この結果、当第3四半期連結累計期間の売上高は、前年同四半期比1.8%増の3,218億13百万円となりました。利益面につきましては、営業利益が69億32百万円(前年同四半期比12.0%増)、経常利益は74億80百万円(前年同四半期比12.8%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益は51億4百万円(前年同四半期比4.3%減)となりました。
セグメント別の状況は以下のとおりです。
(産業機器部門)
産業機器部門につきましては、国内の工場稼働率は一部に弱い動きが見られましたものの、自動車関連産業や航空機関連産業などは好調を維持し、切削工具、測定器具、制御機器などの需要は引き続き堅調に推移しました。
このような状況の中、コンプレッサーや制御関連機器など環境・省エネ、安全に配慮した取扱商品の拡販や、工場向け空調関連機器やマテハン関連機器、工作機械の周辺機器の販売強化などに取り組みました結果、売上高は460億81百万円(前年同四半期比2.7%増)となりました。
(工業機械部門)
工業機械部門につきましては、国内においては、各種補助金制度の効果などから工作機械の受注環境は堅調に推移しました。一方海外では、中国をはじめ新興国での経済の減速が続き、設備投資に抑制傾向が見られましたが、メキシコを中心とした北米における新規投資意欲は引き続き旺盛に推移しました。
このような状況の中、堅調な自動車関連産業や航空機関連産業向けの工作機械販売に注力するとともに、工場における「環境・省エネ・省コスト」の提案営業力の強化や補助金制度の活用、北米を中心に海外市場の営業基盤強化などに取り組みました結果、売上高は835億6百万円(前年同四半期比18.7%増)となりました。
(住設・管材・空調部門)
住設・管材・空調部門につきましては、新設住宅着工戸数に引き続き持ち直しの動きが見られる中、マンションや戸建て住宅のリフォーム需要も堅調に推移し、水回り商品等の住宅設備機器の販売は底堅さを維持しました。一方、新エネルギー関連商品においては産業用太陽光発電システムの需要が減少しました。
このような状況の中、キッチン・ユニットバス等の住宅設備機器や省エネ型空調機器の販売に注力するとともに、蓄電池やパワーコンディショナー等の新エネルギー関連商品の拡販に取り組みました結果、売上高は914億97百万円(前年同四半期比0.3%増)となりました。
(建築・エクステリア部門)
建築・エクステリア部門につきましては、公共投資の減少により土木道路関連資材の需要は低調に推移しました。一方、都市部を中心とした再開発事業やビル建築の需要により、景観エクステリア製品や金属建材製品の販売は底堅く推移しました。
このような状況の中、物置・フェンスなどの景観エクステリア製品や手すりなどの金属建材の販売に注力するとともに、免震材などのレジリエンス関連商品の拡販に努めました結果、売上高は331億36百万円(前年同四半期比1.4%減)となりました。
(建設機械部門)
建設機械部門につきましては、公共投資の減少や新排出ガス規制対応機器の導入需要が一巡したことなどの影響を受け、設備・機器の新規需要に一服感が見られましたが、引き続きインフラ整備や震災復興・災害復旧工事などの増加によりレンタル業者の機械稼働率は高水準を維持しました。一方、海外向け中古建設機械オークション事業は、円安の影響などから堅調に推移しました。
このような状況の中、国内では国土強靭化に対応した取扱商品の拡充や、ミニショベル・ローラーなどの土木・舗装機械、屋内作業向け高所作業車、小型機器などの拡販に努めるとともに、海外ではアジア新興国及びヨーロッパ向け建設機械の販売に注力いたしました結果、売上高は267億67百万円(前年同四半期比6.8%増)となりました。
(エネルギー部門)
エネルギー部門につきましては、引き続き原油価格が大幅に下落し、販売価格の低下による厳しい販売状況が続きました。
このような状況の中、一般石油製品・潤滑油を中心に新規開拓や新商材の販売に努めましたが、売上高は217億47百万円(前年同四半期比28.9%減)となりました。
(その他)
その他の部門につきましては、消費財事業では、生活・調理・季節家電などのプライベートブランド商品の開発、強化に努めましたが、暖冬の影響により暖房機器などの季節家電の販売は低調に推移しました。
木材事業では、円安の影響などにより、輸入材市場は厳しい販売状況が続くとともに、中国やアジア新興国の経済減速などにより、輸出用木質梱包材の販売にも影響が見られました。このような状況の中、フローリング材や単板等の販売に注力いたしました。この結果、その他の部門の売上高は190億76百万円(前年同四半期比6.7%減)となりました。
(2) 財政状態に関する説明
当第3四半期連結会計期間末における資産合計は、前連結会計年度末に比べて30億82百万円増加し、2,079億80百万円となりました。これは、たな卸資産が27億41百万円増加したことなどによります。
負債合計は、前連結会計年度末に比べて67百万円減少し、1,521億45百万円となりました。これは、支払手形及び買掛金が24億47百万円増加した一方、未払法人税等が21億39百万円、借入金が18億67百万円それぞれ減少したことなどによります。
純資産合計は、前連結会計年度末に比べて31億50百万円増加し、558億34百万円となりました。これは、親会社株主に帰属する四半期純利益の計上などにより利益剰余金が32億32百万円増加したことなどによります。
この結果、自己資本比率は、26.6%(前連結会計年度末は25.5%)となりました。
(3) 事業上及び財務上の対処すべき課題
当第3四半期連結累計期間において、事業上及び財務上の対処すべき課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
なお、当社は、いわゆる「買収防衛策」を現時点では導入しておりませんが、財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針を定めており、その内容の概要は次のとおりであります。
1.基本方針の内容について
当社は、当社株式について大量取得を目的に買付けがなされる場合、または当社の支配権の移転を伴う買付提案がなされる場合、それに応じるか否かの判断は、最終的には当社の株主全体の意思に基づき行われるものと考えております。
また、当社は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者は、当社の企業価値の源泉を理解し、様々なステークホルダーとの信頼関係を維持し、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を中長期的に確保し、継続的に向上させていくことを可能とする者である必要があると考えております。
当社株式の大規模な買付行為や買付提案の中には、株主に株式の売却を事実上強要するおそれがあるもの、株主が買付けの条件等について検討したり、当社の取締役会が代替案を提案するための十分な時間や情報を提供しないもの、買付者の提示した条件より有利な条件をもたらすために買付者との交渉を必要とするもの等、企業価値ひいては株主共同の利益に資さないものが存すると考えられます。当社は、このような大規模な買付行為等を行う者またはグループは、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者として不適切であるとして、法令及び定款によって許容される範囲において当社グループの企業価値または株主共同の利益の確保・向上のための適切な措置を講じることを、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針といたします。
2.企業価値・株主共同の利益の確保・向上に向けた取り組みについて
(1)当社グループは、中期経営計画「YUASA LEGACY 350」のもと、「グローバル強化」「国内成長分野の開拓」「プラットフォーム機能強化」の3つの軸を拡大し、グループ経営基盤の強化に取り組むとともにコーポレート・ガバナンスを強化充実させ、企業価値・株主共同の利益の確保・向上を図ります。
(2)当社は、株主、投資家の皆様から負託された責務として、当社の株式取引や異動の状況を注視し、当社株式を大量取得しようとする者が出現した場合には、社外の専門家等を中心とする委員会を設置し、当該買収提案の評価や買付者との交渉を行うとともに、当社の企業価値・株主共同の利益に資さない場合には、具体的な対抗措置の要否及び内容等を速やかに決定し、実行する体制を整えます。
3.上記取り組みに対する当社取締役会の判断及びその理由
当社の株式の大量取得を目的とする買付けについては、当該買付者の事業内容及び将来の事業計画並びに過去の投資行動等から、当該買付行為または買収提案の当社企業価値・株主共同の利益への影響を慎重に判断する必要があると認識しておりますが、具体的な対抗措置が必要な場合は、それが①上記基本方針に沿い、②当社の株主共同の利益を損なうものでなく、③当社の役員の地位の維持を目的とするものでないことを充足する必要かつ妥当な措置を講じるものとします。
(4) 研究開発活動
該当事項はありません。