(1) 経営成績に関する説明
当第1四半期連結累計期間(平成28年4月1日~平成28年6月30日)におけるわが国経済は、政府や日銀による経済政策を背景に景気は緩やかな回復基調で推移しましたが、新興国経済の景気減速や円高の進行、原油価格の低調な推移などにより先行き不透明感が一層強まり、設備投資においては、新規・更新需要に慎重な動きがみられました。一方、建築・住宅分野では政府による住宅取得促進政策の効果などを背景に分譲住宅などが堅調に推移し、新設住宅着工戸数に引き続き伸びがみられました。
海外経済では、米国を中心とした北米経済は引き続き回復の動きがみられ、工作機械をはじめとした生産財需要は堅調に推移しましたが、中国をはじめとしたアジア新興国経済の景気減速や原油価格の変動など先行きの不透明感が高まり、中国やアジア新興国市場における生産財需要は低調に推移しました。
このような状況の中、3カ年の中期経営計画「YUASA LEGACY 350」の最終年度を迎え、アジア最大級の「産業とくらしの流通プラットフォーム」の構築を目指し、「グローバル強化」「国内成長分野の開拓」「プラットフォーム機能強化」に引き続きグループ一丸となって取り組むとともに、成長分野の海外事業、環境エネルギー事業、国土強靭化対応事業の強化や経営基盤強化などの諸施策を推進いたしました。
海外事業では、米国におけるマシニングセンタの販売を中心に工作機械の商圏拡大を図り、北米・中米における生産財販売事業をさらに拡大させるなど、海外事業の強化に取り組みました。
環境エネルギー事業では、「創エネ+蓄エネ+省エネ」ノウハウを活用した、ZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)のパッケージ提案を開始するなど、新エネルギー・省エネ機器の拡販に注力いたしました。
国土強靭化対応事業では企業の事業継続対策へ関心が高まる中、「大規模地震対応模擬訓練」をはじめ、ハードとソフトの両面で、防災・減災に必要な商材開発やノウハウの提供に注力いたしました。
プラットフォーム機能強化として関東圏3カ所の物流拠点を統合した「ユアサ商事関東物流センター」を本年5月から稼働させ、物流サービスの向上と業務運営の効率化による、経営基盤と競争力の強化を図りました。
また、当社グループのシステムインテグレータとしての機能を活用したロボットエンジニアリング会社の設立や、幅広い分野で注目されるパワーアシストスーツの取り扱いを開始するなど、「産業とくらし」の未来に向けたイノベーション創造のため新たな取り組みを開始いたしました。
この結果、当第1四半期連結累計期間の売上高は、前年同四半期比5.0%減の882億3百万円となりました。利益面につきましては、営業利益が5億60百万円(前年同四半期比49.6%減)、経常利益は7億9百万円(前年同四半期比44.3%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益は5億29百万円(前年同四半期比43.5%減)となりました。
セグメント別の状況は以下のとおりです。
(産業機器部門)
産業機器部門につきましては、国内の工場稼働率は一部で弱い動きがみられましたものの、自動車関連産業などに持ち直しの動きがみられ、切削工具、測定器具、制御機器などの需要は堅調に推移しました。
このような状況の中、コンプレッサーや制御関連機器など環境・省エネ、安全に配慮した取扱商品の拡販や、搬送機器やロボット装置などの販売強化などに取り組みました結果、売上高は139億20百万円(前年同四半期比0.9%増)となりました。
(工業機械部門)
工業機械部門につきましては、円高の進行など先行き不透明感が強まり、景況感の後退や各種補助金を見据えた買い控えの傾向などから工作機械の受注環境は低調に推移しました。一方海外では、中国をはじめ新興国での経済の減速が続き、設備投資に抑制傾向がみられましたが、米国・メキシコを中心とした北米・中米における新規設備投資意欲は引き続き底堅く推移しました。
このような状況の中、堅調な自動車関連産業や航空機関連産業向けの工作機械販売に注力するとともに、工場における「環境・省エネ・省コスト」の提案営業力の強化や補助金制度の活用、北米を中心に海外市場の営業基盤強化などに取り組みました結果、売上高は202億76百万円(前年同四半期比8.3%減)となりました。
(住設・管材・空調部門)
住設・管材・空調部門につきましては、新設住宅着工戸数が緩やかな回復を続ける中、マンションや戸建住宅のリフォーム需要も底堅く、住宅設備機器や管材・空調商品の販売は堅調に推移しました。一方、新エネルギー関連商品においては、産業用太陽光発電システムの需要減少と、家庭用太陽光発電システムの販売価格の低下が続きました。
このような状況の中、省エネ型空調機器をはじめとする高機能商材の販売に注力し、新エネルギー関連商品では蓄電池・パワーコンディショナ等の周辺機器の拡販に取り組みました結果、売上高は270億25百万円(前年同四半期比1.5%減)となりました。
(建築・エクステリア部門)
建築・エクステリア部門につきましては、都市部を中心にビル・マンション向けの金属建材などは堅調に推移いたしましたが、公共事業の減少に伴う土木道路関連資材やエクステリア製品は低調に推移しました。
このような状況の中、大型引戸やシェルターなどの景観エクステリア製品や、金属パネルやフロアデッキなどの建築金物及び防災倉庫や免震材などのレジリエンス関連商品の拡販に努めました結果、売上高は103億6百万円(前年同四半期比0.9%減)となりました。
(建設機械部門)
建設機械部門につきましては、インフラ整備や災害復旧・復興工事などがあったものの、公共投資の減少によるレンタル業者の機械稼働率の低下や新排出ガス規制対応機器の導入需要が一巡したことの影響などを受け、設備投資需要は低調に推移しました。一方、海外向け中古建設機械オークション事業は、商品在庫の拡充など販売拡大に取り組みました。
このような状況の中、国内では国土強靭化に対応した取扱商品の拡充や、ミニショベル・ローラーなどの土木・舗装機械、屋内作業向け高所作業車、小型機器などの拡販に努めるとともに、海外ではアジア新興国向け建設機械の販売に注力いたしました結果、売上高は57億33百万円(前年同四半期比6.7%減)となりました。
(エネルギー部門)
エネルギー部門につきましては、引き続き原油価格が低水準で推移しており、販売価格の低下による厳しい販売状況が続きました。
このような状況の中、一般石油製品・潤滑油を中心に新規開拓や新商材の販売に努めました結果、売上高は55億58百万円(前年同四半期比28.3%減)となりました。
(その他)
その他部門につきましては、消費財事業では、調理家電をはじめとしたプライベートブランドの新商品投入に加え、扇風機等の夏物季節家電が好調に推移しました。木材事業では、為替の影響等により輸出用木質梱包材の販売は厳しい状況が続きましたが、東南アジアからの特殊合板や欧州からの住宅用部材である針葉樹製品の輸入販売に注力をいたしました。この結果、その他の部門の売上高は53億82百万円(前年同四半期比3.2%増)となりました。
(2) 財政状態に関する説明
当第1四半期連結会計期間末における資産合計は、前連結会計年度末に比べて227億16百万円減少し、1,801億75百万円となりました。これは、受取手形及び売掛金が245億69百万円減少したことなどによります。
負債合計は、前連結会計年度末に比べて211億95百万円減少し、1,243億88百万円となりました。これは、支払手形及び買掛金が195億39百万円減少したことなどによります。
純資産合計は、前連結会計年度末に比べて15億21百万円減少し、557億86百万円となりました。これは、親会社株主に帰属する四半期純利益を計上したものの前期末配当金の支払いなどにより、利益剰余金が9億93百万円減少したことなどによります。
この結果、自己資本比率は、30.6%(前連結会計年度末は28.0%)となりました。
(3) 事業上及び財務上の対処すべき課題
当第1四半期連結累計期間において、事業上及び財務上の対処すべき課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
なお、当社は、いわゆる「買収防衛策」を現時点では導入しておりませんが、財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針を定めており、その内容の概要は次のとおりであります。
1.基本方針の内容について
当社は、当社株式について大量取得を目的に買付けがなされる場合、または当社の支配権の移転を伴う買付提案がなされる場合、それに応じるか否かの判断は、最終的には当社の株主全体の意思に基づき行われるものと考えております。
また、当社は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者は、当社の企業価値の源泉を理解し、様々なステークホルダーとの信頼関係を維持し、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を中長期的に確保し、継続的に向上させていくことを可能とする者である必要があると考えております。
当社株式の大規模な買付行為や買付提案の中には、株主に株式の売却を事実上強要するおそれがあるもの、株主が買付けの条件等について検討したり、当社の取締役会が代替案を提案するための十分な時間や情報を提供しないもの、買付者の提示した条件より有利な条件をもたらすために買付者との交渉を必要とするもの等、企業価値ひいては株主共同の利益に資さないものが存すると考えられます。当社は、このような大規模な買付行為等を行う者またはグループは、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者として不適切であるとして、法令及び定款によって許容される範囲において当社グループの企業価値または株主共同の利益の確保・向上のための適切な措置を講じることを、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針といたします。
2.企業価値・株主共同の利益の確保・向上に向けた取り組みについて
(1)当社グループは、中期経営計画「YUASA LEGACY 350」のもと、「グローバル強化」「国内成長分野の開拓」「プラットフォーム機能強化」の3つの軸を拡大し、グループ経営基盤の強化に取り組むとともにコーポレート・ガバナンスを強化充実させ、企業価値・株主共同の利益の確保・向上を図ります。
(2)当社は、株主、投資家の皆様から負託された責務として、当社の株式取引や異動の状況を注視し、当社株式を大量取得しようとする者が出現した場合には、社外の専門家等を中心とする委員会を設置し、当該買収提案の評価や買付者との交渉を行うとともに、当社の企業価値・株主共同の利益に資さない場合には、具体的な対抗措置の要否及び内容等を速やかに決定し、実行する体制を整えます。
3.上記取り組みに対する当社取締役会の判断及びその理由
当社の株式の大量取得を目的とする買付けについては、当該買付者の事業内容及び将来の事業計画並びに過去の投資行動等から、当該買付行為または買収提案の当社企業価値・株主共同の利益への影響を慎重に判断する必要があると認識しておりますが、具体的な対抗措置が必要な場合は、それが①上記基本方針に沿い、②当社の株主の共同の利益を損なうものでなく、③当社の役員の地位の維持を目的とするものでないことを充足する必要かつ妥当な措置を講じるものとします。
(4) 研究開発活動
該当事項はありません。